【検証:】掲示板過去ログ集

【検証:近未来交通地図】
(過去ログNo.103)
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フェリーの2極分化・・果たして進むべき方向は
 投稿者---Tom氏(2003/04/13 09:11:46)

フェリーの2極分化・・果たして進むべき方向は
└不確かながらの補足
 └RORO船には負けてほしくないものだが・・
  └新日本海も更に新造船投入

 Tomです。おはようございます。

 どちらかというと集約方向にあるフェリー業界ですが、ここに来て2極化が鮮明になってきました。
 まず第一にRORO船に対抗する為、客室設備を極端に削り、コストを思いっきりカットしたタイプ。
 九越フェリーのニューれいんぼうべる・らぶ姉妹やオーシャン東九フェリーの「カジュアルフェリー」のように二等寝台のみに絞り、レストランなどの設備も最小限にしたタイプです。オーシャンのカジュアルに至っては自販機+電子レンジという極端なまでのしぼりようです。

 一方では、太平洋フェリーや新日本海フェリーのようにバリアフリーを謳い、個室を大幅に増やしたタイプ。新日本海のらいらっく・ゆうかり姉妹は特等の設備をグレードアップした特等Aを設置したり、2段ベットを1段とし、さらにスペースにゆとりを持たせたS寝台を設けるなど旅客重視の立場を鮮明にしていますし、また太平洋フェリーも05年1月就航予定の新造船は特等船室を従来船の2倍以上に増やし 、また、バリアフリーや「もてなしの心」を謳うなど、フェリー・オブ・ザ・イヤーを連続して獲得している会社らしい意気込みです。

太平洋フェリー http://www.taiheiyo-ferry.co.jp/top.html

 2極化しているとはいえ、では太平洋や新日本海が高いのかというとそうでもない所が不思議なもので、例えばオーシャン東九が東京−新門司12,600円(2等),車両航送33,080(5m未満乗用車)であるのに対し、太平洋フェリーの名古屋−苫小牧は2等8,400円,車両航送27,000(5m未満乗用車)とさほど高いわけでもありません(但し、太平洋は夏のピーク時のみはそれぞれ10,500/35,500に上がります)。新日本海の敦賀〜苫小牧(直行の急行便の方)も太平洋フェリーと似たようなもので、同社の新潟〜小樽に至っては2等5,400円、車両航送18,300円(5m未満乗用車)で、東日本フェリーの青森〜函館の車両航送16,510円(5m未満乗用車)と比較すると安いことがわかります(※但し新日本海も夏の繁忙期は数%アップする)。

 また、最近ではクルーズがじわじわと増えている影響やプライバシー尊重の風潮で、特にオーバーナイト運航の路線では個室のニーズが非常に高まっています。特に夏季にでもなれば、だいたい特等/一等といった個室から埋まっていくのが現状です。

 新日本海や太平洋の豪華路線だと特に旅客数が少なくなる閑散期の収支など、経営的に良くないのではという意見もでてきそうですが、航空と比較して運賃の多様化が進んでいないフェリーについては割引の導入などで旅客を呼び込むことが出来るのではないかと思います(船会社独自にパック設定をしているところもありますが)。また、学生に対しては、例えば北海道に行くのに一番安く行けるということを訴求するのもひとつの方法だと思います。関東対九州・北海道ならば北斗星よりゆったりと行け、沿岸を航行するので景色もそれなりに楽しめることなどをアピールするのも手でしょう。

 RORO船増加に対する対抗という意味ではフェリーという移動手段を残してくれるカジュアル化でもいいのですが、閑散期を除いてそれなりの需要がある路線であれば、太平洋/新日本海のように、多様なサービスを提供し、いろいろな客層を取り込むことによって生き残りをはかってほしいと思うのですが、如何でしょうか。

 一方で、設備面でも料金面でも何の手も打っていないマリンエキスプレスのような会社も本当に大丈夫かと気になるところではあります。

 まったくまとまっていませんが・・・・(^^ゞ

不確かながらの補足
 投稿者---551planning(2003/04/13 11:48:22)

 不確かながら補足をば。

 「RORO船」とは、“Roll on Roll off”、荷役時にクレーンを利用せず、直接船内へ車両が入れる船の総称、ちなみにコンテナ船などクレーンを使う船は「LOLO(Lift on Lift off)船」と、発音区別はややこしい?。
 その意味ではフェリーも「RORO船」の範疇になりそうですが、フェリーは貨客船、(狭義の)RORO船は貨物船ということで、船内構造を貨物航送中心にすることによって1回辺りの輸送量の増大による収益率向上が図れること、さらに現在は高速化が図られており、今やモーダルシフトをも見据えた日本の内航海運の主流になりつつあります。

用語集にもあとで収録しておきましょう。

JSA 日本船主協会 船の一覧(PDF) http://www.jsanet.or.jp/shipping/pdf/shippingnow2002_c.pdf
苫小牧民報社 
http://www.tomamin.co.jp/kikaku/kitakouro/kita0429.htm

 RORO船は貨物船であるがゆえ、一般旅客の乗船・乗用車の航送も原則的には受け入れないはず(…例外はあるようですが)で、ゆえに対北海道などの中長距離主要航路ではフェリーも依然残っていくでしょうが、その他地域では高速道路がネットワーク化された今、予断を許さないということはあるのかもしれませんね。「四国三橋時代」に入ったことで対四国航路が軒並み消えていったのも記憶に新しいところです。
 フェリーの二極化には地域的な事情も絡んでいるのかもしれません。

RORO船には負けてほしくないものだが・・
 投稿者---Tom氏(2003/04/13 16:51:08)

 Tomです。
 管理人様、補足ありがとうございます。

 その意味ではフェリーも「RORO船」の範疇になりそうですが

 似てるようで違うのが、RORO船の場合、貨物の積み下ろしは港湾荷役業者「しか」できないことです。
 実際には、最近ではフェリーを利用する運送業者でも港までトレーラーで荷物を持ってきてトレーラーの駐車場においてトレーラーヘッドを切り離し、そのまま到着したトレーラーに取り付けて走り去るというパターンが増えている為、あまり変わらないような気もしますが、しかしながらトラックの場合はフェリーだと「ドライバーが自走して」車両甲板まで運べますが、RORO船の場合はあくまで港湾荷役業者が運ばねばなりません。

 また、貨物船でも貨物との同行者に限り12名まで乗せる事ができます。
 その為、RORO船の多くは12名分の客室を備えているようです。

 対北海道も近海郵船が敦賀〜苫小牧へRORO船を投入している他、その郵船自体、以前フェリーで運航していた東京〜釧路をRORO船化しており決して安泰とはいえません。新日本海フェリーが従来あった小樽〜敦賀の急行船による直行便を昨年9月より苫小牧東〜敦賀に建替え、更には運航時間を敦賀1:30発(苫小牧東着20:30),苫小牧東発23:50(敦賀着20:15)という一般旅客にとっては利用しにくい時間に設定したのも、最大顧客である運送業界に配慮したためといわれています。
 これでも、先に掲げた郵船ROROより速いため運輸業界顧客の逸走を防ぐことが出来ているのかもしれません。

 太平洋側は先に例示した大洗〜苫小牧航路がありますが、ここの場合も近海郵船の川崎〜苫小牧や常陸那珂〜苫小牧のRORO船と競争になっている他、最近になって鹿嶋港へ新日本海フェリー就航の噂が立っています。最近合理化し、RORO対抗の為にあえて旅客に便利な朝便(午前に苫小牧/大洗をそれぞれ出発する便)を廃止した商船三井フェリー/東日本フェリー連合ですが、貨物はもとより旅客についても厳しくなるでしょう。

#東日本フェリーは仙台で太平洋フェリーに敗北した実績もあることだし・・。
#フェリー系板の評判を見ても太平洋>新日本海>>東日本(大洗航路就航船)>商船三井 のようです。

 個人的には、いろいろな旅が楽しめるようフェリーという選択肢も残せるよう努力してほしい所です。

#郵船さん、あまりフェリーいじめるとグループ会社が運営しているクルーズ客船飛鳥に搭乗する予備軍が減りますよ〜。

新日本海も更に新造船投入
 投稿者---Tom氏(2003/04/17 22:23:59)

 自己レスですいません。

 太平洋フェリーに続き、新日本海フェリーも新造船を投入することを決定しました。(しかも同型船二隻)
 今度は舞鶴〜小樽線向けで、敦賀〜苫小牧と同様高速船を投入し、同区間を20時間で結び、所要船舶数を1隻減らすようです。
 船室の情報はまだないですが、全長が200mを優に超える船で、かつキャビンが3層構造なので、ここ数年の同社の新造船をみる限りでは個室を増やしたタイプと見受けられます。
 しかも、「ポッド船」という電気モーターで動くタイプとか・・。
 多分、DEで発電し電気モーターを動かすのでしょうが、自動車や電車との技術の類似性を感じます。

 ともあれ、太平洋・日本海の中京・関西〜北海道航路への新船投入によりこれらの航路が活性化されるのはいいことだと思います。

新日本海フェリー http://www.snf.co.jp/topics/index35.html

「東武の戦略」…そこに残る「スキマ」はどうなった?
 投稿者---551planning(2003/02/23 23:41:04)

「東武の戦略」…そこに残る「スキマ」はどうなった?
└結局見切り発車か? 一方で…
 └広域運賃雑記
  └運賃の理想と現実
  └ちょいと本論から外れますが
   └若干のレスと余計な補足

 2/12付交通新聞2面いっぱいに、「東武の戦略」と題された鉄道事業本部長インタビュー記事が掲載されています。3/19営団半蔵門線押上延伸により東急田園都市線との3社相直が開始され、伊勢崎・日光線系統からの対都心間利便性向上、北千住駅および営団日比谷線・千代田線の混雑緩和、そして東京西部と東北部の都市鉄道ネットワークの拡充が進むことになり、東武は「日比谷線直通が『北関東の鉄道から都市型鉄道への転換』なら、半蔵門線直通は『西関東の民鉄(東急)との始めて本格的なネットワーク構築』」と捉え、飛躍への転換点とするのだという意気込みを同記事は伝えています。
 このプロジェクトは都心直通ルートの利用者次第に掛かっている、相直が「より広いエリアの市場に関わることのできるビジネスチャンスとして生かし、飛躍できるかどうかの大きな転換点であるとして、それは単に速達性や快適性だけではなく、「鉄道の商品づくり」そのものを変える必要がある、お客様の視点で鉄道の商品価値を高めていくことに本気で取り組まないと、都市型鉄道として存在していくことは難しくなるのでは…とも語る本部長。
 北千住以南では直通系統である通勤準急・区間準急はノンストップとして従来の日比谷線ルートとの対都心速達性を重視、一方でラッシュ時には北千住以南の各停系統を3本増加させて曳舟で接続を取らせることで「近場の需要」をもそつなく取り込むという芸当はこれまでなかったのでは?
 押上連絡となる都営浅草線・京浜急行経由での羽田空港アクセスルートを例に挙げ、

 東武単独のルートとしてみるのではなく、それが広げるネットワークとして考えると今回のダイヤ改正はさまざまな可能性を持っています。勿論このダイヤを硬直的に考えるのではなく、お客様のご利用状況を見ながら今後も柔軟に考えていきたいと思います

とのおコトバ、頼もしいじゃァありませんか!
 さらには「広がる市場」に即応すべく、都心部や東京西部地域在住者をもターゲットと見据えつつ、特急・急行系統の見直しと料金体系の柔軟化を促進、最大67%もの割引を断行、これは東武グループ再構築プランにも掲げられた「戦略的運賃の値下げ」の現れであり、実際定期券利用での500円特急料金設定がヒットとなったのを『500円払っていただける商品価値を新たに生み出した』と評価しての次策拡大となったとの由…はて、いろいろ考えさせられるトコロではないでしょうかぁ?

***
 何はともあれ、直通ルートを使ってもらってナンボ、というのがホンネですよね。そのところについては、
『各ルートのダイヤ、所要時間から都心部の沿線まで含めてお客様にきちんとご説明できるようにしなくてはなりません。いわば都心部の営団・都営の駅と同じレベルでのご案内をすることで新ダイヤの内容をご理解いただき、魅力ある選択肢として半蔵門線ルートを利用していただけるようになると思います』
とのおコタエ。記者も現状北千住から日比谷・千代田・JR常磐各線に乗り換えている対都心利用者に新ルートの利便性が浸透するまでには多少時間が掛かるのでは、と懸念しています。

…あれ、記事中にでてこないんですよ、肝心な「あれ」が。「上手の手からナンとやら」ってやつ?。
 追っ付け2/17付1面トップでは押上駅基準の営団−東武・京成間隣接駅乗継割引および都営線割引運賃の一部値下げが発表されていますが、ここでも全く言及がないんです。
 そう、「日比谷線・千代田線利用者が直通ルートを利用した場合」の運賃について、です。当方全く調査せずで書いていますのでどうなるかまだ判りませんが、運賃体系を比べれば(特に定期においては)営団に利があるはず。近似例は営団有楽町線−西武池袋線・東武東上線の例がありますが、こちらは池袋および有楽町線各駅に「孤立駅」が多かったことからフェアライドチェックで弾かれるようになっていますが、今回は物理的に日比谷線との間に「関門」が設定不可能とあっては、下手をすると東武まる丸損、ということにもなりかねない?
 よって、東武と営団との間で何らかの基準を持って精算されることになるものと思われますが、これが対外的に表明されるものなのかどうか、というのが専らの関心事となるところです。でなければ、利用者としては不適切な表現かもしれませんが、意図せず「合法的キセル」状態にもなりかねないといえませんでしょうか?
 もっとも大勢が「そんなことは気にしない」というところでしょうが、またそれが厄介で。図らずも本部長の言にあるとおり、ルート選択如何で普通運賃が変わることになる以上、どう切符を買えばいいのか、という根本的命題になるんですね。よって一見「え!、これまでの東武の接客はどうだったの?」とも思える発言になっているわけで。
 さらにはパスネットの問題もあります。裏見りゃ判るって?100人のうちどれくらいがすぐさま引き算をしているでしょうか…。パスネットに関しては1回の改変がかなり大変という話も聞いており、ゆえに中小事業者や新交通3セク系での導入が進まないとか、昨秋の芝山鉄道開業時には「対応せず」という半ば消極的な判断がなされたのだとも云われています。この先も箱根登山の加盟やMM21線開業や小田急新駅開業などが控えており、実は事業者間では頭の痛い話にもなっているのではないでしょうか…。

 身近なようで縁遠い運賃話…ちょっとの「スキマ」が一昨年の運賃表示誤記問題や昨年のSuicaや営団での過誤引去問題にならないように、気を止めてみる必要もあるのかもしれませんね。

東武線と半蔵門線直通運転時の運賃をどうすべきか log088.html#3

結局見切り発車か? 一方で…
 投稿者---551planning(2003/03/20 01:56:59)

 「半直」関連の主要話題・レポートは別スレッドでどうぞ。ここでは広域運賃論を中心とさせて下さい。

 東武−営団相直「複線化」による功罪…については先に触れたところですが、3/18付東京新聞でも採り上げられています。『鉄道会社入り乱れ運賃徴収の「怪」 誤算?盲点?』と纏められていますが、記事中ではパスネット利用時の「割安」例を実際に挙げて判りやすく説明、さらには東武広報センターの回答を載せています。

 パスネット利用は運賃収入の17%程度。影響がどのくらいになるかは分からないが、ルート選択の実態はつかみようがない。現時点では有効な手立てはない

…そうです。東武では「半直ルート」移行を25,000人と予測(伊勢崎線対都心流動が274,000人、うち161,000人が営団(日比谷・千代田線)利用)しており、対大手町で千代田線より10分近く余計にかかることからわざわざ遠回りする人は…と記者も締めくくっていますが、さて…。

***
 その一方で棚ボタ式ながら一遇千載のチャンスとばかりに攻勢を掛けているのが京成です。京成車内では営団車両をも「出演」させたポスターを掲出して早くから前景気を煽っていましたし、北総線から押上経由営団線利用の通勤・通学定期券について北総・京成線運賃部分の5%引きを決めています(3/17付交通)。記事中には千葉NT−永田町(赤坂見附)間でJR武蔵野−京葉線・丸の内線経由比較で1ヶ月3,300円、千葉NT−大手町で浅草線・東西線経由比較で4,720円安くなるとも書かれています(なお、北総線高砂開業時に北総・京成・都営地下鉄利用についても定期券代5%引きを実施している由)。

 そんなところも気になるところ、さて本題は果たしてどう決着するのでしょうか…。

広域運賃雑記
 投稿者---井原氏(2003/03/24 20:57:15)

 私も23日の昼、南栗橋から中央林間まで乗り通しました。
 南栗橋で押上までの切符を購入して、中央林間で精算をしました。南栗橋の券売機が渋谷までしか表示がなく、どうせ精算するなら押上まででも同じかと思ったのです。
 中央林間の精算機のルート選択が、ご懸念のようになっていました。
 つまり、「北千住から日比谷線経由」「押上から半蔵門線経由」「南北線経由」といった感じだったかと(記憶があいまいでごめんなさい)。他にもあといくつかあったような気が。
 世知辛い世の中とはいえ、こういった場合は正直に申告する人の方が多いでしょうから、運賃収入をいったんプールして、定期券や精算の流動傾向からの再配分を行なうのが良さそうに思います。
 理想論を言えば、事業体の違いを乗り越えて、都市内ゾーン制運賃の導入と、事業体連合内での収入配分システムの樹立が望ましいとも思います。

 都市内鉄道のケースではありませんが、新幹線と在来線の運賃収入配分の問題の現状はどうなっているのでしょうか?
 JR発足当初、東京・熱海間で問題になっていませんでしたっけか。熱海へ向かう際(特に企画切符利用の際)、新幹線と東海道本線のどっちを利用するかによっては、東京・熱海間の特急料金のみならず、運賃の支払いまで求められる扱いもあったように記憶しております。
 新幹線も在来線も、どちらもJRなのに……。

 余談ですが、昨年、私も似たような羽目に遭うところでした。
 琵琶湖を周る旅をすることになり、土曜の午前中に現地集合(JR堅田駅)し、翌日の帰路は状況を見て考えなければなりませんでした(解散場所が彦根か米原か、あるいは他の場所なのか不明。解散時刻も、新幹線に間に合うのか、あるいは夜行を使用して帰らないといけない程度なのかわからなかった)。
 行きは「ムーンライトながら」で行くことにし、往復で乗車券を手配しようとしました。これなら往復割引が利くし、帰路は途中を在来線で名古屋まで辿っても米原から新幹線で帰っても、最悪、夜行でも対応できて良いなと思ったのです。
 そうしたら
「行きと帰りとでルートが異なるので、乗車券は行きと帰りを別にしてください」
と窓口嬢に言われてしまいました。
 感覚的には、JRで並行していれば新幹線も在来線も同じルートだと思っていたので、「これが何故別ルートになるのか」と聞きました。彼女は時刻表の地図を出してきて、違う線であることを示してきました。
 この時は幸か不幸か、近くに居た年配の職員が一緒に応対してくれて、往復乗車券の発行が認められましたが、こういった場合、往路・復路別々に購入する方が正しいのでしょうか?
 別途購入の方が正しいのなら、窓口嬢には悪かったなと思います。感覚的には納得できませんが……。

 長くなり失礼しました m(_ _)m。
 ではまた。

運賃の理想と現実
 投稿者---とも氏(2003/03/25 00:49:43) http://town-m.vop.jp/

 ともです。

 押上と北千住に絡む運賃問題、これまで小さいながらもいくつか例はあったわけですが、今回は単純2社間なので非常に明確ですからいろいろ問題を引き起こしそうです。
 これまでも京王−小田急−営団−都営(すべてノーラッチでつながっている)が絡む場合の運賃精算や営団−東急の3パターンなどの運賃精算など非常に不明確なものがあったのです。ただし、これも「安値を適用」という原則があったのでパスネットを使えばお得という話で済んでしまっていましたが、いろいろ規則論などが出てくると確かにややこしいです。

 解決策として井原様が仰る「共通運賃制度=ゾーン運賃制度」は確かに理想的な運賃システムです。
 連合運営体やバスなどとの共通化も必須ではなく、複数企業体の鉄道のみで行っているソウルのような例もありますので、できない話ではありません。
 しかし、これは運賃という鉄道事業者にとっては商売道具を公のコントロールに置くものとなり、競争促進が当たり前のわが国では非常に難しいのではないかと感じます。
 もちろん、導入は進めるべきと思いますし、いつまでも利用者に使い難いシステムがよいとは思えません。その辺がなかなか話題にならないのが悲しいところです。

 その上で、当面の対策としてはいっそ「選択乗車」を認めることでしょうか。
結果的に利用者にもメリットがある話ですし、鉄道会社としても人流動変化の速効性向上という混雑緩和につながる話で悪くはないでしょう。

 理想と現実、難しいですね。
 まとまりませんが。ではでは

ちょいと本論から外れますが
 投稿者---551planning(2003/03/25 01:02:42)

 当方も開業・翌日・22日と立て続けに乗っております。その模様は近いうちに別スレッドでまた。

 中央林間の精算機のルート選択が、ご懸念のようになっていました。
 つまり、「北千住から日比谷線経由」「押上から半蔵門線経由」「南北線経由」といった感じだったかと。
 世知辛い世の中とはいえ、こういった場合は正直に申告する人の方が多いでしょうから、運賃収入をいったんプールして、定期券や精算の流動傾向からの再配分を行なうのが良さそうに思います。

 東武線各駅でも、「都心方面へは券売機で「押上経由」を選択して…」等の案内がなされていたようです。まぁ間違いではないですし、東武の立場からすれば当然至極ではありますが、やはりパスネットの利便性殺しに他ならなかろうと。京急−都営−京成間の「エアポートきっぷ」設定での割引問題もいまだ解決されていませんし、すっきりしないところです。
 まぁ御指摘通りに近い方法である程度の概算値を算出しての精算に落ち着くのでしょうが、であるならばパスネットを勧めたほうがスマートな気もしますね。

***
 新幹線の話ですが、お書きの通りJR発足時より経由に応じての取り分が厳然化され、その隙間を埋めるべく振替票による把握をめざしたものの定着するはずもなく、その後はどうなっているんでしょうね。もっとも主に東海道新幹線で発生するケースであり(その他小倉−博多間もあるが)、総数から見ての概算値算出がなされているのかは難しいところでは?ま、きっちりしているのかもしれませんが…識者の方お願いしますぅ!

 御提示例については、むしろ「連続乗車券としての発券が可能なのか?」という風にも思ってしまいました。素直に往復券発券して、自動改札あたりで引っ掛かってしまうのでしょうか?はてさて、不思議ですねぃ。

若干のレスと余計な補足
 投稿者---井原氏(2003/03/25 19:19:10)

 井原です。
 返信ありがとうございます>とも様&551planning様

 しかし、これは運賃という鉄道事業者にとっては商売道具を公のコントロールに置くものとなり、競争促進が当たり前のわが国では非常に難しいのではないかと感じます。
 もちろん、導入は進めるべきと思いますし、いつまでも利用者に使い難いシステムがよいとは思えません。その辺がなかなか話題にならないのが悲しいところです。

 そうですよねー。交通機関同士のシームレス化やバリアフリー化がいわれているのに、ソフト面でそういった話にならないことは、私も悲しいです。
 実際の鉄道事業者同士の競争は、JRとそれ以外の事業者との間が主でしょうから、せめて、JRを除く事業体同士の連合が考えられても良いのではないかと思いますが、いかがなものでしょう?
 安直に実施すると初乗り運賃の収入を減らす事になるので、収入の減少にならないような措置を要することでしょうが……。

 御提示例については、むしろ「連続乗車券としての発券が可能なのか?」という風にも思ってしまいました。素直に往復券発券して、自動改札あたりで引っ掛かってしまうのでしょうか?はてさて、不思議ですねぃ。

 説明不足で失礼しました>提示例
 現地での移動手段は自動車なので、集合場所までの移動手段の選択と、解散時刻や場所の不明が問題でした。幹事役の人からの連絡メールでは、集合はJR堅田駅前で10時との情報と、「長浜も見物するかもしれない」との記述、解散場所は米原か彦根になるとの説明があるだけでした。それなら、自宅のある水戸から山科回りで堅田までの往復乗車券を買った方が良いかと考えたのです。
 実際の旅行は、堅田駅にて集合した後、自動車で琵琶湖の北岸(マキノなど)や余呉湖(賤ヶ岳の戦いの跡)などを見て彦根宿泊、翌日、彦根城・安土城址・近江八幡を見物して、近江八幡駅で15時頃に一度解散ということになりました。

 余計なことで長くなり、失礼しました。
 ではまた。

近くて遠し…押上と品川
 投稿者---551planning(2003/03/20 01:31:26)

近くて遠し…押上と品川
└半蔵門線往来記
 └Re:半蔵門線往来記
  └最適解はあるのか?半蔵門線直通
   └鍵は清澄白河〜押上間の運転間隔にあるのでは?
    └お試し期間と先行投資
     └お試し期間が終わりに近づき・・・
     └東武浅草の運命

 3/19は営団半蔵門線・東武伊勢崎線押上延伸開業。御多分に漏れず当方も早速試乗して参りました。
 …とはいえ、「繁忙期」渦中の季節労働者の当方、三越前駅に到着ははや23時ちょい前の時間(これでも早かったりして)。
 「南栗橋 区間準急」の次発表示に胸躍らせ?待ち構えているとやってきました東武30000系。ドア横座席境界板はこんな青系でしたっけ思いながら着席、「箱崎エアターミナル前」の水天宮前を出ると新線区間…その慎重な足取りは「未知との遭遇」感を煽ります…てなわけもなく、その遅さにちと戸惑います。
 いかにも営団チックな無難な造りの清澄白河ホーム、二層式で将来の有楽町新線を受けることになる住吉は既にその予定線が収容スペースとして活用されているのを確認、錦糸町ホームは南側のふくらみが大きく、北側はすぐ複線シールドにつながり電車の走行写真が撮りやすそう。乗客は清澄白河と錦糸町で流動があり、立ち客ちらほらな感じ。中線が折り返し線となる押上で先行電車からの乗換客が乗車して俄かに混雑、乗務員交代を兼ね2分ほど停まります。反対側には中央林間行きの東急5000系がゆるゆると入線してきました。初対面でしたが、あの緑色は「東急感」ないなぁ。
 そして曳舟へ…ゆるゆると右旋回して地上に上がってもなおゆるゆる。いらつくほどのスピードで静々と辿り付きました。ここでもしばし停車、浅草からの各駅停車と連絡し、南栗橋へと発車して行きました。

 ふたたびもと来た道を戻ろうとすると、先に準急浅草行きが入線、後追いで区準(→最終急行)の長津田行き東急8500系の到着目前で浅草行きが発車していきました。そういえば先の区準南栗橋行きも亀戸線の到着したか否かのときに発車しました…まぁ深夜帯とはいえ、若干のぎこちなさといいましょうか…。
 押上ではコンコースに上がりますと、ホームへの階段幅をやけに狭く感じるくらいに広いです。残念ながら都営浅草線・京成線方面への乗換実見はなりませんでしたがさほど遠くはなさそう…しかるうちに追記しましょう。左の写真は中線「松戸方」を望んだものですが、すぐ先に車止標識が見えました。よって2・3番線双方での折り返しとなります。どうせなら白金高輪みたいに引き上げ線を造ってもよかったのでは?(ただ地上との関係性で難工事必至でしょうから…と理解はします)
 錦糸町で下車、JR連絡を見ましたが、真上であろうはずが結構ありますね、あれは。大江戸線大門−JR浜松町の感覚に近いかな。南口なのでその印象が強いまでかもしれませんが、南口だとバスターミナル横に出て、JR駅ビル(テルミナ)へは外をちょい歩きます(よって雨天時傘必要)。これも大門−浜松町と似ていますが、コンコースと階段が不釣合い(階段が狭い)です。もっとも錦糸町はES昇降1本ずつがほぼダイレクトな分ストレスはなさそうです。

 …ここで思ったのが「押上と曳舟」の距離「感覚」。やはり運賃含めた境界点を曳舟にしたほうが素直だったのでは、と思いました。なにしろやはり15分の「段落ち」は、ちょいと…。
 ここで想起されるのが都営浅草線−京急線の泉岳寺−品川ですね。今でこそ日中は快特が泉岳寺直通となり、ほぼ10分以内に最低1本以上は確保されるようになっていますが、都心部対品川というところでは運賃境界点が泉岳寺ゆえに割高感が否めません。図らずもこの日、10/1の東海道新幹線駅開業が正式発表されましたが、品川との距離「感覚」の低減化、すなわち同区間の都営線準拠運賃制を期待したいですね。

 最後は脱線となりましたが、皆様の「半直レポート」も期待しつつ…。

半蔵門線往来記
 投稿者---第三波平氏(2003/03/20 20:27:56)

 稚拙ながら私も3/19のレポートを少々。

 朝、長津田駅から清澄白河行き電車に乗り込みまず渋谷へ。さすがは日本有数の混雑区間であり下車に一苦労。一本見送ったのち区間準急で小菅に向かいました。そう、「あのドラマ」でお馴染みの橋を渡る半直列車を撮影するため。下車していざ撮影と意気込みましたがどうでしょう、来るはずの半蔵門線電車が17分も遅れて通過(既に半蔵門線内で5分ほど列車が遅れてましたが)しました。初日からこうも遅延とは…

 撮影後切り上げ南栗橋へ。折り返しの東急8500系に乗車し主要駅で途中下車してきましたが、「渋谷に直通新ルート・乗り換えなしで一直線!」と書かれた手書きポスターがあらゆる場所に貼られ、東武サイドの意気込みの強さが感じられました。しかし列車は日中20分ヘッド、「期待と現実」の温度差を感じたのは私だけでしょうか。

 今度は上って業平橋駅、地下鉄押上駅までの連絡時間を徒歩で実験してみました。その結果、両駅の改札から改札までの距離は7分30秒。終電連絡にはややストレスがたまるトコでしょうか。四私鉄が集まるターミナルなのに、何か使いづらさが残るというか。

 帰りは渋谷から東横線の通勤特急に乗車、ラッシュ時ながら車内放送が行われ「本日東急ダイヤ改正実施、通勤特急運転開始」との内容が。田園都市線では全く聞かれなかった放送です。半蔵門線でも開業および29日の特別列車の宣伝放送を実施していた点から見ても、今回の改正と乗り入れは東急は無関心で、営団と東武のモノ、感を強くおぼえました(それならば繰り返しになりますが、東武−営団の使い勝手の悪さはどうかなあ…と)。

Re:半蔵門線往来記
 投稿者---かもめ氏(2003/03/22 23:25:14)

 551pianning様、第三波平様お久しぶりです。
 かもめです。

 私も3月19日の会社終業後に試乗に赴きました。
 水天宮前方から乗車した列車は清澄白河止まり。初乗りだからホーム観察を兼ねてちょうどいいかと思いそのまま乗りました。
 水天宮前を出た列車はそろりそろりという感じで前進して清澄白河へ。最近の流行ともいうべき、シールド断面に装飾を施したホームにすべりこみました。
 大江戸線方面へのエスカレーターを上って見ますと下町を強調した装飾が目に入ります。いささかやりすぎではないかと首をひねりながら再びホームに下りるとやってきました東武直通。期待に胸を膨らませて乗り込みます。
 車内には意外と多くの乗客がいたので一安心。みんなごく普通の表情で乗っていたのが印象的でした。急カーブして上下二層式の住吉駅に入ると隣の線路にはお昼寝中の列車が鎮座しています。はやく有楽町線とつながってほしいものですが・・・状況は厳しいですね。お客さんはというと意外と多くの乗降がありました。
 ここから線形がよくなり錦糸町を通って押上へ。かなりのお客さんが降りていきました。そしてカーブを描きながらゆっくりと地上へ出て曳舟に滑り込みます。準急と相互接続をとった後、ノンストップというにはやや物足りないペースで北千住に到着しました。直通運転の理念と裏腹にかなりの人が降りてしまったのが残念でした。私も下車して常盤新線や再開発工事の現場ををしばしウォッチングしました。

 全体を通して目に付いたのがまず時間調整の多さ。清澄白河・押上で段落しのために、そして曳舟で浅草発着列車との相互接続のためにかなりの時間が浪費されます。
 もう1つ気になったのがダイヤの不明確さ。昼間時にはせっかく半蔵門線5分ヘッドと田園都市線の4-8ダイヤが実現したにもかかわらずそれがスムーズに東武側に引き継がれていません。曳舟の時点で半直が上位のはずなのに北千住以北では浅草発着の準急の方が上位にきているのも中途半端に思えます。本来東武側こそ張り切るべきなのに何故か逆になってしまっているのです。
 そのため、せっかく半蔵門線延伸部で乗っていたお客さんも駅ごとにちらばっていってしまっていました。北千住以北まで通しで乗る人はかなり少数派になっていました。

 次に駅の改札外で感じたこと。住吉や押上での都営線との乗り換えは、異なった事業者という現状を鑑みれば「予想以上に楽」と言えると思います。それぞれ都営側でもかなりの投資をしているためにバリアフリーや清潔感の面でも満足のいく仕上がりとなっていました。
 押上は駅上のスペースが勿体無く思いました。今回の開業でポテンシャルはかなり上がったのですから何とか再開発を実現して欲しいと思います。そこからちょっと進んで京成電鉄の本社前まで歩いてみました。利用者である前に一鉄道ファンとして、鉄道会社の本社がもっと立派であるように願っている自分にとってはつらい現実が構えていました。

 全体的に今回の開業は中途半端に思えてなりません。近年稀に見る20メートル10両規格、大手町直結の新線なのですからもっと積極的に育てて欲しいと切に思いました。
 まずは新年度の定期切り替え後の動向に注目したいと思います。そして数年後、より太くなったこのラインが見られるように強く願って列車を降りました。

最適解はあるのか?半蔵門線直通
 投稿者---和寒氏(2003/03/24 17:03:50) http://www.geocities.jp/history_of_rail/

 私も乗車してきましたが、感想は概ね同じです。運行本数についてはたまたますぐに列車が来たから感じませんでしたが、時間調整の多さ、徐行区間の多さはかなり気になるところです。「伊勢崎線ダイヤの主人公ではない」ということを感じさせるのに充分というか、なんか中途半端な印象が伴います。しかも、快速車が浅草準急に充てられているのを見るにつけ、本当に今のスタイルでいいのかなとも思います。

 で、今の伊勢崎線ダイヤを見ますと、概ねこんな感じです(日中上り基準)。

東武動物公園発日比谷線直通 3本/時
北越谷発日比谷線直通 3本/時
東武動物公園以北発半蔵門線直通区間準急 3本/時
東武動物公園以北発浅草行準急 6本/時
優等列車(スペーシア・りょうもうなど) 6本/時スロットのうち4本使用

 こうしてみると、東武動物公園以南では、各駅とも6本/時を確保したダイヤであることが見てとれます。即ちその方針に沿ってダイヤを整頓すればよいのではと思われる一方、なるべく増発しないという制約条件を与えると、全てのニーズに合致させるダイヤはなさそうです。
 敢えてアイディアを出すとすれば、こういうのは如何でしょう。

東武動物公園発浅草行普通 6本/時
東武動物公園発半蔵門線直通準急※ 6本/時
日比谷線直通 必要な輸送力にあわせて随時設定
東武動物公園以北発普通 東武動物公園で乗換接続(*)
優等列車 現状維持+東武動物公園以北発の快速を強化
※準急停車駅:
   東武動物公園・春日部・せんげん台・越谷・新越谷・草加・西新井・北千住・曳舟
*接続駅は南栗橋でも可。

 このダイヤの特徴は、東武動物公園以南で準急を半蔵門線直通に絞った、普通を原則浅草直通に絞った、という点にあります。そのかわり、日比谷線には原則の乗換接続、東武動物公園以北からの列車は原則乗換接続という不便もあるのですが。前者に対しては半蔵門線への誘導と、千代田線や常磐線には現状でも乗換接続ですからありえるバリアかと判断します。後者に対してはそもそもそういう需要が少ないであろうこと、直通需要は「りょうもう」や新規設定の快速に誘導できるであろうことから、敢えて過小に評価してます。
 すっきりさせすぎかもしれませんが、必要な列車設定を組み合わせればこういう選択もありかなと、思った次第です。

半蔵門線〜東武伊勢崎線昼間ダイヤの考察 log104.html

鍵は清澄白河〜押上間の運転間隔にあるのでは?
 投稿者---かまにし氏(2003/03/24 18:12:32)

 かまにしです。

 僕も開業当日の12:30〜14:30にかけて、渋谷駅→(押上駅)→(北千住駅)→西新井駅→押上駅という順で乗車してきました。僕の乗車した列車は、中央林間発で東急線内は各駅停車、東武線内は区間準急の「東武動物公園」行です。

 僕が渋谷駅の東急田園都市線・営団半蔵門線のホームに下りると、ちょうど「急行・上」行が到着。京急線では馴染みの深い「押上」という地名から、一瞬、路線を間違えたかの錯覚を起こしました。列車は種別幕の「急行」を消して、各駅停車として発車していきました。

 その間、反対側には営団車の「急行・中央林間」行が到着をします。どうやら東武線方面行は渋谷で、東急線方面行は押上・清澄白河で種別幕を変えるようです。東急線内は、これまで30分に1本しかなかった「急行」を一気に倍増させました。「急行」の車内は、座席がほぼ埋まり立ち客が少々いる程度。一方、ホームには後の各駅停車を待つ人の列が少なからずあり、田園都市線の世田谷区内の需要の底堅さも感じさせられます。

 今回の半蔵門線の延伸によって、半蔵門線は日中6分間隔→5分間隔に短縮しています。果たして5分間隔に短縮されたことで、車内の乗車率がどのように変化したかについて、僕は特に注目しました。

 渋谷から東へ向かう列車は、渋谷から九段下辺りまでは車両によっては立ち客が座っている人と同じぐらいいるほどの乗車率であり、これなら5分間隔への短縮は十分有意義であると思っていました。ところが、九段下あたりからは座席定員ほどの乗車率となり、その後、乗客の入れ替えはあるものの乗車率はほぼ一定のまま推移していきます。

 渋谷〜清澄白河までは5分間隔で運行されている半蔵門線ですが、清澄白河以東は7分半間隔となり、僕の乗っている列車は清澄白河で3分停車でした。住吉では特に変わらず、次の錦糸町で乗車率が再び上昇(と言っても、座席定員程度)。押上では乗降が均衡して、乗車率そのものは変化がない、という状況でした。押上で2分停車。

 東武線内に入り、次の曳舟でも浅草発の準急と待ち合わせで、半蔵門線直通の方が4分ほど停車。浅草発準急の乗客は、区間準急の方が早いということに発車間際まで気づいていない人が多く、しばらくたってから慌てて乗りかえる人が多発。東武線内は曳舟〜北千住を通過するだけ速達性を発揮してくれましたが…。

こういった具合で、和寒さんらがおっしゃっていた
  ○東武線〜半蔵門線直通の少なさ(特に日中は、最大25分開く)
  ○直通列車の時間調整の多さ(上記の東武動物公園行は合計10分)
は新ルートを乗客に定着させるのに非常に大きなネックになるというのは、まさしくその通りだと思います。そして、和寒さんがご提示されたダイヤ案も的を得た本数であると僕も感じます。

 ただそこでネックになるのは、半蔵門線内の運転間隔です。半蔵門線は乗車率の高い渋谷〜九段下ですらこれまで6分間隔でした。この区間については、今回5分間隔になって、それだけの需要があることを確認しました。ただし清澄白河〜押上については約7分半間隔の現在でも座席定員ほどで、全線を5分間隔で運転するには過剰である感が否めません。

 最も今後、半蔵門線ルートが都営新宿・総武・京成・北総・東武沿線に浸透し、日中も含めてこれらの沿線間の流動が生まれれば、全線を5分間隔で運転するあかつきに、東武線準急の全列車乗り入れが果たされる可能性は強いと踏んでいます。逆に言えば、東武線準急の全列車乗り入れを果たすためには、清澄白河〜押上間の流動を生んでいく仕掛けも必要と言えるのかもしれません。

 ではでは。

お試し期間と先行投資
 投稿者---エル・アルコン氏(2003/03/24 19:55:18) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 皆様の体験談を拝見して感じたのは、この区間を利用した乗客は少なからずのストレスと不便を感じるであろうということです。

 つまり、本数が少なく、かつ不等間隔であることから来る「待たされる」という感覚。さらに時間調整を取る列車が多いことから来る「時間がかかる」という感覚で、どちらも他に選択肢の都市内の鉄道利用においては致命的な印象です。
 前者は例えばかつての西武池袋線〜有楽町線や京急線〜都営浅草線のように両者を結ぶ区間の本数だけが少なくなっていたことは利用に撥ね返って来てましたし、後者はこれも改正までの南北線・三田線の白金高輪や、西の方でいうと神戸高速の高速神戸における直特(黄色)が、ただでさえ西元町と大開に停まるうえに時間調整までしてしまうようなケースがあり、これも不評です。

 「半直」においてはこれがダブルですからたまったものじゃありません。
 本数に段落ちがあって待たされるにしても、乗り入れ先のサイクルにマッチしているのであれば許容範囲ですが、時間調整はいただけません。
 特に今回は東武線直通というほか、押上での京成線、錦糸町での総武線、住吉での新宿線と接続各線からの新規ルートとして取り込みが期待出来るはずですが、それらの新規需要を総て受けた都心側に位置する清澄白河での時間調整はあまりにも乗客心理を逆撫でしています。

 せめて押上までは時間調整も段落ちもなく来て欲しかったという感じがします。コストの問題がありますが、渋谷、表参道、青山直通という「華」がある半蔵門線への注目は乗り換え各線の沿線でも実は高いのです。それを一度乗って懲り懲り、という事態にしてしまうのだけは避けたいところです。
 一度不便という印象が付くと、それが改善されてもなかなか雪げないのは枚数に暇がありません。
 半蔵門線と直通を育てるための先行投資と割りきっての大盤振る舞いこそが望まれたのではないでしょうか。

お試し期間が終わりに近づき・・・
 投稿者---とも氏(2003/03/25 17:38:05) http://town-m.vop.jp/

 ともです。

 鉄道愛好者向けページ以外でとかく良い話を聞くことのない東武〜半蔵門線直通ですが、昨日所用で伊勢崎線沿線に行くことになったので使う機会がありました。そこでの感想を。ちょうど開業5日目の平日夜ということで「ご祝儀乗車」も少ないでしょうし、実際の流動をチェックできるチャンスかと思いじっくり観察しました。

 結論からいいますと「こりゃひどい」。

***
 まず、都心を18時すぎに出て日比谷線で草加へ。日比谷線は霞ヶ関でも余裕有り。銀座・茅場町まで着席チャンスがある状態。結局、すべてのイスが埋まったのは小伝馬町。意外と「半直効果」はあったかな?と期待を持ちつつ北千住へ。北千住到着時には混んではいるモノのすべてのつり革とドア部に数人といった乗りです。夕夜間の帰宅時間帯にしては混雑は軽いかなと感じます。
 北千住で準急に乗るべく階段を下りてみると、やってきたのは通勤準急東武動物公園。結構乗ってますね。北千住到着時でつり革がさらっと埋まる感じ。悪くないです。
 下りは混雑分散化がされているな・・・と感じながら、そのまま草加へ。

 所用を済ませ再び草加から伊勢崎線に乗ります。ちょうど来ました準急浅草行きで北千住へ。ここでまつことしばし。やってきた中央林間行き区間準急に乗り換え。
 北千住での下車客はなく、車内は1両に7〜8人。まぁ夜間の上りです。そんなもんでしょう。曳舟に向かう途中、なんだかしっくりこない。イスの堅さかな?と思いながらも、ここからが不可解さ(怒り?)200%の始まり。
 まず遅い。極めて遅い。北千住で2分停車(ダイヤ上は1分)も許せませんが本当に遅い。ノロすぎます。いくらなんでも。で一寸加速して鐘ヶ淵で追い越しかと思いきやただの中線通過。しかもゆっくり。まともにスピードが出ているなと感じるのは一部だけでした。
 曳舟で浅草行き準急と接続。このダイヤも不可解。先着する準急と接続はいいとして準急先発で半直は時間調整(2分)で後発は不可解です。
 押上までは結構急な勾配ですね。あれを「大した坂じゃない」と言い切る意見を散見しますが、あれは結構な勾配でしょう。良くすりつけたなと。率直に感心しました。
 押上で2分時間調整。お隣には9分後に出る急行中央林間行き東武車。でも放送では「この電車は桜新町でお隣ホームの急行に追い越されます。渋谷から先、東急の急行停車駅はお隣を・・・」って9分差なのに??不思議に思いながらも乗り続けると清澄白河で時間調整3分。水天宮前で1分。これで5分差。
 何じゃこのダイヤ・・・

 結局、草加〜九段下間で時間調整は10分。いくらなんでもふざけすぎです。北千住20時5分で九段下20時42分。かかりすぎです。
 現実問題としてこれならおそらく北千住〜千代田線〜半蔵門線のほうが早い。

 で、乗換案内サイトで調べてみました。

・草加→九段下 探査経路数5 19時50分出発

 この条件。半直はなんと出ません。探査経路数を10にしてようやく出ます。ちなみに、北千住→九段下なら20にしないと出ません。
 九段下ではあまりに可哀相なので半蔵門線に有利な大手町にしましょう…経路で3番目。最短の千代田線ルートより12分も遅い。
 確かに夜間の上りです。時間もかかる。調整シロでしょうから時間調整も仕方がない。でもいくらなんでも酷い。夜間が特殊かと思いきや日中にも結構見られる。本数も少ないしダイヤも酷い。

 時間調整は清澄白河−押上を等間隔にしたいということなのでしょう。
 それは解るんです。でもそもそもなぜ段落としする必要があるのか、等間隔にする必要があるのか。あるいは夕夜間ラッシュ時は押上まで入れても良いのではないか。確かに押上の配線は厳しいのかも知れません。でもできない話じゃないのか?
押上まで入れば業平橋で乗り継げる。チョイスが増えるんです。

 確かに利用者は少ないかもしれません。5分間隔にするほどの需要がないという話も理解はできる。でも、半蔵門線の今回の東武直通は北千住構内と千代田線の混雑緩和が目的の「バイパスルート整備」なんですよね。
 であれば、バイパスルートとして機能しないようなダイヤにするのはやはりおかしい。極論ですがある程度コスト増に目をつぶっても既存路線の混雑緩和を図らなくてはならない。でも、今のままではそれができない。それじゃ意味がないんです。

 今回の延長開業の目的には伊勢崎線の利便性向上の面はもちろんあります。でも第一義的な目的は何か。そこを考えればいかに中途半端にしてしまっているかを強く感じざるを得ないのです。

 「のりかえよっ!半蔵門線」というキャンペーンを何のために千葉でうっているのか。押上からの京成・北総の客がほしいのではないのですかと。あるいは錦糸町から総武快速ではないのですか?

 混雑緩和だけじゃ日中は食っていけない。だから千葉から客を呼ぶ。でもその路線が使いにくかったら誰も使わない。当たり前の話なんです。
 一般乗客からして「時間調整で停車」というのはただ単に止まっているだけとしか思いません。

 お試し期間はもうすぐ終わりです。利用者が捨てるかとるか。数日間のご祝儀期間はもう終わりました。これからが本番です。
 鉄道ファンやマニア受けするから良いというモノではないのです。
 誰のために何のために、何に資するためにこの線を敷設したのか。

 超批判モードですが。ではでは。

東武浅草の運命
 投稿者---RAH氏(2003/03/25 01:40:28)

 私はまだ今度の新線には乗っていません。また、私自身は東京城北部に居住しているので、あえて利用することもないでしょう。そのうえでですが、東武のダイヤの焦点は結局「東武浅草の処置」にあると考えられます。

 いっそのこと東武浅草を特急・急行専用駅にしてしまえば昼間10分毎の準急がすべて半蔵門線に乗り入れ、半蔵門線の5分間隔とぴったりマッチします。しかしそれではいくら何でも、ですね。かといって曳舟−北千住に浅草発と半蔵門線直通の両方を10分毎に走らせるのは輸送力過剰のような気がします。日比谷線直通をやめるのもやはり抵抗ありますし。

 そこで一つ思いついたのが、浅草−曳舟−亀戸の区間運転。業平橋−曳舟間(押上方面トンネルの出口付近)で平面交差して亀戸線に入り(渡り線設置)、曳舟でスイッチバックして亀戸方面へ向かいます。

 結局全体ダイヤは下記の通りになります(昼間)。

特急 3〜4本/時
 A(スペーシア):浅草−曳舟−北千住−春日部−栃木−新鹿沼−下今市−日光・鬼怒川
 B(各種):上記に加え板倉東洋大前等に停車し、日光・鬼怒川・会津田島・宇都宮へ
 C(りょうもう):従来通り
半蔵門線直通準急 10分間隔(曳舟−北千住各駅停車 各方面行)
日比谷線直通普通 10分間隔(東武動物公園行)
浅草−曳舟−亀戸普通 10分間隔

 平面交差(上り本線で数百メートル逆走する)がネックになりますが、準急が本線を通らないので何とかなりそうな気がします。また曳舟−清澄白河間は、時間調整がないという条件で、思い切って10分間隔に減らしました。あくまで東武直通が主目的の路線、という割り切りです。

 と、ここまで書きましたがはっきり言って東武沿線にはあまり詳しくありません。みなさんのご意見をお待ちしています。

半蔵門線〜東武伊勢崎線昼間ダイヤの考察 log104.html

2004.11.02 Update


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