【検証:】空港板過去ログ集

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【検証:近未来交通地図】<ニッポンの空(港)論>
(過去ログNo.438)
下記内容は予告なしに変更することがありますので、予め御了承下さい。
当サイトの全文、または一部の無断転載および再配布を禁じます。

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もっとやっちゃえ「二枚舌」?
 投稿者---551planning(2003/09/22 23:38:55)
もっとやっちゃえ「二枚舌」?
└小粋な中に見える堅実さ

 暇ネタ、というわけでもないのですが…。

 折角の立地を活かさない手は無いですよね…でもまぁ地味ですが。

【東海道新幹線品川駅開業記念】品川駅周辺 京急グループ4施設合同企画
10月1日(水) 品川駅限定で記念ルトランカード(パスネット対応)を1,000枚発売

11月21日(金)開催〜京急線羽田空港駅開業5周年記念〜「JALで羽田に着いたら京急で!!」

以上いずれも京急報道発表資料 http://www.keikyu.co.jp/press/index.html

 品川駅ホームはJASの電照広告スペースがありましたし、以前には羽田空港駅の改札横にJR-Cのポスターが大々的に貼られていたこともありますが、今回JALとということですがタイアップにまで踏み込んだのは初めてではないでしょうか?とはいえそのタイアップもパスネット配りというものではあるのですが…。
 それにしてもサイトトップでは関連告知全くなしというところが、詰めの甘さというか「控え目」なところが出ているのですが…もっと貪欲に「二枚舌」な宣伝をやっちゃってもいいのではないでしょうかねぇ?

小粋な中に見える堅実さ
 投稿者---551planning(2003/10/22 23:18:25)

 沿線を舞台にした脚本募集なんてな粋なことをはじめた京急が、新たな企画をぶち上げましたね…あ、今のところ自サイトでは詳細が出ていないようですが。

「ANAチャータージェットで飛ぶ 京急Xmasフライト&ステイプレゼント」http://svc.ana.co.jp/pr/03-1012/03-keikyu-1.html

 抽選で55組110名様にクリスマスナイトの都内遊覧飛行+品川のホテル宿泊をプレゼントするもので、まぁ書入れ時ゆえにとはいえ、イブじゃないのがちょっと笑えますが…それもそのはず?イブにはANA主催のチャーター機が飛ぶという手筈だそうで。
 ちなみに100〜110席の提供(別途報道関係にも開放の由)。当然?窓側主体となるはずですが、どんな機材なんでしょうかね…。

クリスマス&元旦初日の出に、遊覧チャーター便を運航!!〜本邦初!! クリスマス・イブに、羽田空港発着の星空フライトをお届けします!〜
http://svc.ana.co.jp/pr/03-1012/03-134.html

***
 それにしても、前スレで紹介している通りJALとはパスネット(ルトランカード)プレゼントキャンペーンをやりますし、小粋な中に堅実さが見えるのはさすがです(余談ながら、このANAプレゼントのほうの宛先がANAでも京急でもないことから持ち込み企画なのかもしれませんが…)。
 まあ個人的には鉄道乗入4社局による合同プレゼントキャンペーンの北総開発賞オリジナルマグカップが気になっているところですが…(他3者はパスネットなのに)。

〜京急線羽田空港駅開業5周年記念〜Let'sGo羽田合同プレゼントキャンペーン http://www.keikyu.co.jp/press/mk_pre/LetsGOhaneda.html

見えてきた神戸空港の開港
 
投稿者---エル・アルコン氏(2003/10/24 10:37:27)
 
http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs
−喰われるは関空か伊丹か・・・はたまたのぞみ??
 └神戸空港のターゲットと主戦場
  └高速バスと駐車場に
   └神戸空港CIQ
    └気が付かなかった神戸空港のポテンシャル
     └Re:気が付かなかった神戸空港のポテンシャル
      └Re:気が付かなかった神戸空港のポテンシャル
伊丹、関空、神戸をどう活かしていくか
 └関空の奇襲
  └「ババ抜き」からの構図

 今朝の毎日(大阪)は1面トップで神戸空港の開港が2006年3月になる見込みという記事を掲載しています。

神戸空港:スカイマークが乗り入れ表明へ 06年3月開港に(毎日10/24)http://www.mainichi.co.jp/…

 05年度中とされていたので、まさに年度ギリギリとなるようです。
 そして興味深いのは、スカイマークが真っ先に就航の名乗りをあげる見込みということで、首都圏−関西圏の航空需要の取り込みや取り合いということを考えると、JAL、ANAがどう出てくるかという面を含めて台風の目になるかもしれません。

***
 とかく批判が多い神戸空港ですが、ポテンシャルはかなり大きいと見ます。
 アクセス面で見ても、三宮からポートライナーで16分ですから、新快速乗り換えを考えると大阪まででも正味40分程度という数字が出てきます。
 三宮−空港の16分という数字への疑問も大きいですが、三宮から真っ直ぐ下りて来た市民広場駅まで9分。空港までの6割程度の地点ですから充分達成可能と見ますし、空港アクセス便は通過運転を行うことによる「更なる短縮」も可能です。さらに基本計画にあるように、ターミナルとアクセス間の動線配置が良いので、実質のアクセスタイムはかなり短いと考えられます。

神戸空港WebSite-更新情報(神戸空港旅客ターミナルビル基本計画を策定)http://www.city.kobe.jp/cityoffice/39/030/terminal.htm

 もう一点、クルマでのアクセス面でのアドバンテージが大きく、阪高湾岸線〜港湾幹線経由でポーアイに直通出来ること、また、空港島からのルート上にある港島トンネルの延長線上に新神戸トンネルがあり、阪高北神戸線経由のアクセスが容易であるなど道路網との親和性があること。さらに、空港島の駐車場の他、幸か不幸か企業進出がイマイチなポーアイ二期の空き地とポートライナーを組み合せた低廉な駐車場提供も可能なことがあります。
 このあたり、廃止になった関空へのK-JET(水中翼船)のKCATの駐車場が案外と使われていたことはヒントになるかもしれません。
 もちろん、関空のように連絡橋に致命的ともいえる料金障壁を貸してしまっては画餅に帰すわけですが...

※新神戸トンネル二期(R2生田川まで)の先、新港の港島トンネルまでの間には現在神戸港駅とHAT神戸(東部新都心)東端の未開発地がありますが、ここには幹線道路の用地が整地されているほか、港島トンネル自体が南北に延長出来る構造になっており、新神戸トンネルと空港方面の両方への延長が準備されている。

喰われるは関空か伊丹か・・・はたまたのぞみ??
 投稿者---とも氏(2003/10/24 13:01:03)

 ともです。

 神戸空港がいよいよ具体化ですね。
 エル・アルコン様のレスにもありますように高いポテンシャルを秘めていることは容易に想像できますから期待できます。

 アクセスではポートライナーはもちろん、高速バスも使い勝手がよさそうであり、その気になれば関空との航路復活も考えられなくはない上に所要時間も意外と短いことから、「関空のサブサテライト」機能を有するものともなりうるだけに、関西の空港事情の激変も考えられます。

 しかも海上空港ということで24時間運用も不可能ではないでしょう。地元協議がどうなっているのか私は存じませんが、仮に運用可能であれば、23時台に相互を出発する便の運行も可能であり、今の新幹線との競争に関してより優位にたつことも考えられます。

 なにかと批判の多い神戸空港ですが、そのポテンシャルを発揮できるかどうか、注意深く見ていきたいですね。

 大阪−伊丹、神戸−神戸、国際線及びその他−関空という使い分けがされていくのか、あるいは伊丹や関空が喰われるのか、それとも一番喰われるのは・・・「のぞみ」かも知れません。

 それでは

神戸空港のターゲットと主戦場
 
投稿者---エル・アルコン氏(2003/10/24 14:48:55) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 神戸空港のターゲットとしての穴場は、いわゆる阪神間ですね。
 関空からのリムジン、伊丹からのリムジンがカバーするのは三宮と西宮以東で、しかも西宮や甲子園、尼崎のリムジンは本数が限られますから、事実上梅田か三宮から電車に乗るしかない状態です。

 そういうまさにエアポケットのようなエリアが伊丹のそばにある反面、JR神戸線で新大阪にアクセスしやすい条件がありますから(灘区西部では新神戸にタクシーなどで乗り付ける手段もある)、新幹線の利用が多いようで、朝の上り新幹線も、指定券が完売であっても、新大阪からの利用は驚くほど少ないにもかかわらず、JR神戸線の上り電車には明らかにそれと分かるビジネスマンが結構いるのです(通勤時間帯には微妙に早いので目立つ。また6時の始発新幹線に接続するJR神戸線普通は顕著)。

 一方で神戸空港の場合、例えばクルマでそのまま乗り付ける、キスアンドライドをする、また、三宮からポートライナーを使うといういずれであってもアクセスタイムの大幅な削減が可能であり、かつ、クルマの利用が容易であれば神戸発早朝、神戸着深夜というような東京での滞在時間を最大限確保出来る利用パターンといったビジネスチャンスもあるわけです。
現在関空がそれを可能にしていますが、関空と神戸では周辺の人口集積が全く違うわけです。
 ちなみに、そうした時間帯は伊丹が稼働していないので、空域調整を柔軟に行えば、よく言われる空域が狭いと言う制約が、神戸空港が最もメリットを発揮する時間帯においては制約にならないというメリットも考えられます。

***
 気になるのは、肝心な神戸空港でナイトステイ対応がされているのかどうかということ。
 初期の計画ではどうもそこが無かったように記憶しており、市当局も必要性を認めて検討中という答弁をしているようなお粗末な認識だったので、そこがきちんと詰めてあるのと無いのとでは、神戸空港の死活問題でもあるだけに、どうなっているのでしょうか。

 対各地の折り返し便しか設定出来ないのであれば、それこそ無用の長物です。

高速バスと駐車場に
 
投稿者---つくばっこ氏(2003/11/04 20:53:39)

 気になるのは、肝心な神戸空港でナイトステイ対応がされているのかどうかということ。

 給油施設やケータリングまで想定されている空港でナイトステイがないというのは考えにくいし、またナイトステイの対応とは千万円とかのオーダでの話なので、対策自体は簡単だと思います。

***
 神戸空港の活用ですが、個人的には、高速バスの車庫を、巨大な自家用駐車場とあわせて空港島の遊休地(というか、土地が売れるまで)につくってはどうかと思います。

 神戸空港の連絡橋は無料の予定ですので、明石大橋路線など三宮着発のすべての高速バスをリムジンバス兼用で神戸空港着発にしてしまう。
 三宮近辺のバスターミナルは割と貧弱で、新聞会館跡にターミナルはできるでしょうが、車庫というか長期間高速バスを留置しておく場所ではないでしょうし、三宮・神戸空港間は車庫への回送と思えば、客が少なくても大丈夫でしょう。

 例えば徳島−札幌の空路はありませんが、仮に神戸−札幌ができれば、徳島−神戸空港−札幌はそれなりの利用を持つのではないかと。羽田乗換えよりは時間がかかるが費用は安く、伊丹や関空よりは速くておそらく値段も安い。また人口は少ないですが、淡路島の航空需要は全部神戸空港が受けることができますし、神戸市内直通の頻度で空港アクセスができるのは、とても有利となります。
 新神戸トンネル利用や山ろくバイパス経由の準高速バス?も三宮終点でなく、空港までひっぱってくることは、とても意味があると思います。リムジンバスの単独採算と思えば、市は補助すらしてもいいかもしれません。

 次はやはり駐車場で、神戸空港は関連土地を売却することが予定されていますが、現在の時世ではそんなに簡単には売れないでしょう。とすれば、遊休地を格安の駐車場にすることは非常に意味があると思います。舗装してなくてもぜーんぜんよくて、駐車場の料金が非常に安ければ客はつくし、また再開を予定している神戸空港−関空航路のためにもいいでしょう。

神戸空港CIQ
 
投稿者---つくばっこ氏(2003/11/05 12:14:19)

 神戸空港の連絡橋は無料の予定ですので、明石大橋路線など三宮着発のすべての高速バスをリムジンバス兼用で神戸空港着発にしてしまう。

 これを考えているときに思ったのですが、神戸空港には国際線用のCIQがありませんが、神戸港にはポートターミナルに客船用の関連施設があります。

 旧KCATは関空での手続きを代行したことになるため、関空の出入国管理支局から職員が出向いていたため効率が悪かったですが、神戸空港から出国することにできれば、神戸の出入国管理支局や神戸税関関連の人的資源を転用できるのではないかと思いました。
 つまり、関空出国の施設が神戸にあるのと、神戸空港で出国、関空でトランジットというのは、似たものではあるが、神戸港資源の有効利用を含めた効率という意味ではだいぶ違うように思いました。

 関空−神戸の連絡を国外環境で連絡を作れれば、KCATの神戸空港での復活は大いにありえると思うのですが、どうでしょうか。
 ちゅうか、施設利用料は日本出国地での利用料を払うことがルールですから、神戸出国・関空トランジットにしてしまうと、関空の施設利用料は払わなくてすむと思います。 
 2,600円もあれば往復バス代のかなりが出てしまいますから、競争力は結構あるんじゃないかなぁと、、、、

気が付かなかった神戸空港のポテンシャル
 
投稿者---エル・アルコン氏(2003/11/12 10:51:51) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 別項もそうですが、思いもつかなかったプランの数々に目からウロコの思いです(汗)

2003秋、神戸三宮のバスの話題 ../neotrans/log365.html#31

●リムジンバスなどの空港発着
 もともと徳島では三宮で伊丹リムジン乗り継ぎというルートが確立しているようです。

もうひとつあった乗継パターン(徳島-神戸-伊丹) log430.html#2

 地元に空港があっても利便性の高い空港へのアクセスを重視するケースは佐賀でも見られるわけで、徳島の場合は関空への直通便のほか、伊丹について乗り継ぎで対応しているのは興味深いです。
 もちろん徳島空港などの利便性より神戸空港の利便性のほうが勝るのが条件ですが、淡路島や東播、北摂に関しては定時性も含めて競争力を有することになると思います。

 その意味で、伊丹至近の北摂三田ニュータウンですら、伊丹アクセスはバスと鉄道の乗り継ぎしかないわけで、リムジンがあっても宝塚から池田への渋滞を考えると現行の北摂特急を空港に延長することで競争力は十分あるでしょう。
 また、神戸空港のHPでは、滑走路のリソースのうち2便をコウノトリ但馬便に充てていますが、両空港のアクセスを考えるとそれこそ神戸空港リムジンとしてバス化して、神戸から各方面の航空便接続として、浮いたリソースを別系統の増強に充てるほうがいいです。

※現在コウノトリ但馬−伊丹に2便あるが、羽田便接続が謳い文句。また伊丹行き欠航時にはなんとバスによる振替輸送になる程度の容量、時間距離。

http://www.city.kobe.jp/cityoffice/39/030/gaiyou2.htm

 空港発着にすることのメリットとして、各社の車庫機能を明らかに土地代が安いであろう空港島(およびポーアイ2期)に置くこともあります。例えば市バスは新港地区、山陽電鉄、徳島バスは加納町、神姫バス、淡路交通などは脇浜町に車庫を持っていますが、市街地に大型用の平面駐車場を持つことについては賃料もしくは固定資産税負担の問題もあります。
 また、JR系も新神戸駅を車庫代わりにしているほか、ドリーム号などは大阪に回送しているようでもあり、こうした無駄の削減も期待出来ます。

●駐車場
 かつて就航していた関空までのK-JETに試乗したときに、K-CATの駐車場がけっこう使われてることを見ています。
 関空と違い空港島への通行料金がかからないとなれば、駐車料金を思いきって下げることで地方空港なみの自動車アクセスの利便性を得られるわけで、これは他の都市圏空港に無い武器になります。

 駐車場が空港島に取れなくても、対岸のポーアイ2期なら十二分にあるわけで、ポートライナーや巡回バスなどで対応すればいい話です。

神戸−関空 最初で最後のアクセス比較 log417.html#2

●国際線対応
 関空へのCAT機能、また、近距離国際線就航の可能性としてのCIQですが、これは盲点でした、というか、なぜK-CATを関西空港支局、支署からの出張対応にしていたのかという疑問すら湧きます。

 制度的には入管については神戸は関空と同格の支局であり、税関に至っては関空は大阪税関の支署に過ぎませんが、神戸は全国8箇所しかない本関であり、さすがに我が国を代表する国際貿易港は伊達ではないです。しかも神戸税関は三宮からポーアイ、空港島に向かう付け根にあるわけです。
 ご指摘のように新港四突、神戸大橋付け根のポートターミナルは海外航路の拠点であり、QE2など世界を代表する客船の寄港実績も充分な施設であり、ここを海空の拠点にするということも考えられます(駐車場施設を神戸港駅〜新港地区に整備する必要があるが) 。

 こうして考えると、地の利、制度の利と条件が揃いすぎていた関西新空港の神戸沖案を当初なぜ蹴ったのか、大きな悔いと無駄が残った格好です。

Re:気が付かなかった神戸空港のポテンシャル
 
投稿者---とも氏(2003/11/13 13:15:56)

 ともです。

●リムジンバスなどの空港発着
 いわゆる「マルチモーダルハブ」思想になるわけですが、裏返しとして、結節点としての高い利便性という空港特有のポテンシャルを活かせるかという点にもつながります。神戸空港の場合、行き止まりになりますから車庫的意味合いが強くなりそうなのがやや気になるものの、空港施設の充実なども含めれば十分可能性がありましょう。

●国際線対応
 私はどうかなぁ・・・と感じています。
 まず、出国を「神戸港」で行い、「関空」から飛行機に乗る場合、神戸−関空間の船は国際航路、つまり「保税区域」扱いと言うことになりますね。
 とすると、この船に国内線客の便乗はおそらくできないでしょう(名古屋−成田の国際線扱い便に国内のみ利用者が乗れないのと同じ)。
 規制緩和の一環としてオーストラリアやマレーシアで行われているように国際線の国内客便乗を認めるのと同じようにしたとしても、国内線利用客も出入国審査・税関通過が必要となります。船内を物理的に区分するのでもいいんですが、それはそれで効率的とも思えません。
 また、チケットも出国地(日本出国の港・空港)が神戸であり、しかも関空の使用料を徴収しないのならばチケットがそもそも「関空発」ではなく「神戸発」となる必要があります。その場合、関空−神戸間の船舶を別途各社とのコードシェアとするなど乗り継ぎ発券ができるようにしなければならないでしょう(ノーマルなら問題ないがPEXや格安はチケットの種類として規制がかかる)。

 さらに入国時(関空→神戸)の場合、荷物を関空でピックアップするのは入国審査の後ですので、搭乗手続き時に「神戸」までのチケットにしなくてはなりません。そうなると航空券購入時に「神戸港まで」という前提での発券となります。その際には下手をすると数時間の乗り継ぎを覚悟する場合も想定でき、その状態で利用者が定着するかどうか。

 仮にTCATなどと同じ、もしくはKCATの機能復活として出国の事前審査だけであれば、出国地は「神戸」ではなく「関空」になるのですし、過去の箱崎などの例を見る限り、空港施設使用料2600円は必要になります。

 そう考えると、神戸港のCIQ機能を旅客で活用する形での神戸空港での国際線搭乗手続きはどうかなぁと。
 むしろ、関空からの航空貨物便に対する「インランドデポ」機能として、貨物の保税輸送であれば、旅客とは異なり税関の問題だけと対応が容易である上に、国内での実績も豊富ですから可能性があるように感じます。
 関空から船舶で神戸港に航空貨物を揚げ、神戸港CIQで通す。そうすることで神戸港の拠点性は高まります。また、法的なクリアが課題ですが、成田−神戸間に保税輸送便(過去にフェデックスが成田−仙台などをやっていた例がある)を設定し、神戸空港から神戸港に保税輸送することでということもできます。
 そういった物流面での活用こそ可能性を感じますが、いかがでしょうか。

 まとまりませんが。ではでは

Re:気が付かなかった神戸空港のポテンシャル
 
投稿者---つくばっこ氏(2003/11/13 18:35:15)

 コメントありがとうございます。

●国際線対応

 私はどうかなぁ・・・と感じています。
 まず、出国を「神戸港」で行い、「関空」から飛行機に乗る場合、神戸−関空間の船は国際航路、つまり「保税区域」扱いと言うことになりますね。
 とすると、この船に国内線客の便乗はおそらくできないでしょう(名古屋−成田の国際線扱い便に国内のみ利用者が乗れないのと同じ)。

 現状ではそのとおりですが、神戸空港が完成して、仮にチャーターなりでも国際線関連手続きが必要になるとすれば、それは神戸支局あるいは神戸税関の対応とせざるを得ないように思います。関空とは独立した「神戸」空港発(UKB?)である以上、関空の延長あるいは出張所としての対応は難しくなると思うのですが、どうでしょうか(東京でも、成田は成田支局、羽田は本局、厚木基地とかは横浜支局。税関も、成田は東京税関だが、仙台空港とかは逆に横浜税関)。

 仮に神戸空港開港時に以前のKCATの機能と運用方法を「そのまま」あわせ持つとすれば、神戸空港着発と関空CAT機能とで、同じ場所でありながら対応する役所と人と手続きが異なってしまいます。航空会社側も。これは非常に無駄ですので、神戸空港(UKB)発にしてしまったほうが、制度的にはすなおでしょう。実際、バスや船で航空便コードをつける例は、鉄道などでも外国ではありますし。

 問題は実装であって、例えば船内やバスでの乗客の区分けとかであり、規制の緩和が必要かもしれません。また、関空はトランジット客には狭いし、またポートターミナルなどのバス移動もバリアになります。実現は簡単じゃないと思います。無理かもしれません。

 ただ、これら実装の問題が解決しない場合は、神戸空港ー関空の連絡手段は、全部国外でもいいように思います。神戸から関空に行く客で関空の国内線を使う人間は、おそらく三宮からバスでいってしまうと思いますから、この路線は、結局は国際線そのものの利用か、国際・国内乗り継ぎに絞っていいようにも思います。ただ、この実装としては、残念ながら船でなくてバスだと思います(乗客を隔離しやすいから)。

 次に、長期的には羽田もいずれ国際便が増えてきますので、羽田・成田間の効果的な連絡というものは、いずれ解決される必要のあるでしょう。その筋からいえば、神戸・関空についてもいずれいい解に収束する問題ではないかとも思いますが、、、

● 関空から神戸港への船舶での航空貨物輸送

 関空から船舶で神戸港に航空貨物を揚げ、神戸港CIQで通す。そうすることで神戸港の拠点性は高まります。

 これは既にやられています(神戸航空貨物ターミナル)が、成功しているとはいいがたいように観察しています。空港からの輸送を効率的に行うため、トラックをそのまま乗せられるRORO船を就航させましたが、陸上輸送でも十分ということとなり、現在は船は就航していません。船で運ぶメリットがなかったわけです。一方、トラックなら大阪南港など、より優れた立地もありますから、それほど良い結果は得られていないと判断していいと思います。

 保税輸送そのものは関空開港時からやられていますが、上記スタイルの実現性と効果は得られていないと思います。私見でも、航空貨物と船舶貨物は性格が違いすぎると思います。神戸航空貨物ターミナルに上がる貨物でも、トランシップ貨物はほとんどないのではないでしょうか(根拠がないので恐縮ですが、、、)。

伊丹、関空、神戸をどう活かしていくか
 
投稿者---エル・アルコン氏(2004/01/22 17:12:48) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 2005年度に予定される神戸空港の開港により、関西圏は伊丹、関空、そして神戸の3空港を擁することになりますが、現在の伊丹、関空の2空港での運用において、経営としてもサービス提供としても必ずしも良いとは言い難いだけに、さらに新規の開港が不安視されていることは確かです。
 同様に首都圏においても羽田、成田の両空港があり、さらに横田や百里といった軍用空港の開放や新規建設など招致合戦の感もある首都圏第三空港の構想があることを考えると、関西における3空港の運用がなぜ不安視されるのか、という疑問も出てきます。

 それはなぜか、と考えると、最大の違いは、首都圏の場合は羽田の国際線機能を移すために成田を開港し、さらに需要逼迫を理由に第三空港を構想するという、2つ、そして3つあることを前提にした構想、計画によって展開されて来たことに対し、関西の場合は必ずしもそうではないというところにあります。
 つまり、内陸市街地にあり、手狭で騒音が重大な問題になっていた伊丹の「機能分離」ではなく「移転」先として「関西国際空港」が計画されたのであり、本来空港は1つであることが前提だったのです。
 その「移転先」として本命だったのが神戸沖ですが、当時の市長の反対とその後の二転三転の結末として現在の泉州沖に開港したのが今の関空というわけです。

 ところが、関空が開港しても伊丹が残ったわけです。
 騒音問題に対して強硬な反対運動を展開していた地元が手の平を返して存続を要請したうえ、残るのであれば伊丹のほうが関空よりも至便とあっては、利用者にとっても事業者にとっても両空港が残る前提での関空シフトは難しいといえます。例えば成田開港時に、やっぱり羽田にも国際線発着枠を相当分残しますと言われたとしたら、成田に行ったでしょうか。そういう事態が起こったのです。

 さらに神戸空港が話をややこしくしており、伊丹の「移転先」としての選定では本来神戸空港の位置が本命だったわけで、泉州沖と神戸沖では神戸沖のほうが関西圏の空港としての立地に優れているのです。
 そうなると関空にとっては穏やかでない話ですが、また空港の選択は利用者の指向に従うこと、かつ意図的にシフトしても他交通機関との競合などの存在を考えると、航空会社の路線設定が経済原則でなされた場合、3空港の配分が自ずから決まってくることになります。

 つまり、利用者の論理で言えば、過去の経緯がどうであろうと「便利な空港」があるのに使えないというのは納得できないわけで、国際線における羽田に対しての成田のようにそれでも使わざるを得ない、行かざるを得ないというのであればまだしも、新幹線その他の交通機関に流出する可能性を考えるとおいそれと各空港の論理で勝手に割り振ることは出来ません。
 さらに関西経済の地盤沈下により、経済面での拠点性が以前に比べると相当損なわれている現状では、一極集中が進む首都圏を中心としたブランチの一つとしての対東京線のような堅実なビジネス需要をさほど期待できないわけで、勢い旅行者の比率が高くなると思われます。そうなるとその旅行は空港立地が不便(時間距離、コスト全般)でも実行されるのか、それとも単に旅行そのものが選択されない結果に終わるのか、というリスクを内包するわけで、ビジネス需要が堅実な対首都圏や対福岡は他交通機関との競合、そうでない路線は旅行そのものの魅力の問題というわけで、難しい問題です。

 3つの空港が、また利用者と事業者と地元が、文字通り三すくみの状態で膠着しているなかで、どうやったら各当事者がベストの結果を出せるのか。過去の経緯や建設の大義名分はありますが、そうしたしがらみをいったん脇において、今後の運用を考えていく必要があるかと思います。

 結論を簡単に出せない難しさではありますが、このあたりは羽田と成田のように血で贖った過去が有るでも無いわけですから、少しは救いがあるわけで、なんとか希望の光を見出したいです。

関空の奇襲
 
投稿者---エル・アルコン氏(2004/01/28 23:53:02) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 28日のNHK「ニュース9」は、関空会社社長が会見で、関空に乗り入れている外国航空会社による関空−羽田線開設を考えていると発言した旨伝えました。

 シャトル化当初は伊丹、関空で分け合っていた東京線も、最近は伊丹の増便が進むなど伊丹シフトが鮮明になっており、神戸空港の開港を控え、危機感を募らせる関空側の「奇襲」と言えましょう。

 もちろん現行法では国内線を外国航空会社が運行することは出来ません(国際線扱いは別)。また、羽田の枠も一杯です。
 さらに国内線の外国航空会社による運行はその国の主権に属する問題とされるため、通常は認められず、航空スキームが他国管理下で作られたと言うような例外的なケースはありますが、それとて自国のキャリアに移管を図る流れにあります。
関空会社もそれは百も承知で、外国航空会社の感触を確かめて、国交省に関空限定での特例を願い出るとしていますが、巨費を投じた国際空港の経営を取るか、主権を取るか、難しいところです。

 ちなみに伊丹と関空の「相克」、確かに利用者の伊丹志向が強いのは確かではあるんですが、シャトル便を見ますとちょっと関空便の使い勝手が悪すぎます。
 事実上伊丹の時間外対応になった感が強く、日中には便自体が無い時間帯もありますが、大阪南部、和歌山(特に南紀白浜の規模を考えるとその守備範囲は広い)といった「ローカル需要」だけを考えてもちょっとした地方路線よりは人口集積もあるわけで馬鹿になりません。にもかかわらずそもそもの関空便が無いのでは大阪都心を抜けて伊丹に行くか、新大阪から新幹線に乗らざるを得ない状況であり、外国航空会社の橋頭堡になっても止むなしというのでなければ、もう少し考えたダイヤにしてもらいたいものです。

「ババ抜き」からの構図
 
投稿者---551planning氏(2004/01/29 00:11:53)

 国内2強が相次いで04年度の運航計画を発表していますが、ANAは具体的路線名までは挙げていないものの、『関西発着路線…今後需要に応じ、一部の路線で減便を検討します』とはっきりと書いていますからね…。さらに下記記事では『関西空港の沖縄、函館、高知の3路線が各1便減る』とされていますし。

2004年度ANAグループ航空運送事業計画を策定 http://www.ana.co.jp/pr/04-0103/pdf/04-008.pdf
<ANA>航空運送計画を発表 中国路線を拡充(毎日01/26)http://headlines.yahoo.co.jp/…

 確かに現状の羽田-関空線は日中使えないといっても過言ではないです。4月に伊丹線が1便増で14往復となる由、それにしてもここまでの伊丹シフトも…とも思いますが。神戸への布石ということもあるのでしょうが、そこはSKYの「1番乗り」含めて今後も目が離せないところ、ただし滑走路2本体勢になっても関空はババの役割となるのでしょうか…。

起死回生?さらなる誘客?「星組」のターゲット  投稿者---とも氏(2003/12/11 20:04:08)

 政府のかけ声で始まった「ビジット・ジャパン・キャンペーン」。
 その割にはアジア系観光客は別として、増えているのかなぁ・・・というのが本音ですが、そんな中、こんなキャンペーンが始まるそうで。

訪日観光客の誘致に協力 スターアライアンス(共同12/06)http://headlines.yahoo.co.jp/…

 「スターアライアンス」(ANAやユナイテッド、ルフトハンザ、シンガポール航空など15社が加盟)加盟各社で訪日観光客増加をねらったキャンペーンを行うとのこと。
 今回の目玉?はANA・ANKの国内線全線往復22,000円の「ジャパンエアパス」。こういうチケットが今まで存在しなかったのが不思議ですが、値段は絶妙。この値段なら外国人に人気の金沢、札幌などへも使いやすく、メリットは大きいでしょう。

 昨今の世界的なテロなどにより航空各社の経営は厳しいわけです。
 今回のスターアライアンスの中核をなすユナイテッド航空は再建中。同じ加盟会社のエアーカナダも再建中の会社という厳しい現実があります。
 まさに起死回生をねらうキャンペーンなのか、あるいは好調なアジア線をバックにしたANAのさらなる誘客キャンペーンなのか。その思惑はどうであれ、どう転ぶのか注目したいところです。

 今までは「出超」だった日本の観光流動。さてさて、どこまで回復できるか・・・

あと1年!「セントレアシフト」が見えてきた?名古屋空港バスアクセス事情  投稿者---とも氏(2004/01/19 18:11:56)

 来年2/17の中部国際空港「セントレア」開港が見えてきました。昨年末には名鉄がクリスマスプレゼントとしてか連絡鉄道を「空港線」、駅名を「中部国際空港」「りんくう常滑」とすることが発表され、同時に玄関口となる新名古屋駅の「名鉄名古屋」改名等も決定するなど、ムード醸成ぶりも伝わってきます。

中部国際空港連絡鉄道の路線名と駅名が決定―これにあわせ、「新名古屋」駅など、既存4駅の名称変更を実施―
http://www.meitetsu.co.jp/news/161.html
ようこそセントレアへ!
http://www.centrair.jp/

 ところで昨年は、その名鉄のバス事業の相次ぐ不祥事も社会の耳目を集めたわけですが、名古屋空港連絡バスの「無認可ショートカット」という話もありました…まぁこちらは定時運行・利用者を思ってのことと受け止めたいとも思いますが、そんな空港バスの近況を見てみると、「セントレアシフト」とも思える状況になってきたのかな、とも感じました。

04/01 (濃尾)
05/02 (岐阜)
05/09 (名鉄)
07/01 (岐阜)
下呂・高山・神岡線会員制バス運行開始 
岐阜線空港行4便を高速経由化
名古屋駅線(名鉄BC・新幹線口)減便
岐阜線減便
11/16 (名鉄) 小幡線廃止
 名古屋市東部の名鉄瀬戸線小幡駅との直行路線、2001年3月に13往復で運行開始していたが、7往復に減便されていた。
11/22 (知多) 刈谷線開業
 名古屋南部近郊地域としては初の直結路線。知多バスは空港路線初参入。
(データは主に路線図ドットコムによる)

 減便傾向が強まっているようですが、鳴り物入りで登場した記憶のある小幡線の廃止は低迷によるものと考えられますが、セントレア移転、かつ万博終了後の図が見えてくるような話、すなわち瀬戸・豊田方面との路線開設方向とも思われます。また、ここに来てのセントレアを地場とする知多バスの空港バス参入は、まさに「予行演習」「実績作り」とでも云いましょうか。濃尾バスの会員制バス運行も「市場調査」の感が垣間見えます。このように近県地域では開港を見据えたといえる動きが徐々に活発化してくるものと思われます。
 今秋にもセントレア発着航空便が固まってくるともされる状況、特に国際線は万博開催も手伝って注目されるところですが、それに併せて空港連絡バスの動向も見えてくるのではと考えます。現在セントレアのサイトでアクセスのシミュレーションが出来るようになっていますが、例えば静岡方面での車と電車でのアクセス比較では新幹線利用に関わらずそう大差ない結果が弾き出されます。静岡空港もあるにせよ、対浜松あたりも視野に入ってくるのではないかと思うのですが…。また、現状乗合タクシーが隆盛である信州方面も観光需要での誘導需要をどのように考えるか、というところで注目されます。
 翻って中京地域では初となる鉄道による空港アクセスの成否もより重要になってくると考えられる点、名鉄やJR東海の動向もより気掛かりになってきます…今後の鍔迫り合いが見物です。

2004.12.11 Update

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