【検証:】過去ログSpecial

【検証:近未来交通地図】Special204-2
川崎縦貫高速鉄道の可能性を探る

(現地レポート編)

 本投稿は、川崎縦貫高速鉄道の賛否について、【検証:】掲示板でもお馴染みの、串間様の現地レポートを中心に、読みやすく構成させて頂いたものです(なお一部文面を編集しております)。

川崎縦貫線トレース 画像レポート
川崎縦貫線関連 実走レポート
緊急レポート 2003・6/14川縦オフ備忘記

下記内容は予告なしに変更することがありますので、予め御了承下さい。
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川崎縦貫線関連 実走レポート
 投稿者---串間氏(2003/05/03 13:14:37)
川崎縦貫線関連 実走レポート
川崎縦貫高速鉄道線の概要

 皆様どうもです。
 自説の実現可能性があるか確かめるべく、自転車で宮前平・鷺沼地域を走ってきてみました。原状の川崎市の現状が少しでも伝わるかは分かりませんが、軽く流して読んでいただければと思います。

宮前地域編 (2003/05/03 13:14:37)

 10時30分過ぎ、自転車で家から1km以上ある最寄り駅、向ヶ丘遊園駅南口に到着。スタートです。駅前にあったモノレールの跡は順次解体が進められていますが、跡地の利用は以前と同じ自転車置場であるのには変わりないようです。
 府中街道との交差点に到着。府中街道を渡る横断歩道は西側にか存在しないため、そちらを渡る歩行者によって生田緑地側からの左折車両が詰まり、渋滞を引き起こしています。東側には稲生歩道橋があるのですが、利用する人はいつものことですが見当たりません。府中街道が右折信号を出している時に、交差する道路は左折信号で流れを良くするような対策が必要でしょうか。
 生田緑地への道は、休日とあって歩行者の姿が絶え間なく見られます。生田緑地の横までは中央線のない貧弱な道路、生田緑地から先は工事が完了したようで、完全な二車線となっていました。問題は山を降りてからの細い道路ですが、他にも狭い道路を幾らでも走っているので、バス路線開通の可能性は大です。それにしても、自転車でこの坂は結構きつい・・・。府中街道からの交差点から60mぐらい上ります。

 抜けると一気に下り坂。ここからは道路の広さはかなりのものなので、結構余裕があります。相鉄ローゼンとヤマダ電機を道路の両側に見ると平2丁目の交差点に到着します。この交差する道路が議題に上った、蔵敷−平−溝口のバス路線となっています。
 直進すると、こちらもバス通り。途中のファミリーマートを横に入ると東名向ヶ丘バス停なのですが、今回は関係ないので無視。またも結構厳しい坂になってくるのですが、頂上を過ぎると、歩道のない狭い二車線道路が続きます。犬蔵の交差点に近づくと道路幅も広がり、歩道もあります。東名川崎ICへのアクセスなのでしょうか?車はかなり多いです。ここを直進。比較的狭めの普通の道路ですが、車の数はかなり多いです。また、付近にあった田畑の開発が始まっています。縦貫鉄道を目当てにしたものなのでしょうか?

 途中で横にそれ勾配を上げていきます。そして東名高速の跨線橋を渡ります。短いGWとはいえ、東名の下り車線には車がぎっしり。一応動いていますが、GWという名前の持つ魔力は結構なもののようで、秋休み議論にも何かつながらないかと・・・(←あからさまに話がそれていますが)。
 渡った先はちょっと分からなかったのですが、適当にめぼしをつけて走ると、バス通りに突き当たりました。これで場所を把握。鷺沼駅に向けて坂を下っていきます。その下った先にある鷺沼駅もかなりの高度にあるのですが、駅前のロータリーにはバスがひしめき合っていました。跨線橋から見た感想で申し訳ないのですが、ホームの広さを見ると何とかなるかな、とかなりいいかげんな検証。ただ、尻手黒川から相当勾配をあげるので、地形の点での心配はあります。
 閉園になった鷺沼プールの横、東急線沿いに下っていきます。この2駅間の勾配は(電車に)乗っていても感じるところですが、道路の方はさらに下り坂。あっという間に宮前平駅に到着です。

 宮前平駅を地下鉄建設という前提条件を考えつつ、じっくりと観察してみました。出入り口に関しては、駅前にある歩道が想像以上に大きく、潰せば何とかなりそうだな、という印象。今まで適当に通過していた分際で、勝手な判断をしていた自分を恥じる限りです。やはりそういった視点の下で、しっかりと眺めてみないと実状は見えないのだな、と反省することしきり。ただ、東急宮前平駅のキャパがどうなのかは、ちょっと考えるところです。
 野川や元住吉の方にも足を伸ばそうかと思ったのですが、思いつきで出てきたため、財布すら持っていない事態を思い出しました。この日は非常に暑くなっていて、飲み物なしでは続行は厳しい。というわけで、これ以上の追跡は断念。
 宮崎台駅方面に尻手黒川道路を走ります。道路沿いは商業施設が絶えない。これがとも様の言われる、もう一つの軸、というものなのでしょうか。
 宮崎台辺りの道路を走っていきます。ここあたりは太い道路もそれなりにあるのですが、地域内のみの利用で広域に寄与していないため、246と交差する市民プラザ通りの渋滞を招いているようです。宮前区役所沿いの道にも商店がそれなりに点在しています。
 東名に寄り添いつつ、坂を下って神木へ。例のバス通りに再び合流しました。特に混雑は見受けられません。市民プラザ通りも同じく。

 帰りには向ヶ丘遊園を縦断する狭い道路を通っていきました。全ての設備が撤去された遊園を見ていると、現在のレジャーランドについても考えさせられるところです。
 府中街道に合流したのですが、こちらは相当ひどい混雑になっており、遊園−梶ヶ谷を結ぶバスがほとんど抑止状態になっていました。モノレールも所々で撤去されているのを見つつ、向ヶ丘遊園駅へ戻っていきました。11時50分ごろでした。

 何にせよ、(宮前平駅構造に関する)自分の無責任な発言に対し、情けない限りです。ただ、それでも鷺沼への移転はやはり考えるべきなのだろうなと。
 でもそれ以上に思ったのは、果たしてこんな所に鉄道を敷いてもどうなのかな、という、原点に戻らされてしまいました。バスのパンク状態もあるのですが、沿線地域に人を呼び寄せるだけの魅力にどうもかけているという気がするのです。
 こればかりはどうしようもないのですが、なんとも問題が複雑だな、と。
 素人の私なんかが、ちょっとでしゃばりすぎたのかもしれません。

長沢地域編 (2003/05/04 00:29:54)

 またもや串間です。
 実走の意義を再認識し、せっかく時間もあるので、長沢地区の様子も調べるべく、走ってきてみました。これも軽く流して読んでいただければと。

 14時40分ごろ、生田駅に到着。武蔵野貨物線がこの下を走っているといわれても、普通は認識することはできないです。が、地図を見れば確かに走っているんですね。
 問題の用地ですが、全くといっていいほどないように見えます。バスのロータリーを全部潰せば何とかなるだろうかとも思えますが。また、生田駅から南にのびている道路ですが、小田急の踏切と津久井道の信号待ちのためかなり使いにくく、駅止まりのバスの通行には比較的適していると思えるので、もっと生田行きの路線を盛り上げるのも悪くないと感じました。
 駅からのバスの本数は少ないです。聖マリアンナ医大行きのバスと共に、私も走り出しました。途中でもう一つのバス通りへ分岐。カーブと勾配が多いですが、通行は少ない道路です。そのまま非常に太い異様な道路へ。工事が進まず結局断念したと思われる道路の片割れがあります。中央分離帯に植えられた木々がかなり育っていることを考えると、結構作られたのは古いのかも。付近は公園や住宅地が中心となっています。
 そこを南に下っていくと、その突き当りが長沢駅建設予定地。付近には住宅も少なく、開発は容易かと思われます。高校を横に見つつ、南のバス通りに。ところどころに駐車スペースをもった中規模の店舗が存在しています。このバス通りは新百合ヶ丘や百合ヶ丘に行くバスがメイン。長沢郵便局のある交差点付近がそれなりに混雑する場所です。私は直進すますが、ここを南に行くと管理人様の文にもあった、マンションの下にある鷲ヶ峰営業所があります。

 しばらくくねった道路を行くと、聖マリアンナ医大が見えてきました。この病院のふもとに駅が建設される予定なのですが、実はバスは中腹のバスターミナルに乗りつけているんです。聖マリアンナ医大に入ったことがないので、全く根拠がないのですが、おそらくバスからのほうが病院には便利なのではないかと思われます。とすると、医大前駅に関しては、かなりの不安材料かと。現在、柿生・新百合ヶ丘・百合ヶ丘・生田・向ヶ丘遊園・あざみ野・宮前平・溝口という、非常に広いバス網を持っているだけに、思ったより厳しいという印象を受けました。
 そのバスターミナルの様子を見て、そのまま山越えして一つ南のバス通りへ。「医大下」のバス停(管理人様の文章にもありました)を見つつ東へ走ると、蔵敷の交差点に到着。ここが蔵敷駅の建設予定地となっています。三連休の初日の午後ということで、混雑はなく普通に流れていました。交差点の歩道部は非常に広く、結構余裕があるので出入口の用地に関しても特に問題は感じません。
 平瀬川に合流して、付近を適当に走っていたのですが、畑が多く残っています。今後の川崎市がどうあるべきなのか、少し考えにふけりつつ、浄水場通り(県道13号)に合流。ここからは歩道もない危険な道路で、後ろの車を気にしつつ進みます。
 専修大学の目の前に到着。武蔵野貨物線がこの下を走っているはずであり、大学生需要や生田緑地としての魅力など、人を呼び寄せるだけの路線としての魅力がこちらにはあることに気付かされます。貨物線上には、他にもよみうりランドや東名向ヶ丘バス停など、いろいろな可能性を秘めているなと感じるのですが。そんなことを考えつつ、帰路に着きました。

 まとまらない文章で申し訳ありません。何か伝わっていればいいのですが・・・。
 それにしても考えれば考えるほど、難しい問題です。

東側地域編 (2003/05/04 17:53:00)

 第三弾です。昨日行き損ねた川崎縦貫鉄道の東側の予定区間を走ってきました。

 11時10分頃、元住吉駅に到着しました。どうも目黒線開通のための、複々線化工事を行っているようで、おそらく高架になるのではないか、という感触を得ました。とすると、用地に関する問題は容易にクリアされそうです。またも自分の認識の浅さに恥じるばかり・・・。
 それにしても商店街が広い、というか長い。人の出もかなりのもので、ブレーメン通りの商店街にはこの時間から人がごった返していました。
 最大の問題は、どこに駐輪場を作るか。南武線沿線ほどではありませんが、それなりに不法駐輪も目立ちます。
 商店街は結局、井田郵便局まで続いていました。この駅で決定した場合、どれだけこの商店街を外部にアピールできるかが、一つの鍵になるのでは・・・。

 尻手黒川通りに合流しました。江川を渡ると、市バスの井田営業所があり、ここ辺りに井田駅が建設される予定となっています。それにしても尻手黒川通りが片側一車線とは、これでいつもはどうなっているのでしょうか。

 市民プラザ通りの起点を過ぎると、尻手黒川通りは片側2車線となりました。しかし、とも様の言われたとおり、交差点に右折車線はありません。甲州街道*みたいに、強引に右折車線を設置する方がいいと思いますが・・・。
 第三京浜の橋脚が見えてきて、中原街道との交差点に差し掛かりました。ここが久末駅建設予定地と思われます。交差点付近に大規模店舗が存在していますが、なんともアピールし難い付近の状況です。

*甲州街道・・・国道20号線。私の中で取り上げるのは、上高井戸1丁目から府中にかけての区間。道路幅はかなり狭く、そこに交差点で右折車線を入れているため、トラックやバスは車線から確実にはみ出してしまう(実は交差点付近でなくてもはみ出していたりする)。これがいいか悪いかは分からないが、お陰で甲州街道は渋滞することはまずない。

 ここ辺りからはちょっと土地勘がなくなってくるので、地図を見つつ、野川建設予定駅へ。丘の上を走る道路に合流しました。ここあたりのどこかが駅建設予定駅と思われますが、一帯は静かな住宅街です。川崎市北部の劣悪な道路状況とも無縁に感じられました。鷺沼を通すのならば、この少し南側にある有馬・東有馬というのも選択肢に入りそうです。

 北部の深刻な交通状況と対比すると、道路状態がかなり良く見えました。もっとも、中原・小杉へのバスの本数を考えると、確かに需要という点で考えるべきなのかもしれないです。
 果たして川崎縦貫鉄道をどうするべきなのか、さらに考えさせられてしまいました。

南武線沿線地域編 (2003/05/04 17:50:34)

 続いて、第四弾。川崎縦貫鉄道のライバルであり、できればこれで何とかしたい南武線。その南武線沿線について、レポートをまとめます。現地調査に日頃の体験を合わせて書きます。

稲田堤駅
 今回は走りませんが私が頻繁に利用しているので、その経験から考察します。京王相模原線との乗換のため、いつも乗換客がひっきりなしに行き来しています。乗換所要時間は個人的な感覚だと6分。これに加えて踏切が閉まるとさらに所要時間が増えることになります。
 これを回避する方法として、京王の臨時改札口があり、こちらは4分ほどで乗換を済ませられます。踏切もありません。が、臨時の名のとおり、6時30分から21時まで(平日)です。() 乗換客の多くは、本改札の方を使います。あまり知られていないからでしょうか。
 乗換のルート上にある商店街はいつも往来が絶えませんが、商店街で買い物をしているかははっきり言って疑問です。もっとも根拠はありません。見た感じ、です。23時過ぎに商店街が閉まりきっていても、やはりここは往来が多いという、奇妙な現象を見ることができます。
 雨の日は悲惨な状況になります。この駅は何とかして改善したいものです。駅の移転が無理ならば、通りに屋根をつけるとかして救済して欲しいものです。

※【訂正】 川崎縦貫鉄道実走レポート(No.1619)において、事実と異なる投稿をしたことをお詫びします。
 京王の臨時改札口の開放時間は7時から21時(平日)です。(ついでにいうと、休日は7時30分から21時です)
 掲示板閲覧者の皆様に謝罪いたします。今後データを扱う際には十分留意しますので、この件についてはご容赦いただきますよう(串間)

登戸駅
 10時15分頃到着しました。駅付近は昔と変わらず、雑然としています。幾度となく再開発の案が持ち上がっては、消えていきました。駅前に車を乗り入れるのは極めて困難で、バスは途中までです。今日も登戸駅行きのバスが駅から100mぐらいのところで停止し、そこから駅まで人が歩くという、普通では見ることのできない光景を目の当たりにしました。駅行きのバスから降りて、駅まで歩くなんて、これでいいのでしょうか。
 小田急・南武の両切符販売機には、いつも人が押し寄せています。何にしても乗換客が多いです。今日もそうでした。
多摩川の方へは、踏切を渡らないといけません。テレビでも紹介された有名な踏切だったりします。踏切はなかなか開きません。加えて踏切の先は、結構交通量の多い多摩沿線道路です。
 仮に南北自由通路の工事が完了しても、街は何も変わらないような気がします。
 登戸という町はもはや見捨てられたというのにふさわしい状況です(酷)。仮に川崎縦貫鉄道が完成した場合、最もあおりを受けるのは間違いないでしょう。こうして我が多摩区はどんどん寂れていく(泣)。

溝の口駅
 かつては雑然とした街でしたが、駅前の再開発で生まれ変わりました。今や川崎に次ぐ市の顔といえるでしょうか。
 まずは北側から。駅前にノクティと丸井の二つのビル、さらに周辺には多くの商店が軒を連ねています。その中には、有名なスーパーがいくつも存在しており、私の行く限りでは、いつも人が多いです。今日もすでに人が多いです。
 新旧が合わさった、一つの街の成功例という印象を受けます。他へのいい見本ではないでしょうか。
 しかし、最大の問題点は不法駐輪の数です。置ける場所はほとんどぎっしりという状態になっています。足りないだけでなく、不便であることもあるのでしょう。グランデュオ立川*のような、買い物客を駐輪場に誘導する策がとられるべきと考えますが・・・。
 南側は特に発展していませんが、多摩丘陵地域からのバスが次々と到着します。何にしても、かなり拠点として充実した都市機能を備えています。縦貫鉄道完成の影響を受けることはまずないと考えます。

*グランデュオ立川・・・立川駅直上にある、JR東日本系列のデパート。専用の駐輪場があり、ここで買い物をすると無料となる。安心して買い物ができる心理的効果は大きい。

 南武沿線道路を南下していくと、武蔵新城駅です。高架駅で、商店街が結構発達しています。
 しかし、ここも不法駐輪の数が非常に多かったです。今日は日曜日ということで、取締りが行われていないこともあるでしょうが、いつもはどうなのでしょうか。通行に障害がおきていないのが救いです。
 南武線の中原車庫を見ていると、101系が停泊していました。平日はまだ使っているみたいです(←脱線ご容赦)
 さらに南下していくと、武蔵中原駅です。新城駅ほどではありませんが、結構発展しています。が、ここも不法駐輪の数が非常に多いです。
 南武線沿線道路には、車を意識した店舗が若干存在していますが、基本的に駅前を中心に発展しているように感じました。

武蔵小杉駅
 北側はオフィスや金融の拠点、南側は区役所・郵便局・古くからの商店街、といった棲み分けが行われています。しかし人の多くは南側の方に集中しているように感じます。個人的に言えば、外部から人を呼ぶには役不足という感が否めません。
 東側には新幹線が走っていて、ここに新駅をという話もありました。が、現実的に考えるとはっきり言って無理です。16両分のホームをどうやって確保するのか、解を聞きたいぐらいですから。それに作ったところで、開発済みの地域では特にメリットはないと思います。もちろん、できればとっても便利ですが。
 なお、南武線と東横線の乗換は、雨にこそ濡れませんが多少不便を感じます。3階層分移動しなければならないからです。
 この駅付近も、非常に不法駐輪が目立ちました。道路があれば、不法駐輪、といった具合です。やはり救いなのは、通行に支障がないことでしょうか。
 平日の状況は分かりません。しかし、川崎縦貫鉄道を作る際には、くれぐれもこの点に留意して欲しいものです。

 皆様のイメージと合っていますでしょうか・・・。結構利用する方がいると思いますので、間違いの指摘を歓迎したいです。
 南武線沿線地域もまだまだ成熟しているわけではなく、これからもっと磨くべき状態にあると私は思います。そう考えると、縦貫鉄道による分散が今後悪影響を与えないか心配です。

横浜市営地下鉄延伸地域編 (2003/05/04 17:58:20)

 第五弾、いよいよ最後です。横浜市営地下鉄延伸区間とされている、あざみ野−新百合ヶ丘を走ってきました。縦貫鉄道の拠点となる新百合ヶ丘の状況もセットとなります。うまく伝えることができればいいんですけれど。

 国道246号を走っていきます。交通量は多いですが、すんなり流れています。歩道もしっかりと整備されているので走りやすく、間もなく新石川の交差点に到着しました。尻手黒川通りに直接接続された影響か、日に日に混雑を増しているように感じます。この交差点の渋滞を緩和するため、立体交差事業が開始されるようで、用地の買収は終了したように見えます。この時間でも十分に混雑していました。

 12時10分ごろ、あざみ野駅に到着しました。ある意味先輩にあたる横浜の地下鉄の状況を少し見学しました。
 駅前に一時(不法)駐輪し、階段を降りると、すぐそこが改札口になっています。小さいながらも地下街を形成していて、郵便局、整骨院、弁当屋がそろっていました。階段も広く取られ、エレベーターも完備。下りエスカレーターがないのが不満ですが、作ろうとすればすぐにでも作れるぐらいの広さです。
 もっとも、商店街が活気付いているかといえば、そうも感じません。乗換だけにしか利用されていないように感じられました。

 駅前から駅建設予定地のすすき野へ向かいます。すすき野は団地で、東急ストアが一軒、巨大銭湯が一軒。これぐらいしか特にないでしょうか。何にしても静かですが、銭湯の駐車場が満杯になりやすく、休日の夜は不法駐車が増えます。駅ができたら、どうなってしまうんでしょうか。

 走りっぱなしなのでさすがにバテてきました。日吉の辻から北へ向かって、尻手黒川通りに合流します。王禅寺以西は車線が減少します。所々に防音壁が続いていて、両側とも大体は住宅地です。道路拡幅はやはり困難でしょうか。
 走り続けると、尻手黒川通りの行き止まりの標識を見ることになります。世田谷町田線(県道3号線)へは右折するように誘導されています。世田谷町田線のいつもの渋滞を見るにつけ、何とかならないのかと思ってしまいます。
 ここあたりからは上麻生の高級住宅地となります。億に達する戸建も売られているほどで、新百合ヶ丘の好調さを感じさせます。道には若い街路樹が植えられ、建っている家もなんとなくおしゃれです。
 坂を下っていくと、新百合ヶ丘の建物群が見えてきました。羽田からのバスに乗ってこれを見ると、到着を実感する瞬間でもあります。

 新百合ヶ丘駅に向かう前に、世田谷町田線の状態を見てみました。午後は上り車線が長々と渋滞を作る名所ですが、この時間帯はまだのようでした。
 渋滞ができる原因は右折車が多いことに起因していますが、右折車が多いにもかかわらず右折レーンに4台ぐらいしか入らないという、とんでもない状況が分かりました。これでは渋滞するのは当然です。
 右折レーンの増設ぐらいちょっとした投資でできるはずなんだから、もっとしっかりして欲しいと思いました。

 よく行っているので新百合ヶ丘については今更とは思いましたが、あるスーパーの駐輪場に自転車を停め、ちょっと駅前を見てきました。今日はそれほど人は多くないですが、まだ1時ですし、そう決め付けるのもどうかなと思いました。また駐車場もまだ埋まっていません。実は土休日の新百合ヶ丘は、結構満車になってしまうことが多いのです。
 しかしそうした好調さと裏腹に、人の入る店舗は実は偏っていて、決して新百合ヶ丘全体が好調というわけではないということに留意したいです。これは日頃の経験から言わせて貰います。
 百合ヶ丘からは世田谷町田線を通っていきます。下り線は高石歩道下の交差点から百合ヶ丘駅入り口まで渋滞しています。ここもまた、渋滞の名所になっています。理由は簡単、キャパの限界です。

 とりあえずこれで網羅できたでしょうか。
 以後私なりにまとめを書く予定です。お付き合いいただければ幸いです。

市を縦貫する道路についての現状 (2003/05/04 23:14:22)

 まとめです。まずは現状の問題から。自信はありませんが、できる限りやってみます。

●現在の川崎市を縦断する道路

●現在の川崎市の一部を縦断する道路

 他にも道路はありますが、縦貫鉄道に関連するのはこれぐらいでしょう。
 南から北に向かうにつれて、道路がどんどん混雑していく状況になっています。
 例えば南北を縦貫する道路ですが、小田急線を越えたところで多摩沿線道路と府中街道のみとなり、突如として混雑してしまいます。多摩NTまで行くにはここを越えなければならないのですが、対象の人たちはいつもつらい思いをしているのではないでしょうか。地元は計画都市で道路がたっぷりですし。
 横浜市内で北に向かう道路もそうですが、尻手黒川道路・世田谷町田線までで収束していて、その先の東京都までつながっていない。遠くに行くに従って車の数が減るはずなのに、道路がないせいでどんどん混雑しているんです。
 バス通りはバスそのもの性格上流れが悪くなっていて、今後人口が増え続ければ、パンクは時間の問題と思われます。
このことを考えると、南北格差を解消するために何らかの策が必要であることは理解してもらえると思います。


川崎縦貫高速鉄道線の概要
 投稿者---串間氏(2003/05/14 20:57:02)

 串間です。近日多摩図書館(川崎市)に行ったとき、川崎縦貫高速鉄道線に関する資料を見る機会がありました。その中から、特に重要で皆様の疑問を解決しえる情報について取り上げたいと思います。今回の資料に関しては、なるべく客観的に書くことに努めようかと思います。あくまで14年11月当時のデータであることを心に留めて参照いただきますよう。なお、これらのデータは全てWebにも載っていますが、極めて量が多いこともあり読むのはそれなりに困難と思います。

 以下引用する文章・データは、「川崎縦貫高速鉄道線研究会 検討結果報告書(平成14年11月) 川崎縦貫高速鉄道線研究会学識者部会」からのものです。
 また、Webでは下記サイトで見ることができます。

http://www.city.kawasaki.jp/82/82tetudo/home/pages/pdfkai.html

 まず、冒頭で川崎縦貫鉄道の案が決定されるに至った経緯から引用します。

 昭和60年の運輸製作審議会答申第7号で、当時の国鉄武蔵野線府中本町から新鶴見間の旅客化と新百合ヶ丘への接続ルートの新設として答申された。この答申を受けて市では事業家に向けて調査・検討を進めたが、武蔵野南線の旅客化は活線下の工事で難工事になることによる工事の長期化と事業費の増大等による採算性悪化の可能性があること、また貨物列車との競合により列車の運行に制約を受けることが想定されること等の課題が明らかになった。

 つまり武蔵野南線の旅客化の難しさから断念し、全線新線で整備する計画になったということです。

●乗用車保有率
 元のデータがグラフでしかないので、下一桁は±2%程度の誤差を見込んでください。意外と乗用車保有率は少ないです。詳しく書かれていなかったのが気になりますが、各家庭ごとの所有と考えていいのでしょうか。

神奈川県全体:77%、横浜市:72%、川崎市:58%、東京都:55%・・・(2000年度)

●駅構造
 一部に関して後で計画が変更されたものについては、後の方を適用し、コメントを入れています。

駅名(仮称) 構造 備考
新百合ヶ丘 地上 島式 (小田急多摩線相直への変更が決定された)
長沢 地下3層 相対式  
医大前 地下3層 相対式  
蔵敷 地下3層 相対式  
犬蔵 地下3層 相対式  
宮前平 地下3層 上下島式 (検討の結果、急行停車による上下島式となった)
野川 地下4層 上下式 (急行接続が宮前平に変更され、上下式となった)
久末 地下2層 島式  
井田 地下3層 相対式  
元住吉 地下5層 相対式 (建物基礎杭を避けるため、結局この深さになった)

 南武線と川崎縦貫線の乗換所要時間についても触れられており、これも引用します。なお、掲載されていたデータは<乗換時分設定値>=<乗換時分計算>+<乗換調整時分(4分)>となっており、ここでは計算で求めた乗換時分計算を引用することとします 。

縦貫線 南武線
 新百合ヶ丘 ※ 2.7分  登戸 ※ 3.4分
 宮前平 2.6分  溝の口 4.4分
 元住吉 3.7分  武蔵小杉 3.3分
 新川崎 5.0分    
 京急川崎 4.1分    
 川崎(東海道・京浜東北) 6.8分    
 川崎(南武) 7.0分    

※新百合ヶ丘駅・・・小田急多摩線相直が決まったため、これよりもはるかに短縮される。
※登戸駅・・・おそらく跨線橋を渡る川崎行きホームからのデータと考えられ、跨線橋を渡る必要のない立川行きホームのデータではない模様。跨線橋を渡らない場合、1分程度短縮されるはずである。

●駅までの交通手段
 なお、これは「H7大都市交通センサスからの引用」と書かれていました。丘陵地で自転車利用が少なくバス利用が多い宮前平・新百合ヶ丘。平地の登戸・武蔵小杉・元住吉。丘陵地からのバスが集中する溝の口。鉄道整備がなされていないが故にバスへの集中が見られる川崎。市内の状況を思い浮かべられるようなデータで、非常に貴重です。

  徒歩 自転車 バス 車(送迎含)
川崎 37% 14% 46% 0.9%
武蔵小杉 71% 15% 11% 1.2%
溝の口 50% 18% 28% 1.2%
登戸 74% 19% 6% 0.2%
元住吉 74% 15% 10% 0.7%
宮前平 66% 4% 24% 2.3%
新百合ヶ丘 38% 7% 43% 7.2%

●運賃面
 
横浜市営地下鉄の運賃ベースで考え、開業(平成23年度)の運賃を決定する方針をとっています。5年で5%の改定を元に運賃を想定しているとのことです。なお、川崎縦貫高速鉄道線(平成23年度開業)の場合、初乗り運賃は220円と公開されています。

横浜市交通局(平成7年度)

1−3km 180円 12−15km 270円
4−7km 210円 16−19km 300円
8−11km 240円 20−23km 330円

 以下は予測です。
 5%の改定を4回行ったとします。つまり上の運賃に(1.05)を4回かけるわけです。
 この運賃の改定予想から、以下のような運賃体系を予想していると思われます。

1−3km 220円 12−15km 330円
4−7km 260円 16−19km 370円
8−11km 300円 20−23km 410円

となります。つまり元住吉−新百合ヶ丘は370円。新百合ヶ丘−宮前平、宮前平−元住吉は300円。これが開業時の運賃として想定されるものとなります。
 また全線開業時にはさらに値上がりし、新百合ヶ丘−川崎は430円。元住吉−新百合ヶ丘は390円。新百合ヶ丘−宮前平、宮前平−元住吉は310円。あくまで予測ですが、今のところはそのようです。

 なお、議論内で運賃に関しての対論がありましたが、Webで公開されたのは5月からであり、少なくとも当時は地元の人間が図書館に行かない限り見つけられない資料であったことを考えると、あのような空想の議論になったのはある程度仕方のないものと思います。

●その他
 
なお、些細なことも付け加えておきます。もちろんこれらも引用です。

 以上がまとめとなります。ログ参照の際に、これらのデータを利用して見られると、理解が進むと思います。

2004.11.02 Update


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