【検証:】常設板過去ログ集

【検証:近未来交通地図】
(過去ログNo.066)
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大都市圏のHRTのリストラクチャリング(Restructuring):首都圏編
 投稿者---PATHFINDER氏(2002/06/30 02:00:48)
大都市圏のHRTのリストラクチャリング(Restructuring):首都圏編
└簡潔レス
 └HRT再構築案私見
東京交通網と都市のリストラクチャリング(総論)
 └東京交通網のリストラクチャリング(各論)
小名木川線活用案
 └小名木川線: LRTとHRTの同一軌道上共存は技術的に可能なのでしょうか?
  └LRTとHRTの同一軌道上共存は技術的に可能でしょう
   └技術的に可能でしょうが…
井の頭線の田無延長について
 └Re:井の頭線の田無延長について

 皆さん、今日は、“PATHFINDER―Ichimura”です。

 古今東西、社会情勢の変化に応じ、鉄道路線網は必ずリストラクチャされます。
 20世紀の製造・輸出中心の高度経済成長期とは大きく変わった21世紀の今、大都市圏の路線網をそろそろ見直す時期ではないか、と思います。
 リストラクチャリングの基本コンセプトとしては以下の通りです:

  1. 一般生活者の多彩なニーズに応える、セクト主義の撤廃、ボーダレス化:
    慣習、固定概念、各地方自治体の思惑、企業の枠、等を超える多種多様な列車運転系統を可能せしめる。

  2. 整備目的の最適化、既存のものを徹底的に有効活用して整備費用を抑制:
    今後の就業人口の減少、労働形態の変化、生産拠点の海外移転に伴う都心近傍臨海部の宅地化による職住近接化の可能性、等の社会情勢の変化を鑑みて、一日当り総計約四時間に過ぎ無い平日の通勤ラッシュ時の混雑緩和のみを目的とする既存路線の貼り付け線増は考えない。また、つくばエクスプレスの様な郊外への長距離新線も考えない。

  3. 環境改善と交通事故削減に効果的な物流における鉄道へのモーダルシフト促進を重視したものとする。

  4. 整備の財源と支援法は、今回は割愛しますが、税制・財政・地方自治等に対する構造改革を暗黙の前提と致します。

 以下、首都圏のHRTに対する―「少なくともこれだけは」の―リストラクチャリング10案です、但し、今回は、地下鉄については割愛させて頂きます。

・「東京地下鉄編」は以前出ておりますのでこちらを御覧下さい。
地下鉄のリストラ log045.html

※字数制限故に、読者の知識の豊富さに甘え、文章表現をレジメとして簡略化致しました。

記号の凡例:
既存線(建設中のものも含む)  「 」 既存駅
貨物線の貨客併用化  ( ) 経由地
± 複々線などの線増  / 代替経路
新線  『 』

【1】京葉線の信濃町への延伸:京葉線と中央緩行線との直通運転系統の新設、並びに四ッ谷駅構内の方向別複々線化及び快速線地下化による中野・三鷹間の地上・高架複々線の複線化

京葉線―「東京」(赤阪見附・永田町)「信濃町」―中央緩行線

主効果:中央線利用客の快速線への過度の偏在とその弊害を解消、並びに東京駅での京葉線と他路線間の乗換えに伴う異常な不便さを解消。

 京葉線延伸区間の途中駅は、地下鉄赤阪見附・永田町駅に隣接設置するのみ。
 信濃町駅で京葉線と中央緩行線が同一方向同一ホームで接続・直通運転・両線折返し可能にする為に、且つ四ッ谷駅で緩急同一方向同一ホーム乗換え可能にする為に、四ツ谷・千駄ヶ谷区間を大改造。信濃町以西の緩行線には従来の運行系統に赤阪界隈・東京駅経由の京葉線直通が追加、付随して以東の総武線直通には京葉線直通との差引きの為に当駅発着も設定。当駅の快速線にホームは設置せず。

 この京葉線延伸による直通運転は従来の「快速―四ツ谷―丸の内線―赤阪見附」の代替経路なので、快速線走行列車の中野以西の停車駅削減理由の一つに成り得る。『何十年も騒音と振動に我慢しているだ!快速を○×駅に停めろや!』云々の解消を目的に、中野・三鷹間の快速線を地下線化した上で当区間の地上・高架複々線を複線に減らす。当快速線用地下線には途中駅を設け無い。当地上・高架線は、各駅間では従来の複々線両側の線路を騒音・振動緩衝用地捻出の為に廃止して真中の線路のみを残し、各駅は退避・通過線を持つ緩急結合可能な構造とし、緩急運転可能とする。これらで以って快速線への過度の偏在とその弊害を解消する。

【2】新金線と新小岩・亀戸間の小名木川線の活用:常磐緩行線と中央総武緩行線との直通系統と総武各停の東京・品川への直通の新設

常磐緩行線―「金町」新金線「新小岩」小名木川線「亀戸」―総武緩行線―「御茶ノ水」
中央緩行線―「信濃町」―総武緩行線―「亀戸」―総武快速線―「東京」―横須賀線―「品川」

主効果:綾瀬発着列車の存在で直通先の千代田線と同数の列車本数を設定不可だった常磐緩行線で金町以東にて増発可能、並びに行先が異なっていた緩急の乗換えを原因とした錦糸町駅の混雑を緩和。

 一日の列車本数が数本の貨物線である新金線と小名木川線を、十両編成の電車が分単位に走行可能な貨客併用線に大改造。金町以東の常磐緩行線と亀戸以西の中央・総武緩行線に両線直通系統が新規追加。
 緩行線の亀戸以西での限界運行本数30本/h超過回避の為に総武各停の一部を快速線に振分ける。三路線各々に振分け可能に亀戸駅構内を大改造。亀戸には総武快速は停車せず。
 快速・横須賀線の亀戸・品川間の運行本数枠を30本/hへ極大化。各停折返しの為に品川駅構内も改良。

【3】田端・駒込連絡線新設と駒込駅大改造による常磐快速線に池袋直通の新規追加かつ宇都宮・高崎線池袋以南直通の駒込駅停車

常磐線―「南千住」(田端操車場)「駒込」―山手貨物線―「池袋」

主効果:常磐線沿線から池袋へのアクセス改善、並びに複数の新興オフィス集積地を貫く地下鉄南北線との連絡を目的の駒込停車で以って宇都宮・高崎線池袋以南直通と埼京線各々の役割分担の明確化による増発。

 駒込駅で宇都宮・高崎線と常磐線の各系統が合流。駒込・池袋間の運行本数枠を30本/hへ極大化。南北線とは屋内乗換えへと改善。なお、宇都宮・高崎線池袋以南直通列車には湘南新宿ラインも含まれる。

【4】高島貨物線と武蔵野南線の貨客併用化による武蔵野線の横浜都心直通

武蔵野線―「府中本町」「新川崎」「鶴見」高島貨物線「桜木町」

主効果:東京都心を経由せずに武蔵野地域と横浜都心間の連絡が短縮される。

 従来の府中本町発着の列車を鶴見へ延長する為に当駅構内を改良。府中本町・新川崎間に首都圏最長駅間距離が誕生。新川崎駅を横須賀線と武蔵野線が同一方向同一ホームで乗換え可能へと大改造。鶴見駅は側線整理の上で貨物線ヤード上にホームを新設。
 横浜駅を経由し無い高島貨物線を利用した鶴見・桜木町間では、建設中のみなとみらい21線の駅との乗換駅のみを新設。桜木町駅は廃止予定の東急駅用地を再利用して拡張。

【5】横浜・東海道線を介した相模鉄道の東京都心直通、並びに東海道貨物線の貨客併用化

相模鉄道―「二俣川」±「鶴ヶ峰」「小机」―横浜線―「新横浜」―「菊名」―(松見町)「鶴見」―東海道線
東海道線/『+東海道貨物線(東京貨物ターミナル)「田町」(浜松町)―東海道線』―「東京」―東北線

主効果:相鉄と東海道線間乗り継ぎ客の分離による東海道線列車の混雑緩和、並びに横浜の新都心だったはずの新横浜へ東京都心から行く際に新幹線を利用する必要性の解消。

 相鉄と横浜線を連絡する鶴ヶ峰・小机間の新線は、相鉄が(第二種鉄道事業者として)運営。横浜線の菊名・大口駅間で分岐して鶴見へ至る短絡新線を新設。鶴見駅での相鉄直通用のホーム等の乗降施設は、当駅以北で平日の朝夕のラッシュピーク時には東海道貨物線へ且つそれ以外は東海道線へと振分けられる配線を備えた構造とする。
 鶴見以北の東海道貨物線の貨客併用化を目的に田町駅近傍で切断された当線を田町・浜松町間にて既存の東海道線に繋げる。田町に当線専用ホームを新設。既存の系統と複線を共有する浜松町以北の東海道の運行本数枠を、宇都宮・高崎・常磐・東海道線専用の上野・東京連絡線の完成を条件に、30本/hへ極大化、横浜線の小机・松見町分岐間も同様。
 海老名/湘南台〜東京駅以北間の相鉄・JR横浜・東海道線相互直通列車を設定、但し、平日のラッシュ時は東海道貨物線へ経路変更。相互直通用車両は政府推薦のE231ベースの全社共通規格。

【6】JR・東急・小田急・京王四社相互直通による東京・多摩丘陵新経路

「JR八王子」「北野」「堀之内」±京王相模原線±「多摩センター」―小田急多摩線
小田急多摩線―「新百合ヶ丘」±「百合ヶ丘」=「溝の口」±東急田園都市線±「二子多摩川」
「二子多摩川」―大井町線―「中延」「品川」―東海道/横須賀線―「東京」―東北/総武線

主効果:終日混んでいる中央、山手、小田急、東急、各線とそれらのターミナルでの混雑の緩和、及び新幹線と成田空港へのアクセス改善、並びに八王子・多摩各市内の鉄道網の有機化。

 JR八王子・多摩センター間、百合ヶ丘・溝の口間、中延・品川間、各新線の運営は、(第二種鉄道事業者として)順に、京王、小田急、東急。堀之内・多摩セ間は既存の1372mmゲージの複線に相互直通用の1067mmの複線を併設。既存の系統と複線を共有する区間の運行本数枠を30本/hへ極大化。直通車両はE231ベースの全社共通規格。
 案の選択肢の一つとして開業後の中延・大井町間の既存線代替廃止も含む。中延・品川新線のJR品川駅構内への乗入れ方法案の一つとして当駅の臨時ホームの活用、但し、鉄道車両使用のイベント開催不可のリスクがあるが。

【7】西武・京王相互直通による中央・山手線の線増代替、並びに恵比寿連絡線

西武新宿線―「田無」「吉祥寺」―京王井の頭線―「駒場東大前」―「渋谷」/『「恵比寿」』

主効果:終日混んでいる中央・山手各線の混雑緩和。

 田無・吉祥時間の新線の運営は、(第二種鉄道事業者として)西武。拝島/新所沢〜渋谷間の相互直通列車を運行。渋谷駅の構造で制限される列車本数枠を広げる為に、駒場東大前で分岐して恵比寿に至る連絡線を新設する。

【8】JR・東武相互直通による池袋・春日部新経路

「春日部」―東武野田線―「大宮公園」「大宮」―埼京線―「池袋」

主効果:野田線・JR線間乗り継ぎ客の分離による宇都宮・高崎・埼京各線列車の混雑緩和

 大宮公園駅付近で野田線から分岐して大宮駅埼京線地下ホームへ至る連絡線を新設。直通車両はE231ベースの全社共通規格。案の選択肢の一つとして開業後の大宮公園・大宮間の既存線代替廃止も含む。

【9】つくばエクスプレス(TX)・東武相互直通運転による秋葉原・野田新経路

「野田市」―東武野田線―「初石」「仮称流山新市街地」―TX―「秋葉原」

主効果:暗い未来が予想されるTXの有効活用の一つとして、川越と並んで歴史的由緒ある野田と東京を直結。

 東京八号線(有楽町線)の野田延伸計画の代替案。

【10】亀戸以南の小名木川線の新木場延伸によるりんかい線連結と両線の貨客併用化

―「新小岩」「亀戸」小名木川線(新砂)「新木場」りんかい線東京貨物ターミナル―

主効果:亀戸・新木場連絡、並びに東京貨物ターミナル以南・対・鹿島・京葉臨海工業間の物流のモーダルシフト促進による東京圏の―大気汚染の削減等の―環境改善

 京葉線と繋がっているりんかい線とその車庫線を東京貨物ターミナルに繋げて貨客併用化すれば、東京貨タ・京葉臨海工業地帯間の貨物列車所要時間を大幅短縮可能。さらに、小名木川線を新木場へ延伸させてりんかい線に繋げれば、武蔵野・常磐・新金線遠回りで現行六時間台の東京貨タ・鹿島臨海工業地帯間の貨物列車所要時間も大幅短縮可能。
 亀戸以南の小名木川線を安易にLRT化するよりもHRTである貨客併用幹線として再生した方が、環境改善に最も効果的である。

 取り敢えず以上です。
 多種多様な御意見―特に各自独自案等の考え―を頂けたら、幸いです。

簡潔レス
 投稿者---和寒氏(2002/07/01 12:14:22) http://www.geocities.jp/history_of_rail/

 興味深い提言と拝見しましたが、時間がないので簡潔に。どうも運輸政策審議会答申(以下「答申」)とかぶるようですが・・・・・・

運輸政策審議会答申についてはこちらで纏めておりますので御参照の程。 report/002.html

【1】京葉線の信濃町への延伸
 →答申どおり新宿方面への延伸ではいけないのでしょうか。

【2】新金線と新小岩・亀戸間の小名木川線の活用
 →新金線・小名木川支線を首都圏のネットワークとして活用する案には賛成します。東京まで乗りこむならば常磐快速線ではないか、とも思いますが。総武快速線の増発も賛成。ただし、これを実現するためには相当な投資が必要なはずです。

【3】田端・駒込連絡線新設と駒込駅大改造による常磐快速線に池袋直通
 →常磐線から山手線西側への需要は相対的に少ないので、乗換接続で充分でしょう。

【4】高島貨物線と武蔵野南線の貨客併用化による武蔵野線の横浜都心直通
 →高島貨物線を活用するアイディアは大昔からありますが、コストが案外かかるうえにバイパス効果しか期待できず(需要が増加しそうにない)、実現可能性はネガティブでしょう。まして直通相手が武蔵野線では、無理です。

【5】横浜・東海道線を介した相模鉄道の東京都心直通、並びに東海道貨物線の貨客併用化
 →答申の神奈川東部方面線と完全にバッティングします。これを要らないというならば話は別ですが。このあたりの整合性をどのように考えておられますか? あと、東海道貨物支線を活用するならば、相模鉄道よりもむしろ東海道線そのものでしょう。

【6】JR・東急・小田急・京王四社相互直通による東京・多摩丘陵新経路
 →軌間の違いをどう乗り越えるか。労多くして功少なしの懸念大。

【7】西武・京王相互直通による中央・山手線の線増代替、並びに恵比寿連絡線
 →現状の井の頭線では不充分でしょうか。西武とつなげる意味も、あまりないような気もします。

【8】JR・東武相互直通による池袋・春日部新経路
 →野田線は京浜東北線との接続さえしていないのに埼京線接続は飛躍がありすぎだと思います。

【9】つくばエクスプレス(TX)・東武相互直通運転による秋葉原・野田新経路
 →これについては答申との整合が記されてますね。需要の段差がありすぎるので、ここに限らず環状線と放射線との直通は難しいと思います。

【10】亀戸以南の小名木川線の新木場延伸によるりんかい線連結と両線の貨客併用化
 →東海道と京葉の接続であれば、東京貨タからTWR車両基地との間に連絡線をつくればすむと思います。

 全般にネガティブなコメントばかりですが、有用な部分もあると認識しております。とりあえず、全項とも答申との整合について記されてみては如何でしょうか。

HRT再構築案私見
 投稿者---とも氏(2002/07/03 01:33:15) http://town-m.vop.jp/

 ともです。
 なかなか興味深い提言かと思います。
 私もいくつか私見を述べさせていただきます。

*コンセプト

一般生活者の多彩なニーズに応える、セクト主義の撤廃、ボーダレス化

 これは大賛成です。まずは乗車システム共通化などからスタートし、いずれはゾーン運賃制度の導入、バス・鉄道の共通運賃化なども期待したいところです。

整備目的の最適化、既存のものを徹底的に有効活用して整備費用を抑制

 いわば「重点投資」ということでしょうか。既存鉄道線の有効活用はぜひとも図らなくてはなりません。特に貨物線の有効活用は課題ではあるものの、通勤線としての活用は後述の物流との関係もあり、難しいところです。

環境改善と交通事故削減に効果的な物流における鉄道へのモーダルシフト

 東京の場合、すでに都心への交通流動の7割以上を鉄道が占め、旅客に関してはこれ以上のモーダルシフトは正直期待できません。
 一方、物流に関してはトラック輸送が大半を占め、都市内のような短距離端末輸送以外の部分での物流通過交通処理策は大きな課題でしょう。
 都市内端末輸送に関しては鉄道の利活用は東京の現在の物流動向を考えると期待はできず、仮にジャストインタイムやカンバン方式を改められたとしても旅客で手一杯の鉄道に物流の任を負わせるのは難しいでしょう。都市内については集配時間規制や共同集配送によるトラックの削減、有効活用、都心迂回道路の建設と鉄道駅との直結による郊外部への物流ハブの設置といった策によりいかにミックスさせていくかを考えていくことが必要かと思われます。

*個別案

【1】京葉線の信濃町への延伸
 運政審答申の新宿経由三鷹延伸と同じ思想と思われますが、私としては信濃町ではなく、丸ノ内線改修を含め、新宿・荻窪経由での延伸ではどうかと感じます。
 信濃町では都心軸としては弱く、せめて大江戸線との連絡が可能な千駄ヶ谷経由新宿でなければさほどの効果は期待できないと感じます。

【2】新金線と新小岩・亀戸間の小名木川線の活用
 新金線に関しては国道6号との踏切の問題がありますので、これの解決が大前提ですが、確かに活用しないのはいかにも勿体無い。しかし、東京に結び付けたとしてもやはり遠回り感は否めず、相当な高速化が要求されるでしょう。その場合、現在単線の両線をいかに改修していくかとなります。
 朝夕専用旅客線化というのが現実的と感じますが。

【3】田端・駒込連絡線新設と駒込駅大改造による常磐快速線に池袋直通の新規追加かつ宇都宮・高崎線池袋以南直通の駒込駅停車
 
駒込停車のメリットが正直感じられませんが、田端−駒込新線は方策次第と感じます。
 さほどの距離はありませんし、導線的にも少なからずあり、千代田線混雑緩和も期待できます。ただ、駒込−池袋間の容量パンクは容易に想像可能で、かつ池袋−新宿の取り扱いも非常に難しい。池袋−新宿の線増が不可欠かと考えます。その場合、新宿駅のホーム増設も検討が必要ですね。

【4】高島貨物線と武蔵野南線の貨客併用化による武蔵野線の横浜都心直通
 川崎市地下鉄とダブりますが、それはそれとして。
 武蔵野南線の旅客化を仮に駅増設なしでというのはあまりメリットが無いと思われます。
 少なくとも稲城、生田、宮崎台、武蔵小杉は既存駅と近接しており、旅客化において確実に必要な避難抗整備の一環としての駅設置が必要と考えます。それが可能ならば南武線の混雑緩和も期待できます。
 ただ、物流という面からすると、この区間の旅客化によるダイヤ制約の発生は痛いです。
 高島貨物線はどうでしょう。みなとみらい内は単線で整備されており、また、桜木町は余裕があるものの、首都高との取り合いが厳しそうです。
 さらにいえば、横浜を通らないのは需要から見たら厳しい。ましてや桜木町では使い勝手が極めて悪く、新金線同様の朝夕活用が一案かなと感じます。

【5】横浜・東海道線を介した相模鉄道の東京都心直通、並びに東海道貨物線の貨客併用化
 二俣川−新横浜−大倉山−東急目黒線という現答申案での実現が現実的でしょう。日吉−鶴見に横浜環状鉄道、元住吉−川崎に川崎市地下鉄がありますから、3本おなじ導線にルートが重なります。
 確かにバスルートとしての重要路線ですし、鉄道への発展は可能でしょうが、東海道貨物線の旅客化でも機能代替は出来ないかと感じますが。

【6】JR・東急・小田急・京王四社相互直通による東京・多摩丘陵新経路
 北側は川崎市地下鉄の現構想ルート、南側は東急の田園都市別線案そのものですね。
 北側は現在、新百合ヶ丘−宮前平間が川崎市地下鉄の構想があり、軌間の問題はあるものの小田急多摩線への乗り入れ構想もあります。これが実現すれば北側はおおむね概成ですね。南側は溝の口〜二子玉川の線増、大井町線改良による高規格化とまさに機能は同じです。品川に乗り入れずとも大井町、もしくは目黒線経由三田線でも機能的には確保できます。

【7】西武・京王相互直通による中央・山手線の線増代替、並びに恵比寿連絡線
 吉祥寺−田無はさほど導線的に結びつきは強くは無く、また、導入空間も無いですから非常に厳しいと考えられます。
 恵比寿アクセスはどうでしょうか。井の頭線を延伸するのなら六本木、虎ノ門方面に伸ばしたいところです。

【8】JR・東武相互直通による池袋・春日部新経路
 野田線経由ですか・・・池袋へのアクセスならもう少し都心側のほうが無難ではないかと感じます。埼玉高速の蓮田延伸もありますし、現在でもパンクしている埼京線への直通は厳しいでしょう。

【9】つくばエクスプレス(TX)・東武相互直通運転による秋葉原・野田新経路
 
TXは暗い未来かどうかは別として・・・
 東武との相直は興味深いですが、導線的に直通させるほどの動きがあるのでしょうか。ましてや常磐新線の都心側が秋葉原であることを考えるとややネガティブです。

【10】亀戸以南の小名木川線の新木場延伸によるりんかい線連結と両線の貨客併用化
 物流では京葉方面、鹿島方面は現状でも鉄道シェアがかなり高く、逆に首都圏のダイヤ制約が原因となってシフトが進まないという現状があります。
 そう考えると小名木川貨物線を下手に活用するのなら、京葉・総武連絡線構想を活用するのが無難かと感じます。新木場以東の線増も考えられていますし。

 ネガティブな批判的意見が多いですが。
 まずは。ではでは。

東京交通網と都市のリストラクチャリング(総論)
 投稿者---TAKA氏(2002/07/03 23:39:47)

 古今東西、社会情勢の変化に応じ、鉄道路線網は必ずリストラクチャされます。
 20世紀の製造・輸出中心の高度経済成長期とは大きく変わった21世紀の今、大都市圏の路線網をそろそろ見直す時期ではないか、と思います。

 私の私見では確かに社会情勢の変化もリストラクチャリングの要因足り得ますが、それ以上に社会情勢の変化を引き起こした技術革新がリストラクチャリングの要因足り得ると思います。

 東京の交通網に関して、近代になってから新造は多数行われていますが、リストラクチャリングされたことは過去に1回しかないと思います。それは地下鉄網の普及と都電の消滅とほど同時に行われた首都高速道路の建設です。これは人口の爆発的増大による都電の都市内輸送力の不足、モータリゼイションによる東京都内の車の増大による道路拡張の必要性(=都電は邪魔、地下におろして輸送力の多い地下鉄にする。都電の後は道路を拡張)による都電の廃止と地下鉄の建設、又自動車需要の急激な増大で捌ききれなくなった車を船舶交通の無くなった河川上や緑地等に首都高速道路を建設することで一部移動させ道路能力を確保する。と言うリストラクチャリングが行われています。これは社会情勢の変化と技術革新が東京の交通網にリストラクチャリングを迫ったと言えるでしょう。

 しかし今リストラクチャリングが迫られる様な技術革新が行われているでしょうか?
 少なくとも今の交通網は、リストラクチャリングまで行かなくても改良で輸出中心の高度経済成長体制から低成長・高齢化・内需とサービス中心の産業体系に対応できると思います。
 基本的に近代東京の都市は事件かイベントがある時に都市改造(=リストラクチャリングと新設)が行われています。第一回目の明治時代の「東京市区改正条例」こそは例外(平時の都市改良)ですが、二回目は関東大震災時の「帝都震災復興計画」も第三回目の第二次大戦時の「東京戦災復興計画」も事件を引き金にした都市改良ですし、上記首都高速が作られたのは、東京オリンピック時の都市改良です。
 即ち東京は既に大都市となってしまい、何か事件・イベント等のきっかけが無いと都市改良(=都市のリストラクチャリング)は出来なくなっています(理由:その様なきっかけが無いとものすごく多数の市民の合意が取れない。ビル等の永久構造物が増え都市全体の都市改良が困難になっている)。

 その様な都市全体が現在リストラクチャリングという都市全体の改良が出来ない状況に陥っている現況で都市の一部の交通網のリストラクチャリングだけを行っても効果が出るのでしょうか?
 既に東京は悪いなりに今までの不完全な都市改良の積み重ねで有る程度の完成型が出来ています。
 その様な状況で単独で交通網のリストラクチャリングを行うと莫大なコストがかかることがあり得ますし、又既存線のつなぎ合わせ等では費用対効果が低い等の問題が発生する可能性は高いです。それに低費用で高効果が期待できる様な交通網リストラクチャリング事業は既に提案され実施計画等が練られている物が多いです(高崎線・東北線東京駅乗り入れ等)。
 その様な状況では又大きな交通網リストラクチャリングを提案するのは、ちょっと実現性が低い様な気がしますが・・・・

 あくまでも私見でそれも話の中身はあくまでも総論です。御提案の個別の事業に関しては後ほど考えてみたいと思います。

東京交通網のリストラクチャリング(各論)
 投稿者---TAKA氏(2002/07/04 00:52:24)

 前に「東京交通網と都市のリストラクチャリング」という題名で、総論を述べさせて頂きましたので、此処では各論として各々の御意見に各論として私の意見を書き込ませて頂きます。

【1】京葉線の信濃町への延伸:京葉線と中央緩行線との直通運転系統の新設、並びに四ッ谷駅構内の方向別複々線化及び快速線地下化による中野・三鷹間の地上・高架複々線の複線化

☆運輸政策審議会答申では新宿への延伸になっていましたが、私は京葉線の延伸自体が要らないのではないかと思います。
 中央線は、都心〜三鷹間で既に複々線になっており中野で東西線とも相互乗り入れしています。
 都心区間の経路の複数化は効果があるとも言えますが、その為に投資するのなら大深度地下鉄建設は建設費がかかりすぎます。
 京葉線の新宿接続なら新木場〜りんかい線〜大崎〜山手貨物線〜新宿〜池袋〜埼京線の経路で埼京線に有る程度の本数を直通させた方が良いと思います。
 又環境に配慮と五月蠅い高円寺・阿佐ヶ谷・西荻窪利用客を黙らせる目的で中野〜三鷹間高架複線・地下複線化は無駄でしょう。構造的にも両端2線を壊すのは困難ですし、わざわざ有る路線を壊して高架基礎の地下の大深度に新たに地下線を作るのは正直言って全く意味無いと思います。それなら高円寺〜吉祥寺間を方向別複々線に改良する方がよいと思います。

【2】新金線と新小岩・亀戸間の小名木川線の活用:常磐緩行線と中央総武緩行線との直通系統と総武各停の東京・品川への直通の新設

☆城東地区の南北連絡鉄道は要検討事項でしょう。今度半蔵門線が押上延伸を果たしますし、又東武亀戸線の処遇も問題になります。只新金線・小名木川線は都心に対し迂回路線になりますので、常磐線を乗り入れさせても効果は疑問です。それに単線ですし・・・
 それなら金町〜越中島間の単線路線として毎時4〜6本ぐらい運転できる様な路線にした方が良いでしょう。駅は金町・高砂・新小岩・亀戸・大島・小名木川・越中島位ではどうでしょうか?

【3】田端・駒込連絡線新設と駒込駅大改造による常磐快速線に池袋直通の新規追加かつ宇都宮・高崎線池袋以南直通の駒込駅停車

☆直通先が池袋では、池袋の改良後も折返しの問題が有りますし、新宿には線路容量から直通は困難でしょう。終点が池袋では中途半端です。
 それなら日暮里改良での乗換抵抗削減で十分ではないでしょうか?

【4】高島貨物線と武蔵野南線の貨客併用化による武蔵野線の横浜都心直通

☆武蔵野南線は南武線が準平行線として存在している以上、貨客併用化は不要と思います。
 又西側の横浜線が横浜直通を果たしていますし、もし必要なら京浜東北線に蒲田での折返しで空く線路容量分川崎から桜木町へ南武線を乗り入れさせれば十分でしょう(只南武線6両、京浜東北線10両の輸送力差がありますが・・・)。その時には桜木町を東急駅跡を使い2面4線化改良をしたいですが。

【5】横浜・東海道線を介した相模鉄道の東京都心直通、並びに東海道貨物線の貨客併用化

☆元々相鉄は二俣川から東急への乗り入れを考えていましたが、現在輸送力を自社線で賄える状況であり、実質凍結にしています。その様な状況では相鉄の直通は現実的ではないでしょう。やるとしても二俣川〜新横浜間を相鉄が作り新横浜〜大倉山間を東急が作り大倉山〜日吉間を複々線化して東急目黒線に乗り入れた方が良いでしょう。
 又東海道貨物線は今の様なラッシュ時のみの横須賀線に乗り入れる増発路線にした方が現実的であると考えます。

【6】JR・東急・小田急・京王四社相互直通による東京・多摩丘陵新経路

☆都心に対してあまりにも迂回路線になり利用客を望めないでしょう。
 環状連絡路線は横浜線もありますし、南武線もあります。大井町線は今の東急の計画通り田園都市線の増強路線に使った方が良いです。

【7】西武・京王相互直通による中央・山手線の線増代替、並びに恵比寿連絡線

☆田無〜吉祥寺間は昭和初期に計画路線としてありましたが、今となっては市街地ですし、又吉祥寺で中央線をまたぐ工事に多額の工費が掛かることを考えたら現実的ではありません。

【8】JR・東武相互直通による池袋・春日部新経路

☆野田線は確かに都心直通路線を造る意味はあります。只それなら春日部で東武伊勢崎線に乗り入れる方が東武にとって受け入れやすいでしょうし、伊勢崎線北越谷までの複々線化で多少の線路容量の余裕が出ることを考えれば良いのではないでしょうか?
 それでなければ、計画のある京浜東北線乗り入れで十分ではないかと思います。

【9】つくばエクスプレス(TX)・東武相互直通運転による秋葉原・野田新経路

☆確かにつくばエクスプレス有効活用に取って好ましい提案です。間接的には常磐線混雑緩和にも役に立ち良い案であると思います。只野田まででなく春日部まで延長しても良いのではないでしょうか?又武蔵野線越谷方面、関東鉄道守谷〜水海道間も同様の計画対象にするのも一案であると思います。但しつくばエクスプレスの1編成当たりの想定輸送力と此処での想定直通路線の1編成当たり想定輸送力の差をどうするかが問題であると思います。

【10】亀戸以南の小名木川線の新木場延伸によるりんかい線連結と両線の貨客併用化

☆これは【2】で私が述べた対案で良いと思います。貨物用に新木場延伸するのなら費用対効果が薄いと思います。又対新木場は越中島での乗換で我慢した方が現実的であると思います。只新金線・小名木川線をLRT化して運行するのなら、道路上に軌道を造り新木場と臨海副都心に乗り入れるのも一策かと思います。
 (只新木場・臨海副都心へは時間的にかなり掛かる路線になる可能性がありますが・・・)

 あくまでも私見として述べさせて貰いました。ちょっと否定的意見が強いかもしれませんが、なるべき現実と摺り合わせながら考えると、やはり大規模には出来ないとも思いますし、運輸政策審議会の答申と似たり同じ様な路線も出てきていますが、その点は致し方ないと思います。
 又皆さんの意見をお聞かせ頂ければ幸いです。

小名木川線活用案
 投稿者---551planning(2002/07/01 23:31:55)

 ここでは小名木川線について私見を纏めさせて頂きたく思います。

 亀戸以南の小名木川線を安易にLRT化するよりもHRTである貨客併用幹線として再生した方が、環境改善に最も効果的である。

 まず東京貨タ−鹿島臨港間の貨物需要がどれだけあるか疑問ですが(鹿島発着のコンテナ列車は6本←鉄道ピクトリアル2002年8月号内記事『貨物輸送から見た武蔵野・京葉線』p23)、貨物需要を増大させる短絡化という意味では、加えて旅客需要も確実に取れる分運政審答申にある総武−京葉接続新線(新木場−津田沼)が最適でしょう。
 新金線こそ主要道との立交化がなされていますが、小名木川線の場合旧小名木川貨物駅以南、葛西橋通りと永代通り交点は立体化されておらず、(貨物直通とすれば)重軌条高架化は避けられない分過大投資になる懸念があります。
 そもそも小名木川線沿線の潜在旅客需要は高く(現状は緻密なバス路線網でカバー)、駅設置に悩まされるものと思われます。さらに常磐快速線や総武快速線からの流入とあらば通過運転が主体でしょうから、沿線への利益還元が成されないような形での旅客化はかなり難しい選択のように感じます。

 視点を変えましょう。首都圏でも最混雑地点である北千住の緩和は、常磐新線のフル活用、すなわちJR常磐線は無論、東武伊勢崎線系統をも秋葉原へ直通乗入化させてしまうのはどうだろうかと思っています。御提案の田端駒込新線も含め、各線運行本数の極大化は抑えられようと。
 11号半蔵門線の押上以遠延伸部(松戸方面)を北千住へ振り替え、北千住−押上(曳舟)間の地下速達化も考慮すれば、北千住の負荷はかなり下がります。さらに筑波・土浦〜渋谷方面の速達直通化も可能性が生まれます。
 その一方で(上野)浅草−押上−亀戸−東陽町−豊洲(新木場)とLRTを軸とした中量輸送機関でのネットワーク化が図れれば新たな流動が生まれると考えます。LRTであれば都電荒川線との関連も、AGTとすればゆりかもめや舎人新線との連絡が検討できるかもしれません。

 いずれにせよ、常磐線や総武線から小名木川線を見たときに、対東京駅というだけでは単なる大回りになるきらいがあります。現在半蔵門線ですらその懸念がなされていますし、8号有楽町線延伸部も建設凍結状態にあることがそれを示しているものと考えます。
 大胆な策とするには大深度地下をも考慮した直線速達性を優先すべきであり、それこそ安易に貨物線跡の旅客化とするだけでは実効性に疑問を残すものと考えますが…。

どうなってるの?新線鉄道計画=京葉地区編= 新金線、小名木川・越中島貨物線旅客化../ctc/log102.html#9
どうなってるの?新線鉄道計画=京葉地区編= 営団半蔵門・有楽町延伸線../ctc/log102.html#7
【LRT】江東区が導入の検討を本格化../neotrans/log334.html

小名木川線: LRTとHRTの同一軌道上共存は技術的に可能なのでしょうか?
 投稿者---樫通氏(2002/07/02 10:22:46)

★新金線・小名木川線というのは持ち腐れつつある宝みたいな感があり、どうも気がかりになります。日中需要対応はLRTのほうが優れている一方、通勤時対応として常磐線等の旅客列車直通の妄想も捨てがたい・・・。いいとこ取りで同一軌道上の両者共存はできないものでしょうか?

 現在の首都圏の通勤時であれば、多少どころかかなり時間がかかっても、せめて新聞を読める程度の混雑を好む客層の絶対数は確保可能かと考えます。原則LRTで対応する一方、朝東京駅方向へ数本、夕刻常磐線方向へ数本に限定してHRTを走らせるというわけにはいかないかと。前提として東京駅乗り入れ本数と同数の京葉線をりんかい線に新木場から流さないといけないという制約も出てきますが・・・

 朝夕片方向ずつ数本程度の旅客線は、少なくとも米国にはいくつか例があって、思いのほか乗客があります(6両程度のダブルデッカー客車が全て着席、という程度)。いずれにせよ採算性の壁を通勤地獄の解消に対する補助と言う大義名分でどの程度補えるか、という問題からは避けて通れないところがややもどかしくもあります。

LRTとHRTの同一軌道上共存は技術的に可能でしょう
 投稿者---さいたま市民@西浦和氏(2002/07/03 00:42:05)

 樫通さん、皆さん、こんばんわ。

 亀戸以南の小名木川線を安易にLRT化するよりもHRTである貨客併用幹線として再生した方が、環境改善に最も効果的である。

 私もそう思うのです。線路跡のブロックで覆われた遊歩道なんかよりも、芝生軌道で鉄道車両が走る方が、実用的です。

 …常磐線や総武線から…見たときに、対東京駅というだけでは単なる大回りになる…半蔵門線ですらその懸念がなされていますし、8号有楽町線延伸部も建設凍結状態にあることがそれを示しているものと考えます。
 …大深度地下をも考慮した直線速達性を優先すべき…安易に…旅客化とするだけでは実効性に疑問を残すものと考えますが…。

 城東地区の鉄道網の再構築は難しそうですね。おのおのの軌道敷地だけを生かしたガラガラポンをしてもいいくらいです。
 大深度地下は経済性の面でペイしないのではないでしょうか。技術革新が進んで安価に地下深くを建設できるようになってから実現すればいいのでしょう。

 新金線・小名木川線というのは持ち腐れつつある宝みたいな感があり、どうも気がかりになります。日中需要対応はLRTのほうが優れている一方、通勤時対応として常磐線等の旅客列車直通の妄想も捨てがたい・・・。いいとこ取りで同一軌道上の両者共存はできないものでしょうか?

 ずばり、できるでしょう。
 岐阜の名鉄各務原線で1駅間ではありますが美濃町線の乗り入れ区間がありますね。これは参考にはならないでしょうか。両方の電車が止まる田神駅には、高い6両ホームと低い2両ホームが続いています。
 亀戸〜越中島間も、同様に両方の車種が停車する駅は2種類のホームを準備すればいいでしょう。LRTのみの停留所は普通鉄道規格の列車は通過すればいいのです。

 朝東京駅方向へ数本、夕刻常磐線方向へ数本に限定してHRTを走らせる…乗り入れ本数と同数の京葉線をりんかい線に新木場から流さないといけないという制約も出てきますが・・

 私は、武蔵野線からの電車を流せないかなと思っているのです。京葉線の旅客の足が長くなって、武蔵野線電車の乗り入れによる浦安〜東京間の増発効果が薄まった頃に、玉突き的に京葉線〜臨海線埼京線、常磐線武蔵野線〜新金線小名木川線〜京葉線東京駅、武蔵野線〜常磐線上野駅又は東京縦貫線という風に運転系統を作るという妄想も持っております。ただ、武蔵野線西船橋〜新松戸間及び京葉線新習志野以東と新木場以西の動きをどう解決するかという課題は残ります。

 朝夕片方向ずつ数本程度の旅客線は…米国にはいくつか例があって、思いのほか乗客があります(6両程度のダブルデッカー客車が全て着席、という程度)。…採算性の壁を通勤地獄の解消に対する補助と言う大義名分でどの程度補えるか、という問題からは避けて通れない…。

 城東部のJRだけでも再構築するのができれば、結構都市再開発になりそうなのですが…。

 でも、越中島駅に小名木川線をつなぐにはJRバス車庫付近から地下へ入って越中島駅直前のシールドへトンネルをつながなければなりません。京葉線は汐見駅から一気に勾配を下って越中島駅へ着きますので、トンネル入り口付近に本線用の分岐器を置くことはできないというのが現実です。

 むしろ、越中島から昔の臨海鉄道よろしく月島方向へ路線を延ばし、築地市場〜浜松町〜東京貨物ターミナルとつないで東海道別線に発展する方がいいような気がします。

 今夜は妄想モード全開ということで。乱筆ご容赦。

技術的に可能でしょうが…
 投稿者---551planning(2002/07/03 05:27:52)

 HRTとLRTの同一軌道共存は技術上十分可能でしょう。昔の広電がその象徴でしょうし、EUではLRVの既存郊外重軌条線区への直通が(積極的に)行われていますね。

 城東地区の鉄道網の再構築は難しそうですね。おのおのの軌道敷地だけを生かしたガラガラポンをしてもいいくらいです。
 大深度地下は経済性の面でペイしないのではないでしょうか。技術革新が進んで安価に地下深くを建設できるようになってから実現すればいいのでしょう。

 新金線については現状の姿でも活用は可能です。朝夕のみといわず、ひたち系統の総武快速東京、あるいは新宿発着が可能でしょう(JR-Wだったら既にやってそう?)。
 しかし常磐線や総武快速線からの対都心直通性・速達性改善としての小名木川線活用案についてはやはり懐疑的です。なお大深度地下もその観点からの例示で、城東地区輸送を加味したものではありませんので御了承の程(具体的には常磐新線秋葉原以遠での対応をイメージしています)。

***
 一方で、お台場方面の直通性はあって然るべきと考えます。具体的には潮見−東雲連絡線とでも云いましょうか、現行京葉線の新木場手前の大カーブをお台場方へも振ってやる、MEXの辰巳JCTと同じ格好ですね。
 旧東京都臨港線跡の活用も手ですが、大江戸線等との兼ね合いをどうするかで引っかかります。いずれにせよ、どの客層をそこまで引っ張ってくるかという観点からすると現状では中量輸送機関で足りるサイズの話になろうかと。

 なお、越中島貨物駅と京葉線は保線レールで繋がってはいます。御指摘の通り勾配途上にある分ポイント挿入は苦慮しそうですが、物理的には現状でも不可能でないと考えます。

***
 論点が絞れませんでしたが、とりあえず所感まで…。

井の頭線の田無延長について
 投稿者---evo氏(2002/07/11 01:00:04)

 はじめまして

【7】西武・京王相互直通による中央・山手線の線増代替、並びに恵比寿連絡線
 西武新宿線の混雑が現状よりも激しければ必要になったかもしれませんが、JR中央線と西武池袋線の複々線化で混雑緩和に対応できると思います。何年か前に小平のほうに住んでいたことがありますが、仕事の関係で吉祥寺、渋谷、井の頭線方面に行くことは少なくなかったですよ。吉祥寺-田無-花小金井のバスもそこそこの客は乗っていました。

Re:井の頭線の田無延長について
 投稿者---とも氏(2002/07/14 03:57:13) http://town-m.vop.jp/

 evoさん、始めまして

 西武新宿線は現状でもさほど混雑が激しいわけでもなく、逆に中央線や池袋線に客を奪われる状況ですから、田無まで井の頭線が延びると打撃でしょうね。
 吉祥寺〜新宿線方面ですと、吉祥寺から上石神井〜花小金井の各駅にバスがありますが、それなりにそこそこの利用者はあるものの、朝ラッシュでもバスの輸送量を超えているわけでもなく、そもそも吉祥寺が都市としての核になっているからこその利用者であると考えられ、井の頭線方面への利用者に結びつくかというと疑問です。新宿線からなら高田馬場経由山手線も使えますし、所要時間的にかかるものの、池袋線に近ければ13号線経由渋谷というルートもあります。
 そう考えると無理に田無に入れることが得策かどうかは疑問です。

 私としてはそれこそLRT規模ではないかと感じます。吉祥寺北部の場合、青梅街道を走るバス(荻窪線)救済を含め何らかの策は必要でしょうが、無理にHRT整備よりは南北交通としてのLRTクラスでの整備のほうが実現的かなと感じますね。

 まとまりませんが。

2004.11.02 Update


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