【検証:】掲示板過去ログ集

【検証:近未来交通地図】
(過去ログNo.098)
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近鉄大阪線の考え方(妄想付き)
 投稿者---エル・アルコン氏(2003/02/13 15:57:08)
 
 http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

近鉄大阪線の考え方(妄想付き)
└ちょこっとだけ(高速と快急)
 └近鉄急行の40年間
└退場覚悟
 └細かいことですが・・・
  └Re:細かいことですが・・・
   └推論ですか・・・
    └Re:推論ですか・・・
     └≪管理者投稿≫「議論」は尽くされたか?
                          (掲示板運営についての報告)

 本論としてレスします。

●青山越えにおける急行の意義

 拙論No.1293(出来ないのではなく、どうすれば良くなるのかでは) をまだご理解頂いていないようですが、特急格下げの体裁を取る「快急」新設により、この区間の伊勢、名古屋線方面の無料直通流動は「快急」にシフトしているという前提です。

出来ないのではなく、どうすれば良くなるのかでは log096.html#2

 なお、「快急」新設をしない場合でも、少なくとも中川での名古屋線方面との接続は特急同士のように短時間接続ではなかったように記憶しており、急行による松阪以遠直通客以外への時間ロスはあまりないと考えます。

●ドアカットの問題

 伊勢石橋駅は私の記憶が正しければ築堤上の駅で、構内踏切はありますが、前後に一般道との踏切がある構造ではないのでは?

 私自身混乱してましたが、無料の「快急」を設定している以上、何もドアカットまでして急行を中川まで各駅停車で直通させる必要は確かにありません。
 「快急」設定を前提にすると、おっしゃる通り急行は青山町で打ち切って接続するワンマン2連の区間運行のほうが合理的かもしれません。もしくは急行を青山町で分割して2連だけ普通で中川行きにするという手段のほうが現実的かもしれません。

 ではドアカットが不要かというと、例えば改正から急行が停車する河内国分のようにホーム有効長が足りない駅の存在を考えると、長さが足りないから通過するという消極的な理由での停車駅選択を回避する手段としてニーズはあるかと思います。

●「区間急行」について

 国分までは事実上準急ですが、優等列車の整理やそれに伴う全体的なスピードアップにより普通の退避回数を減らせると想定した場合、実質普通比でどのくらいの時間短縮が可能でしょうか。
 それと、信貴線2駅の乗降客を見ると、そこまで信貴線に配慮する必要があるの?という感じですが。

 ただ、鶴橋−布施−国分−五位堂−高田−八木として準急のような下位優等種別の廃止を実行するとしても、最終的には八尾もしくは山本停車※による山本や高安救済も織り込んだ緩急接続型ダイヤへに転換し、緩急接続が可能な急行の本数を増加することで中間駅は実質的な所要時間短縮、大和盆地方面は急行乗車チャンスの増大(停車増による所要時間増<待ち時間短縮、有効列車の増加による混雑の分散)、伊賀方面は高速化した「快急」による速達化による遠近分離となるでしょう。その際には八尾と国分を選択停車にするとか、半分は布施−五位堂無停車といったアレンジもありでしょうし、逆に五位堂か八木以遠各駅といった種別も考えられます。
 その意味で準急の完全置き換えという意味なら区間急行案も悪くはないですが、準急同様の八尾、山本、高安停車では五位堂以遠への急行のサポートにはなりにくく、下位優等列車として中途半端になりそうです。

※八尾停車だと弥刀退避の片接続での対応。山本停車だと緩急接続になるが、八尾と連続停車にするのか、八尾は通過し直前山本まで逃げる普通に任せると割りきるかです。

 あとの課題としては国分、五位堂、八木の緩急接続をどう成立させるかですが、阪神のように普通は緩急接続と割りきって拠点駅での長時間停車を辞さずとするのか、南大阪線の区間列車のように別仕立てにするかでしょうが。

●優等停車の判断

 もちろん利用者が頭一つ抜け出ているというのが大前提ですが、そのほかに「緩急結合」という意味があります。その駅自身は利用が少なかったり、近隣他駅と横一線であっても、ダイヤ編成上ここで緩急接続にしたほうがそれら近隣駅をあわせた最大幸福になるというケースです。
 国分の場合は利用者数では確かに頭一つは抜けていても絶対数が今一つですが、大教大前〜下田を考えたダイヤ編成のアヤでしょうし、逆に八尾、山本、高安の連続停車は絶対数が多いとはいえここで事実上優等列車としての使命をいったん終えてしまっています。

 例えば西武池袋線の場合、池袋−所沢間で一番利用者が多いのは大泉学園なんですが、この駅には急行や快速は停まりません。端的に言うと石神井公園から清瀬まではドングリの背比べといって良い状態なんですが、朝ラッシュ時のいわゆる「千鳥停車」はともかく、日中以降は緩急接続駅である石神井公園とひばりヶ丘を急行停車駅としています。
 利用者数本位でいけば優等の半数を占める準急に総て統一してしまうべきなんですが、そうなると所沢以遠が辛い。結局中間駅で最大の利用がある大泉学園を半数の優等が通過するのがベストという結果になるのですが、それも手前で緩急接続をすることで、準急と同等以上の速達効果が得られるからこその話です。

●補助金と優等停車など

 金を積めば優等列車を停め放題、と言うわけではないでしょう。特に柏原市の支出についてはバリアフリー対策でしょ、で終わってしまっても文句は言えません。
 結局、遅かれ早かれ停まる運命にあり、設備の改善もしなければならなかったところに、うまくバーターのかたちで取りつけたに過ぎない話で、仮に可能性が微塵もない駅だったら何億積んでもダメでしょう。
 和寒さんご提示の資料※だと大和高田市は5000万円程度で特急停車をとりつけたことになります。だとしたら、柏原市があと1億余計に積んだら河内国分駅に特急が停車したとでもいうのでしょうか。いや、すでに4億も積んでるのですから金と停車がバーターなら一気に特急停車駅になっているのでは。

直接のソースは見あたらなかったが log097html.#11

●特急の方向

 私自身これを知って半信半疑だったのですが、おっしゃる通り特急の方向は難波−(中川短絡線)−名古屋を基準としており、名伊特急の中川以南はいわゆる「逆編成」だそうです。
 三角形の3辺総てを通過するので逆編成の発生は不可避ですが、併結の発生がまずない名古屋線内で名阪と名伊の向きを揃えるのと、合理化や志摩線内の線路容量確保の観点から分割併合による集約という選択肢を持つべきである中川以南で阪伊と名伊の向きを揃えるのとではどちらが合理的な対応でしょうか。現状は確かに名阪基準の編成方向ですが、それが本当に良いのか、という提案です。

 気になるのは一般車で、中川経由で名古屋−名張を結ぶ定期急行や、名古屋線所属車両による上本町−宇治山田急行の存在、また行楽シーズンの名阪直通急行(中川経由)など中川経由で大阪線と名古屋線を行き来するケースがあります。これらも中川以南、また中川経由で大阪線に入ったら逆編成なんでしょうか。いくらなんでもそれはないという感じなんですが、もしそうならこれも改善の対象でしょう。

●特急の問題

 阪伊甲は平日は1往復、休日は5.5往復ですから確かに効果は少ないのかもしれません。ただ毎時5本の特急枠という状態はさすがに多く、何らかのリストラは必要でしょう。併結と「快急」格下げで一気に2本枠を捻出するくらいの荒療治が必要ではないでしょうか。
 特急料金が値ごろとはいえ、名張や桔梗が丘あたりまでの日常利用者が毎回支出するのを前提にすることはこの不況の折ですから無理があります。また昨今の近鉄の不振の原因とされる伊勢志摩輸送の低迷にしても、そうはいってもまだ相当な数の入り込みがあるという認識が必要です。観光客の底堅い部分はどうも中京圏からのクルマ利用であり、結局減少の太宗は関西圏からの入り込みであり、中京圏も含めて近鉄利用者が減らしているという結論も可能でしょう。

 結局旧国鉄スタイルともいえる特急誘導政策にその原因を求めることが出来るようです。No.1187(各種別の合理的な統合と結合を目指すべきでは) で述べたように実際、トータルコストで値ごろ感を出した企画きっぷ「まわりゃんせ」は予想以上に売れているようですが、特別なサービスと専用車両を用意する割りに実質収入が見合っていないわけです。
 「定価販売」という強気一辺倒でも堅調な新快速による効果に倣い、「快急」という廉価な速達サービスでの伊勢志摩アクセスの確保こそ今の近鉄に求められているのではないでしょうか。

各種別の合理的な統合と結合を目指すべきでは log095.html#11

●特急の今後

 時刻表を見ると、名阪甲でも八木、津、四日市など途中駅停車の有無にかかわらず鶴橋−名古屋の所要は2時間前後になっています。名阪完全ノンストップについては、ビジネス需要であればあと回数券比であと1000円(エリアによっては数百円レベル)で1時間以上早い新幹線に乗れますし、価格競争であれば新快速乗り継ぎのほうが1000円程度安いし時間もさほど変わりません。
 ここは分秒を争うよりも、八木、津、四日市停車というスタイルに転換すべきでしょう。特に関西から津や四日市とのアクセスをアピールすることで、案外とありがちなビジネスでのはしご利用を取りこめるのでは。関東からの出張で津や四日市は大阪からの帰りに新幹線名古屋経由で寄る、というケースもあるようですし。

 名阪乙の場合、阪伊乙よりも停車駅を絞っている割りに時間短縮効果が出ておらず中途半端です。
 阪伊乙と名伊乙のダイヤを単純に中川で結んでも5分と違わないようなレベルであり、阪伊甲どころか阪伊乙と名阪乙を併結するという選択肢も出てきます。中川で分割後、名伊乙と併結という手も有り得ますが、さすがにそこまで来ると行き過ぎでしょうが、将来的にはあってもおかしくないリストラ手段です。
 名阪乙が短絡線を通らなくなれば、逆編成は名阪甲のアーバンライナー系列のみ、という「例外の統一」も可能です。さすがに朝夕は無理でしょうが、日中なら最大10連の組成が可能な特急ですから、まとめることは可能でしょう。

●妄想ダイヤパターン

 スジを引いていませんが、日中の標準として例えば...

◇特急・毎時3本:
 名古屋行き名阪甲(八木、津、四日市)
 名古屋・鳥羽行き名阪乙・阪伊乙(布施、高田、八木、名張、神戸、中川以遠省略)
 賢島行き阪伊乙・京伊(八木、榛原、名張、榊原温泉口、中川以遠省略)

◇快速急行・毎時1本:
 鳥羽行き(高田、八木、桜井、榛原、名張〜青山町、榊原温泉口、中川以遠省略)

◇急行・毎時2本:
 青山町行き(布施、国分、五位堂、高田、八木、桜井、榛原以遠各駅)

◇区間急行・毎時3本:
 名張行き1本、榛原行き2本(布施、八尾もしくは山本、国分、五位堂以遠各駅)

◇普通・毎時6本:
 朝倉行き1本、五位堂行き3本、信貴山口行き2本

***
 区間急行は準急でもいいんですが、ラッシュ時に登板する可能性を残すため空けています。
 国分〜朝倉で各駅に停車する列車を毎時1本増発、特急退避はともかくとして、八木まで戦力になりえるのを6本としています。全体では山本−高安で2本減、国分−五位堂で3本増、五位堂−朝倉で1本増、榛原−名張で1本増。これと特急スジの2本削減で相殺しています。
 マナー論とは全く関係ないですが、列車の使命からすると快急は高田通過や布施停車という選択肢も有り得ます。

 まあダイヤがうまく組めるかと言われるとはなはだ自信がないですが...

ちょこっとだけ(高速と快急)
 投稿者---KAZ氏(2003/02/15 01:32:08) http://www5b.biglobe.ne.jp/~ktnh/mono/

 どうもです。KAZです。

 ちょこっとだけ快急について。
 確か大阪線の快急は「高速」の生まれ変わりだったような気がするのですが(記憶が曖昧です)。高速は、特急の多客時などに一般車を使って特急に準じた列車を仕立てる際に用いられた種別で、具体的な停車駅は忘れましたが極端に少なかったはずです。これが沿線開発の進捗により速達需要の増した伊賀地区と大阪地区を結ぶ列車に化けたのが「快速急行」だったように記憶しているのですが、違ったかな?ということで、急行よりも運転区間が長く伊勢地区でも通過運転をしている所以だったと思います。まあ、いつの間にか急行との融合がかなり進んでしまっていますがね。(今では単純に10連が停まれない駅を通過する急行でしかない?)

 ということで、今後の検証・検討の参考になりましたら。

近鉄急行の40年間
 投稿者---エル・アルコン氏(2003/02/17 00:46:30) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 近鉄大阪線の快急、急行、そして高速についてですが、近鉄については門外漢ながら、手元の資料で分かる範囲で調べてみました。資料の誤読、誤記の孫引きなど誤り等あるかと思いますが、ご指摘頂ければ幸いです。

***
 高速は一般車両による特急の補完列車として昭和50年代後半に存在したようです。私の記憶にあるのは鳥羽への高速「伊勢志摩号」で、上本町を出ると鶴橋、八木、東青山、中川、松阪、伊勢市、宇治山田、鳥羽と記憶しています(確か東青山に特急待避で停車した)。

 快急ですが、昭和53年3月のダイヤ改正で登場しています。それまでは今の快急が「急行」、区間快速急行(区間快速)が「区間急行」と称しており、いわば日中の「急行」を榛原以遠各駅にして、あわせて布施に停めた格好です(「各駅」といっても室生口大野、三本松、赤目口、美旗の追加で、このうち三本松だけ通過する区間急行(改正で区間快速)とわざわざ種別をわける理由が何か、ホーム有効長でしょうが今一つすっきりしません)。

***
 近鉄の急行について手元の資料で溯ると、昭和40年代初頭は鶴橋を出ると、八木、名張、神戸、榊原温泉口、中川の順となっており、夜半の準急には急行並みに高田、八木、桜井に停まり名張から各駅になるものが見えます(この準急の榛原停車は不明)。
 今から見ると凄まじいダイヤですが、特急が名阪は甲だけで、阪伊も八木と中川に停まるだけの時代ですから、急行が今の乙特急に近い存在だったようです。

 このパターンは昭和42年まで確認されていますが、昭和43年には急行が正式に高田、桜井、榛原に停車しています。この時期朝上りの準急に八木まで各駅、高田、鶴橋停車というものや、八尾まで各駅というもの、また夜の急行に神戸から各駅というのもあります。

 昭和45年のデータでは、高田、八木、桜井、榛原、名張、神戸、榊原温泉口、中川となっており、青山町まで運転の区間急行として、高田、八木、桜井、榛原、室生口大野、赤目口、名張、美旗、神戸、青山町停車となっています。

 昭和47年には急行が桔梗が丘停車となっており、区間急行も続いたようで、昭和50年初頭の資料では「赤目口から各駅」となっています。

 青山越えの区間が各駅になったのは昭和50年以降のようです。その頃に区間急行が青山越えをするようになりましたが、赤目口から各駅に停まっていたはずの区間急行が榊原温泉口以遠で急行同様再び通過運転となっています。

 そして冒頭の昭和53年の改正となり、幾度かの改正を経て現在に至っています。

退場覚悟
 投稿者---Ferrovie federali氏(2003/02/13 17:23:56)

***
 国分の件ですがホーム延伸してます。8両停車が可能になります。
 またバリアフリー改造補助と同時にこの設備改良資金も貰ってます。
 急行に一本だけ8両があるのでそれだけのためにしかしていないようですが三本松も8両対応であるので、拙案の区間急行の停車駅が上本町基準で鶴橋、布施、八尾、山本、高安、国分、五位堂、八木、榛原以遠各駅でも十分に成立するわけです。
 しかもこの列車が全区間で8両運行可能ということは、10両運行の無い夕方においては増解の手間やそれの時間ロスも排除可能です。
 注意として書いておきますが、国分はもうこれ以上ホーム延伸が苦しい状態ですので区間快速急行の停車は永久にしないでしょう。大変な金がかかることが予想されます(まあ、どうせ政治家の補助が出たら終わり。その前に市が財政難に陥れば無理)。

 車両の方向ですが、中川短絡線は特急車以外通行しない事が掟であり、奈良線から大阪・名古屋線に車両転属することが無い限り通勤車は通行しないので絶対に逆編成が発生する事はありません。断言します。
 但し、標準軌線で奈良線系統ははかつての布施駅構内の転轍扱いの関係や、電圧が違った(さすがに現在は統一されたが)ために区別として車両方向や電装が反転しており、ノッチの指令法も異なる(進め保ち式・大阪線系統は指定式)などしています。

 三角形の3辺総てを通過するので逆編成の発生は不可避ですが、併結の発生がまずない名古屋線内で名阪と名伊の向きを揃えるのと、合理化や志摩線内の線路容量確保の観点から分割併合による集約という選択肢を持つべきである中川以南で阪伊と名伊の向きを揃えるのとではどちらが合理的な対応でしょうか。現状は確かに名阪基準の編成方向ですが、それが本当に良いのか、という提案です。

 これに関しては各線の列車密度も考えて行われており、もし車両が故障すれば線路をふさぐ時間が短いほうがよいというのは誰の目にも明らかな事です。
 各線の昼間の列車密度は次のとおり(3月6日以後)

  1. 大阪線
    (大阪口基準)
    特急4ないし5本、急行3本(宇治山田1:青山町2)、準急3本(榛原まで)、各停5本但し4本が国分まで、1本は高安まで。それに回送列車が加わる。
    (名張近辺中川まで)
    特急は同じ。急行は1本だけ宇治山田行き、後は青山町まで。各駅停車中川・青山町それぞれ一度ずつ。 東青山からは各駅停車一本増加。
     

  2. 名古屋線(名古屋口基準)
    特急4ないし5本、急行3本、準急2本(富吉まで)、各駅停車3本。
    但し、名古屋−米野の特急整備回送、四日市−塩浜の湯ノ山線車両入れ替え回送、伊勢若松−白塚の鈴鹿線入れ替え回送が加わる。
     

  3. 山田線
    特急4〜6本、急行3本但し一度は松阪まで。後は宇治山田、五十鈴川行きでこれの数に比例して明星出入庫回送が存在。各駅停車2本(中川−宇治山田)
    宮町から志摩線ワンマンローカルが加わる。

 このようなことからも逆編成は本数が少ない線区に入れることでリスクを回避するほうが好ましいというわけです。  

●特急の問題

 さすがに阪伊甲特急の排除は私の頭の中にあります。ただそれに替わる列車としての快速急行の運転も考えています。しかし乍ら、全ての大阪伊勢間の乙特急の客数が下げ止めが止まらないで減った場合の減便の受け皿としてあえて急行にも直通性を持たし、利用者に選択肢を持たせた上でリストラに対応するという手もあります。

●特急の今後

 アーバンはスピードアップが視野に入っているようです。これ以上のことは極秘なので私信で質問(但し情報入手後はくれぐれも内密に)していただくほうがよろしいでしょう。私も一応秘密を握っているのですがここではいいません。

名阪乙の場合、阪伊乙よりも停車駅を絞っている割りに時間短縮効果が出ておらず中途半端です。

 その名阪乙にアーバンが入ったりするので問題です。
 2000年のダイヤ変更以後は限定運用車の限定の一部解除による運用効率や予備車削減という方向になってます(鉄道ジャーナルで確認どうぞ)。

細かいことですが・・・
 投稿者---KAZ氏(2003/02/13 18:11:18)

>Ferrovie federaliさん
 色々と事情にお詳しいようですが、会社が正式に発表していないことを不特定多数の目に止まる場所に書き込む場合は注意された方がいいんじゃないでしょうかね・・・。

 あと、ここの今までの議論の流れを見ていただいたらおおよその雰囲気は掴めると思うのですが、基本的に情報の入手先は明示した上で各種討論が為されてきている訳で、できれば「公開されている情報を元に、それを明示」した上で各種のお話をしていただけたらと思うのですが。もしくは「個人的な考え」を書かれるのであれば、そう断った上で書いていただけたら見る側としてもわかりやすいのですが。

 ということで、閲覧者の戯言でした。お気に障りましたらお許しを。

Re:細かいことですが・・・
 投稿者---Ferrovie federali氏(2003/02/13 18:19:57)

 色々と事情にお詳しいようですが、会社が正式に発表していないことを不特定多数の目に止まる場所に書き込む場合は注意された方がいいんじゃないでしょうかね・・・。

 新型アーバンは最高130キロで運転が可能です。ということは方向としてスピードアップが視野に入ってると推測して問題ないでしょう。
 たしかに・・一度情報の事で痛い目にあってるので推測で書いてます。
 推測できる事は隅々までしっかり推測して発表すれば大丈夫です(たとえば東急が日比谷線直通を厄介扱いしてるのも以前の減便で推測可能です。まあ、今後消えると判断しても差し支えなしです)。

推論ですか・・・
 投稿者---KAZ氏(2003/02/15 00:41:08)

 新型アーバンは最高130キロで運転が可能です。 ということは方向としてスピードアップが視野に入ってると推測して問題ないでしょう。

 私はきっちりと新型アーバン車の諸元表を見ていないので詳しくは知りませんが、130km/hというのは設計最高速度ですか?そうなのであれば通常は営業最高速度に10km/h程度の余裕を持たせた設計にすることが多いようなので、営業運転では120km/hを想定していると「推測」することが可能なのですが・・・。

 たしかに・・一度情報の事で痛い目にあってるので推測で書いてます。
 推測できる事は隅々までしっかり推測して発表すれば大丈夫です。

 なんだか考え方がおかしくないですか?情報の事で痛い目に遇われているのであれば、自身の論に対する裏付けとなる「情報元」の信頼性に対してそれまでに増して配慮し、またそれを開示することによって自論の正当性を周囲に納得させるようにしないといけないと思うのですが。もし自論の根拠になる「情報」を明らかにできない場合は「妄言」と受け取られても致し方ないと思いますよ。

 推論自体を否定する気はありませんが、推論なり推測は「ある客観的事実」から導き出される「可能性」を論じるものですから、その客観的事実を明示しない限り説得力を持ちませんし、また推論なり推測であることがはっきりと分かる書き方をしないと誤解を招くだけだと思いますよ。その辺りへの配慮が必要なのではないですかね・・・。

 なんだか反論ばかりになりましたが、これは「社会的通念」だと思いますよ。ということで、オヤジ1年生の戯言でした。お気に障りましたらご容赦を。

Re:推論ですか・・・
 投稿者---Ferrovie federali氏(2003/02/15 11:18:07)

 私はきっちりと新型アーバン車の諸元表を見ていないので詳しくは知りませんが、130km/hというのは設計最高速度ですか?

 そのとおりです。 鉄道誌の新車紹介でもかかれています。
 ただし・・営業で出すかどうかについてはすでに実際に一部列車で130キロ運転が本格的にされているのですが、アーバンライナーのブレーキに問題があるため名阪甲特急では行われていません。
 このたび新車を出す事でその対象列車を増やし、かつ区間のスピードアップも図られるものと思います。
 その従来のアーバンライナーは改造工事が行われます。 その内容は私は知っているのですが秘密です。

≪管理者投稿≫「議論」は尽くされたか?(掲示板運営についての報告)
 投稿者---551planning@「火盗改メ」(2003/02/15 12:36:09)

 【検証:】サイトを御覧の皆様、おさぼり管理人の551planningでございます。皆様には当掲示板群の快適な議論スペース維持に御理解を賜り、誠に有難うございます。

 率直な意見として、Ferrovie federali氏から投げかけられた波紋が柏原市と近鉄の不透明な関係性とも云うべき「事実」を導き出したことについて驚きをもって眺めておりました。

 ただし、やはりそもそもに戻って考えてみたいと思います。1月の時点で氏はこう書かれていました。

管理者様
 私は別に他者の批判などするつもりはありません。
 最近の関西の鉄道会社の停車駅増加傾向が間違えた方向に向かいつつあるのが心配なだけです。
 停車駅が増えることにより利便があがるのは確かですがそれ以前に他の種別の役割を役立たずにする上位種別の停車やあまりにもその種別の元からの停車駅の客に迷惑をかけてしまうような停車追加は避けるべきと思います。

 このようなデメリットがメリットを上回りかねない停車を排除するのをいいたいだけです。
 このスレッドで停車駅増加を闇雲に喜び、危険性の部分について全く考えないことがいかに危険か伝えたかったをです。

…とのことですが、既に多くの方から質問を投げかけられているにも拘らず、自己の都合の良い、あるいはむしろ批評的な部分のみを抽出するカタチで「返信」される姿勢に、掲示板運営の立場からは非常に危険性を感じています。さらにはあたかも関係者に近い立場であることを振りかざしての「秘匿情報」のちらつかせは、公開の場では見苦しくありませんか?

 Ferrovie federali氏に対してはBBS上及び直接メールにて再三改善要求を出しておりますが、ことここに至った以上ペナルティを科すものとし、別途メールにて通告するとともに、当該関連各スレッドにおける議論継続について、管理者として慎重判断を行う旨、参加の皆様に広く告知させていただきます。
 なお、議論が拡散方向にあるのでスレッドを3分割しましたが、さらに総論・各論おありの方は積極的に新規別スレッド立ち上げにご協力賜りますよう、併せてお願い申し上げます。

柏原市の措置には驚きました(停車駅選定の背景と政策過程)
 投稿者---とも氏(2003/02/13 23:29:59)
 
 http://town-m.vop.jp/

柏原市の措置には驚きました
└Re:柏原市の措置には驚きました
 └柏原市も近鉄も・・・
  └Re:柏原市も近鉄も・・・
   └「柏原市」としての立場で考えてみると
    └停車駅選定の背景と政策過程

 ともです。

 結局国分の急行停車は柏原市長の臭い政治公約であり、保身工作です。

 政治公約なんですね。これはこれは失礼しました。知らなかったとはいえ、Ferrovie federali様への言動、失礼いたしました。

 ということなので、いろいろ調べてみました。例えば、柏原市市議会議事録(H13.10建設産業委員会)。いやぁびっくりです。

柏原市市議会議事録(H13.10建設産業委員会) http://www2.city.kashiwara.osaka.jp/kaigiroku/cgi-bin/…

 柏原市のこの姿勢、非常に疑問です。バリアフリーはなんにしても国分の場合整備しなくてはなりません。2010年までにという話で、しかもH15までに整備すれば減税などもあるので事業者=近鉄に話がしやすいのですから、まぁ今の時期は妥当でしょう。市の負担も当然です。
 ただ、なにが疑問かといえば、そのほかの支出です。
 1億6200万円の支出に軌道改修費が含まれる。リンクさせていただいた議会やり取りでもありますが、線形改良が必要だとしても橋上駅舎の事例からしても負担が高い。

 近鉄が商売上手なのか柏原市がお人よしなのか。なんにせよ、今後の同様の請願に対し、非常に悪影響を与えるスキームを組んだろうなという感じは否めません。

 市からすれば住民の要望があって近鉄に停車を要請する。それは悪いことではないです。政治家としての市長・市議の務め。でも、金がこのような絡み方はイカンですね。

 裏側では静岡県のような脅迫があったとも読めるこの件、まさに腐敗政治家の考えそうな事としか思えません。 

 まぁそれがあったかどうかはわかりませんけどね。逆に「3億2400万出して」と近鉄に言われたわけですから、市の立場は新幹線における静岡県とは逆でしょうし(静岡県はひかり削減に対するものですよね)。

 どの道バリアフリー改造補助金は急行を止めないと出さない方向だったと思います。 補助金を楯にして姑息なまねをしてるだけです。
 政治家が絡むとまず勘ぐる事です。

 高田にしても経済効果だとか書いてはいますが、希望的観測の塊です。
 いずれにせよ行政の補助金は美談を楯にした政治家の保身工作が陰に潜んでいる事は頭に入れる必要があります。

 その補助金を遠まわしに貰って仕事をしている身からすれば非常に厳しいお言葉ですが・・・
 バリアフリー補助は法の目標に向けた整備に伴う代償ですからね。そもそも国土交通省政策ガイドブックによれば、市や国が1/3ずつ負担することが明記されていますし、近鉄は国分駅の場合5000人を超えているので必ず整備しなくてはならないですから、整備してもらわなきゃ・・・という想いはあるでしょう。でもこの責務、市にも適用されますから、市もなんとかしてもらわなきゃならない。
 どうも手順を見るとバリアフリーが先で急行が後のようですね。
 そうなると、近鉄が一枚上手ということでしょうか。

 国分停車が必要か不要かは別問題として、この経過はなんともです。
 政治家が絡むといった次元ではなく、近鉄のこの市からの徴収の仕方、そして市の姿勢。なにか違うんじゃないかと感じます。

 まとまりませんが、なんともかんとも・・・近鉄も柏原市もねぇ・・・です。
 批判的ですかね?
 ではでは

Re:柏原市の措置には驚きました
 投稿者---Ferrovie federali氏(2003/02/14 11:39:57)

 1億6200万円の支出に軌道改修費が含まれる。リンクさせていただいた議会やり取りでもありますが、線形改良が必要だとしても橋上駅舎の事例からしても負担が高い。

 つまり・・急行停車が国分駅バリアフリー改造の条件でセットにして金を出す後ろ盾にされていなくも無いわけです。 政治的脅迫がなかったとは決していえないわけです。 この国分はもともと地形の悪い場所の駅で一度事故が有ったのですが、それはいずれ改良の余地が有ったとはいえなにか今回のやり方は行政・会社ともに我々の腑に落ちない面があるんです。

 近鉄が商売上手なのか柏原市がお人よしなのか。なんにせよ、今後の同様の請願に対し、非常に悪影響を与えるスキームを組んだろうなという感じは否めません。

 近鉄が商売上手か・・といえばあの会社は下手です。何か下手な面がある・・
 そんな事は地元だからわかる事だと思います。
 ただ今回の措置は、行政支援が設備改良に及んでいる事や、市長の20年間の政治公約であったことが異常な側面を強めているように思います。
 今後この手の停車請願に悪影響があるのは確かに納得ゆく事です。

 市からすれば住民の要望があって近鉄に停車を要請する。それは悪いことではないです。政治家としての市長・市議の務め。でも、金がこのような絡み方はイカンですね。

 本当に市民から要望があったかどうかそこが”あいまい”にされてるから問題があるんです。政治家が市民の名を借りて保身でやってると勘ぐられる要素はこのあいまいさが原因です。金の絡み方がイカンのは確かな事で、異常事態としかいえないですね。

 まとまりませんが、なんともかんとも・・・近鉄も柏原市もねぇ・・・です。
 批判的ですかね?

 同感の行くところです。これで腹が立つわけです。行政側は柏原市長と市議会がぐるで超党派でやっていたようですから、ますますこの停車が臭い政治工作である事を強調しています。それに膝を屈する会社も情けない・・腹立たしいです。

柏原市も近鉄も・・・
 投稿者---とも氏(2003/02/14 12:42:55) http://town-m.vop.jp/

 ともです。

 つまり・・急行停車が国分駅バリアフリー改造の条件でセットにして金を出す後ろ盾にされていなくも無いわけです。政治的脅迫がなかったとは決していえないわけです。この国分はもともと地形の悪い場所の駅で一度事故が有ったのですが、それはいずれ改良の余地が有ったとはいえなにか今回のやり方は行政・会社ともに我々の腑に落ちない面があるんです。

 腑に落ちないのはまったくもって同感です。
 ただ、市議会のやりとり(これは予算案に関する説明ですから内容は正確であり、ここにウソがあるとは考えられません。公開されるものですし、いくら議会が総与党でも市民のチェックが入りますので)を読む限り、逆かなと。
 ここからは推測混じりですが、どのみち近鉄は国分駅のバリアフリー化はしなくてはならない。これは法律に規定されています。よって、その費用をどこかで捻出する必要があります。また、市は駅周辺及び駅に関してバリアフリー化を進める必要があります。これも法律で定められていますから、義務ですね。
 となると、近鉄も市もバリアフリーは急行が止まろうが停まるまいが実施しなくてはならない。その場合、国からの補助金をお互いに受けた方が得なわけですから受けるには組むしかない。市は近鉄が「イヤだ」といったら国の補助は受けられません。もちろん道路事業費で可能ではありますが、補助が1/2となり市の支出は増加します。駅舎へのエレベーター設置は負担を軽くする点で考えれば近鉄と一緒にやったほうがいいのですね。
 そう考えると、近鉄はいずれバリアフリーをやるにしても市か国の補助は受けられる。市は一緒にやらないと負担割合が変わって、場合によっては損をする。
 となるとやはりどうしたって市のほうが不利な立場なんですね。
 逆に、バリアフリーを早くやれば近鉄はホクホクなんですね。減税は受けられるし国の補助も潤沢にある。今やらなければ・・・というスタンスは両者とも共通なんです。

 近鉄が商売上手か・・といえばあの会社は下手です。 何か下手な面がある・・
 そんな事は地元だからわかる事だと思います。

 全般的に下手なのは東京でもよくわかります(苦笑)
 ただ、それにしても今回は巧い。巧みです。

 ただ今回の措置は、行政支援が設備改良に及んでいる事や、市長の20年間の政治公約であったことが異常な側面を強めているように思います。
 今後この手の停車請願に悪影響があるのは確かに納得ゆく事です。

 市長の政治公約があったとはいえ、柏原市が1億6200万、バリアフリー費を除くといくらかは解りませんが、勾配改修に線形改良はいくらなんでもです。
 柏原市の税金を使って近鉄の線形を改良する。内容的になんでここまで柏原市が出すというのか。不思議でなりません(議会でも事例がないと書かれてますね)。

 本当に市民から要望があったかどうかそこが”あいまい”にされてるから問題があるんです。 政治家が市民の名を借りて保身でやってると勘ぐられる要素はこのあいまいさが原因です。 金の絡み方がイカンのは確かな事で、異常事態としかいえないですね。

 政治家云々と一概に言えないとは思いますが(基本的に政治家が汚いと言い出したら議論にならない。市の要求を企業に突きつけるのも政治家の仕事の一つですから・・・)、私が市民ならそりゃうれしいですよ。「自分の家の近所の駅に全体を考えると優等のバランスが悪くなるから止めないで・・・」なんて普通は考えません(笑)。市民感情というか国分地区の住民からすれば停めてもらうのは悪い話じゃないでしょう。もちろん、住んでいる方がどう思うかはわかりませんが。
 逆の見方としては「公約にできる」ということは市民の支持がとれる証拠といえますから。

 同感の行くところです。 これで腹が立つわけです。 行政側は柏原市長と市議会がぐるで超党派でやっていたようですから、ますますこの停車が臭い政治工作である事を強調しています。 それに膝を屈する会社も情けない・・腹立たしいです。

 「政治工作」と言えるかどうか・・・
 私は逆の見方です。まぁ懸念を抱く、腹が立つのは同じですが、市長のスタンドプレー的な動きで近鉄から停車に関する費用負担を求められた。しかも3億も求められ、いやそれは・・・となって交渉の結果半額になった。
 近鉄からすれば巧くやったわけです(札束をちらつかせる立場で「札束ちらつかせてるけどもうちょっと安くして」は無いでしょうから)。

 バリアフリー化で近鉄に「市も一緒にやるから、構外の費用も市で出すから(この時点で結構異例)、国分に急行停めて」となったわけですね。 で、近鉄は「急行停めるんなら他に3億2400万円かかるよ」となったと。
逆で近鉄が「バリアフリーにするのにお金が無いから急行停めたげる」だったら市は軌道改修費なんぞ負担させられる筋合いはないんですから(この辺の経緯は前投稿でリンクを貼った柏原市議会の議事録に詳しく載っていますのでご覧ください)。

 つまり、市の立場が下だったということではないでしょうか。
 下の立場が政治的圧力かけてもねぇ・・・

 なんとも消化不良な出来事です。
 ではでは

Re:柏原市も近鉄も・・・
 投稿者---Ferrovie federali氏(2003/02/14 17:38:21)

 市長の政治公約があったとはいえ、柏原市が1億6200万、バリアフリー費を除くといくらかは解りませんが、勾配改修に線形改良はいくらなんでもです。
 柏原市の税金を使って近鉄の線形を改良する。内容的になんでここまで柏原市が出すというのか。不思議でなりません(議会でも事例がないと書かれてますね)。

 前例云々は問題ではないのですが、行政がたかが一つの駅のためにそこまでやるのかと思うと何か不思議でならない気持ちは十分に理解できます。
 近鉄側の意図としては停めたくなかった、停めるなら金を出せという近鉄の姿勢にはびっくりですね。国分あたりはたぶん以前の奈良県側において介在したカーブ改良以上考えられてなかったか、それともあの国分の地形改善は考えられていたとしてもほったらかしにされていたか・・いずれにせよこの駅の改良費を補助金でまかなう近鉄のマキャべリズムのようなやり方には驚いてます。

 逆の見方としては「公約にできる」ということは市民の支持がとれる証拠といえますから。

 市民の声という言葉を使う政治家や官僚の言葉は常に疑わしく、公約にする事で保身を図っているとも思う、要はこの連中の言葉には裏があるぞと何時に於いても思うのは必要です。 
 あるところの情報では署名を共産党が集めていたとも聞くのでますますおかしいわけです。 現場で見た人の言葉ですから信憑性はそれなりにあります。

 とにかくこの一件にとどまらず高田市も特急停車に対し近鉄の設備改修費を出してます。とにもかくにも腑に落ちない側面が多くて困ります。

「柏原市」としての立場で考えてみると
 投稿者---エル・アルコン氏(2003/02/14 19:17:27)

●行政が一つの駅に...
 それはそうでしょう。自治体を一つの事業体と考えたとき、いろいろな公共サービスの支出がありますが、それに対する収入はなんでしょうか。返す必要が無いお金は結局住民税と地方法人税、そして地方交付金だけで、あとは起債して借金の残高を増やすしかありません。
 国庫の歳入自体が減少している中、交付金頼みというわけにも行きませんから、自主財源をどれだけ確保出来るか。柏原市の場合はいくつかの地場産業を除くと大企業の立地があるわけでもなく(もちろん最近は大企業とて赤字決算で法人税収が激減してますが)、新規の進出もこのご時世とあっては期待できません。結局、残るは住民税です。

 どうしたら人口を増やせるか。既存住民に産めよ増やせよといっても住民税を払うようになるまでには20年前後かかりますし、それまで逆に扶養控除で税収減になります。
 結局、新しい住民を呼び込むしかなく、市内の住宅開発がどうやったら進むか、そのためのセールスポイントは何か、と考えたら、市の「経営者」である市長は何を考えるでしょうか。
 まあ、開発余地が無い古い街ですと、地道に人口を増やすしかなく、乳幼児への補助を手厚くして子育てがしやすい町とアピールして若い人口を増やそうとしているくらいですから、開発余地のある柏原市はまだ恵まれています。

 市内に大きな産業が無いですから大阪への通勤客を狙うしかない。それなら市内を走る大和路線、近鉄大阪線の柏原市内からの利便性向上がは必須です。大和路線も近鉄大阪線も優等列車は市内素通りで奈良県側のほうが便利かつ早く着くとあっては、この方角に目を向ける人がいても香芝市や王寺町のほうに目が向いてしまう、そういう危機感はあると思います。それが河内国分駅の急行停車運動にもつながっているのでしょう。

●ある意味「鉄道の街」である柏原市
 都市開発の観点からすると、柏原市の方針にはブレがありません。しかも、鉄道を開発の軸に据えており、いにしえの「鉄道の街」とは様相を異にしますが、新しいスタイルの「鉄道の街」といえます。

http://www.mayors.or.jp/shisei/shisei00.01/wagashi/kashiwara.htm

 2000年1月の柏原市長の発言ですが、年頭の辞に「駅」を据えるということは鉄道の存在を重視している証左でしょう。市長いわく、「まちの顔は駅である」に留まらず「駅が良くなればまちが良くなる」としています。
 1985年の関西線(現・大和路線)高井田駅の開業、1991年の近鉄大阪線大阪教育大前駅の開業、特に後者は92年開校の国立大阪教育大学の柏原キャンパスへの移転とセットになっており、駅の整備、利便性向上がどういう効果を産むかは熟知していることでしょう。

 大和路線に関しては久宝寺への区間快速の停車により、市内各駅から久宝寺乗り換えで天王寺、また環状線方面へのアクセスが各段に向上しており、残るは近鉄大阪線と考えるのも無理は無いことです。
 一方で近鉄大阪線はそれまで高田まで無停車だった快速急行が五位堂に停車するなど、奈良県側の開発事情が良くなっているだけに、準急があるとはいえ、市内の役に立たない特急や快急などに抜かれて使い勝手が悪いだけに、急行に目をつけるのも自然です。
 実際、この20年間に柏原市の人口は1万人程度、率にして13%伸びていますが、奈良県側の香芝市は3万人近く、率にして75%も伸びており(91年に市制施行)、大阪府としては最も奥にある柏原市には焦りもあるでしょう。

***
 以上は柏原市のサイドに立ってみた評価ですが、市長の「政策」を批判するのであれば、近鉄の速達性うんぬんではなく市の「経営者」としてのスタンスとして評価すべきであり、そこまで批判すべきものでしょうか。
 もちろん大和路線も近鉄大阪線も柏原市だけのためにあるものではありませんから、過度の要求や優遇は慎むべきです。しかし、新駅の開設にしても優等列車の停車にしても、市はそれに見合うメリットがあると感じての投資です。鉄道側もよしんば全額地元負担であっても、そうした一時の収入を全部吐き出しかねないデメリットが所要時間が伸びることで毎年毎日発生するはずですが、それをカバーする何かが同様に毎年毎日発生して、デメリットをカバーしてあまりあるから、条件をお互い飲むわけです。

 このサイトでも過去に、街が魅力的だから利用が伸びるのか、鉄道が便利だから街が栄えるのかを議論してきた経緯もあります。今回柏原のケースを見るに、鉄道というアクセスをばねに発展してきた街と位置付けることが出来ると思うのですが。

停車駅選定の背景と政策過程
 投稿者---かまにし氏(2003/02/15 00:08:53)

 かまにしです。

 今まで近鉄の停車駅削減論にはROMであったものの、これまでの議論、非常に興味深く拝見させていただきました。どうぞよろしくお願いします。

 優等列車の停車駅論は、ようは利便性の資源配分の問題なので、必ず利害関係が生じる問題ですし、現に近鉄に限らず、この手の話でもめることはしょっちゅうです。ですが一般的に言えることは、日本の鉄道会社は距離に応じた運賃体系をとっているので、鉄道会社がより多くの利益を上げるために「遠くまでの乗る人たちを優遇して、そこに住む人たちを増やしたい」のは自然なことです。さらに大都市圏の場合は都心部への通勤需要の集中もあり、近郊での大混雑を分散化するという名目で「遠近分離」を行ない、遠距離通勤向けの優等運転がなされることが多いです。

 現に、近鉄はエル・アルコンさんが書かれているようにかなり遠近分離を徹底しています。優等列車の止まらない中間駅よりも、止まる末端部の方が都心まで速くて便利、という状況が生じているわけです。そしてこの傾向は、関西私鉄全般に見られることです。ただ、阪急・京阪と異なるのは、彼らが大阪・京都といった都市間輸送と高槻・茨木・枚方といった沿線需要の分離だったのに対して、近鉄の場合は奈良県内と大阪都心の輸送を、大阪府内の輸送と分離するという沿線需要の中での地域による差別化だった点です。

 ただし関西私鉄のこの傾向が昨今、大きく変わってきた。その大きな要因として
・地価下落による都心回帰
・のアーバンネットワーク攻勢
の2つが挙げられるでしょう(もちろん、別の要因もたくさんありますが…)。特にJR-Wのアーバンネットワークは、関西私鉄の牙城を完全に覆してしまったわけです。そんな中で、関西私鉄がとった新たな経営戦略は、沿線需要の発掘です。今まであまり力を入れてこなかった沿線からの需要を便利するダイヤに組み替えて、沿線の街が自分を利用するように育てていこうというスタンスではないでしょうか?したがって近鉄も、外延化の終焉とJRの脅威の中で、奈良県内と大阪都心の輸送を極端に不便にしない程度で、今まであまり力を入れてこなかった大阪府内にてこ入れすることは当然、想定していたはずです。

 しかし国分の場合、急行を停車させるにはホーム延伸などが伴った上、時期的にバリアフリー対策で近鉄と市が動かなければならなかった。こういう状況のもとで、近鉄と市が交渉の際に、急行停車と引き換えに「金」という話になったのではないでしょうか?そして、その時の力関係はともさんが書かれていたように、明らかに近鉄の方が有利だったわけで、市は「結果的に」公金を使って、ともすれば国分を通過する特急・快速急行のための軌道整備にまでお金を出すはめになったと言えるのではないでしょうか?もちろん、物事を思い通りに進めるために「金」を積む(献金など)のは政治的圧力であることには間違いありませんが、この事例の場合は、市が最初からお金を積んで近鉄にお願いをしたわけではないですよね。。。

 ちなみに、このような話は実は僕の身近なところにもあります。僕は東京都の一番南にある大田区在住ですが、区の西側を走る東急目蒲線がつい最近、多摩川を境に分断されました。でもそのこと自体は随分前から分かっていた話だったので、大田区は東急に分断後に、多摩川園に急行を停車させる要請をしていて、実際に急行は停車になったわけです。その当初は随分、急行停車に対する批判が出ましたが、多摩川以南の利用者からしてみれば、鉄道会社の都合で突然、電車が目黒まで行かなくなったわけで、「田園調布で乗り換えができなくなった以上、多摩川に急行停めて」と思うのは当然です。しかし、実際にはそのわずか1年後に特急運転の開始で、今後は現・急行はなくなるだろうと言われています。

 僕自身は、急行の多摩川園停車にこだわるよりも、田園調布or奥沢に引き上げ線を作って朝ラッシュ以外に乗り入れることで、田園調布のターミナル機能を維持した方が、田園調布の住民にとっても、多摩川線の利用者にとっても、東横線の急行利用者にとっても良かったと思っています。

 しかし、これらのことから一つ思うのは、「沿線の利益と鉄道会社の利益は一致する地域は一致するが、一致しない地域はなかなか一致しない」ということです。そこにズレがあるからこそ、行政が鉄道事業者との交渉が必要であり、時には金銭面での補助ということになるわけで、それ自体は各市区町村がまちづくりを進めていく上で間違ったことではないでしょう。しかし、それでも最終的な決定権は近鉄にあるのですから…。

 ではでは。

2004.11.02 Update


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