【検証:】過去ログSpecial

【検証:近未来交通地図】Special033
伊東線・伊豆急行再活性化策を探る
伊豆、箱根に見る近郊行楽地の苦悩と展望

 本投稿は、【検証:】掲示板でもお馴染みの、Tom様のレポートを中心に、読みやすく構成させて頂いたものです(一部文面を編集(一部文面を編集しております)

下記内容は予告なしに変更することが ありますので、予め御了承下さい。
当サイトの全文、または一部の 無断転載および再配布を禁じます。



伊東線・伊豆急行再活性化策を探る
 投稿者---Tom氏(2004/01/03 21:29:55)
問題は誰が「活性化事業の主体」となるのか?(東伊豆と箱根を比較して)
 └若干の違和感と伊豆の考え方
  └伊豆活性策についての考え方
   └旗振り「企業」が必要なのではない
新たな回遊性への試みをどう捉えるか
 └Re:新たな回遊性への試みをどう捉えるか

 Tomです。こんばんは。
 正月はまずは伊豆地方、特に伊東線・伊豆急行を題材として条件次第で在来ローカル線の活用できないか、つれづれに考えて見たいと思います。

【伊豆地方の概況】

 伊豆地方は古くから東京の奥座敷と呼ばれ、戦後は伊豆急行・伊豆箱根鉄道の開業、伊豆スカイライン・東伊豆道路(現在のR135の一部:現在は無料)をはじめとする有料道路などが整備されてきました。
 しかしながら、定住人口があまり多くないこと、行き止まりの半島であることなどが影響してか、高速交通体系から取り残されるどころか、一部市街地を除き幹線道路も概ね片側一車線という状態にあります。
 それでもバブルの頃は時間的な手軽さが受けたのか、かなりの客が伊豆のホテル・旅館目当てに入り込んで来ましたが、バブル崩壊後は割高感や時間距離の遠さなどから客数は減少傾向にあります。

【鉄道整備状況】

 この掲示板をご覧の方ならだいたい頭に入っていると思いますが、付け根に当たる熱海・三島にかけては新幹線と東海道が走り、東海岸は伊東線・伊豆急行、西側から中央北部にかけては伊豆箱根鉄道駿東線が走っています。
 新幹線・東海道線及び伊東線熱海−来宮を除き全て単線となっていますが、伊東線・伊豆急行は10両編成入線可となっています。

【道路整備状況】

  1. 東伊豆地区
     小田原(伊豆ではないですが)からR135が下田まで整備されています。伊東市街や下田市の一部など片側2車線の区間がありますが、その他は殆どが片側1車線です。
     また、小田原口には真鶴道路及び真鶴道路新道というパイパス道路が整備(いずれも有料)されていますが、片側1車線である上に、石橋−根府川間は全てR135現道1本に集約される為、ここがネックとなる渋滞が多発します。
     熱海には熱海ビーチラインという私道の有料道路があります。
     また、海岸沿いの以上の道路が混雑する時は箱根ターンパイク〜県道20号〜伊豆スカイラインというルートもあります(有料区間が多いです)。但し、片側1車線。
     

  2. 中伊豆・西伊豆
     三島からR136、沼津からR414がそれぞれ南下し大仁から重複国道となるほか、R136と熱函道路交差点付近から伊豆中央道という自動車専用道路が修善寺町桂川まで完成しています(但し片側一車線)。
     天城湯ヶ島町出口から再びR136とR414は分離し、R136は土肥・西伊豆町から海岸線経由して石廊崎方面を経由し下田まで。また、R414は伊豆の踊り子で有名な天城トンネル(但し今は有料の新道に切替わっています)経由で河津町に入り、下田までつながっています。
     R136の方はほぼ全線片側一車線整備されていますが、下田へは松崎から県道15号経由の方が近道です。またR414の方は河津町の県道14号との分岐から上記の県道15号との合流点までの間は概ね見通しが利かない1〜1.5車線道路です(酷道指数としては大した事ないですが、一応酷道といえなくもないです)。

 以上のような状況の為、平日は特に目立った混雑が起きるわけでもないのですが、休日になると渋滞があちこちで頻発する、という状況です。
 また、南部への道路としては、伊豆縦貫道の計画はありますが、いつ完成するかは不明、といったレベルです。

【特急整備による誘客の可能性】

 ここからは、主に半島の南端まで路線を延ばしている伊東線・伊豆急行について述べて見ます。
 JR-Eも手を拱いていたわけではなく、JR体制発足後最初に投入された直流特急電車がスーパービュー踊り子(SVO)の251系であることからもそれはわかると思います。
 同車は更新も開始されており、またホームライナーなどのアルバイト運用も持っておらず(但し3月からは1往復もつらしい)大事に使われていることがわかります。
 また、SVOはビューアテンダントも乗務し接客するなど、JR-Eにしてはソフト面でも優れた商品であるといえます。
 ただし、その一方で、SVOではないただの踊り子用については車両も汎用車両を使っているほか、特に目立ったサービスもありません。
 その為、料金が若干高いにも関わらず、一般の旅客はSVOの方を志向しています。

 こういうことを考えると、(房総)183の次に噂される185系の置き換えに当たっては、車両についてとダイヤサービスについて考える必要があるのではないかと思います。
 特に、この線区については道路の改良が近々には予定されておらず、やり方によっては客を呼び込める可能性があると考えるからです。

【伊豆地区の問題点】

  1. 観光エリアとしての魅力ダウン
     伊豆地区はバブルの際、首都圏近傍の高級リゾート地として売り出し、高級旅館などが沢山できましたが、更にそれに便乗して一般のホテルも強気の料金設定をしたがために未だに割高感が薄れていない点が上げられます。
     また、航空会社の運賃値下げ競争により、超割/バーゲンフェアの時期であれば2泊以上なら北海道の方が割安という逆転現象が起きており、これが伊豆から客足を遠ざけていることになっています。
     とはいえ、東京近辺では最も温暖な気候・きれいな海という美点が失われたわけではないので、ペンションや割安なホテル(フォルクローレみたいなもの)が出来ればまだ顧客を呼び込む余地はあるでしょう。

  1. 観光業がメインの地区であるが為の波動
     この沿線は週末やシーズンは混雑するが、そうでない時期はすいているという特性があります。
     その為、全ての特急をSVOもしくは同様なものにしようとすると潰しがきかない、という問題点が発生します。
     とはいえ、全くの汎用型でいいかとなると、今の踊り子とSVOの利用状況の差が示すとおり、乗客の趣向性から一般特急はガラガラになりかねません。

 また、以上の記述に反するようですが、平日の東京−熱海の旅客を拾うには踊り子型185の方がいいということもあり、悩ましい問題です(大船・小田原あたりでも近距離グリーン代わりに自由席に乗る客が多い・・50キロまでなら自由席特急券の方が普通列車グリーン料金より安いので)。

【対応策】

  1. 車両面 
     波動があるので魅力と汎用性を兼ね備えた車両を投入する必要があります(実はこれが難しいのだが)。
     また、家族客を呼び込む為には多少は子供のためのスペースなど無駄な空間も必要でしょう。
     SVOのグループユニットは失敗しましたが、家族客のために簡易個室のような試みはあっていいと思います。
     グループユニットに仕切り・扉を付け、ライナー使用時には扉を固定して使用すればライナーとしても215系とさほど変わらない使い勝手が得られると思います(特急利用時には普通個室として売れば良いと思います)。
     

  2. ダイヤ面及び案内方法
     また、休日ダイヤと平日ダイヤを思い切り変え、普通の顧客にもわかりやすいよう、時刻表の案内なども私鉄のように平日ダイヤ・休日ダイヤと分けたほうがいいでしょう。
     一般客からすれば、いつ運転するかよくわからない季節・臨時列車より定期列車に客が集まる傾向にあります。
     

  3. 直通列車の増加
    これは休日の渋滞に悩むドライバー吸引策です。
    今でも新宿発着踊り子号がありますが、土休日は今でもたまに設定される大宮発着の他、千葉方面からの列車も考慮に入れていいと思います。
    伊豆地方内部以外でも渋滞にはまるエリア向けに設定すれば客を呼べると思います(土日・ハイシーズンだけで十分です)。
     

  4. 宿泊施設やレジャー施設とのタイアップ
    単なる温泉旅館なら他にもありますが、伊豆ならではの海の幸を組み合わせるとか、ダイビングなどマリンレジャーとの組み合わせでの売り込みというのもあっていいと思います。
    但し、なんでもパックにするのではなく、パンフレットにこういうこともできますよ、こういうオプションもありますよ、と見せるだけで十分だと思います。

 伊豆は東京から近く、気候やエリアとしての魅力が他の近隣観光地とあまりかぶらず、また道路事情が悪いという鉄道からみたメリットがある為、うまくやれば鉄道会社の利益につなげることができると思うのですがいかがでしょうか。


問題は誰が「活性化事業の主体」となるのか?(東伊豆と箱根を比較して)
 投稿者---TAKA氏(2004/01/05 23:33:15)

 Tom様今晩は&明けましておめでとうございます。TAKAです。

 「伊東線&伊豆急行の活性化による東伊豆観光の強化」は非常に良い視点であると思います。この頃では沖縄・北海道旅行も安価化しており、その上海外旅行も安い価格で行けるというご時世の中、東京近郊なんだけれども価格の高めの観光地は軒並み苦戦しています。その象徴が取り上げられた東伊豆と箱根でしょう。又これらの観光地に対しては日帰り観光のニーズも増加してきています。日帰り観光になると渋滞等で時間が読めないとか行くだけで大変というのは其れだけで観光客に避けられる要因になってしまいます。
 そう考えると、東伊豆観光の活性化には鉄道の有効利用は必要なことになるのは自明の理です。しかしこの動き既に箱根ではダイナミックに始まっています。そこで東伊豆と箱根を比較しながら検討してみましょう。

 東伊豆と箱根の観光活性化の差は題名に書いた通り「活性化の主体が存在するのか?」という点にあります。そこが小さいようで一番大きな問題です。
 まずは箱根を見てみましょう。箱根の場合今や観光活性化の主役は小田急電鉄です。箱根の場合広いように見えて自治体は箱根町だけですし、東京からの交通機関と箱根域内の登山電車・ロープウエイ・登山ケーブル・遊覧船(一部)・登山バスは全部小田急系列です。それに小田急グループは箱根に4つのホテルと日帰り温泉・2つの博物館施設を持っています。又伊豆箱根バス・各種ホテル・一部のゴルフ場は西武系列です。箱根の場合メインプレーヤーは箱根町・小田急・西武の3者に絞られます。箱根町と小田急は昔から仲がいいですし、小田急と西武はこの前協力関係を結んだばかりです(箱根山戦争を知るものには信じられないぐらいですが)。これにより箱根観光の活性化の主体は東京からの輸送ルートを持つ小田急主体でほぼ確定しました。
 又小田急にとって見れば箱根観光は金城湯池です。小田急線に長距離乗ってくれてしかも特急料金を払ってくれる。その上箱根にある子会社にもお金を落としてくれる非常に有りがたい客です。その観光客の増減は小田急にとって死命を制する物です。だから新型ロマンスカーは観光タイプに回帰させ高額な車両を投入するのです。

新型ロマンスカーの製造を決定 「箱根の旅」をより楽しくより快適に 2005年3月デビュー http://www.d-cue.com/…
 

又交通機関等かなりの部分が小田急で自己完結する為「箱根フリーパス」等の企画商品も作りやすいですし、又地元とも長い付き合いをしているので箱根の温泉旅館等とタイアップした宿泊チケット等も作ることが出来ます。此処まで来ると箱根活性化は完全に小田急主体で動き其れも上手く行く形となってきています。

「箱根フリーパス」「冬季特別割引箱根ウィークデーパス」小田原・箱根湯本までの特急券などをご購入のお客さまに
「小田急 箱根のんびりクーポン」を進呈
http://www.d-cue.com/…

 又小田急は其れだけの投資をしても箱根観光客が増えれば自社の収益増大に直結するスキームができあがっています。これこそ「箱根山戦争」を勝ち抜いた最大の武器ですが、其れが衰退局面に入っても活性化の為に有効に作用する事になっています。これが今後どれだけ成果を上げるかは未だ分かりませんが、少なくとも東伊豆より一歩先ん出ていることは間違い有りません。

 さて此処で本題の東伊豆です。東伊豆は箱根より遙かに範囲が広く自治体だけでも伊東市・下田市等複数の自治体が関与していますし、交通機関関係も伊東までの東京からの幹の部分だけを持っていて域内フィーダーを持っていないJR東日本、グループ内でリゾート施設も持っていて域内フィーダーの鉄道を持っているけれども免許認可時の紳士協定が足かせとなりバス事業に大手を振って進出出来ない伊豆急&東急グループ、域内のバス事業だけ持っているけれどもバス事業は分割再建中の東海バス(小田急グループ)と言うように箱根より範囲が広い分利害関係者が複数居て表題の通り「誰が旗振り役になるの?」という事が笑えない状況です。
 その上活性化の為に投資をしても、最大限周辺を含めて利益を上げられるスキームを作り出している企業グループが存在しないのです。JRはお客に乗って貰うだけ、長距離は乗ってくれるが、近距離客を考えると思い切ったことは出来ないし投資を総合的に改修することが出来ない(ロマンスカーは新車1編成17.5億もかかる)、伊豆急の場合、特急を作り東京から直通させても車両使用料は入っても美味しい所の運賃はJRに持って行かれるし、経営状況が芳しくないから大きな投資は厳しいと言う状況です。又観光施設は東急・西武を筆頭に各種大小の会社が入り乱れているから調整は難しいという状況です。
 こうなってくると、観光地が狭い所に濃縮されていなく適度に広域に広がっている状況が逆に足かせとなるとも言えます。そうなると利害関係的には複数のプレーヤーの調整は難しいですし、誰もが活性化のインセンティブが低いから押しのけて「私が旗振ります」というお節介焼きが出てこなく、現状維持のままズルズルと行く可能性も否定出来ません。

 確かに鉄道を生かしやすい環境に東伊豆があることは間違い有りませんし、東伊豆観光の最大の足かせはトップシーズンの渋滞です。全ての自動車交通が石橋に集約されてしまうと言う地形的な制約から、道路交通インフラ改善による渋滞改善は非常に難しいのも確かです。アクセスにハンデを抱えるのは近距離観光地としては非常に大きなハンデです。これを解消するには鉄道交通の活性化が有効であることは疑う余地もありません。
 その点ではTom様の提案は的を得ていると思います。しかし問題は其れを実現する為には微妙な利害関係者の数が多いという事です。観光地の魅力だけを見れば東伊豆は箱根より対東京で距離はある物の海・山共にあり春夏秋冬楽しめるという抜群の条件を持っています。しかし箱根と比べて現在のリゾート事情にあった日帰り観光の強化やアミューズメント施設の充実等で後れを取っているのも事実です。この環境を打破しなければ残念ながら活性化は期待出来ないのもこれ又真実です。東伊豆は観光地として旧態依然のままです。
 まずはこの旧態依然とした体質を打破する「日帰り観光の強化」「超高級化と低価格化の両面の推進」という観光のその物にメスを入れ、その上で其れを引き立たせる為に合わせてアクセス手段の改善と言う事も必要であると思います。其れには「地域との協力」「観光事業者の意識改革」「交通改善に誰が旗振り役になるのか」という事について考えることも又必要ではないでしょうか?

 拙い意見で話が総論的になってしまいましたが如何でしょうか?個人的にはJRが力を入れるのが一番効果が高いとは思いますが、果たしてJRが力を入れるか?其れだけのセンスと器量を持っているかが多少疑問です。でもそれでも鉄道輸送の幹の部分を持っているJR東日本が力を入れなければ東伊豆観光の先は見えないかもしれません。何せ小田急が箱根山戦争で証明したように観光地でのビジネスで都市からの輸送の幹の部分を持っているというのは非常に大きな武器なのですから・・・。JR東日本がTom様提案の鉄道輸送改善の施策を実施してくれることを期待しつつ・・・

若干の違和感と伊豆の考え方
 投稿者---とも氏(2004/01/07 01:22:41)

 ともです。

●箱根を事例とするのは不適切では

 箱根において、小田急が箱根山戦争に勝利したと断言できるかどうか。
 この辺について私は小田急が勝ったとは思いません。もちろん西武も勝ってない。結局、交通を抑えた小田急と宿泊(施設数ではなくブランド力を含め)を抑えた西武に、さまざまな企業の思惑が入り混じり、さらに観光入りこみの減少という現実がある以上、結果戦う意味がなくなったに過ぎないと見ます。
 言い換えれば小田原箱根道路開通、第二東名開通を見据え、箱根への自動車アクセスの劇的改善が目に見えてきたこと、レジャー意識の変化、箱根ブランドの低下、アクセスの飛躍的改善からくる日帰り需要の増加という現実を前に、今までのような競争ではやってられんということで2社(グループ)が提携に走ったと考えるのが妥当で、これは軽井沢での上信越道、長野新幹線開通前に見られた西武と東急の動きなどと同じでしょうし、コクド系が一連で手を打っている交通整備による日帰り減少食い止め策と通じるものといえます(苗場の改良、志賀の改善、妙高のリニューアルなど)。

 その上で考えると、箱根で小田急が・・・というのはそもそもからして違うでしょうし、伊豆との関係で見ればだからどうしたという世界でしかありません。
 むしろ箱根といえど危機感があることを考えれば小田急が勝利したなどとはとてもいえないでしょう。その対応がロマンスカーなんですから。

●その上で伊豆

 伊豆に関しては、むしろ箱根よりは状況がマシといえます。
 箱根の場合、富士屋、プリンスなどの世界的に通用するリゾートがあり、さらに湯本や宮ノ下などの温泉街に広がる旅館群と一見充実したリゾートに見えますが、実は多様性に対応できないともいえます。
 「温泉旅行」ニーズには強くとも、単なるリゾート需要においてチョイスに入らない。
 さらに交通アクセス、特に道路網の改善による圧倒的な改善は大きく、日帰りターゲット施設の急速な増加が見られます。
伊豆においては日帰り入浴が17時前後までとなっているのが多い中で箱根では21時前後まで受け入れる旅館が増えているなど明らかな日帰り転換が見えます。

 その点、伊豆は宿泊施設の多様性や日帰り施設においても伊東以南においては宿泊客の立ち寄りをターゲットにした時間設定も多く、道路網の劣悪な状況を勘案しても伊豆のターゲット層はいまだ宿泊主体でしょう。
 その上で考える必要があると感じます。

●その上でJRができること

 事業者は多岐に渡るわけですが、JRとしてはSVOをはじめ魅力的な列車群の設定によるアクセスの改善を期待するしかありません。
 伊豆においてはすでにファミリー層ターゲットのB&Bやペンション、民宿などさまざまな宿泊形態が成立しており、むしろアクセスに力をいれ、宿泊においては地元との協力関係を築き上げることが重要でしょう。
 その上で、問題となるのは域内アクセスの不便さであり、東海バスが使いにくい現状もあいまって、決して利便性が高いとはいえません。特に展開次第では格好の滞在リゾートになりうる南伊豆でさえも利便性は極めて悪く、アロハトロリーのようなリゾートエクスプローラーなどの充実など観光に特化した公共交通網の形成、公共レンタカーの導入なども必要かと。

 アクセス面とともにこの辺も考える必要がありそうです。

 それでは

伊豆活性策についての考え方
 投稿者---TAKA氏(2004/01/07 23:25:08)

 とも様今晩はTAKAです。
 「若干の違和感」を感じるのも分かります。正直言って個人的感情が入っています。本来なら個人的感情を此処で発露するのは好ましくないのかもしれませんが、小田急となるとつい個人的感情が入ってしまうこともあるので・・・その点はご容赦を。
 ですから、元の伊豆の話の戻しましょう。

 伊豆に関しては、むしろ箱根よりは状況がマシといえます。

☆果たしてそうでしょうか?私は未だ箱根の方が状況はマシではないかと思います。少なくともここ数年に関しては人々のレジャー嗜好が変わり、又デフレによる物価低下で遠距離国内旅行や海外旅行が低価格化し近郊リゾート地への宿泊レジャー嗜好は高品質高価格な物か気軽で低価格な物を除いて低下しています。
 又近郊リゾート地では日帰り旅行需要が近年増加しています。それが増えているのは箱根でしょう。未だ日帰り旅行需要に活路を見いだしている箱根の方が伊豆より未だまともな状況であると思うのですが?

☆宿泊リゾートとして多様性が存在するのは確かに言われるように箱根より伊豆です。伊豆は夏は海があり冬は気候温暖、山有り海有りで春夏秋冬楽しめ、温泉旅行的な古典的温泉街の伊東や若者的なリゾート伊豆高原等を抱えているので、箱根より遙かに多様なリゾート需要に対応出来ます。
 箱根とて温泉旅館主体の湯本・宮ノ下や高原リゾート的な仙石原や観光名所としての芦ノ湖等はありますが、地域的にも伊豆よりも狭いことがあり多様性という点においては伊豆には敵わないことは有る意味で当然です。
 又ロマンスカーで湯本まで1時間半、空いていて東名高速を飛ばせば乙女峠経由で東京IC〜仙石原が2時間以内と言う時間距離と手頃な観光範囲と域内交通手段の充実は、逆に箱根を日帰り観光地として有望な観光地として成立させています。
 箱根の場合、日帰り観光用の手頃なリゾート施設に力を入れているのは宿泊が不振でも日帰り観光ニーズで何とかある程度の穴埋めは出来ると言う事が有る分観光地として救いはあります(小田急の場合箱根の交通機関は握っているが宿泊が弱い分、宿泊需要が低下し日帰り需要が増えても総需要が増えればプラスですから・・・)。

 しかし東京から近いけれども1人当たり1泊2日で交通費+宿泊だけで1万5千円〜2万円掛かる伊豆や箱根で、今のデフレのご時世で今までの需要レベルの宿泊リゾート需要が望めるでしょうか?私は期待薄だと考えます。そうなると宿泊はジリ貧だがその宿泊リゾートに主体を置いている伊豆はその分苦しいのではないかと考えますが・・・伊豆の伊東・伊豆高原・下田の日帰り観光は現状の交通機関では厳しいです。
 そこを改善出来れば伊豆も日帰り・宿泊の2頭立ての観光が成立し、その上春夏秋冬海山各季節各所で楽しめるという箱根以上に強力なリゾート地が出来ることは間違い有りません。その時初めて名実ともに伊豆>箱根のリゾート地の力関係になるでしょう。

 事業者は多岐に渡るわけですが、JRとしてはSVOをはじめ魅力的な列車群の設定によるアクセスの改善を期待するしかありません。
 伊豆においてはすでにファミリー層ターゲットのB&Bやペンション、民宿などさまざまな宿泊形態が成立しており、むしろアクセスに力をいれ、宿泊においては地元との協力関係を築き上げることが重要でしょう。
 その上で、問題となるのは域内アクセスの不便さであり、東海バスが使いにくい現状もあいまって、決して利便性が高いとはいえません。特に展開次第では格好の滞在リゾートになりうる南伊豆でさえも利便性は極めて悪く、アロハトロリーのようなリゾートエクスプローラーなどの充実など観光に特化した公共交通網の形成、公共レンタカーの導入なども必要かと。

☆問題は此処なんです。前にも述べましたが事業者は多岐に渡るがリーダーシップを取るだけのカリスマ的事業者が居ないのです。だから何処も「帯に短し襷に長し」なのです。そこで誰が旗振り役になるのですか?伊豆には箱根での小田急の存在が居ない。そこが活性化策を行う上でも問題です。
 確かに伊豆への観光アクセスで一番確実で早い手段は鉄道です。大需要地東京からの鉄道の幹の部分を持っているのは確かにJR東日本です。その上で一番有効な手段はJR東日本に早く便利で魅力的な特急を揃えて貰い伊豆へ観光客を運び込むことです。でもJR東日本は伊東までしか路線を持たずその先は伊豆急です。伊豆観光の中心地に足場を持たないJR東日本に伊豆高原・下田等の地域の旅館と連携と言っても難しい物がありますし、そうなると伊豆急に連携を求めなければならないですし、JR東日本は鉄道輸送だけで高額な魅力的特急車両への投資を回収しなければならないのです。そうなると積極的投資にJR東日本が踏み切るか?これも又問題です。
 その上域内アクセス改善はもっと難しい、域内のバスは東海バスが東伊豆ほぼ全部を握っていますが東海バスはJR・伊豆急と別の企業グループの小田急グループでしかも経営悪化で再建の為に分割・再編を行っている状況です。それに小田急グループは伊豆には東海バス以外に大きな利権を持っていません。ですから域内アクセス改善に投資する原資も意欲も乏しいという事になります(大儲かりするのなら話は別ですが)。しかも前に述べたように免許時の紳士協定でバス路線に進出していないから、今更域内アクセス改善にバスを運行するにも基盤を持ち合わせていません。

☆こうなると、Tom様・とも様が言われるような改善策が非常に良い案であることは明らかで私も賛成なのですが、実際誰がどの様にやるのか?という事になると問題有りと言うのが私の考えです。これさえクリア出来れば特に鉄道の改善はすぐにでも実施されるべき案であるとは思います。
 如何でしょうか?

旗振り「企業」が必要なのではない
 投稿者---とも氏(2004/01/08 09:34:51)

 ともです。

 私は未だ箱根の方が状況はマシではないかと思います。少なくともここ数年に関しては未だ日帰り旅行需要に活路を見いだしている箱根の方が伊豆より未だまともな状況であると思うのですが?

 日帰りに活路を見出すということはリゾート地の展開として決して安泰ではありません。箱根の場合にはその高いブランド力があるからこそ日帰り需要が強くなってもやっていけますが、これが続くと結果滞在リゾートになりえず、本来の宿泊需要すら逸走するという事態になりかねません(典型は富士五湖など)。

 しかし東京から近いけれども1人当たり1泊2日で交通費+宿泊だけで1万5千円〜2万円掛かる伊豆や箱根で、今のデフレのご時世で今までの需要レベルの宿泊リゾート需要が望めるでしょうか?私は期待薄だと考えます。そうなると宿泊はジリ貧だがその宿泊リゾートに主体を置いている伊豆はその分苦しいのではないかと考えますが・・・伊豆の伊東・伊豆高原・下田の日帰り観光は現状の交通機関では厳しいです。

 「できるのでしょうか」ではなく「やらなきゃならない」のです。
 確かに、宿泊は単価も高くデフレ基調下では難しいというのも解かります。
 しかし、今の日本の場合、1点豪華主義的な形態やタラソテラピーなど新たな施設整備ができるのであれば何の問題もないわけです。

 問題は此処なんです。前にも述べましたが事業者は多岐に渡るがリーダーシップを取るだけのカリスマ的事業者が居ないのです。だから何処も「帯に短し襷に長し」なのです。そこで誰が旗振り役になるのですか?伊豆には箱根での小田急の存在が居ない。そこが活性化策を行う上でも問題です。

 その時点で違うと思いますが。
 リーダーシップを取る事業者が本当に必要でしょうか?

 箱根の場合、小田急は交通を抑えることでリーダーシップというよりも「アクセス強化」「イメージ戦略」を担ったと考えますが、少なくとも箱根は小田急・西武両グループが事実上の旗振りとして存在したのは確かでしょう。

 しかし、昨今のリゾートや行楽地展開において、イメージ戦略などは別にして、旗振り企業が旗を振って主導するというのはいかがなものかと。
 ましてやリゾートの指向や新たな観光形態を考えれば旗振りは観光協会や自治体を含む事業者連合などが行うのが当然であり、いまや「小田急」「西武」「東急」のブランド力を用いて旗振りをしたところで何の意味もありません。

 伊豆の場合、幸いにして多様な宿泊施設形態によりさまざまな形態の旅行客を多様な価格帯で押さえられます。夕食を地元で食し宿泊機能に特化させたB&Bのような設備の充実もあって伊東や熱川などではなかなか難しい状況ですが、それでも箱根のように「層が狭い」ということはありません。

 確かに伊豆への観光アクセスで一番確実で早い手段は鉄道です。大需要地東京からの鉄道の幹の部分を持っているのは確かにJR東日本です。
 その上で一番有効な手段はJR東日本に早く便利で魅力的な特急を揃えて貰い伊豆へ観光客を運び込むことです。でもJR東日本は伊東までしか路線を持たずその先は伊豆急です。伊豆観光の中心地に足場を持たないJR東日本に伊豆高原・下田等の地域の旅館と連携と言っても難しい物がありますし、そうなると伊豆急に連携を求めなければならないですし、JR東日本は鉄道輸送だけで高額な魅力的特急車両への投資を回収しなければならないのです。そうなると積極的投資にJR東日本が踏み切るか?これも又問題です。

 見る限りですがJR東日本の基本的な戦略は「アクセス強化を行うか宿泊機能を担うか」というチョイスですね。たとえば白馬の場合には大糸線を捨て長野新幹線とバスアクセスを用いての宿泊をやってますが、これ以外には多くの場合アクセスのみです。中央線系統ではまさに顕著でしょう。
 JRからすると、既存の旅館やホテルが形成されている地域に乗り込むぐらいならアクセスに力をいれ、トータルニーズを増やす方が得策なんですから。

 その上域内アクセス改善はもっと難しい、域内のバスは東海バスが東伊豆ほぼ全部を握っていますが東海バスはJR・伊豆急と別の企業グループの小田急グループでしかも経営悪化で再建の為に分割・再編を行っている状況です。それに小田急グループは伊豆には東海バス以外に大きな利権を持っていません。ですから域内アクセス改善に投資する原資も意欲も乏しいという事になります(大儲かりするのなら話は別ですが)。
 しかも前に述べたように免許時の紳士協定でバス路線に進出していないから、今更域内アクセス改善にバスを運行するにも基盤を持ち合わせていません。

 ん?
 小田急グループでもJRでも西武(伊豆下田、伊豆箱根)でも東急(伊豆急)でもなんでもいいんですが、別に小田急が利権も原資も無いからやりません。というのなら他社がやればいい話です。
 すでに参入規制は撤廃されており、こういった紳士協定はとっくに全国で破壊されてきています。であればそんなものは理由にならず、もし二の足を踏むのなら行政なり観光協会なりが主導権をもって設定すればいい話です。
 むしろ既存事業者である東海・伊豆下田・伊豆箱根が提携してもいいんですし。

 こうなると、Tom様・とも様が言われるような改善策が非常に良い案であることは明らかで私も賛成なのですが、実際誰がどの様にやるのか?という事になると問題有りと言うのが私の考えです。これさえクリア出来れば特に鉄道の改善はすぐにでも実施されるべき案であるとは思います。

 JRはアクセス強化に力を入れることで全体のパイを増やし新規の投資を車両程度に抑えるとすれば、投資の価値はありましょう。
 地元として企業体がお互いの利権云々の前に強化をしていく。そこにJRが関与してもいいわけですし、その主導は観光協会でも行政でもいいんです。
 つまり、TAKA様の「クリア」とは単に既存事業者間の柵だけであって、しかもすでにその柵自体が規制緩和によって有名無実となっている現状を考えれば、過去のそのような紳士協定とやらをクリアするのはさして難しいことではなく、誰がやるかもそれぞれの事業者が連携して動けばいい話です。

 一昔前の「東急vs西武」といった時代ではないのですから、そんな柵を気にして無理と考えるのは交通論として決して正しくは無いですし、単に既存事業者の「企業小説」チックな話を展開しているに過ぎないと感じますが。
 本気で危機感を事業者が感じれば、それこそ箱根や軽井沢のようにそんなものはどっかへぶっ飛んでしまうものなのですから。

 超批判的ですがご容赦を。
 では

新たな回遊性への試みをどう捉えるか
 投稿者---551planning(2004/01/08 12:13:45)

 丁度関東運輸局サイトでこんなアンケートが実施されていました。

「南房総〜伊豆」を船で旅行しませんか!!アンケート実施中! http://www.hamakikaku.jp/ktt/index02.html

 館山市を中心とした検討とされていますが、館山といえば以前に久里浜経由大島航路の設定が模索されたところ、漁業権だか港内調整だかで見送られた経緯があり(その言いだしっぺとも云うべき、館山で水中観光船を運営する東京客船はその後久里浜−大島航路で一昨年運行開始)、ある意味伊豆以上の危機感を持っている南房総観光の起爆剤にしたいというところでしょうか。
 一方久里浜といえば、静岡県が保有する孤高の超高速船TSL「希望」の活用として久里浜−下田航路が何度か企画されています。昨夏も1往復したはず(記憶あやふや…)です。リンク先にあるようにこちらは中部運輸局のキモイリですが、自動車交通代替意義が謳われていますね。

東京客船 http://www.tokyokyakusen.co.jp/

テクノスーパーライナー 希望 http://www6.ocn.ne.jp/~tslkibo/
下田・神奈川間定期便就航に向けてのテクノスーパーライナー「希望」モニター運航実施
http://www.mlit.go.jp/chubu/kisya03/kaishin030521/kaishin030521.htm

 回遊性という観点からは選択肢が広がること事態は好意的に受け止めたいものの、個人的には久里浜はいざ知らず、果たして館山はどうか…と懐疑的に思ってしまいます。南房総については別途話を進めたいと思いますが、さて相互補完的な流動が生まれるのか?アンケートの質問内容もなかなか面白いので、併せて考えてみたいところと思いました。

房総特急E257系に置き換え 房総特急の将来 report/037-3.html

***
 ところで、伊豆と航路という観点では、東伊豆では東海汽船の大島・新島航路が熱海・伊東を拠点に…と思っていたら、もはやフェリーはないんですね。随分昔の記憶でした(勿論高速船シーガルは残っていますが)。一昨年就航のジェットフォイル「セブンアイランド」による東京直結で大島へのアプローチも様変わりしているようです。

東海汽船 http://www.tokaikisen.co.jp/

 西伊豆では沼津を玄関口に戸田・土肥・松崎方面に…と、こちらも昨夏に伊豆箱根鉄道運行の高速船「こばるとあろー」が廃止、戸田運送船「ホワイトマリン」が戸田・土肥へ運行しているものの地元では危機感が聞かれます。一方田子の浦と土肥を結んでいた西伊豆フェリーが一昨年から清水−土肥間の「駿河湾フェリー」として生まれ変わり、同じく清水を拠点とするTSL下田航路(不定期)とあいまって、清水は中京方面からの拠点性が増しているようにも思われます。

西伊豆航路のご案内 http://www.toi-fujiya.co.jp/pege/kousokusen.html
駿河湾フェリー 
http://www.dream-ferry.co.jp/suruga/frem.htm

さよなら西伊豆航路 「こばるとあろー」きょう最終便(静岡2003/08/31)http://www.shizushin.com/…
目標を上回る26万人乗船 駿河湾フェリー1周年/清水(SBS2003/03/31)http://www.sbs-np.co.jp/…

 そう考えると、首都圏からの西伊豆観光では「あさぎり」が1991年にテコ入れされる前後に注目を集めましたが、現時点では戸田や土肥の知名度向上はあれど、さほど…という印象を受けます。これはやはり鉄道でのアプローチでも末端部で使わざるを得ない道路交通の不便さもかなりあるのではなかろうかと思われますね。さらにはその補完的性格とも云うべき航路が低調であることからも、道路状況に関わらず入り込みの総量としての細さを思い浮かべてしまいます。
 その意味では東伊豆の環境は伊東線〜伊豆急があるだけマシ、ということになるのでしょうが、魅力以前に自然災害との兼ね合いも重要なポイントで、群発地震だけでなく、昨夏も長雨で鉄路のみならず道路も寸断され伊東・下田が一時孤立状態となり、伊豆急が復旧しても伊東線が抑止のままで混乱したり、道路がままならないため急遽TSLで下田−清水で緊急輸送をした…という話が記憶に残っています。そう考えると、当方も地域全体、ビジネスとしての特定企業による掌握までは必要とは思わないものの、ある程度の動線強化、すなわち伊東線〜伊豆急線の一体的運営管理はなされても良いのではないかと考えます。ただ現状の伊豆急では疲弊が見え隠れするだけに、東モノのようなJR-Eによる資本参加等の「適材適所」な役割分担が望ましいかなと思います。

 さて話を戻して、フェリーという印象が強かった伊豆関連の航路ですが、意外と旅客船主体だったのだなと思いました。その意味では到着先での足の確保、すなわちバスを主体とした二次交通の重要性が浮かんできます。それこそ旅館毎にあるであろうマイクロバスによる送迎がメインかと思われますが、当方も利用したことがありますがある程度の団体であれば良いのですが、家族旅行クラスだと結構送迎時間を合わされたりと、確かに数が揃わないと、という印象を受けます。それが小団体ではクルマ直行や駅最寄やメジャー級へ…という指向に落ち着きそうな気がしますね。こうした運営の効率化(=数件レベルでの連携からアウトソージングまで)も検討課題かなとも思いますね。
 また、総体的に料金設定に高止まり感があるとの指摘がありますが、近ツリが仕掛けた片道100円バスの試みがポテンヒットしている様子、ここでの注目は移動に掛かる料金を目玉とすることで伊豆自体での価値をさほど落とさずにアピールしたこともあると考えます。その意味では下手なダンピングでない嗜好性がより実験的に行われてもとも思いますね。その成否はさておき、会津で試みられているフリーパス施策(それこそ箱根が大先輩ですね)などが参考になるかもしれません。

<近畿ツーリスト>片道100円バスで日光、鬼怒川に(毎日01/06)http://headlines.yahoo.co.jp/…

 以上、お正月ということでちょっと視点を変えて、カルタから見た伊豆ということで考えてみました…おっと御屠蘇気分が抜けていないかな、反省。

Re:新たな回遊性への試みをどう捉えるか
 投稿者---エル・アルコン氏(2004/01/08 14:15:16)  http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 ちょっと横レス気味ですが...

 東海汽船の伊豆七島航路って、自動車航送はやっていなかったんでは?
 昔から時刻表の東海汽船の欄は「フェリー」マークではなく、「旅客船」マークだったように記憶しています。

 余談ですが、いまは高速艇による朝発の便がありますが、かつては竹芝発着の便は判で押したように深夜竹芝発で早朝の大島を皮切りに各島を回るというダイヤでした。朝から観光できるメリットはありますが、一方でトップシーズンは雑魚寝も出来ない混雑と言う定評があったわけで、それで利用を敬遠していた層も多かったでしょう。
 そもそも東京湾内で時間調整の停泊をしていたくらいですから朝竹芝発昼着のダイヤが組めないはずはなかったんですが、各島を回って午後に大島を出て夜竹芝に戻ることで1隻の船を効率よく回すことが優先だったようで、このあたりもニーズとの齟齬が高速艇の導入と観光パターンの変換を促したようです。

***
 田子の浦から土肥のフェリーは確かに中途半端なんですが、かつて利用したときの感想で言えば、富士IC出口から4車線道路を真っ直ぐで至るわけでアクセス的には悪くはなかったんですが...
 逆に駿河湾フェリーのほうが清水ICからだと清水の中心部をちょこまか通るわけでアクセス的には悪いんですけどね。

 結局、清水の方が田子の浦より土肥に近いということによる時短効果(▲15分)が大きく、ある程度首都圏方面からの利用を見こんだ田子の浦を捨てて、東海方面に特化したのが奏効したのでしょう。

 あと、西伊豆の南部の場合は沼津からの海路も捨てがたいですが、蓮台寺からの「踊り子」接続の「西伊豆ライナー」へのシフトが大きいのでは?
 東京からの直通優等が事実上ない沼津駅から沼津港へ出ての高速艇や、修善寺からバス90分よりも、東京から蓮台寺まで2時間45分程度かかるとはいえバスは40分程度ですから。
 そういう点でも「踊り子」の体質改善と魅力アップは必須でしょうね。

2004.11.14 Update


Copyright © 1998-2004 Unlimited Liability Company 551planning. All rights reserved.
Designed for Microsoft Internet Explorer 5.0 …by Microsoft FrontPage 2002