【検証:】過去ログSpecial |
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【検証:近未来交通地図】Special016 善光寺平かけあし一日周遊記 (2003/03/16 08:22:13) |
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本投稿は、【検証:】掲示板でもお馴染みの、和寒様より当BBSに御投稿頂きました文章を、読みやすく構成させて頂いたものです(なお一部文面を編集しております)。文中写真の著作権は和寒様に帰属します。 なお、【検証:】では掲示板投稿に限らず広く皆様からの御意見・レポート等を御紹介致します。自分ではホームページを持っていないけれど、意見が結構纏まっている…という貴方、各種ご相談に応じますのでお気軽に管理人までどうぞ!
以久科鉄道志学館 |
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下記内容は予告なしに変更することがありますので、予め御了承下さい。 |
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序章
「長電OSII が運用から外れるそうですね」 http://www.nagaden-net.co.jp/tetsudo/event/S11-info.htm
「OSIIの最期を見たいなぁ。久々長野に行きたいし、旨い蕎麦も食べたいし」
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■ なぜか突然長野で合流
当日は4時に起床。タクシーでデニーズ県庁前店に向かいます。「デニーズにようこそ。一名様ですか」と問われても「いや相方がきているはず」と気もそぞろ。おられました、スモーカーの打越様がなぜか禁煙席にて熟睡されていました。この時点で5時ちょっと前でした。
聞けば、打越様が乗られた空港タクシーは3時頃に到着したとか。7名乗車ですから、大繁盛です。「休憩かと思ったら終点でびっくり」とは打越様も驚いた様子。打ち合わせどおりデニーズに入ったところ、こちらも大混雑を呈しており、しかたなく禁煙席にしたとのこと。
話に夢中になっている間に、「ちくま」の到着時刻が迫ってます。県庁の一隅にはまだ明かりがついてますね。御苦労様です。
いつの間にか、県庁玄関前で張っていたタクシーが引き揚げてました。これでは長野駅でのKAZ様の出迎えが間に合いません。携帯で連絡をとり、「二線路通りから中央通りに向かってください」とランデブー・ポイントを決めます。さすが土地勘があるKAZ様、話が早い。在長野歴がないというのが不思議なほどです。
合流して中央通り(善光寺参道)を北上します。天気予報は雨でしたが、この時点での天候は良好、心地よい朝風のなか、長野市街を見渡しながらのんびりと歩きます。
時刻は6時を回ったばかりですが、大門から上には人通りがそれなりあります。わけても目立つのが参拝客で、要所要所で手を合わせながら進んでます。
善光寺の参拝客は年間600万人ほどおられるそうで。以前住職からうかがった話では、「人の世に苦しみがある限り善光寺に参拝する方は必ずやってくる」とのこと。若い時分には聞き飛ばしたであろう言葉、年をとってくるとなんとなく理解が深まります。
かまにし様がなかなか到着しません。投宿先を出たとの連絡を受けたものの、ちょっと時間がかかってます。聞けば歩きでやってきて、しかも道がわからず昭和通りまで遠回りしたとのこと。ここで4人が揃い、時刻は7時ちょっと前となりました。■ 善光寺早朝参拝
さて本堂に上がろうかという時、係りの方から「折角ですから御数珠を頂戴されては」と勧められます。一瞬なんのことか理解できなかったのですが、夏場は5時から行われる早朝参拝、冬季は7時からなんですね。まさに折角の機会です。本堂廊下に膝をつき、目を閉じて合掌しながら、御数珠を頂戴しました。目の前を馥郁たる香が通っていき、なんだかありがたい心地です。
ここまでくればと、本堂に上がって早朝参拝などしてみます。緞帳が上がって御本尊の厨子もうかがえましたし、なによりも読経がありがたい。善光寺の場合、詠唱に近い要素もあって、神仏が混淆しているような感じが見てとれます。
なんのために長野に集まったのか、ほとんど主目的を忘れ去ってしまうほどありがたい心地となり、時間が経っていきます。読経が終わり、本堂を出たのは7時20分でしょうか。当初行程からは思い切り外れてます。
次に用意したポイント長野BTは、「日本一さびれたバスターミナル」「ビルを備えた操車場」「『草笛』の大盛り蕎麦は食べきれないほど多い」というのが売り(?)でして、飛ばすにはまったく惜しくありません。門前からすぐタクシーに乗ることにします。行先を安茂里駅と告げると、運転士さん曰く、
「そんな行先は初めてだ」
との由。それは尤もなことで、こんな珍しい連中が揃わなければありえません。■ 安茂里にて
国道19号には「死ー止ベルト」なる看板が出ていて、打越様には妙に受けてます。目的地安茂里駅にはあっけなく到着しました。目の前を当初乗るはずだった川中島バスが空車状態で通過していきます。
KAZ様の話によると、中御所を先頭とする国道19号の大渋滞に対応するために、P&R結節点として国鉄時代に安茂里駅ができた由。ところが、国鉄は列車をあまり止めないし、19号にバイパスができて混雑が緩和されるしで、P&Rの必要性が薄まってしまったそうです。結果として駅付近の空地はスーパーなどの駐車場スペースとなってます。
また、民営化後にJRが普通全列車を止めるようになったため、主に周辺の住宅からの利用が伸びている様子。棒線の相対ホーム長野行側には駅員配置もあり、乗車券を売ってます。利用が多いという実態に即しながら、長野駅での紛れ(より遠方からの無人駅から乗った方との混同)をなくすための措置と見ます。
目の前を松本行E257快速が通過。旧型車時代から特急車が充てられている運用で、松本口での混雑対応のようです。それにしてもなんだか勿体ない使い方ではあります。
今度は長野行普通列車がきます。しなの鉄道からの直通6連で、以後皆に共通する感想として一言。
「混んでますね」
そうです。しなの鉄道は混んでいるのです。輸送密度は全線均して約8,000人/km日。それでも営業段階で赤字だったというのは、不思議という以前に問題です。■ 今井あたり
小諸行しなの鉄道直通列車に乗ります。朝のうちの逆方向とはいえ、それなりに混んでます。たった2区間、今井で下車します。
長野冬季五輪時代の選手村、今は分譲されたり県職員住宅になったりしている団地の中を横断していきます。
今井駅前まで入ってくるバスは、朝3本に夕2本。駅結節を考えなくともいいのかと、打越様は御立腹ですが、長野都心に通勤する便利を考えれば、鉄道連絡を考える必要性は薄いでしょう。
団地を出ると、ちょっと足が止まって「堺話」が盛り上がり始めます。なぜか写真まで出てくるし。皆さん、よく足で稼いでます。
川中島バス北原篠ノ井線でも市内に戻れますが、どうせならばと安全センター篠ノ井線の方を選択します。考えてみれば、100mそこそこしか離れていない通りに2系統のバスが成立しているのは凄いことです。
とはいっても、現状は厳しかったりします。安全センター篠ノ井線は、朝こそ多数運行ありますが、日中は1時間毎、しかも日曜運休なんです。しかも今改正からは両系統とも土日完全運休になってしまいます。
「以前は30分毎だったのに」
とKAZ様が絶句するのも理解できます。
バスを待ちながら、様々な話題が花咲きます。傑作だったのは某県知事論。途中経過は飛躍的空想的、だけど結論が正解ということもある。これはまるで・・・・・・(以下自粛)。
■ バスで長野中心地に戻る川中島バスに乗車、前の方が空いていたのでここに陣取ります。
国道19号バイパスとの交差点から北は、長野行2車線、篠ノ井行1車線という、変則的な車線割となっており、うち長野行1車線は平日7〜9時にはバス専用レーンとなってます。公共交通はそれだけ手厚く優先されているわけですが、
「朝のうちは多いとはいえ、これだけの運行本数で専用レーンというのは、都市政策的に効率的なんですかね」
との打越様の疑問は、いい線を衝いています。丹波島から先は多数系統が輻輳するのでOKだとは思いますが、確かに丹波島以南ではバスの運行本数が少なすぎるきらいはあります。
中氷飽(なかひがの)、丹波島橋南(たんばじま・はしみなみ)と難しい読みのバス停から乗車が多数あり、席がほぼ埋まります。本数が少ないとはいえ、繁盛してます。丹波島橋から先は、PTPSの効用もあるのでしょう、信号で止められることもあまりなく、順調に進みます。長野BTと末広町で若干の下車あり、長野駅前で大量に降車します。なんだかんだで駅前に求心力があるようです。■ 究極の贅沢〜〜1区間だけの長電A特急
小腹が空いたので、駅前のマックで補給します。駆け足で長電長野駅に向かい、湯田中行A特急に乗車。権堂に行くというのに、運賃160円に特急料金100円を足す豪勢さです。ところが、我々のほかにも同じような方が1名いて驚きました。
往年の名車(といってはかわいそうだが)2000系の乗り心地を確かめる間もなく権堂着。かまにし様が市役所前通過を見過ごしたほどの短時間です。
地上に出てヨーカドー(長電権堂ビル)と長電本社ビルの経緯について討議、また長電の地下区間の成立経緯についても討議しました。連続立体交差化と都市計画道路の合わせわざで、県と長電が地下化に消極的、しかし市が強力に推進して実現したのです。
また、歩道にあった街路地図をもとに、KAZ様のトラフィックセル即席講座がスタートしました。計画の正式策定は昭和55年頃、しかし計画の研究は昭和40年以前から始まっていたとの説もあるそうです。もしかように古い時期からの構想が現在の計画に活かされているのならば、年月を経ても色褪せない計画理念ということになり、驚嘆に値します。■ 権堂散歩
時刻はまだ10時半をすぎたばかり、まだまだ閑散としている権堂アーケードを歩きます。ちょっと引っ込んだ怪しい場所に映画館、しかし内容は健全なもの、というあたりは意表を衝いてますでしょうか。権堂は奥が深いです。
アーケード内ではマックが営業中、こちらで食べればゆっくりできましたね、との一同からの指摘にツアコンは赤面です。
アーケードを抜けたところに北野文芸座、企業メセナの走りといえましょうか、今日も続けている姿勢は立派です。
時間があるのでちょっと南に下がり、新田町交差点まで行きます。そう、ある意味長野の顔的な場所で、ダイエーとそごうの撤退跡がさびしいです。そごうなどは今でも看板がそのままですから、「夜逃げ同然」という表現もあながちきつくない状態です。
市街地のど真ん中がこの惨状、しかしながら街全体には活気があり魅力もあるという、なんだか不思議なところ、それが長野なんです。■ コミュバス並列
今度は「びんずる号」です。やってきたのは「2号」、この塗色は目立ちます。
車内はぼちぼちの乗り。大門でほとんどの方が降りられます。長野駅−善光寺大門間が100円、長野駅−善光寺前・城山公園間150円、この設定には「政策的意図」がひそんでいるわけですが、「びんずる号」に関してはうまく機能しています。
我々は城山公園で降りて、善光寺の裏手に回ります。裏手には駐車場が設置されております。ここが善光寺参拝の動線上の問題点で、マイカーや観光バスの参拝客(観光客)は門前を通ることなく参拝できてしまうという、宗教儀式上も、商売上も好ましくない状況となっているのです。
先ほど参拝を済ませているので足早に大門に向かいます。既に10時を回っているので、店が開き始めており、朝のうちとは雰囲気が違います。
大門からワンブロック間の通りは、石畳にしたり建物を和風にしたりで、善光寺門前の雰囲気を構築しています。本来はマイカー及び観光バスの参拝客もこちらを通したいものですが、「効率よくポイントを回る」という圧力には抗しかねているという現状が一方であります。この雰囲気を味わってこそ、大門の下をくぐってこその、善光寺参拝だと思うのですが。
小雨がちらつくようになってきました。今度は「ぐるりん号」です。
「びんずる号」は大型バス、「ぐるりん号」は中型バスが導入されていますが、長野駅前−善光寺入口間(中央通り)は双方の路線が完全に重なっている、しかし双方とも営業が成立しているというあたりに、長野の特性があります。「びんずる号」は善光寺参拝、「ぐるりん号」は中心市街地回遊、それぞれの需要を拾えているということでしょうか。「ぐるりん号」は20分毎、「びんずる号」は15分毎の運行ですから、需要としてはかなり太い部類でしょう。■ しなの鉄道
長野駅でしなの鉄道直通信越線列車に乗ります。
ちょうど長野着6連が到着。まさに満載の大混雑で、土曜昼間にこれだけの需要があることに驚かされます。打越様が車掌さんに突撃インタビュー、平日は空いているけど土休はこんなもの、との由。我々が乗ったのは小諸行3連、こちらも席がほぼ埋まっており、けっこう乗ってます。
車内では長野市内の地図を広げながら、いろいろな妄想の輪を広げます。しなの鉄道を長電屋代線に直通させ、金井山から新線建設、長野駅東口LRT構想とマッチングさせるかたちで市内直通、さらに長電と直通して中心市街地乗り入れを図ると。打越様が乗り気でした。いつか検討してみたいものです。
なお、翌日にはKAZ様が現地を実地踏査されており、かなりの成果が得られたようです。KAZ様の御報告にも期待したいところです。
篠ノ井ではさらに乗車があります。「なぜこれで赤字」と不思議の声が挙がるのも当然でしょうか。列車は屋代に到着、ここで本日のメインイベントOSIIに乗り換えます。
跨線橋に上がってみれば、JR−長電間の床は未だに木造、思わずこんな声も。
「南部縦貫鉄道野辺地駅以来の感動だ!」
普通鉄道金井山線 016html#2
■ OSUに乗って
ホームには既にOSIIが入線していました。ヘッドマークがついていて、日頃とは装いが違います。写真など撮りながら席を確保。3扉ロングシートで着席定員は少ないながら、席は全て埋まっているわけではありません。OSIIの動員数はこんなものと見るか、それとも明日の最終日が凄いのか。
地方私鉄には稀少な新造電車、しかし内装は平々凡々です。初代OSは103系そのままコピーという内装だったそうで、鉄道車両で独自性追求は難しいという証左でしょう。
小雨のしのつくなか列車は進みます。沿線にはカメラが目立ちますし、写メールなどで撮っている女子高生の姿も見えます。
日頃は閑散としている屋代線を列車は進みます。短尺レールのジョイント音もするほどで、如何に投資されていないかが理解できます。松代や信濃川田でも列車交換なし。なんとも閑散とした状況です。
列車は須坂で小休止、信州中野を目指します。桜沢ではA特急と列車交換、雨が本降りになっているのに、何人もホームに出て交換風景を撮影しています。やはり好きなんですねぇ、KAZ様。
列車は信州中野着。ホームで撮影等に励む方々を横目に、我々は駅前に出て、ミスドで休憩をとります。
目立つのは駅前右手の空き建物。ジャスコが閉鎖ではなく、国道沿いに移転したため、むなしく建物が残ってます。これは勿体ないし駅前がさびしいということで、様々な活用策を討議します。市役所移転がいいのでは、マンションに転用すれば、などなど甲論乙駁です。そして出た結論が傑作でした。
「宇野バスのターミナルが一番だ!」(爆)■ 知る人ぞ知る旧街道〜〜長電バス合庁線
ミスドでお茶しているうち、バスベイに何台かバスが入ってきます。木島線代替バスは高校生を多数乗せて出発。湯田中方面からは大型も中型もあり、そして小型の旧型バスが入線してきます。これがお目当ての長電バス合庁線です。
合庁線は国道292号(長丘バイパス)沿いの旧道を進む路線です。長丘バイパスの開通は、沿線の石碑によれば昭和56年のこと。それまで飯山南部を縦貫する道路に片側一車線を完備した道路がなく、長丘バイパスの開通でようやく「センターラインを完備した」道ができたのです。
つまり、たった20年ほど前までは、主要道といえども畦道に毛が生えたようなレベルであって、大型車の通行はもとより、普通車どうしの行き違えさえ難儀な箇所が多かったのです。
零細規模の路線だというのに、信州バスに移管しておらず、長電バス直轄のままというのも不思議なところ。需要規模と道路幅員にあわせた装備なのか、それともコミュバスの一種なのか。なかなか謎です。
乗客は我々4名のほか中年女性が1名。それだけの陣容で出発です。中野市街を迂回し、江部の交差点を右折、志賀中野有料道路をくぐって旧道に入ります。これがなんとも狭い。いきなり難所の連続で、対向車があればたいへんなところです。
一旦メインルートを離れバスは丘の上に向かいます。志賀中野有料道路の中野トンネル直上付近では中野市土地開発公社が新興住宅地を開発、長嶺ニュータウンとして分譲しています。展望がよいせいもあるのでしょう。宅地分譲としては成功した部類であり、空地はあまり見えません。しかし、公共交通大不便な土地、マイカー利用が前提です。バスが通っているとはいえ、どれほど利用があるのか。相客1名はここで下車しましたが、需要としては知れています。
もと来た道を戻り丘を下れば、中野市街を一望できます。見えます見えます。移転したジャスコほかヤマダ電器など、国道292号沿いに新しい商業拠点が林立しています。長電がせっかく開発したジャスコですが、駅前という立地は集客のアドバンテージと呼べなくなっているという厳しい現実です。
難所中の難所、田麦の狭隘なSカーブを抜け、バスは我々4名のみを乗せて淡々と進みます。時折車体がビビるのは、エンジンの調子が悪いせいでしょう。老朽化が進んでいるのか、それともこれほどの乗車があって荷が重いのか。
長野県北信合同庁舎の直近で一旦国道に出て、すぐ旧道に戻ります。古牧橋手前で国道に合流、蓮からは老媼が乗車してきました。
伍位野の交差点から再び旧道、商業拠点開発が進むバイパスを横目で見つつ、昔ながらの風情を残す道を往きます。飯山線の踏切を越え、日赤で老媼が下車。終点飯山駅前まで乗り通したのは我々4名だけでした。運賃は690円。合庁線にとって、太い商いになったのではと思います。■ 信越国境
飯山駅前でタクシーを拾い、国道292号を山越えします。ただし、分水嶺の大川トンネルを抜けてもまだ実は飯山市。新潟県新井市に入るのは川沿いにかなり下ってからです。長沢茶屋に到着すると、既にとも様が待ってました。長岡回りで関越→北陸道経由で来たといいますが、ちょっと凝りすぎでは?
予約した笹寿司と蕎麦を賞味します。おいしい蕎麦ですが、このあたりの蕎麦はつなぎが山牛蒡おろしで食感が固く、なじめない方には辛かったかもしれません。
帰りはとも様のマイカーがあるので楽々です。市街地に戻って高台から飯山市と新幹線工事の様子を一望、新幹線予定地と飯山駅移転に関して討議します。結節すればなるほど便利、しかし飯山線からの乗換客がどれほどいるのか。費用をかける割には効果が少なく、そもそも飯山市の財政規模からすれば重い負担になるでしょう。
「既存の商店にとっても駅移転は痛手ですよね」
打越様は在来線飯山駅を移設する意義そのものに疑問を呈しておられます。確かにそれはその通りでして、飯山駅を拠点に通勤通学する利用者にとって移設が是か非かといえば、現状の方がよほど便利という解が出てきそうな気がします。
新幹線飯山駅は、遠来からの利用者を迎える玄関。普段使いの在来線飯山駅とつなげる必要性はどれほどのものでしょう。戸狩野沢温泉あたりから利用があったとしても、その多くは飯山駅まで自動車を使うでしょうし、直近結節の必要性には疑問符がつきます。■ 飯山から長野まで
雨はもはや土砂降りです。視界がまったくききません。とも様が選択されたルートは、国道292号→中野トンネル→信州中野IC→須坂長野東ICでして、飯山−長野間経路としてはかなり奇抜な部類です。
そうそう、中野トンネルは料金値下げ(300→100円)になるんですよね。・・・・・・5月の連休明けに。それでは混雑緩和に寄与しないはずでして、長野県の「往生際の悪さ」にはあきれてしまいます。
上信越道を出ると千曲川に架かる屋島橋を渡ります。この屋島橋は車線により橋の構造がまったく異なり、西行車線がコンクリート桁、東行車線が鋼製桁+ニールセンローゼ桁になってます。
「向こう(東行車線)の構造ってなんか怪しいと思いません?」
とも様が水を向けてきます。確かに鋼製桁は魚腹形で、道路としては珍しい構造です。これはひょっとして線荷重を載せられるかもと、妄想を広げながら議論が花咲きます。
トレインギャラリー長野に保存されている「カエルさん」を横目で見ながら、ちょっと横道に入り川中島バス北屋島線をトレースします。ここもまた狭い道、しかも大型バスの運用とは、常軌を逸しているレベルとさえいえます。
かくして投宿先にチェックイン。551様の先着は承知していましたが、矢切様の突然の御来臨には驚きました。■ 夜の部
雨の中を長野駅善光寺口に向かいます。まずは駅前平安堂へ。川島本は一冊しか置いてませんでした。それを打越様が御購入。
同じビルの9階に移動、善光寺を窓の外に見つつ、19時すぎから懇親会スタート。今日のうちにマイカーで帰られる矢切様は、お茶のみとお気の毒。私やKAZ様や551様はぐいぐい呑んでました。討議の内容はいろいろ飛躍したので措きますが、楽しい時間でした。店を出たのが23時直前、いやあ長尻したものです。とはいえ、やたら短く感じた時であったことも確かです。
店を出てもそのまま素直に帰っては面白くないと、またまた長電で権堂に向かいます。かくして「夜の街」を一回り。昼間の顔とはまた違った面が見えてきます。
皆とはここで別れ、私は551様を空港タクシーとのランデブー・ポイント、デニーズに御案内します。投宿先の門限が近いことから、お見送りもできないままに引き揚げです。551様をひとりにさせて、申し訳なかったです。
おまけ
「空港タクシーです。551様、お忘れ物ですよ」
「どなたかコートをお忘れですよ」
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この記事ですが、拙HPに写真画像をつけたうえでアップしておきました。これで雰囲気がだいぶつかめると思いますので、御笑覧のほど。
http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Labo/5256/1d_zen/00.html
3号登場!
投稿者---551planning(2003/03/26 01:46:09)今度は「びんずる号」です。やってきたのは「2号」、この塗色は目立ちます。
2号は青ですね。1号は緑。三原色ではないですが、3号は赤だそうですよ。
信濃毎日 http://www.shinmai.co.jp/news/2003/03/25/017.htm
我々は城山公園で降りて、善光寺の裏手に回ります。裏手には駐車場が設置されております。ここが善光寺参拝の動線上の問題点で、マイカーや観光バスの参拝客(観光客)は門前を通ることなく参拝できてしまうという、宗教儀式上も、商売上も好ましくない状況となっているのです。
『「善光寺までの上り坂を歩くのは大変、という声をよく聞く」と同社』という記事も…。一種のバリアフリーともいえるのかなぁ…。
ちなみにお朝事は春彼岸は6:30、夏至は5:30、秋彼岸は6:00、冬至は7:00からとのこと。なお現在、「お朝事びんずる号」なるものも運行されているそうですよ。あ、それとこのバスは大門止まりですね。やはり参道をあるいてこそ、という現れでしょうか。
川中島バス http://www.alpico.co.jp/kbc/kanko/gokaicho/oasaji.html
赤い3号と「お朝事びんずる号」
投稿者---KAZ氏(2003/03/26 15:14:18) http://www5b.biglobe.ne.jp/~ktnh/nagano/どうもです。
びんずる号、3台揃ったことで全便が「びんずる号」専用車での運行となりますね。視覚的アピールの面から全便専用車化が望まれていましたから、これでお膳立ては整ったということろでしょうか。川中島バスの善光寺経由便は字幕に「善光寺」の文字とイラストが入っていますからそれでも視認できますが、やはり不慣れな観光客にとっては「専用塗装」が一番大きな「サイン」になっているようですからね。
「お朝事びんずる号」は市内主要ホテルからの「お朝事」参詣者を拾っていくというスタイルですね。今回の「ご開帳」は、新幹線ができたことによる鉄道利用での来訪者増加とTDM施策とを併せ、公共交通を徹底的にブラッシュアップして対応するようにしているようです。川中島バスは市内輸送を強化し、長電バスは小布施とのシャトルバスを運行し、長野電鉄(電車)は通常の特急列車に観光ガイドを乗せた「特別仕立」を行う形で公共交通での圏域内回遊を促すようです。観光パーク&ライドも行われますし、オリンピック以来の大規模な仕掛けが動くようです。
「びんずる」「ぐるりん」、お次は「タウン・シャトル」
投稿者---551planning(2003/11/21 15:54:50)善光寺御開帳の熱気も落ち着いたであろう長野からの便りです。
CNG低公害バス運行で長野駅―県庁に新規路線(信濃毎日11/21)http://www.shinmai.co.jp/news/2003/11/21/012.htm
川中島バスが長野駅−長野県庁間でクセニッツCNG車両による新規路線「ナガノ・タウン・シャトル」を開業したそうです。同区間にはその先の合同庁舎へ向かう一般路線もありますが、今回は県庁正面玄関まで入るというもの。平日朝〜夕の運行で、正面玄関といえばかの「ガラス張りの知事室」の前ですから、いろいろな意味で訪庁する県民へのインパクトもありましょう。
ところで、川バスサイトでも丁度わかりやすく経路図が示されていますが、長野市内ではコンセプトバスが既に2種類運行されておりまして、ひとつは1999年8月運行開始の「びんずる号」(川バス)、もうひとつは2000年4月の「ぐるりん号」(川バス・長電バス)。詳細は適切なサイトがありますのでそちらに譲るとして、カンタンに補足すると前者は善光寺アクセスバス、後者は長野市による中心市街循環コミュニティバスという関係にあり、特徴的なデザインの中型車両が街を走っております。
その上でヨーロピアンデザインかつアルピコCIカラーを纏ったクルマの登場は、新たな街歩きの顔としてどのように受け入れられていくのかが気になるところです(個人的には通常運行が平日限定になっているというところがミソになってくるかと思っているのですが…)。
川中島バス 長野県庁線
http://www.alpico.co.jp/kbc/bus/route_c/kencho/index.html
交通とまちづくりのレシピ集 長野 びんずる号・ぐるりん号 都市中心部循環と観光輸送の共存http://www.koutsu-machi.com/gururinn.html
普通鉄道金井山線 投稿者---KAZ氏(2003/03/17 21:54:28) http://www5b.biglobe.ne.jp/~ktnh/nagano/ |
普通鉄道金井山線 |
どうもです。KAZです。
和寒さんより振っていただきました私の実地検証(の真似事)ですが、下記アドレスに簡単に整理しましたのでご笑覧下さい。
http://www5b.biglobe.ne.jp/~ktnh/nagano/
現在、長野市では中心市街地と松代を結ぶ軌道系公共交通機関を研究中でして、それならば「篠ノ井〜長野間の運転に柔軟性を持たせられない」ことに悩みを持つしなの鉄道のバイパスルートとしての機能を付加させ、また長野電鉄屋代線区間の活性化も兼ねた案として、長電金井山駅付近を分岐点として長野駅へ向かう「普通鉄道規格」の新線を建設したら、長野市・しなの鉄道・長野電鉄の三社の利害が一致するのでは?なんてお気楽な発想です。
長野市都市計画マスタープラン 道路・交通整備の方針
http://www.city.nagano.nagano.jp/ikka/toshi/mpnagano/4-2page.htm#koutuu
まあ、妄想レベルの検証ということで、笑い飛ばして下さい(笑)
Re:普通鉄道金井山線…真剣な検討に値するのでは?
投稿者---打越健太郎氏(2003/03/17 22:29:03)打越健太郎です。こん○○は。
実は「普通鉄道金井山線」現場で1番乗り気だったのは僕なんです。長野近郊の鉄道は皆混んでいる…TOD政策の成功と言うべきかな…のに,長野電鉄屋代線はガラガラでした。理由は一目瞭然,屋代線はあろうことか長野・権堂という中心地をショートカットして屋代〜須坂を結んでいるのですから。人々の動線に全く合っていないのですから,使われるはずが無いでしょう。元は貨物輸送を主にしていた(つまり対東京を意識した路線)と聴いて,なるほど納得です。
皆様ご存じの通り,しなの鉄道は軽井沢〜篠ノ井を結んでいますが,列車は全て長野駅に直通しています。篠ノ井〜長野間は乗客も多いし,ここをしなの鉄道の路線に出来れば経営面でも,またダイヤ編成面でも有利なのでしょうが,どうやらJR-Eはここを手放さない様子です。
ならばそのネックをバイパスできる路線を検討してみる,というのは,とても魅力的なアイデアです。まして,行政もこのルート(に近いもの)を考えているのなら,なおさら真剣な考慮に値するのではないでしょうか。皆様は,どう思われますか?特に採算性や費用対効果(赤字でも有益なプランというものは大いにあり得る所)など,どのようにお考えでしょうか。
当面は長電河東線(屋代線)を活用しては如何?
投稿者---井原氏(2003/03/18 23:38:27)初めて投稿いたします。茨城に在住する者です。
今後、よろしくお願い申し上げます m(_ _)m今回の金井山線の案は、とても魅力的だと思います。
長野・松代間の川中島バスは、20〜30分毎と多くの本数が設定されており、自動車利用などで潜在している需要もいくらか拾えれば、有望さも増すことでしょう。
地元長野や松代の方がいらっしゃったら、反応を見てみたいところです。
ただ、私の感覚としては、いきなり長野と松代とをショートカットする路線を敷設するのは難しいのではないかと感じています。
バスに一度乗っただけの感想で恐縮ですが、松代の市街付近はともかく、沿線は道路が良く整備されているように見受けられました。少なくない建設費を必要とする交通モードを造って、すでに定着している道路交通と競争させるのには、それなりの覚悟を要することになり、地元にはきついのではないでしょうか。
そこで、当面のステップとして、屋代方面から長野電鉄の河東線(屋代線)・須坂を経由して長野に直通する優等列車を設定しては如何かと思います。その列車がしなの鉄道に乗入れれば、打越様も仰ったように、篠ノ井以北のバイパス問題の緩和にもなるでしょう。
松代・長野間の所要時間が30分程度であればショートカットルートを通るバスと同程度であり、通勤時間帯なら定時性が買われると考えます。
しかし、須坂折り返しと須坂以西の一部単線区間とが、ネックになることでしょう。屋代・長野間の屋代線経由の所要時間も、JR篠ノ井経由に比べればかなり見劣りしているのが現状です。
ただ、松代以外の途中駅通過の優等列車を表定速度60キロ以上で走らせられれば、自動車・バスと比較してあまり見劣りしない程度の所要時間にできますし、権堂などの中心市街地アクセスをセールスポイントにできると思います。
パークアンドライドやサイクルアンドライドで潜在需要の拾い出しも行なって、一定需要に固めれば長野電鉄屋代線の存廃問題の解決に一役買えるでしょう。
松代・長野間の需要が多くなればその時こそ、金井山線構想が注目されると思います。以上の私の考えには、多少妄想が入っているかもしれませんが、他の人の考えも聞ければ嬉しいし、有り難いです。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
ではまた。金井山線よしあし
投稿者---和寒氏(2003/03/19 07:57:26) http://www.geocities.jp/history_of_rail/話が広がってきましたね。
私は当初、普通鉄道金井山線構想は「よさそうなアイディアだ」と思ったのですが、考え出すといくつかのよしあしが見えてきます。いくつか挙げてみましょう。○:若里・日赤病院地区に交通基幹軸が導入される。
×:青木島地区がルートから外れる。旧国道18号沿線地区も同様。○:松代地区と長野駅を直結する交通機関軸が導入される。
△:ただし駅東口では中心市街地直結とはいかない。○:屋代線経由でしなの鉄道が直通すれば一定の需要が担保される。
×:ただしやや遠回り。長野大橋付近クランクでのスピードダウン必至。
現状の信越線が普通列車でも高速度を発揮しているため、快速運転してもアドバンテージになるかどうか。というわけで、改善案のポイントを呈示しようかと。具体的なルート構想については後日に譲るとして、要点だけ。
基幹軸は長野駅−青木島−(旧18号)−篠ノ井とする。
松代線はこの基幹軸から青木島で分岐する。支線を金井山接続とすれば、屋代線というストックを一部ながら活用できる。
長野駅での接続を工夫し、長野電鉄との直通を図り、中心市街地権堂にも直結する。
しなの鉄道は篠ノ井から基幹軸路線と直通する。
善光寺下から北部(若槻地区がターゲット)への支線も構想し、長野市内南北縦貫交通基幹軸を形成する。
Re:当面は長電河東線(屋代線)を活用しては如何?
投稿者---KAZ氏(2003/03/19 15:46:27) http://www5b.biglobe.ne.jp/~ktnh/nagano/どうもです。KAZです。
井原さん初めまして。今後もよろしくお願いします。さて屋代線区間から長野への直通列車ですが、少し前までは普通列車で実際に運転されていました(かなり前には特急もあったとかなかったとか)が、運賃があまりにも高くなる(1,000円もします)ことから、信濃川田以北くらいからしか利用価値はなかったようです。速達性ですが、松代から須坂までノンストップとして精々17分程度、須坂〜長野間が現行の特急で15分ですから、折り返しを含めて35分といったところでしょうか。対する川中島バスは標準所要時間で長野駅前まで27分・600円です。長野駅前エリアではバスが有利、権堂エリアで辛うじて拮抗というところでしょうか。しかし運賃差は如何ともし難い壁で、長電が半額程度に割り引かない限りは勝算はないのかも・・・。しなの鉄道のバイパスルートとしても所要時間増がかなり大きくなりますし、厳しいのではないかと思いますね。
なんか否定的な話ばかりになりましたが、現状から考えるとこんな感じかな、と思います。まあ、新線建設費用を長電の軌道強化やカーブ緩和に回して、全線120km/h運転が可能な高規格路線に変貌させてしまうというウルトラCも考えられますが、これも現実には難しいですよね(車両側が対応していませんし)。
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和寒さんが提示された可否のうち、いくつかについて。×:青木島地区がルートから外れる。旧国道18号沿線地区も同様。
×:ただしやや遠回り。長野大橋付近クランクでのスピードダウン必至。これらは篠ノ井バイパス長野大橋ルートを止めて長野市の構想している青木島ルートにすれば、ある程度解決しますね。遠回りなのは否めませんがね。
で、改善案ですが・・・
1.は現在のJR線と並行に近いルートになりますし、普通鉄道規格で二本の路線が成立しますかね・・・
私なら2.の路線一本に絞った方が良いのではと思ったりもしますね・・・3.はどうにかしたいところですよね。長野駅周辺の取り回しをどうするか、また新幹線構造物との兼ね合いもあるでしょうし、こればかりは素人には分からないですね・・・
4.について、自分で金井山線を提案しておきながら言うのもなんですが、篠ノ井〜長野間からしなの鉄道列車を除いたら運転本数が激減しますよね。JR側で増発なりの手配をしなければいけないでしょうし、その辺の調整ができるかどうか、ですね。
5.は、あれば絶対的に便利ですが、地下線での分岐新設が大変な難工事になりそうですね。善光寺下駅はホームを外れればすぐに上り勾配&カーブだったように思うのですが。
ということで、反論ばかりのレスを付けてしまいました。自論が一番可愛いということで、親バカの妄言だと笑い飛ばして下さい(笑)。ではでは。
持論可愛さ故の……
投稿者---井原氏(2003/03/19 18:53:15)早速、コメントいただきありがとうございます。
KAZ様、改めてよろしくお願い申し上げます。
さて屋代線区間から長野への直通列車ですが、少し前までは普通列車で実際に運転されていました
それは存じませんでした。参考情報のご教示ありがとうございます。
速達性ですが、松代から須坂までノンストップとして精々17分程度、須坂〜長野間が現行の特急で15分ですから、折り返しを含めて35分といったところでしょうか。
確かに、その通りですね。
松代〜権堂・長野の通勤時間帯の定時性・利便性を主にアピールできればと思ったので、私には良い数字だと感じられます。
しなの鉄道のバイパスとしては、分が悪いことには変わりないのですが。
バイパスはともかく、しなの鉄道・長電の相互乗り入れは検討されていないのでしょうか。運賃差は如何ともし難い壁で、長電が半額程度に割り引かない限りは勝算はないのかも・・・。
列車の設定もそうですが、運賃に関しては長電次第となりましょう。
鉄道ではなくバスの事例ですが、長距離区間における上限運賃を設定(名鉄・遠鉄)したり、新規開業の鉄道線に合わせて運賃値下げをしたり(土佐電鉄)というケースもあります。長電の鉄道線でも検討されないものでしょうか。
現行の屋代・松代〜権堂・長野方面の運賃は高すぎで、列車の設定も相俟って、屋代線の存続を長電は本気で考えていないような気がします。むしろ、野垂れ死にに近い状態で消滅するのを待っているように、つい感じてしまいます。新線建設費用を長電の軌道強化やカーブ緩和に回して、全線120km/h運転が可能な高規格路線に変貌させてしまうというウルトラCも考えられますが、これも現実には難しいですよね
「スピードアップのための改良は、最高速度が85キロ程度でも良いので、表定速度が60キロにできればなぁ」と愚考いたしますが、如何でしょうか。1キロ一億円程でなんとか(それでも高いですね)。
あと、篠ノ井〜長野のJR線ですが、長野新幹線の上越延長の際、しなの鉄道に移管されるよう交渉できないものでしょうか。
この区間も「信越本線」であり、線路の戸籍上、本来はしなの鉄道に当初から移管すべきものだったでしょう。
延長開業自体、いつなのか定かではない気もしますが……。以上、持論可愛さ故の補足でした。
別のテーマの提起とともに、再訪できればと考えておりますので、その節はよろしくお願いいたします。
ではまた。金井山線もろもろ
投稿者---和寒氏(2003/03/19 20:34:03) http://www.geocities.jp/history_of_rail/KAZ様、井原様、打越様。
金井山線構想について、もう少しつっこんでみましょうか。
といっても、前提条件というか、考えておかなければならない点の整理にとどめておきますが。■信越本線との競合について
KAZ様
現在のJR線と並行に近いルートになりますし、普通鉄道規格で二本の路線が成立しますかね・・・
篠ノ井〜長野間からしなの鉄道列車を除いたら運転本数が激減しますよね。JR側で増発なりの手配をしなければいけないでしょうし→このあたりは「なぜ金井山線を提案するか」の根源になりますから、よく整頓しておかないといけないでしょう。
端的にいって、長野都市圏の人口規模ですと、普通鉄道はもとよりLRT程度の輸送量であっても、完全新設では事業成立が厳しいと思います。初期投資償還はとりあえず措くとしても、せめて営業黒字が出ないといけない。
だから、既存の都市間輸送とあわせて考える必要性も必然性もある。その意味で、しなの鉄道直通を考慮した金井山線構想は卓見です。
その裏返しとして長野−篠ノ井間をどうとらえるか。「しなの」が養える程度の普通列車を運行しておけばいいと割り切るのも手だと、私は思います。
だから、普通鉄道規格で二本の路線が成立しますかね・・・
→成立しないことが前提です。長野−篠ノ井間は篠ノ井線におまかせ(当然運行本数激減)、とまで割り切らないと、金井山線構想そのものも中途半端になりかねないのでは。
そのかわり、基幹軸線で代替するのが私の案です。川中島と安茂里が不便になりますが、篠ノ井線は毎時1本程度ありますから、許容範囲内でしょう。安茂里にはバス路線も複数ありますし。
ただし、井原様
「スピードアップのための改良は、最高速度が85キロ程度でも良いので、表定速度が60キロにできればなぁ」→現状で90km/h以上ですっ飛ばしている信越線を前にすると、遠回りで85km/h程度では蟷螂の斧になるおそれがあります。
だからこそ、うまく組み合わせる必要があるのかなと。■運賃論
KAZ様
運賃差は如何ともし難い壁で、長電が半額程度に割り引かない限りは勝算はないのかも・・・。
井原様
列車の設定もそうですが、運賃に関しては長電次第となりましょう。→この点には発散しかねないのであまり触れたくないのですが、運賃設定は「JRが安すぎる」というのが地方部での実態です。それをほぼ継承したのがしなの鉄道で、乗り継ぎ加算分だけ従前より高くは見えますが、実は全国的に見ればJRなみの極めて低い賃率設定なんです。
一利用者として「長電高い」という感覚はありますけど、経営が厳しい実態を目の当たりにしているので、明確なリターンが期待できない状況では、賃率下げは難しいでしょう。■その他
井原様
現行の屋代・松代〜権堂・長野方面の運賃は高すぎで、列車の設定も相俟って、屋代線の存続を長電は本気で考えていないような気がします。むしろ、野垂れ死にに近い状態で消滅するのを待っているように、つい感じてしまいます。→つい感じるどころか、大正解ですよ。
●屋代から須坂へ−−最古にして最低のローカル線
長野電鉄の起源は、大正11(1922)年6月10日にこの区間を蒸気動力で開業した河東鉄道であった。当時としては、河東地区をレールで信越本線と結んだ意義はきわめて大きかったが、4年後の長野線開通(当時は長野電気鉄道〔株〕)により、主客転倒したのは当然である。いまや、上野−湯田中間直通急行と貨物列車のために存在するといってもよいくらいの通勤通学線である。この記事を書いたのは誰だと思いますか?
なんと、長野電鉄取締役であられた小林宇一郎氏です。取締役をして「最低」といわしめる路線がどの程度に位置づけられるか、容易に想像できるでしょう。ちなみに記事の出典は、鉄道ジャーナルNo.138(昭和53(1978)年8月号)『日本の鉄道8』より「長野善光寺平」です。かなり古い記事ですが、長野電鉄の姿勢は変わっていないでしょう。木島線が先に廃止になったのは、需要の細り方が急激に進み屋代線を大きく下回ったからにすぎません。篠ノ井〜長野のJR線ですが、長野新幹線の上越延長の際、しなの鉄道に移管されるよう交渉できないものでしょうか。
→現状ではもちろんそう思えるでしょうが、同区間の移管を交渉しなくてすむようにするのが、金井山線構想であり私の案だったりするのではないでしょうか。
Re:金井山線もろもろ
投稿者---とも氏(2003/03/20 00:23:07) http://www.koutsu-machi.com/ともです。
井原様、よろしくお願いいたします。さて、元長野市民としていくつか。
あと、過去ログも。
長野へのLRT導入プラン ../../neotrans/log304.html
●金井山線
うーん(苦笑)
金井山なら東口からまっすぐ南進して長野大橋でクランクではなく、日赤をまわすか、市役所前から東通りを抜けて母袋を通ってのほうが素直なような気がしますが、良く見るとルートは確かに合理的です。でもこのルート、車での流動と合わないですね。母袋から東通りを北進して・・・という導線とはマッチしますし、ここは慢性的な渋滞道路ですからパークアンドライドへの誘導はやりやすいでしょうが、母袋では近すぎますし、犀川の南側では案外用地がない。大塚で長野環状線をフリンジ・・・というのもいいんですが、これまたスペースがあまりない。真島方面に少し線形を振れればいいんですが・・・。さらには篠ノ井→長野市内の交通で大塚まで来るとしたら行って市役所か北長野方面でしょうからちょっと弱いですね。
真島方面に振って松岡方面からの集客ができればまだしも犀川の南ではちょっと・・・
あと、逆需要が弱いですね。そこも問題です。●篠ノ井
篠ノ井ルートですが、篠ノ井線沿いの旧18号ではなく、更埴IC付近(屋代高校付近)で分岐して18号バイパス沿いに進んで南長野運動公園を経て田牧〜下氷飽〜青木島〜日赤とか。田牧、南長野運動公園、下布施、御厨あたりを狙うと新興住宅地ですしいいのかなと。南長野運動公園で逆需要、田牧〜青木島は学校も点在しますし旧市街ですから客は拾えます。篠ノ井は東側が新市街で発展してますから横田付近で拾えればまぁ無難でしょう。なんたって18号バイパスならパークアンドライドに食指も動きやすい(田牧あたりで「長野大橋→東和田 50分」「母袋→居町 30分」なんて表示を見ると・・・車が邪魔になる(笑))ですし、南長野運動公園ならパークアンドライドの実績もありますから(ここなら成立するかも・・・)。
普通鉄道でも何気に市内への直進ルートなので85km/hでも信越線に勝負が挑めるかもしれませんね。●しな鉄〜長電
金井山線があるのなら別として正直望み薄でしょう。
線路はつながってますが流動が弱そうです。
長電に平行する道路は国道403号ですが、いまだセンターラインもない、大型車同士のすれ違いもできないヘボヘボ道路です。18号〜403号という導線がそれほど多いとも思えません。
となれば直通をしてもあらたな需要喚起は難しいでしょうし、なにか違う目的をもたせないと厳しいでしょうね。長野IC付近がもうちょっと核として育てば違うんでしょうが・・・
ほとんど雑感です。
見えてくるライン
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金井山線、篠ノ井新線、そして都心軸・・・
投稿者---KAZ氏(2003/03/25 10:39:23) http://www5b.biglobe.ne.jp/~ktnh/nagano/どうもです。KAZです。
市内交通と都市間交通を融合する。このアイディア呈示によって、イマジネーションが大きく広がったと思います。様々な問題や課題がいちどきに解決されうる展望さえ開けてきます。
これについては、普通鉄道だからこそ成し得る業ということでしょうかね。新交通システムや各種バスシステムでは都市間交通との親和性を取りにくいですから(まあバスなら都市圏高速バスというものも考えられますが)。
最終的に私が推すのは、「長野基幹軸線」です。
これは、なかなかのルートかと思いますが、何点かの修正案を。まず篠ノ井新線ですが、現在のJRルートと近接していますよね。これは「JRとの訣別」と解釈していいのでしょうか?JR東日本の経営姿勢云々は別として、近接したルートでの新線整備は「二重投資」という批判を浴びる可能性もありますから、並行ルート整備の「目的」をはっきりと示さないといけないでしょうね。あと、篠ノ井からのルートは少し東側に振って「免許試験場<交通安全センター)」をカバーしたいところですね。長野駅以北については妥当なラインかと思いますが、上松から宇木経由では長野電鉄と近接しますし、善光寺下駅での地下線分岐工事も大変だろうと思いますから、分岐駅を長電本郷駅もしくは桐原駅にしてそこから北上する形でもいいのかな?なんて思いますね。あと信越線と長電の結節は、両線の交差地点に駅を作る構想があるようです。
あと「基幹軸」として育てる上で少し気になるのが「全線地下」だということでしょうか。地下線だと線路や駅施設が「見えない」ことから心理的な効果が薄くなるようですので、その辺りの処理をしっかりとやっておきたいところですね。駅施設は敢えて地上に建築して「地域の核」としての認知度を上げるなどの工夫も必要になるかも知れませんね。
雑感ばかりですが。では。
2007.01.28 Update |
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