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【検証:近未来交通地図】<中量輸送システムの明日…>
(過去ログNo.303)

下記内容は予告なしに変更することがありますので、予め御了承下さい。
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岡山における軌道交通についての私案
 投稿者---さいたま市民@西浦和氏(2000/10/24 01:17)
─Re:岡山における軌道交通についての私案
└Re:岡山における軌道交通についての私案
岡山の都心環状線計画
└周辺鉄道の状況と岡山の都市構造
 └Re:周辺鉄道の状況と岡山の都市構造
  └燃料電池車もいいけれど
   └越すに越せない岡山駅?
    └Re:越すに越せない岡山駅?
     └岡山私案整理
      └Re:岡山私案整理
       └Re:岡山私案整理
        └ちょっと告知
         └Re:ちょっと告知
岡山私案補足の蛇足
└Re:岡山私案補足の蛇足
 └委員会報告
 └Re:岡山私案補足の蛇足
  └Re:岡山私案補足の蛇足
   └Re:岡山私案補足の蛇足

 掲示板の皆様。管理人様。よろしくお願いいたします。

 それでは、岡山です。

 岡山市は路面電車の残る数少ない都市の一つですね。路面電車の活性化を目指す都市としては活気があります。
 私が構想を練るときは、国土地理院の地形図のみで、シミュレーションゲームさながらの路線構想を練るのです。そのときに心がけるのは、交通流がありそうな地点を結ぶこと、住宅がある程度密集している地域を通ることです。都市計画との関係はほとんど考えません。既存の鉄道路線との関係は、時刻表などで、現状の鉄道輸送の状況をおさえて、可能性を探るといったところです。
 水戸市付近で行った方法で、岡山市を考えてみましょう。

 岡山付近の都市の分布は、西隣に倉敷市があり玉島、水島、児島下津井といった小中心地があり、南には玉野市、岡山市自身にも西大寺などの小中心地があります。岡山市街の北方では、ニュータウン造成が行われており、住宅地は拡大傾向にあるように見られます。市街はJR線と旭川の間に広がり、市街の南方、児島干拓地の方向にも住宅地の拡大が見られます。
 これらを結ぶ形で軌道系交通の再構築(リストラクチャー)を考えてみましょう。
 現状の鉄道路線は、東西に山陽本線、南に瀬戸大橋線、宇野線、北には津山線、東に赤穂線、北西に吉備線が延びています。倉敷駅からは北へ伯備線、南へ水島臨海鉄道が埋め立て地に延びています。市街地には、話題の「岡山電気軌道」が2つの路線を延ばしています。

 さて、岡山電気軌道の延長の構想もありますので、これも加えて、思いつきの案をまとめてみましょう。
 岡山電気軌道は、駅前から南下して、市役所、岡山大学医学部方向への延長が構想されていますが、大元駅へつなぎましょう。ここから臨海鉄道の廃線を復活させ、並木町の住宅地を抜けて、築港町の中央卸売市場へ乗り入れます。ここを駐車場のある交通ターミナルにして(土地もありそうです)、交通結節点とします。児島湖以南からのバスはここを終点にして、電車に乗ってもらいましょう。もしくは清輝橋から路線を南下させ、中央卸売市場へ乗り入れる線も将来はかんがえましょう。大循環運転の可能性もありますね。
 岡山駅はJR地下を横断する地下道を拡張して乗り入れ、西口へ出られるような路線の可能性をさぐりましょう。それができれば、吉備線への乗り入れができますね。また、岡山大学方向へ延長もできますね。
 現在線の城下から北上させ、法界院駅への路線も考えましょう。法界院駅では、津山線へ乗り入れることもできます。さらに、岡山大学、住宅地が増えつつある岡山インター付近、運転免許センター、岡山空港と結ぶ可能性もありますね。
 旭川を渡った東山終点からは、西大寺方向へ延長もできます。しかし、住宅地は百間川の手前ぐらいまでしか広がっていませんから、終点にパークアンドライドのターミナルを作れば、さらに西からの交通流を結節できます。
 JR線との乗り入れは、大元駅での宇野線、瀬戸大橋線(乗り入れ先は児島まで)、法界院駅での津山線(同、玉柏までぐらい)、岡山駅西口での吉備線(乗り入れ先は総社まで)、山陽線に乗り入れる場合は、新倉敷まで、倉敷から水島臨海線(今は旅客輸送してないかな)に更に乗り入れて水島工業地帯へ。岡山の中心部との間のバス路線はシフトできるのでは?

 運営主体は、新規延長区間の施設(道路含めて)は国土交通省、復活する臨海鉄道・岡山駅下の地下駅と乗り入れ取り付け線(一番お金かかる)は地下街・JR・岡山電気軌道・バス会社・市・県・国土交通省などが分担した第3セクターでいいのでは。車両は岡電、前記の3セク、JRが所有して、運転は岡電とJRがそれぞれの路線を分担して運転する、ということで。
 路線網の計画は、既存の延長計画から進めて、市街地や延長予定地域の人口密度と相談しながら実現していけばよいでしょう。大元や法界院での乗り入れは、路線が到達した時点で考えれば良いでしょう。
 ちょっと大風呂敷を広げすぎましたかね。ダイヤとかは皆さんでひとつ・・・。

 今宵はこのへんで。

Re:岡山における軌道交通についての私案
 投稿者---とも氏(2000/10/25 00:09)

 みなさんこんばんは、ともです。

 さいたま市民@西浦和様の岡山での私案、興味深く読ませていただきました。
 実は、僕のイメージした将来案に近いのでおどろいてしまいましたが...
 ま、それはそれとして。ちょっとこのプランへの僕なりの提案をさせてください。

 今の岡山電軌の市内区間をループ化するというのはいかがでしょうか?
 というのも、県庁前通りでトランジットモールの社会実験を行ったところなかなか好評だったとの論文(交通工学研究会論文集)を読みまして、これは活用するしかないと思ったからです。
 とはいえ、この通りは2車線しかないとのことなので、一方向運行にならざるを得ません。そこで、市内中心部のループ運行です。
 ただ、この通りの北側には現在の軌道があり、今回、ご提案されているルートのうち、駅から南に行く路線と清輝橋線だけでもループ運行にできれば、機能するトランジットモールとなると考えられます。
 ループ運行はトランジットモールと併せて実施すれば、かなりの回遊性を持たせられますから、あとは商店街側の努力で活性化をはかれるでしょう。

 つづいて都市計画との関係です。
 基本的にはこのプランは都市計画とそれほどずれていないと思います。いろいろ資料を見たのですが、岡山の都市計画は割と市街化の区域を広くとっているので、LRTの延伸による住宅開発の影響はそれほど問題とはならないと思います。
 ただ、都市計画に合わせるとおもしろそうな展開が考えられるのでその提案をさせてください。
 岡山市内の瀬戸大橋線は連続立体交差事業で高架化されることが決まっています(すでに事業が行われています)。
 ということで、大元は乗り換えのみとしてはいかがでしょうか。さらに西側延伸も容易になりますね(区画整理が行われているようですから需要は大きいでしょう)。
 また、交通結節点ですが、2号バイパスとの交差部に設けてみてはいかがでしょうか。自動車の利便性を考慮すると、2号バイパス沿いというのは魅力です。
 バスターミナルにしても2号バイパス沿いという立地はバス事業者に魅力と思うのですが。
 ところで、大元で瀬戸大橋線に乗り入れられないとして、どこから乗り入れるかが問題となるわけですが、これは岡山駅北側に渡り線を設け、そこからではどうでしょうか。
 これは、大元から岡山駅と市内に系統が2分割されるのは利用者にとってあまりメリットのある話ではないと思うのです(京王線の在来線と新線の関係に近いかも知れません)。
 そこで、市内線に乗り入れる列車はすべて岡山駅を経由するようにするというのはいかがでしょうか。
 これであれば、岡山駅への利便性は低下しないままでの市内直通が可能です。
 もちろん低床車と高床車や軌間の問題がありますが...
 直通運転はいずれ必要が出てからということで乗り継ぎ利便性を向上しておけば良いとも思います。

 最後に事業です。新交通同様インフラ補助が適用されるものと想定します。
 まず、軌道ですが、国土交通省での全面整備は厳しいと思います。
 よって、国土交通省のインフラ補助をもらって、岡山県と岡山市が整備することになるでしょう(国道ならば国土交通省で整備できます)。
 また、第三セクターへの国の出資は事実上不可能(会計法上の問題がありますよね?)と思うので、ここで提案。
 PFIという新たな事業手法はいかでしょうか。経済学をやられた方なら御存じと思いますが、民間の金で公共物を整備して、民間が運営して償還したら公に渡す、もしくは民間に公が賃料を払うというものです。イギリスのLRT(ロンドン)などでの実施例があり、道路と鉄道の中間的な色の強いLRTには向いていると言う人もいます。
 日本の企業(商社やゼネコン等)もすぐに乗ってくる話でしょう(ロンドンのLRTはたしか日本企業がスポンサーだったような...)。

 こんなのはいかがでしょう。私も悪のりしてますが。
 御意見・反論おまちしてます。

Re:岡山における軌道交通についての私案
 投稿者---さいたま市民@西浦和氏(2000/10/25 03:30)

 こんばんわ。とも様、お返事ありがとうございます。

 そうなんですね。地図は正直です。ただ、現状のバス路線がどのように展開しているかは全く無視して考えたので、いささか現実離れしているのではないかなあ・・・、と思ってはいたのです。
 岡山駅での乗り入れはどの方向にも可能でしょうか?それができれば、JRの各線から市内線に乗り入れて市内を一周して、元の路線または他の路線への直通ができればいいわけです。ちょうど、シドニーやアデレードのような形になります。地図を見ますと、貨物操車場の跡がありますね。これなどをうまく利用したいところです。
 市内線の循環計画もありますね。道路の狭い所の路線を生かすのであれば、単線、一方通行も一つの方法ですね。私は、道路では歩道沿いに線路を引くべきではないかと考えますので、極端なことを言えば、3車線(片側1.5車線)の道路があれば、複線の路面電車は建設できるのではないかと思っています。単線をセンターリザベーションして、停留所部分を複線として歩道側へ寄せるという手もあります。歩道が削れてしまうかもしれませんが。軌道敷をバスと共用するとすれば、複線を確保したいですね。放射路線では実現できるでしょう。
 臨海鉄道と2号線バイパスの交点は、立体交差になっていますね。鉄道が地上で、道路が高架です。ここへ、ショッピングセンターを兼ねたターミナルを建設できれば、立体的な交通ターミナルになるでしょうね。
 大元と法界院を結節点としたのは、津山線方向から市内線と岡山駅、瀬戸大橋線方向から市内線と岡山駅という流れを想定したのです。また、岡山駅からの乗り入れは、吉備線と山陽線倉敷方向からの市内線への乗り入れを想定した物です。新幹線や在来線長距離列車による他の都市圏との連絡点として岡山駅をハブと考えました。
 それから、どなたかが書かれていましたが、井原鉄道沿線と岡山市中心部(市内線区間)との交通流動はどのくらいあるのでしょうか。可能であるなら、この路線からの乗り入れ列車を考えても良いのでしょうか。井原鉄道も3セクですよね。岡山県が更に3セク鉄道を持てるのかという課題も出てきますね。
 大元駅が高架化されるのであれば、乗り入れにはなお都合がいいですね。市内線を瀬戸大橋線の両側へ取り付ければいいのですから、同じホームでの乗り換えも可能になります。ただ、駅の形や大きさがどうなるかが問題ですけども。まあ、高架駅の下に市内線が停留所を作るという形になるのでしょう。
 法界院駅は、どうなるかはわかりませんが、伊予鉄道の古町駅のような形でよいのです。非電化の津山線を市内線が平面交差する形の配線でよいと思います。そして、両方向からの乗り入れができれば、可能性が大きくなります。
 路線系統は、考えられる終点のすべての組み合わせができれば理想なのです。実際の流動に会わせて、運転間隔を整えればいいわけです。
 まさに、川島氏ではないのですが、12分間隔のサイクルで各方向を組み合わせたダイヤが作れればいいのです。市内線の都心部分では1分半ごと(その半分でも良いのですが)ぐらいに電車または路面気動車が来るように系統を作れば、バスが付け入る隙が無くなってしまうかも・・・。
 それから、岡山電気軌道は狭軌ですよね。軌間の心配はないです。電圧の方がJRと岡電で違うはずです。
 PFIで路面電車や新交通システムを運営するのはいい方法かも知れませんね。何でも3セクという時代ではないですものね。でも、本当は3セクというのは、鉄道会社のような公共性の高い企業の形態として、ある意味理想の形だったのではないですか。だんだん意味が変わってきてしまいましたが。
 そして最後に、皆様は「路面電車を考える館」のホームページを見ましたか?岡山の新型車両の絵や、東京都の試案が、広島の情報を中心に集められていますよ。

 どこか構想のリクエストがありましたら、また考えますよ。
 ご意見や情報をよろしくどうぞ

岡山の都心環状線計画
 投稿者---KAZ氏(2000/10/25 10:02)

 どうもです。
 詳しいレスはまたにしますね。ちょっと細かい資料がないもので・・・。

 で、岡山の延長案ですが、都心環状線は片回り(つまり単線)で構想されていたかと思います。その内側への自動車乗り入れ制限も同時に実施するような構想でしたね。岡山の発想は都心環状線部分については「都市内の水平エレベータ」ですね。
 郊外線も、大元駅への延長は市役所線の二次実施区間として構想されています。JRへの乗り入れも、非公式ですがJR側がLRV開発に乗り出しているという話があり、将来的には直通の意思があるようです。

 岡山の都心環状線計画についてはこちらで

路面電車を考える館・RACDA案 http://www.urban.ne.jp/home/yaman/racda.htm
路面電車を考える館・岡山市案 http://www.urban.ne.jp/home/yaman/news9.htm#ensin

 本来なら・・・
 RACDAのホームページに詳細な資料があるのですが、データが破壊されたようで今は復旧中とのこと。ここを見れば市内各所への延伸案などが数多く紹介されているのですが・・・。

RACDA http://www1.harenet.ne.jp/~racda/

 また、地図を手元に書き込みたいと思います。

周辺鉄道の状況と岡山の都市構造
 投稿者---KAZ氏(2000/10/25 10:18)

●井原鉄道について

 広域的には岡山文化圏ですが、生活圏で見れば井原以西は福山、以東は倉敷の生活圏でしょうか。直接的に通勤や通学で岡山までの流動が発生していることはないようです。岡山と倉敷は近接はしているものの別個の都市圏を持つようで、行政・広域業務は岡山が突出していますが、商業集積については倉敷もそこそこありますので、日常的な生活については備中地域は倉敷、備前地域は岡山、備後地域は福山が未だ中心都市として機能しているようです。

●旧岡山臨港鉄道について

 大元駅自体が倉庫街的な場所ですし、そこからも集落を見事に外してルートを取っていますので、復活させても今のままでは需要は少なそうですね。沿線開発を行うにも、道路が別ルートで整備されていますからそちらに軌道を敷く方が良さそうです。

●水島臨海鉄道について

 旅客営業ですが、昨今の構造不況の中貨物輸送が落ち込み、その結果やっと旅客列車の本格的設定が可能になり、今は日中20分毎くらいで運転されています。本業の貨物輸送を凌ぐ勢いで利用者も伸びているようです。
 倉敷市は、倉敷駅周辺と水島の二極化した市街地を持ちますので、都市内ではありますが都市間流動的なものがあります。大規模ではないものの、水島にも商業集積はありますし、昨今は郊外拠点的な性格も出てきているようです。その上、工場の事務所や研究所など業務流動がありますから、旅客列車は設定すれば利用があるのは当初から明白だったようですが、当時は貨物輸送で手一杯で旅客の輸送にまで手が回らなかっただけのようです。車輛もキハ20系列の旧型車はほとんど駆逐され、新型気動車(18m車だったかな?)が導入されて面目も一新、駅も増設されるなど旅客輸送のてこ入れが進んでいます。倉敷市としても都市を縦貫する基幹交通として将来を期待しているようです。

 あと、岡山の都市構造ですが、昔は表町商店街が都心として機能していましたが、高島屋やVIVREの開業で岡山駅前も新都心として注目を集め、今では却って表町より大きいのではないかと思うような状況になっています。特に若年層には表町は魅力が薄く、VIVREを核として西川緑道公園辺りにかけてのエリアが若者向けの店が集まる場所になっています。
 あと、岡山の都心構造の特徴としては「核がない」ことが挙げられます。普通は強い求心力を持った施設がコアになるものですが、岡山は一応は表町商店街と天満屋がコアとされているものの、それほど強烈に人を惹きつける要素にはなっていないことになっています。また旧都心と駅の距離が断絶というには近すぎて(700m)、駅と旧都心に挟まれたエリアが緩慢に発達してしまい、結果的には様々な要素がエリア内に混在・点在することになってしまいました。また、飲み屋街というものも従来からまとまっておらず、市内各所に飲み屋が点在するという拡散された都心構造になっています。

 こういった意味では、水平エレベータ的なLRTには向いている都市ということになります。街を回遊して楽しむには拡散しすぎているので、歩行補助具的な役割で電車を利用してもらうというスタンスですね。郊外住宅地と都心を結ぶという面ではちょっと辛い点がある都市(拡散した住宅地構成)なので、今の環状線計画が妥当なところでしょうか。

岡電 Re:周辺鉄道の状況と岡山の都市構造
 投稿者---エル・アルコン氏(2000/10/25 19:30)
 http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

●岡山市内線
 郊外鉄道の相互乗り入れですが、岡山駅構内の東西で地下にもぐり、表口の現電停までは地下、そこから西川にかけて地上に出るという形態が宜しいかと思います。
 やはりJR岡山駅で新幹線や在来各線に乗り換える需要は多いですから、岡山の手前で市内線と岡山駅行きに分散することは、お互いの利便性を損なうと思います。

 岡山駅西口寄り直下に「岡山駅」、現電停付近に「岡山駅表口」と設置するイメージです。
 なお、地下化、しかも地下街をかわすため地下2階以下のレベルになることへの懸念ですが、不幸中の幸いというか、現在の電停も地下道からのアプローチですから地下街から上に行くか、下に行くかの違いで済みます。ただ、地上3階の新幹線連絡が苦しいですね。

***
 津山線、吉備線が非電化ですから車両をどうするという話になります。路面ディーゼルというのはかつて札幌市営で実例がありましたが、環境の面から問題ですし、電化するというのも投資がかさみます。

 ここで推したいのは、燃料電池車です。大型車用の実用は遅れると思っていたのですが、ダイムラークライスラーがバスの上市からスタートするという話もあり、この問題はクリアされたと見ていいでしょう。

 燃料電池は結局電気エネルギーですから、電気式ディーゼル車をイメージした仕上がりになります。
 既存設備との融合を考えると、架空線からの集電も併用するデュアルエンジン方式も選択肢になります(米国の電気式DLには第三軌条からの集電も可能なものがある)。

 非電化路線への直通運転を環境に優しい車両で実現できます。

●水島臨海
 キハ20タイプで三菱自工前まで往復した経験があります。
 とにかく驚いたのは、倉敷駅を出てしばらくは長閑なのですが、そのうち高架線になって高架駅が続くことです。しかもその駅間が短く、貨物交換用に有効長は非常に長いので、複線のような趣です。

 ただ、その駅間の短さと、高架駅というのが利用しやすさという面では二律背反気味ですね。

燃料電池車もいいけれど
 投稿者---打越健太郎(2000/10/25 21:14)

 打越健太郎です。岡山ですが、市役所も乗り気、市民団体も活発、と大変期待が持てる現状ですね。ここで実現すれば、各地で導入が検討されているLRTにとって一段の追い風になりますし、国土交通省発足の「ご祝儀」に…と、期待しています(僕も悪乗りかな?)どうせ導入するのなら、下でも何回か触れられているように郊外線に直通して、本当の意味でのLRT、シームレス化を図って欲しいものです(これでバスに対抗できますね)。

 因みに、エル・アルコン様、ご安心下さい。ご提案の「燃料電池車」でも勿論結構なのですが(先の投稿で僕が訳の分からない事を言っておりますが、本日、このページの紹介・転載を許可するメールが届きました)、僕が紹介したLRD、「ディーゼルLRV」を導入すれば、ディーゼルカーでも環境破壊は心配ありません。「天麩羅油から造った軽油で走れる」との事ですから(天麩羅油には硫黄酸化物が含まれない)、これの導入でも大丈夫です。因みに、そのメールに拠れば、「予算さえあればすぐ造れる」「1067mm軌間でも大丈夫」と、実に頼もしい様子です。これからは、LRT導入に際して、非電化路線を計画の中に取り込めますね(開発者のメールでは、万葉線と氷見線との直通に使ってみたい、との事でした)。さいたま市民@西浦和様、今後はこの「LRD」も武器に、色々と各地のLRT計画を立案して頂けませんか。

越すに越せない岡山駅?
 投稿者---KAZ氏(2000/10/25 21:33)

 ちょこっとだけ・・・

 岡山のRACDA案では、駅北側でJR線を高架橋で乗り越し、そこでJR線に繋ぐようになっていますね。駅下地下案は現実的には現駅舎・新幹線高架が地下線受け入れに対応していない(杭の位置や構造など)と思われますので、かなり深く潜らないといけなくなりそうですし、そうなればLRTの特徴である「気軽さ」がかなり阻害されることにもなりそうです。

 細かくは後ほど・・・

Re:越すに越せない岡山駅?
 投稿者---エル・アルコン氏(2000/10/26 00:07) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 高架で乗り越して西口に向かうとなると、電車通り(「桃太郎大通り」でしたっけ)が駅前ど真ん中というロケーションの良さが却って災いして、迂回距離が長くなりますね。

 現電停で地下2階、その後さらにもぐって新幹線高架をくぐり、在来線ホームの下で上り詰めるという手の方が移動距離が少なくなりそうです。

 また、都内の地下鉄工事でしたっけ、既存建造物の基礎を切り取って、それを受けるトンネルと一体になった構造物を新しい基礎にする手法が使われているので、これの応用で地下線に出来ないものでしょうか。

***
 廃天ぷら油(植物油)動車のプランを拝見しました。
 確かに鉱油と違い、硫黄分の問題が発生しませんね。
 ただ、NoX(窒素酸化物)はどうでしょうか。ディーゼルエンジンが問題視されている原因は、発癌物質である黒煙・粒子状物質とともにNoXが主ですね。
 これは高温反応になるディーゼルエンジンの宿命とでもいうべき問題で、化学式から見ても燃料内の成分とは別の問題のようですが。

 なお、根本的な問題として、その燃料の生産は追いつくのでしょうか。
 例えば一般家庭でガソリンと天ぷら油(&サラダ油など植物油一般)の消費量を比較したら、ガソリンの方が圧倒的に多い気がします。
 少なくとも我が家では、最低月に1度はガソリンを入れますが、食用油の消費は桁違いに少ないです。
 業務用も含めても、同じようなものでしょう。

 このあたり、リサイクルの陥りやすい罠に嵌まっている懸念があります。
   #再生品に対する需要を無視した回収・再生による値崩れ、再生品の生産・供給能力を無視した供給計画による原料不足。

 また、「近未来交通地図」本館でそのうち論じるつもりの、環境問題でクルマが狙う逆転ホームランの燃料電池システムですが、技術的には既に確立しているシステムのクルマでの普及が遅れている原因の一つが、燃料供給体制問題なのです。

 既存のネットワークを持つのは石油会社であり、水素系燃料の供給主体が別の業界になるのであれば、既存GSとの食い合いになるだけです。
 そのため、事態によっては一瞬にして利権を失う石油業界をうまく巻き込んで供給体制を築くといった構造変換への対応を考える時間が必要ということです。

自動車】自動車の将来に関する私論・燃料電池車を中心として ../traffic/log015.html#5

岡山私案整理
 投稿者---さいたま市民@西浦和氏(2000/10/26 00:53)

 こんばんわ。皆様、ありがとうございます。
 なかなかのにぎわいを喜んでおります。勉強になります。

 岡山は、難しいでしたね。
 市内交通を担当し、あまり長いとはいえない路線を維持してきた岡山電気軌道をどう展開するか、ということを考えてみたのですが、路線がだいたい市内の密集地と重なるので、密集地から離れる路線を考えるときに臨海鉄道跡を活用してみようと思ったのです。児島湾沿岸の岡山港に隣接する市場や住宅地の展開が見られるので、この地域と市内の速達の意味も含めて直線的な線路跡に着目しました。大元駅付近が倉庫街とのことで、新都心化の可能性はどうでしょうか。市街地が瀬戸大橋線の西へ展開するようであれば、将来性があるかな。
 近郊路線との直通は、岡山駅を中心にJRが結構放射路線をもっているので、これらを市内へ直通するということにこだわりました。岡山駅の構造が詳しくわかりませんでしたが、地下、高架両方の方法があるということはわかりました。
 高架の場合、岡山駅の跨線橋に横付けで直角に駅を作り、新幹線の高架下の駅ビル2Fから顔を出し、既存の線路へ坂を下りるデザインが有効かもしれないですね。西口側はJRの両方向へ乗り入れられるように急カーブの後、坂を下りる形になりますか。また、岡山大学方向への道路へ延長の場合は、その道路へ下りていけばいいですね。地下線に比べると、工事のしやすさや費用も都合がいいかも。地下街の振興のためには地下駅の方がいいのですが。
 市内循環の水平エレベータという感覚で捉えられる市内線区間と郊外線との乗り入れ路線は、ちょっとポリシーが違ってきます。車両も違うタイプになるかもしれませんね。ただ、この2つの要素を兼ね備えた車両を構想することは可能だと思います。でも明らかに違う方が乗る方にはわかりやすいです。
 それから、これまで触れませんでしたが、「天満屋バスセンター(いまどうなってますか?)」はどのように組み込めばいいでしょうか。郊外からのバス路線も市内循環線に重ねてもいいのでしょうか。

 交通流の基礎は、いわゆる「交通弱者」の流動に合わせた路線の設定が重要でしょう。この場合、弱者とは、中学高校生、病院等への通院者、自家用車を利用できない者などを考えています。ですから、このような人たちが集まる場所へ路線を設定しなければなりません。岡山の場合、JR駅と市内の中心街、住宅密集地域、公共施設、大病院、高校大学といった教育施設を結ぶ路線が基礎になります。経営の上でも、基礎的な流動からの固定的な収入を得て初めて、安定的な経営ができるのでしょう。そして、意欲的な営業施策に取り組むことができるのでしょう。バスとの間も競合ではなく、補完を考えなければなりません。自家用車利用者とも同様な補完ができるように固定客のシフトを考えなければなりません。
 岡山では、県庁、市役所、医学部病院、岡山大学などが程良く市街の中心やJR駅から離れているので、固定した流動が期待できます。このような公共施設を結び、さらにこれらと商業中心を結ぶことで、都市の市街地内での流動をプロヂュースする役割もLRTにはあると思います。

 みなさまのご意見ありがとうございました。
 次は、どこをやってみましょうか。高岡かあ。

Re:岡山私案整理
 投稿者---KAZ氏(2000/10/26 01:31)

 どうもです。

 岡山駅への電車乗り入れですが、西口に電車を入れる必要性ってさほど高くないと思っています。完全に裏口になっていますし、運動公園などの諸施設は駅より北になりますから、表口広場から駅北側の高架橋で乗り越えるRACDA案も問題はないと思います。市街地や岡大方面からの路線も西口に行くのと変わらない距離で表口に入れますから、新幹線連絡の便利な表口にスムーズに入る方が却って便利なのではないかとも思いますね。

 天満屋バスセンターですが、岡山のバスは天満屋発・駅前発とも必ず両方を通るルート(例えば駅前ターミナル発〜天満屋センター〜再び岡山駅前〜津高営業所方面行き)になっていますから、駅前でうまく連絡させれば天満屋に拘る必要は薄いかも知れません。電車通りからの天満屋へのルートは道が細くしかも肝心の天満屋センターが狭いので電車乗り入れのスペースはなさそうです。あと問題は清輝橋線ルートからの導入はできるものの、東山線からは諸施設の配置がまずく道路がないため地上での導入はできません。そうなれば清輝橋線から導入してループ線若しくは折り返し線とするしかないのですが、そうなれば乗り入れの系統数・列車数とも限定されてしまい、バスとの結節には力不足になりそうです。
 そもそも岡山は天満屋センター以外にも宇野バスと中鉄バスが別にセンターを構えていますから、天満屋が絶対的なバスセンターにはなっていません。駅の方が集積度は高いようですが、駅には宇野バスが入っていないのかな・・・?
 バスも岡電・両備・中鉄・下電・宇野・JRの6社があまり連携を取らずに運営されてきた経緯がありますから(一応岡電が市内線・他各社が郊外線という棲み分けはあるようですが、宇野バスは市内線もやってますね)、その調整も含めた総合交通センターを設立する必要があるのかも知れませんね。まあ、それをどこに建設するかもめそうですが。突出した都心がない状態の中に、強い求心力を持つ設備が出現することになるので、将来の都心形成にとても大きな影響が出るものと思いますから。

 RACDAには頑張ってもらいたいです。

Re:岡山私案整理
 投稿者---とも氏(2000/10/26 18:59)

 ともです。

 みなさまの意見・ご提案読ませていただきました。
 そうですね。よく考えたら岡山は先進的にいろいろ調査してますから環状化の話もありますよね。きちっと調べずに書いてしまいました。失礼しました。

 ところで、岡山への通勤圏と交通の状況をちょっと調べてみました。どーでもいいデータですが、ティーブレーク代わりに一つ。

 岡山への通勤依存度が高い地域は倉敷への通勤依存度も高く、結果的に同じ都市圏とみなすのが自然なようです。
 実際、都市計画のエリア設定は、岡山県南広域という岡山市や倉敷市など周辺都市を含んだものとして設定されています。
 また、交通状況ですが、すべての移動の交通手段の割合は、1994年の調査で、鉄道利用3.8%、バス・路面電車利用2.1%、自動車利用56.4%、二輪車利用19.9%、徒歩17.7%、その他0.1%です。
 そして岡山県南都市圏の総トリップ数(動いている人数の延べ)は312万トリップです。

 これから見ると、特徴的なのは自動車・二輪車利用の高さと、バス・路面電車利用の低さです。
 路面電車が残っている都市で、これほどバス・路面電車利用の低い都市はないですね。
 これは路線網の短さの問題や、KAZさんのおっしゃるとおり「核がない」ことによる分散傾向もあります。それが自動車利用の多さにつながります。
 しかし、期待がもてる項目もあります。それは二輪車の高さです。一般的に二輪車を交通機関として選択するという行動は、他の交通機関が不便であることから起こると考えられます。車が便利なら自動車に、バスが便利ならバスに流れます。
 これは、路面電車にとっては潜在需要があることを示しているとも考えられます。ということは市街地の整備と併せ、郊外路線を適切に設定することによって利用者の増加が期待できるとも考えられます。
 実際、路面電車が住宅地に乗り入れている都市では比較的高く、長崎12.7%、函館12.5%、熊本4.8%となっています。

 どうでもいいデータですが、参考になりますかね?
 他の都市もリクエストがあれば調べます。

 では。

ちょっと告知
 投稿者---加藤氏(2000/10/26 21:11)

 皆様のご意見、興味深く拝読させて頂いてます。
 打越健太郎さんのライヴは、11月3日渋谷にて行われます。皆さんぜひいらしてください。
 詳細は↓を!!

http://www.asahi-net.or.jp/~zv7h-ktu/

Re:ちょっと告知
 投稿者---エル・アルコン氏(2000/10/27 00:38) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

↑への横レスです^^;;

 いやいや、笑わして頂きました(笑っちゃ失礼かな)感じが似ていた大学のサークルの先輩を思い出してしまいました。
 いやほんま、これが騙りでなかったとしたら、冗談抜きですごい才覚ですよ

岡山私案補足の蛇足
 投稿者---さいたま市民@西浦和氏(2000/10/27 01:17)

 こんばんわ。
 とも様、KAZ様、エル・アルコン様。ありがとうございます。打越様が芸能人だったとは驚きです。

 岡山は、構想が計画になりはじめているのでしょうが、私は、疑問があります。「路面電車とまちづくり」の本も読んだのですが、なにかしっくり行かないのです。自分で振っておきながら、水を差すような投稿になるかもしれないのですが、何かの参考におつき合いください。
 私の投稿におつき合いいただいている皆様は、うすうすおわかりになり始めているかもしれませんが、私の商売柄、都市の分析の考え方が地理と歴史と経済の概略に基づくものであるわけです。従って、都市の時系列的な地理や経済の変化を考えながら分析をしているつもりです。その精密さでは、掲示板の投稿という限界がありますのでそこはお許しいただくとして、前記の「しっくりいかない」点について、考えてみたいです。
 前にも投稿しましたが、どうしても、交通流の変化の歴史のなかで、路面電車の復活の論調が、空回りしているような気がするのです。私は鉄道マニアですから、鉄道にエールを送り続けますし、路線網の再構築が鉄道の復権に資するものと信じています。この掲示板でも前の掲示板でも各種交通機関の特性を吟味した上で、実現するべきでしょうと主張してきました。皆様もこの点においては同意見だと思っています。
 NGOが結成され、元気に活動されているのも大いに励まされますが、岡山圏域全体の交通の中での位置づけがよくわからない所があります。例えば私たちが話題にしている近郊線との直通(一部の路線はLRT化する事になっている構想ですが)や、市内での他の交通機関との連携補完関係などです。
 建設、運営のための細かなノウハウは積み重ねられているのですが、その基本的な目的や利用者の明確な規定ができていませんね。前の投稿で、私は「交通弱者」を規定しましたが、市民団体レベルでも、こういう明確できめの細かいマーケッティングができなければ(大抵、それがどのような意味があるのかと言われる)、どのように新型の電車が「市民の声で」実現したとしても、乗る人がいなくなってしまうでしょう。また、「先進的な」首長が実現のために奔走したとしても、税金の無駄遣いと責められるでしょう。完成させることが目的なのでは、大学受験の受験生ではないのですから、出来上がったとたんに立ち往生では笑うに笑えません。
 おそらく、この掲示板の話題はそういう危機感から、皆さんも参加されているのでしょう、ですから、「彼ら」が思い至らないような視点を指摘していこうではありませんか。

 そこで、岡山に戻りまして、補足の蛇足です。天満屋の話もしましたが、循環線の各所に各社(6社あるとは・・・)のバスターミナルを置くというのはどうでしょうか。天満屋や駅前はもちろん回ってもらうような路線やダイヤ設定をすればいいでしょう。そしてバスは鉄道に沿わない放射路線を担当するべきでしょう。
 それからやっぱり、西口側の路線は、岡山インターへ延ばすといいですね。お金はかかるでしょうが。高速バスとLRTのインターでの接続というのもわかりやすいのでは。
 「彼ら」の構想には、水島までの乗り入れはないですね。このような連接都市状態の岡山と倉敷なのであれば、現状の山陽線伯備線のダイヤに加えて小単位高頻度の区間運転を担当するLRTを昼間だけでも運転できればいいのではないでしょうか。車両の高速性能が試されますが。水島のディーゼルカーが岡山へ乗り入れるというのは今までもなかったですよね。そのへんからの実現はどうでしょう。目標は広域交通営団でしょうか。行政や消防などは広域化しているのですから、交通でも努力すればいいと思います。
 とも様の投稿で、「バイク」の利用者割合が多い、という情報がありましたね。岡山は瀬戸内海気候で、晴天の日が多いという、まさに地理的条件からそうなっているのでしょう。ただ、高齢化に伴ってかつてほどバイクが流行っているわけではないですね。この人たちは取り込めるかもしれません。数キロの移動の人たちでしょうか。小単位高頻度の公共輸送機関がねらうべきターゲットですね。軌道系交通機関空白地帯である、インター方向と児島湾方向の南北へ市街地化が進んでいるようですので、軌道系交通機関の可能性があるのでは。
 バスにせよ、LRTにせよ、ソフト面でのシームレスを進めるべきですね。ワンコイン区間を工夫するとか、プリペイドカード利用を促進するとか、これはどこの都市でも言えることですね。

 乱筆ご容赦。

Re:岡山私案補足の蛇足
 投稿者---KAZ氏(2000/10/27 10:09)

 どうもです。

 岡山は郊外からの流入を公共交通で受け止めようという発想ではなく、都心内部で発生している「徒歩流動」を補助し、また無秩序に流れ込む通過流動の防波堤として軌道を活用しようとしています。都心環状線が完成した際には、その内側の自動車通行禁止が併せて実施されるようです。都心環状線の外周には要所要所にパーク&ライド用駐車場を設置し、そこまでは自動車アクセスを認め、都心内部へは入れないようにして都心内部の歩行環境を良好に保ち、またある程度の拡がりを持つ都心内の移動を補助するために環状線と清輝橋線を活用するという方策です。
 ここで良く検討されている郊外からの流入を受け止めるLRTとは性格が異なります。都市内の水平エレベータの発想です。環状線の内側への自動車乗り入れ禁止を打ち出しているのは賛否両論なのですが、今の都心構造では何らかの歩行補助策がないと回遊してもらえないような状態になっていますから、駅前と西川緑道・表町を包括するエリアを環状線で包んで明確に「都心」として認知させ、その中の回遊性を増すためのLRTですね。
 
 岡山市はこの役割を明確に打ち出していたかと思いますよ。RACDA案は羽を広げすぎといった感じもありますが・・・

委員会報告
 投稿者---KAZ氏(2000/10/27 10:45)

 岡山市のホームページで委員会の報告が公開されています。
 岡山の市勢や総合的都市政策との整合性・バスとの調整などを複数の案を並列で記してあります。かなり読み応えがあると思いますので、ぜひご一読を。

http://www.city.okayama.okayama.jp/toshi/tokei/toshi_kotsu/koutuutyousa/investigation.htm

 さてリンクのタグは成功してるかな・・・

Re:岡山私案補足の蛇足
 投稿者---エル・アルコン氏(2000/10/27 12:19) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 確かに岡山のスケールですと、市街地については「鉄道」というより「動く歩道」的な使われ方を想定した方がいいですね。

 ただ、市街地での回遊がテーマであっても、回遊する人の太宗は、同じ市街地から来るのではなく、郊外からクルマやバスで直接、または郊外鉄道利用岡山駅経由で来ます。ゆえに郊外鉄道との直通やパークアンドライドの要素は無意味ではないです。
 水平エレベーターを郊外鉄道とくっつけて、目的地へ無理なく楽に移動できるという性格を持たせられたら公共交通として満点じゃないでしょうか。

 何年も前に岡山から難波行きのバスに乗った際、大通り上の路上停留所だったバス乗り場へ出て、発車まで間があったのでそぞろ歩きをしたらもう2つ目の柳川電停だった、という規模です。郊外線との直通を考えないのであれば、冗談抜きで椅子のついた動く歩道でもいいかもしれません。

***
 宇野自動車は岡山駅に入ってますよ。
 そのかわりサブターミナル?として本社のある内山下を起終点にしているようですが。
 名前からして宇野方面のバスに見えるのですが、地盤は山陽町や英田郡方面など岡山東方です。最初は私も面食らいましたが、なんでも、オーナーが宇野さんということでの「宇野バス」だそうです。

Re:岡山私案補足の蛇足
 投稿者---KAZ氏(2000/10/27 19:20)

 ども。

 岡山市案でも環状線沿線でのパーク&ライド(都心乗り入れ規制の受け皿として)や東山や清輝橋・大元でのパーク&ライド・バス&ライドも企画していますね。ちゃんと郊外からの流動を公共交通に誘導する策は練っています。
 あと、岡山案で特徴的なのは、市街地内の移動はLRTで、郊外からの流入はバスで、と明確に分けているのが面白いところです。まとまった人数が移動する市街地内でLRTを使い、距離が長くなり拡散した集落を縫うような形態になる路線はバスの機動性を活かすようになっており、非常に現実的な案だと思います。バスはバスで都心内まできちんと乗り入れさせるようになっていますから、中途半端なバス&ライドより便利だと思います。途中で乗換えが必要ならば新規にバス利用者を開拓なんて無理に近いでしょうし、今のバス利用者まで逃すことも考えられます。岡山の道路事情はさほど逼迫していませんから、バスを途中で切って軌道系に移す必要がないはず。この発想は定時運行が難しい区間を定時性の高い軌道系に移して解決しようとしたものですから。バスの定時運行確保が容易なのであれば必要のない施策です。

 JRとの乗り入れについては、正直なところ岡山市の守備範囲ではないとも取れますし、市外のことは県が各市町村の調整を取りながら企画していくべきものでしょうね。岡山市域内の移動ならバスで十分便利ですし、岡山市が大々的に取り組む内容ではないのでしょう。この点はRACDAの出番ですね。

 って言うか、市街地入口まではクルマの使用を容認するような構想になっていますね。これはこれで非常に現実的で、市民にも受け容れられやすい内容ではないでしょうか。岡山のような拡散型の都市形態では鉄道利用を促進しにくいですからね。

Re:岡山私案補足の蛇足
 投稿者---さいたま市民@西浦和氏(2000/10/28 02:02)

 こんばんわ。今夜は愚痴です。

 岡山のLRT化について、よくわかってきました。
 自家用車利用の割合が高い中核都市の都心部での回遊性を高めるという目標があるのですね。確かに岡山市の中心街は「ちょっと広いな」という感じがします。
 軌道の環状線内部地域の空洞化の様子などは、どうでしょうか。高層住宅の立地はどのくらい進んでいるのでしょうか。
 岡山市の計画案を読みました。これだけ具体的に計画されているのであれば、実現は間近ですね。ある程度まとまった新路線が完成すれば、路面電車も新交通システムとして市民権を得ることになるのでしょうね。
 近郊からの交通は従来通りという形で今後も進むのでしょうか。
 私が話題にしたのは、数ステップ先の目標というより、鉄道マニアの空想鉄道程度にご理解いただければ幸いです。
 本来、建設された交通路が有効に活用されるかを判定するのは、利用者ですから、「不便な」交通路は淘汰されるのが歴史の必然です。交通路を必要としている人々があるという明快な建設目的があり、将来もそれが維持される必要があれば、その交通路は「都市の装置」として、市民に受け入れられるのでありましょう。そして、この装置を中心とした都市の発展も見られるのでしょう。
 私があえて懐疑的な論調に移ったのは、運転することができれば絶対的に「便利な」自家用車の増殖は永遠に止まらない、という状況の下、輸送機関としての鉄道の可能性を探りたいと思っているからです。できれば、電車だけで生活が成り立つようにしたいと思っているのですが、自動車の「便利さ」に自分が負けてしまう悔しさから、これに負けないきめの細かいサービスを鉄道はできないのか、という想いから、空想鉄道を「あえて」書いてみました。
 近郊線との乗り入れや、周辺部住宅地への路線延長は、岡山の場合期待薄ですが(現実には何と言ってもお金がかかるし、維持できるほどお客もいない?)、既存路線網がこれだけありながら、ヨーロッパのように再構成ができない歯がゆさを、皆様と共有できればと思っています。

 おつき合いありがとうございました。そろそろ次へ行きますか。

2005.05.15Update

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