【検証:】掲示板過去ログ集

【検証:近未来交通地図】
(過去ログNo.117)
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北陸線の未来と北陸新幹線
 投稿者---うめ氏(2003/09/07 09:51:14)

北陸線の未来と北陸新幹線
└≪管理者投稿≫投稿趣旨確認
└車両技術偏重のスピードアップは本当に安価なのか
 └Re:車両技術偏重のスピードアップは本当に安価なのか
  └投稿の総合評価
   └Re:投稿の総合評価

 681系特急電車は雨天時でも140kmの速度から600m以内でとまれるブレーキを装備しているので踏切区間でも140km運転が可能になっている。今後、北陸線では681系によって140km運転が実施される(「徹底チェックJR特急車両」参照)。また湖西線などの高規格路線では170km運転が可能である(681系は1992年、湖西線で160kmより10km速い170km試験をおこない苦もなく170kmに達し、170km運転は問題ないとされ、高速走行開始時には5km速い175kmでもいいのではないかという意見も出た)。湖西線と北陸トンネルでは170km運転を予定していたが、中止になったらしい(費用の関係で)。だが、170km運転をおこなえば10分短縮し、踏切区間での140kmへのスピードアップとあわせて金沢−大阪間は15分短縮して2時間14分に短縮し、富山−金沢間は18分短縮し、(大阪と)3時間を切って2時間51分で結ばれるので乗客がふえるから無駄ではない。170km運転をおこなうべきである。
 ほくほく線では681系によって、160km運転をおこなっているが、単線トンネルのため、空気抵抗が大きいため160kmで走る区間は少ない。だが、681系を3M6Tから6M3Tにすると160kmで走れる区間がふえ、3分程度の短縮は可能である。ほくほく線も同じ681系を使っているのだから170km運転をすればいい、そうすればさらに1分縮まるだろう。北陸線では今後、140km運転がおこなわれる。そうすると7分短縮する。JR東日本管内の六日町−越後湯沢間も140km運転をすべきである(直江津ー犀潟間は距離が短く、直江津−黒井間にカーブがあるため140km運転しても短縮できない)。そうすれば、さらに2分短縮する。上越新幹線ではE2系の投入により275km運転をおこなうべい、大宮−東京間は現行の110kmから170kmに速度向上する計画がある。そうすると2分短縮する。これらによって東京−富山間は15分短縮し、2時間52分、東京−金沢間は3時間28分に短縮する。

 北陸新幹線は狭軌新幹線(スーパー特急)として、金沢−石動間と魚津−糸魚川間が開通することになっていたが、フル規格に変更され、富山−長野間全線開通されることになってしまった。金沢−石動間も狭軌新幹線として部分開業されることはなく、金沢−富山間のフル規格開業まで放置される。別にフル規格をつくる必要はないのである。在来線踏切区間であってレールブレーキにより160km運転は可能である。レールブレーキについてはレールの損傷が心配されており、減速度は6.0と日本一の減速度を誇る阪神ジェットカーの5.0よりも高いというのも問題視されているため、なかなか実用化されない。だが、レールブレーキを使うのは非常時のみだから問題ない。また、減速度については健常者はこんくらいの減速度でもたっていられるが、お年寄りや成人でもいきなりブレーキかけられるとひっくりかえることがある。だが、非常ブレーキがかかる旨を自動的に放送し、さらに椅子や壁はぶつかってもいいような処置をとればいい。また北陸線では非振り子車の場合、半径1000mのカーブでは130km、半径800mのカーブでは125kmに減速しなければならず160km運転はあまりできないが、強制振り子式をつかえば、半径1000mのカーブでも時速160kmで通過できるので、160km運転は充分できる。また、ほくほく線は高規格路線のため踏切がなくカーブがゆるいため、強制振り子式によって200km運転は可能である。越後湯沢での乗り換えの問題があるが、将来フリーゲージトレインが実用化されるの乗り換えはなくなる。車体傾斜機能付フリーゲージトレインが開発され、上越新幹線で300km運転、ほくほく線と北陸線糸魚川ー直江津間のトンネル部で200km運転、在来線踏切区間で160km運転、北陸新幹線2区間(糸魚川−魚津間と石動−金沢間)で250km運転をすると、東京−富山間は2時間10分程度、東京−金沢間は2時間30分台となり、航空機のシェアを奪える。
 金沢までフル規格で開業した場合、東京−富山間は2時間7分、東京−金沢間は2時間27分である。フル規格との差はあまりない。なにも膨大な費用がかかるフル規格新幹線をつくる必要はないのである。狭軌新幹線の開通と在来線の高速化で充分である。まあ、富山までフル規格でつくってしまったのだからしかたないが、富山以西は在来線の高速化にすべきである。北陸線と東海道線で160km運転、踏切のない湖西線と北陸トンネルで200km運転すれば富山−大阪間は2時間25分程度に短縮し、高速道路との競争にも優位に立つ。新幹線との差も55分程度しかない。

≪管理者投稿≫投稿趣旨確認
 投稿者---551planning@おさぼり管理人(2003/09/08 17:22:05)

 うめ様、初めまして。御投稿有難うございます。

 単刀直入に申し上げて、本論についての投稿趣旨確認と弊BBSにおける「お約束」への御理解を賜りたいと存じます。
 後者については、広く弊BBSを御覧の皆様に再度御覧賜りたいと存じます。その上で、特に投稿時にあっては「お約束」への理解及び遵守の上で対処することを予め御了承下さい。

 で、前者についてですが、「どっかで見たなぁ」とお思いの方もいらっしゃるかもしれません。当方も記憶のあるところ、御投稿趣旨とほぼ同内容であろうと判断される投稿が、他者管理鉄道系掲示板で2ヶ月ほど前になされていることを把握致しました。その対象投稿ないし事後のやり取りでいろいろな問題点について採り上げられていますが、最終的には管理者の仲裁により漸次収縮した形になっていました。
 そのスレを斜め読みした素直な所感として、切り口を明確化すればそれなりに重要な提言になる可能性もあると思いました。ただしその論拠はかなり難しい事も事実です。特に技術的改善の手放しの賞賛に終始するだけでは「近未来交通」への言及としては物足りないと考えます。その意味において、今回あえて(と思われますが)北陸本線−北陸新幹線に論点を絞った形を採っている事、ひいては在来線高速化と整備新幹線のあり方への方向性すらあり得るところにおいての「可能性」に注目しています。

 というわけで、特に立論者であるうめ様には再度投稿趣旨の明確化をお願い致したく…言い方を変えれば、非礼承知ですが是非とも「御自身のお言葉」でお示し頂ければと存じます。そして、当方としても別個に上記「可能性」に対する私見を纏められればと思っております(しばし御猶予を賜りたく…)。

車両技術偏重のスピードアップは本当に安価なのか
 投稿者---World's Greatest Railway Enthusiast氏(2003/09/08 20:40:35)

 こんばんは、根拠のない自称「世界最強の鉄道マニア」Greatです。

 私事になりますが、先日金沢を訪問しまして、金沢駅が新幹線発着に備えて大改造工事をしている事に驚きました。新幹線ができれば在来線の発着本数が減るんだから、新造部分は一部にとどめて、既存在来線ホームの改造で間にあわせてもいいのに、と思ったのは私だけでしょうか(改造しようがないという可能性がありますが)。

 本題の北陸線改良による(全区間フル規格の)新幹線不要論ですが、次の点で疑問を感じました。
 一点は、車両技術偏重のスピードアップというのが本当に安価に実現可能なのかという点であります。簡単に言えば、単純に直線区間だからといって200キロ、300キロという高速運転が大して金をかけずに実現できるのかといえば、他国の事例をみて疑問を感じるところであります。車両偏重型の改良計画は一昔前のアメリカ(アムトラック登場以前のメトロライナー)やイギリス(APT計画)で提案され、どちらも、改良を施さない在来線(といっても最高速度160キロ、試験走行で180キロ程度の運行実績はある)での250キロ運転を目指したものですが、定時運転がまったくできずに計画が頓挫したのはご存知の話かと思います。また、これらの計画が企画された路線では、その後の試行錯誤の末、200キロ前後のある程度の高速運転が実現されていますが、車両側の改善のほか、軌道側の改良がこれを支えた面は大きく、また、そうした改良には莫大な費用が費やされていると聞きます(今後の計画で言えばイギリスの西海岸本線の改良が数千億から一兆円規模、アメリカ中西部での最高速度180キロの特急列車運行計画が4,000億円程度で、これらには新線建設は含まれていない模様です)。当初から160キロ運行を考慮していた、北越急行や湖西線はともかくとして、他の区間の大幅なスピードアップというのは、新線建設に匹敵する手間とコストが必要なのではないかと思われます。
 第二点は、在来線が車両技術でスピードアップできるというなら、同じ論法で新幹線も車両技術でスピードアップできるという議論が出来てしまうという問題点です。もう、どこぞの鉄道評論家が吹聴しまわっているかもしませんが、260キロで計画された整備新幹線で最高速度を上積みすることに関して根拠付けすることはいくらでも出来る事で、そうなると「新幹線と部分的な改良による高速運転に大差がない」という論法が可能になるかどうかは疑問なところであります。

 なお、ここまであげてきた話は、フル規格の新幹線建設に対する「批判の方法に対する批判」で、私はそれなりの論拠があれば全線フル規格新幹線はもっと批判されてもいいものではないかと考えています。ただし、日本の国土開発に関する姿勢や、政治過程論、財政論などが複雑に絡んでいて、完全な議論をすることは私の手に余るものではあるのですが。

Re:車両技術偏重のスピードアップは本当に安価なのか
 投稿者---うめ氏(2003/09/09 18:56:56)

 強制振り子式を使えば現在の在来線の線形のままでも160km運転ができます。160km運転についてはカーブの改良は必要ありません。さらに湖西線やほくほく線のような高規格路線では強制振り子式をつかえば200km運転は充分可能です。さらに北陸線を高架化し、カーブを200kmで走行可能な最小曲線半径である1600m(強制振り子式の場合)にすれば連続で200km運転が可能になります。莫大な費用がかかるフル規格新幹線にくらべ(フル規格の最小曲線半径は4000mのため、多大な用地を必要とするから)、北陸線の高規格化ははるかに安い。

投稿の総合評価
 投稿者---World's Greatest Railway Enthusiast氏(2003/09/09 22:51:32)

 カーブの通過速度については、前回の説明でOKです。ただ気になるのは、カーブでの横圧に耐えたり、直線での狂いのない軌道を維持するための路盤構造の確保で、いったん軌道を全部取り去った上で、路盤を掘り下げて基礎工事をするくらいの必要があるようです。ここまでやるとすると新幹線建設との費用の差は、用地買収費ぐらいで、結構な額になるような気がします。まあ、1兆円が5000億円くらいになるというレベルの差があるのではるかに安いわけですが、まったくお金をかけなくても高速運転が出来るとなるなら、雄大な直線区間が続くアメリカやオーストラリアでは簡単に高速運転が実現できるわけで、ちょっと不思議に聞こえなくもありません。

 それはそうとして、うめ様、どうせ車両技術偏中型の改良提案をなさるつもりでしたら、もう少し持論の発展を試みたほうが面白いのではないでしょうか。管理人さんが、「・・言及として面白くない」とおっしゃられていますが、私の最初見た感想としてはは実現性の可否よりも、発想の奇抜さという点で、「おもしろくないなあ」という印象をうけました。
 レールブレーキで減速度6と記していますが、世界最大級の加減速度を持つアメリカのPCC車は加減速度は7.2、あなたが熱烈な阪神ファンで、大リーグなんぞに目がないというならともかく、阪神のジェットカーなんぞは気にする必要がないわけです。フリーゲージとレインで採用されているDDM(直接駆動式モーター)は、ギヤのスペースを必要としない分、大出力化の可能性も秘めています。モーターの大型化による加速度アップ、加速度アップによるスピードアップという提案も出来ます。減速のショックについても同様、車体長を現在の半分程度に縮め、左右のみならず、前後の揺れにも対応した振り子車を開発できれば、ショックのある程度をやわらげることが出来ます。ただし、どう工夫しても0.1G程度の効果しか得られませんからエアバック、シートベルト等の装備は不可欠ですが。私の言う「線路を総取り替えするレベルの軌道強化」も、FRPを多用した新型車両技術により大幅軽量化を図った車両ならたいした問題はないでしょう。トンネルの空気抵抗なんてなんのその、列車の進む方向に向けてジェットファンで空気を送り込めばだいぶ逓減できるでしょう。
 こんな事を書くと、工学の技術に熟知した専門家に袋叩きにされる?そんなことは気にしなくていいのです。19世紀中頃のイギリスで最高の学識を持っていると評価された土木技術者(技術で評価されたのはブルネルですが)の一人はは、「列車が120キロ運転を行うと列車から空気が吸い出されて乗客が窒息死する。」という言説を科学の名のもとに主張してまわりました。科学の進歩で馬鹿げた主張こそ減りましたが、学位を持っている人が万能なわけではありません(そして、著書が売れている人が万能なわけではありません)、つまらない諸説は切り捨てて、独創性をどんどん披露しましょう。私はそれを評価した上で、問題点について批判しますので。

Re:投稿の総合評価
 投稿者---うめ氏(2003/09/12 18:32:50)

 6.0の減速度は前述したように子どもとお年寄り、健常でない人はひっくりかえることがあるが、健常者は立っていられる減速度ので車体長を現在の半分にしたり、前後の揺れにも対応した振り子車を開発しなくても非常ブレーキ時にはブレーキがかかる旨を自動的に放送するようにし、いすや壁はぶつかってもいいようにやわらかい内装、いわゆるフルトリムにすればいいです。

駅前広場は誰のもの
 投稿者---エル・アルコン氏(2003/09/11 18:33:10)
 
 http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

駅前広場は誰のもの
└駅前広場
 └Re:駅前広場
└横レス:富士交通の例は…

 管理人さんのレポートに、福島−仙台間の新規参入高速バスが後発の悲哀か駅前広場に入らない、というくだりがあります。
 この手の話はよく聞くわけで、新規参入会社の使用を拒んでいるとされるのが、先発組のバス会社だったり駅を管理する鉄道会社だったりとしますが、締め出されたほうに乗るために下手をしたらバス停1〜2個分を歩かされる利用者にとってみると不便極まりない話です。
バスに限らずタクシーにしても、「構内営業」の鉄道会社の社章入りステッカーが貼られているなど、縄張りがありますね。

「はやて」だけじゃぁツマラナイ…でしょ? 「正月パス」2003東北筋旅日記  report/040.html

***
 さて、こうした事態、言われて得心する反面、何の権限があって駅前広場からの「締め出し」「占有」が可能なんでしょうか。

 駅前広場が鉄道会社の私有地、もしくはバス会社などの共有財産であれば分かります。我が国においては契約自由ですから、相手がだめだといって強引には入れません。しかし、そこが公有地であったらどうでしょうか。そこは「天下の往来」であり、道交法などの法令を遵守している限り、使用を制約される謂れはありませんし、ましてや営業許可を監督官庁でもないところから取る必要はないはずです。
昔からの駅であれば、鉄道会社が自前で整備しているケースが多いわけですが、最近では明らかに自治体が整備しているわけで、公費で特定法人の営業用資産を整備するというのもおかしな話です。
 よくある光景として、需要がある路線が駅に入れず、路線権維持路線と揶揄される1日数本の路線バスがブースを占拠していることもあるわけで、なぜ整備した側が需要に応じた割り振りを出来ないのでしょうか。

 バス会社間の鞘当てもさることながら、多くのケースで隣接しているタクシー乗り場と一般車乗降場の鞘当てもそうです。本来一般車が駐停車出来るはずのスペースをタクシーが占拠して、結果としてあふれた一般車が路上駐車で迷惑をかけるという光景もよく見ます。

 最近各地で建設が進んでいる「バスの駅」事業ですが、国と自治体が負担して、国道など公道に面して作られています。
 明らかに事業車が何の権限も有していないこういうケースで、新規参入業者がバスの駅のブースを使いたい、と言ってきたら使えるんでしょうか。

 当たり前のように接している事例ですが、ふと、疑問を抱いたまでですが。

駅前広場
 投稿者---和寒氏(2003/09/12 09:12:40) http://www.geocities.jp/history_of_rail/

 私もよく知らないので、疑問と問題提起にまっすぐ応えられる内容ではないかもしれませんが、世の中にはこういう研究もあるようで。

首都圏における駅前広場の評価と整備方策 http://www.jterc.or.jp/seiken/colloquia/dat/col_50.htm

 駅前広場の「仕切」はこれだけでは判然としませんが、半公有であり、かつ半鉄道会社有と読めそうです。だから鉄道会社の意向も相応に反映されるのというのはありえるのかなと。
 中途半端で半可通な知識のままでものをいうのは危険なので、奥歯にものがはさまった表現をしつつ、こんな情報もあるというお知らせまでに。

Re:駅前広場
 投稿者---THE-Q氏(2003/09/13 03:10:21)

 需要がある路線が駅に入れず、路線権維持路線と揶揄される1日数本の路線バスがブースを占拠していることもある

 特定事業者のバスが、バスプールに入れないのは、私も問題だと思う。
 だけど、需要の少ない路線バス路線が需要の多い高速バス路線より優先されることは問題無いと思うよ。
 特に、福島-仙台みたいに鉄道路線が並行している場所ではね。

 ついでに言うと、福島-仙台間はJR東日本が各停を増発/スピードアップするだけで高速バスはほとんど淘汰されると思う・・・。

横レス:富士交通の例は…
 投稿者---551planning(2003/09/12 00:32:22)

 エル・アルコン様に引用のお気遣いを頂いて、恐らく本題のネタ出しをお忘れになられた?と思うので蛇足ながら…実は当方もこの記事を見て投稿せねばと思っていたところでもあります。

富士交通 福島駅バスプール乗り入れ 仙台行きに許可 河北(09/06) http://www.kahoku.co.jp/news/2003/09/20030907t62008.htm
(参考)公取委 乗合バス事業者に対する独占禁止法違反被疑事件の処理について 
http://www.jftc.go.jp/pressrelease/03.may/03051401.pdf

 今年5月に公取委が既存3社(宮城交通・福島交通・JRバス東北 1999年より仙台-福島線、2000年より仙台-郡山線を共同運行)に対する異例の口頭注意にまで発展したのですが、その際の指摘事項が
 ・運賃対抗値下げ(富士交通の運賃にあわせる形で値下げ追随) =通謀による私的独占(独禁法第3条違反)
 ・バスプール使用不同意(福島・郡山駅前プールに入れず) =競争者に対する取引妨害(同19条違反)
という抵触可能性だったというわけで、さらに国土交通省・東北運輸局に対してもいわゆる新規参入組との「調整」の必要性有無、すなわち停留所設置に対し共同運行化を促す形でのすり合わせについて否定的な指導したというところからもその厳格さがお判りになろうかと思います。
 で、これを受ける形で従前既存3社の同意を必要としていたバスプール乗り入れが同意不要となり先ず福島で実現した、というものです。ただここまで4ヶ月近く掛かったというのも記憶に留めておきたいところではあります。

「意外な盲点」へのアプローチに思う…バス停という存在とは?
 投稿者---エル・アルコン氏(2003/09/19 00:27:29)
 
 http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

「意外な盲点」へのアプローチに思う…バス停という存在とは?
└Re:「意外な盲点」へのアプローチに思う…バス停という存在とは?

 駅前広場の話に通じるところも多分にあると思いますが、別スレにすることを御容赦の程。
 (1)の記事を見て、(2)の話を思い出しました…。

(1) 広島市内のバス時刻表、共通化図る 中国(09/18) http://www.chugoku-np.co.jp/…
(2) バス停の路線図掲示徹底して 熊本行政評価事務所が要請へ 熊本日日(07/31) 
http://kumanichi.com/…

 先ず前者ですが、各社でまちまちだった路線バスの時刻表の表示を乗客の立場から見直し、スタイルの共通化を進めているというもの。市民グループの提案をきっかけに昨年春から関係各者が勉強会を行い、この9月に一部地区で統一フォーマットを試験導入、今後の実用化に向けた各種調査を行っているそうです。記事中にある93歳の御婆様の『書式が同じだと、パッと見て分かりやすいね』という言葉が何物にも代えられない解答と思えてなりません。
 で、後者ですが、バス停やバス車内に適切な案内がなされていないとの利用者の声をきっかけに総務省熊本行政評価事務所が調査を実施、熊本市内90箇所のバス停のうち約1/3で路線図がなく、あっても路線の系統番号が示されていないために判りづらいという実状が判明、九州運輸局を通じて改善指示がなされたというものです。この利用者の声というのが福岡から熊本に転居してきた方のものとされているのも興味深いところではないでしょうか。さらには折りしも九州産交問題もあり、路線の大幅再編という大きな方向性にも少なからず影響があるものと思われます。

 確かにバス停というもの、利用者にとっては最も身近な存在ながら、意外と見過されがちなところがあろうかと思います。日常的に利用する場合にはルートや利用時間が定まっているがゆえ、「単なる乗降ポイント」として捉えていますが、一方でいちげんさんには各種情報を得る、(潜在的意識下における)いわばそのバス(事業者)の窓口というべき存在でもあるわけです。でも実際には判りづらい…という体験をされた方も多いと思います。
 例えば、先日浜松に行ってきた訳ですが、都市交通の中では非常に評価の高い駅前の16角形バスロータリー、個人的にも注目のひとつだったのですが、さてどの路線に乗ろうか…という時に土地勘が無いものでちょっと迷いました。こうした際に二次的情報としてバスの系統番号(や色分け等)での判断をすることもありますが、これとてすぐに、というわけにはいきませんで、ウロウロしてしまいました…その意味において1周すれば行き当たるだろうとも思えなくは無いのですが、1社単独という事もあって行けども同じ姿カタチのバスが停まっているがゆえ、その大きさもあいまって大袈裟ながら方向感覚をなくすような気すら…無論至って個人的な感想ですが、いちげんさんにはとっつきにくさを感じました。その一方で遠鉄が進めている「ハイグレードバス停」ですが、バスロケシステムや待合室などやはり秀でていることを実感しましたし、さらには一見手が入っていない普通のポール型バス停にもちゃんとバスロケ(接近表示)が入っているのには瞠目させられました。細長のポール型ではありますが、情報提供が減る分、実効性のある情報峻別の巧みさを感じましたね。
 上記は必ずしも適切な例ではないかもしれませんが、極端な話ターミナルに金を掛けてもその目的地であり出発点でもある個々のバス停がどうであるのかも肝要ではなかろうか、特にいまだ事業者別で設置されている、ポールが2〜3コ並んでいるのならまだしも、それこそバス停自体がてんでバラバラという例は全国レベルでキリの無い話であり、まさに利用者と事業者、さらには行政的な監視を含めて地道な努力が求められているといっても過言ではないと思います。広島や熊本、あるいは岡山でのバスマップ作成といった取組がその先駈けになることを願いつつ、注目するところです。

Re:「意外な盲点」へのアプローチに思う…バス停という存在とは?
 投稿者---エル・アルコン氏(2003/09/19 17:55:21) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 バス停の時刻表の話で思わず膝を打ちました。

 確かに広島のバス停は見づらいです。
 行灯式、白百合式などに関わらず、通常は上にバス停名が入り、胴の部分にある程度規格化された時刻表が入りますよね。1本のポールで複数の系統を賄っていると時間軸に対する時刻の部分が細分化されて見づらいといった弊害もあります。

 ところが広島スタイルはちょっと違います。
 胴体の部分に時刻表が確かに出てますが、発想が違います。他地域ではまず時刻表のマス目があってと言うところ、広島のそれは「ホワイトボード」的な存在です。
 つまり、そのスペースに各社各系統の時刻表を思い思いに貼ると言うスタイルが特に郊外においては主流で、時刻の改廃による張替えの跡が見苦しかったり、レイアウトも無茶苦茶でどこを見れば良いのかもわからないと言うケースがざらにあります。
 まあ会社別のポールと言うのが少ないのはいいんですが、肝心な時刻掲出がてんでバラバラというのは拙いです。

 広島といえばこれも要改善なのが広島センターの時刻表です。
 各乗り場が系統別にまとまっているのであればいいんですが、ざっくり方面別になっているようで、例外があったり、高速系統があったりと、まあどちらかというとまちまちです。
 そういう時、時刻表は普通系統別にまとまっているはずですが、ここは方面は全くお構いなしに時刻別に掲出しています。
 ですから例えば4番乗り場なんか、高速4号線経由で西北方面に行く系統と海田経由で南東の熊野町や黒瀬町に向かう系統が同居してますが、時系列で混在させているのでいったい自分の使う系統がどうなっているのか判りません。

***
 路線図の話も、実際に慣れない土地でよく迷わされます。
 停車停留所が羅列してあるのも便利といえば便利ですが、他系統との位置関係がわかりません。

 例示の浜松にしても、バス停に地図式表示がありだいたいのルートは分かるんですが、時刻表の経由表示と必ずしもリンクしていないことや、地図式表示が系統別に色分けと化がされていないため、どこを通るのかと言った情報がいまいちわかりません。
 車内の路線図が営業所単位と言うのも不親切です。

 こういった要改善点が多いのも、バスに対する信頼がいま一つである理由なんでしょう。

TX数え歌

 投稿者---551planning(2003/09/22 10:50:44)

 開業まであと丸2年…「最後の大型幹線鉄道」とも云われるつくばエクスプレス(TX)の全20駅名が内定したと報道されました。讀賣のスクープになるのでしょうが…。

「つくばエクスプレス」の全20駅名が内定 讀賣(09/20) http://headlines.yahoo.co.jp/…

TX(首都圏新都市鉄道株式会社) http://www.mir.co.jp/

(仮称) (内定名…讀賣報道) (概要…TXサイトより抜粋)
秋葉原 秋葉原 始発駅 重要な交通の拠点となる、ダイナミックなデザインを演出した地下4階の駅
元浅草 新御徒町 都営大江戸線新御徒町駅との合築駅(大江戸線の下) 連続と変化のある空間を演出した駅
新浅草 浅草 国際通りの下 浅草らしさを意識した地下4階の駅
南千住 南千住 JR常磐線南千住駅直下の地下駅 流れ・風のイメージを意識した駅
北千住 北千住 JR常磐線・東武北千住駅の間 宿場町「千住宿」らしさを意識した地上3階の駅
青井 青井 荒川を横断して最初の駅 水の表現をガラスで演出した地下2階の駅
六町 六町 東京都最後の駅 「ハイテク+ナチュラル」を意識した地下3階の駅
八潮 八潮 首都高八潮PAに隣接 “水の流れを感じる”八潮市初の高架駅
三郷中央 三郷中央 新和小学校に隣接  川の流れをイメージした高架駅
南流山 南流山 JR武蔵野線南流山駅直下 未来を感じさせる、光溢れる地下2階の駅
流山運動公園 流山セントラルパーク 総合運動公園に隣接 スポーツを楽しむ市民で賑わう高架駅
流山新市街地 流山おおたかの森 東武野田線との交差部 街の展望台を意識した高架駅
柏北部中央 柏の葉キャンパス 柏ゴルフ倶楽部内 ゆらぎを感じる高架駅
柏北部東 柏たなか 柏北高校に隣接 利根川の流れや魚をイメージした「流体の様な」高架駅
守谷 守谷 関東鉄道常総線守谷駅との交差部 人とまちが連携した新しい高架駅
伊奈谷和原 みらい平 堀割区間にできるボックスカルバート構造 “いつかどこかでみたなつかしさ”を感じる駅
萱丸 みどりの 進化し続ける街を見守る高架橋構造の駅
島名 万博記念公園 圏央道と新線がクロスする 新しい風を感じる高架橋構造の駅
葛城 研究学園 日本自動車研究所内 ダイナミックな架構高架駅
つくば つくば 学園中央通り下にできる終点駅 未来感覚の地下2階の駅

 概ね適当ということになりましょうが、先ずやはり引っ掛かるのは「浅草駅」でしょうか。乗換云々を差し置いて、新駅予定地はいわゆる6区、浅草華やかりし時代ならいざ知らず、確かにTX開業で回遊性が増す事が期待されてこそいますが…まぁ東武・営団銀座線「浅草雷門」、都営浅草線「浅草駒形」となるのなら「アリ」かもしれませんが。
 都内の駅がモロ地区名で変わらなかったことと比して、もとから抽象的であった流山2駅はとってつけのような語尾のせいで「流山」がクドく?感じてしまう気がしますが。その意味では「柏たなか」はなんだか気が抜けるような…当方こういうセンスのほうが好きかも?「柏の葉キャンパス」はあえて東大を打ち出さないことでの地域密着感を覚えますね。
 「みらい平」はTXも主体的に関わる沿線地域開発のプロジェクト名にもなっており、その核としての位置付けとなるのでしょうか。「万博記念公園」は大阪でも駅名になってますね。「研究学園」はシンプルすぎて中途半端な気もしなくはないですが…。

 何はともあれ、これで駅名も固まる事でしょうし、いよいよつくばへの大動脈への期待が高まる事になるでしょうか…そして東京新駅の名は?(まぁ東京なんでしょうが、丸の内を入れるとかのひねりも欲しいような…)。
 以上、勝手に数え歌でした。御批評をお待ちいたします。

規則を「トリビア」にしないために

 投稿者---エル・アルコン氏(2003/09/30 13:09:05)
 
 http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 旅客営業規則、旅客営業取扱基準規程といった鉄道営業の規則類に通じた人の間で有名な論争として、「山科問題」という論点があります。
 これは分岐駅を通過する列車に乗車しているとき、切符の経路の外方の乗り換え駅までの折り返し乗車を認めるという規定が存在する時、無賃で往復している飛び出した区間では途中下車できないが、分岐する駅での途中下車が可能かどうかという議論です。イメージが湧かない方がいらっしゃるかと思うので、具体例としますと、東京−山科−湖西線堅田という乗車券で、新幹線に乗って京都で途中下車せずに湖西線に乗って堅田まで行けるというのが特例で、その際に、湖西線に乗車した時切符の分岐駅である山科で途中下車が出来るか、ということです。

 議論としてはケリがついていないのですが、現実問題としては山科は切符の経路上なので途中下車出来るというJR側の解釈があり、実運用上もそれに従っているわけなので、一種の神学論争なんですが、確かにJRと利用者の間の輸送契約の約款にあたる旅客営業規則、旅客営業取扱基準規程には解釈に迷うケースがあったり、字義通り適用したら利用者にとって理解しがたいケースが存在することは確かです。

 ちなみに山科問題について、京都で降りられないというのは切符の経路でないことから利用者も理解出来ますが、もし山科も不可となったとき、経路上の駅で降りられないことを合理的に利用者に説明し得るかどうかという問題があります。また山科絡みで話を進めると、新幹線から京都乗り換えで山科まで乗車する場合、京都市内発着の切符であればそのまま乗車出来ますが、市内駅が適用されない名古屋からだと名古屋→京都→山科の降り返し乗車になって京都までよりも打ち切り計算で高くつきますが、一方で回数券は市内発着なので可、とまちまちであり、これも利用者がどう思うでしょうか。
 最も極端な変形として、海峡線津軽今別以北から中小国(海峡線列車は全列車通過)までの乗車にあたって、鶴見線大川−武蔵白石や石勝線占冠以東−楓のように区間外乗車を認めた規定がないから蟹田経由の折り返しで乗車券を購入するしかないという議論もありますが、そこまで来ると規定の不備として同種の例外規定を準用するのが普通の発想でしょう。

***
 所詮はJRと利用者の契約であり、当事者が合意してそれに反する取り扱いをしたから契約そのものが無効になるという強行規定ではありません。一方で消費者契約法により利用者の保護が謳われているわけで、難解な約款の解釈に迷う点において、規則を絶対にしてその解釈を争うという姿勢が法趣旨に適うのかという問題もあります。

 法人間の契約でも、契約書の規定に矛盾点が出てきたとき、それでも契約の規定に合わせるのではなく、当事者間で協議して規定を変更したり、事実上規定を無視した運用で合意します。
 それが商慣習であり、旅客営業規則、旅客営業取扱基準規程においても、おかしいところは改めるべきと言うスタンスで議論をするのであればまだしも、あくまで規則絶対の姿勢を貫くことが、利用者はもちろん、JRにとってもプラスになるかどうか、という疑問があります。

 一方で、こういう知識が役に立ち、実際に貢献したケースもあります。市内駅制度の適用駅において、中心駅から21km以上離れている駅から、中心駅から200km以内の駅まで乗車券を購入する際、その先の中心駅から201km以上の駅までの乗車券は市内駅制度の適用で201〜220kmの運賃なのに、手前が221〜240kmの運賃と逆転するわけですが、これを救済する規定が実はあります。
 実は北九州市内駅絡みで、若松−佐伯がこの対象になっているのですが、駅の発券機がそれに対応しておらず、高い運賃を案内していたと言うことで新聞ネタにもなりましたが、これは知識を活かしてプラス方向に作用した例といえます。

***
 契約の規定だから厳密にという意見があるでしょうが、一方で契約の内容は両当事者にとって判り易く、かつ理解出来るものであるべきです。以前論じた北新地駅を巡る取り扱いの問題もそうですが、規則は規則としてあっても、それが適切かどうかという視点で知識を生かすので無い限り、職員であっても趣味人であっても、その知識が活かされるとは言い難いです。

乗客が理解出来ない規則とは log088.html#4

四国の車販廃止に思う
 投稿者---エル・アルコン氏(2003/09/30 18:38:15)
 
 http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

四国の車販廃止に思う
└Re:四国の車販廃止に思う
 └Re:四国の車販廃止に思う
  └弁当屋の栄枯盛衰

 JR四国は今日9月30日限りで特急列車で行っていた車内販売を廃止します。

JR四国が車内販売を廃止 請負会社の経営不振で (共同 09/29) http://headlines.yahoo.co.jp/…

 かつて食堂車などの供食設備が標準だった特急ですが、不採算を理由に利益率の高い車販にシフトして来たのはご存知の通りですが、その車販すら存続が厳しいという状況のようです。

 確かに特急が停まるような駅にはコンビニもあるわけで、最近では駅構内に出店しているので、わざわざ車内で購入すると言うことも少ないと思われます。まあ、乗車時間が長く中弛みした時に、ビールの追加や珈琲を求めるということはあるんですが、四国島内の場合、そこまで乗っていないということでしょうか。

 ただ、気になるのが廃止の直接の引き金が車販を一手に引き受ける「四鉄構内営業」の会社整理ということ。四国の駅弁販売会社8社の合弁企業ですが、駅弁販売時代からの寡占体制で、かつマーケットが車内販売だけという特殊な形態の企業に任せていたことに問題があったのではないでしょうか。
 「新しい血」を入れるといった施策で車販の魅力をアップするような施策が取られたのかどうか。どうも古い体制のまま、立ち行かなくなってそのまま、という感じであり、不便さというツケを利用者に廻すに足る正当な理由だったのかどうか、気になります。

Re:四国の車販廃止に思う
 投稿者---ゆうなぎ氏(2003/10/01 15:26:45)

 エル・アルコンさま初めまして。いつも、この「検証」で拝見しております。
 小生も、四国の車販廃止を、昨夜の「NHKニュース9」で知りました。
 去年夏まで松山に勤務していまして、予讃線を中心に四国の車販事情(?)をつぶさに見ていましたので、「ああ、ついに、、、。」と感じています。

 四国島内の場合、そこまで乗っていないということでしょうか。

 やはり、そうでしょうね。「しおかぜ」で言うと、岡山を出て、まず宇多津、丸亀、多度津あたりで纏まって降車、さらに、観音寺から新居浜あたりにかけてごっそり減り、今治から、松山に向かう客で活気を取り戻す、また、満席で岡山を出た「南風」は、琴平以遠は回送同然というのが通常のパターンですから、車販に手を出すほどの乗車時間に届かないケースが多いように思います。

 ただ、気になるのが廃止の直接の引き金が車販を一手に引き受ける「四鉄構内営業」の会社整理ということ。四国の駅弁販売会社8社の合弁企業ですが、駅弁販売時代からの寡占体制で、かつマーケットが車内販売だけという特殊な形態の企業に任せていたことに問題があったのではないでしょうか。

 「四鉄構内営業」は、駅弁会社の8社合弁ですが、四国の駅弁会社は、最大手(?)の高松駅弁(JR四国系列会社)のほか、松山の鈴木弁当店あたりを除いては、家族経営に近い零細な業者だったと思います。車内販売の営業に当たっても、商品の準備、搬入なども、実際にはそれぞれの会社が、受け持ち列車の受け持ち区間毎に独自に行っていたようで(JR四国のグリーン車車内常備の雑誌「Gaja」の昨年夏あたりの号に、そうした記述がありました)、各会社が、こうした負担に耐えられなくなったのも、会社清算の遠因かと。 

 「新しい血」を入れるといった施策で車販の魅力をアップするような施策が取られたのかどうか。どうも古い体制のまま、立ち行かなくなってそのまま、という感じであり、不便さというツケを利用者に廻すに足る正当な理由だったのかどうか、気になります。

 上記のような事情もあって、四国線内においては、車内販売実施列車、実施区間が、他社管内に比して、もともと大変少なくなっていました。「ワゴンが回って来てくれないかな」という時に、来てくれないことが多いわけで、利用者の側にも、あてにできる存在とは成り得ていなかったかと。商品構成も、まあ、同じ三島会社とは言え、九州、北海道とは比べる気にもならないようなものでしたし、担当者も、他社管内では、もうなかなかお目にかかれない大ベテラン(苦笑)の方々ばかりでした。もっとも、年季が入っているだけに、他社管内の若いお姉さんには見られない柔軟なサービスを見せてくれる局面もありましたが。

 JR四国は、「アンパンマン列車」で、平成10年の土讃線災害の痛手から立ち直り、重大な危機を回避し得たと見ますが、これから、外見やキャンペーン的なものでなく、「鉄道利用の魅力」をどのように打ち出して行けるか、今回の車販廃止をきっかけに、問い直す事が求められるように思います。
 あまりまとまりませんが、四国の車販廃止について感じたことを書き込ませていただきました。

Re:四国の車販廃止に思う
 投稿者---あんぱん氏(2003/10/07 02:37:19) http://homepage1.nifty.com/m-fujii/

 JR四国の車販廃止ですが、こちらでは殆ど話題にもなっていません。
 多度津ベースでしたから、現実問題として併結併合が宇多津へ移り多度津での長時間停車が無くなって乗務体制を作ることが難しくなったと思います。JR西日本管内での営業が最近まで出来なかった影響が大きく、売り上げに致命的な影響を出していたと考えられます。

 JR四国の特急利用客は、松山以南、高知以西では高い乗車率を保っております(10月1日からこの区間における割引切符の値上げに踏み切ったぐらいです)。しかし、この区間では車販体制が出来ていない現実でした。
 しおかぜ・南風号と似た性格である山陰方面へのやくも号の車販は日食系により岡山〜新見のシャトル運用で現在営業を維持しております。サンライズ出雲もこの区間のみで乗務しています。

 駅弁業者の経営がかなり厳しくなっており、福山駅では倒産(現在、三原や広島空港で営業している浜吉が進出)、津山駅では火災により廃業(うどん屋のみ別業者で復活)、新見駅では駅弁撤退と想像以上に厳しくなっております。岡山や鳥取でも駅弁業者がコンビニ弁当へ参入しているからこそ、維持出来ている面があります・

 JR四国は発足当初、かなり飲食業や物販に手を出してしまいコンビニ2系列も抱えている状況です。まずはこういった足下の体制を整理していかないと、新たなステージには立てないと思います。

弁当屋の栄枯盛衰
 投稿者---エル・アルコン氏(2003/10/07 17:01:27) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 やや横レスですが...

 福山(自己破産)、津山(廃業)、新見(休止)の件には驚きました。
 福山と言うと新幹線で帰省する時にはここで「ひかり」から「こだま」か本線への乗り換えになるのでよく買ってましたから。鞆甚の二上り弁当や鯛寿司はもう食べられないんですね。
 津山は悲劇的な終わり方ですね。こちらは昨春にしいたけ弁当を食べましたが、構内食堂兼弁当屋という手堅い佇まいが地方駅らしくて好きでした。
 新見は昨夏に昼飯どきなのに開いていないのに驚いた記憶がありますが、休止ですか...

***
 ただ、福山については三原の浜吉が進出したとありますね。
 備後地区の各駅を見たとき、福山、尾道、三原の三都市を比べると、三原が一番しょぼいのに、駅弁屋は今回尾道についで福山にも進出した三原一人勝ちというところに生き残るための鍵がありそうです。

 浜吉の業態を見ると、例えば企業や学校の給食といった固定客があるでもなく、新尾道を含めた4駅と、広島空港での弁当販売、そして三原、尾道、竹原、広島空港、大三島の弁当仕出しなんです。その意味で、「本業比率」が非常に高いといえます。
 そして浜吉が福山での販売にシフトしてきていると言う話を聞くと、福山の鞆甚はなぜ自己破産に追い込まれたのかという疑問も湧いてきます。

 そういった健闘する地方駅弁業者、多角経営で経営基盤を固めている業者が現実に存在する以上、厳しい環境であることは重々承知はしていますが、業者の「経営」を単に厳しいと言うだけで良いのかという思いはあります。

2004.11.02 Update


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