【検証:】常設板過去ログ集

【検証:近未来交通地図】
(過去ログNo.040)
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車両は優等と各停でわけるべき 〔続〕
 投稿者--- Tom
 投稿日時: 2001年8月10日 09時34分
車両は優等と各停でわけるべき
└Re:車両は優等と各停でわけるべき
 └Re:車両は優等と各停でわけるべき(若干横レス)
  └Re:車両は優等と各停でわけるべき(若干横レス)
   └Re:車両は優等と各停でわけるべき(昔話編)
(以上前ページ)

  └Re:車両は…(若干横レス…教えていただき有難うございます)
   └Re:車両は…(私は少し言いすぎたところがあります。補います)
    └Re:車両は…(あと一つだけ言わせて!)
     └トラウマの盲点

Re:車両は優等と各停でわけるべき
 └Re:車両は優等と各停でわけるべき
 └Re:車両は優等と各停でわけるべき
  └4ドアセミクロスは改善になるのか?
   └座席形状と座席数
    └硬い座席でも快速にはクロス車を!
     └一言レス
      └Re:一言レス(東海道貨物線&事務椅子)
       └東海道貨物線&事務椅子へのレス

▽ 前ページより

Re:車両は優等と各停でわけるべき(若干横レス…教えていただきありがとうございます)
 投稿者--- さいたま市民@西浦和
氏 投稿日時: 2001年8月13日 22時01分

 エル=アルコンさんこんばんわ。いろいろ教えていただいてありがとうございます。

 2階建て車両の活用は、混雑時はやはり目的地を指定した定員制列車として走らせる等、運行方法を工夫するのは大事だと思います。デッキ以外は立って乗るのはいかがなものかと思うのです…。

 途中駅での入れ替わりが激しいと難しいですが、ターミナル駅への1極集中型路線や、途中拠点駅でホーム両面の交互発着といった方策で停車時間を確保できる場合、多座席という質実共に収容力を高めた車両の導入が好ましいですし、それが不可能なピーク運用もかなり限定されると思います。

 首都圏で列車の時隔が短かい区間で「交互取り」の出来るのは、高崎東北線の大宮、常磐快速線の我孫子、東海道線の大船・横浜・品川、中央快速線の三鷹・中野・新宿、埼京線の新宿などですか。

 同じ「ラッシュ対応車両」でも、どうせ座れないのだから座席数を減らして床面積を確保するような車両の場合はデータイムでの座席提供にも難がありますが、多座席型の場合は着席を前提にしていますからデータイムにおいても座席提供面で問題になることはありません。(本数を必要以上に絞ったら無理だが)

 確かに昼間の6ドア車は間抜けなものです。
 朝の集中時間帯をどう切り抜けるかというのは、古くからの課題なのですが、もう、いっそライナーと輸送力列車を1対1ぐらいまでにしてしまうか、全路線に2階建てグリーン車を連結するかそのぐらいまで極端な施策を採るべきなのでしょうか。乱暴な意見かもしれませんね。

●東武のクロス車
 東武日光線の快速は料金不要ですが、同じ料金不要の準急とは違い、特急、急行の一員として認識されているようです。

 栃木県の人たちへのサービス列車とも言えそうですね。地下鉄銀座線に乗り換えると都心へ1回乗り換えです。

 そもそも旧特急車のデハ10系の5310系を使用した「急行」として日光線、宇都宮線、伊勢崎線に設定されており、後2者が料金を取るようになったのと相前後して日光線は「快速」になりました(伊勢崎線のは後に「りょうもう」になる) 。

 そうでした。1950年代、対国鉄の競争もあってサービス列車になったのです。P誌によると「臨時快速」として登山客など行楽客の大輸送をこなしたのですね。戦災復旧車両や木造客車改造の快速用電車(5320型)が作られたのです。

 「準快速」の経過は当時の栃木県内では供給過剰になったのでは?。ダイヤが長距離各停の準急と快速と1時間に2本になったのでしょうか。

 快速に指定席があったのは知りませんでした。「日光」行きの特急補完のサービス列車と言う意味が大きいのでは?準急Aは伊勢崎線各都市中心駅への増発列車の意味があります。

 なお、6050系の間合い運用ですが、早朝深夜の浅草−日光準急のほか、最終の新栃木行き準急に充当されていますが、夜半の北千住口ではかなりきつそうです。

 朝の準急については書かなかったのですが、そうですね。夜の運用はもう少し遅くしてライナーにすればいいのにと思います。埼京線もそうですが、東武線は最終が一番混むのですね。

●西武のクロス車
 土休の快急専用車として投入するとはおごったなというのが感想です。なお飯能のスイッチバックの存在や、グループ利用を考えればあのレベルのボックスシートはベストといえます。

 そうですね。日光や会津に比べれば奥武蔵や秩父は近いです。
 夕方は快速急行運用できないのですか?これもライナー化?
 レッドアローの評判があまり良くないようですが、こちらはいいのですね。

●近鉄のクロス車
 2600系のアコモがあまりにも窮屈だったので2610系となったわけですが、さすがに4ドアでドア間固定2ボックスはきつかったようです。

 そうですね。2度ほど乗ったことあるのですが、4人座るにはきびしい。通路側はお尻が半分しかイスに乗りません。子供の遠足用。

 5200系も3扉ということで乗車目標などの案内面でも異端児的存在になっているようで、Eを除くJR各社の3扉転クロのお手本になったデザインも、自社ではもてあましたようです。

 3ドア転換クロス車は名鉄にも多いのですね。名鉄は、濃尾平野全体から新名古屋セントラルステーションへ人を集める運行形態ですね。この会社の車種のポリシーについてもどなたか教えて下さい。

 ところがL/Cカーという必殺技を編み出し、4扉閑散時間帯クロスという絵に描いたようなイイトコドリを実現しました。

 LCカーについては触れませんでしたが、ドア間6人がけでは本末転倒では?

 近鉄大阪線は10両運転できましたね。名張あたりで増結すればいいのです。青山越えの区間はがらがらです。近鉄大阪線の伊勢平野の区間はほとんどローカル線ですが、急行特急が伊勢市松阪市鳥羽市の都市中心駅を結ぶ形で成り立っているのですね。ここは東武の快速とは違うところです。

 やっぱり4ドアクロスでドア間8人がけはきびしいですね?
 それから京急現600形はどう見たらいいですか?

 乱筆ご容赦。また教えて下さい。

Re:車両は優等と各停でわけるべき(私は少し言いすぎたところがあります。補います)
 投稿者--- さいたま市民@西浦和
氏 投稿日時: 2001年8月14日 09時27分

 エル=アルコンさんこんにちわ。いつもいろいろ教えていただいてありがとうございます。
 以下のところで誤解を招く表現がありました。怒らないで下さいね。

 確かに昼間の6ドア車は間抜けなものです。
 朝の集中時間帯をどう切り抜けるかというのは、古くからの課題なのですが、もう、いっそライナーと輸送力列車を1対1ぐらいまでにしてしまうか、全路線に2階建てグリーン車を連結するかそのぐらいまで極端な施策を採るべきなのでしょうか。
<この私の意見は>乱暴な意見かもしれませんね。

 ここがちょっと気になりました。言葉足らずをお許し下さい。
 ああ、まさに乱筆。また教えて下さい。

Re:車両は優等と各停でわけるべき(あと一つだけ言わせて!)
 投稿者--- さいたま市民@西浦和
氏 投稿日時: 2001年8月14日 22時14分

 みなさんこんばんわ。いつもいろいろ教えていただいてありがとうございます。乱文ついでに、もう一つだけ言わせて下さい。

・常識は経験に基づいて作られる(こんな視点もあります)
 1973年でしたか、高崎線上尾駅で、ダイヤの乱れから乗客が遅れた列車に乗りきれなかったことに腹を立て、到着した列車や駅舎をを破壊する事件がありましたね。いわゆる上尾事件です。
 高崎線のHPに当たれば詳しいと思いますが、この時の状況を思い出してみたいと思います。管理人様、掲示板上問題があれば削除して下さい。
 確か、ドルショック後の経済の混乱状況の中で、国鉄の各労働組合は賃上げや公務員に認められていない労働基本権(いわゆるスト権)を求めて春闘の実力行使を行っておりました。いわゆる遵法闘争と言う戦術です。
 早朝の機関車牽引列車からこの影響を受け、列車ダイヤは乱れていました。当時の高崎線の早朝の列車は確か、新前橋の165系が何本か立て続けに上ってくるダイヤだったわけです。上野からは、順々に急行として下っていく運用なのですが、早朝ということもあって、グリーン車解放(頭のカバーは付いてない)などのサービスもあったはずです。
 この乱れたダイヤの中で、5時台6時台に上尾に着くはずの急行型電車が7時台8時台のラッシュ最中に着いてしまったのです。もちろん遵法闘争中ですから、後になれば115系の電車も来たのでしょうが、ホームいっぱいの通勤客は一刻も早く目的地へ向かうことばかりを焦っていたわけです。
 篭原や新前橋から各駅の乗客を満載した電車が、すでに上尾に到着したときには乗ることの出来る状況ではなかったのでした。遅れて着いた1番電車から何本かは急行型でしたし、貨物列車も間に入るダイヤでしたので、堪忍袋の緒が切れた通勤客の集団は、駅長に詰め寄りました。しかし、ダイヤは乱れ、通勤電車がいつ来るかわからない状況の中で、乗客が暴れ始めました。当時の新聞の写真には破壊された169系急行型電車(「信州」型ヘッドマークの枠があった)が写っていたのを子供ごごろに覚えています。

 もちろん、現在はフランスのように鉄道員がストをするということは無いでしょうが(たまには刺激がほしい日本ですが)、事故等不慮の混雑時の対応という意味では車種を増やすのは好ましくないです。これは会社の論理かもしれません。こういった所は悩ましいところでもあります。
 高崎線東北線で乗客が増加している地域(鴻巣〜上尾、新白岡〜東大宮)は並行路線がありませんので、4ドア化は確実に輸送を進めるというベーシックなサービスまで質を落とすということになるのでしょう。

 今皆さんが進めているご議論は、プラスアルファを期待するということですね。いろいろ話を混ぜ返しましたが、どうぞお許し下さい。勉強になりました。

 また、興味のあるテーマでは発言させていただきます。

トラウマの盲点
 投稿者--- エル・アルコン
(ホームページ) 投稿日時: 2001年8月15日 00時01分

 上尾暴動、懐かしい話ですね。
 確か直後には上野駅でも暴動があるなど、当時の労働争議は今とはスケールが違うものでした。
 ちなみに「順法闘争」とは、争議権の無い国鉄職員の闘争方法として、定められた運転手順を極めて従順にゆっくりと行うものであり、手順に従った行動しかしていないことから「順法」闘争と呼ばれました。

 で、上尾暴動の原因は「順法闘争で列車がべた遅れ」のところに「超満員の列車が到着」して、「乗れない乗客が怒り狂う」というものでした。この時到着した列車が2扉車であることから、特に異常時の超満員列車における収容力不足は命取りになるというトラウマになっています。

 確かに列車遅延などの異常時を考えると、収容力に優れた多扉車の運用はリスクヘッジの観点からも望ましいのかもしれません。しかし、よく考えて見ると、その時上尾駅に103系10連が到着していたとしても、同じ結果になったのかもしれないのです。
 たまたま「2扉車だったから」という説明が付く混雑だったことが悲劇だったのでしょう。もちろん、その後同線をはじめ、東北、常磐、東海道の各線ではラッシュ時に2扉車を運用する余裕が無くなっており、結果として淘汰されています。
 ただ、それこそ何年に一度起こるかどうかという事態、それも特発などでの対応も可能(今は「順法闘争」や「指名スト」なんてないでしょうし)まで視野に入れての収容力確保となると、鱠を精一杯吹いている感もあります。

Re:車両は優等と各停でわけるべき
 投稿者--- GLAY好きの鈴木
(ホームページ) 投稿日時: 2001年8月14日 00時28分

 初めまして、GLAY好きの鈴木と申します。
 Tom様、ダイヤ掲示板ではお世話になっています。

 さて、E231ですが、この前小山から大宮までラビットに乗車しましたが、別段悪い車両という印象は受けませんでした。話はそれますが小山の時点で全員着席が不可能でした。クロス11連からロング主体10連に減車すれば座れなくなるのは目に見えているのに、対策を怠っているなと言う印象を受けました。
 快速型を223のような車両に統一すれば?とのことですが、私は4ドアオールセミクロスの方がいいのでは?と思います。やはり首都圏は乗客が多いですから、逃げ場のないオールクロスはどうかなと思います(新快速も3月に乗った時座れなくて、立つ場所に苦労した)。
 ところで、3ドアに限らず4ドアでもドア間は若干空いていますよね。それなのに中電で、オールロングをやる必要はないと私は思います。ただ、3ドアでもラッシュ対策の面から難がある(何もなければ会社も4ドア車投入を計画しないはず)。
 その一つの妥協点として4ドアセミクロスは有効だと思いますが、いかがでしょうか。

 東武の場合ただでさえスペーシアの利用が落ち込んでいるので(快速に食われ気味)、これ以上改善はしたくないでしょうね(^^;;;
 もっとも電車を大事にする会社ですから、修繕工事が入るかもしれません(笑)。

Re:車両は優等と各停でわけるべき
 投稿者--- brother-t
(ホームページ) 投稿日時: 2001年8月14日 23時48分

こんにちは。

 さて、E231ですが、この前小山から大宮までラビットに乗車しましたが、別段悪い車両という印象は受けませんでした。話はそれますが小山の時点で全員着席が不可能でした。クロス11連からロング主体10連に減車すれば座れなくなるのは目に見えているのに、対策を怠っているなと言う印象を受けました。

 個人的にはなんだかなぁと思います。これだけ需要があるならば快速や支線区直通を増発しての増客策などがいくらでも出来そうな気がします。

 私は4ドアオールセミクロスの方がいいのでは?と思います。やはり首都圏は乗客が多いですから、逃げ場のないオールクロスはどうかなと思います。

 どうでしょう、相鉄の9000系やJRの217系と言う4扉クロスと京急600形、2100形を乗り比べて見ると4扉クロスはピッチが狭いのとボックス席特有の直角シートのせいなのか長い距離満席で乗るのには寝づらそうだなと言うのが正直な感想です。ただボックスシートでも600形の様に不思議とそれを感じさせない車両もあるのですが…

 東武の場合ただでさえスペーシアの利用が落ち込んでいるので(快速に食われ気味)、これ以上改善はしたくないでしょうね(^^;;;

 個人的には東上線全線速達列車を設定してそれに使うのと伊勢崎線だったら伊勢崎、日光線だったら宇都宮など特急・急行が走ってなくてかつ長距離と言うような場所を中心に強化して欲しい所です。 

Re:車両は優等と各停でわけるべき
 投稿者--- Tom
氏 投稿日時: 2001年8月14日 10時54分

 Tomです。
 GLAY好きの鈴木様、こちらこそお世話になっております。

 私も他のスレッドで申し上げております通り、209/E231自体は悪い車両だとは思いません。今は平日はほぼ毎日209に乗っていますが、あの椅子の硬さはヘタにクッションを利かせればいいという設計の車両よりすわり心地もいいと思います(少なくとも103系や205系より私はいいと思います)。
 ただ、おっしゃられる通り、着席確保の為の対策をJR−Eは怠っていると思います。その為にはクロスが必要なのではないかというのが私の発想の原点です。

 快速型を223のような車両に統一すれば?とのことですが、私は4ドアオールセミクロスの方がいいのでは?と思います。やはり首都圏は乗客が多いですから、逃げ場のないオールクロスはどうかなと思います(新快速も3月に乗った時座れなくて、立つ場所に苦労した)。

 遠近分離を徹底すればいいのかと思います。
 ただ今のアーバン/ラビットの停車駅では難しいかもしれません。

 プライオリティとしては 3ドアクロス>4ドアセミクロス>4ドアロング、かな?エル・アルコンさんの意見にもありましたが、運用次第では3ドアクロスも成り立つと思うのです。京急は2100形をラッシュのど真ん中をはずし、また折り返しもラッシュ帯は回送、前後は特急/快特として運用しています。JRの場合、尾久や田町という車庫があり、また秋葉原回送線もあることから3ドアクロスもダイヤ設定次第で可能だと思うわけです。
 例えは違いますが、PCの世界におけるSONYがマーケティングと試行錯誤の末、再参入からわずか数年で国内シェア2位になったのも「どうすればお客を掴めるか」ということを良く考えたからだと思います(AVとITの融合で顧客に便利さを感じさせるという提案があった) 。
 鉄道も、中距離の顧客を掴むには、「速く・快適に」移動できる手段を提供することをより真剣に考えるべきではないかと思います。

 東武は電車も客も大切にする会社だと思います。これで、あとスピードがあればいいと思うのですが・・。伊勢崎線の急行線の最高速度アップと、東上線の和光市以北のスピードアップがされれば東武については文句はないですね(あとは池袋駅の夏季の熱対策を何とか・・) 。

4ドアセミクロスは改善になるのか?
 投稿者---矢切
氏 投稿日時: 2001年8月14日 12時30分

GLAY好きの鈴木さん:
 快速型を223のような車両に統一すれば?とのことですが、私は4ドアオールセミクロスの方がいいのでは?と思います。
Tomさん:
 プライオリティとしては 3ドアクロス>4ドアセミクロス>4ドアロング、かな?

 私は反対。4ドアセミクロスでは、113系のセミクロス部のように現代人の体格を無視した劣悪なボックスにでもしない限り、ドア間の定員を増やせません。だったらわざわざ用意する意味があまりない。

 ラッシュ時の混雑と多座席対応車需要の両立のため、快速は3ドアセミクロス、それ以外は4ドアロングとするので良いのでは > 東北線・常磐線

 ラッシュ時の問題がないなら全部3ドア(セミ)クロスにしてほしいですが。

座席形状と座席数
 投稿者--- エル・アルコン
(ホームページ) 投稿日時: 2001年8月14日 18時02分

●椅子の形状など
 209系以降の椅子については賛否両論のようですが、個人的にはE217系利用時に、津田沼−品川の40分はお尻が痛くなった記憶があり、さらに硬くなったE231系を含め、批判的です。
 では、主観的な感想を一般化する論証をしてみましょう(笑)

  1. クッションが事実上無くなって沈み込みがないため、骨盤で支える格好になるのが「お尻が痛くなる」原因です。沈み込みにより、上半身の重さを骨盤だけでなく臀部全体で包み込むので力が分散されていたのが無くなっています。
  2. 座面が高くなったことにより、足の投げ出し防止には役立っていますが(京急700形がこの理由で座面を高くした)、座面が膝位置より高くなったため、足も体重を支えるポイントになっており、足が休まらない。
  3. 本来背中は肩甲骨付近まで支えて初めて揺れへ対応できるのですが、もともと低いロングの背もたれであるところに、沈み込みがなくなったことで包み込んでの支持が出来なくなった。ボックスも腰部が異常に出っ張っており、背ずりで支えられない。

 そして比較検証として、

  1. 103系後期型車や113系や115系のシートピッチ拡大車投入時に、当時の国鉄では人間工学を採用した座り心地の検証を行っています。(鉄道ジャーナル昭和53年5月号。人体骨格による例示図あり)座面高さや形状について、その結果を踏まえた改良がなされており、座面高さの下げや奥行きの確保もその一つです。この時の下げ幅を上回る上げ幅(沈み込みを考えたら数字以上の差になる)が正当化される客観的な理由が提示されていません。
  2. グリーン車や特急型などの優等車両へこの形状、硬さの座席の採用例がありません。居住性を理由とするのであれば、普通列車の普通車よりも率先して採用があるべきです。ちなみに、鉄道の比ではない居住性の研究が進んでいる自動車やバスにおいて、このような「座面は高く、クッションは硬く」という座席形状の採用例はありません。
    なお、乗務員用の座席への採用も無いことはこの座席の本質を現しているのでは。E217系の場合、着席体験は無いのですが、グリーン車と同じ段織りの椅子です。
  3. 同様に、ホテルなど居住性をシビアに問われる場所で、209系以降の座席のコンセプトが1つでも導入された例が無いこと。逆に座りづらくして客の回転を高めるというコンセプトのもと、わざと高くしたり硬くした例はある。

 特にこの他業種、自社の優等車両での採用例が無いということは、この座席の客観評価と見て良いのではないでしょうか。「快適な椅子」であれば、少なくともコンセプトだけはあっという間に真似されるはずですから。

●多座席車と省座席車
 3扉セミクロスの113系から4扉ロングのE217系になった当初、急に乗客が増えたように見えました。これは座席定員は76人から54人へ22人も減ったがゆえで、同じ乗客数でも、車内に立つ人が20人あまりも増えれば混み合って見えます。
 ところがグリーン車では、ラッシュ時に通路一杯に立っていたはずなのに、空いたように見えました。実はこちらは座席定員が60人(サロ110-1200)から90人へと30人も増えたためです。
 このように、ある程度座席数を確保していた車両を置き換える場合、減少幅が大きいと、実際の座席定員減によるサービス低下と共に、座れなかった乗客が立つことにより見た目の混雑も増すという逆効果も発生します。

 各形態の座席定員を見ると(中間車・トイレ無し)、4扉ロングで54人、同セミクロスで60人、3扉ロングで64人(扉間11人でドア横スペースを確保できていないので、10人にして確保を考えると60人)、同セミクロスで72人(シートピッチ拡大車。非拡大車は76人)、3扉オール転クロで56人(223系、313系。223系の補助席使用時で72人)です。
 座席定員を考えると3扉ロングと4扉セミクロスは同等であり、ボックスの居住性はともかく、座席定員確保という観点からは有力な選択肢であり、3扉ロング中心の近郊区間では4扉セミクロスへの置き換えは比較的抵抗も少ないでしょうし、ボックスとロングという提供メニューの複数化にもなります。

 一方、215系は120人の座席定員です。例えば平屋部分の座席をロング&跳ね上げ式にして収容力を高めたとして、座席定員はラッシュ時88人、日中112人となります。(平屋部分のボックス片側2基を6人掛けロングで代替と仮定)最も車端部のボックスを残せばラッシュ時104人、日中112人(平屋のドア寄りボックスは2人掛け補助席と仮定)平屋部分をロングにすれば終日112人であり、4扉ロング比58人の座席定員増です。この増加分の数字は、立客ベースで考えると座席前の吊革に立ってる人総て+αが消えることを意味しており、この両者間での座席−立席の入り繰りは3扉セミクロスの比ではありません。

●多座席車導入への混雑緩和策
 ターミナル手前の拠点駅での交互発着の推進ですが、常磐線は松戸(これは緩行下りの4番線をラッシュ時のみ快速上りにすればいい。現在でも緩行下りを5番線に逃がしてホーム上での輻輳を防いでいる)、北千住を導入すれば、日暮里(これは降車がほとんどでもともと時間が長い)対策次第では可能です。
 総武線も錦糸町の改造(もともと市川のような構造を予定しており、通過線が準備されている。下り通過線を敷設し、電留線を少しつぶして下りホームを作れば現行ホームでの交互発車が可能)で可能であり、停車駅の厳選&交互発着の実行をしている中央線通勤特快や、比較的余力のある京葉線も候補でしょう。

 東海道線は着席通勤のモデルケースに出来る路線であり、ライナーを数本走らせてお茶を濁している貨物線を最大限活用し、かつ大井埠頭経由浜松町までの都心貨物線を活用すれば、線路容量を倍増できるのです。(新鶴見以東で路線を共用する横須賀線の増発も可能になる)本数が倍、座席も1.5倍なら、着席通勤は充分視野に入ります。
 ちなみにこうした状況を「放置」することが「公共・公益事業」において容認されるハードルは、本来相当高くないといけないはずですし、公共セクターと一緒に汗をかいてクリアすべきと考えるのですが、これも「鉄道会社」の繁栄が総ての現れでしょうか。

***
 新快速の場合は、毎時4本という本数と、8連という両数に起因する部分が大きく、特に快速が補助列車としての意味合いを喪失したため、使える本数が以前より事実上減少したことを考えると、早期の増発、もしくは快速のスピードアップによる復権が望まれます。
 もちろん、12連化するだけで事態はだいぶ変わるのですが。
(「速くて座れる新快速」になったら、並行他社は破局といっていい事態になるが...)

硬い座席でも快速にはクロス車を!
 投稿者--- Tom
氏 投稿日時: 2001年8月14日 19時57分

 Tomです。こんばんは。

矢切さん
 4ドアセミクロスでは、113系のセミクロス部のように現代人の体格を無視した劣悪なボックスにでもしない限り、ドア間の定員を増やせません。だったらわざわざ用意する意味があまりない。
 ラッシュ時の混雑と多座席対応車需要の両立のため、快速は3ドアセミクロス、それ以外は4ドアロングとするので良いのでは > 東北線・常磐線

 相鉄で4ドア車クロス部をよく利用しますが、少なくとも海老名〜横浜間の利用ではあまり不便は感じません。
 ただ、ダイヤ研究室掲示板などでもみられる通り、相鉄は日中の利用者が減少している為かクロス部まで4人がけすることは少なくなっています。その為結果的に快適になっているのかもしれません。
 理想としては、3ドアどころか、列車を限定してでも215系タイプの2階建て2ドアクロスを入れてほしいところですが、現状の首都圏の輸送力ではきついかと考えます。
 結果として、快速タイプでは3ドアクロスというのが首都圏ではベストというのが私の考えです。
 「3ドアクロス>4ドアセミクロス>4ドアロング、かな?」としたのは、相鉄でクロスを利用した者として、ケチなJR-Eにも4ドアロングよりも快適と思われる4ドアセミクロス車編成位はお願いしたいな、ということです。

エル・アルコンさん
●椅子の形状など
 209系以降の椅子については賛否両論のようですが、個人的にはE217系利用時に、津田沼−品川の40分はお尻が痛くなった記憶があり、さらに硬くなったE231系を含め、批判的です。
 では、主観的な感想を一般化する論証をしてみましょう(笑)

 長距離ではリクライニング機構を装備するなどリラックスを前提とした設備は必要ですね。
 ただ、シートの高さについては個人差もあり難しいところだと思います。
 決して足の長くない私でも、205系よりは209系の方が足を投げ出さず、足と腰の2点支持になる分ラクだと思います。
 また、シートの硬さについても成る程公共交通機関では全てクッション入りのシートを採用していますが、長時間座る会社のオフィスチェアは幹部を除きロクなクッションがはいっていない椅子を使用しています。
 また会議室の椅子はたいていどこの企業もクッションレスだと思います。
 但し、腰へのサポートの問題は確かにあると思います。本来であれば、ランバーサポートをもっとしっかり利かせることが必要だと思いますが、公共交通機関だと利用者の体形もそれぞれ異なり難しいところです(特急グリーン車位は電動ランバーサポート付きパワーシートにしてほしいと思います)。
 1時間台までの中距離仕様であればクッション・硬さよりもむしろ形状が問題にされるべきだと思います。

 ちょっと脱線しますが、クルマの場合は硬い硬いといわれる欧州車でもスプリングやウレタンパッドなどの緩衝材は使用しています。
 もっとも、コストダウンの影響か、メルセデスベンツも独特のヤシの繊維を使ったクッションの使用はやめていますが、同社については「シートが悪くなった」という評論家の声が多いですね。

●多座席車と省座席車

 乗降時間さえ確保できれば215系は快速用車両としてはモア・ベターな選択だと思います。グリーン車・普通車ともモノを置くスペースに欠けるのが欠点ですね。
 アクティーに運用されている215系に対する批判は乗降に時間がかかるということですが、(1駅あたり30秒程度であれば)多少停車時間が長くなっても快適性を優先したいところです。
 また、東京−横浜間だけ乗る人には他の選択肢(ロング車)もあるわけですし、短区間利用者の声を聞きすぎると本来の快速利用層である中距離利用者へのサービスが後回しになってしまう危険性があります。
 とはいったものの、現状の高崎線・宇都宮線には215系はチトきついかもしれません(2ドアだと朝ラッシュの運用に苦労するためです)。
 ただ、モノは考えようで、上り湘南ライナーのようなものを最ピーク1時間を外して設定することは可能だと思います。
 その場合、停車駅は現在の快速停車駅から大宮・浦和を差し引き、また発着ホームを新特急同様中線にすればいいと思います(古河や熊谷には中線はないが)。

●多座席車導入への混雑緩和策

 JR-Eは今議論されている東海道貨物線の活性化策には消極的だと思いますが、「川崎臨海地区の活性化」とワンセットになっていることを考えれば消極的なことにも理解できます。
 なぜなら、今の議論のベースでは居住人口の少ない川崎臨海部にも駅を作りることが前提となっているからで、駅を作ると利用者のあまり見込めない昼間時間帯にも列車を走らせなければならなくなります。
 ここは、JR-Eに「こっそりと」活用して頂くことをお薦めしたいと思います。即ち、朝夕ラッシュ時だけこの線を使い、途中駅を一切作らないことです。これであれば、現設備の改修は浜松町駅設置、及びトンネル部の災害対策程度で済みます。(これがあまりかかるようだと非現実的かもしれませんが)
 もし臨海部に駅を作るのであれば、りんかい線と同様地元自治体出資による3セクで運用すればいいでしょう。
 ただ、浜松町をターミナルとする限りは昼間の運用は相当に厳しいと思います。

 但し、JR-Eの今の姿勢は、昔の「乗客はカボチャのようなもの」といった昔の東急社長五島慶太の思想を地でいっている感じがします。CS(Customer Satisfaction:顧客満足度)向上が求められる現代において、運べば良かった時代の経営者の哲学を学ぶ経営をするのはどうかと思います。
 そういえば、東急もシートが硬いですね。おまけに東急の最近のシートはホールド性もJR-E209より悪いと私は思いますが、皆さんはどう思われますでしょうか? 

一言レス
 
投稿者---GLAY好きの鈴木氏(2001/08/15 02:06:41) http://www.geocities.co.jp/SilkRoad-Ocean/5052/

 GLAY好きの鈴木です。こんばんは。
 時間も遅い為一点レスとします。

 アクティーですが、最混雑時(GW、お盆など)は215はかなり苦しいです。
 東京10:40分のアクティーは時間帯がいいのでかなり混むのですが、以前乗車した時、熱海で11分接続の筈が、遅れに遅れを重ね、2分しか接続時間がなかったということもありました。また、一階の狭い通路いっぱいに人が溢れ、座席部分も人だらけになるので、快適かと言われれば微妙なところです。(やはり荷物置く場所が少ないです)
 これは、アクティーがJR東日本が想定したであろう伊豆、湘南あたりへの輸送メインという考えがかなりはずれ、実際には三島・沼津(駿東地区)への足という意味合いが強いからだと思います。あのあたりは新幹線もありますが、アクティーの需要もかなり高いです(駅構内にアクティー接続時刻表が掲出されている駅もある)。
 10:40のアクティーの場合、ただでさえ混む時間帯なのに、215という看板列車(料金無しで2階席に乗れる)という条件が重なったからだと思いますが、あそこまで極限を追求すると、この例の様に無理が出てくる場合もありますね。

 では

Re:一言レス(東海道貨物線&事務椅子)
 投稿者---エル・アルコン
氏(2001/08/15 11:52:31) http://www64.tcup.com/6408/narashinohara.html

●アクティ
 215系投入が効果的なのは、座席数を従来比で倍増させることですが、ご指摘のケースは113系15連の座席定員より215系10連の座席定員が少ないことが総ての原因では。例えばこの10時40分発を211系のセミクロス10連にした場合、事態が好転するかというと否と思います。
 なお、東海道線東京口の場合、新幹線がほとんど意味が無い対横浜や湘南地区への輸送という側面もありますし、流動は熱海から伊豆半島ではなく、三島、沼津といった駿東地区へのほうがメインでしょう。これを考えると、沼津直通と快速の毎時2本化という施策が望まれます。

●東海道貨物線
 20系客車+車載ワキの「カートレイン」が通ってましたから、防災問題は大丈夫では。(広島−浜松町で乗車経験あり)
 データイムの問題ですが、一つの案としてりんかい線の直通があります。お台場と神奈川方面のアクセスとして売り出すのです。
 ところで、線形を考えると、鶴見を東海道・横須賀・東海道貨物の各線停車駅として、尼崎のような運用を考えるというのはどうでしょう。

 東海道、横須賀、東海道貨物←鶴見→横須賀・山手貨物、横須賀・総武、東海道、東海道貨物・りんかいというルートの焦点であり、振り分け点になるのです。

●東急
 シートの話をするとき、「他社には無い」と書こうとして、東急3000系と営団新05系を思い出しまして止めました。あれは何とかの上前を跳ねるような阿漕なシートです。

●事務椅子
 最近のはクッション自体は209系やE217系クラスですが、サスペンション?により適度な沈み込みを確保しています。また背もたれが可動式なので、ちょっとした体位の変化にも追随するホールド性により、長時間の事務作業に対応してます。
#あと、安定性で優れている5本脚のものが主流になっている。

 「幹部の椅子」ですが、平社員用の椅子に管理職の象徴(笑)である肘掛をとりつけたくらいの差異しかないのでは?昔は別注だったようですが、今は下面に取り付けようのねじ穴があり、肘掛を買って取りつけるだけで管理職用になります...

東海道貨物線&事務椅子へのレス
 
投稿者---Tom氏(2001/08/15 20:37:22)

 Tomです。
 夏真っ盛り、花火真っ盛りのシーズンとなりました。
 今、多摩川で花火をやっているようです。(これを打ったら見に行きます)

GLAY好きの鈴木さん。
 アクティーですが、最混雑時(GW、お盆など)は215はかなり苦しいです。
 東京10:40分のアクティーは時間帯がいいのでかなり混むのですが、以前乗車した時、熱海で11分接続の筈が、遅れに遅れを重ね、2分しか接続時間がなかったということもありました。
 また、一階の狭い通路いっぱいに人が溢れ、座席部分も人だらけになるので、快適かと言われれば微妙なところです。(やはり荷物置く場所が少ないです)

 215系の場合はもともと快速の改善というよりも、湘南ライナーの間合い使用という観点が強すぎるのだと思います。
 本務のはずのライナーにしても、付属5連を製作しないところをみると、185よりも短編成で、ライナー券代を頂こうという発想が透けて見えます。
 本来ならば、湘南ライナーの最混雑時間帯及び昼間のアクティー対策に5連を何本か配置すれば済む問題だと思います。
 この辺は浅草駅に制約される東武本線の6050系と立場を異にするところだと思います。
 せめてお盆などの最混雑時には異系列でも混結できれば、と残念に思います。

エル・アルコンさん
●東海道貨物線
 20系客車+車載ワキの「カートレイン」が通ってましたから、防災問題は大丈夫では。(広島−浜松町で乗車経験あり)

 そうでした。カートレインがありましたね。すっかり忘れていました。

 データイムの問題ですが、一つの案としてりんかい線の直通があります。お台場と神奈川方面のアクセスとして売り出すのです。

 りんかい線方面にそんなに需要があるかなぁ? ただ、現段階では検証のしようがないので、大崎直通時にどの位大井町経由京浜東北乗換えが発生するかである程度読めそうですね。
 また、途中(貨物線内)に駅を設けないという前提ならばそんなにコストがかかるとは思えませんので試してみる価値はあるでしょう。

 ところで、線形を考えると、鶴見を東海道・横須賀・東海道貨物の各線停車駅として、尼崎のような運用を考えるというのはどうでしょう。
 東海道、横須賀、東海道貨物←鶴見→横須賀・山手貨物、横須賀・総武、東海道、東海道貨物・りんかいというルートの焦点であり、振り分け点になるのです。

 とめるなら東海道と東海道貨物だけでいいと思います。ただでさえ時間がかかる品鶴線経由のスカ線が更に遅くなることには反対です。
#スカ線を止めなくても不便を感じるのは保土ヶ谷・東戸塚の方ぐらいでしょう。

●東急
 シートの話をするとき、「他社には無い」と書こうとして、東急3000系と営団新05系を思い出しまして止めました。あれは何とかの上前を跳ねるような阿漕なシートです。

 目黒線・三田線に乗るとき、東急3000系が来るとうんざりです。同じ椅子が硬いのでも209の場合は背もたれのサポートなど考えられているのでかえって私は快適だと思いますが、東急の場合はただ平板で硬いだけです。
 もっとまともなバケットシートにするなど、もう少し工夫は出来ないものかと思います。
 ちなみに、今日も209で会社へ行きましたが、そんなに悪い椅子かなぁ? 高さとか、個人差はあるので一概には言えないとは思いますが、通勤用としてはなかなか快適なシートだと思います。

●事務椅子
 「幹部の椅子」ですが、平社員用の椅子に管理職の象徴(笑)である肘掛をとりつけたくらいの差異しかないのでは?昔は別注だったようですが、今は下面に取り付けようのねじ穴があり、肘掛を買って取りつけるだけで管理職用になります...

 私のところでも、部長・課長・主任は担当・アシスタントの椅子に肘掛をつけただけですが、事業部長代理・本部長代理以上になると、背もたれと座面が一体になった本格的(?)な椅子になります。(ヒラの執行役員まで同じ椅子を使っています)
 ただ、クッションはあまり差がないようですね。事業部長代理・本部長代理以上の場合、椅子と両袖机、及びスケジュール管理をしてくれる書記さん(但し専属ではない)がつくのが権力の象徴になっています。
 あと、部長以下は海外出張はエコノミーですが、事業部長・本部長(代理を含む)になるとビジネスクラスが使えることがありますね。(ファーストクラスは執行役員以上のようです) そのかわり、このクラスになると客との付き合いで週休2日が一気に月休2日〜4日になります。(以上は余談でした)

「鉄道会社」の繁栄か、「鉄道」の繁栄か
 投稿者--- エル・アルコン
(ホームページ)
 投稿日時: 2001年8月10日 18時46分
「鉄道会社」の繁栄か、「鉄道」の繁栄か
└総論大賛成!ただし鉄道が必ずしも重要な存在である必要はないのでは?
 └Re:総論大賛成!ただし鉄道が必ずしも重要な存在である必要はないのでは?
  └Bestは尽くしてもらいたいですね(特に東)

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  └何より座れるようにすること
   └駅周辺の駐車場事情について&JR−Eの着席確保努力への期待
    └Re:駅周辺の…
     └Re:駅周辺の…
      └Re:駅周辺の…
       └日米両国の違い
        └
東京圏における鉄道利用の特異性
         └香港について
          └Re:香港について
         └Re:東京圏における鉄道利用の特異性
          └Re:東京圏における鉄道利用の特異性
           └Re:東京圏における鉄道利用の特異性
            └香港一本レス
             └ニューヨーク一本レス
             └Re:香港一本レス
              └Re:香港一本レス
               └Re:香港一本レス

 JRWの新快速のサービスは、ある意味料金不要列車の究極といって良いでしょう。速度、車内設備、パターンダイヤと緩急接続と、いわゆる「付加価値」ではない本質的な部分において、考え得る最高のサービスパターンといえます。
 もちろん、慢性化している遅延や、乗客集中による着席可能性の低下などマイナス面が問題になっているのも事実ですが、基本的には「新快速の本質」を損なわない方向で対処しており(223系化における正座席数の減少が唯一の後退)、「新快速サービス」というのが、単に速いとか転クロといったものではなくどれも欠いてはならない総合的ものであることを示しています。

***
 新快速のサービスを賞賛すると必ず聞こえてくるのは、「関西の事情と他は違う」という地域論であり、特に転クロ車については、首都圏では無理という根強い批判があります。また、転クロ(もしくはただのクロスシート)であることと新快速の人気がシンクロしているのか、という疑問も聞かれます。
 確かに首都圏のように日がな混んでる路線で転クロ車を導入できるかというと、無理といわざるを得ないのかもしれません。しかし、そう考えるのは「現在のダイヤでの混雑度合い」を絶対視した対症療法的な話であり、逆に、どういったダイヤや運用を組めば、無理無く転クロ車を使用できるのか、そしてそのためにはどうしたら良いか、という目標を置いての議論に至ってないのも事実です。そもそも転クロ云々以前の問題として、ラッシュ時はおろか日中においての着席率向上、いや、完全着席という本来当然為されないといけないことが無視されており、着席率が高ければ流動を阻害する立客が少ないのだから座席形態を改めるハードルは低いはずなんですが。

 転クロが集客に役立っているか、という問題ですが、これは新快速が掘り起こした需要の中身を見ることで考えたいと思います。
 そもそも新快速は京阪神都市間輸送がメインだったのですが、高速化と並行他社との差別化を図る目的での外縁部延長により、西は加古川、姫路。東は彦根や米原という大阪起点で1時間から1時間半という時間距離の需要掘り起こしに成功しました。
 他線もそうですが、この手の在来線の長距離利用は「青春18」の乗り通しじゃないか、という反論がありますが、新快速の場合、特に乗車時間距離が長い京滋方面を見ると、米原まで乗って乗り継ぐ客も多いですが、彦根や能登川、近江八幡の利用も目立ちます。

 かつては気軽に大阪まで出るようなエリアで無かったような場所から、大阪に出る流動が目立つ原因は新快速による時間距離の短縮ですが、それだけではないはずです。例えば能登川ですが、失礼ながらそんなに大きくも無い町(人口二万二千人)の駅で、30分ヘッドの新快速への乗降が案外と多いのです。では他線で、30分ヘッドで1時間から1時間半で大阪に行ける能登川クラスの駅で、同等の乗降があるのでしょうか。

 福知山線、学研都市線、また近鉄大阪線あたりと比較すると、おそらく時間距離で見た大阪志向は、新快速停車駅はかなり遠くまで(長時間)広がっていると見ます。同じ所要時間なら同じというのではなく、快適に移動できるか否かは大きな要因であり、快適ならば少々長くても乗りますし、不快(着席の可否、座席の良し悪し)ならば短時間でも嫌われます。快適に早く行けるという要因が揃って初めて需要が掘り起こされるのであり、よしんばE231系が130kmで走ったとしても、ここまで増えなかったでしょう。

***
 翻って首都圏はどうでしょうか。
 近郊区間でも中距離以上は料金が必要な優等列車の利用が前提であり、着席サービスも優等車両やライナー列車のように別途料金が求められます。こうした状況においては、時間距離が短くなっても、経済性の面で距離が遠くなるわけで、対東京の需要を掘り起こすどころか逸走を招きます。
 おまけにダイヤ編成が拙く、優等列車が利用したくても出来ないダイヤホールの存在(宇都宮線小山など、新幹線の停車が限られているので、在来線利用が速い時間帯がある)があるため、中長距離利用を余儀なくされるケースがあり、居住性の優劣がシビアに利用者に効いて来ます。

 関西の鉄道で思うのは、人口密度や分布の割に鉄道が稠密に敷かれていることもありますが、独占状況下にある通勤時間帯以外における鉄道利用が比較的多いということです。
 他交通機関との競合が実現している時間帯において鉄道が選択されるだけのサービスレベルを各社が持っており、高い水準での鉄道各社間での競争が実現していることが大きいです。利用者も比較対象があることで目が肥えており、他地域に比べ「主体的に」乗りこなしている感があります。
 また意外な盲点ですが、経済性にうるさいはずの関西ですが、JRでも私鉄各社も、決して安くはなく、JREのホリデーパスのような企画商品もありません。にもかかわらず定期外で選択されるところに、トータルでのサービスレベルの大事さがあると思います。

 逆に比較対象があまり無い関東においては、普段の路線をみて「鉄道のサービスってこんなもんだ」と思いこむのではないでしょうか。ボール紙製の乗用車にあこがれた東ドイツではないですが、それしかなければ評価のしようもありません。そしてその尺度で、クルマなどと比較して、利用交通機関を決定しているのです。

***
 では、需要(現在の需要と掘り起こす潜在需要)に見合い、捌くに足る車両と運用を用意することにより採算が悪化するという批判はどうでしょうか。
 確かに企業経営を傾けてまでするべきかという問題はありますが、「公共交通」として位置付けた場合、そのサービス水準は「最低限」でよいのか、「平均値」でよいのか、それとも絶対水準として快適に移動できるレベルを求めるべきなのか、という問題があります。そして、それを決めるのはサービス提供を受ける利用者なのか、それとも事業者側の能力なのかという問題もあります。

 この水準は競争環境下においては、事業を可能ならしめる利用を確保するため、つまりライバルへの逸走を招かない水準ということで推測できますし、それはイコール手を抜けば事業継続も覚束無いという事ですから、サービスのコスト云々の話にはなりません。ただ、そうでない場合は分かりづらいものですし、他交通機関が競合関係に無い場合は独占の弊害として、明らかに低レベルな水準での事業が可能になっている場合もあります。
 自由競争化における均衡点を、規制や歴史的経緯により容認された独占状態においても一つの尺度として到達目標として考えるべきでしょう。

 これは自由競争の結果を援用してますが、他交通機関を規制して「公共」交通機関への誘導を図る場合、サービスレベル、つまり原価を落として収益を極大化することは、独占を容認する代りに不利益にならないような運賃規制をする従来型の規制の逆であり、独占を容認してもらって不利益を押しつけることに他なりません。
 この場合は、少なくとも規制される他交通機関のサービス水準を凌ぐレベルを求められて当然であり、独占による収益機会増大でカバーできないのであれば、政策的要請での規制ということに配慮して、公共セクターによる支援により、サービスを向上すべきです。

***
 新快速の水準を基準として、その線区におけるベストエフォートを尽くしているのか。これを問うべきであり、コストを最小限にして、通勤客を中心にした層の利用で収益を極大化する利益回収装置になっていないか、もう一度検証すべきです。利用者が絶対的なベストを求めるのは消費者として当然の権利であり、本来は競争によりベストならずもベターな選択が出来るのであり、事業者側の事情だけを慮り、サービス要求を頭ごなしに否定するのは、結果として鉄道の衰退を招きます。
 経営の苦しい自動車会社をユーザーが慮って、低レベルなクルマを選択するでしょうか。通常はユーザーが満足する水準のクルマを作るために、経営が知恵を出し、汗をかくものです。

 独占状態の元、利用せざるを得ない通勤電車はそれこそ椅子が無くとも寿司詰めで乗ってくれますが、それ以外の局面では「鉄道」は移動手段として念頭に置かれなくなる懸念すらあります。
 米国でよく見られるケースですが、平日朝の都心行き、夕方の都心発に満員の通勤電車が何本も走るが、電車が走るのはそれだけで、逆ラッシュ方向や日中、そして休日は全く走らない。しかし事業者は充分収益を上げているという状況で、鉄道が交通として、移動手段として重要な存在といえるでしょうか。これこそ究極の鉄道離れでしょう。
 「鉄道会社」の繁栄ではなく「鉄道」の繁栄を考えたとき、コスト重視の縮小均衡だけではないはずです。なぜ乗らないのか、どうすれば喜んで(他を捨ててまで)乗ってもらえるのかという基本を見つめなおして、可能な限りのベストエフォートを取り組んで欲しいものです。

総論大賛成! ただし鉄道が必ずしも重要な存在である必要はないのでは?
 投稿者--- 樫通
氏  投稿日時: 2001年8月11日 14時28分

 総じてご意見に大賛成なので、コメントをつけること自体重箱の隅をつつくようなことなのですが、二点ほど。

★能登川からの利用客の場合、京都・大津志向も多いかと思います。他線との比較となると、そのような軸があるから東海道・山陽線では新快速のようなサービスが成り立つと言えるのでは?逆に言えば首都圏で東京通過思想実現の暁には「鴻巣から大宮志向と新宿志向と横浜志向のあわせ技的需要に応えるような首都圏新快速で需要開拓、という考え方も取れるかもしれませんが。けどだったらすでに通過思想を実現している総武快速からはじめるべきなのかもしれませんが・・・

★ご指摘の米国ケースの場合、沿線住民は決して不便と感じていないと思います。メインで他の手段(この場合はクルマでしょうけど)があって、不足部分(この場合はラッシュ時の輸送力)を鉄道が補うことで沿線住民の便を満たせるのであれば、鉄道はその役割に徹すれば良いのでは?日本でもたいていの郊外都市圏は同様のケースになりつつあると思います。

★対大都市圏の輸送では、沿線に関する限りは当面鉄道の衰退は(幸か不幸か)無いでしょうから、事業者に対してサービスアップを求める根拠が小さすぎるのではと思います。一方で人口密度が薄い地域(たとえばたいていの県庁所在地以外の東北都市圏)では、鉄道は米国の例示の鉄道と同様の地位でなんら問題が無いのではと思います。ただ、やや人口密度が高い郊外都市圏で鉄道が本当にベストを尽くしているのかという点については、もう少し検証が必要ではないかと思います。

★JREなどが、首都圏に新車を入れて周辺部にお古を出してますが、今まさに侵食されようとしている箇所での防衛をおろそかにして、安泰な本丸に屋上屋を架している印象を持ちます。房総地区とか、盛岡周辺とか、両毛線沿線地区とか、あれはもうJREの中で捨て陣地と決められているのでしょうかねぇ?首都圏は固い椅子だろうがロングシートだろうが電車に乗らなきゃ渋滞に突っ込んだ上で東京で高い駐車料金を払う羽目になりますが、私が例示したエリアの場合、鉄道にいろいろな意味での快適さが無ければ、時間的にも経済的にも車の優位性を覆す要素が小さいでしょうから、もう少しサービス向上でクルマと張り合っても良いのではと思います。

Re:総論大賛成! ただし鉄道が必ずしも重要な存在である必要はないのでは?
 投稿者--- エル・アルコン
(ホームページ) 投稿日時: 2001年8月12日 00時18分

●複眼的利用
 確かに能登川の場合は京都からの利用もあるでしょう。(大津はもともと乗降自体が少ない...)ただ、現在、新快速に京都から乗ると着席が覚束ないのも事実で、「席を立って降車する」という大阪方面からの利用とおぼしき層が多いのです。

 東京だけでなく、さいたま市や横浜を合わせて京阪神三都になぞらえれば、それこそ沼津・熱海から高崎や宇都宮への「新快速」が成立し、しかも新幹線と棲み分けが成立すると思うのですが...

●対大都市圏
 通勤輸送だけで経営が成立するから「鉄道会社」の衰退はないでしょう、というのが論旨です。米国の場合は確かにそれで不便は感じていないようですが、日中や休日にも運行している鉄道の場合、それなりに利用者がいるので、無いと困る訳ではないが、あれば充分選択肢足り得た(=ビジネスチャンス?)可能性は捨て切れません。

 なお、大都市圏、特に首都圏の場合、都心部への渋滞があるから電車を利用する、という推定は半分正解、半分失当でしょう。都心部への道路交通の渋滞が一頃より解消されたということもありますが、電車で30分くらいであってもクルマで1時間ならクルマを選択する人は明らかに増えている(コストが圧倒的に安い)し、「電車は混むしめんどくさい」「じゃあ別のところに」とロードサイド系で代替してしまうケースも増えているように、通勤と違い何がなんでも都心部という必然性が無いのです。

 最近鉄道ジャーナル誌で曽根悟教授が「静かに進む鉄道離れ」をよく語りますが、日常生活から「鉄道」が消えているのは、意外と進行しています。通勤では毎日使っていても、それ以外では、と考えると意外とありませんし。
 「鉄道」が通勤輸送など鉄道が絶対に強い分野のみに特化するのであればそれも良しですが、そう言い切るには忸怩たるものがあるのです。

Bestは尽くしてもらいたいですね(特に東)
 投稿者--- 樫通
氏  投稿日時: 2001年8月12日 07時02分

●大津
★腐っても県庁所在地だし、と推測して例示したんですが、そうですか・・・。確かに石山のほうが多いという話を聞きますし、石山もニュータウンや東レの通勤客がメインと思いますのであまり県庁所在地的な利用者が多いとも思えないので、そうすると滋賀の中心というのはどこなのか!?

●対大都市圏

 通勤輸送だけで経営が成立するから「鉄道会社」の衰退はないでしょう、というのが論旨です。米国の場合は確かにそれで不便は感じていないようですが、日中や休日にも運行している鉄道の場合、それなりに利用者がいるので、無いと困る訳ではないが、あれば充分選択肢足り得た(=ビジネスチャンス?)可能性は捨て切れません。

★Case by Caseでしょう。不振をかこつAmtrakも西海岸路線では確かに利用客はそこそこいます。ただ米国の場合貨物輸送での鉄道の存在意義がまだ完全には失われていない点、旅客会社にとっての固定費負担が小さくて済むというメリットが結構大きいはずで、にもかかわらず近年巻き返しの積極策に出ていたAmtrakが依然不振ということを考えると、ビジネスチャンスの存在は結構小さいのかなぁと悲観してます。このような分野(通勤輸送以外の分野)での「鉄道」の意義を発揮するとなると、輸送手段という目的をかなぐり捨てた観光列車というのが極端な姿になってしまうのでは?ただし日本の場合田舎といえども米国より人口密度が高いですから、ビジネスチャンスの存在可能性も米国より高いとも考えられますが。

★社会全体としてみた場合、都心部への集積が減ること自体は望ましいとも考えられるのですが、鉄道にとってのドル箱が侵されるということはなんともややこしいですね。

 「鉄道」が通勤輸送など鉄道が絶対に強い分野のみに特化するのであればそれも良しですが、そう言い切るには忸怩たるものがあるのです。

★特化するのは最後の姿と思いますが、占有空間・最高のフリークエンシーという特徴を持つクルマに対してどうしても勝てない部分が鉄道にはあるわけですから、鉄道が意義を示すにはこのハンディを克服できるポイントに限定せざるを得ないでしょう。ただ現在の日本の鉄道会社が、このようなポイントに対してBestを尽くしているのかというと、どうなのかなぁとも思います。その意味では忸怩たる思いは(こっちが勝手にしてるだけとはいえ)同感です。

★新幹線の新線計画などを見ていると、飛行機などに任せるべき領域に勝手に乗り込んで、本来Bestを尽くせるようなエリアでの施策がおろそかになっているような気もしてはおります。政治圧力などもあるのでしょうけど、西がアーバンネットワークなど鉄道の特性を生かした施策を講じている(ように見えるだけか?)のに対し、東はなんともちぐはぐな印象を個人的には持ってます。

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2005.02.05 Update


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