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東急

試験的終電終バス延長-東急の“本気”に迫る渋谷駅25時

年末、東横線・田園都市線で深夜時間帯の運転区間を延長することに加え、渋谷始発の列車を増発し、終電を繰り下げて運転時間を延長します。これは、都心部の深夜勤務者の移動手段を確保することなどを目的に、試験的に実施するものです。

東急電鉄終車延長に伴い、一般路線深夜バスの終車延長及び発車時刻の変更、深夜急行バスの発車時刻の変更を実施いたしますので、通常の時刻から変更になっている系統もございますので、時刻等をご確認のうえご利用をお願いいたします。

2013/10/30の東急電鉄発表のニュースリリースには驚かされました。その際に深夜急行バスとの関係性はどうなる、と記したのですがその後、一般路線バス含めこちらも終車延長・繰り下げが東急バスから11月末に発表されるに至り、本気を見る思いとしたものです。

04/15、東京五輪招致活動の一環でNYを訪れていた猪瀬東京都知事が年内の都営バス終夜運行試行をブチ上げ、確かその直後に出演したNNN系バンキシャ内で、東急ほか民営の深夜(急行)バスとの連携もと言及していた記憶があるのですが※、07/30の「東京の地下鉄の運営改革会議」における運行時間拡大検討等の流れを踏まえ、東急が呼応したということになるのかと。
方や大阪市営地下鉄が03/23から最大30分程度の終電延長実施(といっても従前が0時前と早い印象もあった)、年末に限っては福岡市営地下鉄(東急と同じ4日間)や名古屋市営地下鉄(東山線で12/20・/27)で試行、西武や東武での深夜臨時電車増発など(東武は初めて年始にも実施)トレンドになりつつもあるのですが、その中でも規模が抜けている印象を受けます。

さすがに終電と終バスを1度に欲張るわけにも行かず、2回に分けて実見してみました。12/13は渋谷地下駅ウォッチから田園都市線終電に乗って鷺沼へ、そして都営バス終夜運行開始日でもある12/20は渋谷駅西口にて深夜急行バスウォッチをば-

  • 東横線
  • 00:03 急行横浜
  • 00:07 元町・中華街(終電)
  • 00:13 武蔵小杉
  • 00:19 横浜(終電)
  • 00:26 武蔵小杉[始発]
  • 00:31 武蔵小杉→菊名
  • 00:35 急行武蔵小杉[始発]
  • 00:37 菊名(終電)
  • 00:42 武蔵小杉[始発]
  • 00:47 元住吉(終電)→横浜
  • 01:00 菊名[始発]
  • 01:20 元住吉[始発]
  • 田園都市線
  • 00:01 中央林間[始発]
  • 00:06 長津田
  • 00:09 長津田[始発]
  • 00:12 急行長津田
  • 00:15 中央林間(終電)
  • 00:21 急行長津田
  • 00:23 長津田[始発]
  • 00:25 長津田(終電)
  • 00:37 鷺沼→長津田[始発]
  • 00:42 鷺沼(終電)
  • 01:00 鷺沼[始発]
  • 01:15 鷺沼[始発]
  • 渋谷発各線終電
  • 23:41 埼京線 通勤快速川越
  • 00:00 半蔵門線 清澄白河
  • 00:05 副都心線 和光市
  • 00:07 半蔵門線 永田町
  • 00:13 銀座線 上野
  • 00:14 山手線内回り 上野池袋
  • 00:15 半蔵門線 青山一丁目
  • 00:20 副都心線 池袋
  • 00:24 山手線外回り 池袋品川
  • 00:28 山手線内回り 品川上野
  • 00:33 井の頭線 吉祥寺
  • 00:43 井の頭線 富士見ヶ丘
  • 00:53 山手線外回り 池袋
  • 01:07 山手線内回り 品川

-の前に、左表にて改めて0時以降の東横線・田園都市線渋谷駅発時刻を整理しておくと、青字は昨年以前も行われていた終電前の臨時増発(仔細は異なる)であくまで終電前の強化だったところ、赤字が今回の試策にあたります。渋谷発の他路線終電含め、これらを念頭に以下を追って頂ければ幸いです。

12/13(金) 渋谷地下駅右往左往から01:50鷺沼発深夜バス4台出発チェック

東急

双方向数分遅れ気味の東横線で渋谷駅地下ホームに到着したのは日付が変わった12/14(土)ながら、13日の金曜日深夜の喧騒がまだまだ続いている。この時点でメトロ副都心線で残るは3本、手狭なホームが人で埋まっていた。連絡通路で更に手狭感のある田園都市線ホームへ向かうと、こちらも数分遅れ気味、00:01始発の中央林間行東武車が立客8割ほどで出発するところだった。次いで押上からの00:06発長津田行東急車が、向かいには00:07発永田町行メトロ車が入線、ともに乗り継ぐのか夜の街へ消えるのか、大勢の人が行き交う。
連絡階段が落ち着いた頃に00:12発長津田行急行が入線、東武動物公園からやってきた東急車に人が群がるが、次発は向かいに回送されてきた折返00:09発長津田行臨時で、急行の車掌も次発は向かいの列車と連呼したことから大移動が展開、ともに程よく埋まっての出発に。臨時は桜新町退避となるのだが、その辺りがどこまで伝わっているのかは不明。さすがに座れればなおのこと、立ちだとしてもこの時間の帰宅となれば所要時間より少しでも快適さを選ぶだろうか。
00:15発青山一丁目行が2分遅れで出発しメトロ半蔵門線は終了、田園都市線の到着列車は00:25・00:29着とあと2本残る。先程の長津田行臨時もそうだったが、押上からの00:15発中央林間行終電も東急5000系。さすがに朝ラッシュ時を体験したことがないが、6ドア車3両連結の威力を目の当たりに。4分遅れで出発していった。

東急

ここでいったん東横線ホームへ移動。00:19発横浜行所定終電にはMM車が充当されていたが、こちらも小手指からやってきた列車。5社相直からまだ1年経っていないが、改めてその精緻さに感服…ちなみにこの日はJR線接続待ちで5分延発だったが。隣のホームからは00:20発池袋行が出発してメトロ副都心線はこれにて終了。東横線の到着列車はまだ5本残っており、終電は01:01着(元町・中華街00:15・横浜00:23発)と結構ある印象を受ける。

再び田園都市線ホームへ、00:23発の始発長津田行が5分遅れで到着したところ、瞬く間に満杯となって出発。次いで押上からの00:25発長津田行所定終電が、向かいには上り終電1本前の渋谷止まりがそれぞれ入線、それにしても東急8500系というのはまだまだ現役だなぁと。長津田行は元TOQ-BOXの赤帯車、こちらも満杯で出発していったが、きょうはこの後の00:37発鷺沼行が長津田延長運転とあってホーム案内表示も次発に「最終電車です」の文字、これを見てか、東急の試策を知ってか、次発を待つ人も少なくない。 東急長津田行出発後程なくしてホームは満杯に。出発時刻になって入線してきたのは先程向かいに到着した8500系、改めて働くなぁと。あっという間に行列を吸い込み、立客6割程で出発していった。

10分遅れで到着した田園都市線上り終電をチラ見も鷺沼行所定終電チェックはパスして再び東横線ホームへ、こちらも数分遅れを引きずっており、新宿三丁目始発の00:37発菊名行所定終電がまもなく出発というところ、次発の00:42発武蔵小杉行始発含め、田園都市線とは打って変わって座席定員を余しての出発に。そして和光市発副都心線終電でもある00:47発元住吉行、この日は横浜延長運転の東急車が到着、さすがに降りる人も1時間前の比ではなくなった。乗り通す人も多く、さすが所定終電とあって立客も見受けられたが、それでも鷺沼延長長津田行のそれよりは少なかった。ちなみにこの列車、東急×総合車両製作所開発の次世代ステンレス車両sustina第1号車両が組み込まれており、当方初見!…なるほどなるほど。

東急

ここからは未知の領域?1時台発を残すのみだが、東横線の2本は通常の副都心線池袋方面行きホームからの発車。01:00発菊名行は既に入線していてMM車だった。パラパラと人影を確認して急ぎ田園都市線ホームに向かうと、こちらは半蔵門線押上方面行きホームに回送の東急8500系が滑りこんできて鷺沼行に。立客も出ていることを確認して再び東横線ホームに向かって菊名行を見送ったが、やはりこちらは座席の半分が埋まる程度での出発となった。
残すは01:15発鷺沼行と01:20発元住吉行、田園都市線ホームはつい先程までの喧騒が一瞬収まっていたかと思いきや、しばらくしてから続々と人が現れ始めた。当初は15分繰り下げとなっている深夜急行バスからの転移組かなと思ったが、瞬く間にホームが再び埋まる状況に。なるほど山手線内回り終電1本前(所定00:54着)からの乗継客と考えれば合点がいく。元住吉行も現認しようと思っていたのだがこうなると着席確保優先に、出発3分前にやはり押上方面行きホームに入線してきたのは青帯の東急8500系だった。すぐさま座席が埋まり立客も多数にて直ぐに出発となった。

東急

三軒茶屋、二子玉川、溝の口と乗車具合が気になっていたが、それぞれパラパラと、といった感じ。一方で二子玉川でほぼ座席定員強、溝の口で更にその半分となっていった。終点鷺沼にはほぼ定刻着、最後まで乗り通したのはざっと250人程だったろうか。
なお01:20発東横線元住吉行は東急車、乗車されたTwitterのフォロワー様によると、渋谷出発時に立客も出る乗り具合、代官山や中目黒からもちょこちょこと乗車があった由。一方で降車された自由が丘ではタクシー待ちの長蛇の列ができる中、瀬田営業所行の深夜バスには6、7人が乗り継いでいったそうで。

終電延長に併せた一般路線深夜バス繰り下げは、東横線が自由が丘、日吉(2系統)、綱島の計4系統。田園都市線が梶が谷、鷺沼(4系統)、たまプラーザ、あざみ野、青葉台(3系統)の計10系統。青葉台からは01:26発で3台が、鷺沼からは01:50発で4台が同時出発!コレを見に来たというわけだ。
鷺沼駅前ロータリーには順に、たまプラーザ・あざみ野経由虹が丘営業所行、江田・市が尾経由青葉台駅行、有馬第二団地前経由野川行、すみれが丘・北山田経由センター北駅が並んでいた。その4台の横をすり抜けてゆくのは深夜急行バスの始祖である青葉台行、定刻であれば01:30発の3便かな?鷺沼での降車状況は確認できなかったがおそらく着席定員で40人超の乗りだったとみると一気に半数程度が降りた感じだろうか。
出発時刻となって4台が順次発車、田園都市線沿線へ向かう虹が丘営業所行と青葉台駅行は立客も出たが、センター北駅行は10人足らず、野川行はそれよりも少し埋まっていたかなという程度で、一応予備で来ていたと思われる1台が回送表示で走り去っていった。

東急

残るは終電到着前から続くタクシー待ちの行列、なかなか解消されない中で、渋谷01:45発の深夜急行バス青葉台行4便と思しきクルマが2時直前に到着。後程詳述するが、この4便は終電延長に伴って繰り下げ増発された臨時便…のはず、というのも青葉台系統は週末随時増車されるそうなので出発時刻は定かでないが、ともあれしっかり満席にて到着、2/3程度を降ろして青葉台に向けて出発していった。
となると更に欲張りたくなって、下り坂を早足に1駅、宮前平駅前へ。昨年久々に新設された宮前平行便はR246から梶が谷、宮崎台を経由するもので、所定ならば02:17着予定なのだが…宮前平駅頭は灯りこそあれど人影も少なくひっそり。次第に心細くなる中、5分ほど遅れて到着!8人が降車し家路を急いでいった。

余談ながら、その後アテにしていたマクドナルドがドライブルスルー限定営業となっており坂を登って鷺沼駅近くの居酒屋でビバーク、大井町線直通の始発で帰路についたのだが、数時間前に乗ってきた青帯8500系は田園都市線始発として南栗橋行に…実はその日の午後TCATに向かう際に半蔵門線に乗ったらまたもや青帯に乗車!当方が一眠りしている合間に2往復はしていたものと。最大400両を誇った同系列も、伊豆急や長電、秩父鉄道、そしてインドネシアへ渡るものも現れるなどしているが、まだまだ2/3が活躍している由。その無骨さはまだまだ…という気もするが、東横線置換も終わってみれば速かったので、この先注目かもしれない。

 

12/20(金) 何時にも増して喧騒の渋谷駅西口ウォッチング…そして話題の路線に

  • 渋谷発深夜急行バス
  • 00:45 調布・府中
  • 01:00 たまプラーザ・青葉台
  • 01:00 永福町・吉祥寺
    (2013/12/24から01:10発)
  • 01:20 たまプラーザ・青葉台
  • 01:25 新横浜・新羽
  • 01:30 二子玉川・溝の口
  • 01:30 梶が谷・宮前平
  • 01:30 センター北・仲町台
  • 01:30 たまプラーザ・青葉台
  • 01:35 新横浜・新羽
  • 01:45 二子玉川・溝の口
  • 01:45 たまプラーザ・青葉台
  • 01:45 新横浜・新羽
  • ※赤字は15分前繰り下げの時刻

1週間後の12/20(金)、いやこの日は00:30過ぎに渋谷入り。東横線で移動中に山手線遅延情報メール受信、日暮里での救護活動に渋谷駅荷物挟まり、大崎駅ホーム下遺失物拾得などが重なって15分以上の遅れとなったようだが、プチ波乱の予感?
この日は東急2000系が充当されていた鷺沼→長津田行延長便を横目に田園都市線ホームを突っ切って西口へ。京王先週は地下に篭っていたゆえ判らなかったが、まぁスクランブル交差点周辺の騒々しいこと!その程近く、渋谷マークシティ前に京王バスが停まっていた。

左にまとめたが、渋谷からの深夜急行バスは京王が2系統、東急が5系統。東急は曜日で複数便運行を細かく設定する路線もある一方、京王は金曜日とあってか各便2台出しというスタイル。井の頭線は吉祥寺行終電が00:33発、富士見ヶ丘行終電が00:43発と若干早いような気もするが、深夜急行バス2系統でカバーというわけ。ただ、12/24から後発の吉祥寺行が10分繰り下げとなる辺り、井の頭線にも今後動きがあるか?
出発時間的に東急西口のりばと行き来して見ていたが、先に京王の状況をまとめておくと、先発の府中行は00:47に1台目が出発、2台目はその後01:00前近くまで粘っていた?ようだが、双方ともに席が埋まって60人超といったところか。出発時刻直前の入線となった後発の吉祥寺行は早々に1台目の座席が埋まって01:04に出発、2台目は01:10に出発となりこちらは15人程だったろうか。出発後、警備員2人がタクシー避けのパイロンを手際良く片付けてこちらは終了となる。

さて本題の東急だが、西口南側ロータリーから01:00~01:30にかけての出発、金曜日は最大の11便が設定され、中でも青葉台行は状況に応じて随時増車されると聞いていたが、終電延長に伴い、青葉台行が設定1便を追加、その他4系統がいずれも15分繰り下げとなって最終発は01:45となっている。バス停には東急バス作成のポスターが電照表示されアピールも、肝心の時刻表がちと見辛かったかな?まじまじと確認する人が多かった。
東急 トップバッターは青葉台行。出発7分前に入線し、ずらり並んだ行列をどんどん飲み込んでゆくが、窓側席が埋まる頃には早くも次便狙いの待ち列も。埋まるまで待って01:00少し過ぎての出発となった。次の01:20発も5分以上前に入線、席がすぐに埋まった。
ところで、東急は渋谷発の一般路線深夜バスも野沢龍雲寺経由下馬営業所行、駒場・淡島・太子堂中学校経由若林折返所行、三軒茶屋経由上町行の3系統を運行しており、それぞれ最終01:05発と深いのだが、終電延長対応で上町(桜小学校)行が01:20発が設定されており、座席が埋まるほどの乗りで出発した。三軒茶屋までは深夜急行バス溝の口行でもカバー、運賃も同額の420円となっている点はなるほどと(むしろ上馬から徐々に運賃が上がっている点こそポイント、かな?)。01:20直前には、新橋駅北口を00:45に出た都営バス深夜01系統がロータリー内に到着。この後の終夜バスとは別にもともとこの1便のみ渋谷駅西口での降車扱となっていて深夜急行バスとの接続が図られているそうだが、立客多数だった。
後方に現れた高速車は唯一東横線沿線をカバーする新横浜経由新羽営業所行、青葉台線同様最大3便が運行されるがこちらも早くから長い列ができていた。その新羽行出発前には01:30発の4便が入線、手前から宮前平行、溝の口行、横断歩道を挟んで青葉台行、新横浜新羽行、そして仲町台行の5台が勢揃いである!

東急

新横浜新羽行は補助席も埋まる乗りで01:25に出発。その後方に停まっていたのは港北NT方面仲町台行、TOKYU E-Linerのグリーンカラーもなかなか目を惹くが、思ったよりも乗らない感じか。新参の宮前平行も5分ほど粘った?が、やはり座席を余しての出発となった。一方で青葉台行は貫禄を見せ、唯一高速非経由の溝の口行は立客満杯近く、かつ出発前から次便を待つ人も出る状況に。
01:35発新横浜新羽行はワンロマ車、先程と違って20人弱での出発-と、その後ろにまたもやグリーンカラーの仲町台行、2台出しだったようだが、10人に満たない乗りで01:40前に出発していった。青葉台行も増車を出して01:40過ぎに出発していったが、これも座席を余していたかと。最終01:45発は3便、溝の口行は立客もちらほらで出発も新横浜新羽行は座席を余して、5分以上粘った青葉台行もそれまでとは変わって15人程と空いた状態で発車していった。
なお、ロータリー内には2台ほど予備車が待機も出番なく回送に。やはり従前のラストとなる01:30(過ぎ)がピークで、終電に流れたのもあるかなと感じられたのだった。

都営終夜バス

クリスマスプレゼントは置き土産に…東京都交通局終夜バス■

正直なところ、狙った部分もありながら、01:10の始発便前のマスコミを中心とする騒ぎっぷりを遠目にしていただけに乗車を躊躇していたのだが、乗らないにしてもどこかで時間調整せねばならず、えいやと乗ってみることに。
始発便出発時には京王バス吉祥寺行を追っていたので実見はせず。既に報道の通り立客多数で出発したようだが、ロータリーの一角を仕切っての開業式典の準備具合からも、“コト”がなければ都知事殿の登場もあったのだろうか。
深夜急行バスウォッチを終えて、歩道橋でしばし一息。六本木発の初便が02:00前にこちらも立客ありで到着、早速マスコミ各社が乗客に取材していたが、翌朝のTVニュース等を見ていても、あれこの人往復してない?という感じも…渋谷発初便にはサンタ帽を被った若い女性も乗っていたしある種のお祭り的な部分もあるのかなと。

さて渋谷02:20発2便に乗車、前面表示がどうなるか注目されていたが、事前ポスターのようなオリジナルではなく、ミッドナイト25のフクロウ入りの既存のもの。新型の車内LCD表示には英語表記で「This is the all-night bus service…」とスクロールされていた。そのうち続々と人が乗り込んできて身動きできない程に。欧米系の外国人男性ペアがハイテンションで会話する中出発、ガード下を潜ってR246を一直線、六本木行きは途中5つのバス停があるが、西麻布とEXシアター六本木で降車があった様子もほとんどが乗り通しで、15分ちょいで六本木駅前到着。バス停前にはまたもやマスコミ多数…すり抜けて麻布警察署横の渋谷行バス停で02:50発便を見送ったがこちらも立客多数にマスコミ多数であった。

報道によるとこの日は4往復8便で283人が乗車、1便辺り35人となるが、うちどれほどが本来利用者だったろうか(無論当方も便乗なわけだが)。この日は年末の3連休前の金曜夜、渋谷駅西口のタクシー乗り場も4時過ぎまで列ができていた、六本木ではもはや掴まえられなかった(麻布十番まで下りれば楽勝だったが)という話もあるところ、都営終夜バス六本木04:00発便は渋谷到着後山手線始発とリンクすることもあってやはり混んだそうで、知名度向上に加えピンポイントなダイヤの工夫によっては今後の可能性も広がるやもしれない。
とはいえ、渋谷六本木間という眠らない街の大動脈ゆえという側面もあることからおいそれと拡大基調にはならないだろうし、そもそもアイデア先行で始まったがために、次の都知事如何で-というのは既に報道されている通りかなとも。ともかく、折を見て再見したいなと考えているが、それにしてもあの時間の六本木はねぇ…ホントどれだけサンタがいたことか。

 

改めて今回の東急の試策、“あちら立てれば…”というのがまずもっての感想です。終電延長は特に田園都市線沿線には福音も、東急電鉄的には増収どころかコストアップな部分もあり、グループとして深夜急行バスへの影響と深夜バス増便もトレードオフというよりは損な部分が大きいかなと思われます。無論これは一面的な見方であって、全体の経済効果や今回単発であってもその宣伝効果等々を加味すれば積極的評価ができるでしょうし、東急“国際競争力のある世界都市=渋谷”を標榜する東急にとっては橋頭堡に過ぎないのかもしれません。
とはいえ現段階は東京自身がまだまだ24時間都市という環境整備には至っておらず、継続性という観点では年末(年始)の施策の1つで続くかどうか、というところでしょうか。それこそ発想の転換で、渋谷を核とする大胆な深夜中量交通の導入-鉄道補完に留まらない深夜帯における拠点間双方向定時定額輸送-の模索が現実的なのかもと(それでも実現すれば凄いことだが)。東京横浜という2大都市を抱え、広く捉えれば国際化が進展する羽田空港もエリア内、そして60周年を迎え次世代戦略が問われる多摩田園都市-それらをどのように有機的に結びつけるのか、東急の二の矢三の矢に、注目です。


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