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CTC ≪特別企画≫成田新高速鉄道を考える
(過去ログNo.154)
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成田新高速鉄道は本当に必要なのでしょうか?
 投稿者---TAKA氏(2002/05/04 23:50:05)

─Re:成田新高速鉄道は本当に必要なのでしょうか?
 └成田新高速鉄道は千葉の鉄道網整備に悪影響を及ぼす?
  └所詮投資に見合う効果が見えないからこそ国がやるが、
                    千葉の交通網整備よりはかなり効果がある
   └成田新高速鉄道と公共事業の投資効果
    └京成グループの採算性
     └Re:京成グループの採算性(やはり厳しいのでは・・)
      └Re:京成グループの採算性(やはり厳しいのでは・・)
       └京成グループの採算性(ファイナルアンサー)
        └北総特急は不要かも(普通のみで良い?)&運賃の取り分
         └北総線内の列車の内容&運賃の取り分

(以下次ページ)
    └代替策との比較が重要かつ必須
     └代替策との比較と同時に公共事業の根本の意義を考えて
      └Re:代替策との比較と同時に公共事業の根本の意義を考えて
       └公的資金投入の意味と事業性の考え方
        └羽田だけでは力不足であり成田の機能強化が必要ではないか
         └Re:羽田だけでは力不足であり…
          └包括レス:公共事業としても営利事業としても
                                  推進すべき事業では
           └包括レスへの私の意見

 皆さん成田新高速鉄道を中心に「成田空港アクセス」について議論されていますが、此処で私の疑問を一つあげさせて頂きます。

 鉄道ジャーナル5月号に「成田新高速鉄道計画について」という記事が載っていますが、その記事によると空港直通輸送として毎時スカイライナー3本と特急3本運転しインフラの整備費用に最低総額1,561億円かかるとの事ですが、下記の点を疑問に思いました。

土屋

  1. こんなに多額の投資は費用対効果に合うのでしょうか?
     成田新高速鉄道には上記の通り1,561億円を投資するのですが、これだけ投資して現在の日暮里〜成田空港が51分から36分に15分短縮されるだけなのですから、果たして費用対効果に優れた投資と言えるのでしょうか?
     それに成田新高速鉄道には下記の問題もあると思います。
  1. 現在ですら過去の負債に苦しんでいる北総開発鉄道に100億単位の投資をさせたら利用客が増えても、経営的には苦しくなるのではないでしょうか?
  2. より利便性を向上させる為には、浅草線の東京駅接着をさせると、其処で又数百億の投資を必要とします。そうしたらグロスではより費用対効果が悪化して採算が取れなくなるのでは?
  3. スカイライナーを取り上げられて空港輸送の主役から撤退させられる、京成本線への対応はどうするのでしょうか?

 これは確かに京成に高砂〜成田空港間で第二種免許を貰いスカイライナーと一般特急を運転する事になるとしても、上下分離と言う事になるでしょうからその使用料がかかりますし、1,500億円の投資のかなりの部分を使用料で返さなければいけなくなります。
 これでは京成の採算性が悪化すると思います。それなら京成本線の改良による有効利用を考えた方が賢明ではないでしょうか。

  1. それなら京成・JRの改良の方が有効では?
     純粋に東京都内・横浜・千葉から成田空港アクセスを考えたら現在の京成・JRの改良の方が優れているのではないでしょうか?
     東京都内でも東京駅・品川・渋谷・新宿・池袋からだと乗り換えのないJRを有効利用するのがベストだと思いますし、日本橋・銀座・新橋だとスカイライナーの浅草線乗り入れで対応できると思います。
     京成線の線形改良・スカイライナーの130km高速化と曲線通過速度向上(振り子式等)で実際の可能性を具体的に検討はしていませんが、スカイライナーの日暮里〜成田空港間45分運転ぐらいは可能であると思います。
     又JRに関しては、これ以上の高速化はなかなか困難でしょうがそれでも、工夫次第では東京〜成田空港55分・新宿〜成田空港75分はNEXで可能でしょう。
     これだけの改良等の投資には、成田新高速鉄道よりは格安で出来るでしょう。
     
  2. もっと有効な投資先があるのではないでしょうか?
     成田新高速鉄道よりもっと効果的で受益者の多い投資先があると思います。
     例えば(1)都営浅草線内での待避線新設(2)JR錦糸町駅の配線改良(快速線・緩行線の乗換性の向上)です。
     (1)はこれにより京成線からの速達列車の運転が容易になり、スカイライナーだけではなく一般列車の利便性が向上します。利便性が向上すれば利用客が増え総武線・東西線の混雑緩和になります。((1)は成田新高速の効果を引き出す為にも必要ですが、予算内には入っていないみたいです)
     (2)はNEXを錦糸町に止めれば、錦糸町乗り換えで秋葉原〜四谷間のビジネス地域に対して対成田空港の利便性が上がりますし、当然快速線・緩行線の乗り換えも便利になり受益者は非常に多くなると思います。
     又京成線の線形改良による高速化も、京成線内の一般列車の高速化も図れ、成田新高速鉄道より受益者が多くなると考えます。

 成田新高速鉄道は確かに先進国でも数少ない「都心から1時間かかる国際空港」と不評な成田空港のアクセス改善に対し切り札であるのは事実です。
 只現在の計画では1,500億円も投資するのに受益者を成田空港利用者だけに絞り込んでしまっています。それならば同じ金額を投資するとしても、より多くの人が受益者になる様な投資を考えるべきではないのでしょうか?
 私はそれにより本命の成田空港へのアクセス改善が劣る計画になっても、全体へ薄く広くでも投資が行き届く様にした方が費用対効果が向上すると考えます。
 受益者が多く費用対効果が高い投資なら、京成・JR等の民間投資をより多く引き出す事もでき社会全体にとっても良いと思いますが・・・
 「成田新高速鉄道」は千葉県に「北総開発鉄道」「東葉高速鉄道」に続く第三の不良第三セクター鉄道を造る事になり、下手をすると千葉急行電鉄の二の舞になる様な気がするのですが・・・
 又千葉県の交通網全体を考えても、成田新高速鉄道は交通未開発地域に新しい鉄道網が出来る事になりますが、逆に中間の輸送や開発を考慮していない為に完全に対成田空港アクセスに特化した感じになっています。それならばその投資額を他の交通網改良に投資した方が千葉県全体にとりより有効的ではないかと考えますが・・・

Re:成田新高速鉄道は本当に必要なのでしょうか?
 投稿者---矢切氏(2002/05/05 00:39:33) http://www3.ocn.ne.jp/~skylark7/

 成田新高速の事業は推進が適当と私は考えます。浅草線の東京接着とは別に考えます。

 15分の短縮は非常に大きいです。年間何人の人が15分短縮のメリットを受けるか、15分の価値はお金でいくらに相当するかを考えれば、20〜40年程度(きちんと計算していません、大まかな推定です)で元がとれる事業と思います。従って、この事業は費用対効果の観点からは実施すべき公共事業と言えます。

 ただし運賃および料金収入だけでは採算がとれないのもほぼ確実。そのため、成田新高速には通常の新線建設よりもずっと大きな割合で公的資金が投入されています。
 #私は空港使用料をちょっと値上げして新高速の建設資金にあてても良かったんじゃないかと思っています。

 現在ですら過去の負債に苦しんでいる北総開発鉄道に100億単位の投資をさせたら利用客が増えても、経営的には苦しくなるのではないでしょうか?

 北総の負担はありません。むしろ、北総の苦しい経営を好転させるチャンスと考えます。楽観はできませんが。

 より利便性を向上させる為には、浅草線の東京駅接着をさせると、其処で又数百億の投資を必要とします。そうしたらグロスではより費用対効果が悪化して採算が取れなくなるのでは?

 東京接着線は成田新高速を作る上での必須要件ではありませんから、別に考えたいです。

 スカイライナーを取り上げられて空港輸送の主役から撤退させられる、京成への対応はどうするのでしょうか?

 北総と京成は連結決算であることからも分かるように一心同体といってもいいです。
 また、成田新高速部分は京成が運行を行うほか高砂以西も京成であり、京成は依然として、いや今以上に空港輸送における地位が高くなります。
 但し、高額の負担金に見合うだけの増収となるかどうかは微妙と思います。

 それなら京成・JRの改良の方が有効では?

 15分程度の短縮は既存ルートの改良はまず不可能です。

 東京都内でも東京駅・品川・渋谷・新宿・池袋からだと乗り換えのないJRを有効利用するのが

 東京・品川・渋谷・新宿は乗り換えの無いN'EXが高いシェアを維持すると思われます(多少は食われる)(渋谷は追加停車が前提)。池袋は成田新高速が圧倒的に速いためかなり京成に流れるでしょう。

 スカイライナーの日暮里〜成田空港間45分運転ぐらいは可能であると思います。

 これには新高速建設あるいはそれ以上の費用のかかるの大規模な改修が必要でしょう。

 もっと有効な投資先があるのではないでしょうか?

 東京駅接着線より有効な事業があるのではないかという点は私が約1年前に指摘しています。

http://www3.ocn.ne.jp/~skylark7/opinions/01asakusa2.html

 強調しますが私が疑問を呈しているのは東京接着線であり、成田新高速には賛成です。

 浅草線の待避線新設では、成田新高速建設による価値はとてもとても生み出せません。ラッシュ時は追い越しダイヤは組めないし、昼間はスカイライナーを除けば押上の待避線だけで十分です。スカイライナーは成田新高速がなければ浅草線直通の意味が無い。従って、浅草線への追い越し設備建設は成田新高速がなければ無意味です。
 それどころか、今の計画通りの待避線(浅草橋駅北側の引込み線を待避に使用)ではデメリットが大きいです。
 これについても約1年前の私の小論をご覧下さい。

http://www3.ocn.ne.jp/~skylark7/opinions/01asakusa1.html

JR錦糸町駅の配線改良(快速線・緩行線の乗換性の向上)

 これには非常に高額の資金が必要です。錦糸町での乗り換え時間の短縮効果と方向別化改良に必要な資金を比べた場合、JR単独の事業として元がとれないのは当然ですが、消費者余剰(新しく生まれる社会的利益の総和)と工事費を比べても元がとれるかどうか怪しいかもしれません。
 受益者負担の観点から、千葉県・市川市・船橋市・習志野市・千葉市あたりが金をだしてくれるならやっても良いと思います。

 只現在の計画では1,500億円も投資するのに受益者を成田空港利用者だけに絞り込んでしまっています。それならば同じ金額を投資するとしても、より多くの人が受益者になる様な投資を考えるべきではないのでしょうか?

 成田新高速にスカイライナー以外に一般特急が20分毎に走れば、千葉ニュータウン対都心の移動は格段に便利になりますから、空港利用者だけが受益者というわけでもないです。1500億円には北総線区間の改良が数百億円含まれていたかと思います(新鎌ヶ谷と東松戸の待避設備建設など)。

成田新高速鉄道は千葉の鉄道網整備に悪影響を及ぼす?
 投稿者---TAKA氏(2002/05/05 13:31:42)

 私はやはり成田新高速鉄道は不要と考えます。成田新高速鉄道に1,500億円投資するだけの効果は無いと思います。
 それは下記の通りです。皆さんも考えてみていただけると幸いです。

(1)成田新高速鉄道は京成・JRの改良で代替え可能?

 確かに逆立ちしても現行の京成・JRのルートでは成田新高速での15分短縮は不可能でしょう。
 ただ単純に考えて15分短縮するのに1,500億円かけるのですから1分あたり100億円の投資が必要ですよね?
 私は1分あたり100億円以下の投資をして例えば5分ぐらい短縮するのに400億円を投資する方が効果は少なくても効率的ではないかと思います。

 例えば今考えられるスカイライナーの高速化を考えましょう。

(方法1) スカイライナーに新型車両を投入する。
 新型車両は「振り子式or車体傾斜制御」で曲線通過速度を上げましょう。
 又140〜150km運転を可能にする(但しブレーキ系は既存技術使用)。
 そうすると多分1編成8両約15億円ぐらいでしょう。現在の7編成を代替したら費用は105億円です。

(方法2) 京成線の高速化の為軌道強化をする。
 非常に単純ですが日暮里〜駒井野信号所間で66.2kmに1km当たり2億円かけるとします(単換算で1億円です。ちなみに平均的ロングレール化工事で大体1km当たり1億円ぐらいだったと思います)。費用は約132億円です。

 上記の工事により下記の方策を取れる様になります。

(スピードアップ1)
 京成線の線路容量が空いている京成津田沼〜京成成田間で130km運転をする(比較的津田沼以西より線形も良いですし…)。
 そうすれば31.5kmの距離ですから大体1kmの距離で1kmスピードアップすると約0.3秒時間短縮できますから、105km→130kmに25kmスピードアップすると、線形等を考えない単純計算ですると0.3秒*25km*31.5kmで約236秒短縮できます。

(スピードアップ2)
 現在踏切の無く制動距離600m制限の特認の得られる成田〜駒井野信号所間6kmで150km運転をするとしましょう。そうするとそれだけで45kmのスピードアップですから、上記の単純計算を当てはめたら0.3秒*45km*6kmで約81秒短縮する事が出来ます。

(スピードアップ3)
 新型車両の「振り子式or車体傾斜制御」で曲線通過速度を上げると当然曲線の多い京成線ではスピードアップが望めます。ただ私は今短縮時間について計算方法を持ち合わせていないので、短縮分=余裕時分としましょう。

 以上のスピードアップ策を取れば単純計算しても投資金額105億+132億+その他費用30%で308億円の投資で236秒+81秒=317秒(5分17秒)短縮できます。
 単純に5分短縮として308億÷5分で1分あたり61.6億になり成田新高速の約6割の投資で高速化が図れます。これは既存技術で出来る現実可能な高速化であると思います。

 確かに成田新高速より効果は少ないですが、この様な既存設備改修の方が成田新高速より効率的だと言えませんか?
 同じような高速化工事をNEXでも行ってあげれば(矢切さんがHPで仰有っている様な)東京・品川・渋谷・新宿・横浜にも高速化の恩恵が広がり、恩恵の度合いは成田新高速より大きく、投資額は少なく済み(NEXの高速化も京成への投資額と同じぐらいで済むでしょう)より費用対効果が大きいと思いますが・・・ 
 そう考えると、成田新高速鉄道は既存の鉄道で代替え可能でしょう。

(2)3本目の鉄道を造るほど成田空港に需要はない?

 確かに今回平行暫定滑走路が出来ました。ただ中型機までしか運用できないですよね?と言うことは暫定滑走路には中国・東南アジア線と国内線しか運用できないですよね?
 そう考えると1,500億円投資するほど需要は増えないのでは?と考えます。
 確かに現在需要が増えている路線に増便が可能ですか、国内線が増えると逆に新幹線等からの乗り換え需要が減少する可能性があり、グロスの利用者は微増ぐらいで収まるでしょう。

 では長距離路線を増便できるほどに今回の平行暫定滑走路から「暫定」の文字が消えるのは多分かなり先でしょう。ただその時には逆に羽田に新滑走路が完成している可能性が高く、そうすると「近距離=羽田・長距離=成田」という区分けで羽田の再国際化が実現している可能性も高いと思います。(さすがに千葉県がそれには黙っていないでしょうが・・・)
 もし短距離便が羽田に移行すれば、成田は長距離便だけになり、長距離便なら飛行時間が長いですから、アクセスの10分・20分は問題なくなります。
 そうしたら需要的には、京成・JRの2路線で十分賄えますし、利用者の高速化への要望も重要性が減るでしょう。

 そう考えると成田新高速鉄道は壮大な無駄になりかねません。
 国土交通省も成田の平行滑走路の残りの用地買収に手こずれば、上記の考えが主流を占める可能性が高いですから・・・(千葉県では、現実的に土地収用が成田闘争の後遺症で出来ませんから・・・)

(3)もっと必要かつ有効な投資先があるのでは?

 私は今千葉県には成田新高速鉄道より、優先すべき投資先がある様な気がします。
 思いつく例を3つ下記に挙げてみます。(他にもあると思います・・・)

  1. 房総地域の鉄道の高速化
     今房総地域はJR内房線・外房線から京葉線・総武線で東京と接続していますが余りにも時間がかかりすぎていますよね。
     特に内房線沿線は工業地帯で対東京の利便性を向上させる必要が非常に高いと思います。
     只今は特急にはぼろぼろの183系を使っていますし、非常に低速です。又東京直通快速も毎時1本しか有りません。又内房地域から成田空港への直通もありません(バスだけ)。
     内房の工業地域の活性化は千葉県の活性化に直結します。この様なところに投資した方が千葉県全体の発展に取って有効であると考えます。
     
  2. 京成本線の連続立体化
     京成本線は今船橋で連続立体をしていますが、市川〜八幡地域は都市計画決定すら出来ていないですよね。これは外環道との交差の関係もあるでしょうが、八幡の駅前や木下街道等は、京成線の踏切待ちで車もバスも大渋滞していますよね。
     数年前現場があり半年ぐらい時々本八幡と市川大野の中間の場所へ行っていましたが、本八幡からバスに乗ると大渋滞、車で行くと14号まで渋滞が延びている。
     中山競馬場の前の道は踏切はないけど京葉道原木インターから渋滞という渋滞の記憶しか有りません。この様な状況を解消すれば、もっと下総台地上の開発も進むでしょう。

     又この区間の連続立体化を進めれば、京成の運転環境も連続立体+αの投資で改善されるでしょう。(+αの部分は京成負担ですが・・・ 此処に千葉県が補助をすればよい)
     連続立体を積み重ねる事で線形を含めた運転環境の改善を図り高速化へ結びつけるのは京急が東京都内で効果を上げていますし、これで高速化が出来れば、上手くやれば総武線・東西線から京成本線へ乗客の転移が船橋で発生すれば全体的には混雑解消に結びつき、千葉の鉄道網の効率的運用に結びつくと思います。
    (私見では千葉の鉄道の最大の問題は京成本線船橋以西を効率よく使えない事による利用者の偏りであると思います)
     又連続立体事業は目的税のガソリン税の補助(確か50%ぐらい?)も受けられますので千葉県の懐もそんなに痛みませんし、環境側道を造れば、14号線のバイパス的にも使えるし、効果大だと思いますが・・・
     
  3. 新京成の京成千葉線への乗り入れ
     今県庁所在地の千葉市へ千葉県北東部の常磐線地域と千葉NTを含む、下総台地からは不便な状況にあります。
     又京成千葉線もローカル線化していて遊んでいる状況です。
     これらの状況を改善するのに、新京成の京成千葉線乗り入れも選択肢だと思います。
     これは、新鎌ヶ谷の改良と総合駅化による乗換抵抗の削減、京成津田沼の配線改良(駅前踏切の解消を含む)だけで実施でき、東武野田線の柏の一部直通運転もすれば、野田線沿線・千葉NTからは新鎌ヶ谷乗換1回で済みますし、常磐線沿線からは松戸乗換1回で済みます。又新京成沿線からは乗換無しで行けますし、新京成線の急行運転をして急行を千葉直通すれば、上手くやれば野田線沿線でも船橋乗換に勝てるかもしれません。
     又幕張本郷からはバスで幕張新都心へアクセスできますし、千葉線内も急行運転すればその急行を津田沼で京成本線特急と接続させればネットワーク的効果も期待できます。

 私が考えるだけでこれだけのプログラムがあります。千葉県民に取り、通過だけの成田空港利用者をメインとする成田新高速鉄道に千葉県民の税金を400億円近く(直接補助230億円に205億円の出資金の内半分近くの100億円と借入金の利子補給や受益団体分として70億〜100億は必要?)を投入してその上上下分離で作った第三セクターが千葉急行の二の舞になったり、これが原因で京成の経営が悪化したりしたら千葉県民にとって最悪のシナリオになります。
 まあこれは最悪のシナリオですが、成田新高速鉄道は千葉県に取り鉄道網整備に使うべき予算を税金を落とさない通過客に使いそのツケを県民に回しかねないと思います。
 それだったら千葉県は自分の県民に便利な鉄道網整備に使うべきではないでしょうか?
 又この事業の採算性と京成の関与の必要性については又別に述べます。

 非常に長い駄文の書き込みですいません。
 あくまでも私の私見ですので、皆さんご意見や指摘事項等有りましたらどんどん書き込んで教えて下さい。
 宜しくお願いします

所詮投資に見合う効果が見えないからこそ国がやるが、千葉の交通網整備よりはかなり効果がある
 投稿者---樫通氏(2002/05/05 16:37:50)

★税金を吸い上げてばら撒くというのは全てが全て悪いわけでなく、それなりの意味があるからやるわけであります。○○億かけても意味があるのかどうかの判断というのはタイミングなどにも左右され、常に優先順位があってそのなかから何番目までをやるのかどうかという話になると思います。個人的には新高速の優先順位はきわめて高いと思いますし、年間1兆数千億の予算規模の千葉県の負担が400億円であるなら進めるべきと思いますが、あくまで主観の域を出ません。

★上に書いた言い訳のように絶対的な推進の根拠を示す事は出来ませんが、TAKAさんが見落とされてると思う点を指摘する事で、新高速の優先度が千葉県にとっても(TAKAさんが思う以上に)高く、またTAKAさんご提案の代替案の魅力は薄いのではということを主張したいと思います。TAKAさんの主張がこの板では2つに分かれているので、別の板(鉄道ダイヤ)の方を見ながら書きます。このためひょっとしたらこの板に書いていない内容を引用してるかもしれない点ご容赦を。

 成田新高速鉄道は第三セクターで有れども基本的に運賃・賃貸料収入で採算が取れない事業に公的資金を突っ込んで公共事業を行う事に問題がある様な気がします。

★前述のようにあくまで優先順位の問題と思います。現代の公共事業の問題点はあくまで優先順位付けおよびその評価前提の採算性の計算がゆがんでいる点にあり、採算が取れないことはすべてやらないということにはならないと思います。

 成田新高速の受益者は空港利用者でしかも鉄道を利用する人々が主なのですから

★主な受益者は確かに空港利用客ですが、空港自体が巨大な産業です。空港関連の従業員も受益者たりうるかと思いますし、千葉県が関与する根拠の1つにもなるかと思います。

 私は1分あたり100億円以下の投資をして例えば5分ぐらい短縮するのに400億円を投資する方が効果は少なくても効率的ではないかと思います。

★節約できる1,000億がかわりに何に使われるかで判断すべき問題と思いますが、例示されたスカイライナーの高速化での400億の投資の場合、地上を走る京成線に130kmの電車を走らせるとすると、安全対策にもっとお金が必要になります。加えて素人考えですが踏み切り閉鎖時間が長くなると思いますので、交通渋滞増によるマイナス効果を勘案するとあまり得策で無いと考えます。

 1民間企業が採算が微妙な事業に賛成して、努力の上赤字になったら国に「国が進めた事業だから赤字を補償して下さい」というのは、好ましくないと思います。民間企業は絶対に採算を重視して事業を行うべきです。

★倫理の面で正しい内容ですが、貫徹すると鉄道も含めた装置産業はこの世から消えてなくなると思います(何らかの公共性を理由とした制約や一方で恩恵が無い事には、装置保有のリスクを市場から不必要に攻撃されてしまうので)ので、「程度の問題」で考えるべきと思います。新高速は京成にとって1つの社会貢献であると同時に、小さいリスクで本業の鉄道事業の規模を拡大するチャンスともいえますので、それほど悪い事ではないと思ってます。

 房総地域の鉄道の高速化

★これは金をかけなくてもできるのにJRがサボっているだけという主観を持ってますが、金をかけられたとしても利用者にとってはクルマを使う方が便利でしょう。せいぜい市原・千葉緑区くらいまでの通勤需要までが鉄道の守備範囲では?

 京成本線の連続立体化

★おっしゃるとおり外環道次第と思いますので、現在議論できる話ではないと思います。

 新京成の京成千葉線への乗り入れ
 今県庁所在地の千葉市へ千葉県北東部の常磐線地域と千葉NTを含む、下総台地からは不便な状況にあります。

★受益者が限られすぎでは?

★全般として、上記の代替策では成田新高速に千葉県が支出する以上のメリットは見出せないと考えます。千葉のみならず国レベルでも成田新高速がプラスの投資対効果を明示できるとは私も思いませんが、他の交通関係のプロジェクトに比すればマイナスは小さいと考えます。かような考えから、TAKAさんのご提案よりは、現状の新高速整備の方が優先順位は高いのではと考えます。

成田新高速鉄道と公共事業の投資効果
 投稿者---TAKA氏(2002/05/05 23:06:59)

 私のご意見に書き込みして頂いて有り難うございます。
 ご意見に少々私の意見を述べさせて頂きます。
 只当初は意見の返答の形にしていたのですか、字数オーバーの為私の意見だけ書き込ませて頂きます。
 そのため読み辛い点はご容赦下さい。

◎確かに税金のバラ撒きは厳に慎むべきです。もう国にも自治体にもその様な余裕はないと思います。
 確かに公共事業は、民間事業では非常に採算性の取れないが公共全体の便益が高い事業に税金を投入する事で、民間の行わないが必要性の高い事業を行う事に意味があります。
 只それはあくまで税金を投入する事に対して、それに見合うだけの多数の受益者がいる事が前提になります。果たして成田空港対東京への3本目の鉄道にそれだけの便益性があるでしょうか?

(注1)  成田新高速鉄道の高速化の投資が千葉NTの利用者に役立つという理論は、賛成しかねます。北総開発鉄道のインフラは十分高度でありこれを有効に使えば成田新高速鉄道開通後に近いサービスを提供するのも可能です。それに優等列車の通過駅では逆に空港連絡優等列車の為サービス低下になりかねませんから…
(注2)  私は成田新高速で15分時間短縮しても、その波及効果は限定的であると考えます。何故なら浅草線東京駅接着事業を考えなければ東京・品川・横浜・渋谷・新宿という東京のかなりの重要部分に対しては乗換のないNEXに対しそんなに大きくない相対的優位しか得られないと考えます。

 現代の公共事業の問題点はあくまで優先順位付けおよびその評価前提の採算性の計算がゆがんでいる点にあり、採算が取れないことはすべてやらないということにはならないと思います。

◎それは事実です。認めざる得ないでしょう。
 只上記の様に成田新高速のもたらす便益が限定的であると考えると、京成の高速化・NEXの高速化も低金額の投資で、限定的ではありますが一定の効果をより広い人に与えるのも選択肢だと思います。
 要は高額を投資して高い便益を多くない人に与えるか、少ない投資で少ない便益を多い人に与えるかの選択です。
 現在の様に財政が厳しい時代では、完全な受益者負担を求められないなら効果が限定的でもより財政負担の少ない選択肢を考えるのも必要でしょう?
 「まず先に箱作り有り」の時代は終わったと思います。

◎採算性の取れない公共事業をすべて辞めろとは言いません。
 地方でその公共事業がないと代替の手段がない様な場合、その公共事業には当然採算を度外視しても、最低限の事は最低の投資でするべきです。その様な富の再分配の為に税金はあるのですから…
 只代替手段がある場合、まずコストと採算性を重視すべきでしょう。成田新高速の場合まさしく当てはまります。

◎節約された税金の使い道は確かに重要な問題です。それは只その自治体の有権者が有益と考える事に使えばよいでしょう。それに関しては私は千葉県民ではないので、何も言えません。それは千葉県の他の鉄道事業(連続立体や混雑緩和)という選択もあるし、財政の健全化に使うという選択もあるでしょう。

◎京成線の高速化に関しては、例を提示する為の素人の単純計算です。色々と問題点は有るでしょう。正直言ってそれに関しては専門家に検討して貰うしか有りません。
 只この様な選択肢を十分考慮したのか?と言う事を示したくて例示しました。これに関しては一つの選択肢として皆さんにも御検討頂きたく思います。

◎公共性の高い事業を行う民間企業に対し、完全に市場競争原理の下で競争を行いなさいとは言いません。それは公共性の高い設備・装置を高額の投資の上で持つハンデに関し、そのハンデの部分に関して当然公共体である政府や自治体が補助をすべきです。それは民間企業が政府や自治体の事業の肩代わりをしている実体もありますから…
 只民間企業は採算性を最重視し利益を上げるのが社会的使命ですから、公共性が高いからと言って採算性を度外視して事業を行い、その赤字の部分を補助に頼るのはおかしいと思います。その様な事業は本当に公共性が高く、必要な事業であるが赤字であるなら公共事業体が行うべきです。

◎成田新高速鉄道の場合京成が第二種免許を取って事業を行う場合、正直言って採算は取れないと思います。成田新高速鉄道は現在の計画では約350億円の金額を借り入れに頼り、その返済に京成より入る使用料を当てる計画です。又北総の設備に投資する分の負担の仕方次第ですが北総にも線路の使用料を年間10億〜20億払う事になるでしょう。
 単純に金利を考えず(計算が複雑になるので・・)350億円を20年で返済すると年額17.5億円使用料がかかります(それに第三セクターの経費分が+されます)それに北総への使用料を入れると、年間最低27.5億円京成は使用料を払わなければなりません。例えば年間350万人成田新高速を利用するとしたら、一人当たり約785円になります。
 確かに京成線の高砂以東を使用しなくなりますから、その分の電気代等はかからなくなりますが、会社全体としたら利用者が京成本線から成田新高速鉄道へ転移するだけですから、資本費・固定費等は減りません。
 350万人という数字は今の京成の利用者と同じぐらいのはずです(正確なデーターがないので虚ろ覚えですが…)これでも運賃を同額にした場合、多分京成本線を使用しない事で浮く費用は1人当たり785円までいかないはずです。そうすると、利用者が同じでは赤字になり計算になります。(この計算はあくまで雑な計算ですが…)
 これでも小さいリスクで事業拡大と言えるのでしょうか?
 私は成田新高速鉄道が出来て15分成田が近くなったとしても、成田新高速鉄道がJR・リムジンバス・自動車から乗客を多く奪えるとは思えません(多分100万人以上奪わないと苦しいと思います)。
 私には25年前の京成に経営危機の再来が来るか、第2の北総開発鉄道が生まれる様な気がするのですが…

◎私の上げた3つの事例はあくまでも「この様なプランもあるのでは?」と言うことで上げました。これらのプランが絶対に成田新高速鉄道より便益性が高く、緊急性があると言う訳ではありません。その点に関しては此処に検討しなければなりません。
 只成田新高速鉄道に投資する約1000億の税金を他の事業に回して消化しなければならないと言うことではありません。
 成田新高速鉄道に果たして1000億の税金を投資するだけの意味があるのか?と言う投資効果を中心に此処のプロジェクト毎に考えなければならないと考えます。

京成グループの採算性
 投稿者---矢切氏(2002/05/06 04:32:56) http://www3.ocn.ne.jp/~skylark7/

 単純に金利を考えず(計算が複雑になるので・・)350億円を20年で返済すると年額17.5億円使用料がかかります(それに第三セクターの経費分が+されます)それに北総への使用料を入れると、年間最低27.5億円京成は使用料を払わなければなりません。

 北総が京成グループであることや千葉ニュータウンの利用の変化など不明な点があることから、ばっさりと簡単にし北総の使用料無視・金利無視で20年で割って年間17億5000万円、1日480万円余計に稼がなければなりません。

 一方の収入ですが、普通運賃は船橋経由と北総経由で運賃を分けにくいため、ほぼ据え置きでしょう。スカイライナーの運賃料金はNEXのそれより高くできないでしょうから(さもないとあまり乗ってくれないと危惧)、1000円以上は値上げできないでしょう。従ってライナー利用者のみ500円以上1000円以下の値上げと予想します。ここではライナーの値上げが500円と仮定します。

 現在のライナーの現在の利用者が1日5000人と仮定すると500円の上乗せで250万円の収入増。あと480万円-250万円=230万円増収するためにはスカイライナーの利用者が1日あたり230万円÷2420円=950人増えれば良い計算です(現状比2割弱の増)。このくらい、他の交通モードから奪えるのではないでしょうか。

(ライナーの利用者数5000人/日は、NAAのホームページの資料に出発旅客1日3.5万人のうち7.1%がスカイライナーを使用したとあることから、到着客も考えこれを2倍して求めました。)

NAA http://www.narita-airport.or.jp/naa/index.html

Re:京成グループの採算性(やはり厳しいのでは・・)
 投稿者---TAKA氏(2002/05/06 10:49:17)

 矢切さんご返答有り難うございます。
 但し試算にちょっと問題点があると思いますので、書き込みさせて頂きます。

 ばっさりと簡単にし北総の使用料無視・金利無視で…

◎幾ら北総が京成電鉄の連結対象子会社である事を考えても、実際に設備使用による、設備の毀損分の減価償却費負担・電気代等の負担・北総区間の運転管理等に関する経費負担からは逃れられません(現在連結決算を行っている以上、収支的には合算されますが、連結納税制度が完全に実施されていない以上、これは脱税行為(北総の利益の過少申告)になりかねません)。
 ですから収支計算から、最低限であれ概算の北総への使用料は見込まなければなりません。それで超概算で年10億円と見込んで計算しました。そうすると年27.5億円、1日当たり約753万円の使用料になります。
 これは矢切さんの試算には問題有りと考えます。

 一方の収入ですが、普通運賃は船橋経由と北総経由で運賃を分けにくいため、ほぼ据え置きでしょう。スカイライナーの運賃料金はNEXのそれより高くできないでしょうから(さもないとあまり乗ってくれないと危惧)、1000円以上は値上げできないでしょう。従ってライナー利用者のみ500円以上1000円以下の値上げと予想します。

◎これに関しては同意します。私はライナー料金を含めて値上げ無しで考えましたが…ライナーからは取っても良いでしょう。

 現在のライナーの現在の利用者が1日5000人と仮定すると500円の上乗せで250万円の収入増。あと480万円-250万円=230万円増収するためにはスカイライナーの利用者が1日あたり230万円÷2420円=950人増えれば良い計算です(現状比2割弱の増)。
 このくらい、他の交通モードから奪えるのではないでしょうか。

◎そうすると只増収に必要な金額が230万円→503万円になります。又2,420円の根拠は運賃+ライナー料金であると思います。
 此処には1人を輸送するのに絶対的にかかる費用が入っていますが、鉄道事業は有る一定のラインを超えた後の増収はかなりの部分が利益になりますから(=固定費が高い)此処では矢切さんの試算通り無視しましょう。すると503万円÷2,420円=2078人の利用者増がないと、あれだけ補助を貰ってもペイしない計算になります。
 現行の5,000人に4割の約2,000人の上乗せはかなり厳しいでしょう。

(それと新たに気付いた問題点)
 私も現行運賃値上げを考えず試算しましたが、そうすると非常に割高な北総の現行運賃を下げる必要が出てくるのではないでしょうか?(さすがに逆転はしないでしょうが、千葉NTと空港でそれほど差がない状態が出てきたら、千葉NTの住民が大騒ぎするでしょう)
 下手したら此処で北総の運賃を「京成+α」レベルに落としたら大幅に利用客が増えない限り、やっと単年度黒字を達成した北総が又赤字に転落しかねません。これにはどう対応したらいいのでしょうか?
 これを京成の使用料で補完すると成田新高速鉄道構想は完全に破綻しますし、放置すると、幾ら北総が京成の連結対象企業だからと言え、北総の債務問題が京成の経営に影響を及ぼします。
 北総問題は千葉NT開発の失敗に起因する問題ですから、成田新高速鉄道とは切り離すべきかもしれませんが、京成の経営という視点から考えたら無視できない重大な問題です。

Re:京成グループの採算性(やはり厳しいのでは・・)
 投稿者---矢切氏(2002/05/06 14:56:02) http://www3.ocn.ne.jp/~skylark7/

 正確な資料もそれを分析する技量もないので数字を出しても非常に粗い議論しかできない(誤差が大きい)ため、収支の具体的数字の議論は一旦棚上げし、気になる点にコメント。

 試算は北総特急を無視し(運転せず)、スカイライナーのみ北総に振る場合のものとなっています。北総区間でスカイライナー走行による費用が発生しますが京成部分で(より長区間の)スカイライナー走行とりやめによる費用が浮きますから、これをもって北総開発鉄道に対する線路使用料分を充てる(北総の線路使用料を概算において計上しない)ようにしました。

 都心対千葉ニュータウンと都心対成田空港での運賃の逆転はおきても構わないと思います。「特例で、北総線〜新高速の全区間を乗りとおし途中下車しない場合は京成船橋経由の運賃で計算する」とすれば済むことでは。高砂対成田ニュータウン北については、空港第二ビルまで京成で行って成田ニュータウン北まで戻るよりは北総経由が安くなるように、土屋をまたぐ短距離運賃を割高にしておけばいいです。実乗車経路によらず安いルートで計算することは、地下鉄で昔から実施されており、パスネットのルールでもそうなっています。

京成グループの採算性(ファイナルアンサー)
 投稿者---TAKA氏(2002/05/06 22:30:51)

 矢切さん度々ですいません。またまたご返事の書き込みです。
 又長文ですが宜しくお願いします。

正確な資料もそれを分析する技量もないので数字を出しても非常に粗い議論しかできない(誤差が大きい)ため

◎これに関しては同感です。正確な算出根拠を持たないで私も議論していますから、空くまでも机上の空論に過ぎません。
 ですから「採算性に関しては無視できない重要な問題ではあるが現況に置いては棚上げにする」で宜しいのではないでしょうか?

 試算は北総特急を無視し(運転せず)、スカイライナーのみ北総に振る場合のものとなっています。北総区間でスカイライナー走行による費用が発生しますが京成部分で(より長区間の)スカイライナー走行とりやめによる費用が浮きますから、これをもって北総開発鉄道に対する線路使用料分を充てる(北総の線路使用料を概算において計上しない)ようにしました。

◎私は上述の書き込みで「棚上げ宣言」していますが、最後にちょっと・・
 鉄道ジャーナルの記事によれば、成田新高速鉄道には毎時スカイライナー3本と一般特急3本走ると書いてありますが、北総特急を無視してはちょっと不味いでしょう。
 只京成が二種免を取得して一般特急も運行すると書いてありますから、当然車両も京成車両ですから、一般特急の車両使用料+運転経費+スカイライナー減便分の京成本線で浮く経費でスカイライナーの線路使用料+一般特急で空港まで利用する人達の北総区間の運賃でペイするかな??と思います。
 只京成で浮く経費は鉄道事業の装置産業的側面(=固定費が高い)から浮いてくる費用は電気代・走行距離減による保守期間延長に伴う保守費用減ぐらいしか浮かばないのですが・・・
 それで私は、幾ら連結対象の関係会社でも親会社には請求するものは請求するとの考えで、京成への支払<北総への支払になると考えて線路使用料を計上しました。
 (そうしないと成田新高速鉄道は北総の収支改善に貢献しないですし・・・又私は在京の某民鉄の子会社に勤め孫会社に出向していましたが、親の某民鉄には特別単価(別名電鉄単価→当然割高)で仕事していましたので、関係会社だから値引きなんて考えられません)

 都心対千葉ニュータウンと都心対成田空港での運賃の逆転はおきても構わないと思います。「特例で、北総線〜新高速の全区間を乗りとおし途中下車しない場合は京成船橋経由の運賃で計算する」とすれば済むことでは。

◎これはスカイライナーだけなら良いですが、一般特急を運転すると通しでの利用客の運賃を北総に払わなければならないでしょう(車両使用料を貰えば…)。そうすると客から貰う運賃の大部分を北総に支払わなければならなくなるのでは?(確か現在日暮里〜千葉NT間と日暮里成田空港間の運賃はほぼ同額の筈)
 そうなると北総の運賃を値下げするか、成田新高速鉄道特別加算運賃を取らないと不味いでしょう…
 しかし成田空港や日暮里でどうやって運賃の確認をするかの問題があるし一般特急乗客にも高速化の便益分負担を求めるのが正論でしょうし…意外に難しい問題だと思いますが…

北総特急は不要かも(普通のみで良い?)&運賃の取り分
 投稿者---矢切氏(2002/05/06 23:37:47) http://www3.ocn.ne.jp/~skylark7/

 重要なご指摘だと思います。

 北総特急の必要性・効果については私も疑問に思っています。運輸政策研究所の報告にあるインフラでダイヤを組んだ場合、北総特急は京成船橋経由にくらべ高砂対成田空港で5分程度しか速くなりません。これの設定による新規利用者の増加は、千葉ニュータウンの分を含めても、毎時3本の増発に見合うだけのものにはならないと思います。

 千葉ニュータウン付近や空港の利用者としては毎時スカイライナー3・北総特急3・北総普通3であれば便利ではありますが、採算面まで考えた場合、北総特急毎時3本は運行せず北総はスカイライナー3と普通3のみとするほうが良いのかもしれません。北総特急を運行しない場合、スカイライナーを千葉ニュータウン中央に止めてほしいです。理由は2つ、千葉ニュータウンの利便性向上と、途中停車なし・東京駅乗り入れ無しでは昼間に毎時3本もスカイライナーを走らせても乗車率はかなり低くなりそうだからです。千葉ニュータウン対日暮里で今のダイヤでは昼間に52〜54分かかっていますが、これが24分になるのですから、千葉ニュータウン対都心の需要はあると思います。

 一般特急を運転すると通しでの利用客の運賃を北総に払わなければならないでしょう。

 北総をスルーした客の運賃を京成がもらう代わりに運賃を線路使用料を北総に払うと考えられますから、北総特急についても線路使用料を払えば運賃の受け渡しは無しでよいでしょうが、実際の利用者数を即時直接に反映しない線路使用料による解決が良い方法かどうかは分かりません。

 北総経由の乗客を数えて(成田空港と空港第二ビル駅で京成と北総のホームを分けることは可能:ただしライナーと北総のホームを分けられなくなる)その分だけ後で支払うか、乗客に北総経由か京成経由か切符を買う時に選ばせる(これは同運賃にしても実際の乗車経路と一致しない恐れがあり推奨しない)、などという方法もありますが、空港第二ビルと高砂の間をスルーする切符を買った乗客は全て北総線を利用したものとして運賃を北総に支払うか、空港〜目的地の運賃から高砂〜目的地の運賃を引いた額を全て北総に渡すなどとするのでも良いのではないかと感じます。

 会社の会計をしっかりやる上できちんとしなければならない問題ではあるものの、連結決算のグループ内でのことなのであまり重大な問題であるとは認識していません。車両の検査費用や車両売却価格云々でいくらでも調整できてしまいそうだし。

北総線内の列車の内容&運賃の取り分
 投稿者---TAKA氏(2002/05/07 00:23:23)

 成田新高速鉄道にスカイライナーだけという方法は、より受益者負担の加算料金を取る為にも良いでしょう。
 乗車率に関しても千葉NT停車で高まるなら、それも又いいでしょう。何せ10両毎時3本のスカイライナーでは、1日15時間*3本=45本で片道の総座席数は現在のAE100では24,840席になりますから…
 乗車率30%・ライナー加算運賃500円で今までの北総への支払を含めた京成の収支計算をペイさせられるはずですから…
 千葉NTに止まれないぐらい乗車率が高くなれば(50%以上でOK?)此処で採算性の話をせずに、良い事業と認められるのですが…
 そう考えると成田新高速鉄道は輸送力過剰ではないですかね?

 北総をスルーした客の運賃を京成がもらう代わりに運賃を線路使用料を北総に払うと考えられますから、北総特急についても線路使用料を払えば運賃の受け渡しは無しでよいでしょうが、実際の利用者数を即時直接に反映しない線路使用料による解決が良い方法かどうかは分かりません。

 分かりやすいのは、北総が車両の使用料+運転に関する人件費を払い京成が1本当たりの金額を決め使用料を払い、使用料の調整を毎年の乗客流動調査を基本に決めるのが一番良いかもしれません。

 空港第二ビルと高砂の間をスルーする切符を買った乗客は全て北総線を利用したものとして運賃を北総に支払うか、空港〜目的地の運賃から高砂〜目的地の運賃を引いた額を全て北総に渡すなどとするのでも良いのではないかと感じます。

◎これについては運賃でやるより、上記の使用料調整でやる方が良いですね。
 それでライナー料金だけ加算運賃にするのが現実的ですね…

 会社の会計をしっかりやる上できちんとしなければならない問題ではあるものの、連結決算のグループ内でのことなのであまり重大な問題であるとは認識していません。車両の検査費用や車両売却価格云々でいくらでも調整できてしまいそうだし。

◎これは他にも書き込みましたが、連結決算上でもグループ間取引は、売上計上で二重計上削除しないとダメですし(これには連結決算のおかげで苦労しています)、税務上は現行制度では、完全にアウトです(成田新高速鉄道が出来る頃にはどうなっているか分かりませんが・・)。
 連結納税が認められていない以上、正規の金額に調整をかけ相殺したら利益操作とか贈与にされ、税務当局に否認を食らう可能性が高いです。
 ですから此処ではその様な調整で収支を考えない様に、あえて個別で考える様にしています。

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2005.07.20 Update

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