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【検証:近未来交通地図】 特別リポートNo.037-3
潮騒遠く、漣乱れ…

「3年弱の猶予」をどのように考えるか〜東関道館山線05年度完成へ
〔内房線vsアクアラインバス〕いよいよ存亡の秋か
南房総を旅して

房総特急E257系に置き換え 房総特急の将来
房総特急vs高速バス 最終決戦へ

下記内容は予告なしに変更することがありますので、予め御了承下さい。
当サイトの全文、または一部の無断転載および再配布を禁じます。

255系

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房総特急E257系に置き換え 房総特急の将来
 投稿者---荻窪塚洋介氏(2003/12/28 03:39:04)
─さて255系の運命や?
─Re:房総特急E257系に置き換え 房総特急の将来
 └Re:房総特急E257系に置き換え 房総特急の将来

 千葉支社のサイトでついに公式発表されました。

新型房総特急電車の新造計画について http://www.jrchiba.jp/press/press151222_1.html

 5+5ということで閑散時は5連運行が予想され現状の利用状況に見合ってなかなかよいかとは思います。

 しかしこの半年間にさざなみに10回近くは乗りましたが利用状況は芳しくありません。日中4連でもいいくらいです。

 内房の場合アクアバスに侵食されている感もありますが不況の影響でしょうか総武快速10:48の君津発久里浜行きは君津駅当駅乗車客で座席の6割、接続の館山からの普通からの乗り換え客を入れると君津の時点で座席は7割埋まり、姉ヶ崎で立ち客が出ます。

 5+5編成ということでさざなみ、わかしおは是非総武線経由に戻し蘇我にて分割、併合をやっていただきたい。更に贅沢を言えば総武地下の東京も大変不便です。日中は昔の急行同様新宿始発着、秋葉原経由に戻せば確実に乗客は増えるでしょう。高速バスと同じ東京発着では差別化は図れません。
 京急の蒲田並に余裕の無いダイヤとなりますがあくまでも無理を承知で妄想。

日中 錦糸町発  緩行下り 00   06 10   16 20   26 30   36 40   46 50   56
     千葉方面から秋葉原方面特急、快速上り   03     13     23     33     43     53  
                                         
     緩行上り 00   06 10   16 20   26 30   36 40   46 50   56
     新宿方面から特急、快速下り   02     12     22     32     42     52  

 京葉線経由だと蘇我や上り海浜幕張での乗降客はたかが知れていますが、千葉は館山方面からも需要があり新宿−千葉間の乗車客も相当見込めます。

 5連でならしおさい、さざなみも完全60分ヘッドにしてもらいところです。

さて255系の運命や?
 投稿者---551planning(2003/12/28 12:41:44)

 遂に来ましたね…総武緩行103系・総武快速113系・東西線直通301系が過去帳入りし、183系も第一線から退く日が見えてきたのですね…感慨。

 E257系については、趣味的に云えば外観、特に前面が…ってなところはありますが、トータルではカジュアルながらそつの無い印象を持っており、「軽特急」にはもってこいかと思います。ただパターンカラーを受け継ぐのかと思いきや、リリースの新車デザインはちょいといまいち?ただ255系もイメージ段階ではかなり近未来志向というか房総特急としての感覚とはいささかずれていたとの記憶があって実車(外観)はなかなかの好印象でしたから、これは楽しみにしておきましょう。

 実は当方も【検証:】で房総特急新車を占ったことがあるのですが、おぉ、もう4年以上も前になりますか…当時はG車全面廃止に至るまでにはイメージしておらず、まだ観光面での訴求を念頭に置いていましたが、手前味噌ながら付属4連のイメージがまさに今回のE257'だなぁと勝手に満足していたりします。
 その意味ではわかしお・さざなみの併結運転など確かにいろいろと考えられそうですし、現状と比して柔軟性はかなり増すのかなと云う点では適切なのかなぁとも思っております…実際には併解結や新宿延長といった積極策を果たして打ち出せるか?というえらく消極的な見方もしてしまうのですが、何せ千葉支…(以下自粛)。

房総特急新型車両を考える ../../topics/traffic/log003.html#5

 ただ、当方自身はG車に拘りは無くとも、255系の位置付けがどうなるのかが大いに気になるところです。観光特急としても内装面等で非常に中途半端な印象を受けますし、率直に云ってしおさい系統はもとより、もはや房総特急全体で末端部まで9連を持ってくる必要性すら問われている状況があるだけに、このまま宝の持ち腐れになってしまうのか?
 …その意味では、今回のE257系増備が現有の183系に見合う両数規模であるというところ、今の御時世とその柔軟性を鑑みれば、255系置き換えをも念頭に入っているのではなかろうかと。更に云えば185系の状況もいろいろと伝わってくるところ、伊豆…というよりも個人的には草津が向いているかな…などと妄想しているのでした。

 というわけで取り急ぎ所感までに。なお必ずやでてくるであろう論点「房総特急とは?」については別途考えて見たいと思います。

Re:房総特急E257系に置き換え 房総特急の将来
 投稿者---ジョー万太郎氏(2003/12/29 00:20:10) http://www.geocities.co.jp/SilkRoad-Ocean/9778/index2.htm

 こちらではご無沙汰しています。

 内房の場合アクアバスに侵食されている感もありますが不況の影響でしょうか総武快速10:48の君津発久里浜行きは君津駅当駅乗車客で座席の6割、接続の館山からの普通からの乗り換え客を入れると君津の時点で座席は7割埋まり、姉ヶ崎で立ち客が出ます。

 総武線快速は、東京へ行く客だけでなく、千葉や津田沼で降車する客も多いでしょうから、千葉・津田沼へは快速、東京へは特急というすみわけが出来ているかもしれません。この地域はアクアラインバスの影響も小さく、房総特急の票田でしょうから鉄道利用がわりと多いのかもしれませんね。

 5+5編成ということでさざなみ、わかしおは是非総武線経由に戻し蘇我にて分割、併合をやっていただきたい。更に贅沢を言えば総武地下の東京も大変不便です。日中は昔の急行同様新宿始発着、秋葉原経由に戻せば確実に乗客は増えるでしょう。高速バスと同じ東京発着では差別化は図れません。

 同感です。房総・銚子方面の高速バスは、東京駅八重洲口から出発するので起点が東京では重複します。さらに、長年東京駅をターミナルにしてきたので、定着しない可能性もあるかもしれません。しかし、房総特急の活性化(バスに負けないこと)を考えれば、新宿発車は良案かもしれません。新宿駅は横浜・埼玉方面のターミナルとしては地位を上げているが千葉方面は今ひとつです。

 京葉線は、路線がバイパス的な性格を持っているので、東京も千葉もどうしても不利になりかねません。舞浜も海浜幕張も新都市的な駅なので、船橋・市川などの既存の集積に比べると落ちてしまいます。おまけに東京だけしかターミナルがないので、都心方面との結節も弱いです。

 5連でならしおさい、さざなみも完全60分ヘッドにしてもらいところです。

 高速バスに打ち勝つための手段でしょうが、千葉支社は削減化を進めているのでこれが期待できるかどうか気になるところです。

 房総半島に関しては、反撃が遅かったようにも見えます。せいぜいアクアライン開通前に手を打っていれば千葉支社の四苦八苦はなかったのではないでしょうか?

 自分のHPを復活させ、房総特急について取り上げています。

2004年房総特急が変わる!?「房総特急の現状とバスとの比較」http://www.geocities.co.jp/SilkRoad-Ocean/9778/traffic4.htm

Re:房総特急E257系に置き換え 房総特急の将来
 投稿者---荻窪塚洋介氏(2003/12/29 07:43:18)

 ジョー万次郎さん こちらこそご無沙汰しております。

 総武線快速は、東京へ行く客だけでなく、千葉や津田沼で降車する客も多いでしょうから、千葉・津田沼へは快速、東京へは特急というすみわけが出来ているかもしれません。この地域はアクアラインバスの影響も小さく、房総特急の票田でしょうから鉄道利用がわりと多いのかもしれませんね。

 おっしゃるとおりで内房線内からの乗客は千葉で半分、錦糸町までで8割入れ替わります。このあたりが私が君津以南分断ワンマン化及び内、外房〜総武緩行乗り入れを推す根拠なのですが特急の票田はパイは小さくとも君津以南−千葉、船橋も同様です。

 バスはどう考えても東京駅以西のターミナルは不可能です。新宿発着は急行時代は普通に行われていたのでただそれに元に戻せと申し上げているわけです。

 京葉線は、路線がバイパス的な性格を持っているので、東京も千葉もどうしても不利になりかねません。舞浜も海浜幕張も新都市的な駅なので、船橋・市川などの既存の集積に比べると落ちてしまいます。おまけに東京だけしかターミナルがないので、都心方面との結節も弱いです。

 たとえば蘇我10:03発館山行き特急に千葉から乗るには千葉9:48の外房線に乗らなければなりません。千葉駅の時刻表にも蘇我発特急の時刻は全く案内が無く千葉からの集客力も落ちています。真夏の絶好の行楽日東京9:30ビューさざなみはそれでもガラガラでしたが近くに座っていた家族連れは船堀から東京まで出て乗っていたようです。総武経由に戻すと快速との速度差の兼ね合いもさることながら船橋停車も需要開拓で考える必要があるでしょう。

 高速バスに打ち勝つための手段でしょうが、千葉支社は削減化を進めているのでこれが期待できるかどうか気になるところです。

 今回の5連化は地方のJRの特急同様、攻めと捉えることが出来るかと思います。

 房総半島に関しては、反撃が遅かったようにも見えます。せいぜいアクアライン開通前に手を打っていれば千葉支社の四苦八苦はなかったのではないでしょうか?

 その前に特急の利用実態を無視して千葉経由を京葉線経由にしたのは改悪としかいいようがありません。アクアラインに関しては向こうもいざ蓋を開けてみないとなんともいえないといった部分はあったかもしれません。

 尚、E257ですが川島氏は内房線に振り子をと主張していましたが君津、勝浦以南の線形の悪い区間の各駅停車化今後も避けられず振り子は特に不要。汎用タイプのE257で自分は良いかなと思っています。

 255についてですが伊豆なり高崎線の185の置き換え、転用もありかなと思ったりもします。

 自分のHPを復活させ、房総特急について取り上げています。

 是非、拝見させていただきます

房総特急vs高速バス 最終決戦へ
 551planning(2004/09/09 13:25:10)
─Re:房総特急vs高速バス 最終決戦へ
 └潰し合いになるか? 青天井のアクアラインバス
─千葉駅−東京湾フェリー線12/22より
 └千葉駅−東京湾フェリー線試乗記

 【検証:】では以前よりアクアライン関連を含めた千葉圏高速バス事情を追ってきました。

 房総特急の凋落と“小回りが効く”高速バスの伸張ばかりが目立っていたわけですが、ついにというか今秋にE257'新型特急が「さざなみ」「わかしお」系統から投入が始まり、加えてダイヤ改正についてはローカル運用主体ながら『あの千葉支社が…』なんてな話が聞かれる?ような動きがぽんぽんと出てきて、おっ、なんてなことを思っておりました…。
 と、改めて状況を見るに、高速バス陣営も着々と手を打っているというか、改めて伸張振りに瞠目させられます。

5/ 1 東京−成東線 (シーサイドライナー) 9→11往復
7/16 千葉−安房鴨川線 (カピーナ号) 6→9往復
7/20 品川−木更津線   品川駅港南口(=新幹線口)停留所追加
7/22 東京−銚子線   土休日のみ3往復増便(小見川佐原(新設)ルート1、旭ルート2)
千葉−銚子線   土休日のみ1往復減便(平日は2往復のまま)
7/24 横浜−木更津線   32→40往復
9/ 1 東京−安房鴨川線 (アクシー号) 16→20往復 東京終発22:00→22:15
東京−木更津・君津製鐵所線   21→24往復(うち木更津駅止3→4往復) 東京終発22:10→22:50
東京−君津・青堀線   16→21.5往復(うち青堀6→9.5往復) 東京終発21:40→22:10(君津製鐵所行)
9/18 東京−館山・白浜線 (房総なのはな号) 7→10往復 東京終発20:10→21:20(館山行)

 アクアライン系統では、高速金田ベースで12.5往復の増とはすさまじいです。飽和状態と思われる銚子系統も柔軟な対応というかなんというか…。尤も千葉−銚子線は限りなくかつての姿(運転免許試験場送迎バス)に戻りつつあるようですが。
 あとは東京駅深夜リポでも触れた最終便時刻ですが、これも順次繰り下げが実施されているところ、木更津・君津はもう一声!という気もしますから、このあたりが房総特急といわず、JR千葉ローカルvs高速バス対東京戦略の分水嶺になるのではなかろうか…と思ってみたりするのでした。

メガライナー「本領発揮」へ…東京駅八重洲口深夜リポート 039.html#4

Re:房総特急vs高速バス 最終決戦へ
 投稿者---荻窪塚氏(2004/09/20 10:51:51) http://sodegauracity.com/

 しかしそれにしてもアクアライン開通から7年が経過しようとしているのにまだ、最終決戦といかないのが不思議な位です。

 アクアラインの工期が10年程度あったわけでその10年間にバス路線の系統、受け持ち会社やバスターミナルの整備計画など余りあるほど君津4自治体で検討する期間はあったのですが当時は高速バスというビジネスモデル自体あまり無かったわけで川崎−木更津のフェリーの代替で川崎−木更津にバスを走らせよう位しか考えが無かったようです。
 開通の直前に袖ヶ浦市がいわば抜き打ちで袖ヶ浦BTを突貫工事で急遽つくり、羽田空港−木更津、横浜−木更津線もあわよくばアクアライン開通と同時の開業も危ないところでした。
 今は高速金田、袖ヶ浦BT、君津BT、木更津駅と4つのターミナルがあり、更に袖ヶ浦市がこれから始まる袖ヶ浦駅北口土地区画整理事業で袖ヶ浦北口を房総の玄関口にと考えており木更津東口とは比較にならないほど大きなバスターミナルを持った駅前のバスターミナルができそうです。また館山道の木更津市烏田地区に本線上BSの構想もあります。

 系統が分散、乱立されていない木更津駅東口−横浜駅線がやはりもっとも人気、乗車率が高い路線で東京系統ではやはり八重洲DS-安房鴨川の路線。
 しかし安房鴨川はあくまでもただの終着点といった所で、始発の鴨川から乗車する客など微々たるもので途中のかずさアーク、総合高校、金田、久留里線沿線で客を拾うという感じの路線です。
 せっかくの君津ICと君津BTを利用して房総スカイライン経由で東京発下り安房鴨川まで90分台も可能なのですが鴨川程度の人口、経済規模では夢のまた夢といった感じで館山線にしても富津館山道路が全線開通してもいまだ鋸南富山IC下車、富山町役場といった既存のバス停で客を拾う形態をとっており年度内開業予定の富津中央(浅間山)ICができても従来どおりの上総湊駅経由の便が半数といった可能性は十分にあります。

 今度の改正で内房快速が日中完全60分ヘッド及び袖ヶ浦BTのある袖ヶ浦市二駅に全快速停車で一応千葉支社もやっと重い腰をあげたかの感はあります。
 E257系投入は小回りがきく五連を基本としているのでできることならさざなみ、わかしお併桔、蘇我分割の人気の総武線経由の復活あってこそ意義があることだと思うのですが不便な京葉線経由のままただ新車でも支持は得にくいかと思います。
 また、さざなみが減便されましたがなのはな号が東京−館山130分の現状ですから利用者の多い八幡宿、五井、姉ヶ崎の連続停車と君津以南各駅停車が必須だったら現状では十分、終日60分ヘッドでいけたのではないかとは思います。

 ところで三連休前の金曜日の首都高が最も混む夕方、アクアラインを通りましたがすごかったです。空港中央−三宅坂、向島渋滞二時間以上、自分は空港中央で降り、R357-環七−海岸通りでなんだかんだで空港中央から品川まで下道でも1時間かかりました。八重洲だったら一体何時間かかったんだろう。

潰し合いになるか? 青天井のアクアラインバス
 投稿者---551planning(2005/03/26 00:29:16)

 対東京での京成−日東ラインの設定およびすぐの拡充で1つの段階を越えたかと思っていますが、早くも次の段階に進もうとしています。

「品川〜木更津駅線」大増発! 4月1日ダイヤ改正[03/25京浜急行バス]http://www.keikyu-bus.co.jp/keikyu-bus/topics/13220050325.html

 02年夏に京急・日東・小湊の3社計8往復で登場、その後年毎に12往復、15往復と増えてきましたが、このたび平日27.5往復・土休日24往復と大幅増になります。個人的には路線免許維持等の関係からかホテルパシフィック東京発着スタイルに変更がないどころか、品川駅東口経由が時間帯によって省略されているところに若干引っかかりを感じますが(尤もいくら混んでいようと朝の第一京浜をそのまま高輪口に進んだほうがいいとか、双方の出口利用者を拾える利点も理解はします)、ともあれ2ルート化で充実している木更津−東京駅線が経由しない袖ヶ浦BTにおける唯一の対山手線駅直通ルートのニーズが高まったと云えましょうか…というよりも、この報を受けてまず感じたのが袖ヶ浦BTの現状がちと気になるということ。もしやスペース拡大の木更津金田BTに利用が流れている、という状態が発生しているのかもしれません。

…ところで、たまたまこの件で調べていたところ、現在国交省が実施している公共交通の利用円滑化に関する懇談会の昨年末の会で、京成バス社長氏のヒアリングが引っかかりました。

アクアライン高速バスに一大乗継ターミナルを! http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/kondankai/third/keisei.pdf

 まさしく拠点が袖ヶ浦と金田に二分されている現状を指摘するとともに、対都心を中心に結ぶ京成系と対羽田・横浜方面を結ぶ京急系とが分かれているところ、木更津金田で相互乗継を実施すれば利便性向上に資する…という資料を提出しているのですが、さてどうでしょうかね。GPSによる高速バスロケシステムの拡充や、個人的には興味深い一文ですが06年度導入の交通ICカード(=Suica拡充)での空港連絡バス・高速バス対応の検討などにより実際対応の円滑化も意識している提案ですが、さてどれだけのニーズがあるでしょうかね。また、ニーズはあるとしても袖ヶ浦BTの生い立ちや木更津金田BTの実質移転を見るにまだまだハードルは高いものと感じられます。

…そんなところからも、今回の増便が意味するところを考えると、ある意味今後潰し合いが進むことになるのかもしれないといささか懸念するものでもあります。

千葉駅−東京湾フェリー線12/22より
 投稿者---荻窪塚氏(2004/12/16 20:49:57) http://sodegauracity.com/

 運行開始です。

千葉中央バス http://www.chibachuobus.co.jp/

 これは君津BT−君津IC−松ヶ丘ICー千葉駅を経由するようで駐車料金料金無料の君津BT-千葉駅を43分と同区間の総武快速の最速達とほぼ互角で実質高速渋滞なしの120km/h走行でしょうから35分くらいで君津−千葉が結ばれそうです。

 対東京に関しては東京湾をショートカットするアクアライン経由が有利なのは例えると八王子から東神奈川経由と中央線経由で新宿に出るものと比べるようなものなので現状については内房線はかなり健闘している部類だとは評価します。
 しかし、君津IC-千葉駅が40分となると館山道全線開通後は館山−千葉駅が80分程度と予想されます。
 ちなみに東京湾フェリー−千葉駅が85分/1100円ですから金谷港−横浜とこれもほぼ互角。

 速度制限40km/hの一般道経由でありながら竹岡駅−金谷が5分の所要時間ですからこちらも驚きです。

 将来的に、特急を千葉経由に戻さないと館山−千葉間はもう、内房線には勝ち目はないかと思います。また、金谷、竹岡、上総湊、佐貫町とあまり特急が停車しない駅でこまめに集客するのも注目すべき点で、館山自動車道全線開通後は富浦、館山以外はバスが集客できなくなるでしょうから、逆に内房特急が君津以南各駅停車して、こまめに集客しないと難しいでしょう。

 あと、注目すべきは片道9本のうち3本が千葉−君津の区間便であること。
 竹岡や金谷はお情けで延長運転しているといった感じでバス会社としては利用者の過半数を千葉−君津間に絞っていることがうかがえます。

 横浜−木更津などは元から旅客流動がまったくといってなかったところに新規需要で何とか最近バスが根付いてきた感じがありますが君津駅−千葉の鉄道利用者は一日1000人以上少なくともいるでしょうからバス会社もうまいところに目をつけてたと思います。

 総武快速60分ヘッド化はJRとしては先手を打っておいてよかったと思いますが袖ヶ浦市2駅停車で快速も普通も所要時間は変わらなくなってきてますからあとはパターンダイヤの日中一時間四本のうち一本は木更津とまりなのでこれの君津延長で15分ヘッド化と普通列車の120km/h運転対応、及び高加速の新型車両に将来的には置き換えてもらいたいものです。

 いずれにせよ内房線南部は線形が悪いので仙台−山形間の仙山線状態に千葉−館山がならないことを祈ります

千葉駅−東京湾フェリー線試乗記
 投稿者---551planning(2004/12/27 00:20:26)

 すでに御報告頂いている通り、12/22より千葉中央バス・日東交通・天羽日東バスが高速バス千葉駅−東京湾フェリー線を運行開始しました。千葉駅前から京葉道路・館山道を通り君津BTへ、そこからR127をひたすら南下して高速佐貫・上総湊駅前・高速竹岡・竹岡駅前を経由し金谷港東京湾フェリー乗場前に至るものです。富津市南部のJR内房線各駅とガチンコ勝負といった感じの路線設定、君津BT折返便の設定と対東京・羽田空港線への乗継対応などの注目点もありますが、うーん果たしてどうでしょうか…開業間もない様子を見て参りました。


 久々降り立つ千葉駅前は昼前ながら今年最後の週末ということで賑やか。駅前を発着する路線バスも相変わらずカラフルですが、小湊バスの新車導入振りが目立ちます…そういや数年前に排ガス規制で違反事案をやらかしていましたね。環境配慮対策は事業者にとって頭の痛い問題ではありますが、結果として目に見える形で変わる=ノンステ新車となるのは利用者にとっては福音です。その意味では三井物産によるDPF不正販売事件は利用者としても重く受け止めるべきかと思います。
 さて、目指す東京湾フェリー行は安房鴨川行カピーナ号でお馴染みとなった21番乗場、ターミナルからはちと外れたBee-One前。99年の安房鴨川線「カピーナ号」、02年の銚子線に次ぐ県内高速バス路線の発着となりますが、乗場は千葉中央バスの管轄ゆえか、カピーナ号に東京湾フェリー線の表示が追加されていましたが、銚子線は相変わらず千葉交通が別にポールを置いている形です。早めの到着で10分前に出るカピーナ号鴨川日東車が客待ち中、乗客は10人に満たない様子でした。後ろには九十九里鐡道のレイクサイドライナー到着便が待機中、UD西工のいわゆる廉価版高速バスですか?

金谷線金谷線

 ヨドバシカメラに立ち寄り再び乗場に向かうと、まだ新車の香りが漂ってきそうな日東バスが到着しておりました。LEDの「東京湾フェリー」の文字が新鮮というか違和感ありというか…。乗り込んで発車を待つも結局男性1名が乗車して終わり。大きな身体を窮屈そうに駅前BTを周回して市街を走りますが、途中3つの停留所でも乗車はありませんでした。昼前の中途半端な時間ではあるものの、ある意味予想していた通りの寂しい出発となりました。

金谷線金谷線金谷線

 松ヶ丘ICから京葉道路入り。蘇我ICを越えてしばし、銀色のアーチの手前に「ここから高速自動車国道」の標識があって館山道。時折大網線や五井線の高速バスと離合しつつ、冬霞の中を淡々と進んでゆきます。木更津JCTを南下したのは初めてかな、と思っているうちに君津ICを出れば間もなく君津BTが眼前に。去年のオープン時以来の訪問ですが、東側にセブンイレブンができるなど拠点性が強まりつつある様子、広い駐車スペースも結構埋まっています。乗場には羽田空港行きを待つ乗客が6名ほど、待合室にも利用者が見受けられました。千葉から先発・君津BT折返便の天羽日東のこれまた新車が所在なげに待機中でした。ここで唯一の同乗客が降りました…東京駅からの便が15分ほど前に到着していますが乗継客はゼロ、さらに後で時刻表を見て驚きましたが、これは後程。

金谷線金谷線

 君津文化センターを横目にしたあと、R127を南下します。東京駅−館山・白浜方面の「房総なのはな号」と同じ経路になったな(確かまだ木更津南IC経由のはず?)、と思っていると、運転手氏から『どちら(にお住まい)なんですか…』と声が掛かりました。適当に話を合わせつつ?これ幸いといろいろ聞いてみましたが、開口一番出てきたのはやはり『乗るのかな…』という心配。当初は高速佐貫での降車がないのでR127のままで行くところを、話の流れと運転手氏自身初乗務だったことから一応ルート通り通ってもらう事となったのですが、なるほど一旦R465に入って佐貫町駅前を経由したのはいいものの、そのまま脇の県道を縫うように通って内房線を一旦跨ぎ、終いにはセンターラインのない道を走ってなんとかR127に戻るという…『こんなデカい高速バスがこんな道走るんだもんね』とは運転手氏の弁。更に付け加えるなら、先にちらと記したように高速佐貫バス停は佐貫町駅から300mほど離れたところ、まぁ駅前通りではあるため利便性に大きな差が出るわけではないものの、ルート取りで5分は違うことを考えれば無理に寄らなくてもR127沿いで設定すれば…とも思える感じでありました。

金谷線

 館山道の工事現場を横目にしたりしつつ南下、上総湊駅前を通過して市街を越えると眼前に東京湾が飛び込んできます。高速竹岡から「なのはな号」ルートは内陸に入り富津館山道路を経由することになりますが、こちらはR127を更に進みます…ですよね?と振ると『いや、「なのはな」を担当したことないもので』と運転手氏。話は日東交通の分社化と高速バスの内情に映っていったのでした…そんな中クルマは萩生の海水浴場を眺めつつ竹岡駅前を通過、内房線とぴったり寄り添いながら海岸線を進めば、時間通りに金谷港東京湾フェリー前に到着となりました。運転手氏は君津BT始発便でスタートし、この金谷港で1時間半ほど休憩の後に千葉行に乗務して君津BTで乗務員交代で行路終了とのコト。『途中で引き継ぐのってダイヤ通りに走らせるのは当然だけど、いろいろ気を使うからあんまり好きじゃなくて…』なんてな打ち明け話までして頂きましたが、何はともあれお疲れ様でございます!

金谷線金谷線


 道中「バスの利点・欠点」というところでの話をしておりましたが、当方も運転手氏、図らずもこの路線はやはり採算性に疑問ありでほぼ一致しました…。
 何故東京湾フェリー「止まり」だったのか? 将来館山道が全通すれば当然館山方面にも、という布石であることは双方理解しつつ、会社的には全通後もとりあえずはR127の下道経由であることは変わらない様子との由。その意味では富津市南部のJR内房線沿線需要狙いであることが透けて見えるわけですが、そうなると浮気な観光需要などですぐ混みやすいR127経由であることが定時性に大きな壁となりそうで。現に先の引継ぎ話の際に『正月三が日は(R127が)混むから、ダイヤがどうなるかな…』と。実乗して気づくのは、この日はR127が至って順調だったにも拘らずほぼ定時でのダイヤ刻みとなったこと。当たり前といえば当たり前ですが、遊びのないタイトなダイヤともいえます。クルマの折返し自体には1時間から2時間の余裕が取られているので運用そのものに響くということはないと思われますが、現時点で大量利用がちと見えない状態の中で定時性アピールに不安が残るのは気掛かりな点です。
 双方一致した点とすれば、ゆったり座ってゆける静寂性と、君津BTでの乗換利便性。あと運転手氏曰く『高速佐貫ではマザー牧場行に接続する予定ですよ』とのことで、さまざまな利用価値が巧くアピールできれば需要はなくなはい…かな?となったのですが、それでも当分は採算はとても…なんてな話になってしまったのでした。ところで、その君津BT乗継をチェックしておくと…。

東京湾フェリー 07:10   10:10 13:40 16:25 18:05 19:35
君津BT 07:52   10:52 14:22 17:07 18:47 20:17
07:55 10:50 11:20 14:30 17:10 17:15 19:20 20:20
羽田空港(1TB) 11:20 17:40 20:50
東京駅八重洲通 08:52   12:17 15:27   18:12 20:17  
東京駅八重洲通 06:50   10:20   13:30 15:15   16:55     18:35
羽田空港(2TB) 07:10 10:55 15:35 17:35 18:35
君津BT 07:47 07:50 11:17 11:35 14:27 16:12 16:15 17:52 18:15 19:15 19:32
08:08 11:33   14:33 16:29 18:13   19:23  
東京湾フェリー 08:50 12:15   15:15 17:11 18:55   20:05  

 ちょいと見辛いかもしれませんが、とりあえず各社サイトおよびチラシ上のダイヤを並べる限り上記のようになります。ぎりぎりで接続できない「スカ」の多いこと。もちろん実はうまいこと接続を取るのかもしれませんが、まずダイヤ通りと見ると、果たして考慮されたのかどうか…車内で貰った日東交通作成と思しきチラシでは『途中君津バスターミナルで東京駅・羽田空港行きのバスに乗換できます』と堂々と謳っているのですが(これが千葉中央バスのサイトでは『発・着しております』と微妙にトーンダウンしてあったり…)。実はこのスタイルは小湊&京急が茂原−羽田路線で上総牛久接続の大多喜・勝浦・安房小湊路線に次ぐものと云えるのかと思いましたが、連絡運賃制等が採られているわけでもないどころか、チラシに接続時間等の記載などはなく、見掛け倒しといっても過言ではなさそう…これは残念でした。ただ正直なところ接続拠点が大無料駐車場の君津ICであることを考えると、今回の路線距離からいってハナからそこまで行ってしまうとも思われ…。
 運転手氏のマザー牧場云々の話から考えると、なるほど君津IC折返便の存在が俄かに注目されると云いましょうか…3便中日中折返しとなる2便が天羽日東と千葉中央の受け持ちで、それぞれ2時間前後もの待機時間が見られています。運転手氏曰く高速竹岡乗継でとのコトながら、さすがにそれだけでは利用者は付かないのでは? とすると、時間的にも丁度いい感じのこの2便が繁忙期に直接マザー牧場延長…なんてのもあり得ない話でないのかも、という気がしたのですが…さて。

金谷線

 もう6年も前に「首都圏内高速バス路線網形成への提言」などと大仰なタイトルで千葉県内高速バス路線網の可能性に触れたことがありますが、その際に千葉東金道路・東金九十九里道路・九十九里有料道路経由一宮・大原・勝浦方面と東関道経由佐原方面、館山道経由君津・富津・館山方面の3路線を想定していたところ、初めてそれ近い路線が誕生したことにある意味感慨を覚えるものです。ただし館山道が未だ全通していない中で、人口のさほど多いとはいえない地域、かつJR内房線ローカル需要を狙い撃ちした新路線の設定には正直驚かされたというのが率直な感想でした。近い設定でのチャレンジとなった千葉(幕張)−銚子線が8往復→4往復→2往復→休日1往復運休という末路を辿っていることからも、近接対東京路線の隆盛という意味を含めてこちらも厳しいものを感じざるを得ません。試乗便が中途半端な時間であることは否めないものの、ほぼ同タイム(バス出発9分後千葉発、到着10分後浜金谷着)の普通列車の降車風景を見ましたが、10人程度の利用者の中には千葉で買い物した然の方も居り、運行開始直後で知名度が低いとはいえ、運賃格差もバスの10円安程度では甲乙をつけるのが難しいというか、やはり定時性など総合力では電車が勝るかな…と思われてしまいます。
 その意味では改善の余地がまだまだあることが救いでもあります。対東京・羽田空港方面の結節強化次第では「上総牛久モデル」的適合の可能性も否定できません…ただしそれでも対千葉の可能性を向上させることにはならないゆえ、トータルの採算性を考えたときには苦しいものがありましょう。もうひとつ運転手氏が強調していたのは、内房線にとっての「定時性への疑問」、すなわち悪天候時でのバス対応の可能性でした。確かに房総地域の鉄道は、表現はナンですがちょっとした雨や時には濃霧などですぐに抑止、という印象が少なからずイメージとしてあります。また「年中行事」然すらあるストなどもあることを踏まえると、それでもバスがある…という意識付けから変わる可能性もあり得るのではないかと思われます。
 ともあれまずは半年、GW前後の行楽期の動向が1つの判断時期になろうかな…と思ったのでした。

首都圏内高速バス路線網形成への提言../../topics/traffic/log001.html#4

2005.01.08Update

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