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【検証:近未来交通地図】<中量輸送システムの明日…>
(過去ログNo.305)

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〔システム開発〕三菱重工&近畿車両
 投稿者---551planning(2000/10/31 23:43)
─トヨタ自動車の動向に注目
 └トヨタといえば
  └Re:トヨタといえば

 三菱重工業と近畿車両が鉄道システム事業での提携を発表した(10/30 日経朝刊他報道)。三菱重の運行システムと近車の車両技術を組み合わせ、先細りの国内市場から、東南アジア等での海外鉄道建設プロジェクト一括受注体制を整備強化する由。独ジーメンスや仏アルストム、加ボンバルディアなどの世界総合メーカーに匹敵する受注体制を睨む。

 近車は北米でのLRTにも参画しており、三菱重の取りまとめ力を手に入れた事で今後の同分野での開発力向上が期待できそう? 海外での経験を是非国内にもフィードバックしてもらいたい所です。

トヨタ自動車の動向に注目
 投稿者---KAZ氏(2000/11/01 19:21)

 ども。

 近車は国内路面電車事業者に向けてLRV開発を強くアピールしており、以前にも事業者を招いて自社製作の70%低床車の内覧会を開催したりしていましたね。路面電車国内トップメーカーのアルナ工機と対抗する強い意欲があるようですね。

 先細りの国内とされていますが、LRVの分野については各社とも意欲を燃やしているようで、新潟鉄工所・アルナ・近車が国内の主要メーカーになりそうですね。あと個人的に注目しているのが、トヨタ自動車の動向です。トヨタは豊田都市交通研究所(だったと思う)を設立して都市の様々な交通問題に積極的に取り組んでいて、その中でLRTの高い可能性と将来性を謳った論文も発表しています。確かここの論文だったと思いますがトヨタ自動車が「自動車だけでは今後の環境社会を乗り切れない」としてLRV製造の研究を行っているようなことが書かれていたかと思います。LRT(LRV)は自動車トップメーカーを動かすほどの勢いを持っているのかと改めて驚愕した記憶があります。

 三菱との連携がLRV生産にどう影響するかは微妙なところですが、国内のこれからの主要な受注はLRVになると見ているようですから、この辺のノウハウも持ち帰って欲しいところですね。
 あと、三菱といえば駆動部分や電気機器の重要なメーカーです。で、近車は近鉄の台車製造を一手に行っておりますので、この二社が手を組んで小型で性能のいい駆動システム(モーター・台車セット開発)などができればLRVの発展に貢献するものと思います。大いに期待したいですね。

トヨタといえば
 投稿者---551planning(2000/11/03 23:58)

 近車の国内向け試作車は何処かで見た記憶が…調べたんですが今のとこないですね。思いだし次第という事で。カタチ的には単車だったか、名鉄の美濃町線用新低床車800型みたいなフォルムだったかと思います。まだまだ欧米の技術には…と思ったものです。

 トヨタの話は初耳ですね。システム提案できる企業、地元では自ら出資するガイドウェイバス志段味線も開業間近ですから、LRTへの関心も頷けます。
 ところで、当方東京モーターショーに行って参りましたが、注目はそのトヨタのIMTS。いわゆる隊列走行による多角的中量輸送システムです。
 こちらは豊田本社内に試験設備もあるそうで、トヨタはこちらを主軸に、LRTをも含めた提案を考えているのやも知れません。

トヨタ自動車 IMTS(Intelligent Multimode Transit System)紹介ページ http://www.toyota.co.jp/jp/tech/its/program/system/imts.html
東京モーターショー2000見聞録 ../report/report015.html

Re:トヨタといえば
 投稿者---KAZ氏(2000/11/05 20:46)

 トヨタのシステム、面白いですね。ガイドウェイバスの簡易版みたいな感じですね。手の込んだガイドウェイではなく普通の道路でできますから、よりハードルは低そうです。輸送量や建設コストはさほど変わらないかも知れませんがね。このシステムの構想自体は建設省や運輸省が一般車も含めた自動制御システムの研究と同じようなものかも知れませんが、制御方法など細かく見たら違うのでしょうか。このソフト連結の技術は普通鉄道にも応用できますし、将来が楽しみですね

〔LRT〕登山電車との融合
 投稿者---打越健太郎氏(2000/11/09 16:00)
─ケーブルカーがある
─都市内急坂対応にも
─Re:登山電車との融合
志賀高原線について
 └Re:志賀高原線について
  └Re:志賀高原線について
   └Re:志賀高原線について
    └志賀高原、上高地、菅平…それぞれの交通流
     └Re:志賀高原、上高地、菅平…それぞれの交通流
      └他エリアに与える影響への配慮も必要
       └Re:他エリアに与える影響への配慮も必要
        └Re:他エリアに与える影響への配慮も必要
         └Re:他エリアに与える影響への配慮も必要

 打越健太郎です。下の長野市LRT案に関して、さいたま市民@西浦和様が

ついでですが、長野電鉄の志賀高原への延長(リニア方式でもいい)を期待しています。

 とのご意見を述べていらっしゃるので、それに関しての提言を少々…

〔LRT〕長野への導入プラン log304.html

 登山電車といえばわが国では箱根登山鉄道、その他ケーブルカーという形で数多く存在致します。しかし、登山電車の本場スイスでは、ラックレールを用いた一般鉄道も多いようです。そして、『鉄道ジャーナル』2000年7月号の123ページ「スイス エイグル鉄道に魅せられて」(鈴木毅一氏・著)によると、このラックレール式鉄道は全区間でラックレールを用いているわけではなく、平坦区間では普通のレール上を走っているようです。そして驚くべきことに、このラック式鉄道のある田舎町エイグルの市街地を、この登山鉄道が併用軌道で走っているということです(勿論、ラックレールはありません)。これは驚きましたが、わが国でもこの「ラック式鉄道」とLRTを結合させて大々的に導入すれば、LRTは(専用軌道では)とてつもない急勾配を難無く上り下りできるようになりますし、また既存のケーブルカーもラック式鉄道に改良すれば、近くの町の中を併用軌道で走ることが可能になります。どこに導入すべきか、うまい例をは思いつきませんが、例えば長崎などでは、坂の手前で終わっている路線を延長、坂の上まで直通できますし、志賀高原や上高地も何のそのですね。昔、さいたま市民@西浦和様が提案され、僕が補足した「日立市内線」も、神峰山の麓でなく、頂上まで登れそうです。これは非常に大きな可能性を秘めた手法だと思われるので、早々に投稿致しました。皆様のお考えをお聴かせ下さい。

ケーブルカーがある
 投稿者---エル・アルコン氏(2000/11/10 01:08) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 急勾配というと、ラックレール鉄道の他にやはり本命としてケーブルカーがあります。
 これは山の斜面を行ったり来たりというイメージが我が国では強いのですが、外国に目を転じると有名なサンフランシスコやリスボンなど、市内電車として走っているケースもあり、LRT構想の一形態として取り上げる価値はあるでしょう。

 そうした市内ケーブルカーは、1本のケーブルに1台が固定されている釣瓶型ではなく、循環するケーブルを各車両が掴んだり放したりして走行する形態です。
 #六甲有馬や箱根のロープウェイも循環式。

 問題はケーブルと車体が固定されていないことに対する保安装置ですが、現在のケーブルカーのケーブル切断時の保安装置で充分でしょうし、キャッチ&リリース(?)を運転手のレバー操作でダイレクトにしているサンフランシスコで重大事故がそんなに(何回かある事は聞いている)ないことに鑑みれば、大丈夫では。

 また全区間ケーブル式という手と、急勾配区間だけケーブルというデュアル式がありますが、設備面の平易さからいって、デュアル式の方が使い勝手がよさそうです。

都市内急坂対応にも
 投稿者---とも氏(2000/11/10 22:43)

 みなさんこんばんは。ともです。
 登山電車LRT、いいですね。個人的にはこれをやるならやはり志賀高原か軽井沢ではないかなという気がします。
 スイスの登山鉄道などでは併用軌道区間もありますし、山岳リゾートでのLRTとしてはカナディアンロッキーのカルガリーがありますから日本でも導入はできるかもしれません。
 日本でも、その昔、たしか箱根登山鉄道の小田原市内周辺は併用軌道だったような気がしましたが、どうでしたっけ?

 ところで、都市内での導入はどうでしょうか。打越様は日立市や長崎を挙げていますが、僕が期待したいのは、横浜ですね。
 横浜駅からみなとみらい、山下公園、元町を通って坂を一気に上がってみなとのみえる丘公園、今度は一気に下って本牧...なんて電車があったら乗ってみたくなりますね。サンフランシスコ並みに有名になるかもしれません。

 もっとも横浜市電があったころは路面電車が根岸の上まで登ってましたから、わざわざラックレールやケーブルにする必要はないんでしょうが。
 そんな夢物語はどうでもいいですね。

 では。また。

Re:登山電車との融合
 投稿者---KAZ氏(2000/11/11 02:27)

 ども。

 登山電車の導入ですが、田中長野県知事は上高地への導入に言及していますね。ここは現在LRT登山電車の導入が検討されている有力区間で、他は富士山(富士ドライブウェイを軌道敷に改修)・菅平(真田町から高原内各地へ)ですね。一応は湯田中から志賀高原への構想もあるにはありますが、長電が本格的な鉄道として成立してしまっているのでLRTでの直通という発想がなかなか出ないようですね。
 上高地は今でもマイカー規制をしていますし、それの受け入れ機関として一般的な理解も得られやすいですし、発電所が沿線に多数あるので電力会社の「広告塔」的な意味合いも含めて賛同意見が多いようです。菅平LRT構想は、スキーシーズンのリフト代わりの利用も含めた構想になっていて非常に面白いですね。ここも結構細かい路線案を作成して需要予測まで行っているようですが、残念ながら採算に乗るプランはごく限られたものになるようです。ここもLRTの起点となる真田町には以前には上田交通の鉄道線が上田駅から走っており、真田町では「廃止しなければよかった」と今更ながら悔やんでいるらしいです。上田市内でも旧真田線沿線は新市街として成長している地区が多く、旧集落も人口急減といった事態にはなっていないようなので、思い切って復活して菅平LRTとセットで整備してもいいかも知れませんね

志賀高原線について
 投稿者---さいたま市民@西浦和氏(2000/11/12 21:47)

 こんばんわ。

 それでは、志賀高原線についてコメントしましょう。
 長野電鉄が、湯田中まで完成した時点で、渋温泉までの延長が計画されていましたね。湯田中終点から数百m、路盤らしき跡があります。ただ、渋温泉からは谷の傾斜がきつくなります。通常の鉄道ではずいぶん迂回して高度を稼がなければなりません。志賀高原で、比較的まとまった集落は、丸池付近ですね。ホテルの前の広場などがバスの折り返し場などになっており、バスターミナル的な利用も行われていますね。丸池からは、熊ノ湯方面と奥志賀方面と2方向に谷が分かれています。草津温泉方向は、熊ノ湯、渋峠、白根山と「私をスキーに連れてって」(なつかしいです)の逆コース「志賀草津高原ルート」となるわけです。もちろんこの地域は国立公園ですから、非常に厳しい開発規制がかかっています。ここで、登山電車を建設することを考えると、どうなるんでしょうか。
 新規の建設をできるだけ行わずに、公共輸送機関のクリーン化を考えると、トロリーバスというのはどうでしょうか。
 現状の国道292号線は、冬季閉鎖するとはいえ、群馬長野の直結路線(ひらたく言えば抜け道)であることもありますし、この道路を活用するとすれば、対面2車線の道路上にリニアLRTを建設するのはちょっと厳しいかと思えます。トンネルを多用したループ線で高度を稼ぐのであれば、また軌道系の可能性も無くはないでしょうが・・・。
 それでも道路上に軌道を建設して、長野地下駅から直通するとすれば、リニア式は不可欠と言えましょう。ただ、これは、292号線の一般車両のある程度の規制を前提とする事になるかもしれません。結構急勾配、100パーミルはざらですからねえ。それでも軌道とするなら、待避所の拡張が必要でしょう。
 長電との直通を考えず、黒部峡谷的な観光鉄道に徹するならば、やっぱり292号線上のトロリーバスがいいと思います。なんでオリンピックの時にやらなかったかなあ。

 余談ですが、草軽電鉄が無くなったとき(私の生まれる直前でしたが)、東急財閥が長野原から、これも廃止になった碓氷峠のラックレールを払い下げてもらい、草津へ鉄道を引く構想を持っていたという話も、物の本で読んだことがあります。菅平登山鉄道も結構くわしい計画があるのですよね。上高地はぜひ実現してほしいと思っています。あれだけ、一般車両をシャットアウトできたのですから、あとは鉄道線を建設するだけでしょう。難工事が予想されますが。松本電鉄との連結の課題も出てきますね。そう考えると、箱根は良くやってますよね。かつては、登山線と小田原市内線に分かれていたのです。市内線は、純粋に小田原市内の平坦線だったはずです。箱根がうまくいっているのは熱海や御殿場への循環コースができたからですかね。日光は貨物輸送もあったのにだめだったのですから、ちょっと悔しいですが野岩鉄道線のように更に路線の発展(分水嶺を越える)の可能性があれば、公的資金の援助も得られたのですね。野岩線は登山電車ではないですが。

 乱筆ですがご参考まで。

Re:志賀高原線について
 投稿者---さいたま市民@西浦和氏(2000/11/12 21:58)

 追伸です。

 延長を期待しておいて、異形態の交通機関を主張するのは、自分でもおかしいですね。でも、新規の建設を国立公園内でするのはどうなんでしょうか。そのへんが、不勉強なので、打越さんや皆さん、教えて頂けませんか。現状の施設を生かすとしたら、既存道路上の交通機関になってしまいますので、交通量を考えると、トロリーバスという結論になっていまいました。もちろん、併用軌道上のリニアLRTの可能性も教えていただければ幸いです。

 支離滅裂ですが、何事も向学のため・・・。お許しを。

Re:志賀高原線について
 投稿者---とも氏(2000/11/12 23:44)

 ともです。みなさんこんばんは。

   新規の建設を国立公園内でするのはどうなんでしょうか。...

 まず、国立公園内での新規鉄道建設ですが、国立公園については厳しい開発規制がかかりますし、志賀高原への登山鉄道という規模であれば環境アセスメント法の適用を受けますので、かなり厳しい環境対策を求められるでしょう。
 とはいえ、建設自体は可能だと思います。ただ、環境保護団体からの反対運動がもの凄いと思いますが...(道路の代替だといっても反対運動が目的化している団体からは反対されますので...)

   現状の施設を生かすとしたら、既存道路上の交通機関になってしまいます...

 R292を道路から鉄道へ変更する場合の問題点を挙げてみましょう。
 鉄道と道路では勾配の変化部(縦断曲線といいます)、曲線への導入部の設計の考え方が異なりますのでそれを修正するのにかなりの投資が必要でしょう。
 また、橋を鉄道用に転用するとなると荷重の考え方が違いますので、そのままというわけにはいかず、改良が必要になります。これも橋脚から改修が必要となるでしょう(アプト式では機関車の車重が普通鉄道より重くなりますので橋が大きくなります)。

 そのまま使えそうなところとしては、まずトンネルです。道路の2車線トンネルであれば鉄道の複線トンネルよりも大きいですからこれはクリアできます。
 勾配自体はきつくても10%程度ですから鉄道勾配に直すと100パーミリですのでラックレールを使えば大したことはないですね。
 とはいえ、複合勾配(曲線と勾配が重なると理論上の勾配がきつくなります)の関係で一部苦しいかも知れません。

 このような点から見て、やはり独自ルートでの新線建設が可能性としては最も高いかなというのが印象です。併用軌道は急勾配、積雪寒冷地というとこからして難しいでしょう。

 環境保護の観点から道路交通の排除を行うのであれば、代替ルートの設定が不可欠です(代替ルートなんていらないという方もいますが、それは自動車利用者や地元からすれば冗談じゃないというのが本音でしょう。上高地やスイスでは行き止まりだから可能だと思った方が良いでしょう)。
 志賀高原に関しては代替ルートがほとんどない(いくつかはありますが)ので、全区間では厳しいでしょうが、蓮池から焼額山などでは可能かも知れません(野沢温泉や秋山郷に抜ける車は少ないですからね)。
 もちろん、冬期だけならすぐにでも出来ますが(オリンピックでの実績もありますし)。

 トロリーバスは可能でしょうが、エンジンブレーキが使えないため、いわば回生ブレーキを使うことになるんですが、その際の離線対策(ポール集電として)が技術的な課題です。これはなんとかなりそうな気もしますが...
新島々  結論としては、トロリーバスでまずは環境改善を行い、その後鉄道導入というのが良いストーリーですかね。
 とはいえ、そこまでの需要があるか疑問ですが...
 もし、事業費面での課題があるのなら、長野電鉄にぜひともハイブリッド車でも入れてもらって(上高地用のバスを松本電鉄から借りるとか。オリンピックの時は使っていたし)、なんとかしてほしいもんです。

 ぐじゃぐじゃ書いちゃいましたね。
 勝手な意見と思って下さい。では。

Re:志賀高原線について
 投稿者---KAZ氏(2000/11/13 12:47)

 ども。

 国立公園内での計画・工事の難しさはどこも困っているようで、また道路の完全廃止は緊急自動車の走行などに支障が出るのでできません。富士山や上高地での計画では、道路の機能を維持しながら軌道系を導入する手段として併用軌道のLRTが検討されているようです。これなら道路構造は変更なしに軌道系が導入でき、普段は一般車通行止めにして軌道の定時性を維持し、緊急時や工事用自動車は従来どおり走行できるので、これが一番現実的とされているようです。上高地の計画では専用軌道を用意する案に傾きつつありますが(道路を転用するにもトンネル内の架線工事やカーブ許容範囲の問題がある)、富士山の計画は専ら併用軌道ですね。

 上高地は目的地が限られており需要がまとまるので軌道系導入も考えられるのでしょうが、志賀高原は特に核となるエリアがなく、需要が分散する上にスキーシーズン以外の集客力があるのかどうか、そういった意味では菅平や上高地より劣るのかも知れませんね。ちなみに菅平ですが、あそこは東信地方から北信地方へのショートカット道路として使われるという特殊な環境があり、その通過交通を排除するような意味合いも込めて軌道系が考えられているようです(将来は須坂へ抜けさせるような構想もあります)。

 とりとめがなくなりましたが雑感を・・・。

志賀高原、上高地、菅平…それぞれの交通流
 投稿者---さいたま市民@西浦和氏(2000/11/14 10:15)

 こんにちわ。切り番ゲットというのになりました。

 今日は埼玉県民の日で私たちは「研修日」でございます。
 ともさま、KAZさまいつもありがとうございます。
 登山電車LRTの可能性で、志賀高原、上高地、菅平という3地域を吟味しているわけですが、それぞれ、交通流に特徴がありそうですね。きょうはそのことをコメントしましょう。
 田中知事も乗り気(らしい)上高地ですが、ここは、冬季は閉鎖ですね。主な旅客は、上高地の散策客(これは高齢者も多い)、北アルプスへの登山客のみですね。
 どの地点(沢渡?新島々?)から軌道を建設するかによりますが、安房トンネルを越えた平湯温泉までの支線を考えれば、冬季の交通流も確保できるかと思います。
 菅平は、登山区間になる真田からの建設の構想ですね。旅客は夏季は高原リゾート(スポーツ合宿)への避暑客、冬季はもちろんスキー客ですね。キャベツやレタスや白菜も含まれますか。構想は高原を循環する路線ではなかったでしょうか。菅平はスキー場が分散していますので、スキー客にはうれしい構想です。できれば上田まで作って新幹線フィーダーやしなの鉄道や上田交通直通をやってほしいですね。観光客の動きが見違えるように変わります。
 そして、志賀高原ですが、軌道系が実現するとすれば、湯田中から丸池を越えて、高天原(長いトンネルで行くのですね)や熊ノ湯への両方向への路線でバスを置き換えてほしいですね。夏はリゾート客や登山者、冬はスキー客が主ですが、年間を通して温泉客があるわけですから、バスの輸送量(1時間に各方向1本ずつ)からみても成り立つのではないでしょうか。

 どの路線も結局、道路上の建設での可能性が一番現実的でしょう。ラック式軌道区間(碓氷峠や大井川のような大げさなものでなくてスイスやドイツのような歯が1本のものでいいのでは?)は必ず必要になるでしょうから、その区間だけは、道路の登坂車線やカーブの外側車線の外側を拡張して(1車線分で済むでしょう)建設したらいいのではないでしょうか。岡山の所でも主張しましたが、道路の高機能化の一環として整備してほしいですね。車両の費用が高くなりますかね?

 みなさん、イメージがわきますか?
 乱筆ご容赦。

Re:志賀高原、上高地、菅平…それぞれの交通流
 投稿者---KAZ氏(2000/11/14 23:09)

 ども。

 上高地ですが、構想では沢渡発・新島々発の両方が検討されていたかと思いますが、導入計画では沢渡発になっていますね。確か計画では全線新設軌道トンネル中心案・全線新設軌道地平案・併用軌道案の三つを比較していたかと思いますが、ここではラックレールは使わず鉄輪粘着運転の計画だったと思います。粘着運転でも80パーミルを登る箱根登山の事例もありますし、50パーミルが連続する都市鉄道(神戸電鉄)もありますから、その程度に収まるのなら粘着運転でも問題はないようですが、普通鉄道構造規則には合致しないので特認を得るのが大変そうです。
 菅平は真田から菅平までは粘着、それ以降の高原部では一部ラックレール併用といった構造ではなかったかと思います。しかしラックなんて使わなくても今ならリニアを使えば登坂力はクリアできそうですがね。軌道ブレーキを併用すれば制動力も問題ないのではないでしょうか。リニア・円筒モーター併用にすれば十分イケそうです。その方が構造が簡単でいいですよね。併用軌道にも対処できますし、勾配部でも速度が出そうです。

 何かとっちらかった文体になりました。ご容赦を・・・

 少し自己レスを。
 狭軌のリニアってできたんでしたっけ・・・

他エリアに与える影響への配慮も必要
 投稿者---エル・アルコン氏(2000/11/15 00:21) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 毎度ながらネガティブな意見で恐縮ですが...

 観光地輸送の軌道化については、道路交通を完全に置き換えるという前提であれば、上高地や尾瀬のような袋小路型のエリアか、これから敷設して周遊型ルートを構築するといった形態での採用しか出来ないでしょう。

 上高地にしても、軌道とクルマの結節点を考えた際、松本口だけなら現在の沢渡や、一気に押し下げて新島々など波田町や松本市域とすれば効果的ですが、富山、高山方面からの入り込みや周遊を考えると、安房トンネルを越えた平湯にある結節点は無視できませんし、クルマ−バス−軌道の乗り換えが必要になる問題があります。

***
 通過流動への配慮も必要で、上高地でも安房トンネルとそれを挟むR158が松本−高山・富山の幹線交通路であることを考えると、平湯−中の湯−新島々という通過道路を完成させたうえで、現R158を併用軌道化するといった軌道化をしないと、上高地と全く無縁な流動を大きく阻害します。
 ちなみに、冬期間でも中部山岳地帯を越えられるのは、この安房トンネルと南の木曽御岳山麓にあるR361長峰峠だけであり、長峰峠ルートの事情を鑑みれば事実上南の中津川−下呂ルートのR257か、北の北陸道・R8のルートしか無いという重要性な幹線なのです。

 菅平や志賀高原にしても、通過流動は少なからずあります。
 菅平の場合は、上田から須坂方面への抜け道であると同時に、R144〜R406が沼田、長野原から長野へのルートになっており、軽々に塞げません。

***
 また、その地域にとっては軌道化が魅力的であっても、他エリアに与える影響に対する配慮も必要です。

 例えば志賀高原のR292を軌道化したとき、長野市街への行き帰りだけに限れば問題も無く、利便性向上すら見込まれます。
 ところが、このエリアの観光パターンを考えると、湯田中・渋温泉から奥志賀高原、横手山・渋峠、白根火山、草津温泉と連なるR292の他、万座温泉から嬬恋高原、浅間山・鬼押し出しから軽井沢の高原ルート、奥志賀からは野沢温泉と秋山郷というバリーションの組み合わせによる周遊観光が考えられます。
 出入口のパターンも、長野に通じる長野道信州中野ICの他、R117の野沢温泉や新潟県津南町はR352から関越道塩沢石打ICになり、南は吾妻線沿いに関越道渋川伊香保ICと、軽井沢から上信越道碓氷軽井沢ICと多岐に亘ります。

 この時R292の長野県側が軌道化され、通り抜けが不可能または困難になった場合、公共交通がこれら出入口(に近い東京などに直結する鉄道駅)まで円滑に連絡できる体制を整えない限り、これら周遊ルート自体の衰退を招きます。特に「日本ロマンチック街道」や「草津白根高原ルート」として広域・周遊観光地として売り出しているだけに、連続性の維持は必須です。
 軽井沢など単独でも集客力のある観光地はともかく、ルート上に点在する通過客相手の立ち寄りスポットとしての観光地にとっては死活問題で、それも遠く離れた意外なエリアで影響が出る可能性すらあります。

 ちなみに奥志賀高原から雑魚川林道を越え、R405で秋山郷を抜けて新潟県津南町に抜けるルートですが、確かに志賀高原周遊に占める割合はどう見ても低いです。
 しかし、「志賀高原に抜けられる」という周遊ルートだからこそ、秋山郷も人が来るという側面があることは無視できません。
 ここは何度か通り抜け観光で訪れていますが、奥志賀林道区間に続き雑魚川林道区間の舗装道路化も急ピッチで進みました。
 また小赤沢や切明といった栄村(秋山郷入口の津南町は新潟県だが、その奥の秋山郷は長野県栄村〜役場は森宮野原〜になる)最奥の温泉施設もそれなりに人がいましたが、これも周遊ルートを構成するから実現したことでしょう。
 志賀高原にとっては小数でも、秋山郷にとってはそれこそ致命的な数になる可能性があるだけに、かなり広範囲な影響を見極めたうえでの導入とならざるを得ません。

***
 こうした観光地の公共交通の問題については稿を改めて本館に書きます。

Re:他エリアに与える影響への配慮も必要
 投稿者---さいたま市民@西浦和氏(2000/11/15 02:59)

 こんばんわ。エル・アルコンさん。みなさん。

 そう、3カ所とも重要な抜け道路線なんですよね。ここに電車を通すとなると、よっぽど腹を据えてかからなくてはなりませんよね。
 上高地の安房トンネルは結構大型トレーラーなんかも走ってますし、バスは待避所の交換目指してすっ飛ばしていたのを思い出しました。どうやって電車を走らせたらいいんだろうと想いながら、一連の投稿をしています。いつも土砂崩れと戦いながら維持されている現路線を捨ててトンネル入り口までバイパスができないかな?とも思います。トンネルは複線併用軌道で、電車の後ろになってしまった車には、バスの後ろになったつもりで、つきあってもらうくらいの理解を得たいですよね。バイパスができれば現国道を併用化できそうですが、予算が倍かかりますね。そう考えると、黒部登山線なんかはどうやって維持されているのでしょう?関西電力の子会社でしたか。

 志賀高原は、併用軌道(またはトロリーバス)を前提に論じますが、結構交通量がまとまりますよね。湯田中〜丸池〜高天原と丸池〜熊ノ湯という2路線を考えますと、途中駅の温泉旅館やリゾートホテルなどへの送迎も兼ねますし、「登山電車**駅そば」などという宣伝文句になるのでしょう。その先の交通量は段落ちですね。秋山郷、野沢温泉、草津などと結ぶ場合、電車の終点からバスに乗ることになるのですが、熊ノ湯(硯川)や高天原(奥志賀)自身も1つのリゾート地となっており、結節点として、通過観光客が滞在する可能性が出てきますよね。それぞれスキーシャトルバスの終点でもありますし、ここまではまとまった流動が年間を通してあると考えて良さそうです。スキーシャトルバスは硯川と奥志賀を結んでいますね。明るい時間帯だけですが20〜30分おきに走っています。水平リフト的な利用方法ですね。
 高天原から野沢温泉や秋山郷への新周遊ルート(接続バスは1日数本でよいのです)ができれば、それも観光地の新しい魅力になるのではないでしょうか。30年来の草津から湯田中のコースに加え3地域を組み合わせるコース設定ができれば、目新しい宣伝もできるでしょう。完成したら、立ち上げの時期には団体客を格安で呼び込んで、リピーターを確保すべきでしょう。「自然に優しい登山電車で行く温泉と高原の旅」なんてコピーですか?バス旅行でもいいのです。電車があるところだけ電車に乗ってもらえば。大井川なんかはいいお手本になるのではないでしょうか。結構有名になったのではないですか、「SL列車と登山鉄道でゆく寸又峡温泉の旅」。寸又峡温泉は列車の終点ではないですよね。まあ、ダム建設のために建設された大井川鉄道も十分元を取った鉄道路線ですが・・・。

 最後に抜け道のこと。安房峠は違いますが、志賀草津ルートや菅平越えが抜け道であることは良く分かります。ただ、高速道路や広域農道などふもとに新しい道路ができて、無理に山へ登らなくとも良くなっているのではないでしょうか。松本〜富山のコースでも安房トンネルの他、上越周りの高速道路や姫川沿いから糸魚川へ抜けるような人は多くはないのでしょうか?これは素朴な疑問です。山の道はやっぱり山の人たちのもののような気もするのですが・・・。

 今宵は旅行気分で書いてみました。また、いろいろ教えて下さい。乱文ご容赦。

Re:他エリアに与える影響への配慮も必要
 投稿者---とも氏(2000/11/15 18:34)

 ともです。

 さて、みなさまの議論を見させての意見を。

・上高地
 安房トンネルの開通以後、R158の交通量は格段に増えたという印象があります。
 併用軌道では、現状でも狭くすれ違いが困難な大型車を考えると厳しいでしょうから、やはりバイパス(安房トンネルと松本ICを結ぶ自動車専用道路の構想がありますね)を実現し、通過交通はこちらに転換させて、現国道を軌道化してしまうのが妥当なところかなという印象です。
 松本〜(R148)〜糸魚川〜(北陸道)〜富山に比べ、安房トンネルルートは距離も短く、速いので、災害時のリダンダンシー確保の観点からも残さないとならないでしょう。
 軌道化にあたってはかなり線形が厳しいところが多いので、工夫が必要です。とはいえ、R158は最も急なところでも8%程度でしょうから十分粘着式で対応可能でしょう。
 あと、採算性で見ると上高地は通年型の観光地ではないので、安房トンネルを抜けて岐阜県側まで路線がほしいところです。
 安房トンネルの避難抗がありますから、これを使えれば敷設は可能かもしれませんが。そして平湯から奥飛騨温泉郷まで路線を延ばし、神岡鉄道へ入れれば、北アルプス循環ルートの完成です。氷河急行バリの観光列車を運行しても良いかもしれないですね(笑)

・志賀高原
 志賀高原の場合には併用軌道は技術的にやはり厳しいようです。
 詳しく線形を見てみましたが、鉄道曲線の限界に近い曲線が多く、勾配を考慮すると併用軌道では相当な改良を覚悟する必要がありそうです。
 一方、専用軌道の場合、環境上の問題はありますが、なんとかなりそうな気がします。
 その場合のルートとして新たに提案したいのが須坂〜山田牧場〜熊ノ湯ルートです。
 夏の地元住民の抜け道ルートですが、こちらのほうが距離で勾配を稼げるのでトンネルと橋梁に頼ることにはなりそうですが、実現性があるかなという印象です。
 菅平線との一体化もあり得ますね。
 もっと言えば、志賀高原ほどの観光地ならば、なにも現況道路と一体化させなくても十分需要はありますよ。

・菅平
 ここは可能性は高いと思うのですが、大きな疑問が一つ。「誰が使うの?」です。
 菅平はスキー場として素質は高いものの白馬や志賀に押され今一つパッとしませんし、夏に至っては合宿のイメージで観光地にはほど遠いですね。観光資源も決して豊富ではありません。
 先の志賀高原方面との一体化などの新たな方策をとらない限りは厳しいかな・・・という気がします。

・新たな提案
 志賀高原や上高地ではなく新たに登山電車系でやれそうなところで一つ提案したいのがあるのですが、ここでは長くなるのでタイトルだけ。
 「長野〜白馬ルート」です。

 では、新たな提案は別項目で(笑)

Re:他エリアに与える影響への配慮も必要
 投稿者---KAZ氏(2000/11/15 19:45)

 ども。

 長野・白馬ルートですかぁ、これは因縁のルートですね・・・。

 ご存知の方は少ないと思うのですが、大昔(戦前)長野から白馬を目指した鉄道がありました。その名も善光寺白馬電鉄。電鉄とは名ばかりの非電化ローカル線でしたが、長野駅南にあった南長野駅から市街地辺縁を取り囲むようなルートで裾花川を遡っていましたが、山が険しくなるところで資金不足で頓挫し、戦中には不幸なことに資材供給のため線路を剥がされ、休止となりました。戦後は長野県や白馬側の出資者、そして白馬村(当時は名前が違っていますが)が熱心に復活運動を展開し、搬出されたものの残存する資材については所在を調べ上げいつでも買い戻しができるようにし、長野県は復活と白馬までの事業化に必要な費用の試算を行い、国には復活に必要な補償や免許の再交付などを求めて活動していましたが、結局は願い叶わず正式に廃止されてしまいました。
 新幹線ができ、オリンピック道路ができて大北(大糸線沿線)と長野の結びつきは強まっており、実現すれば観光需要だけでなく地元民にとっても大変有難い路線になるはずですね。高規格LRTって感じで長野市内やスキー場エリアではトラムとして、途中区間は高規格路線としてすっ飛ばすような運転が出来ればいいですね。

 しっかし採算は合うのかな・・・トンネル多くなりそうだし・・

〔金沢市〕LRT導入の布石か? 交通実験
 投稿者---打越健太郎氏(2000/11/09 16:14)
─Re:LRT導入の布石か? 交通実験

 打越健太郎です。大変面白いページを発見致しました。石川県と金沢市による、金沢付近における交通実験です(参考1)。具体的には

・バスレーンの区間
・区間延長終バスの繰り下げ(24:00まで)
・パーク&ライドの実施

 これだけなら、「これ何?」とお思いかもしれませんが、このバスレーンのルート、金沢に導入が計画されている軌道系交通のルート案(参考2)とほぼ同様です。この軌道系プラン、LRTとガイドウェイバスとが候補に上がっておりますが、ガイドウェイバスは地下導入が計画されていますから、道路を封鎖して行うということは、ひれは石川県や金沢市はLRTを考えているということなのでしょうか? 期待に胸が踊りますね。

参考1 http://www.pref.ishikawa.jp/toshi/
参考2 http://www.urban.ne.jp/home/yaman/news12.htm

Re:LRT導入の布石か? 交通実験
 投稿者---KAZ氏(2000/11/10 00:54)

 ども。

 金沢の交通実験ですが、お察しの通りLRTの導入を踏まえた実証実験です。最近では都心周辺の迂回道路建設も進みつつあるようで、思い切った施策を練っているようです。以前に市の担当者に取材した際も「街づくりに一番インパクトが大きく環境問題にも配慮できるのがLRTで、是非とも導入してみたい」とコメントされてましたので、国の理解が得られ始めたこの時期を逃したくないのではないでしょうか。長年の懸案ですからね、都心部の交通問題は。

 ちなみにYAHOO!の掲示板で「金沢に地下鉄いる?」なんてトピを作って、一般的な意見を集めてみたりしています。
 掲示板−地域情報−日本の地方−北陸−石川 で見て下さい。案外市民の方は冷静に交通問題を考えていらっしゃるようです。

YAHOO!掲示板「金沢に地下鉄いる?」 http://messages1.yahoo.co.jp/bbs?.…

2005.05.15Update

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