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都市圏近距離直行バス

トップページ企画一覧特別リポート一覧>551planningリポート20

高速チョイ乗りバス

関西版「高速チョイ乗りバス」2題。(+α)

昨年、首都高速埼玉新都心線の1区間を走るショートカット路線バス(東武バスウエスト新高01系統)の誕生をリポートしましたが、関西でも類似例というべき路線が登場。都市圏近距離高速バスに注目している【検証:】ですが、こちらはさしずめ「高速チョイ乗りバス」となりましょうか…その新潮流を探ってみました。

8年ぶりの復活劇~南海バス堺南港線

堺南港線
より大きな地図で 南海バス堺南港線 を表示

通勤・通学に!休日のおでかけに!乗り換えなしでたいへん便利!!高速道路経由だから安心・スピーディー!

そそられるキャッチコピーを引っさげて今年09/01に開業したのは南海バス堺東・堺~南港ATC線。てっきり新路線かと思いきや、1998/07~2003/11まで堺東・堺~天保山・南港コスモスクエア間に路線があったそうで。ただし土休日のみ運行、堺からの行楽需要狙いも微妙だった様子。
今回は天保山を経由せず南港エリアに停留所を複数配置、全日ほぼ終日運行、そして何よりも同じ場所発着にもかかわらず「南港コスモスクエア」から「ATC(大阪府咲洲庁舎)」と名称変更されている点が“復活劇”の理由を示していようかと。日本で3番目に高い旧WTCコスモタワーが約2年の紆余曲折を経て2010/06に大阪府咲洲庁舎となった経緯や、東日本大震災で耐震性への不安が出て云々…という件は省くとして、ともあれ明らかに人の流れが変わりつつある、ということなのでしょうか。


土曜日10:00前の堺東駅、高島屋の開店待ちの行列を横目に残暑の陽射しを避けつつバスターミナルへ。まず出迎えてくれたのが乗り場変更のお知らせ。堺南港線開業に伴い、関空行リムジンバス乗り場を使用していた一般路線が隣に移したもので、新路線開業をアピールしている。
側のベンチに腰掛けていると、サザンクロスカラーの高速車が入線。各種案内ではSoraeカラー車が充てられていたので夜行便が遅れたものかと思いきや、これが南港行だった。経年のエアロバスで前面幕は「南海」表示、別にフロントとドアにATC(南港)行きの紙が差し込まれていた。乗り込むと車内座席横に定期券案内が貼られているなど、専用車の様子。

若い女性1人の乗車のみで出発、堺シャトルを先導役に大小路筋を西進する。途中の信号待ちで運転手氏が乗車記録をつけているのを見るともなしに見てしまったのだが、堺東07:00発便は6人、ATC07:45発便は2人、堺東08:45発は1人、ATC09:30発は5人-といったところ。開業10日目、2度目の週末の朝ということもありこんなものかとも。と、堺駅では母娘含め4人の乗車があった。
大浜入路から阪神高速4号湾岸線入り、旧堺燈台を見下ろして臨港地帯を北上してゆく。程良い位の交通量の中、関空へ向かう日交OCATシャトルや関空交車、白浜エクスプレス大阪号WJRB便などと行き違う。大和川を斜めに突っ切り、左手奥にシャープの巨大工場を眺めているとゆるやかに減速、南港南出路を降りてものの5分足らずの高速区間は終了となる。
トラックに囲まれつつ阪高下を進むと、ちょうどコスモスクエア行ニュートラムと並走するカタチに。左を見ればフェリーターミナルだが、今回停留所設定はされなかった。橋を渡ると住居エリアとなり、ポートタウン東。堺駅で乗車した4人が降車した。堺方面への買い物帰りにしては時間が中途半端な気がするし、ポートタウンへの所用という風体でもないような気がしたのだが、この辺りは興味深いところ。ちなみに先の乗車記録では、ATCと並んで利用が多かったのはやはりというべきか。
ポートタウン東ではビジネス姿の男性が待っていたが、ちょうど出発後にATC10:30発便と離合、Soraeカラー車でスモークガラスにて仔細は伺えなかったものの、少なくとも1人は乗車していた様子。その後クネクネと細道に入り込み、ビルの谷間の木立の中を進むとインテックス大阪東停留所。堺南港線国際交流センタービル前にあたるが、インテックス大阪とは若干距離感があるような…。再び大通りに戻って目の前にニュートラムの高架が見えれば右折して側道に入ると終点のATCに到着。堺東から乗った女性は足早にATC内へ。向かいの咲洲庁舎はかなり天空を見上げなければならなかった。
ちなみにATCの乗り場からは大阪運輸振興がUSJへの直行バスを運行…といっても1日1往復。ATC内のコスモフェリーターミナル案内所にはUSJ行バスのりばの案内が掲出されていたのだが微妙な距離感の上に特殊な建物故判りにくそうな…トレードセンター前駅との距離感も然り、インテックス大阪もそうだが、各施設では堺南港線への期待が伺えるだけに、いっそ終日循環運行の上、停留所をもう少し密にできないだろうか。

WTC時代に1度来たかどうかの咲洲庁舎を覗いてみたが、土曜日とあってか閑散としていた。800円から500円に値下げされたという超高層展望台も気になったが、先を急ぐので今回はパス。様々なイベントの仕掛けで浮上を図っているATCはちょうど飲食店等が開く時間帯で、ちらほらと出足が見られた。トレードセンター前からコスモスクエアまでニュートラムで1駅移動、新交通システムとはいえ立ち客も出る乗りで、改めてバスとの輸送力の差を感じさせられたのだった。

2匹目のドジョウ?~京阪バス山科急行線

山科急行線
より大きな地図で 京阪バス山科急行線 を表示

2009/11開業の京都松井山手線、というよりも「直Q京都号」で一山当てた京阪バス。今年04/01には2度目の増便改正が行われ、開業時便数の1.6倍となったほか、京都駅八条口23:45発の「深夜直Q」も設定されています。
同社サイトでは高速バスとは別に「直通急行バス」として紹介されていますが、2010/11に新路線が加わりました。その名も山科急行線-こちらは「山急」の愛称と京野菜として知られる山科茄子をあしらったマークが与えられています。

「直Q」成立の背景には第二京阪道路と阪神高速8号京都線の整備がありますが、「山急」も2008/06に開通した稲荷山トンネルを経由することで京都駅と山科・伏見両区境界部を直結するもの。『乗りかえなしでラクラク!アクセス』とアピールしています。スタイルや狙いどころが異なる点を中心に早く実見したいと思っていたのですが、今回ようやく乗ることが出来ました。


大阪南港から野暮用を済ませつつ京都まで移動、地下鉄東西線で降りたのは椥辻駅。改札前の地図を確認しつつ当方にしばし歩くと、まず京阪バス山科営業所前へ。バス停名称は大宅で山急の早朝夜間便がここを発着するのだが、それにしても営業所前の府道35号線は狭隘だ。さらに岩屋神社参道を進むと名神高速を潜り、階段を登って神社前を右に折れると住宅街の中に京都橘大学があった。椥辻駅からは20分弱かかっただろうか。
京都橘大学は1902年創立の京都手藝学校を祖とし、1967年に同地に開学。長らく女子大だったが2005年より共学化されている。アクセスとしては山科駅からR1を通り大宅を経る一般系統と真っ直ぐ椥辻駅まで降りてきて至る快速系統のともに京阪バス路線がメイン、山急が加わったカタチとなるが、それに先立つ2010/04からはTachibana Linerと称する関係者専用バスが六地蔵・丹波橋直結で走っている様子…どうやらリエッセならぬジャーニーjで座席定員制にしているようだが、クルマに入った文字は「京都急行バス」…プリンセスラインを手がけるあのカイシャがやっているのか。
エントランスを入ると目の前にポールが並んでいた。京阪バスのポールを見ると一般路線のもので山急の文字がなくちと焦るが、ぱっと奥を見やると駐車スペースにクルマが待機中、その隣に「山科急行のりば」のポールが別に建てられていた。ちなみに一般路線のポールの横には「LICENCE」の文字、洛東自動車教習所が直行スクールバスを出しているのだった-うーん、大学絡みの各種輸送は色々と奥が深そうだ。

実のところかなりあてずっぽうで向かったのだが、ラッキーなことにちょうどいいタイミングで京都駅行出発時刻に。待機中のクルマは中扉が開いており先客が2人。ちなみにまだ夏季学休期間中ということでキャンパスはひっそりとしていたが、のりば横の体育館では部活中の男子学生だろうか暑さでへばって寝ている様子も…。山科急行
こちらも汗を拭き拭き歩いてきて、アイドリングストップのクルマに閉口していたのだが、運転手が現れてようやく生気を取り戻す。間際に3人が乗り込んで出発、うち2人はエントランスから入ってきた若い女性2人組だが、付近住民というよりは付近在住の学生だろうか。
クルマはワンステ車だが、エントランスを出るとその理由が判明。かなりの急坂を下ってゆく。狭隘な名神高速下部トンネルに突っ込み、側道をちょいと進むとr35を左折し再び名神を潜る-と、ここで洛東自動車教習所の青い三菱ローザと離合した。まもなく醍醐寺というところで右折、ちょうど山科区と伏見区の境目をしばし進むと小野駅だが乗車はなし。先で再び右折して醍醐道を北上、名神を潜った先で京都駅14:30発と思しき山急便と離合、乗り具合は定かではなかったが、京都橘大学のラッピングバスだった。その先からは細道を西進するがれっきとした路線バスのメインルート。途中の勧修寺泉玉町バス停では直ぐ先の商店で飼われている仔犬がポールにじゃれていて運転手氏が慎重なハンドル捌きを-商店のおかみが飛び出してきて平身低頭、仔犬を叱りつけるといった光景も。

再び少し広い道に出て北上。バス停では待ち客がいるものの、結局大石神社で女性1人が乗ったきり。r118新十条通へ左折すると眼前には山科出入口が。信号で一拍置いて全長2537mの稲荷山トンネルへ。2008/06開通とまだまだ真新しいトンネルを制限速度通りに進行、横を乗用車が数台かっ飛んでいくもののまだまだガラガラだ。3分程で潜り抜け鴨川東出路を出ると右左折して師団街道へ。ここで鳥羽街道駅接続の十条相深町を通るが降車はなし。鴨川と琵琶湖疏水に挟まれた隘路をしばし進み、塩小路橋を渡ると河原町通で再びJRを潜り、八条通を進んでアバンティ前へ到着となった。

大阪バス

■ニッチにハマった?大阪バス「京都特急ニュースター号」

本題とは外れるもののこちらも注目の新路線、大阪バス「京都特急ニュースター号」にもようやく乗ることができました。
大阪バスグループは1990年に貸切バス事業に進出した京都・福知山の前田観光自動車を源流とし、2002/01に大阪西鉄観光バス買収により大阪バスを設立。ちょうどその頃に活発なM&Aを展開するもグッドウィル傘下により整理されることとなったクリスタル観光系列を2007/04に飲み込むとその後もM&A戦略を展開、今や北海道から近畿までのグループ10社で400台超の保有台数を誇る『業界のリーディングカンパニー』(グループ代表メッセージより)に成長。『目指すは「世界一のサイトシーイングカンパニー」』(同左)なのだそうで。

その同グループが満を持して2011年、乗合事業に進出。北海道バスが03/17から札幌~函館間に「函館特急ニュースター号」を運行開始し、これまたかつて経緯のあった高速はこだて号(北海道中央バス・道南バス・北都交通)とガチの勝負を展開。そして同日、大阪バスが京都~東大阪布施間にて運行開始したのが「京都特急ニュースター号」です。
第1報時点では失礼ながら「布施って!」と思ってしまったのですが(なお大阪バス本拠は東大阪市高井田中央駅至近)、専用車を複数投入しまさに“セブンイレブン”の毎時17往復運行とは本気も本気。さすがに最初は苦しかったようではあるものの、当方が8月の土曜17:00頃に京都駅場面で見た際には出発10分前にしてかなりの行列、最終的には17人乗車ということで潜在需要を掘り起こした感を受けたものでした。


図らずも乗車したのはやはり土曜の16:00発便。15分程前にホテルビスタ前の乗り場に向かうと早くも待ち客の一団が。京都観光を楽しんだオバサマ4人組で、すかさず後ろにつくと、その後も家族連れ5人が加わった。その後も人がジワリ増えるものの、遅れてきた九条車庫行市バスに何人かが乗り込むなど動きがある。そろそろ出発時刻になろうかという頃に入線、前回見た時も間際の入線だったが、所定毎時53分発となっている市バスとのバッティングを避けたり周辺交通量を考えれば致し方無い部分なのかもしれないが…ホワイトベースに黄色い星形を散りばめた新型エアロエースは窓に「高速バス 東大阪布施⇔京都駅 70分850円」の文字を入れてアピールするなど宣伝効果があるだけにちょっとは停めておきたいものかと。
直行便ながら乗車時に整理券を取る。トイレ無しで一部女性専用席も設定された赤青シートが並ぶが、抗菌シートやプラズマクラスター搭載などといった「大阪バス仕様」なのだとか。結局12人が乗車、最前部を占めたオバサマ組は早速お菓子の交換を開始、『これだとラクで便利ねぇ』と早速感想も。

なかなか大きな前面モニタで案内を見つつ、油小路通を南下し上鳥羽入路から阪神高速入りし巨椋池TBから第二京阪へは、途中まで直Q京都号と同ルート。周辺に高層建築物が少なく、名神を跨ぎ市街地を抜け京阪特急を見下ろしつつ宇治川を越え田園風景となるまで、真っ直ぐ南下する高架道からのビューは爽快だ。巨椋池TBの先で大阪国際大始発松井山手16:00発の直Q便と離合、中途半端な時間とあってかおもいのほか閑散としていた様子。
久御山JCTから先は3車線となり交通量も増加。八幡東ICを過ぎると当方にとっては初走行区間。京田辺TBを過ぎ京田辺PA/BSの下をくぐり抜けると枚方市。伊勢湾岸道ばりの巨大遮音壁に囲まれていることから地理感覚が微妙となってくるが、改めて地図を見るとなるほどJR-W学研都市線と寄り添うように進んでゆく。寝屋川北ICの先あたりで布施発便を何とか捉えるも、スモークガラスで乗り具合までは不明。門真JCTを目前に第二京阪門真ICで高速走行は終了となる。

降りた先は門真南駅、なみはやドームや三井アウトレットパークを横目に大阪中央環状線を下ってゆく。かなりの交通量ながら本線は立体交差でスムーズな進行、東大阪JCTの真下となる荒本交差点を右に折れ、地下鉄中央線の真上となるR308を西進。途中静かになっていたオバサマ組が『行きより速いわね』と再び盛り上がる中、高井田中央駅の先で左折し細道をしばし、近鉄高架に寄り添うように最後のルートを進めば定刻より10分以上早く布施駅前に到着となった。ロータリーの向かいには17:00発京都行が待機中、車内には5人ほどが確認できた。この時間での移動、京都の夜を楽しむ人か、はたまた京都から先に進む人か…ここにもまた確たる潜在需要掘り起こしを感じさせられたのだった。


ゼロからの出発にしてはおもいのほか健闘しているかなと感じましたが断片的実見でしかなく、平日日中は閑古鳥との話もあり先行きは不透明な部分もあろうかと。
やはり布施、という立地が妙味ということなのでしょうが、直行便なのに整理券を使っている辺り、別路線等の“次なる展開”が念頭にあろうかとは思うものの、折角であれば途中乗降拡大もとも思ったり。アウトレットのある門真南なんか面白いのでは、それこそ駅前を通る高井田中央に停めても-とは素人考え、おおさか東線からのJR利用だと710円なんですね…ま、少なくとも2回乗換(ちなみに検索では北新地~大阪徒歩連絡が出てくる)との比較論にはなるのですが、それを言えば布施だって大和西大寺乗換で860円ですし、もっと言えば高井田中央から京橋京阪乗換で三条まで560円だったり…。
勢圏を広げるという意味では京都中心部への直通も伺ってもらいたいものの、こればかりは定時性が脅かされることは必至ですし、そもそも停留所確保が至難の業かなとも。そういった背景を思うにつけ、改めて乗合事業進出の気概を感じたりもするのですが。

1点言うならば、まだまだ売り込みベタなところはあるのかなとも。車内のチラシでは回数券のほか定期券も設定があると記載されていたものの、サイトでは詳細を確認できず。バスポールや車内モニタで紹介があったかも記憶がありません。なによりもリピーター確保が大切で、グループ利用の多さが見受けられるだけに、おトクな情報はもっとアピールしてもらいたいなと感じます。

 

「高速チョイ乗りバス」という形態そのものは珍しいものではなく、こと関西では山急のスタイル辺りは神戸の六甲越路線で古くから類例が見られますし、大阪南港でも港大橋を渡る市バス路線が長らく設定されていました。とはいえ、今回の2路線は新規高速道路開業もそうですが社会情勢の変化によるところが注目されようかと。

その意味で堺南港線、専用回数カードを用意するなど南海のヤル気も見られる所が頼もしいですが、この路線が成功すれば南港エリアと対大阪都心部や兵庫県方面の路線というのも…と早合点してしまう一方、二点間だけでなくポートタウンを含めているところが成否の鍵だなと実感しました。堺南港線
ちなみにこれは余談ですが、ウィラーが12月から大阪南港~梅田・京都間での乗合事業進出報道がありましたが、こちらはフェリーターミナル起点と思われるところ、南港エリアではハイアットリージェンシー大阪が大阪駅とOCAT(土休日のみ)から、ATCの大塚家具が梅田からそれぞれ無料シャトルバスを運行していたり…無論それぞれの利用前提ではあるものの、フェリーはフェリー送迎というスタイルもあるわけで、手段と目的によって路線成立可能性というものの難しさを感じさせられます。

山科急行

山急ですが、通学輸送を押さえているのは直Qに準じていますが、距離感ゆえに高速車ではなくワンロマ車となっているのが惜しいというか、山科エリアの路線バスとの区分がし難いようで結果埋没しているのではとも感じたり? 一部が京都橘大学ラッピング車となっていますがホワイトベースで比較的おとなしめ、それこそ山急専用デザインとまでは行かずとも、よりインパクトのあるラッピング車で揃えることができればなぁと。
少々気になったのは京都駅から鴨川東出入口までの経路。鳥羽街道駅接続を考慮した結果のルート取りではあるのですが、やはりシンプルに烏丸通方面に進むほうがいいのかなとも。側道などがあって山科方面行バス停が確保しにくいということなのでしょうが、いっそ京阪本線との接続は捨てて京都駅直行!を全面に押し出すとか。駅周辺の取り回しが変われば直Qと同じバス停にもできるでしょうし、醍醐寺方面を意識した複数方面循環運行スタイルという展開にもとも。

ともあれ両路線、そして京都特急ニュースター号の今後の展開からしばらく目が離せなさそうです。

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WILLER、予告通りいよいよ路線バス進出へ?

投稿者---551planning (2011/12/07(Wed) 21:48)

9月に日経で報道されたWILLERグループの乗合事業進出、12/22運行開始と発表されました。

リリースタイトルでは判り難いですが、京都駅八条口・WILLERバスターミナル大阪梅田~大阪南港内3ターミナル間を結ぶ「高速路線バス」を運行、フェリー接続とセット販売で新たな移動手段を創造-としています。 同社では以前より他交通機関との連携を強化しており、最たるのがフェリー。今年2月からは名古屋→大阪南港間にツアーバスを設定の上フェリーとの乗継商品を販売していますし、確か2010年夏季にも京都・大阪~南港間でフェリー接続のツアーバスを運行していたかと記憶していますが、今回はまさしく路線バス。その証左が「南港直行バス単体商品のお支払いについては、乗車当日「ウィラーバスターミナル大阪梅田」にて集金させていただきます。」との注記でしょう。

気になる本数は南港行6/発5、フェリー接続のため行便が昼~夜、発便が朝に偏っているのは判る一方で、南港内3ターミナルにはそれぞれ直行便の設定となっており、京都・大阪発でかもめターミナル行とコスモターミナル行が一部5分差の雁行スタイルとなる(京都発16:28・16:33)などいささか不思議なところも感じられたりするのですが、まぁ誤乗防止を優先したということでしょう。京都発が1000円・大阪発が500円、それぞれWEB割で100円引きとなりますが、それが運賃ではなく“料金”と書かれていたり、「天候の事情など、フェリーが欠航となる場合、直行バスの運行を中止する場合があります」といった注記がある辺りが本当に乗合路線バスなの?と引っかかるところですが、まずは新高速バス制度移行までは現行ツアーバステイストに合わせて違和感のないようにしよう、ということなのでしょうか。

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直Q京都の派生型?京阪バス「京都~交野~なんば 直通バス」運行申請

投稿者---551planning (2012/01/22(Sun) 08:02)

大阪バス「京都特急ニュースター号」減便でなかなか難しいかなと思われた第二京阪道路系統ですが、ちと予想外の路線が誕生する模様です。
 #なお、噂があったものの大阪バスもその後名古屋・東京方面路線を運行開始予定を発表していたりするが。

04/01開業予定で、京都駅八条口から高速京田辺・河内磐船駅・京阪交野市駅を経由してOCATに至るというもの。基本13往復設定で京都~交野、高速京田辺~OCAT間の区間便設定もあるということは通し利用のイメージというよりは交野エリアへの提案および既存直Q系統松井山手エリアのフォローということのようですが、大阪バスが850円、ウィラーが南港ですが1000円としてきた京都~大阪間を800円に設定してきたのはなかなか興味深いかなと。ま、それぞれターゲットが異なっているわけですが、二都間の潜在需要というのはまだまだあるのでは?という気もするものですから…まずは詳細ダイヤが楽しみです。

山急は醍醐寺へ、経路も変更

投稿者---551planning (2012/01/31(Tue) 20:59)

またもや京阪リリースから…うん、リポートで指摘したような、当方期待通りの展開♪

現行平日30.5(学休期26)/土休日22往復のところ、新ダイヤで詳細時刻不明ながらは平日22.5/土休日22往復とあり、醍醐寺方面に純増というわけではなく適度に割り振る、平日については減便改正といえるでしょうか。ちなみにうち平日3往復ある京都橘大直行便は便数不明ながら設定は残る様子。
経路も変更になり、まず小野駅は非経由となり名神側道を進み蚊ヶ瀬バス停(ちなみに「名神起工の地」至近)に停車化、その後r36を下って醍醐北団地、醍醐新町を経て醍醐寺に至ることとなり、早朝夜間に設定されていた山科営業所前の大宅発着便は無くなることとなります。
そして京都駅側も経路変更、当方のイメージとは逆と云うか、京都駅発はそのままで駅行がどうやら竹田街道を経るルートとなる様子。大石橋なら市交九条駅連絡も、と思いますが今回は停留所設定はありません。

当方は1度きりの乗車・数度の京都駅場面ウォッチでしかないですが、この改正は梃入れの側面が強いのかなと。ただしまさしくリリースにあるように『京都駅と醍醐寺を直結するバス路線は初めて』で、訴求次第によっては観光利用がかなり期待できるかなと思います。あとは専用車両とはなかなか行かないにせよ、ラッピング等でイメージをしっかり作ってもらえればなと思うのですが。

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MiniRepo

その後の堺南港線&山急ウォッチ。(+α)

投稿者---551planning (2012/06/08(Fri) 16:00)

先日の“弾丸オーサカてんこ盛り行”の際に、南海バス堺南港線と京阪バス山科急行線に再乗してきました。
山急については上記で紹介の通り去る03/20から醍醐寺直通化等経路変更が行われましたが、堺南港線も平日朝には満席で乗り切れないほどの人気となったことから、01/16にダイヤ改正。全日で3往復増に加え平日朝の循環系統1便増、更には一部便が南港FT停車化されています。

堺南港線

堺南港線■

行程的に乗車したのが金曜日の始発便かつ途中の堺駅前から乗車(06:38発)ということで、さてどのくらい乗るかなと楽しみにしていたものの、出発10分前になってもバス停には当方のみ。間際にパラパラと集まって、結局当方のほか4人が乗車、堺東からは9人とまだ早朝ゆえかなぁと。前回はサザンクロスカラー車だったが今回はSoraeカラー車、ただし側面にSoraeとAirport Limousineの文字がないタイプ。行先表示は「堺南港線」、背面にはアピール広告も入っており専用車の様子。
平日朝ラッシュ時のみ循環系統での運行も注目だったものの、阪高も交通量は多いながらスムーズに走り、南港南出路からポートタウンを廻り込むようにしてATCに至る、至ってシンプルなルート。定刻着となったATCで7人を降ろすとコスモタワーでは降車なく、インテックス大阪東で残る6人が降車し当方のみに。ポートタウン東で4人が加わると次は南港FT。朝2便、昼以降5便(うち1便はATC発)が経由するが、いまいちマッチしているとも言難いところはなんとも…当方はここまでだが、実際この日は乗車がなかった。

***
個人的に感じたのは、行便もポートタウン東経由としつつ終日循環系統でもいいのかなと。運賃も500円均一と手間にはならないですし、休日の瞬間的な混雑対応への懸念もあるのでしょうが、トータルから見て更なる効率化が図れるのではとも思ったり…どうなんでしょうね。ともあれ、降車後に窓側席がほとんど埋まった2便を見掛けたところからしても、南港エリアの流動変化を改めて感じたのは事実です。

山科急行線

■山科急行線

かもめFTからWILLER路線バスで京都駅八条口前へ。早着してくれたのはもっけの幸い-京都駅発平日10時台は橘大学行しかないためで、09:50発便に乗車。気持ち遅れて到着したバスからは女性5人が降車し女性3人が乗車。駅着便については河原町通から竹田街道を上るルートに変更されたが、駅発便はこれまでと同じ。塩小路橋で鴨川を渡り琵琶湖疏水と挟まれた師団街道を南下、鳥羽街道駅最寄りの十条相深町では乗車なく、稲荷山トンネルを淡々と進むと山科エリアへ。
相変わらずの細道を進むと、名神手前で醍醐寺09:58発便と離合したがパラパラといった乗り。そしてここも経路変更ポイントの名神脇を進んでr36大津宇治線を南下する。「京都橘大学へお越しの方はこちらで」とのアナウンスが加わった大宅中学校で学生らしき1人降車とともに乗務員交代も。醍醐新町交差点から醍醐道の細道を進むと三宝院入口前も通過してその先の駐車場に入って終着となった。このバス停は山急と営業所出入庫系統専用のものらしいが、観光客の流れとマッチするのかな…せめて駅行だけでも三宝院バス停に停めてもいいのかなとも思われた。

***
写真では判り難いかもしれませんが、醍醐寺行の前面LED表示に五重塔をあしらうとはヒネってきたなと。であるならばこそオリジナルラッピングで…と思うんですがね。今回も1便きりなのでなんともですが、地元・学生の足のみならず観光需要も貪欲に狙ってもらいたいものです。好調な直Qとのコラボなんてどうでしょうか…。

直Q交野

二番煎じというなかれ? 直Q京都交野なんば線■

というわけで若干無茶振り?ながら“好調な直Q”第2弾をば。
一応経緯をおさらいしておくと、2008/01の阪神高速京都線開通により第二京阪道路を介した路線が企画され、2009/11に松井山手系統が運行開始。当初21往復が2010/04に27往復、2011/04に31往復+深夜1往復(いずれも平日)と増発されておりまさに大当たりと云って良いかと。
この間2010/03には第二京阪が全通、京阪絡みでは京都関空線がすぐさま経路変更し所要時間短縮した結果2011/07から更なる増便となっているほか、当ページ前段でも触れているように2011/03からは大阪バスが京都~東大阪布施間で京都特急ニュースター号が運行開始するなど(あ、こちらについての現況はさて置くとして…)、まさしく「この道が、関西の流れを変える」のかなと。

そんな中での第2弾は交野市エリアがターゲット。更にはOCATとも結ぶことで色々なニーズを獲りに行こうという姿勢が垣間見えるわけですが、バスは専用車を充当、側面ラッピングも松井山手系統のそれよりもインパクトを持たせてきました。第二京阪は側道含め環境や景観に配慮し“緑立つ道”とも呼ばれているそうで、Qの文字と葉っぱ、水都大阪などをイメージしているのでしょうかね。


醍醐寺から坂を降り、京都市交東西線→京阪宇治線→京都らくなんエクスプレスと乗り継いで再び京都駅八条口へ戻り、12:53発便に乗車。15分程前にのりばに向かうと既に先客2人。直前には10人以上の列となっておいおいと思ったのだが、いざバスが着いてみると乗り込んだのは当方のほか男女各1人のみ。むしろ「松井山手行きですか?」と聞く人や、乗り込んできてから運転手氏になんば行と言われあわてて降りてゆく人など、改めて松井山手系統の強さを実感させられたり…ちなみに交野系統はほぼ1時間ヘッドで松井山手系統はパターンダイヤ化されてこそいないものの、交野系統の後に出る組み合わせとなっている感じ。ただ交野系統も高速京田辺BSには停まるわけで、その辺りを含めた積極的なアナウンスが欲しいなと。あと、松井山手系統と同様こちらも京都駅経由の循環運行スタイルとなっておりインターバルは5分。なんば11:25発・高速京田辺12:25発便からの降車は5人ほどだった。

というわけで出発、前面モニターの「なんば(OCAT)ゆき」との文字はやはり新鮮に映る。松井山手系統との誤乗を避けるためか京都駅周辺の経路も微妙に変えられており油小路通ではなく烏丸通を南下、大石橋(九条駅)、十条駅での途中乗車はなく高速入り。つい先程下道をR'EXで上がってきたところを一気に下り巨椋池TBから第二京阪へ。久御山JCT手前では、明日乗車予定の名古屋特急ニュースター号を遠目に眺める。全6車線のダイナミックな道を淡々と進み、京田辺TBを過ぎると側道を駆け上がってPA内の高速京田辺BSへ。関空線のほか夜行バスを中心に停車便が増えているが、ここで男性1人が降りた代わりに男性1人が乗車。なお待っている人は5分後の関空行だろう。
ここからしばらくは掘割と高い防音壁に覆われる区間。いきいきランド交野の小ドーム?を見定めつつ側道を下りて交野北IC流出、まずは河内磐船駅へ。JR-W学研都市線と京阪交野線河内森駅との連絡拠点でもあるが北口の狭い駅前広場は人影も少なく乗降なし。その後第二京阪を挟んで北側の京阪交野市駅へ。こちらは駅ビルもあり活気が見られ、女性1人が降車しこんどは男女1人ずつが乗車してきた。昼下がりのある意味中途半端な時間としては潜在需要が感じられるような。
交野南ICから再び第二京阪を西進。京阪バス交野営業所や学研都市線を横目にしつつ寝屋川から門真に進むと門真JCTから近畿道を挟み、直Q交野東大阪JCTから阪神高速東大阪線へ。渋滞はどうかなと思っていたものの環状線もスムーズに進んで高速直結のOCATには定刻から若干の遅れにて到着した。なお14:25発便については実見しなかったが、当夜のOCAT20:10着便からは降車5人、20:25発の高速京田辺行は10人強の乗りだったかと。

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単なる“二番煎じ”ではなく知名度次第では面白い存在となるかなとも思えましたが、交野は無論、高速京田辺が使えるアピールが先ず急務かなと。OCATからの他方面接続もそうですが、一部便をUSJ辺りに伸ばしてみるのもどうでしょうかねぇ…ま、あまりヒネらないほうがいいのかもしれませんが。

 

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