【検証:】空港板過去ログ集

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【検証:近未来交通地図】<ニッポンの空(港)論>
(過去ログNo.439)
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知事vs.市長 第2幕は?
 投稿者---551planning(2003/10/23 11:27:40)
−Re:知事vs.市長 第2幕は?
 └県の鈍い動きも判らなくはないが…
  └Re:県の鈍い動きも判らなくはないが…
   └Re:県の鈍い動きも判らなくはないが…
    └Re:県の鈍い動きも判らなくはないが…
     └Re:県の鈍い動きも判らなくはないが…
      └ライバルはどこかと考えると・・・
       └Re:ライバルはどこかと考えると・・・
        └≪管理者投稿≫論点整理と展論橋渡し
        └ツアー主体であれば高単価でないと・・

 今年に入って表面化した、松本空港就航便の機材変更問題で新たな進展です。
 先ずおさらいしておくと、現在松本空港には伊丹・福岡・札幌のJAS系3路線各1往復が就航、それぞれの搭乗率が中型ジェット機(134人乗りMD87)60%台で推移していたところ、40%台まで落ち込んでいた伊丹線と福岡線のJAC移管、小型プロペラ機(74人乗りDASH8-400)への機材変更の旨のJAS申し入れに対し、田中康夫知事が団体客受入が困難になる等自社効率化の名の下の機材変更は『これでは地方切り捨てだ』と反発、結果伊丹線は移管されたものの福岡線については今期の運航状況如何でとペンディングされました。
 一方空港を擁する有賀正松本市長は、最大9路線あったことから見てこれ以上の路線減少こそ避けなければならない、そのためには小型機受入も已む無しであり、むしろ複数便化による利便性向上を図るべきで、それには現状の空港運用時間延長を管理者である県に再三要望しているという経緯がありました。前スレで紹介の通り6月にはシンポジウムで「直接対決」が実現したものの平行線を辿った印象を受けます。

大は小を兼ねるけれど… log428.html#3

 で、その福岡線についてこんな報道がなされました。

松本―福岡便の利用率70%「達成困難」 県見通し(信濃毎日10/22)http://www.shinmai.co.jp/…
「複便化で利用増を」 松本空港福岡線問題で松本市長(中日10/22)
http://headlines.yahoo.co.jp/…

 『目標値に満たないことが、プロペラ機への変更に直結するわけではない』との信毎記事中の県交通政策課コメントが、1994年に執念のジェット化を実現した中でいまさらのプロップ化は納得行かないとの御様子を伺わせます。ただプロップ化された伊丹線についてもさらに状況が悪化しているともされているだけに、その視点は理解し難いというわけでもないのですが…。

参考)安曇野・信濃大町・仁科三湖・白馬・小谷ホームページ 「最近の安曇野」 http://www.bekkoame.ne.jp/~greenrv/guide00e.htm

 それにしても、県側は空港運用時間拡大に難色を示しているのでしょうか?日本最高峰に位置する空港、離着陸支援機器の未整備による天候関連の欠航も比較的多いとされるだけに、中途半端な状況を良しとしているわけでもないと思うのですが…特に今年の能登空港開港の状況を見るにつけ、やりようはもっとありそうな気がしつつ、傍から見るにどうも袋小路の感を抱かざるを得ないのですが…。

松本空港

Re:知事vs.市長 第2幕は?
 
投稿者---エル・アルコン氏(2003/10/27 10:11:34) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 松本空港を巡る「対立」はどちらかというと県の措置にこそ問題があるような気がします。

 まあ普通に見れば、複数便化による利便性向上は常道の域であり、能登空港が補助まで出して2便を確保したのも首都圏発と能登発の両方を考えた結果です。
 採算を考えた小型機を複数便飛ばして、量は望めないが需要があり、かつ払いが良く波動も少ない速達需要を堅実に確保するほうが経営上も良いはずですが。

 県は大型機材へこだわる理由として団体客受け入れを上げていますが、それならなぜ団体やグループ客による山岳レジャーに対応して来た夜行急行「アルプス」「ちくま」の臨時列車化を問題視しないのか。大阪「しなの」の2往復化もしくは時間帯の再考(日帰りなど当日観光の対応なら下りは早く、のぼりは遅くしたいし、宿泊先直行対応であれば下りは遅く、上りは早いほうが良い)など、長野県への入り込み手段全体を考えて、観光対応やビジネス対応など目的別に交通機関の特性を活かした対応を考えるべきです。

県の鈍い動きも判らなくはないが…
 投稿者---551planning(2003/10/27 13:37:33)

 当方自身小型化前提での複数便化要望という方向性が望ましいと感じています。特にジェット化したはいいものの、高地空港ゆえに現有機材ではMD87の1機種に限られてしまう(しかも今回焦点の福岡便については航続距離と高地空港における推進力不足のバランスから夏季には「計画減席」すらしなければならないという特殊性も!)状況をどのように打破するのかは管理者である県こそが主導的に解決する方向に進めるべきと考えます。
 ただし、ひとくちに運用時間拡大といっても周辺住民への説明は勿論、国との折衝等さまざまな波及がある一方で小型化=複数便化というわけでもない状況、例えはともかくとりあえずの止血方法の模索か思いきった手術に賭けるかといったところで、県側としてはなんともはや、というところなんでしょう。

松本空港のよくある質問 http://www.pref.nagano.jp/kikaku/koutuu/airport/annai/faq/faq.htm

 故に「団体客」云々が拠り所になっているところ、ふと思ったのは先日の御岳ロープウェイ事故で残念ながら犠牲になられた方々も九州からの団体客、その旅程が報道されていましたが、名古屋空港発着で延々バス移動というかなりのハードスケジュールだったのが印象に残っています。勿論これを松本空港で代替可能なものとは云わないまでも、需要掘り起こしの可能性はあるのだなとも実感した次第で。ただしツアー料金跳ね返りは当然あるでしょうし、結論的にはなかなか難しいところがあろうと思います。

 なお夜行列車の活用というのは如何なものなのでしょうか…確かに関西圏及び中京圏のパイの大きさこそあれど、現実には名古屋空港他への乗合タクシー、大阪−長野に加え甲府や東信方面への夜行バスの開設を見るに実流動の存在とその「細り」を感じざるを得ません。繁忙期には臨時設定があるだけ鉄道需要の現実的対応と見ることもできましょうし。加えて中小規模の団体旅程セットがウケるかどうかも微妙なところと云わざるを得ないのかなと。無論流動活性化への行政対処は肝要かとは思いますが。

 少なくとも当地では「使えない」というか「使おうにも…」というスパイラル状況であると聞く状況だけに、おらが空港の浸透をどのように図っていくのかという観点で、「乗り越えなければならない壁」の厚さをどのように推し量るか、という攻防にあろうかと思いますが…正直云えば現状では個人的に少々悲観的にすら思ってきています。ただそれゆえに「県知事」の反応に強い関心を持っているのですが。

Re:県の鈍い動きも判らなくはないが…
 投稿者---とも氏(2003/10/27 23:54:21) http://town-m.vop.jp/

ともです。

●長野独特のジェットを求める理由
 長野県は他の国内の地方空港に比べて比較優位なポテンシャルは有しています。
 たとえば、少々古いデータですが2001年の国際観光振興会の資料によると、長野県の訪日外国人客の訪問割合は2.2%。全国19位。
 一見少ないですが、上位の東京・大阪・京都などは別として、富士山を抱える山梨の3.2%、静岡の2.7%、ハウステンボスを抱える長崎の3.1%と比較すればさほど少なくは無いです。それ以前から台湾や香港からの来客は見られました。また北米などからの100人単位での団体観光客もときおり見られます。

http://www.jnto.go.jp/info/pdfs/0131chousa.pdf

 プロペラの場合、これらの団体ツアー客の受け入れに支障が出るのは確かであり、機材制約などもあることからその都度のチャーターではなく定期便でという気持ちは理解できます。
 ということであれば、本来的にはJJ連合の恩恵?を受けれる関空線や成田線などの就航を検討するのも一つでしょう。

●日本人観光客の流れの変化
 夜行列車などを利用する観光流動に関しては、山歩きブームとはいえその行動変化によるところが大きいでしょう。
 一昔前であれば登山客は夜行で入り朝から登山という行動パターンが王道であり、夜行列車の定期的な運行はニーズにマッチしていましたが、昨今では中高年層の急激な増加もあって、比較的楽にベースまで動ける夜行バスツアーや昼行前泊といった新しい行動パターンが見られます。そのようなニーズの変化に現在の夜行列車が対応できるとは考えにくく、ましてや団体ツアー客にとっての列車での夜行移動の抵抗は大きいといえましょう。
 ましてや長野で増加している温泉客などには夜行列車は無縁の存在であり、こういった個人客に対しては複数便化による対応が望ましいのかもしれません。

●とすると望まれる策は?
 やはり複数便化でしょうか。
 オリンピック前後という特殊事情こそあれど、以前には大阪線で日3便(関空)運行されていたわけですし、国際線接続による輸送が可能ならば複数就航もできないこともないでしょう。
 訪日観光客数の増加次第という部分は怖いところですが、松本にしろ沖縄にしろその存在を活用しない手はないのですから。

 まとまりませんが。それでは

Re:県の鈍い動きも判らなくはないが…
 投稿者---まえだ氏(2003/10/28 21:30:47)

 私も長野の事情はあまり詳しくありませんが、ちょっとだけ。

 たとえば、少々古いデータですが2001年の国際観光振興会の資料によると、長野県の訪日外国人客の訪問割合は2.2%。全国19位。

 こうした観光客はどこに行くのでしょうか?
 軽井沢だと、松本空港を利用するにはちょっと不便ですよね。東京から軽井沢に入るでしょう。
 もっとも、関空に入った観光客を松本空港に連れてきて、そこから軽井沢まで、というのであれば利用価値はありそうですが、外国人観光客は周遊傾向が強い(東京と大阪が中心で、ついでに富士山に寄る、など)と聞きますし、外国人利用をあてにするのは厳しいと思います。

 ついでに言うと、ハウステンボスに来る外国人客は韓国・台湾が中心で、その人たちは、長崎空港を利用するというよりは、福岡から入っているんじゃないでしょうか。

 ちなみに、長崎県もアジア方面からの観光客を長崎空港経由で入れるよう努力はしているみたいですが、(全く私見ですが)(長崎)県の職員ができる努力なんてたかが知れていますので、そうそう効果は出ないでしょう。

 現実を考えると、やはり松本空港の利用価値が一番高いのは、福岡や札幌便なんだと思います。新たな需要を喚起するより、今の路線のテコ入れが先ではないかと。

 ちょっと考えると、北海道から長野に来る観光客は少ないのではないかという気がします。だから、札幌便は長野県内から北海道向けの観光客を中心に考えるべきでしょう。逆に、福岡便は九州各県から長野への観光客も期待できます。個人的には、長野県内からハウステンボスへも福岡便を利用してたくさん来て貰いたいですが・・・。

 九州在住者の感想として、立山黒部アルペンルートや志賀高原へのスキーなどは大きく魅力を感じます。

 アルペンルートでいえば、富山空港と連携したツアーを開拓すること、志賀高原では九州発のスキーツアーの充実などが考えられるでしょう。特に九州でのスキー人口は確実に存在しますし、志賀高原と中国山地のスキー場では雪質が全く違いますから、発掘次第ではそれなりに利用客を集められるのではないでしょうか。

 ともあれ、県の努力もさることながら、いかにJALグループを乗せられるか、にカギはあると思います。アルペンルートでいえば福岡富山便が欲しい所ですし(J-AIRでもいいでしょう)、JALツアーズには東北北海道だけでなく松本空港を利用したツアーも開発して貰いたい所です。

***
 あ、複数便化への意見を書いていませんでしたね。

 私個人としては、長崎対馬便のオリエンタルエア移管の失敗例を考えても、必ずしも複数便化が正しいとは思いません。

 時刻表を見た所、確かに大阪線や札幌線は不便な時間帯だと思います。しかし、福岡から松本(長野県)へ向かう観光客にとっては、決して不便な時間帯ではなく、むしろ便利な設定になっているのではないかとさえ感じます。

 単純に人口から考えたポテンシャルでも、長野県内の住民が福岡(九州)に行く利便性を向上させるよりも、九州からいかに長野に人を呼び込むかを考えるのが先決でしょう。

 例の御岳ロープウェーのツアーにしてもそうですが、九州内において松本空港の認知度が低いのは事実です。ここは、やはり考えを変えて、田中知事が福岡に来て、松本空港のPRをする位のことはやってもいいんじゃないでしょうか。それだけで搭乗率が10%位は跳ね上がりそうだという気もします。

 という訳で、私は下手な小型・複数便化には反対です。多くのビジネス利用が見込まれない以上は団体観光客の誘致は非常に重要ですし、また現状のダイヤが団体客誘致に不便だとも思いません。マーケッティングが足りないだけです。

Re:県の鈍い動きも判らなくはないが…
 投稿者---とも氏(2003/10/29 01:20:32) http://town-m.vop.jp/

 ともです。

長野独特のジェットを求める理由
 こうした観光客はどこに行くのでしょうか?

 白馬、善光寺、松本、志賀高原、野沢温泉が代表的なところ。
 さらに岐阜の高山などもセットでの流動が強く見られます。

 軽井沢は日本居住者の保養地であって、諸外国からの観光客が訪れる町ではありません。

 周遊型観光が多い分、確かに弱そうに見えますが、ここ数年、アジア系の訪日観光客では小規模周遊や滞在型が増えているといわれています。台湾や香港の街角の旅行会社を除くと、そういった旅行形態の案内が増えています。
 であれば、東京や大阪とのセットでも、松本空港を国際線フィーダーに使う可能性はありえましょう。
 特にわが国では数少ない欧米観光客に人気の土地でもあり、増加は期待できます(英語版ガイドブックなどでは長野は扱いが大きい)。

 もちろん、それが多数を占めるというのではありません。大阪や福岡からの観光客に上乗せしてこれらの方々が利用者になれば言うことが無いわけです。

 ツアー客の集客は期待できる点ですが、福岡だけじゃ弱いです。特に昨今の日本人スキー客の減少傾向を考えればそれだけでは厳しいでしょう。
 また、長野から富山といった周遊ですが、これは期待できますが、それであればいっそ大阪をハブにした路線で接続運行ということも考えられましょう。
 そうなるとむしろ複数便化で福岡だけではなく、その昔路線があった松山や高松などからの接続をも視野に入れることが必要では?

 ちなみに、元長野県民としては、1日1便の松本−福岡を使う意識はほとんど無かったです。在住中に2度福岡・北九州訪問の機会がありましたが、1回は羽田、1回は名古屋経由でしたし。
 複数便でスケジュール自由度が高かった大阪線は何度か利用しましたが。

●ややずれですが

 ついでに言うと、ハウステンボスに来る外国人客は韓国・台湾が中心で、その人たちは、長崎空港を利用するというよりは、福岡から入っているんじゃないでしょうか。

 ちなみに、長崎県もアジア方面からの観光客を長崎空港経由で入れるよう努力はしているみたいですが、(全く私見ですが)(長崎)県の職員ができる努力なんてたかが知れていますので、そうそう効果は出ないでしょう。

 そうですかね?効果が出ているようですが。

国際観光振興会・法務省調べの訪日外国人入国地で見ると、長崎空港は空港で12位。

2003年上半期の訪日外国人「観光客」入国地(空港)
1 成田 1,501,588 7 仙台 14,012
2 関空 490,120 8 新潟 13,069
3 名古屋 141,719 9 広島 9,300
4 福岡 115,648 10 大分 8,091
5 新千歳 40,389 11 長崎 7,476
6 那覇 20,102 12 鹿児島 7,177
(参考) 博多港       49,693

(国際観光振興会・法務省調べ)

 SARSがあってのこの数字。影響が無い1月は3,000人を超えていますし(1月は全国7位)。
 であれば、それほど悲観的になる数字ではないでしょう。
 長崎IN−大分OUTといった流れが作れるのならそれにこしたことは無いのですから。
 台湾線・香港線の就航(チャーターの実績は相当ある)などまだ打てる手はあるのです。県も努力はしているようですし。ソウル線すら成立しない地方空港よりはずっと状況は優位ですから。

 最後はトピズレ失礼しました。ではでは

Re:県の鈍い動きも判らなくはないが…
 投稿者---まえだ氏(2003/10/29 12:08:35)

 軽井沢は日本居住者の保養地であって、諸外国からの観光客が訪れる町ではありません。

 いや、軽井沢はもともと外国人の保養地として発展したと聞いていたもんですから。
 日本に住んでいる外国人の保養地だったんですかね?いずれにせよ過去形ですね。

 ツアー客の集客は期待できる点ですが、福岡だけじゃ弱いです。特に昨今の日本人スキー客の減少傾向を考えればそれだけでは厳しいでしょう。

 ううん、ここが疑問なのですよね。果たして九州のスキー人口が減っているのか。
 つまり、10年ほど前までは、九州でスキーをする人なんてのはほとんどいなかった。それが、今では高校の修学旅行で志賀高原にスキーに行く、なんてのも普通に行われるようになったので、こと九州に限っては潜在的なスキー人口は増えているんじゃないかと思うのですよ。

 そして、修学旅行で志賀高原に行ったのなら、高校を卒業して自分たちだけでスキーに行こう、と思った時に、また志賀高原に行きたい、と思っても不思議ではない。今はそうした需要を拾う航空会社のツアーがないんですよね。

 また、長野から富山といった周遊ですが、これは期待できますが、それであればいっそ大阪をハブにした路線で接続運行ということも考えられましょう。
 そうなるとむしろ複数便化で福岡だけではなく、その昔路線があった松山や高松などからの接続をも視野に入れることが必要では?

 個人的な意見ですが、日本ではなかなかハブ空港的利用は受け入れられないと思います。やはり直行便をどう使うかじゃないんでしょうか。
 となると、人口規模の大きい福岡(北部九州全体から人が集まる)でマーケッティングをするのが一番かと思います。

 ちなみに、元長野県民としては、1日1便の松本−福岡を使う意識はほとんど無かったです。在住中に2度福岡・北九州訪問の機会がありましたが、1回は羽田、1回は名古屋経由でしたし。
 複数便でスケジュール自由度が高かった大阪線は何度か利用しましたが。

というのはわかります。しかし、私が思うのは、松本福岡線は「長野県の人が利用する」ことよりも、「九州の人にいかに使って貰うか」を考えるほうが現実的だと思うのです。前にも書きましたが。

 そうですかね?効果が出ているようですが。

 国際観光振興会・法務省調べの訪日外国人入国地で見ると、長崎空港は空港で12位。

 まあ、感覚の問題ですが、この程度の順位は県が何もしなくても自然と落ち着く位置じゃないかと、私は思うのです。
 私の印象としては、香港や台湾の旅行会社の要求に県側は答えているだけで、県から積極的に働きかけているような雰囲気はないな、という所でしょうか。

ライバルはどこかと考えると・・・
 投稿者---とも氏(2003/10/29 12:57:20) http://town-m.vop.jp/

 ともです。

 ううん、ここが疑問なのですよね。果たして九州のスキー人口が減っているのか。

 それはそうですが、同じくらいの金額で北海道、安比高原、蔵王、志賀高原、白馬、ドラゴンバレー(ソウル)が選択肢に入る中で、果たして長野の2つがチョイスに入るかどうか。
 もちろん、志賀高原や白馬の知名度は世界的なものでもありますが(実際、カナダやオーストラリアやニュージーランドあたりでも皆知っている)、スキー場ベースの拠点性の弱さなどを勘案すると北海道には少なくとも負けますし、金額的なものなど総合的に考えると決して安泰ではないでしょう。

 また、ここで注意しなくてはならないのは、スキーツアーを受け入れる場合、松本線はジェットでなければならないという点です。なぜか。プロペラ機材の場合、手荷物は10kgまでに制限されます。貨物室が無いからです。そこにスキーやスノーボードは持ち込めない。そのクリアをもしなくてはなりません。となるとかなり厳しい。相当大がかりな集客展開を図らなくてはならないでしょう。

 個人的な意見ですが、日本ではなかなかハブ空港的利用は受け入れられないと思います。やはり直行便をどう使うかじゃないんでしょうか。
 となると、人口規模の大きい福岡(北部九州全体から人が集まる)でマーケッティングをするのが一番かと思います。

 一理あるとは思いますが、実際には乗り継ぎは珍しくも何ともないです。伊丹にしろ羽田にしろ那覇にしろ、普通に見られます。
 確かに、異様なほどの直行便信奉はあるにせよ、最大の問題は運賃です。日本の場合、路線ごとの運賃の合算が区間運賃ですね(石垣・石見関連を除く)。それがアメリカのように空港間運賃で経由でも直行でも同じ、もしくは直行こそ高くなれば乗り継ぎはされましょう。
 福岡発の北海道スキーツアーを見ると、羽田経由の場合プラス数千円が必要になる変わりに時間の自由度が高いというものもあるようですが、このような自由度を持たせる意味でも、大阪での乗り継ぎ形成は一つの方法ではないかと考えますが。

 個人的にはまず「松本空港」を「長野松本空港」にでもするのが先決かと・・・松本=長野=志賀高原という発想、案外されないんです。

 まあ、感覚の問題ですが、この程度の順位は県が何もしなくても自然と落ち着く位置じゃないかと、私は思うのです。
 私の印象としては、香港や台湾の旅行会社の要求に県側は答えているだけで、県から積極的に働きかけているような雰囲気はないな、という所でしょうか。

 この辺は別スレでやってもいい話かも知れませんね。
 手短に書けば、国際線の運行は2国間の協定に基づき互恵主義で設定されます。よって県というか観光部隊の動く先は香港や台湾の旅行会社や航空会社しかないのです。プログラムチャーターで実績を増やし、協定のテーブルに載せてもらう。その努力はしているのは見て取れます。ですから県の動きが鈍いということはないと感じますが(役所だからダメと言うありきたりのものとは思えませんが)。

 それでは。

Re:ライバルはどこかと考えると・・・
 投稿者---まえだ氏(2003/10/29 13:22:39)

 あまり続けてもしょうがない気もしますが・・・

 それはそうですが、同じくらいの金額で北海道、安比高原、蔵王、志賀高原、白馬、ドラゴンバレー(ソウル)が選択肢に入る中で、果たして長野の2つがチョイスに入るかどうか。

 安泰ではないからマーケッティングが必要だと言っているのです。少なくともツアー料金は北海道より安くする必要はあるでしょう。
 ついでに私見ですが、志賀高原は北海道にも負けないと思っていますがね。

 また、ここで注意しなくてはならないのは、スキーツアーを受け入れる場合、松本線はジェットでなければならないという点です。なぜか。プロペラ機材の場合、手荷物は10kgまでに制限されます。貨物室が無いからです。そこにスキーやスノーボードは持ち込めない。そのクリアをもしなくてはなりません。となるとかなり厳しい。相当大がかりな集客展開を図らなくてはならないでしょう。

 私は、「松本福岡線はジェットで残すべきだ」とずっと言っているのですが・・・。
 そもそも、私の話は新規路線を開設しよう、という話ではなく、現行路線の搭乗率を10%上げるにはどうしたらいいのか、ということです。松本福岡線の搭乗率が10%上がれば現行どおりジェットを飛ばせるんですよね?

 話を整理すると、
  ・現行どおりジェットで1日1便残す
  ・小型機にして1日複数便化する
のどちらがいいか、という議論だと思います。

 そして私は、
  ・松本福岡線の場合、多くの旅客を見込めるのは福岡からの入り込みである。
  ・長野県民にとっては利用しやすいダイヤではないが、そもそも長野から福岡への旅客は多くを見込めない。
  ・福岡から松本に来る人にとっては、現状でも悪い時間帯ではない。
  ・利用しにくい時間帯に複数便化しても旅客は増えない。
  ・小型機では団体客が乗せられない(福岡からの団体需要は必ずある)。
  ・きちんとマーケッティングさえすれば、今のダイヤでも搭乗率を10%上げるのは可能である。
と考えます。

 (役所だからダメと言うありきたりのものとは思えませんが)

 「長崎県の担当者だからダメ」と思っているのですが。
 私も直接県の交通政策担当者の方と話をしたこともありますが、ちょっと話にならない、という印象を持っています。
 何せ、長崎対馬線のORC移管という愚策を進めたような人たちですからね。

≪管理者投稿≫論点整理と展論橋渡し
 投稿者---551planning@おさぼり管理人(2003/10/29 13:50:15)

 既にお二人から方向性への提案が出ているところではありますが、管理者としても望ましいと思われますので補足的に。

 まずは松本空港についての問題点についてはまえだ様に纏めて頂いたように、現状をどのように捉えて方策を講じるか(=県のスタンス)とジリ貧の状況打開には運行会社との歩み寄りが肝要、すなわち小型プロップ化を受け入れるとともに複数便化を訴えるべき(=市のスタンス)に大別できるところ、この点についてはとも様もまえだ様も現状を重視するとの県のスタンスに近いところにおられるということが伺えます。
 その上で当面の課題である福岡線維持についてまえだ様のスキー客等のアプローチ策があり、他方とも様による訪日外国人訴求策による活性化(これは関空や成田路線等への昇華を含めた話と思われますが)があるわけですね。その中での御主張の交錯がやや見られるかなと思われます。それが長崎の例という形になっているものと。

 この点長崎の話含め、訪日外国人訴求策全体については政府方針もあるところ、広い議論対象にもなろうかと思われます。また、伊丹や羽田を介したハブネットワーク性についても、改めての議論余地があると考えます。つきましては、この点については別途お二人をはじめ皆様から御意見を賜れればと存じます。
 なお蛇足ではありますが、あくまでも議論は当事者のみならず第3者に向けたものでもあるわけで、改めましてこの点について御配慮賜れればとも存じますし、その意味では適宜の自発的な論点整理は望ましいものであり、一方で(広く一般的に)偏視眼的な行政なり運営体なりへの批判だけがコトを解決することは出来ないのでは?と当方は考えております。

ツアー主体であれば高単価でないと・・
 投稿者---Tom氏(2003/11/03 11:18:38)

 安泰ではないからマーケッティングが必要だと言っているのです。少なくともツアー料金は北海道より安くする必要はあるでしょう。
 ついでに私見ですが、志賀高原は北海道にも負けないと思っていますがね。

 観光地やスキー場としての魅力では負けるところはないでしょう。
 ただ、北海道と比較して問題となるのはスキー客そのものではなく、ビジネス客のボリュームです。
 札幌は観光都市であるだけではなく、170万都市であり、札幌都市圏としてはそれ以上の規模をほこりビジネス需要が相当にあります。
 これが、例えば東京−札幌線の今の便数につながっていたり、また札幌対地方空港の便設定にもつながっているわけです。
 関東・信越以北では軒並み対札幌は複数便設定されていますね。
 故に、ビジネス客では埋めきれない空席を格安ツアーで埋めるという戦略が成立します。

 もし、福岡−松本をツアー主体となると当然採算性の問題が出てきます。
 ツアー主体であれば、北海道線ほど団体料金を割り引くことは難しいでしょう。
 また、ホテルなどの料金にしても北海道は日本でも安価な地域の為、長野は相対比較でも不利です。
 ツアー客を主体とした集客戦術を取るのであれば、むしろ、価格ではなく地域の魅力を前面に押し出して、北海道より高額でも勝てる魅力的なツアーを設定するなどの手を考えるべきでしょう。
 尚、全国的にはスキー人口はスノボを含めても激減しており、スキー場の経営がかなり厳しくなっているということを申し添えておきます。
#九州は例外なのかもしれませんが

 海外からのツアー客についても、現在もたれている良いイメージを生かし高単価な顧客を長野に誘導するという手はありそうですね。

広域運用「諸刃の剣」
 投稿者---551planning(2003/10/23 11:27:40)
−Re:広域運用「諸刃の剣」
 └地方路線のあり方を考えるに
  └諸刃の切れ味を天秤に掛けると
  └Re:地方路線のあり方を考えるに

 元日に発生した徳之島空港でのJAS機(MD81)主脚破損事故は、その特異性からも注目を集めたものではありましたが、今度は心肺部であるエンジントラブルで保有MDシリーズ(MD81・87)が19日から運行停止に追い込まれる事態に…同機種が数多く発着している地方空港にとって死活問題とも云えるかもしれません。

JASのMD機でエンジンに亀裂 点検で120便欠航へ(朝日01/19)
週明けの空の便、大幅乱れ JAS機エンジン点検(朝日01/19)
「説明足りぬ」乗客怒り JAS大量欠航 県内4700人に影響(西日本01/19)
JAS機点検で松本便も欠航 亀裂機松本でも発着か(信濃毎日01/19)
緊急点検で県内JAS便8便欠航(東奥01/19)

http://www.asahi.com/…
http://www.asahi.com/…
http://www.nishinippon.co.jp/…
http://www.shinmai.co.jp/…
http://www.toonippo.co.jp/…

JAL MD81・87型機の整備点検実施による一部便の欠航について http://www.jal.co.jp/other/info2004_0119.html

 1/6に福岡、/7には鹿児島でトラブルが発生、製造メーカーの調査で問題が発覚したため緊急点検となった今回の事態ですが、確かに危急の話とはいえ、週明けと重なったことが影響を大きくしたとも云えそうです。とはいえ事前に何らかの対策というのも難しかったでしょうし、松本空港などのように就航機材が限定されている場合には対応も…ということになりましょうか。
 こうして見ると個人的にはANAグループが先行して進めている機材の集約化こそが王道の対応策かとも思うのですが、一方で広域的運用での効率化追求の限界点をも感じるところです。

年末年始に欠航相次ぐ、ジェイエア秋田―名古屋/11日間で10便(秋田魁新報01/09)http://www.sakigake.co.jp/…

 昨年12/26に名古屋−出雲便が落雷に遭ったため点検整備を実施、国内22路線を6機で運行する同社は名古屋−秋田・名古屋−山形線を欠航として何とか対応した…という話なのですが、同社の運行路線を改めて見てその幅広さに驚かされました。【検証:】でも同社の展開にいち早く注目していたのですが、いつの間にか企業勃興の地であった広島西は2路線となり、名古屋・伊丹ベースの対東北路線が主軸となっているのですね。勿論その立役者は小型ジェット機CRJ、その小回りのよさが同社の、かつJALグループでの事業戦略になっている訳ですが、まさしく「諸刃の剣」である事をまざまざと思い知らされるというものです。
 とはいえ、同社の経緯を想起すればもとは中四国地域の都市間コミューターを目指した西瀬戸エアリンク、しかし業績不振でJAL傘下となったことからして、CRJで広域リージョナルジェットとして生き残るには主軸路線の確保はさることながら、広域運用での効率性追求に走らざるを得ないことは、似た性格のフェアリンクの苦しみからも容易に理解できるというものです。

Jair路線図http://www.jair.co.jp/rosen/index.html

〔広島西〕小型ジェット機導入が示す地方路線活性化 log408.html

 その意味において今回のJAS事象が、代替となるべきMD系統、さらに同規模の機材が現時点で無い事、また地方路線の困窮という背景をも含め、更なる効率化・150人前後機材の淘汰、50人前後のジェット・プロップ機材への集中への転換点となるやも知れないと、当方は感じるのですが…。

三沢空港Re:広域運用「諸刃の剣」
 投稿者---とも氏(2004/01/21 11:52:12) http://town-m.vop.jp/

 ともです。

 うーん・・・
 広域運用は航空機の基本運用形態であり、機材統一もまた自然な流れです。
 であるからして一度機材に「構造上」のトラブルが生じればこのような事態になるのは当然のことであり、ある意味でリスクとして内包しているものといえます。

 今回の場合、FAAでも指摘がされていなかったエンジントラブルが日本で発生したこと、そして同型機(エンジン)搭載機がJASの主力機であるからこのような大騒ぎになったということであり、広域運用の弊害とはとてもいえるものではありません。

 一方、J-AIRも同様です。
 このような機材繰りの問題はそれこそ茶飯事であり、沖縄の台風の影響で機材繰りがつかず北海道線が欠航になるとか、国際線に至ってはヨーロッパの大雪の影響で東南アジア線に欠航が出るなんてこともあり、機材繰りトラブルは機材の効率化を図る以上、そのリスクは内包されます。

 その意味において今回のJAS事象が、代替となるべきMD系統、さらに同規模の機材が現時点で無い事、また地方路線の困窮という背景をも含め、更なる効率化・150人前後機材の淘汰、50人前後のジェット・プロップ機材への集中への転換点となるやも知れないと、当方は感じるのですが…。

 やや強引では?
 代替MD系統としては、MD87であれば定員が若干減るもののB717、あるいはB737-600・700、A319という選択肢がありますし、MD81ならばA320、B737-800、収容力強化を考えるのならA321、B737-900、B757-200などそれこそ機材としては豊富です。特にMD90の存在を考えればB717という選択は考えられ、さらに中古でよければMD90も買えます。また、JAL系で使用されているB737の流れからB737NGシリーズ、B767の流れからのB757の導入だって考えられなくはありません。
 CRJの場合、航空貨物の取り扱いができない上に輸送力が所詮50人台ということで供給座席数ベースで1/3程度になります。そうなると、よほど旅客需要に特化しているか、複数便化が望まれるところでなくては導入はできないでしょう。
 DHC-8-400ならば貨物もそれなりに積めますから可能性はあるでしょうが、これまでMD81で就航していたような路線では到底無理な話であり、よほど便数が少ないので複数便、デイリーにという話なら別ですが、そうではないのならばやはり中型機になりましょう。

 実際、B737などからの転換路線で見ると航空貨物の需要が少ない名古屋ベースの山形線に代表される路線(伊丹・羽田・あるいは仙台−名古屋などで代替可能)であり、離島線や地方空港線などでは貨物積載が可能なB737、A320がやはり必要になります。

 そう考えればMD系統に代替がない→50人乗りジェット・プロップへの転換というのはどうでしょうか?

 それでは。

地方路線のあり方を考えるに
 投稿者---551planning(2004/01/21 17:42:29)

 ちょっと端折り過ぎた嫌いもありますので、補足がてら。

 今回の場合、FAAでも指摘がされていなかったエンジントラブルが日本で発生したこと、そして同型機(エンジン)搭載機がJASの主力機であるからこのような大騒ぎになったということであり、広域運用の弊害とはとてもいえるものではありません。

 それにしても特定の場所がやられるというのも凄い例ですよね。主脚破損事故も稀有な例と聞いていますし、偶然の産物にしては…。
 で、当方自身広域運用を事業存立と地方空港間需要への対応から理解するものです。確かにニュアンスとしては消極的ですし、【検証:】でも折に触れて議論している地域ハブ&スポーク化の可能性を含めて現状とは違う別途の効率化(直行ニーズと乗換での総体的利便性向上との天秤)があるのではと思っております。しかしながら「弊害」とまでは見ておりませんところをお汲み取り頂ければ(確かにネタ振りと併せて見ればそう思われても仕方ないにせよ…)。

 やや強引では?
 MD系統に代替がない→50人乗りジェット・プロップへの転換というのはどうでしょうか?

 とも様に御提示頂きましたが、現実問題としてさてどうでしょうか。
 まずMD90の選択肢としての可能性は、今回の事態からも厳しいのかなという気がします。当該トラブル事態が致命的なものとまで云うつもりはありませんが、それならばB737シリーズのほうが現実的でしょう。
 あとこれは自分でも調べてみたいと思うのですが、貨物需要はバカにならないということでしょうか?無論それを軽視するつもりは無いものの、客席数に見合う搭乗率が確保できない地方路線が多いと感じられる中で機材遣り繰りが半ば硬直化している状況もどうかと思ってしまうのですが。
 当方自身CRJなりDASH8こそが!と推す気持ちが強くての提案というわけではなかったのですが、子会社含めたJALの国内(地方)路線戦略がいまいち見えないことも手伝っての私見でした。その意味では先述の地域ハブ論を煮詰めなおした域もしております。

 全然整理できていませんが返答までに。

諸刃の切れ味を天秤に掛けると
 投稿者---エル・アルコン氏(2004/01/21 17:56:32) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 広域運用というとかつて門ハイ(早岐客車区)の編成が「日本海」に使われていたように、鉄道やバスでもある話ですし、先日の「東海道昼特急」での飲酒運転のように乗務員側にもある話です。
 航空機の場合でもご指摘の通り、台風による欠航案内をみているとぜんぜん関係ない区間、しかし次の運用がすぐ分るような区間が出てくるわけで、あまりあって欲しくは無いですが珍しくは無い事例と言えます。

 こうした運用が可能になるのも編成や機材の標準化のお蔭といえるわけで、今回のJASの事例でも、欠航するのを極力他社路線や代替交通機関がある路線にすべく、機材繰りを行なったときいてますが、それもある意味MDシリーズへ揃えていたからこそ可能だったといえます。

 もっとも今回の事件は、標準化が深度化していたため、機材に構造的欠陥が見つかった時に一斉にダウンするという欠点を露呈したわけで、米国産牛肉にほぼ全量を頼っていた吉野家と同様、ある種のリスクに対しては非常に脆いわけです。
 もっとも、そのリスクの素は反面、整備点検や修理における標準化とリカバリーのスピードというメリットにもなるわけで、今回の場合でいけば、構造的欠陥を未然に防ぐことである程度は回避が可能なのですから、デメリットに怯え過ぎる必要も無いでしょう。

Re:地方路線のあり方を考えるに
 投稿者---とも氏(2004/01/21 18:19:18) http://town-m.vop.jp/

 ともです。

 とも様に御提示頂きましたが、現実問題としてさてどうでしょうか。
 まずMD90の選択肢としての可能性は、今回の事態からも厳しいのかなという気がします。当該トラブル事態が致命的なものとまで云うつもりはありませんが、それならばB737シリーズのほうが現実的でしょう。

 NEW-JALとして考えれば、現在のJTAやJEXとのフリート互換性を考えてB737でしょうが、737NGならば現在の400とそのまま互換性があるわけではないですし、かといってMD90はエンジンも違いますし、その小型版のB717も同様です。しかも騒音が小さいというおまけもあります。
 であれば、否定はできないでしょう(まぁ今更感は当然あり、おそらく無い選択ですが)。
 さらに言えばA320シリーズという手もあります。321でも319でも機材的にはMDシリーズと一致点が多いですし。あとはパイロットの移行などの問題も絡みますからなんとも議論しにくい点ですが。

 貨物需要はバカにならないということでしょうか?無論それを軽視するつもりは無いものの、客席数に見合う搭乗率が確保できない地方路線が多いと感じられる中で機材遣り繰りが半ば硬直化している状況もどうかと思ってしまうのですが。

 機材繰りと地方路線の関係は直接的には無いでしょう。
 機材繰りの関係から小型機でいいのに中型を入れているということは、おそらく地方路線がある限りは確実に生じるものですし、ハブアンドスポークにしてもベース空港、整備などの関係からどうやっても広域運用は生じます。
 貨物に関してはCRJの場合はまったく詰めません(積載できません)が、MD87にしろMD81にしろそれ相応の積載能力があり、果実などの生鮮食料品や書類などの輸送が一般的に行われているわけで、そのボリュームは小さいけれども確実に需要はあります。

フリート別積載ガイド(JAL Cargo) http://www.jal.co.jp/jalcargo/inter/index_ship.html

航空貨物取り扱い量(国内定期航空空港間貨物流動表(暦年) 国土交通省)
http://toukei.mlit.go.jp/11/annual/21_dai15hyo-rekinen.xls

 となればQ400などになるわけですが、それでは座席数が半減してしまうわけです。
 であれば、B737シリーズやA320シリーズ、あるいはMDシリーズになるのは必然でしょう。

 確かに適材適所になっているとは思いませんが、かといってMDクラスが移行するか?といえばそうはいえないのでは?

 それでは

2004.11.14 Update

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