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【検証:近未来交通地図】Special029
中央線踏切実走レポート
(2003/10/11)

 本投稿は、【検証:】掲示板でもお馴染みの、串間様・TAKA様のレポートを中心に、読みやすく構成させて頂いたものです(一部文面を編集しております)。なお文中の写真の著作権は串間様・TAKA様に帰属します。

下記内容は予告なしに変更することがありますので、予め御了承下さい。
当サイトの全文、または一部の無断転載および再配布を禁じます。

踏切

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中央線高架化工事に伴う列車運休への不安  ../log118.html#2
  結果的には失敗だった「大規模運休による線路切り替え」をどう考えるか?  ../log118.html#3
  中央線高架化工事の「失敗?」はまだまだ続く・・・  ../log121.html

 (現地リポートを)期待するとの管理人様の文言がありましたので、本日現地に行ってきました(笑)。
 自転車で当該区間(三鷹−国分寺)を走って全踏切の状況を確認してきました。
 思った以上に現地を見ると違うもので、ある一時点の状況とはいえ皆様の議論の役に立つのではないかと思います。長くなりますが最後までお付き合いください。

三鷹−武蔵境 三鷹−武蔵境

 三鷹通りを北進して中央線の路盤に行き着きました。途中までですが三鷹通りは時間帯によってはセンターラインが移動することでバスが円滑に運行できる仕組みになっています。
 三鷹通りの交通量はいつも通りでしょうか。これはちょっと意外なところでしたが、東にむらさき橋通りのアンダーパスが同じように存在していることが大きいのでしょう。時刻もまだ14時30分。交通量はこれから増えていく時間といえます。
 三鷹通りのアンダーパスを通って中央線の北側へ。このアンダーパスは勾配が緩やかで通行が楽なので、個人的にも利用機会が非常に多く(自転車でですよ)、非常に重宝しています。
 いよいよ中央線沿いに走り始めます。三鷹通りから間もなく、中央線の下を通る地下道が一つと歩道橋が一つあります。自転車も通行可能ですが、勾配が激しく、三鷹通りがある以上利用する価値があまり見当たらないところです。ここあたりは東西線や総武線の車庫があるため、高架化が完成しても南北の移動は自由にはならないでしょう。
 一本目の踏切、新道北踏切に到着。車の通行ができない踏切です。監視人員は踏切の両側にそれぞれ1人。また、このような看板が掲げられていました。

中央線高架化工事に伴い、新道北踏切は遮断時間が長くなるため7時〜9時頃までほとんど開きません。本村人道地下道を利用願います。

 先の話をすることになりますが、この看板は全踏切に設置されていました。内容はそれぞれ違っていて、『***踏切』『***を利用願います』・・・となります。書かなくても分かりますよね(笑)。
 意外だったのが、それほど踏切が長くなっていないということです。おそらく長くなっていても5m程度でしょうか。うまくすれば朝でもあきそうな気がします。JRがうまく踏切を制御するか否かの問題ではないでしょうか。

新道北踏切
新道北踏切
五宿踏切
五宿踏切

 側道がここからはないので、いったん桜通りに出てから再び中央線へ。またも地下道が整備されています。こちらも勾配が緩やかで非常に利用しやすい環境が整えられています。
 武蔵境の賑わいが見えてきたところで五宿踏切に到着。これは私の利用経験が多い踏切なのですが、踏切の長さはここからは複々線化されたぐらいに長くなっていました。ただ、これは工事前からこれぐらいの長さになっていたのではなかったかな(用地の分も既に踏切に入っていたのでは)・・・と記憶の隅にあるのですが・・・、記憶は全く当てにならないので何ともいえません。
 この五宿踏切は幹線道路である武蔵境通りですが、危惧されるほどの大渋滞にまでは発展してはいませんでした。おそらく周知の結果、三鷹通りなどへの迂回が達成されているのだろうと勝手に推測してみました。大きい踏切のため、警備員は両側にそれぞれ2人確保されていました。大きい踏切には多く人員を割いているようです。

武蔵境−東小金井 武蔵境−東小金井

 武蔵境駅の横を通り過ぎようとしたところ、何か騒がしい放送が耳に入ってきました。あまりよく聞き取れなかったのですが、どうやら何かの理由で中央線が遅れているようです。またかい・・・と思ったのは私だけではなかったような気がします。

 さて、武蔵境駅の西側にある天文台踏切へ。こちらはもともと西武多摩川線の影響もあり、踏切は付近の中でも屈指の長さになっています。案の定踏切前に車の連なりがあります。これは経験からするといつも通りですが・・・。おまけに閉まっている理由が、上り列車が手前で停車中・・・というのは納得し難いものがあります(笑)。やっぱり止まっているようです。
 側道沿いに行くと、境西踏切。車は通行不可能です。地元の人たちと警備員さんの間での積極的な情報交換が見られました。目の前で201系が停泊しています(爆)。
 さらに進んで山中踏切。ここまでは西武線の影響を受けるので、事実上ダブルパンチです。ただ、比較的ここの状態がよいように見えました。
 さらに進むと西原踏切。ここは車の通行は不可能です。
 さらに次に新田踏切。ここでも地元の方と警備員の方との積極的な情報交換がされていて、『山中踏切が信号の影響を受けないので比較的開いている』という声が聞こえました。信号の影響・・・というのはどういう意味なのでしょう・・・。

境西踏切
境西踏切
山中踏切
山中踏切

 ここから約1km弱、東小金井駅の西側に至るまで踏切は存在しません。これに関しては、踏切が開かない云々以前の問題といえそうで、なぜここに全く踏切が作られなかったのだろうか、というのは私の中では大きな謎です。天文台通りから新小金井街道にいたるまで、長い区間で幹線道路がないから・・・というのはあまりに安易な理由という気がするのですが。

東小金井−武蔵小金井 東小金井−武蔵小金井

 JRの変電所を過ぎ去ってしばし、東小金井駅に到着しました。中央線の駅ではひときわ小さい駅で、ここだけ時代から取り残されているように感じます。おそらくここだけバスの路線網が発達していない、つまるところは南北に走る幹線道路がないということが大きな理由と感じます。目の前でCoCoバスが到着しました。9時から19時まで20分間隔の運行になっているようです。
 件のエレベータもありました。そびえたつような階段もあります。ここを自転車で担いで移動するというのは、よっぽどの覚悟が必要だろうな、と強く感じさせられた次第でした。駅構造を見てみようかとも思いましたが、派出所が目の前にあるので不法駐輪は厳禁です。あきらめて先に進むことにします。

CoCoバス http://www.city.koganei.tokyo.jp/kurashi/coco_bus/coco_bus.htm

 ようやく東小金井駅の西側の踏切、東町踏切に到着です。明らかに踏切が長いという印象を受けます。ただ、目の前で写真撮影をしている間に2回も開いたのにちょっと驚きました。ここあたりからは、新小金井街道への迂回を求める看板が掲げられています。
 自動車学校の横を走っていくと、中町踏切に達しました。警備員は両側にそれぞれ2人ずつ。車の通行も多いのですが、駅の間ということもあって一番開きやすいという条件が、何らかの影響を与えたのでしょうか。 さらに先には緑町踏切。同じく車が渡れる道路ですが、交通量は多くありません。

東町踏切
東町踏切
小金井街道踏切
小金井街道踏切

 あっさりと武蔵小金井の賑わいが見えてきます。手前に小金井街道踏切。名前のとおり小金井街道がクロスする踏切、かつ駅前なので往来はかなり多いです。すぐ横に歩道橋が設置されていますが、半数以上は開かない可能性のある踏切で待っています。歩道橋はあくまで最後の手段、という感慨を強く受けます。渡りきれなかったのか、遮断棒を潜り抜けるのを警備員が手伝う場面も見られました。
 それにしても、東小金井から武蔵小金井にかけては、相当踏切が長いと感じます。これだけスペースが取れるのだったら、側道上にさっさと高架橋を作った方がよかったのではないだろうか、と素人考えに思ってしまうのでした。

武蔵小金井−国分寺 武蔵小金井−国分寺

 賑う駅前を抜けて武蔵小金井駅の西側、本町踏切に到達です。渡ろうとする車で駅前の道路上までのびていました。そこをノロノロとE257が歩み去っていきました。ここにも歩道橋が真横に設置されているのですが、利用する人はほぼ皆無で、ほとんどの人は踏切が開くのを待っています。これが一般的な心理というものなのでしょう。

 これを過ぎるとようやく新小金井街道のアンダーパスが見られます。しかし、かなり酷い混雑になっていました。15時10分なので、そろそろ道路が込みはじめそうな時間といったところですが、この混雑だと夕方には付近の道路にまで伝播しそうな勢いです。
 最後の踏切は弁天道踏切。東西に走る幹線道路、連雀通りがクロスするのですが、あっけないほど交通量はまばらです。近くに新小金井街道があれば、そちらを利用するのが確かに自然とは言えそうです。

 西に走ってしばし、中央線をアンダーパスする国分寺街道に到達。以西はほぼ立体交差になっています。

新小金井街道
新小金井街道
弁天堂踏切
弁天道踏切

 駆け足でしたが、レポートは以上で終了です。長々とお付き合い頂き、ありがとうございました


私も見てきました。
 投稿者---TAKA氏(2003/10/12 13:53:46)

 串間様こんにちはTAKAです。実走レポートご苦労様でした。
 三鷹〜国分寺間ぐらいの距離になるともう私の体力では自転車で移動は無理ですね・・・駅から離れた踏切では歩くのも厳しいので、私は車で行きました(仕事の都合もあったので)。

 私の観察は時間が無く(仕事の約束の合間の時間)場所も時間も限られてしまい串間様の内容には及びませんが、この議論の言い出しっぺなので、現地ぐらいは見なければ不味いだろうと思い下記の内容で見てきました(完全に串間様に良い内容で先を越された感じですが、言い出しっぺの責任で書く事にしました)。

観察の時間
観察の場所
場所選択の理由


10月11日 午後4時半頃〜5時半頃
武蔵小金井駅周辺の「小金井街道踏切」「本町踏切」2箇所
 
  小金井街道踏切 三鷹〜国分寺間で1・2を争う自動車通行量の多い踏切でしかも駅前の繁華街にあり交通量も多い。
  本町踏切
 
車庫への出入り線等の関係で場所柄踏切の幅も広いので、問題の横断時間についても良く分かるし、実際に取り残され事故の発生した現場。


※実際は「仕事の用事先から近かった」「近くに駐車場があり車が止められた」という単純な理由で半分は選びました(現実問題として武蔵小金井に着いた段階で1時間しか時間が取れないし、車を抱えて線路沿いの東西移動は車の大きさ(狭い道に入って擦りたくない→修理費が高いから)や道路事情から難しい事もありました)。
 その為前には勇ましく書いてあった、「東町踏切」「山中踏切」についてはあえなく断念という事にしました。

 さて前置きはこれぐらいにして置いて、本論の状況について見た事、感じた事を書き込みましょう。

小金井街道踏切

☆ 「小金井街道踏切」について

 最初に車で渡ってみました。(車を置きに行く為に)小金井街道前原坂上交差点から武蔵小金井駅北口広場へ車で入ってみました。昔から前原坂上交差点から大渋滞という感じでしたが(それなのでいつもは通らない)、前原坂上→北口広場間を10分掛からず移動出来るぐらい空いていました。
 しかしいざ踏切にはいると、警報機が鳴り出したが前は南行車線→北口広場に入るバスに私の前の車2台が頭を押さえられ、止まってしまい私の車(全長が6m近くある)のトランク部分が踏切に引っ掛かってしまい、警戒中のガードマンに遮断機を押さえて貰い前が開いた段階で何とかくぐり抜ける事が出来ました(遮断機を持って貰っていたのは20秒位であるが)。
 その後車を北口の長崎屋の隣の駐車場に入れ、本町踏切を見た後5時前から5時半頃まで踏切の周囲をウロウロしながら状況を見てみました(以下箇条書きで見た事感じた事を書きます)。

本町踏切

☆ 「本町踏切」について

 長崎屋脇の駐車場に車を置いた後、駐車場脇の本町踏切を除いてみました。時間的には4時45分位〜5時位の15分位でしたが、今回の事故の発生地点の一つですから、「見ない訳には行かないだろう」という事で、1往復しながら見てきました。

***
 以上が私の見た感じです。私の場合一地点から動かないと言うやり方になってしまい、全体の詳細が掴めなかったのは非常に申し訳なく思いますが、そこは串間様のレポートと合わせていただけたらと思います。そこは私の年と気力と移動手段(長さが6m近い車)がマイナスになり、串間様の気合いと自転車の機動力の差が有ったのだろうと思います(私では三鷹から自転車で出たとして、武蔵境を超えるのが限界でしょう)。

 只その分短い時間ではありましたが、なるべく詳しく見てこようと努力はしたつもりです(写真もあるのですが、此処への載せ方を知らないので・・・)。只小金井街道踏切ではデジカメを持って色々見たり取ったりしていた人が私以外にも居ましたから、もしかしたら此処の常連さんか誰かで、もっと詳しい報告を載せて頂けるのかもしれません。

 取りあえず私が見てきた報告はこれぐらいに致します。此処に関しては意見を書くと見た目の報告がねじ曲げられる可能性もあるので取りあえず私の見た目の事実のみ書き込む事にします。又これに基づいた改善等のお話しは何処かに何方かが意見を書かれた段階で書き込もうと思っています


小金井街道踏切が朝通行止めに!
 投稿者---TAKA氏(2003/12/02 00:36:10)
─混乱に拍車をかける貧弱な南北交通
└Re:混乱に拍車をかける貧弱な南北交通
 └Re:混乱に拍車をかける貧弱な南北交通
  └Re:混乱に拍車をかける貧弱な南北交通
  └望んだ結論、望まざる結論
   └「無い袖は振れぬ」とはこういうことか

 皆さん今晩はTAKAです。自己レスで申し訳有りませんが、既に旬の去った話題かもしれませんが新しい動きがあったので書き込みます。

☆新しい動きとは今まで朝7:30〜8:30まで一般車両通行止めだった小金井街道踏切が12月から一般車両の通行止めの時間が7時〜10時に拡大されるとのことです(今日の夜10時のNHKニュースでも放送されていました)。

JR中央線の踏切トラブル、一般車締め出しへ(Response11/19)http://response.jp/issue/2003/1119/article55728_1.html

 元々小金井街道本町二丁目〜貫井坂上間は7:30〜8:30まで一般車両通行止めでしたから、小金井街道踏切と言っていますが、周辺道路も含まれるとのことなのでこの区間が7時〜10時の間通行止めになると考えます。

☆この議論が下火になった後私も必死になって調べていませんでしたが、引用の記事によると未だに問題は燻っていたのだと感じさせます。確かに小手先の策は実施されども、根本的な解決策は採られていなかったのですから有る意味で当然であるかもしれません。
 しかし引用記事では「新小金井街道アンダーパスがあるので影響は最小限」という旨の記事も出ていますが、確かにこの時間の混雑は激しいので、みんな新小金井街道に迂回している側面もありますが、通行止めになったら全量の通過交通の自動車が迂回します。ただですら混雑しているアンダーパスがもっと渋滞するのは必定です。新小金井街道アンダーパスの混雑が激しくなったら何処を抜ければいいのでしょうね?
 「高架完成までは我慢しなさい」という事なのでしょうが、影響は最小限と言える物ではないと思います。又小金井街道がこの区間10時まで通行止めになったら、沿道の武蔵小金井駅前周辺の商店等に影響が出ないか?との疑問があります。果たしてどうなるか?でも都道を毎日3時間も通行止めというのも大胆です。NHKのインタビューで答えていた人が居ましたが、道路と踏切に意味を一部否定する本末転倒の事であるとも言えますね・・

☆テレビでの報道が下火になり世間の注目が去ってしまったら、私も注目しなくなってしまいましたが、応急の対応策が選挙対策のように発表された後、今回の通行規制まで何も対応策が発表されませんでした。只根本の問題が解消されない以上、今でも中央線三鷹〜国分寺間の踏切では今でも危険な横断の事故未遂のような危険な状況が続いて居る物と思います。
 でも肝心要な原因の高架化工事の方で、一番有効な解決策の下り線切り替え工事に関しての「工事短縮」とか「下り線切り替えの早期実施」という話が聞こえてきません。今でも根本の対応策を考えず工期遵守で工事をしているのでしょうか?
 突貫工事で行い工事が粗雑になり又この前みたいな切り替え工事の失敗をするのも問題ですが、何とか1日でも早く切り替え工事を行えるようにして危険な状態を少しでも解決するような努力が絶対に必要であると思います。その様な目処が少しでも立ったら(立っているなら)「私たち(自治体・JR)も努力しています」というアピールの為にも発表するべきでしょう。今のままでは発表された対応策以外どうなっているのかさっぱり分かりません(地元では掲示等されているのかもしれませんが・・・この頃行っていないので見ていませんが)。
 あれだけ注目された事件だったのでしっかりフォローしなければならないと、私も感じさせられました。今後ともどうなるか慎重にかつマメに注目しては行こうと思います。

小金井街道踏切の改善策 ../../topics/traffic/log122.html#11

混乱に拍車をかける貧弱な南北交通
 投稿者---エル・アルコン氏(2003/12/02 14:59:16) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 結局なんというかという所です。

 極端な話、歩行者と自転車はEV付跨線橋での対応も可能なわけで、首相の「指示」でも、そんなに簡単に仮橋というけどクルマが通れるレベルのものなんてどうするの?というのが巷の感想でした。
 で、出てきたのがクルマの締め出し時間を延長して歩行者・自転車の処理能力を高めるという、ある意味安直、また意地悪く見れば本来はこちらも被害者であるクルマを悪者に仕立ててアピール度を上げているという感じです。

 実際には通行不能時間が増えるクルマの方が深刻なわけで、自転車のようにEVに乗って駅の自由通路を通れませんから、新小金井街道か三鷹通りに迂回するしかないわけです。
 その新小金井街道ですら、普段から貫井トンネルから中央線ガードへの上り勾配で滞りがちという印象があるわけで、どうしたものかというところです。

 この問題、南北の道路交通の貧困さが拍車をかけているわけで、東西を走る重通勤路線と踏切で交差する生活道路程度の道路が南北の幹線道路というところがそもそもの問題です。
 例えば武蔵境通りなんかは、今でこそアンダーパス付きの新道が完成して規制が無くなりましたが、以前は田無駅のところ、田無本町の新青梅街道から踏切を超えたところまで、現在の小金井街道踏切のように平日・土曜日の朝に一般車両規制がありました。
 また、数少ない立体道路の三鷹通りは北は五日市街道の所(武蔵野中央交差点)でクランクになり、青梅街道(北裏交差点)までしか通じていませんし、新小金井街道も青梅街道までで、新青梅街道以北に出るには、青梅街道を東進し西武新宿線の踏切を越えて、小金井街道に合流する必要があるといった塩梅で、マトモに通じていないわけです。
 このように、数少ない「幹線道路」もバスを駅までスムーズに入れるために通行不能区間があり、かつ南北を広域に貫いているわけでもない。かといって南北方向(環状方向)の移動で公共交通を使うというのは、放射方向の路線間であればまだしも、それを超えての移動となると乗り換えと駅部でのアップダウンを繰り返すわけで、実用に耐えないのも現実です。

 この問題は中央線が高架化されても基本的には残るため、もう少し注意を払うべきかもしれません。

Re:混乱に拍車をかける貧弱な南北交通
 投稿者---とも氏(2003/12/02 16:44:58)

 ともです。

 すべてはこれですね。「貧弱な多摩の南北交通」これに尽きましょう。

 もちろん、考え方として「南北道路の立体はムラサキ橋、三鷹通り、新小金井、国分寺、府中街道、立川と6本もある。どこが貧弱なんだ。」という意見もありましょう。実際、2chなどでもそういうレスはありますし。
 しかし、現実問題で考えれば、多摩の道路網の貧弱さは千葉や神奈川、あるいは近畿圏・中部圏を見渡しても異常とすら言えるものです。

 その解決の一つが中央線立体化であるわけですが、それが原因でこうなっては意味がありません。

 多摩地域に関しては無秩序・無計画な開発のされ方をしています。こと中央線沿線はそれが強く、道路網はその昔の農道や街道筋を活かしたモノがほとんど。随所にクランクや狭隘が含まれるというものです。
 その中で、都市計画はあるし、事業はされながらもなかなか進まない。
 行政の怠慢だけで説明がつく話しでもないところが難しいところです。

 JRへの批判は当然。行政を責めるのもまたいいでしょう。しかし、南北の道路網整備の本当の妨げは何なのか。それを考える事も必要でしょう。

 結局、社会資本というものはある程度の整備は必要である。それを考えずに自分の生活環境だけを保持するんだという認識ではいけないのでしょうね。

 それでは。

Re:混乱に拍車をかける貧弱な南北交通
 投稿者---Tom氏(2003/12/03 20:04:08)

 多摩地区は確かにひどいです。私が以前住んでいた埼玉より悪い。
 多摩は府中街道から西側は地理不案内ですが、放射道路と交差する道路で完全に片側二車線以上ある道路が、都区内の環状八号線以西、少なくとも府中市付近までは皆無であるというのはいくらなんでも(部分的に狭めの二車線という道路はありますが)。
 更には鉄道も京王線・中央線・西武新宿/池袋線と軒並み連続立体化されていない路線が並んでおり、もう最悪。
 埼玉は東武東上は連立まだですが。東北本線・東武伊勢崎線は都区部寄りは立体化されていますし(東北線は道路の方が、だが)千葉も常磐線や総武・京葉線も同様ですね。
 道路で見ても埼玉県南部はR298,R463,R16がR463の一部を除き片側二車線で整備されている上、外環まであります。

 多摩地区は環境重視派の住民が多いことも影響しているのかもしれませんが、もう少し都市全体のことを考えたプランニングがあってしかるべきだと思います。

Re:混乱に拍車をかける貧弱な南北交通
 投稿者---特急青砥行き氏(2004/01/17 20:37:32)

 皆様初めまして。府中街道沿線にすんでいる特急青砥行きです。

 多摩地区は確かにひどいです。私が以前住んでいた埼玉より悪い。
 多摩は府中街道から西側は地理不案内ですが、放射道路と交差する道路で完全に片側二車線以上ある道路が、都区内の環状八号線以西、少なくとも府中市付近までは皆無であるというのはいくらなんでも(部分的に狭めの二車線という道路はありますが)。

 片側二車線以上ある道路は少なくても八王子周辺までなかったと思います。多摩の場合、容量不足によって渋滞していますから練馬や世田谷より悲惨だと思います。原因は明らかに無秩序な開発で、バイパスでも片側一車線ってのはほかの地域を見ても異常だといわざるを得ません。

 更には鉄道も京王線・中央線・西武新宿/池袋線と軒並み連続立体化されていない路線が並んでおり、もう最悪。

 JRはやっと立体化に向けて動き出しましたが西武は一向に動きなし。どうも会社によって足並みが乱れているような気がしますね。具体的には、

JR 立体化にもっとも積極的。ただ踏切の制御がうまくないので踏切としての機能がしていないところ有り。
京王 立体化はそこそこといったところ。踏切の制御もなかなかのもの。ただ用地買収がかなり困難なところ有り(千歳烏山周辺)。
西武 踏切の制御はもっともうまい。でも立体化にはなぜが消極的。

 こんなところでしょうか。

 埼玉は東武東上は連立まだですが。東北本線・東武伊勢崎線は都区部寄りは立体化されていますし(東北線は道路の方が、だが)千葉も常磐線や総武・京葉線も同様ですね。
 道路で見ても埼玉県南部はR298,R463,R16がR463の一部を除き片側二車線で整備されている上、外環まであります。

 以前は埼玉も交通事情が悲惨だったのですが土屋前知事が対策を打ち出して、これが大成功。かなり良くなりました。

 多摩地区は環境重視派の住民が多いことも影響しているのかもしれませんが、もう少し都市全体のことを考えたプランニングがあってしかるべきだと思います。

 そうですね。とりわけ中央線沿線はエゴが強い地域ですからね。複々線化がなかなか進まないのもそれが原因だとか

望んだ結論、望まざる結論
 投稿者---エル・アルコン氏(2003/12/04 16:46:32) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 鉄道を立体化して「開かずの踏切」を除去する、バイパスを作って生活道路の混雑を緩和するという明白な結果が見えているにしても、全員が全員、「受益>犠牲」と言うわけではないわけですから、当然何かしらの反対は起こります。

 しかし、そこをうまく調整するのが地域であり、行政であるはずであり、そうした地区単位、行政単位で、「受益<犠牲」と判断したのであれば、少なくともその地域、行政という閉じた空間においては、自らが選んだ結果となるわけです。
 ちなみにその「行政」の括りが市町村から都道府県、国、というように大きくなる中で、全体で見たら「受益>犠牲」なのだからと調整するのがそのレベルでの行政の役割です。

 中央線にしても、多摩地区の交通にしても、地域で完結する問題においてその地域が出した結論が導いた結果としての不便さや犠牲であれば甘受するしかありません。もちろんその結論が、意思決定に参画を許されなかったり、意見を参考にすると言った調整プロセスを欠いた前提における他地域にも適用されるかは疑義があります。

 また、その結論が果たして本当にその地域を代表する「民意」なのかという問題もあるわけで、そこを調整する行政が易きに流れてはいないかを見極める必要もあります。
 もっとも顕著な例としては、「地域の結論」として市川市が反対しつづけた外環道千葉地区であり、市半世紀に渡り行政と「住民」がタッグを組んで反対していたはずなのに、92年に市議会が市民対象のアンケートを取ってみると、「反対派」が圧倒的に少なく、少なくとも行政が反対するに足る拠り所が実は虚像だったという現実もあります。

市川市議会報・外環特集号 抄 ../../ctc/log131.html#2

 今回の中央線の問題は、高架化という根本の結論に間違いは無いでしょうが、高架化のプロセスにおいて今回取られた手法が適切だったかということです。そしてその結論を出したのは誰なのか、行政なのか、鉄道事業者なのか、沿線住民なのか、そこを考える必要があるかと思います。

***
 数多くの利害が絡みあう中で社会資本を整備していくには、結局、強いリーダーシップにより、明快な目的意識を掲げて、整備の意義を浸透させることに尽きます。

 Tomさんが対比されていた埼玉県も、かつての道路事情は多摩に負けるとも劣らない悲惨な状況でしたが、92年に土屋前知事が就任した時に、「県内1時間道路構想」を掲げて、県都や拠点のみならず、各市町村間を1時間以内で結ぶ、時間が読める道路整備を打ち出したことで変わりました。
 これは鉄道も含めて環状方向の交通が貧弱で、放射方向で分断された格好で一体感に欠けた発展をしてきた埼玉県の改善に寄与しています。

 たまたまと言うと怒られそうですが、その92年10月の外環道の開通(和光−三郷)により、これまでどうしようもなかった東西間の道路交通が革命的な改善を見たことにより、一極集中の放射路線だけでなく、環状道路、連絡道路の重要性が広く知られるようになったことも大きいかと思います。
それが圏央道やR463、R16西大宮バイパスといった環状方向の幹線道路の整備として結実しているわけです。

 そうした中で不思議なのは、多摩地方を統括する首長である東京都の石原知事について、そのリーダーシップと目的意識の掲出に関しては疑う余地が無いのですが、こと多摩地方の交通改善については音無しと言っては失礼ですが、継続案件の進捗はありますが、新味に乏しい感もします。

「無い袖は振れぬ」とはこういうことか
 投稿者---551planning(2003/12/06 00:24:16)

 ちょっと論点がずれるかもしれませんが。

小金井・「開かずの踏切」問題「改善費、負担出来ぬ」−−市議会が意見書/東京(毎日12/05)http://headlines.yahoo.co.jp/…

 JR-Eと都が中心となって纏めた緊急改善策のうち、EV付跨線橋などの整備費については負担の配分が未定ながら、高架化工事本体の負担から見て8000万円前後の拠出が求められる事になろう小金井市では、市議会が財政窮乏を理由に沿線自治体負担外の旨の意見書を都に対し提出するとのこと。
 マスコミがこぞってこの問題を取り上げていた際、某TV番組で半ば煽られる形で-E八王子支社に直談判をしていた小金井市長の姿がふと浮かびました。勿論当方自身何でもかんでも「口を出すから金も出せ」(いつもは逆の意で云っているが)とは云いませんが、まさにこの記事ひとつからもこれまでの「市政」とは何かが垣間見える気がしています。

中央線の高架工事騒動への疑問符 029-2.html

2005.06.02 Update

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