【検証:】空港論過去ログ集

【検証:近未来交通地図】<ニッポンの空(港)論>
(過去ログNo.432)
下記内容は予告なしに変更することがありますので、予め御了承下さい。
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2つの暫定「解除」
 投稿者---551planning(2003/05/18 01:44:35)
2つの暫定「解除」
└滑走路とともに・・・
 └「成田国際空港」への期待と不安
  └Re:「成田国際空港」への期待と不安

 成田空港B滑走路の「北伸」が具現化してきました。

成田暫定B滑走路の北側用地買収、延伸可能に 空港公団 朝日 http://www.asahi.com/national/update/0517/021.html

 関係者の間でも「タテマエとホンネ」が交錯している様が浮かんできますが、至極現実論で言えば、まさにテイクオフを待つばかりといいましょうか。
 当板でも以前に議論されているところですが、事実上の運行制約が外れることによって、誘導路の絡みもあることからB滑走路を北側からの着陸用にすれば更なる処理能力向上に繋がろうかと思われます。
 さらに云えば、本気で成田を東京の玄関口であるとするならば、ターミナル北側にA-B両滑走路を結ぶくらいの抜本的な改革が求められると思うのですが…。

***
 一方で、これまで「例外的措置」とされてきた羽田へのダイバードが、このGWから出発前に成田運用時間外の到着が事前に見込まれる場合でも可能となったことは、羽田「国際」化論にも一石を投じそうです。

成田到着遅れ羽田空港へ 国際定期便、初のケースに 共同 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030503…
羽田へ着陸変更、反応は? 「家近く良かった」の声も 共同 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030504…

 こちらも既に当板では議論されたところではありますが、やはり究極は共生ならぬ「共存共栄」なわけですが、さて…。

滑走路とともに・・・
 投稿者---とも氏(2003/05/20 13:08:23) http://town-m.vop.jp

 ともです。

●Bラン

 当板でも以前に議論されているところですが、事実上の運行制約が外れることによって、誘導路の絡みもあることからB滑走路を北側からの着陸用にすれば更なる処理能力向上に繋がろうかと思われます。

 風向きの関係もありますからなんともかんとも難しいところですが、処理能力の向上は間違いないでしょう。
でも、これって・・・やはりまずは東峰をなんとかする。公団にも住民にも今のままが良いとはとても思えないのですから。

●誘導路

 さらに云えば、本気で成田を東京の玄関口であるとするならば、ターミナル北側にA-B両滑走路を結ぶくらいの抜本的な改革が求められると思うのですが…。

 そうなんですよ。これがほしい。
 第二ターミナルからB、第一からAは大したストレスは感じません。でも第二のサテライトの83とか81スポット(C83など)からA滑走路、第一の第一サテライト15(CXやSQが使う)からB滑走路なんて言ったら泣きたくなるほど地上走行が長い。

 航空会社毎のターミナル使用割り当てをしている以上はこの問題の解決は図る必要がありましょう。となると今のように東南側の誘導路だけで良いのかという問題があります。
 とはいえ西北側は制約が大きいです。既存の建物などもあります。
 でも、こちらに誘導路があればずいぶんと利便性は違うだろうにと感じるのですが・・・

●ターミナル
 世界中にターミナルが離れている空港はいくつもありますが、ここまであたかも別な空港の如く離れているというのも珍しい。
 それが結果的に使いにくさを生んでいる面は否定できません。
 この2つ、なんとか融合できないのでしょうか・・・国内線用スポット増設がてら作れないモノですかね。南ウィングの第4サテライトを第二側に細長い形にして第二の国内線フィンガー部の上部を制限エリアにしたままのばせば・・・意味無いかな(苦笑)

 ハブ空港にする気があるのか無いのか。でもここは事実上ハブ空港。いくら騒いでも東アジア最大の拠点空港なのです。その地位を忘れてはならないはずなのですが・・・

 まとまりませんが。ではでは

「成田国際空港」への期待と不安
 投稿者---551planning(2003/07/12 09:11:58)

…響きがまだ慣れないですね。「成田空港」「ナリタ」とともに、「新東京国際空港」という音に慣れ親しんでますから。
 それにしても、「東京地下鉄」といい、利用者および未来の株主に「還元」される組織形態への変化は素直に喜ばしいことと考えます。知恵を絞ればなんとでも…というのは容易いですが、当事者とすれば「民間会社」であるということにどれだけの意義があるのかを一番実感していることでしょうから(でも「地下鉄成増」「地下鉄赤塚」も慣れるまで…閑話休題)。

<成田民営化>来年4月に「成田国際空港」へ 民営化法案可決 毎日(07/12) http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030712-00000087-mai-pol
民営化「全力尽くす」 成田国際空港法案成立で公団総裁 讀賣(07/12) 
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/chiba/news001.htm

 早速出てくる話は「滑走路」と「着陸料」ですね。まず着陸料については民営化初年度の会計をにらんでの引き下げ検討も語られています。確かに難しいところ、一方で今なおインフラと需要バランスが…というところもあるだけに、素人目には強気でもいいんでは?とも思ってしまいますが。例えば引き下げたところでエアラインが直ぐ運賃下げに連動するか。さらには新規需要誘発につながるか、これは現時点および近々の航空需要の類推は非常に難しいところですね。さらには中空(セントレア)、関空2期、そして羽田の国際化というところでの「成田の役割」の変化もあろうところですから…。

●Bラン
 でも、これって・・・やはりまずは東峰をなんとかする。公団にも住民にも今のままが良いとはとても思えないのですから。

 さすがにというか当然というか、慎重ですね。

成田平行滑走路、07年の2500メートル化は困難・黒野総裁 日経(07/11) http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20030711AT3K1103R11072003.html
(参考) 成田闘争35年余 石井さん死去に惜しむ声 朝日(07/09) 
http://mytown.asahi.com/chiba/news01.asp?kiji=3230

 参考記事を掲げたように、丁度空港反対闘争の第1世代で東峰地区入植者でもある熱田派世話人の方が先日亡くなられたばかりということもあってか、総裁は「カードは捨てていないが」としながらも配慮したということでしょう。
 さらにはいくら北に伸ばしても使いづらさも変わらないわけで、これまでの経緯とあいまって、とも様も云うように、「王道を歩むべし」ということでしょうね…さらには結果的に北伸で2500mからより延びればなおさらですし。

●ターミナル
 世界中にターミナルが離れている空港はいくつもありますが、ここまであたかも別な空港の如く離れているというのも珍しい。
 それが結果的に使いにくさを生んでいる面は否定できません。

 先ずは当方、繰り返しですが「井の中の蛙」で海外空港を知見していない視点からなのですが、欧米の大空港なんかでターミナルビルがポコポコと並んでいるようなのを目にしますが、成田とは違うもんでしょうか?
 まずは共同運航・アライアンスの関係がありますが、これは整理中ですね。1PTBにも国内線施設が第4サテライト付近に整備されることになっていますので、両ターミナル間移動については減る方向になるのかなぁという気もしますが。

成田空港における航空会社の再配置について (01/05/22) http://www.naa.go.jp/press.ns4/0/e4dc59b50787fca249256a5b003a0425/

 ただとも様御指摘の点を理解しないわけではないです。実際1PTBと2PTBの間に駐機される飛行機も多いですし、一部国内線ではそこでの乗降もありますので、そもそもの国内便数からすればこの間をどうにか繋げて…というのも発想としては当然ありうるものと思われます。ただ、これだけのビルの連なりというのが諸外国であるのか、そうなると利便性の高い移動設備(交通機関)の整備が必要?…とも、議論は拡散していきそうなので、とりあえず練ってみましょうか。

Re:「成田国際空港」への期待と不安
 投稿者---とも氏(2003/07/12 13:23:34) http://town-m.vop.jp

 ともです。
 発散しがちなのでいくつかに分けて

…響きがまだ慣れないですね。「成田空港」「ナリタ」とともに、「新東京国際空港」という音に慣れ親しんでますから。

 私は「成田国際空港」に違和感は感じません。
 どこの国の飛行機に乗っても成田到着時には「成田 新東京 国際 空港」という言い方をしてますし、出発空港でも「TOKYO/NARITA」と表示されることが多いですからね。
 ただ、副名称としての東京は残すほうがよいと思いますが。
 「成田(東京)国際空港」という言い方、もしくは「(東京)成田国際空港」という言い方でしょうか。

 早速出てくる話は「滑走路」と「着陸料」ですね。まず着陸料については民営化初年度の会計をにらんでの引き下げ検討も語られています。確かに難しいところ、一方で今なおインフラと需要バランスが…というところもあるだけに、素人目には強気でもいいんでは?とも思ってしまいますが。例えば引き下げたところでエアラインが直ぐ運賃下げに連動するか。さらには新規需要誘発につながるか、これは現時点および近々の航空需要の類推は非常に難しいところですね。さらには中空(セントレア)、関空2期、そして羽田の国際化というところでの「成田の役割」の変化もあろうところですから…。

 果たして「着陸料」の値下げがどの程度運賃に響くかですね。
 今は国際線航空運賃が下がっており、国際的に高いといわれていた昔とは違います。航空会社の積極的な路線展開による新規需要創出と機材大型化による供給座席数の拡大が期待される程度でしょうか。
 とはいえ、少なくとも航空会社には朗報であることは間違いなく、特に日系各社の競争力ということと東アジアにおけるハブとしての地位向上は図れましょう。

 国内他空港との競争ですが、近畿圏という明確なターゲットのある関空とことなり、中空はキャラ付けが難しいです。自動車関連での動きとしてのデトロイト線やドイツ線の安定といったところもありますし、貨物便の期待は十分持てますが名古屋だけではその他国際線の路線維持は難しい。
 グアムやホノルル、ソウル、香港、東南アジアのようなある程度堅い需要の見込める路線で食いつなぐ形でしょうが、なんにせよ、すでに国際的な地位を有する成田との競争ができるものではないでしょうし、仮に着陸料を安くしたところですでに成田にてハブを組んでいるアライアンスがわざわざ中空に拠点を移すとは考えにくいといえましょう。

 ということでひとまず。
 ターミナル論は別立てで。

【羽田国際化】 あれれ?これって効果が・・・
 投稿者---とも氏(2003/06/12 00:49:56)
 
http://town-m.vop.jp
【羽田国際化】 あれれ?これって効果が・・・
└羽田国際化への試金石
 └東京上空いらっしゃいませ?
  └また千葉県が羽田拡張に因縁?
   └全県的な不利益は一部の利益では到底相殺できない
    └館山厚木基地移転で劇的に変わる

 ともです。

 いろいろ噂され、かつさまざまな問題を噴出させていた羽田の国際化の方針が出ました。
 日韓首脳会談の結果、羽田とソウル至近の国内線空港である金哺(キンポ)間を結び、報道では1日4便程度とのこと。

毎日(Yahoo):http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030610-00000042-mai-bus_all
中央日報(韓国):
http://japanese.joins.com/html/2003/0609/20030609183847200.html

 その後、これを受けて近距離国際線にも開放されるそうで・・・

共同通信:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030609-00000086-kyodo-pol

 この基準、石垣島より近い区間は「国内線と同等」として認めるというもの。アメリカ系各社の反発を恐れてのことのようですが、なんともしっくりきません。
 ソウル(金哺)線はいいでしょう。上海・プサンも理解できる。でも、「石垣と同等」というくくりを設けてしまうと本来的にニーズが確実にある香港、台北、北京、グアムはどうするのかと。
 確かにどっかに線引きは必要でしょう。でもEUでは域内ローカルという概念がありますが、同じように「東アジアシャトル限定」という考え方はできなかったのか?
 なんとも消化不良です。

 アメリカの反発は避けられません。これはおそらく今の枠組みでも同じことでしょう。しかし、NWにしろUAにしろ、リクエストに沿って成田にサテライトをつくった。しかも羽田の枠では到底足りない。人員を羽田・成田に重複配置する余裕は到底無い。自ら組んだハブ機能を維持できない・・・あとは成田優位の政策を打ち出せばおのずと使い分けがされるのではないかと。

 そうすれば、ハブ路線以外、たとえば今でも同時間帯に複数便が同一社もしくは同一アライアンスで運行される香港線や北京線、台北線は成立の可能性がありましょう。
 機材は200席クラス以下でいいんですから。

 正直、これって効果が無いとはいいませんが、どうもズルズル開放していくいやなパターンにはまっているのではないか・・・そんな気がします。
 金哺線は確かにいいニュースです。ソウルにおいて仁川ではなく金哺を使えたのは大きい。でも、やはりなにか足りない。そんな気がします。

 今年の秋にはどうなっているのか、注意深く見たいところです。

 まとまりませんが。それでは

羽田国際化への試金石
 投稿者---とも氏(2003/07/03 19:45:46) http://town-m.vop.jp

 羽田国際線乗り入れ本格化を前に盛況を見せる羽田へのチャーター乗り入れですが、8月には延べ132便にものぼるそうです。

共同 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030702-00000020-kyodo-soci

 中でも注目はANAの羽田−グアム線における8月・9月の2ヶ月間連日運航です。
 同社は現在、成田−グアム線を毎日B767-300ERで1便(成田夜発 グアム深夜着早朝発 成田朝着)を運航していますが、この路線を運休して羽田線に変更するとのこと。
 まさに国際化のテストケースとも言える運航です。
 すでにソウルとの間には毎週末にスカイマークとANAが深夜チャーター便を就航していますが、これも盛況のようで、合わせて逆流動として韓国からの旅行者にも使える存在となりつつあります。
 このようなスケジュールが事実上固定された形態の「準定期」チャーターの存在は、旅行者のニーズ(日数やスケジュールなど)が多様なソウルやグアムには非常に有効であり、特に個人組み立てパックツアーでの渡航が一般的なグアムはまさにうってつけの路線でしょう。

 羽田線は全般的に好評なようです。さてさてどう転ぶのか。

 石原知事の東京上空への飛行了承という羽田発着枠拡大につながるニュースもあったところ。果たして国際線の「準定期」チャーターが成功するか。羽田国際化への試金石ともいえるこの便の運航に注目したいところです。

 こうなってくると、件の2000km距離制限。グアムは含まれないんです。なにかもう少し具体的な指標を明示しても良いのではないか。そんなことをつい考えます。

東京上空いらっしゃいませ?
 投稿者---551planning(2003/07/08 13:55:45)

 あ、誤解せずに最後まで読み通して下さいな。

 先日、伊丹空港に向かう市営バス車中より、「民防工事承ります」という看板を数度目にしました。ん?字が違うんじゃないかな(←何の!)と思いつつ、調べてみれば伊丹空港の騒音防止の諸工事(民家の二重窓化など)のことなんですね。
 で、私事ながら当方の弟が今春より阪急塚口駅近くに住み暮らすようになり、当方も数度泊まっているのですが、半意識に飛行機の騒音を感じて「どうよ?」と聞いてみると、「うん、(東京の)家よりも少ないかなぁ」…と。

 当方、現在江戸川区南部に棲み暮らしているのですが、雨の日には丁度まっすぐBランに突っ込むように飛行機が着陸していくんですね。それを増やそうっていう話らしいじゃないですか。

 石原知事の東京上空への飛行了承という羽田発着枠拡大につながるニュースもあったところ。

羽田再拡張で東京上空ルート設定方針 讀賣 http://www.odn.ne.jp/odnnews/20030614it07.html
石原知事発言録 「当然負担負わなきゃ」 東京上空飛行 国交省が検討 朝日 
http://mytown.asahi.com/tokyo/news02.asp?c=5&kiji=461

 いやなに、「嫌だー!」って駄々こねるつもりはないわけです。讀賣記事の『現在も悪天候時は江戸川区上空をかすめるように旋回して着陸するケースはあるが、飛行回数は年間で2-3%』というのも、ちょい少なくありません?という気はしますが、千葉の方や米軍基地周辺の方々と比して甘いってことも判ってますよ。
 でも案の片方のAラン→渋谷・品川だと『騒音基準から1時間当たり1回の飛行が限度』っていうじゃないですか。一方で今でも飛んでる江戸川だと『距離は延びて飛行頻度も10倍近くに上がる』って云うんじゃ割り、合わないんじゃないですか、となりません?

 そもそも、都知事はいいでしょうそりゃ。ただ、受け入れる側への説明責任は誰が負っているんですかと。確かに国交省側からの「正式アプローチ前」だからなのかもしれませんが、こうしたことはきっちりやって欲しいなと。それがないがしろにされてきたのが航空行政ではなかったのかと。
 …傍からみれば「エゴ」の一言かもしれません。しかしその一言がなかった、あるいはあったがために、日本の航空戦略は半歩も一歩も遅れているのではないでしょうか。

 ちなみに当方、羽田国際化には賛成です。東京の世界的都市競争力強化のために必要不可欠とも思っています。ただし、であるからこそ成田をどうするのだ、国家として横田(空域)の問題をどうするのだ、あるいは関空や中空、新千歳との関係については、羽田滑走路運用をどうするのだ、という大局的論議がなされる必要性を強く感じています。

***
…その昔、成田新幹線構想というのがありました。現在の東京駅京葉線ホームから営団東西線脇を沿ってそのまま千葉NTに向かい、現在の「成田新高速鉄道アクセス」ルートを経て現在の成田空港駅に至る…というものでしたが、「沿線となる江戸川区などの反対に遭い」計画は頓挫。その頃丁度名古屋などの新幹線騒音問題があって、「民防工事」対策も採られたとか。そして眠りについていた成田空港駅を復活させたのは石原運輸相(当時)。そして今、今度は飛行機騒音でもしや…ということに、「歴史は繰り返す」をそこはかとなく感じているのは、当方だけでしょうか…。

また千葉県が羽田拡張に因縁?
 投稿者---荻窪塚洋介氏(2003/08/06 05:32:02)

県・市連絡会議初会合  不利益の集中懸念

 羽田空港再拡張事業に伴い、県上空を通過する飛行機の騒音悪化が懸念される問題で、県は五日、飛行ルートになっている東京湾岸部の十市と協議する「県・市連絡会議」を発足させ、初会合を千葉市内で開いた。十市は、県が国交省などに対し主張してきた「首都圏全体で騒音を共有し、納得の行く分担を実現させる」という方針に賛同。今後、住民が騒音被害などの不利益を受けないように連携していくことを決めた。

読売 http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/chiba/

 千葉県の羽田着陸機の航空機騒音など羽田まで90分かかり旅客機の何倍も騒音を撒き散らす厚木基地周辺の大和周辺、羽田まで二時間はかかる横田周辺、下手をすると二時間半かかる入間基地周辺の騒音に比べれば何のことはないです。TDR、袖ヶ浦から羽田までバスで20分。幕張、木更津から35分、成田から60分と下手をすると新宿、池袋からより羽田に速く行け羽田の恩恵を東京都内より十二分に受けている千葉県はここまでするのはちょっと神経質すぎるかとは思います。

 因縁をつけるよりも例えば利用の多い千葉県内から羽田へのタクシーはお客を降ろしたら空車で帰ります。千葉県内のタクシー事業者に千葉県内専用タクシー乗り場を作ってやるとか実利を取った方が得策ではないかと思います。

 仮に横田空域の返還。横田空港開港なんて事が万が一にもあれば千葉県には全く利益がありません。池袋、新宿からより羽田に近い千葉県という自覚を持ってもらいたいものです。

全県的な不利益は一部の利益では到底相殺できない
 投稿者---エル・アルコン氏(2003/08/06 19:29:42) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 この問題は成田の諸問題どころか県内の公共事業一切に関する歴史的経緯が絡むだけに千葉県としても絶対に旗を降ろせないところでしょう。
 というより、これまでの30年以上の歳月と費用、そして血が流されたという独特の事情を考えると、軽々に受け容れる気にはなりません。

 現実に離着陸のルートが江戸川区というよりも市川市以東の千葉県内上空や沿岸を不自然に通っているわけで、もともと騒音問題もあって成田へ移転する話がこじれて現在に至っているところに、利便性と利益は東京に、騒音など問題は千葉に、では筋が通らない話です。
 このあたり、同じ問題で移転したはずの関空と伊丹の関係では、伊丹は他所に追いやることが出来ないとは言えきちんと騒音は引き受けているわけで、ある意味筋は通っています。

 住民エゴ(と言っても只今は千葉県民ではないですが)といわれるのは百も承知ですが、国の役割である部分(航空行政、公安対策など)で地方自治体が対抗することが出来ない以上、しかも国の施策がふらついており、国家的見地から容認するともなかなか言えない状態での「対応」は、決して因縁とは言いきれないと思いますよ。

館山厚木基地移転で劇的に変わる
 投稿者---荻窪塚洋介氏(2003/08/07 05:13:05)

 例の県、浦安、市川、船橋、習志野、千葉、市原、袖ヶ浦、木更津、君津、富津の首長及び代理人出席の協議会ですが、おそらく代理人とは助役や自治体の部長クラスが出席したと思うのですが首長が出席しなかった自治体は県から召集がかかりさして興味も無いのに出席した自治体も相当あるかとは思います。大問題でしたら首長が出席するでしょう。

 以前市川内陸部に住んでいましたが航空機騒音などほとんど気になりませんでした。行徳によく行く事がありましたが臨海部の行徳でも気にするほどのことでは無かったです。ディズニーランドはさすがに少しは気になりました。やはり木更津、君津が県内では一番うるさい気がします。昔から運輸省にいろいろ陳情ををしていたみたいでテレビの受信障害(フラッター)で運輸省が君津市にCATVを数百世帯に難視聴対策ということで敷設した経緯があります。

(ある木更津市民様の話)
【西武港南台のすぐそばにすんでいるんですが、景色は抜群に良いと思いますけど、工業地帯だから空気が悪く、羽田に着陸する航空機の騒音が日中かなりひどく(家の中にいてもテレビの音声が聞こえない程度)】

 しかし、ほとんど騒音の無い富津市が出席というのもどうかとは思います。自ら率先して首都圏第3空港誘致に名乗りを上げているのにあの程度の騒音などに文句を言っていたら第3空港誘致を名乗る資格はありません。

 また、館山では横須賀海軍関連施設誘致論があり市議会議員になるような方ですから今更館山に横須賀市も経済力が弱く横須賀市も迷惑施設だとは全く思っていない世界最大級の空母の停泊できる埠頭を移設など無理だとわかっているでしょう、あくまでも憶測ですが広島県沖見町のように水面下で防衛庁と厚木基地移設の話し合いが行われている可能性はあります。根拠として米軍は移設先が横須賀基地から40Km以内の立地にこだわっていることです。安房の経済は沖縄並に税収が無く人口密度は沖縄本島南部の半分以下。今後地方交付税がどんどんカットされていく方向を考えると十分考えられなくない話しだと思います。
 それはそうと中央林間の駅前とか東名の綾瀬付近を100kで走っていても聞こえる爆音。大和、綾瀬、相模原、厚木といった自治体は経済力があり防衛庁からの対策費がなくとも十分不交付団体。横須賀と違い周りは人口密度の高い市街地が360度広がっていて東急田園都市線のつきみ野−中央林間の建設費は全額防衛庁が出してやってもおかしくないくらいの気の毒な場所です。

 仮に厚木が館山に移設となれば厚木−横浜ー羽田ルートで直接離発着が可能になり木更津、君津の負担は大幅に減ります。

ささやかな疑問-成田「経由便」の通関扱い
 投稿者---Tom氏(2003/08/05 18:45:28)
ささやかな疑問−成田「経由便」の通関扱い
└Re:ささやかな疑問−成田「経由便」の通関扱い
└いいんじゃないかな?
 └Re:いいんじゃないかな?
  └Re:いいんじゃないかな?
   └成田は東京だけの空港ではない
    └Re:成田は東京だけの空港ではない
     └成田の拡張の必要性は否定しないが
      └「成田の役割」にも書いたけど
新たなるコネクションフライト

 Tom@ただいま北海道旅行中 です。

 たまたまニュースを見ていたら、JALグループの新千歳−ホノルル直行便の運休のニュースが流れていました。
 で、道民の反応としては直行便の運休で何が困るか、というと「乗継が不便になること」と並んで「通関に伴い成田空港内を重い荷物をもって動かなくてはならないこと」があげられていました。

 これは日本に限らず、海外旅行をして彼の地で国際線から国内線に乗り継ぐ時も同様ですが、国際線から国内線に乗り継ぐ時は到着地での通関が行われています。

 成田の場合、国内線利用者は基本的には国際線利用者が殆どですし、逆に成田と地方を結ぶ線は国際線扱いとし、到着地の空港での通関扱いとしバケージは到着地空港まで航空会社預かりとすることは考えられないものか?
 また、それがダメでも本人及び持ち込み手荷物の通関とスーツケースの通関を分離するなどの手続きがとれないものか? 成田が小さい空港ならともかく、第一・第二と二つのターミナルがあり、その間を重いスーツケースを持ち歩くことに対する抵抗を少しでも減らす方法を考えるべきではないかと思われます。

 でないと、トランジットなら通関がいらない利点を生かされソウルに地方旅客をごっそり持っていかれる可能性があるように思います。

 現在の法制や制度を詳しく検証しての投稿ではないのですが、ちょっと疑問に感じたので問題提起ということで。

Re:ささやかな疑問−成田「経由便」の通関扱い
 投稿者---とも氏(2003/08/06 15:42:28) http://town-m.vop.jp/

 ともです。

 確かに国際線を降りてガラガラ国内線ターミナルまで移動は面倒かとおもいますね。
 特に第1ターミナル→第2ターミナルなんていったら泣きたくなります。
 で、提案したいのが「通関後預かり」です。

 たとえば、シドニー国際空港には通関後すぐの場所に国内線乗り継ぎカウンターが用意されています。荷物もここで預けられるので一々荷物を持って国内線ターミナルまで電車やバスで移動する必要はありません。カウンター横から専用トランジットバスに乗り、そのまま国内線ターミナル出発ゲートに横付けされて終わりです。
 タグは出発空港で最終目的地までのものをつけます。たとえば成田―シドニー−アデレードで成田−シドニーがJAL、シドニー−アデレードがカンタスの場合、成田で荷物につけられるタグは「アデレード」までのタグです。シドニー空港では一度預託荷物受取所でピックアップ後、税関を通ってゲートを出る前すぐにある国内線乗り継ぎカウンターに向かいます。なんてことはありません。そのカウンターで荷物を預け、国内線のチケットを受け取れば完了です。

 また、もっと簡素なのはロサンゼルス。アジア系の到着するトムブラッドレーターミナルで通関を終えるとそのまま税関職員の後ろにあるベルトコンベアに乗せれば終わり。タグは成田なり関西なりで最終目的地までつけられてますから。荷物を持って歩く距離は100mもありません。
 チェックインは各便のゲートで行えばOK。実に簡単です。テロ事件以降は乗り継ぎに関してもかなり厳しくチェックされますが、それでもベルトコンベアに乗せる前に恒例の開封チェックがあってということですから利用者の手間は大差はありません。

 さらにすごいのがセバン時代のマレーシア・クアラルンプールです。
 たとえばランカウイまでとすると、成田でランカウイまでの発券、タグが付けられます。
 成田からクアラルンプールに到着すると国内線乗り継ぎ客は別なルートで乗り継ぎ通関ビルに連れて行かれます。ここで入国審査と通関ですが、通関はピックアップをすることなく自分の荷物のタグを係員に見せれば終わり。あとはそのまま国内線ターミナルに直行です。

 成田でも、通関後、税関を通り抜けた先、今植物検疫や両替所のある一角に国内線カウンターがあればどうでしょう。それでも成田乗り継ぎを嫌うでしょうか。

 それでは

いいんじゃないかな?
 投稿者---THE-Q氏(2003/08/05 22:44:37)

 日本経済だけを考えれば国際ハブ空港を日本国内に持つ必要があると思います。
 しかし、世界経済全体を考えた時はどうでしょうか?
 アジアの国際ハブ空港が日本にある利点は全く無いと思いますよ。

 だから、ソウルに旅客を取られてもかまわないのではないでしょうか?

Re:いいんじゃないかな?
 投稿者---エル・アルコン氏(2003/08/06 00:02:00) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 日本の地方需要だけを見ますと、ソウルをハブ空港としての利用が目立つ訳ですが、一方で米系の航空会社の路線網を見ますと、明らかに成田がハブでしょう。

 少なくともハブ空港として成立するには、乗り換え需要オンリーではなく、乗り換えの軸となる本便を賄うその都市への需要が必要になる訳です。
 その視点で考えますと、いかに不況とは言え、金融面でも実体経済でもやはり日本のポジションは群を抜いている訳で(例えば「日本円」は直物、デリバティブとも市場が整備されているハードカレンシーですが、他はどうでしょう...)、物流にしろ、実際の人的移動にしろ日本への輸送をソウルあたりのハブ対応にすることは非現実です。

 そう考えると、成田のハブ空港としての利便性を追求することは世界的視野で見ても理に適ってると思いますが。

Re:いいんじゃないかな?
 投稿者---THE-Q氏(2003/08/06 04:02:19)

 しかし発着料の高い成田では、東京(および首都圏)に行く人以外には明らかに不利益ですよ。
 滑走路の問題だってあります。
 それに東京は世界一の巨大都市ですから、ハブとして機能していなくても、それだけで、アジア各国の主要空港 と 世界の大都市 と 世界のハブ空港 を結ぶくらいの需要はあると思います。
 だから、成田は東京と外国を結ぶ空港として、ソウル(仁川)はアジアのハブ空港として両立していても、問題無いと思います。

成田は東京だけの空港ではない
 投稿者---Tom氏(2003/08/06 05:10:04)

 成田空港に何故あれだけの国費が投入されているのか、それは決して成田が東京の為だけの空港ではなく日本の玄関口としての位置づけもあるからでしょう。
 それを考えれば、空港内のハンドリングの悪さでソウルに客を取られるというのはいかがなものかと。
 というよりは、他地域の日本人旅客の使い勝手の改善をはからないのはいかがなものかと思います。

 そういう意味では、最初にあげさせて頂いた「乗り継ぎの悪さ」についても、ある程度の規模の都市からの乗り継ぎ便の拡充には更に努める必要があるでしょう(この意味ではフェアリンクなどが数便運航している新千歳はマシな方です。鹿児島とか小松などある程度人口集積のある地域からの複数便の乗入れが考えられてしかるべきかと)。

Re:成田は東京だけの空港ではない
 投稿者---THE-Q氏(2003/08/06 13:05:54)

う〜ん。
いきなり結論をまとめさせてもらうと、結局はこの3つくらいでしょうか。

 私としては、やっぱり一番下のヤツを推奨しますけど・・・。
 それとも、他に方法はあるかな?

成田の拡張の必要性は否定しないが
 投稿者---とも氏(2003/08/06 16:46:11) http://town-m.vop.jp/

 ともです。

○ソウルはハブ?
 日本の地方都市から海外、特に直行便の無い欧米へのメインルートはいまやソウル経由であるのは間違いありません。
 アシアナ航空や大韓航空のソウル線を使ってのソウル経由は値段も安く時間のロスが少ない・・・。
 しかし、実は大きな落とし穴があります。

 まずは「ソウルは大韓航空とアシアナのハブでしかないこと」です。
 大韓航空はデルタ、エールフランス、アリタリアなどと「スカイチーム」を組んでいますが、これら各社の中でソウル線でハブを組んでいるのは大韓航空だけです。たとえば、エールフランスはソウル線はデイリーで1便。デルタ航空はソウル線は運行していません。実際、エールフランスのサイトを見ても成田は拠点空港になってますがソウルはなっていません。フランスの海外領土であるニューカレドニア・タヒチへもエールフランスは共同運行の形で東京発で乗り入れますが、同じアライアンスのあるソウルは使いません。
 また、アシアナはスターアライアンスメンバ−ですが、こちらも同様。核となるUAはご存知の通り成田がアジアでのハブとなっているわけですし、ルフトハンザ、シンガポール、ANAなど各社の便が集まる成田に比べればソウルはワンランク落ちます。また、ワンワールド各社も乗り入れこそしてますがソウル乗り継ぎはあまり考えられていませんね。ウィングス関連ではKLMが一時期アジアハブとしていましたが、いまや直行便もデイリー運行ではなくなり、KLMは成田と香港でハブを組んでいます。さらにNW,COの2社に至っては成田ベースが存在するほど成田をハブとして重要視してますね。

 当該国以外がハブを組むか・・・というご指摘もありましょう。
 たとえばバンコク・香港・シンガポールなどは当該国の航空会社以外のエミレーツやカンタス、ブリティッシュなどが積極的に乗り入れ、他社乗り継ぎや共同運行によるハブ機能を持たせています。
 しかし、ソウルにはそれがありません。そこがソウルの今の弱さなのです。

 次に路線網です。
 国際線のタイムテーブルを見てみますと、ソウル−アメリカ本土・ヨーロッパなどで検索すると、直行便も確かに数多く出てきますが、意外とヒットするのが「成田経由」。これがまさにソウルが今ひとつアジアハブになりきれていない、世界的に見てもハブになりきれていない点を表していると思います。
 ネットワークも当然弱いです。ヨーロッパなどは成田と大差はありませんが、東南アジアやアメリカ、太平洋地域などでは成田の利便性には遠く及びません。また、国によってはソウルからでもどこかで再乗り継ぎになる場合もあり、決して便利とは言えません。
 成田に対しソウルが優位なのは中央アジアや中東など、過去の韓国経済の依存関係を見るかのような路線網です。しかし、それでも中東ならばバンコクやシンガポールには及びません。

 そして最大の要因はまさに路線網に直結するのですがバックグラウンドの弱さです。
 いくら日本が不景気だと言っても日本の経済力は強い。エルアルコン様ご指摘の通りです。
 そのような背景があるのが「成田の強さ」です。

 米系に限らず、カンタス、BA、TG・・・・そしてKEまでも成田経由便や成田乗り継ぎによる路線網構築をしています。
 成田空港側が意図したことではないとはいえ、実質的にアジア最大級のハブ空港になっているのです。
 着陸料にしても航法援助施設使用料やターミナル使用料を考えればソウルとの差は縮まります。ソウルでの不安のある集客よりも成田が確実だからこそ、ここ数年の欧米キャリアの成田シフトも理解できますね。
 いくら着陸料が安くてもそもそも需要が弱ければよほどロケーションが良くなければ国際線ハブは成立しません。地方都市でハブが成立しているアメリカでも、国際線ハブとなるとバックに需要が十分見込める大都市を有する空港に限られてますね。ソウルは需要は強いです。しかし東京・日本には遠く及ばない。ハブがソウルで代替できるというのはそういうバックグラウンドが見えていない意見かと思いますが。

○地方−ハワイ線の存在意義
 廃止の背景には不景気による海外旅行客の減少、SARSやテロ、イラク戦争などの要因が絡むのでしょうが、もう一つ考えられるのは旅行の多様化でしょう。
 ホノルル空港に着いて何に驚くってその日本人の多さです。ここは本当にアメリカか?と思うほどの日本人の数。しかし、最近はこういう光景が各地で見られます。たとえばグアム、バリ、プーケット・・・
 ハワイは今でも日本人に一番人気の観光地であるのは間違いないでしょう。しかし、いまは多様化してきており、海外=ハワイではなくなっています。今回、廃止が決まった千歳、新潟、広島、仙台に就航していたJAZの機材はDC-10。300人は乗れる大型機材です。しかし、これらの都市の人口規模で300人乗りの便を常に高い搭乗率で運行できるほどの需要は、多様化が進んでしまいハワイ指向が低下してしまっているのならば見いだせないでしょう。
 となれば、ホノルル線はETOPSの問題もあり機材が限定され、さらに日系各社の国際線機材ではこれらから連日運行できるような機材がありませんから必然的に運行停止もやむなしになると考えます。

 その代替としてソウル線というのは実はニーズにマッチしないと考えます。ハワイであればソウルよりも成田の方が便数が多く、しかもネイバー直行もある。バンコクやプーケット、ブリスベン、シンガポールなどへの路線もソウルよりも利便性は高い。
 あとは乗り継ぎの問題をクリアにできればよいのです。

 世界的なネットワーク・経済などを考えるとソウルハブというのはよく考えれば現状の流れにも全くマッチしないものといえます。

 なぜソウルハブを推奨できないか。ソウルでの接続は成田に比べむしろ地方にとって得策では無いと考えるからと言えます。もちろん、大韓航空やアシアナのハブ機能を意識した路線設定は評価できるものであり、地方からの重要な海外ルートの一つではあるでしょうが、その前に、もっと利便性が高い世界的な拠点空港である成田へのアクセス改善を図ることが求められることは、疑いようが無いことであると考えますが。

○成田再拡張の必要性
 
どうして成田を大々的に再拡張する必要があるのか、極めて疑問です。
 平行滑走路を整備し、横風用滑走路が整備されれば十分機能は発揮できます。あとは空港アクセスの改善でしょうか。
 空港は大きければ良いものではなく、適度な大きさというものがあるのです。

 たとえば他のアジアのハブ空港を見てみましょうか。香港は滑走路2本。将来計画でも2本のまま。ターミナルの拡張が計画されています。シンガポールチャンギも2本。ターミナルの増設が今後の展開です。バンコクも2本ですね。建設が進む新バンコクも2本です。ヨーロッパで見ても1都市に複数空港がある場合の国際線がほとんどの空港では多くて3本程度。アメリカは事情が違いすぎますから比較対象になりませんが、NYでもJFKは4本、ニューアークが3本、ラガーディアが2本。

 3本以上の計画があって目立つのは5本計画のソウル。しかしここだってあくまで将来オプションであって、需要を見ながらというレベルです。韓国の人口分布を考えれば国内で遠距離国際線を受け入れられそうな需要があるのはソウルと釜山。釜山は海運があるもののソウルに比べれば格段に下ですから厳しいでしょうね。
 となればソウルに一点集中投資は理解できますし、ソウルが5本というのもなんとなくわかります。

 でも成田は違う。羽田・中部国際・関空・那覇などとの棲み分けができます。空域の問題もありますね。
 そう考えれば成田の2本(横風入れれば3本)は悪くはなく、羽田の4本(現3 計画1)と合わせれば決して遜色ないレベルになります。面積が小さいですが成田は機能分散をできていますので(ハンガーが羽田にあるとか)、問題はと言えば24時間運用化対応、B滑走路の延長、北西側誘導路といったところでしょう。ターミナルの不足もありますね。第三が必要になるかも知れません。

 たとえば、ソウルや中国、台湾、香港などへのシャトルビジネス路線の一部、ハワイやグアムなどリゾートへの短距離路線を羽田に持って行ければハブ機能を有したままでの成田と羽田の共存、成田の発着枠拡大が可能です(NWなどは成田をハブとして使っていく意向を様々な場で示している)。
 百里・千歳の活用による貨物分散化もあり得ましょう(特に千歳の貨物ハブは期待したい)。

 第一ターミナルのリニューアルで成田のハブ機能の拡充は予想以上というのが実感です。国内線の増便ができればさらなる化け方も想像できます。日本の玄関口を経由しない旅客が増えるような施策は国の航空施策として愚策なのですから。

「成田の役割」にも書いたけど
 投稿者---和寒氏(2003/08/06 18:16:13) http://www.geocities.jp/history_of_rail/

 同じような趣旨で「成田の役割」にも書いたつもりなのですが、説得力という意味ではとも様の足許にも及びません。
 とまれ成田は結果としてハブ空港に成長しています。しかし旺盛な全体需要にまぎれて乗換機能は目立っていません。ただそれだけのことなのに、なぜに貶めるような見方をするのか、とても不思議に思います。
 とも様の正当な見方と、堅固な裏づけに感服しつつ。

成田の役割 log434.html

新たなるコネクションフライト
 投稿者---とも氏(2003/08/15 12:21:28) http://town-m.vop.jp/

 国内地方空港からのホノルル線撤退が続くさなか、一風変わった新路線が設定されます。
 米:ノースウエスト航空が始める「東京−名古屋−サイパン線」です。

ノースウエスト航空ニュースリリース http://www.nwa.co.jp/corpinfo/newsc/nr20030804.html

 別になんてことはないサイパン線のように見えて、なるほど工夫が見える便です。
 この便、単に東京−サイパン線を名古屋経由・・・にはとどまらないものがあります。注目はそのスケジュールです。
 東京を夕方に出発し、名古屋経由で深夜にサイパン着。逆はサイパンを朝に出発し午前中に名古屋、昼過ぎ東京着。このスケジュールをよく見ると2つの性格が見えてきます。
 一つは純粋に名古屋の夕方退勤時間ねらいのリゾート路線。そしてもう一つは「名古屋からの成田ハブのスポーク路線」です。
 ノースウエスト航空のホームページにはこう書かれています。

 ノースウエスト航空は本日、アジア太平洋線の運航スケジュールを変更して東京-名古屋間ならびに名古屋-サイパン間で新たにノンストップ便のデイリー運航を開始しました。名古屋と同社の米国ゲートウェイであるホノルル、ロサンゼルス、ミネアポリス/セントポール、ニューヨークJFK、サンフランシスコ、シアトルの各空港間が1回の乗り継ぎで結ばれるようになると発表しました。 2003年10月26日より実施されるこのスケジュール改正により、名古屋からのお客様は、ハブ(拠点)空港である成田を経由してアメリカの7ヵ所のゲートウェイに行くことができます。さらにそこから全世界の数百の都市に旅行することができます。また、サイパン路線が新規開設されることで、名古屋のお客様は人気の観光地サイパンへの旅行をお楽しみいただけます。

 まさに成田をハブにした路線展開の一環といえましょう。

 成田−名古屋にはJL、NHがコネクション便としての国内線を運行していますが、結構な人気路線となっています。しかし、やはり通関の問題があるという欠点があります。しかし、今回のこのNW便は「国際線扱い」。つまり、成田で通関や入国手続きをする必要がなく、通関・入国は名古屋で行う。そういうシステムになります。つまり、成田での乗り継ぎ不便云々を解消する便といえましょう。

 これまでもJALがサンパウロ線などで成田経由の名古屋便を実施している例はありましたが、成田をハブにする4大航空会社の1つであるNWがこの策を出してきたのは興味深い展開です。
 新潟や千歳にしてもホノルル単独での存続は難しくても、この形態だったらひょっとしてひょっとしたのかな?とも考えられますね。

 今後の米系や日系各社の動きに注目したいところです。
 それでは。

2004.11.14 Update


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