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(過去ログNo.050701)

〔羽田アクセスバス〕久々の複数路線新設にこれまでの流れを考えてみる

川越線

投稿者---551planning(2005/07/14 16:13:42)

最近大人しかった羽田空港アクセスバス新路線が一気に3路線設定されることがようやく正式発表されました。1ヶ月の間に3路線が新設されるのは実に2001年以来となります。
先鋒の川越線は07/01開業、写真の通り先日新参のイーグルバス便に乗車し体感してきました。中国語・韓国語を含めた4ヶ国語のアナウンスが新鮮でしたね…さらに07/20には蘇我線・二俣川線と続くほか、御殿場線では一部便の箱根桃源台延伸、東名高速内バスストップ停車化が図られることとなります。御殿場線はさておき、いずれ川越線含めファーストインプレッションをまとめようと思っています。

さて、<羽田空港アクセスバス>企画では、路線毎に変遷を追ってきましたが、別途時系列に組みなおして考える企画も従前まとめており、ここで私見を交え改めて整理してみました。少々乱暴な区分かと思われる方もいらっしゃろうかとは思いますが、是非そのあたりは御一読頂きまして指摘、批評等賜れれば幸いです。

Re:久々の複数路線新設にこれまでの流れを考えてみる

投稿者---PLせつな氏(2005/07/14 19:28:59)
http://pluto.xii.jp/bus/

はじめまして。羽田空港のアクセスの通史史料、たいへん興味深く拝見いたしました。ここまで発展したのは、つい数年前からの出来事なのですね。
空港と同じ大田区に住んでいながら、台地側居住だとわざわざ品川まで回り込まないと速達アクセスができないというところに近距離アクセスの理不尽さを少しだけ感じます(大森から路線バスを使うこともありますが)が、それはさておき。

現在の話ではまったくないので恐縮なのですが、高速道路での羽田バスアクセスという面で考えると、始祖となるのは昭和40年8月開業の東京駅(八)~(首都高)~羽田空港(都営・京急)ではないかと愚考しますがいかがでしょうか。
当時の扱い上は一般系統でして、各停留所での乗降は自由でしたが、かなりの急行運転を行い空港と都心を結ぶための路線でありました。
ただし、長く続かなかったというのが他のバス路線群と最も違うところであるでしょう。

年表を見ると、この路線が敗れ去ってから15年ほど、都心側から羽田空港へのバスアクセスが存在しなかった=モノレールの独占?となっていたのも興味深い事項です。

高速道路経由の羽田アクセスバス源流論

投稿者---551planning(2005/07/14 20:58:52)

PLせつな様、初めまして。リプライ有難うございます。「都バス資料館」は従前よく拝見させて頂いておりました…羽田バスデータでも参考にさせて頂いております。あれだけの量をまとめるのは本当に大変だろうと思います。

さて貴サイト、また弊サイトでも東京駅線の仔細に言及がありますが、「京浜急行百年史」を紐解くとまず1955年に京急が単独で路線開設(当時は首都高未開通)、その後の経緯は不明ながら1965年に首都高羽田線経由で都バスとの共同運行が開始されたとあります。その後モータリゼーションの伸張による京急の経営環境悪化もあり1970年で一旦廃止に。丁度東京モノレールの経営が上向きになった時期でもあり、航空需要が伸びていながら廃止されたのにはやはり首都高羽田線の渋滞が凄かったことも伺えます。
上記のように、確かに高速道路経由の羽田アクセスバスとしては東京駅線が始祖ということはできましょう。なお対都心路線としては、リムジンバスが1974年~79年に新宿・銀座・品川・赤坂にホテル路線を運行しています(成田需要対応のため休止、その後新宿と赤坂のみ復活)。ただし、やはり開業から運行が続いていることやワンマンバス、冷房車の投入など先進性のあった横羽線の功績はそれを上回るものがあり、「発展のルーツ」と考える次第です。

改めまして、今後とも是非宜しくお願い致します!

Re:高速道路経由の羽田アクセスバス源流論

投稿者---PLせつな氏(2005/07/14 19:28:59)
http://pluto.xii.jp/bus/

ご存知いただいていたようで、どうもです。
もうひとつの路線別のページには記載してありましたね、失礼しました。確かに、その後の「空港アクセス」バスサービスの発展元となったのは横浜駅線でしょうね。京急100年史は未見でした。一度読んでみたいと思います。

自分でも整理しきれてないので、あとはメモ書きのような形にして書きます。

***
昭和30年代前半は、羽田空港発着でいうと、東京駅~羽田空港のほかに大森駅・蒲田駅・(京急)羽田空港駅・川崎駅発着というローカル路線しか存在していませんでした(そういえば川崎駅線も、一旦廃止(短縮)になったあと、形を変えて復活していますね)。

この当時の東京駅~羽田空港線は、この時代に数多く存在した都心直通都営・民営共同運行路線の一環としての役割を担っていたと考えられます。といってもこれ自体は共同でないですが、都営・民営共同だった東京駅~川崎駅・大井競馬場の1バリエーションとして存在したのでしょう。
ただ、夏休み・冬休み時期は本数が倍増(1日20回→40回)するというのは空港アクセス路線としても使われていたことを示すものかと。

ただ、昭和39年に東京モノレールが開通すると、所要時間という面では圧倒的に不利になるためか、できたばかりの首都高経由に振り替わるのですが、後の路線網から推定すると、都営が京急と共同だった東京駅~川崎駅線を東京駅~羽田空港に振り替え京急の単独運行に、また京急は下道経由の路線をそのまま振り替えて共同運行したともいえます。

こう見ると、都営が参入したという表現もできます。
交通局報S40.8には以下の通り記されています。

八重洲口~(中略)~羽田空港の往路17.6kmを30分(中略)で飛ばすことになる。誰しもが、これならひとつ乗つてみようという気を起こすスピードだろう。
一般には電車で蒲田あるいは大森に出て、バスに乗り換えるコースを余儀なくされ、時間も1時間の余かかつていたのである

→モノレールのことが一言も触れられていないのは興味深い限りです。昭和47年の時刻表によれば170円と当時の感覚ではバカ高な運賃だったことも影響しているのでしょうか?

それになんといつてもこの路線の魅力は(中略)広々とした海の眺めと渋滞もないスベルようなコースに恵まれていることであろう
特に夜の煙るような水銀灯の夢幻的な光と、船や街の灯はまつたくスバラシい。

→東京湾岸の街なみも、この40年ですっかり様変わりしてしまいました。

昨年(註:昭和39年)7月にオリムピックを目指して免許申請したものである。遂にオリムピックには間に合わなかったとはいうものの、それにしても僅か1年足らずで実現したのは(中略)高速の名にそむかないスピードぶり
関東では、(中略)まず都心と羽田空港とを結ぶ高速1号線が、ついで4号線の都心から新宿までが、オリムピックを前にやつと完成した。しかしいままでは、これらの上では路線バスの姿は見られなかつたので、この新115系統(註:東京駅~羽田空港)が皮切りである。
しかし1台片道300円(中略)のバス通行料が輸送原価に加算されることになる。そのため料金は普通運賃よりも割高になつており、乗客にとつてかなりの負担だ。
道路の大衆化が実現するこの時を期して、大衆輸送のバスの通行料は割引をするなど、道路行政当局による改善措置が望まれる。

→そうとう力を入れている記述であることがうかがえます。そして高速バスという概念がほとんどなかった時代、今後どう発展させていくかを考えながらやっていたのでしょうね。
ただ、この時期より開設され始めた、首都高を用いた一般バス路線はその後一部を除いてことごとく敗退していまいました。一般路線として高速を路線に組み込むのは、当時の東京の街では難しかったのかもしれません。

以上、昔の話になってしまい失礼いたしました。

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「エアポートきっぷ」パスネット対応へ…しかし!

投稿者---551planning(2005/07/21 12:36:35)

鉄道のほうでも動きが出ました。京急羽田空港駅開業時より設定されていた、都営線内から羽田空港・成田空港間で60円、両空港間で90円割引となる「エアポートきっぷ」がこの08/24より「空港連絡特殊割引運賃」に変わり、パスネットでも対応となります。

【検証:】では従前よりこのきっぷの煩わしさが指摘されていました。すなわち、パスネットを持っていても券売機できっぷを購入しなければ割引が受けられないのです。羽田・成田空港でも改札口近辺に「パスネットでは割引適用不可」といった注意書きがペタペタ貼られていたのを御記憶の方も多いでしょう。

付け加えると、東京メトロ利用者にとっては都営との乗継割引(70円)もありややこしいところ。従前都交通局サイトで示していたように、東京メトロから都営線経由で空港へ向かう際にはそのままパスネットを使うほうがおトクという不思議な現象も生じていました。これはパスネットの制度上二重引きはしないことになっているためで、ゆえに処理上の都合で対応できないのかな、とも思っていたのですが。

さて、今回のリリースではそのあたりが全く触れられていません。ではどうなるのか?と思い都交通局に確認。応対の係員氏は判り易く教えてくれました。
端的に云うと、やはり二重引きはしないものの、「最終下車地での確認」により最大の割引が適用される由。『お客様に損がない形になります』とのおこたえでした。

  • 最終下車地が空港の場合
      都営駅乗車 の場合は、空港割引60円が適用
      メトロ駅乗車→都営乗継 の場合は、先の乗継時に処理されている乗継割引70円が適用
  • 最終下車地が空港駅以外の場合
      空港駅乗車→都営線駅下車 の場合は空港割引60円が適用
      さらにそのままメトロ乗継→メトロ駅下車 の場合は処理上さらに10円が引かれて合計乗継割引70円が適用
      メトロ乗継→相直民鉄駅下車 の場合も乗継割引70円が適用

なお、空港駅乗車→都営線経由京急・京成・北総等各駅下車 の場合は従前適用なかった(仮に泉岳寺・押上まで買っていて乗り越しした場合も再計算で割引はチャラになっていた様子)ものが空港割引60円が適用となります。都営線経由京王・東急も同様になるとの由。

これをマトモに受けると、リリースには「きっぷ購入と同様に」とあることからして、空港駅での都営線をまたいだ先の各線の運賃表示の変更が必要になるものとも思い、今度は京急に確認を取ったところ、やはりそうなのだとか。各駅では空港への運賃を、両空港駅ではまたぎ先の各駅の運賃表示の修正ということで大掛かりなものとなります。更に云えば各種運賃計算ソフトにも影響することになりはしないかと。
そういう意味では実質的な割引拡大ということで、もっと宣伝されてもいいはず。ただ現時点で北総サイトでは言及なし。もっとも京成もまだ載せていません…むしろ、このリリースではどうしても中途半端に思えてなりません。最初は電話で『お客様に損がない…』と聞いて好い気分にはなったものの、むしろ最初からきちっと伝えてもらいたいものです。


最新情報は【検証:】Wiki-羽田空港アクセスバスデータにて
ご意見は【検証:】常設板までどうぞ!

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