【検証:】掲示板過去ログ集

【検証:近未来交通地図】
(過去ログNo.111)
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早計な判断?(2003/05/26 JR-E東北新幹線運転打ち切り)
 投稿者---551planning(2003/05/26 21:33:52)

早計な判断?(2003/05/26 JR-E東北新幹線運転打ち切り)
└明日始発以降も微妙
└当然といえば当然の措置
 └Re:当然といえば当然の措置
  └早計な判断も時にはよし
Re:早計な判断?(2003/05/26 JR-E東北新幹線運転打ち切り)
 └ダメージコントロール能力低下は否めない
  └Re:ダメージコントロール能力低下は否めない
橋脚破損も発見
 └Re:橋脚破損も発見
  └壊れ方を見ると
└初動は◎、されど…(非常時対応を考える)

 5/26(月)18時24分頃、宮城県沖を震源として発生したM7.0の地震の影響で、JR-Eは21時前に、保守点検を行っていた東北新幹線仙台−八戸間の運転を、点検継続を理由として終日打ち切ると発表しました。

JR−E http://www.jreast.co.jp/train_info/shinkansen.asp

 速報段階であり、論評を差し控えるべきかもしれませんが、無論安全確保第一であることを差し引いて、平時の運転時間を3時間あまりも残しての判断、いささか早計かとも思われましたので、思わず情報提供がてらに書き込む次第です。
 現段階で東北仙台以南および山形・秋田のミニ区間も運転見合わせを継続しており、ある意味こちらを優先させる、ということなのかもしれませんが、それにしても解せないような…やはり保線課員の減少という現実があるのかもしれません。

明日始発以降も微妙
 投稿者---551planning(2003/05/26 22:37:15)

 続報です。22時台のTVNEWSなどによると、東北新幹線仙台以北および秋田新幹線の東京−秋田全線で、翌日の始発以降の運転再開も見合わせる可能性ありとJR-Eが発表しているようです(-Eサイトではアクセス集中のためか確認できず)。
 なお、同じ情報源によれば、仙台始発の東京行きやまびこ(各駅停車)を21時台に3本臨発したようです。東京発については情報がありません。
 取り急ぎ情報まで。

当然といえば当然の措置
 投稿者---とも氏(2003/05/26 22:50:36) http://town-m.vop.jp/

 ともです。

 無論安全確保第一であることを差し引いて、平時の運転時間を3時間あまりも残しての判断、いささか早計かとも思われましたので

 私は当然の措置と思いますが。

 震度6弱という強い揺れを観測した以上、その点検・検査は最高レベルのものであるはずであり、中途半端な形での運転見合わせ継続よりも現実的な措置と言えましょう。
 構造物として見た目に異常がなかったとしても、内部において変形が生じているおそれやのり面背面の変化なども考えられ、新幹線のように高速走行をする鉄道線であればその点検に関しては詳細なものとせざるを得ず、仮に徐行運転であっても運転することは安全確保を第一としなくてはならない鉄道としては当然でしょう。

 仮に保線要員が補充されていたとしてもどうでしょうか。現実的にはその構造物の診断は高度な技術力が必要であり、結果的に多少の短縮はあるでしょうが線路補修を行うわけではないので決定的な差は無いと考えます。

 批判的ですが。
 ではでは

Re:当然といえば当然の措置
 投稿者---Tom氏(2003/05/26 23:44:28)

 手短に。
 新幹線は高速で運転する鉄道である以上、最高度の安全性が要求されると思います。
 であれば、多少時間をかけても精査する必要はあるでしょう。
 ちなみに、高速の場合は橋脚とか路面・盛土などの法面などの異常がなければいいでしょうが、鉄道の場合は軌間の微妙な狂いが事故につながるため、道路より遅いのはやむを得ないでしょう。
 私も運休を選択したJRの判断を支持します。

 ちなみに、新幹線通勤系サイトの情報では最終なすのが仙台行きで運転するような書込みがありましたが、実際はどうなったか?

早計な判断も時にはよし
 投稿者---串間氏(2003/05/26 23:45:17)

 やはり運転再開は危険でしょう。少なくとも、私としては納得のいく措置です。

===
 余談になりますが・・・。

 運転再開に望みをつなげておいて結局「運転できない」というぐらいならば、「運転打ち切り」としてしまうのは、利用者にとっては逆にありがたいのではないでしょうか。情報がはっきりと確定しているならば、対処のしようがあると言うものです。

 今回早めに打ち切りが決定されたことで、多くの利用者はホテルの確保やバス利用などへの動きがしやすかったはずです。

 東海道新幹線のように意地でも運転する(台風来襲時など)と言う判断もあります。しかし10時間以上かけてようやく到着、というのを見ていると、「なぜそこまでして動かす?」と思ってしまいます。

 そういった意味では、今回のJR東日本の早い判断を高く評価します。
 ただ、今後の復旧速度が問題です。あまり遅いと、印象を悪くしかねません。

Re:早計な判断?(2003/05/26 JR-E東北新幹線運転打ち切り)
 投稿者---あんぱん氏(2003/05/26 22:33:19) http://homepage1.nifty.com/m-fujii//

 東北・秋田新幹線は明日も運休する報道が流れています。
 在来線の不通が続いている中ではマズイ様な気がします。
 一方では高速道は既に開通しています。

 芸予地震では山陽新幹線に架線柱や高架橋の柱が折れたのにもかかわらず、その日のうちに強行して車両を収容し部分的に運転再開、翌日には運行再開にこぎ着けています。
 ちなみに在来線は3時間後に運転再開しています。

 要員配置の問題もありまようが、対応に関してやり方があるように思います。

ダメージコントロール能力低下は否めない
 投稿者---エル・アルコン氏(2003/05/27 00:25:37) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 今回の地震は確かに震度6弱という強いものでしたが、報道されている内容を見る限り、阪神大震災のような壊滅的な被害とは程遠いものでした。
 鉄道に限らず道路、電気、ガス、水道といった公共インフラ、ライフラインについてはそもそもそれなりの地震への備えはあるわけで、さすがに「阪神」級になるとそこまでの地震に耐えるものを作る意味があるのか、という議論になったようですが、震度6クラスには基本的には耐えられるはずです。その意味で、確認作業は「損害確認」というより「無事の確認」という意味合いになると思います。

 で、今回の地震におけるダメージコントロールですが、35000世帯が停電した電気も22時には全面復旧しましたし、高速道路も23時過ぎに全面復旧してます。ガスは都市ガス供給区域におけるガス漏れの報告は無いという報道でしたし(世帯ごとの非常停止が作動した)、水道も気仙沼市街の水道管破裂がクローズアップされた程度です。

 それを考えると鉄道の復旧が遅いことは否めないです。高速道路の点検と新幹線の点検、まあ通行止であっても道路は道路ですから車両が使える高速道に分があるとはいえ、高架下などの点検は徒歩目視が中心でしょうから、その意味でも延長の短い新幹線が後れを取ったばかりか、早々に当日のみならず翌朝の運休まで決めたことには違和感を感じざるを得ません。確かに新花巻−盛岡で高架橋のコンクリ剥落があったようですが、その情報が深夜になって伝わってくるあたり、点検のスピードはどうなんでしょうか。

 もう一つ問題に思うのは、震度5弱の仙台以南の復旧が22時45分までずれ込んだこと。おまけに復旧後、立ち往生していた乗客を捌くべく時間を延長して運転しているのかと思えば、23時頃には最終が出たという情報もあり、駅間で抑止中の乗客を取り敢えず「救出」するだけの運転のような感じです。
 新白河以北の停電という事情もあるのですが、バックアップはどうだったのか、ということと、電気関係が震度6弱エリアでも22時までに全面復旧しているのに、仙台以南の通電が確保できなかったのか、という疑問があります。このあたりは数年前の東京−大宮間の停電不通の教訓はどうだったのか、というものにもなります。

***
 ここ数年、災害時のダメージコントロールにおける道路と鉄道の格差が大きくなってきた気がします。復旧への取り組みはもちろん、一般国道が不通でも高速道路が生きていれば当該区間を無料開放して交通を確保するなど、道路の努力が目立つ反面、大雪で早々に在来線の全面運休を決める傍らで新幹線は「通常通り」営業するといった鉄道の現状は、公共インフラやライフラインという位置づけに鉄道が存在し続けることが出来るのか、という疑念すら感じさせるのです。
 今回は地震という災害の中でも特異なもので、対応が難しい面がありますが、他の公共インフラとの比較においての話なのです。

Re:ダメージコントロール能力低下は否めない
 投稿者---あんぱん氏(2003/05/27 10:57:57) http://homepage1.nifty.com/m-fujii//

 震度6弱でも鳥取県西部地震みたいにスポット的に震度7になっている箇所もあります

 芸予地震の時の様子を振り返ってみたいと思います。
 地震発生が2001年3月24日15時28分。運休区間は岡山〜小倉間で、山陽新幹線の全線運転再開が翌朝始発で数日間徐行が続いています。三原付近で橋脚50本が破損し、横川駅付近で架線柱が傾いた被害を受けた中では、最大限の努力で払って復旧させたと言えるでしょう。
山陽新幹線の構造物の酷さを考えると、この程度の被害だったことが幸運としか言いようない状況でした。
 JR西日本は西明石での大規模架線事故など幾度も苦い経験をしておりますから、比較は出来ないと思いますが、東北は西に比べて地震慣れしているだけに復旧作業の取り掛かりが遅いのではと思います。

 鉄道の運行システムを考えると、一旦、全面停止すると、構造物点検再立ち上げまでに3時間は掛かるのは仕方ないものと言えます。高速道の場合は自動車による巡回も出来ますが、新幹線ではトンネル部分で徒歩が中心になるのではと思ってしまいます。山陽新幹線だとシェルター付の巡回車を線路の間の溝で走らせていますが、トンネルが占める割合を思うとやはり時間が掛かるでしょう。
 新幹線は施設内に立ち入る為には指令の承認が絶対必要なので、指令の処理能力も問題になってきます。JR東海・JR西日本とJR東日本では指令所の構造が全く異なるので、違いも出てきたのではと思ってしまいます。

 今回気になる点としては、宮城で変電所火災が起きていることで、送電ルートがどうなっているのかサッパリ分かりませんが、焼損箇所によっては部分的に全面ダウンした可能性があります。一般家庭への送電は出来るけど、JRへの送電は出来なった可能性もあります。
 一般論から言えば、新幹線変電所の受電は一般鉄道変電所とは比較にならないほど重装備です。幹線から直接引っ張っておりますし、隣接からの延長給電も可能です。
 東北新幹線の仙台〜東京間で通常の8割という間引き運転をしている点が気になります。

橋脚破損も発見
 投稿者---Tom氏(2003/05/27 06:14:18)

 どこにレスつけようか迷いましたが。

 ニュースで報道されていますが、岩手県内で新幹線橋脚7本の破損が発見。一部は鉄筋が完全にむき出しになっています。また、新幹線とは関係ないですが、大船渡などで液状化現象が確認されているようです。
 地震発生時が既に薄暮時であったため、点検が夜間となり目視検査なども簡単に出来ないため手間取っているのでしょう。
 橋脚の破損がどの程度ならばそのままでも列車のエネルギーを受け止められるのかは分かりませんが、あの映像を見る限りではやはりJR-Eの列車運休の判断は正しかったと思います。

Re:橋脚破損も発見
 投稿者---和寒氏(2003/05/27 07:54:25) http://www.geocities.jp/history_of_rail/

 こちらでは感じませんでしたが、震度6弱とは相当な揺れだったようで。

 ニュースで報道されていますが、岩手県内で新幹線橋脚7本の破損が発見。一部は鉄筋が完全にむき出しになっています。

 私もこの今朝のニュースは見ました。これでは列車を止めての復旧工事とならざるをえず、JR-Eの判断は正しかったと思います。
 ただしアナウンスまで正しかったといえるか。その点は疑問です。「点検の継続」という名目を出されると、このスレ冒頭の管理人様のような疑問を呈されてもしかたないところ。確報が入っていた時点にもよりますが、もし壊れていたことがわかっていたならば、「運転できる状態でないため運休」とアナウンスした方が納得しやすいでしょう。

 結果論として、運休は正しい判断をいえます。しかし、激しい震度で揺らされた方々の心理的動揺を思えば、違うアナウンスのしかたはあったと思います。

壊れ方を見ると
 投稿者---和寒氏(2003/05/27 12:25:20) http://www.geocities.jp/history_of_rail/

 高架橋が壊れたという結果だけをみれば、昨日の早い時点で終日運休決定したのは妥当だとは思います。それは先の投稿にも書いたとおり。

 さて、その高架橋の壊れ方なんですが、TV画面を見る限り帯鉄筋が貧弱で、震度5以上の揺れがくれば壊れるんだろうなあと受け止めました。
 ところが冷静に考えてみれば、阪神大震災を境に耐震設計の思想は大きくさまがわりしているわけで、以前の構造物には鋼板を張るなどの補強をしているはずなのです。壊れた高架橋には補強をした形跡はなさそうでした。補強をしておけば、たいした被害は出なかった可能性が高いです。
 1箇所高架橋が壊れたおかげで、秋田新幹線含め仙台以北全区間が機能しなくなっています。その現実を考えると、補強をしなかった意味が問われるところです。

初動は◎、されど…(非常時対応を考える)
 投稿者---551planning(2003/05/28 08:03:31)

 一昨日の地震以後、東北新幹線で最後まで不通となっていた一ノ関〜盛岡間が21時過ぎに完全復旧、丸1日を経て東北を貫く大動脈がとりあえず回復したことになります。
 今後は「非常時対応」および「耐震対応」に論点が絞れようと思いますが、当方は前者に拘りたく。

***
 昨朝のニュースで一斉に橋脚破損の映像が流され、それが今回の地震そのものの事態の深刻振りを広く認知させることにもなりましたが、実は最初の投稿時に少なからず想起していた事態でもありました。まぁ結果論であり、後からは何とでも云えるというものではありましょうが、一昨日21時前のNHK地域ニュース中に字幕で速報が入った段階で、多少の驚きの後、「何か有ったな」という直感がありました。すなわち、今日中は復旧できない要因が発見されたための判断なのだなと。
 ただ、その後のNHKニュース9、およびたまたま見ることが出来たJR-Eサイトで「点検を継続する」旨の取り止め理由であることを確認し、その要因が確定段階でないことも意識しつつ、先の投稿を行いました。やはり地震発生後2時間以上を経て「確認しきっていないので今日の運転自体を止めます」ということがあるだろうか、という引っ掛かりから、「点検継続」とした主因は何かを問いたかったのですが、なにぶん情報が少ない中での投稿とあって、多分にぼやかせた形であったことを御理解頂きたく。
 その時点では自身の中の「疑念?」であったのですが、22時台のNHKニュース10、テレ朝ニュースステーションで翌日始発以降の運休決定を知り、確信に変わりました。その後コンクリ片落下が確認可能ベースで2時台に報道で流れています(NHKでは0時台に報道との情報あり)から、「逆算」で、最終判断に至る5〜6時間の「猶予」の存在を感じさせます。

地震で東北新幹線など運転見合わせ=橋脚からコンクリ片落下も(03/05/27 02:07)
時事 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030527-00000755-jij-soci

 -Eの直接的対応は皆様が言及されている通り、初動としては巧くいったとみるべきでしょう。しかし仙台駅の中継を見て投稿したことの判断は自身の中では間違いではなかったと認識しています。すなわち、「運転打ち切り」という響きと「運転見合わせ」という響き、ですね。「疑念」の段階でもすぱっと「運転不能」なりといえばいい。何も恥ずかしいことではないですし、現に今朝の映像を見れば万人が納得でしょう。仮に復旧可能であったとしても、それこそよく云う「不要不急の」利用者選別が可能になり、対処方も変わるでしょう。それがない状態で今日の仙台駅では新幹線代行バスがとりあえず7時台には用意されたようですが(バス11台連ねていたとか)、以後の運行は不明(NHKおはよう日本内中継)としており、また八戸でも朝まで列車ホテルとして、ようやくバスを出している状況が映像で流れていましたから、代替ルート確保のお粗末さが伺えます。

***
 一方で、損傷橋脚の応急処置後、18時での復旧時点で、上りは試運転列車が、下りは営業列車が揺れを感じて、結果線路の歪みが2箇所あったために再度不通になっていますが、これこそ「点検したのか」と疑われて然るべき事態かと。となると当方の「疑念」に至る仮説は成立せず、やはり保守要員の減少がクローズアップされてくるのかなと。

東北新幹線、上下線復旧 橋脚損傷区間は110キロ運転 朝日 http://www.asahi.com/national/update/0527/007.html

 それを物語るのが、一部地方路線は昨日も終日運休したこと(釜石線では今日もバス代行)。しかし利用者便宜を考える時に、この対応は当然ながら良く出来ていると考えます。やはりこういう時には「分かりやすさ」が一番ではないでしょうか。その意味では、動脈ゆえということはあろうとも、東北新幹線についても終日運休なりの対応をすべきだったのかな、とも思ってしまいます。
 ここで想起されたのが、最近京成電鉄での踏切事故の際に、いち早く「翌日のスカイライナーは全便運休」と発表、実際には復旧状況に応じて運転を再開した、という事例です。目的地が成田空港という、到着正確性が求められるとあっての判断、さらには運行可能状態で再開を決めた判断(所詮上野発の乗車がほぼ見込めない状況では走らせても、と考えてもあながち間違っていなかろう)は、自社の金看板ゆえの見事さを感じます。
 これと同一視させるわけにはいかないかもしれませんが、ともあれ毎度毎度話題になる代替ルートの確保含めた非常時対応、今後更なる検証が必要かもしれません。

 取り急ぎ所感まで。

全席指定は吉か凶か・9375M
 投稿者---第三波平氏(2003/06/06 20:28:28)

全席指定は吉か凶か・9375M
└Re:全席指定は吉か凶か・9375M
└現状では妥当なひとつの選択
 └方向性は首肯するが(「臨時ながら」米原延長提案)
  └Re:「臨時ながら」米原延長提案
 └「救済」から「エコノミー」へ
  └在来線ならではのことをやればよい 〜 途中駅間需要
   └拠点間輸送という王道を狙うべきケースでは
    └アコモ・スピード・本数

 お久しぶりです。

 既にご存知の方も多いかと思われますが、今年の夏臨から大垣行きの臨時夜行が183系列使用となり新たに「ムーンライトながら91・92号」の名称に変更、同時に全席指定になることが決定しました

JR東日本公式リリース http://www.jreast.co.jp/press/2003_1/20030603.pdf
JR東海公式リリース 
http://www.jr-central.co.jp/news.nsf/frame/200365-153345

 これで正直思ったのがやはり「シーズン期は大丈夫なのだろうか?」というところです。お盆やGW、果てには年二回のお台場の某イベントの際は五時間も前から並ばないと座れない、という現状を考えると今から不安でたまりません。最も東京側では終電代わりに使用するサラリーマンも多いせいか、その排除も考えてこの措置をとったのでしょうか。

 個人的には東海持ちの臨時列車として113系の臨時列車を設定するべきだった気がしますが、どうなのでしょう。
 (あとは国際展示場行きの臨時を走らせるとか…これは完全な妄想ですが)

Re:全席指定は吉か凶か・9375M
 投稿者---河内文鳥改めDK-Kawachi氏(2003/06/07 13:25:43)

 第三波平さん始めましてDK-Kawachiと申します。以後よろしくお願いします。
 大した事は書けませんがまずは・・・

 早速上記のプレスリリースを見てまいりました。
 183系に置き換えになる事は今年になってから知っていましたが、全席指定については初耳でした。

 これで正直思ったのがやはり「シーズン期は大丈夫なのだろうか?」というところです。お盆やGW、果てには年二回のお台場の某イベントの際は五時間も前から並ばないと座れない、という現状を考えると今から不安でたまりません。

 私がROMしているひとつでもあるYahoo!掲示板でもやはり同様の懸念が出ておりました。

 シーズン期のイベント開催時の下り9375Mは始発駅からでも座れないことがあるとはよく聞きます。
 ただ私の場合、上りの9372M(臨時大垣夜行)や372M(ながら)で上京し新幹線で帰阪するパターンでしたので、下りの9375Mや375Mを使ったことありません。
 というわけで少々調べましたところ、9375Mの始発駅である品川の様子をレポートしたサイトを見つけました。

http://www.geocities.co.jp/MotorCity/2858/9375M.html

 これは去年夏の様子レポートしたもので、当日はお台場で行われた某イベントの最終日とあって階段規制がかかるほど混雑ぶりです。
 ちなみにこのイベント、開催期間中の入場者数は48万人だったとか・・・。
 これだと第三波平さんが懸念されるのも無理ないなと思います。

 最も東京側では終電代わりに使用するサラリーマンも多いせいか、その排除も考えてこの措置をとったのでしょうか。

 それは考えられそうです。
 375M(ながら)が小田原まで全席指定になった理由が通勤客との分離を図るためだったそうですから。

 個人的には東海持ちの臨時列車として113系の臨時列車を設定するべきだった気がしますが、どうなのでしょう。

 113系は一昨年夏から臨時大垣夜行の一部に運用されるておりますがあまり評判はよくありません。
 私としては最低でも117系か311系にしてほしいですね。
 あとは上りの東京到着時刻が何とかならないかと思います。

 つまらん返答になってしまいましたが、これにて。

現状では妥当なひとつの選択
 投稿者---とも氏(2003/06/07 14:11:14) http://town-m.vop.jp/

 ともです。

●臨時MLながら
 私は現状として妥当な選択かと思います。
 お盆やイベント絡みといった特殊ケースを除き救済臨は比較的余裕があり、このスペックならば捌くことは可能でしょう。
 車両的にも夜行快速として十分なものですし、競争力もありますから定着も難しくはありません。

 ただ、まさに仰るとおりイベント時の問題はありますし、東海道夜行の利用に際し1ヶ月前からの座席指定が必須という課題も残ります。また、そういったイベント客や特定層のみが使いうる列車になる可能性が否定できず、一般利用者から見ると非常に使いにくいものという印象もぬぐえません。

 とはいえ、かといって自由席を設定すると結局同じ現象がおきうると想定できます。
 難しいところなのですが、中央ライナーで実施されている当日もしくは前日の乗車整理券方式発券という手法も考えられますし(1ヶ月前から予約可能な「ながら」、定員制の臨時「ながら」という使い分け)、策がまったく無いとは思えません。

 本来的にいえば「ながら」が取れない時点で違う手段、もしくは朝発に切り替えるのが自然の流れであって、それをいままでは自由があったのだから・・・というのは既得権を主張しているにすぎないのではないかと。
 もちろん、告知や周知をする必要はありましょう。しかし、臨時便の救済の運転の必要性は感じません。

 今回の点で考えなくてはならないのは「大垣夜行の救済」という位置づけであった「臨時大垣夜行」が「「ムーンライトながら」の混雑緩和」という位置づけに変わったものということです。
 つまりはこれまでの救済臨とこの「臨時ながら」は性格が異なるということではないでしょうか。

●国際展示場臨
 イベント輸送というかなり特殊なものの一種ですが、確かに円滑な輸送のためならありうる選択です。
 しかし、本来的にこれは団体臨時列車などで実現すべきものではないのかと感じます。

 少なくとも特定層をターゲットにしたイベントであり、かつ地方からの参加者も多い。となれば各地から団体臨時列車を仕立てるなどの策が第一でしょう。

 まとまりませんが。
 ではでは

方向性は首肯するが(「臨時ながら」米原延長提案)
 投稿者---551planning(2003/06/07 16:58:33)

 基本的にとも様の御意見に同調致します。
 特異というべきイベント開催時の対応ありきでの批評を目にしますが、一定期間内での輸送サービス提供を考えての選択として座席確保という対価徴収による混雑緩和策が明確に打ち出されたことの評価をすべきでありましょう。
 実際、品川や大垣での長時間待機を知見し、最近こそ昔日ほどではないものの窓側狙いなどであれば数時間覚悟は今も変わらないことでしょうし、特に多い品川こそ臨時ホームとはいえ、安全性などからもそのまま放置も、という状況であったと考えます。

 「MLながら」の本来的使命としては東名間の夜間流動、特に中間都市の相互流動の存在への対応というところがありますから、臨時大垣夜行の全車指定化がどのような影響をもたらすかは、基本的には考慮の必要性を感じません。ただ、イベント時などにおいての「定期ながら」の途中駅座席開放(下り小田原以遠、上り熱海以遠)が気になるところですが、これを「臨時ながら」で対処すべきかどうかはやはり否定的ですし、一方で「定期ながら」では早朝利用客を前提としているものである以上は維持してゆく必要があるでしょう。

 ところで、とも様が「定期ながら」の混雑緩和としての施策との評価をされていますが、臨時列車が運行されるのは青春18きっぷ発売期間であるわけで、その多くが少なくとも東阪間移動を嗜好しているとしても暴論ではないでしょう(すみません、確固たるバックデータを持ちませんが)。特に下り列車においては大垣駅での大移動(跨線橋を渡っての米原方面行き列車への乗換)、さらには米原までのラッシュという「事実」があるわけですが、無論日常利用者もいる中で、総体的なサービス提供としての疑問を感じざるを得ません。
 先述の通り、「定期ながら」は東名間需要を前提とした列車であるならば、その混雑緩和たる「臨時ながら」は、その増加要因である特定期間の東阪間需要対応を意識すべきではないでしょうか。すなわち、米原延長を期待します。「定期ながら」では当該車両運用上の問題から実現していないわけですが、今回は専用車両、さらに日中はそのままヒルネしているのでしょうから、確かに使用車両がJR-E所有ということもありましょうが、米原までの運用増がすぐに問題となるとも思えません。むしろ臨時ゆえに定期便と合わせての終点としていることの理由が明確というわけでもないのですから。
 なお、この論を提起するにおいて、底堅い東阪間需要への鉄道による対応性への議論、すなわち東阪間座席夜行(急行)の可能性をも想起されるところですが、現実問題として臨時銀河が設定されなくなって久しいこと、「臨時ながら」延長と比して単純に云ってもJR-Wの対応が必要になることからすれば、その現実可能性についてはこの場においてはひとまず差し置くものとします(またそのうちに、ということになりましょうか…この議論展開にも期待します)。

 「臨時ながら」が米原延長となれば、18期間中の人気はそちらに集中するでしょうから、「定期ながら」の本来的使命を損なうことなくかつ効率的な需要対応が可能になるのではないかと愚考しますが、如何でしょうか?

Re:「臨時ながら」米原延長提案
 投稿者---第三波平氏(2003/06/07 20:12:41)

 皆様、レスありがとうございます。

 本来的にいえば「ながら」が取れない時点で違う手段、もしくは朝発に切り替えるのが自然の流れであって、それをいままでは自由があったのだから・・・というのは既得権を主張しているにすぎないのではないかと。
 もちろん、告知や周知をする必要はありましょう。しかし、臨時便の救済の運転の必要性は感じません。

 実際、品川や大垣での長時間待機を知見し、最近こそ昔日ほどではないものの窓側狙いなどであれば数時間覚悟は今も変わらないことでしょうし、特に多い品川こそ臨時ホームとはいえ、安全性などからもそのまま放置も、という状況であったと考えます。

 確かに。そう考えると手段的にはバス等があるからそちらに…と考えてもよいと思います。私も165系時代に2時間程並んだことがありますが、いずれも一人だったせいか不安をおぼえたのは事実です、そう考えると全指列車の救済は全指、でも納得かなと思います。

 米原延長に話は変わりますが、私は基本的には賛成です(以前イカロス出版の18きっぷ本だったか[ソース失念で失礼]にありましたが、1990年に夏臨で延長を実施したが接続する新快速が6連だったせいで大混雑したという話があったそうですが)。
 ただ新快速の場合やはり混雑の問題もありますので今冬以降実施される新車大量導入→内側線速度向上と合わせて実施した方がよいと思います。

 まとまりのない文章ですみません。
 これで失礼します。

「救済」から「エコノミー」へ
 投稿者---エル・アルコン氏(2003/06/08 18:50:15) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 いわゆる救済臨の全車指定席化ですが、かつての大垣夜行が老朽化が進む165系の置き換えにあたり、373系を新造して「ムーンライトながら」に立て替えたように、今回の183系快速化はJRが東海道夜行に対して積極的な意思表示をしたという点で注目に値します。
 一方で、これまで「ムーンライトながら」を含めて、大昔の東海道夜行(143列車)から守ってきた性格を一変させ、新しい道を切り開きつつある面があります。

●全車指定席化による輸送力の問題
 167系8連(4連×2)と183系10連の座席定員は、原形車同士の比較で全く同数であり、近年の救済臨の乗車率がほとんどの日で座席定員に達していないことを勘案すると、数字の上では問題はありません。ただ、9連もしくは11連での運行との比較では、原形車11連との比較で座席定員が240人減少します。
 座席定員割れが多いとはいえ、いわゆる「コミケ」の時は別としてもピーク時には座席定員比で110〜120%に達することもあるわけで、11連対応で110%という状態との比較では330人の輸送力不足になります。指定席が無いと建前上は「ながら」本便の4〜9号車に小田原から乗車するルールですが、もともと立客を抱えている本便にさらに1両あたり50人以上の追加を前提にすることは、深夜帯の列車に対する施策としては問題があり過ぎます。

●指定席化による弊害
 「並ばないで済む」というメリットの裏返しであり、車両が特急型になり、座席が確保されるということで、もっとも効率的に東阪・東名間を移動出来る夜行への集中により、現在救済臨が運ぶ以上の乗客が集中することが想像できます。
 また、集中が嵩じて1ヶ月前に満席になることで、急な利用をシャットアウトすることになるため、1ヶ月前に予定が決まっている客層に偏倚するという新たな弊害も生じます。
 あとは近年顕在化している「指定券の買占、転売」への対応であり、制度上小額になっているため買い占めし易い指定券をオークションで転売するケースが目立っていますが、こうした「利用」への対応が無いと、列車や制度、ひいては事業者への不信感すら招きかねません。

●「東海道夜行」の性格変更
 昭和43年の東京−大阪の143列車廃止騒動、またその時に国鉄総裁のお声掛かりで存続した大垣夜行が「ムーンライトながら」になった際の変則的な自由席設定に共通するのは、「東海道に飛び込みで乗れる(最終)夜行列車を存続させる」という意思でした。
つまり、東海道における移動の「救済列車」という位置づけであり、その輸送力が逼迫する時に救済の救済として「救済臨」が出るというシステムです。これは専ら18きっぷユーザーによる輸送量増加への対応ではありますが、運転日が18きっぷの有効期間と必ずしもリンクしていない(GWなどの設定もある)わけです。

 そこから考えると、従来「小田原から自由席」で吸収できない時の対応で運転される救済臨が全車指定になり、フロー分が「ながら」本便の小田原からの自由席で賄うとなると、そもそもの趣旨と離れます。また、1ヶ月前の時点で乗車可否が事実上決まるということは、「ながら」の本便、臨時とも「救済列車」としての性格を喪失することになり、単に「東海道を安価に移動する手段」としての性格になります。

●顕在化する失策
 かつて述べたように、東海道夜行のマーケットにおいて、高速バスが新規需要を開拓した反面、鉄道はそれを全く取り込めないばかりか却って失っているという分析をしたことがあります。「安価に移動する手段」としてのメインである高速バスは、首都圏と中京・関西圏の間で夜行だけで1日60往復を数えており、閑散期の座席提供数は「ながら」の537席に対してバスは約1800席と3倍以上です。多客期の続行便対応や、ツアー形式のバス(4列トイレ無しで4300円程度が相場)の存在を考えると、片道で定期だけで5000席以上、ツアーを含めると6000席を超えると見られます。
 一方で鉄道は座席提供だけで1200席弱。ワンサイドゲームと言って良いですし、バスに任せれば良いというレベルでないことは素人目にも明らかです。

バスをあなどる事勿れ…東阪間移動実見より log053.html

 これでも東海道夜行はあくまで「救済列車」という位置づけを建前としていれば、バスが何をしようが安穏と構えていられましたが、「ながら」は救済列車ではなく「安価に移動する手段」となった瞬間に、鉄道が拠点間輸送で完敗してるという現実が顕在化するのです。

●展望と泥沼
 しかし悲観材料だけではなく、展望もあるわけで、「ながら91号」として大垣までの運転に留めずに、正攻法で関西圏まで運転しても、中京圏までの需要と合わせて現在の5倍のマーケットがあるわけです。今回の方針変更が、そのマーケット奪還への一歩と考えると希望も持てます。
 ただ、先に述べた懸念、つまり、現下の救済臨の利用を超える需要が集中する可能性については、潜在需要が現在の5倍(救済臨としては約8倍!)あることから、生半可な対応ではなかなか「座席定員ベースで直前でも利用できる」という均衡点に達しないでしょう。

●問題点をどうするか
 指定券の問題も難問です。
 上記の拙論では、既存の運賃体系と切り離した料金体系による乗り切り制度を提案しましたが、それが難しい場合はどうするか。
 規則上は原則となっている乗車券との同時発行を徹底することは最小限でしょうし(乗車券は後で買う、という理由は「旅程が決まっていない見込み購入に過ぎない」として却下すれば良いでしょう)、転売についてもダフ屋関連の条例を積極的に適用すべきです。

 あとは、指定券発売において昔のような7日前発売枠を復活させる。もしくは当日発売の乗車整理券にしてしまう。ということもあります。
 このあたりは、公共性の高いはずの一般列車において、1ヶ月前に購入できる客層の間では熾烈な争奪戦だが、そうでない客にとっては無縁な存在になるという客層の偏倚を解消させる必要もあります。
 いわゆる「コミケ」シーズンの下り便なんかは、日中に乗車整理券を発売する、その際に乗車券(18きっぷ含む)を呈示して1人1枚(せいぜい2枚)限りというようにすれば、問題点の相当部分を解決できるのではと考えます。

 なお、全国規模の集客をしているイベントの開催においては、その開催に伴う流動が公共輸送に与える影響についての対応を主催者側がまず考えるべきでしょう。
 移動対応としては18きっぷや団体バスの料金と均衡が取れるレベルでの団臨を設定し誘導するのが王道です。もっとも、JR側も、例えば早朝にりんかい線に乗り入れて国際展示場前駅に直通したり、逆に夜に出発して関西に向かう団臨を微妙な価格設定で運行するといった「商売っ気」を出しても良いように思えますが...

在来線ならではのことをやればよい 〜 途中駅間需要
 投稿者---樫通氏(2003/06/08 21:59:14)

 たしかに東阪間の鉄道夜行の凋落・バスの隆盛と言うのは、個人的にも寂しさを禁じえません。とはいえ、現在の高速バスのスペック・価格を考えると、あえて鉄道が意図的に参入すべきマーケットでもないと感じます。現在の技術力をベースとした輸送手段としての特性を鑑みるに、新幹線こそ東阪間で鉄道が戦力を集中投入させる対象にふさわしいと考えますし、現在のJRのとっている方針は正しいと考えます。余剰戦力でさらなる収入増を図る今回の臨時ながら増便策は、だったら房総特急はどうなる、という感は別として、時代に即した策と感じます。

 「ながら」に乗ると感じるのは、途中駅利用の多さです。大船までの各停車駅からの乗り込み・浜松や豊橋以遠各停車駅での下車がそこそこあって、これら途中駅利用の集積が東名間移動を補完して「ながら」を採算ベースに乗せていると感じます。バス系統はどうしても東京集中が激しくなり、東阪間のバスに限れば人口規模の割には神奈川発の夜行バスが少なく、千葉発と本数的にさほど変わらないという事は、「ながら」が途中駅間需要に関して優位な強さを誇っている証左でしょう。JR在来線が目指す方向性は、途中駅間需要の合わせ技で如何に太い糸を産みだすか、ということと考えます。拠点直結における最適手段の地位は、バスなどに譲って構わないと考えます。前者指定化策も、転売問題などは要解決であるとはいえ、途中駅利用者にも着席機会を与えることとなり、望ましく思います。

 東阪間の在来線の指定券価格を対距離比例とするような施策でもとらない限り、JR在来線にこれ以上のサービスを求めるのは酷とも考えます。大垣での対面接続程度は求めても良い程度かもしれませんが、一方で不要なサービスに投じるコストがあるのなら東海道新幹線につぎ込んで欲しいと考えます。また、米原延長をあえて行うくらいであれば、名古屋発新大阪行きの普通車全車自由こだま初電を、特急券別途購入として18利用者に開放するほうが、コストアップも小さく一方で16両編成と吸収力もあり、速達性は東阪間利用客のニーズにも合致すると考えます。たとえ米原〜大阪のシェアを西日本から食ったとしても、18による一時集中客の平準化・通勤輸送への影響軽減のメリットがあるわけですので。

拠点間輸送という王道を狙うべきケースでは
 投稿者---エル・アルコン氏(2003/06/08 22:49:14) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 確かに手堅く考えれば新幹線への経営資源の集中こそ経営上もっとも効率的な手法であることは確かです。ただ、東海道の場合、貨物対応、また寝台列車やほかならぬ「ながら」のために24時間営業している施設があるわけで、その固定費負担を軽減させる意味からも、夜行列車への経営資源の分配を考えても良いはずです。

 特に高速バスとの競合という意味では、教科書的な「木目細かい需要を拾うバス」VS「拠点間輸送の鉄道」という公式が全く逆転しており、東海道であっても東名間、東阪間と言った拠点間輸送になると鉄道のシェアが相当落ちる訳です。確かに18シーズンに利用すると救済臨でも途中駅での利用が目立ちます。それでも「首都圏」といった括りの範疇であればまだしも、そうは言えないケースも多々あり、そうなるとただでさえ劣る名目輸送力の比が、実質では更に格差があるということになります。
 その時、全体のボリュームが数個列車分という規模になっている以上、それへの経営資源の投入すらしないようでは何処で稼ぐのか、という疑念すら湧きます。

 ちなみに純粋に経営効率から判断するのであれば、今回「救済」という特徴をなくしたならば「救済臨」の運転自体をしないという選択肢もあったわけです。「ながら91号」の運転で、183系が1編成日中に大垣でお茶を挽く訳ですから、それこそ伊豆や湘南、房総へのライナー列車でも2往復でも運転すれば、「ながら91号」よりも収益を上げ得た訳で、まがいなりにも実績のある近郊型による「救済列車」の運行でないところに、東海道夜行の強化という経営判断があったのではと思います。

アコモ・スピード・本数
 投稿者---樫通氏(2003/06/09 00:46:09)

★現状東阪間だけとりあげると、「ながら」は題名に挙げた要素で圧倒的な差をつけられています。専用「快速」の設定でも無い限り、スピード面での対処は厳しいと考えます。

 ただ、東海道の場合、貨物対応、また寝台列車やほかならぬ「ながら」のために24時間営業している施設があるわけで、その固定費負担を軽減させる意味からも、夜行列車への経営資源の分配を考えても良いはずです。

 ★固定費負担の軽減は確かに一策になりえます。ただ素人考えですが、夜行列車増は、むしろ保守作業の観点からのデメリットが、固定費を薄めるメリットを上回る感を持ちます。

 特に高速バスとの競合という意味では、教科書的な「木目細かい需要を拾うバス」VS「拠点間輸送の鉄道」という公式が全く逆転しており、東海道であっても東名間、東阪間と言った拠点間輸送になると鉄道のシェアが相当落ちる訳です。

★「教科書」におけるバスの前提は、現在の高速バスを想定していないと考えますし、一方で拠点間輸送だけで成立しうる鉄道も今日ではかなり限定されていましょう。経済が発展途上の段階にある時に成立しうるモデルと考えます。

 その時、全体のボリュームが数個列車分という規模になっている以上、それへの経営資源の投入すらしないようでは何処で稼ぐのか、という疑念すら湧きます。

★全体のボリュームは確かに列車を仕立てられるだけのものがあります。ただ時間帯設定の幅・東京と言っても東京か新宿かといった複数のターミナルへの対応など、全体を満たすような列車を仕立てられるかという点では絶望的です。

 ちなみに純粋に経営効率から判断するのであれば、今回「救済」という特徴をなくしたならば「救済臨」の運転自体をしないという選択肢もあったわけです。「ながら91号」の運転で、183系が1編成日中に大垣でお茶を挽く訳ですから、それこそ伊豆や湘南、房総へのライナー列車でも2往復でも運転すれば、「ながら91号」よりも収益を上げ得た訳で、まがいなりにも実績のある近郊型による「救済列車」の運行でないところに、東海道夜行の強化という経営判断があったのではと思います。

★通勤ラッシュ時間帯であれば十分な集客が見込められるかもしれません。ただ、ラッシュ時間帯にはそもそも非特別列車の供給量を増やす方が社会的使命として先決と思いますし、一方で非ラッシュ時間帯ではいまや183・189系をフルにできるだけの需要は関東近郊になかなか見込めないように感じます。これらの状況からしかるべき消極的な結論として今回の臨時「ながら」の施策がでてきたものと推察します。

★時節柄なのか、夢の少ない話になってしまってますが・・・

2004.11.02 Update


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