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西東京バス

遅寝早起き!西東京バスの「お出かけサポート」戦略

2010/03から八王子・渋谷~金沢間高速バス昼行便を単独運行開始(復活)したものの、なにぶん風変わりなルート※と知名度等から“高速バスフリーク”?に局地的注目を集める西東京バス。

※夜行便は2007/07の圏央道開通に伴う経路変更にあわせ渋谷延伸(八王子経由化)も、今回夜行便とも八王子発着渋谷経由となることで、八王子からの利用だと(こと昼行便であれば)時間が延びることに。

ホームエリアでは、分離子会社であった多摩バスを2008/09に事業吸収。前後して八王子駅発一般路線を中心に運賃倍額の深夜帯運行強化に力を入れており、2009/12からは福生駅・小作駅発一般路線でも強化を図るとともに、新宿駅西口発の深夜急行バス2路線を試行、好評だったことからともに継続運行されています。

そして2010/04からは八王子市内の主要5路線の駅方面便始発時刻繰上げと、武蔵五日市駅発拝島駅行「早朝バス」を新設。鉄道や空港連絡バス接続をアピールしていますがなんと4時台の運行! 空港連絡バスなどではそう驚くものではないとはいえ、路線バスとしては他に類を見ないのでは? 当方すぐに思い浮かべた都営バス築地市場路線(市01系統)の新橋駅始発が05:02くらいでしたが、あと京浜急行バスの三崎東岡始発が04:47(三崎口駅初電接続)なんだそうで、さすが都心から離れたエリアゆえの時間感覚ということなのでしょう…とはいえ6路線で実施とは単なる試行とも思えない力の入りようかと。

『当社では、従前より深夜バスの運行を充実させており、今回の始発便繰り上げによって運行時間帯がさらに拡大され、皆様のお出かけをサポートいたします』とのリリース文も頼もしいところ、さて結局蓋を開けてみると-となってもと思い、早いうちに実見したいとタイミングを計っていたものの、気付けば梅雨入り…間隙を縫ってなんとかチラ見してきましたので報告をば。


陣02系統(恩方車庫→八王子駅)始発便

梅雨入りの雨雲が抜け、穏やかな気持ちよい朝を迎えた06/15(火)の八王子市内。日の出から30分程を経過した横川バス停、近くに信号があるため陣馬街道を行き交うクルマは目線から途絶えることがない程度の通行量、ただしさすがに歩行者の姿はほとんどない。西東京バス バス停は一般的な電照タイプだが、丁度目線のあたりに細長い紙がペタっと貼られ、「早朝4時から運行中」との文字が主張!時刻表には04:53が始発便であることを示している-信号待ちで1分ほど遅れてやってきたバスは04:35に恩方車庫を出発、宝生寺団地から陣馬街道を下りてきた陣02系統、今回の繰上げ5便の中でも一番の早起き便だ。乗り込み早速確認するのは注目の先客…男性5人に女性1人と計6人! 個人的には多いと思った。

その後途中乗車なくバスは淡々と進み、追分町からR20甲州街道へ入るも交通量はほとんど変わらない。八日町もほとんどがシャッターを下ろしており、時折ジョギング姿の人が歩道を走る程度。
このまま駅までかと思いきや、横山町で最後尾座席で眠り込んでいたスゥエット姿の若い男性が降車。ふらりと路地に消えていった。結局ほぼ定刻でJR駅北口前に到着、バスロータリー向かいの降車場で降りたのは当方とスーツ姿の壮年男性2人、所用然とした熟年女性1人で、いずれも階段を上りペデから駅通路へ。所用然とした熟年男性2人が京王駅まで向かったのだった。

降車場所の丁度向かいがバスターミナル13番の空港バスのりば、スーツケースを抱えた人の列は05:15発の成田空港行待ちで、しばらくして西東京車が入線。同乗した係員と運転手が手早くスーツケースを京王八王子乗車の7人に8人が加わり出発していった。その後10分弱で再び人が集まりタクシーも1台直付けされた後には、05:35発の羽田空港行東空交車が入線。高尾始発で乗車13人に4人が加わっての出発となった。

バスターミナル周辺を見回すと、客待ちのタクシー運転手や所在なげにうろつく若者と路上生活者がちらほらといった印象で、湿気に加え暑くなりそうな陽射しにどことなく気だるい空気感に数時間後のラッシュアワーは想像できない。そんな中でもパラパラと利用者がやってきて路線バスに乗り込んでゆく。平日ダイヤで05:22発の宇津木台行と繊維団地行を皮切りに、5時台だけで8便が出発するのだ-これらは今回改正ではなく、そもそも早起きの土壌があるのかもしれないとも思ったり…ちなみに深夜バスは7方面に23:20以降37便が設定、うち新宿発最終特快(24:47着)および京王八王子駅最終(24:52着)を受ける1時台(25:02・25:03)発は計4本もある。更には駅への車両送り込みを同じく運賃倍額にて営業しており、一番遅い路線バスの駅到着時刻は24:43!まさしく“遅寝早起きのバスターミナル”かもしれない。

■甲州街道「専用レーン内急行」に乗る

さて、どうせなら始発かつ高尾駅行きと2便の出発地である恩方車庫から乗ってみたかったが、6人乗車の路線状況と、西東京バス朝のみの特徴として知られる甲州街道「専用レーン内急行」を体感したく、宝生寺団地まで戻ってみる。
6時前の京王八王子駅バスターミナルにはちらほらと人がおり、時折やってくる路線バスにそれぞれ数人が乗り込んでゆく。6時過ぎ発の宝生寺団地行は旧多摩バスカラー、ここで5人、JR駅北口で3人が乗った。先程来た道を戻るが甲州街道の追分までで約半数が降車、陣馬街道を上る。6時を過ぎると交通量とともに行き交うバスが格段に増え、立客もちらほら。先程乗車した横川バス停からの八王子駅行は5時台には3本ながら6時台には10本、7時台と8時台はそれぞれ13本ずつ、別に西八王子駅行が3~4本ある。
四谷を過ぎ、建物の間隔にゆとりが出てきたが、向かいのバス停で待つ人は少なくない。眼前に緑が近くに迫りくいっと左に90度カーブを切ってしばし、横道に入ってアップダウンを越えると宝生寺団地に到着、当方と夜勤帰りと思しき男性が降車した。

西東京バス西東京バス西東京バス

宝生寺団地は1970年代末に開発された戸建の並ぶ閑静な住宅地、丘上を切り開いており、日中には周回道路をバスが廻るが基本的には団地入口の折返場を発着する。隣に交番があるものの待合スペースやトイレなどはなくなどはなくいささか殺風景、目を惹いたのはバス停庇の後ろに「角栄団地」と書かれた錆びたポールが…開発業者が旧角栄建設(→エルカクエイ、2000年倒産)だったことに縁るらしいが、その後名称変更されたのだとか(ちなみに同社と田中角栄は無関係とのこと)。宝生寺団地からは八王子駅と高尾駅に毎時各3本、6時台と7時台は毎時各5本が走るが、うち八王子駅行の3本が「専用レーン内急行」となる。

折返場付近でしばし、先発の高尾駅北口行に4人が乗車後、結局当方乗ってきたバスがお目当ての急行便として折り返すことに…ここで5人が乗車し出発。その後甲州街道合流点の追分までは各停だが、運転手氏は律儀にマイクアナウンスを繰り返す。四谷手前で席がさらっと埋まり横山では立客も増えたが、西八王子へ向かうのか着席狙いなのか乗車しない人も。
車内でもテープアナウンス&LEDスクロールが繰り返され、いよいよ追分から急行運転に。その追分では女性3人が降車、付近への通勤の様子。甲州街道は片側2車線、東行外側1車線が7時~9時でバス専用となっているが、7時過ぎとあって滞るほどの交通量ではなくスムーズに進行…と、2つ目の繊維組合バス停に先行車が乗降中、さっと右に入って追い抜くが、すぐにレーンに戻る。

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R16との重複区間を進めば八日町、先程通ったときよりも人が増えてきたが、ここでまた先行車に追いつく。八日町交差点は2車線のうち内側1車線が右折専用となっており、一時的に専用レーンが解除されることと、R16への右折車に大型車が多く若干詰まる感じ。それを越えると再び右によって追い抜き、駅前へ直行と相成った。JR駅北口で30人ほどが降車、京八駅までも15人以上が乗り通した。JR駅からは各大学方面行のバスが学生などを満載して続々と出発、数時間前の空気感がガラッと変わっていた。

「専用レーン内急行」は秋川街道の川口小学校からも4便が設定されているほか、R16方面からの路線では中野団地や各大学方面との間に急行便や直通便が設定されている。個人的にはもう少しあっても…とも思ったが、八日町交差点などのネックによりさほどの速達感がないことや、八日町界隈へのニーズも少なくないことから、調整弁的な役割を担っているのかなと感じられたのだった。

 

深夜急行バス 八王子市内・高尾系統

時間を数時間巻き戻し、日が変わったばかりの新宿駅。22時頃まで降り続いた雨でジトジトしているものの、気温が低く不快感は少ない。月曜深夜とあって帰宅客が足早に行き交うものの、比較的静かな印象か。
ところで、不定期定点観測を続けている東京駅(5グループ11系統16便)や国際興業が力を入れている池袋駅(3社9系統10便)と比べて、新宿駅からの深夜急行バスはおとなしめにも感じたのだが、改めて拾い出してみるとなるほど「伝統路線」が多い。

出発時刻のりば事業者方面(終点)備考
24:40A京王多摩NT(南大沢駅)1989/12/11~
24:40D神奈中戸塚・湘南台・藤沢・平塚(平塚駅)1990/02/28~ ※東京駅始発
25:05B西東京拝島・福生・羽村(河辺駅)2009/12/01~
24:55A京王聖蹟桜ヶ丘・八王子(八王子駅)1989/12/11~
25:00A東空交新浦安・行徳・千葉(千葉駅)1990/02/28~
25:00B関東荻窪・武蔵野(三鷹駅)1990/06/18~ ※銀座始発
25:05B西東京八王子・高尾(恩方車庫)2009/12/01~
25:10A京王調布・府中(府中駅)1990/09/27~
25:10C神奈中町田・相模原(本厚木駅)1989/12/22~ ※金曜深夜発のみ
25:15B関東荻窪・武蔵野(三鷹駅)1990/06/18~ ※銀座始発
25:25A京王府中・国立(国立駅)2003/03/24~
のりばエリア(概要:詳細位置は一部異なるので注意) A:京王百貨店前 B:西口BT C:ハルク前 D:新南口
※参考:鉄道各線主要最終列車
西武
JR-E
京王
小田急
上石神井(各停):24:46 新所沢(準急):24:44
三鷹(各停):25:01 武蔵小金井(各停):24:50 高尾(各停):24:41
つつじヶ丘(各停):24:20(新線新宿) 高幡不動(急行):24:18 京王多摩センター(快速):24:10
経堂(各停):24:52 向ヶ丘遊園(各停):24:39 相模大野(準急):24:38
※上記は2010/06現在、551planningまとめ
 

長らく3グループ7系統8便(+金曜深夜のみ神奈中本厚木系統)のところに昨年から西東京バス2系統が加わり、4グループ9系統10便(+1)となる。京王線方面が京王バスで4便を運行するのに対し小田急や西武新宿線エリア方面便が少ない印象を受けるが、京王は比較的終電が早い傾向ともいえ西東京バス このあたりのバランス感覚はさすがという印象か(なお、各バス会社の事業エリアや長い目で見た高速バス路線等営業戦略の背景が異なることを考慮に入れる必要もあろうかと)。

まずは京王百貨店横のりばで京王便を見送る。出発20分以上前に既に南大沢行が入線、案内員がしっかりついている。しばらくして八王子行も後ろに入線、2つのブースを上手に使っている印象だ。終電乗り遅れ組か、出発10分前あたりからぽつぽつと人が集まってきて、南大沢行には5人乗車で出発、その時点で八王子行には10人が乗り込んでいた。更に府中駅行への乗車を待つ列も。
ちなみにすぐ南側にはリムジンバス成田空港行のりばがあり、東空交唯一の深夜急行千葉行はここから出発。ちなみに金曜と日曜深夜出発の羽田空港国際線T行(25:10発)は向かいの羽田空港行のりばからの出発となる。

京王バスの八王子行出発前に、いよいよ西東京バス深夜急行便のりばへ移動。こちらは西口バスターミナル内、さすがにこの時間は誰もいない。実は乗車予定の八王子・高尾方面便は24:20過ぎに既に到着しており手前で待機中、続いて青梅線沿線方面便がやってきてのりばに据えられた。カラーリングは京王と同じ、だったら同じ乗り場にすればとも思うのだが、経路が異なるものの「八王子」が被る混乱回避もあるのかも。ちなみに京王便でも調布経由府中行と府中経由国立行きで、府中へは後発の国立行きのほうが早くつくと強調されている。
さて、八王子方面行がトップドアの高速タイプなのに対し、青梅線方面行は前中ドアの路線タイプでハイバックシート、いわゆる「ワンロマ車」で、同路線用に導入されたものなのだとか。京王便も高速タイプ主体のところ、渋谷駅発着便を中心ににワンロマ車が入っているとのことだが、トイレ無はいささか心もとない気も?
しばらくして出発時刻…結局壮年男性1人の“貸切”だった。直前に女性2人の3人連れでタクシーで乗りつけ、親しげに話していたのだが男性のみ乗車、同じ年頃と思われる女性2人はその後駅方面に歩いて消えていった。男性はパリッとスーツを着こなしており、女性はどちらかというと会社の同僚という感じに見て取ったが、それにしても1人のみとは月曜深夜にしても寂しい。運転手氏も高尾方面便の人と苦笑交じりに挨拶を交わして走り去っていった。

とはいえ結局乗り場に残ったのは当方1人…高尾方面行がのりばに据えられ乗車、運転手氏に行先を告げ運賃支払、降車時に渡すチケットを受け取る。車内は一般的な仕様も前方数列の座席上には「女性専用席」とのパウチが置かれ、合計12席が確保されている。
まだ時間があるので、丁度隣に同時入線してきた銀座始発の関東バス「深夜中距離バス」三鷹駅行1便を実見。こちらもワンロマ車で5人が乗っていたがここでの乗車はなし。銀座→新宿間の利用も可能、PASMO対応も珍しいほうで、それゆえ「深夜中距離」を謳うのか?…以前は都バスとの共同運行だったり(2000年12月に撤退、2便単独運行化)と紆余曲折の歴史を経ているが、関東バスサイトによると運行20周年を記念し期間限定で利用者に粗品配布をしているとのこと。

遠目に京王バス八王子行出発を見やり、もしかするとあちらに乗り遅れた人がやってくるのでは…なんて思っていたら、キター! かなり酩酊に近い状態の中年男性が小走りにやってきて『豊田に行く?』と。

 運 : コレは行かない、八王子ICから市内を廻るやつだよ。あっち(京王)乗れなかったの?
 酔 : そう…駅はどこ行くの?
 運 : 高尾と西八王子(駅)、ただ八王子駅は行かないよ。豊田ならICからタクシーだね。「馬場谷戸」ってとこ。
 酔 : うーん、八王子IC? 京王タクシー呼んでくれる…?
 運 : 電話番号教えるから連絡しなよ…IC出てしばらく先のセブンイレブンのとこだから。

…てな感じのやり取りが続いた後、めでたく?当方貸切は免れたのだった。
酔客問答が一段落したと思ったら、今度はまだうら若き女性がやってきて『世田谷方面に行くのは…?』と。運転手氏も即答できず、厚めのクリアファイルを持ち出して情報確認…「三鷹行はついさっき出ちゃったしな…あと千歳烏山ならあるけど。乗り場は向こうだね」と指差して案内。酔っている感じはないものの悠長に歩いていった。

プチドラマ?を経てようやく出発。青梅線方面行はワンマンだったがこちらはツーマン運行、左右確認を丁寧に行いつつターミナルをぐるりと周って甲州街道へ。京王のりばを横目にすれば、府中・国立行は4人ほどだったが、調布・国立行はざっと20人以上が乗り込んでいた。初台から首都高4号線に入るも予想以上にガラガラ、ここで酔客がタクシー会社と自宅に電話を入れていた。そのまま中央道をスムーズに進み、30分ほどではや八王子ICへ。R16をしばし西進、セブンイレブンが見えてくれば谷野街道入口交差点を右折して西東京バス 気持ち早着にて馬場谷戸バス停へ。乗務員も気にしていたが、酔客は意外としゃきんとしてバスを降りていった。
当方は四谷バス停での降車、ショートカットするのかと思いきや、バスは経路通り淡々と走った様子。みつい台外周から大学エリアを抜け、東楢原から秋川街道を進む。運行開始時は北上して高尾街道から四谷に向かっていたが04/19から一部経路変更され、少し南下してから浅川を渡って八王子市役所横を抜け、日吉町から陣馬街道を進むことに。さすがに西八王子駅前はショートカットしてくれて、結局10分ほどの早着にて四谷バス停降車。添乗乗務員が降りて「ありがとうございました」との挨拶で送ってくれる。経路ではこの後高尾街道から高尾駅前を経由するが、さすがに今日は陣馬街道を恩方車庫へと向かっていった。


お気づきの方もいるかもしれませんが、乗車日は月曜深夜に加え、かのサッカーW杯日本×カメルーン戦当日。当方も酔客のやりとりとラジオ中継を聞き分けていたのですが、もしやそんな特異乗車?も…とするには丁度試合終了が出発時刻直前ということで、時間が中途半端だったのかも。とはいえ京王便などと比べても、知名度に難があることを差し引いても寂しい乗りと感じられたところ、少なくとも八王子・高尾系統について先述の経路変更実施を早速のテコ入れ策?と見れば、いささか気にかかります。
実は同系統は「復活」で、1989/12から新宿駅西口→八王子駅間に深夜急行バスを運行開始。ただし利用低迷により横川・四谷・楢原方面へ延長運行したり、国立府中IC降りで谷保を経由したりなどのテコ入れが行われるも、結局1998/12で廃止となった由。実は立川バスも1990/04から新宿→立川間に深夜急行バスを運行、1992年からは渋谷始発とするなどしたものの、結局1997/03で廃止となっており、当時の社会情勢が伺えつつ、中央線が比較的深夜まで運行されていることも大きいのかもしれません。

その意味では、今回実見できなかった青梅線方面への積極策は目を惹くところ。05/14からは立川駅始発の拝島・福生・羽村方面河辺駅行「深夜ご帰宅バス」が運行開始。立川駅北口を25:15発、河辺駅には26:12着と、新宿24:50発の深夜急行便(26:10着)とほぼ同タイム。しかしこちらは途中乗車も可能となっており、青梅線最終(立川24:43発)を念頭とした多角的な潜在需要発掘を狙っているものとみられます。
ただ一方で中央線到着時刻からすると立川発が中途半端な気も。接続想定は新宿24:25発各停(立川25:04着)かと思われますが、新宿24:34発各停が立川01:12着で、遅延を織り込んでも10分程度の出発時刻繰り下げも大勢に影響しないのでは?と…。
ともあれ、この「深夜ご帰宅バス」も立川の次は拝島駅、五日市線始発前の「早朝バス」が拝島駅行など、立川バスエリアに干渉しないようにしつつの積極策、今後の展開が気にかかるところです。

***
最後に改めて始発繰上げ状況を振り返るに、“早起きの土壌があるのかも”と先述しましたが、人の流れを巧みに読み取った積極策であるなと。ただ細かい話で言えば、空港連絡バス接続を意識するなら京王八王子駅でバスターミナル内まで入ってさほど歩かずに接続させるとか、もう一歩進める手もあるのかなとも…ま、それならばいっそ恩方車庫でのP&BRのほうがベターであるなど、言い出したらキリがないところでもあるのですが。
追随や類似例が見出しにくいところですが、「信頼のトップブランド」を目指しきめ細やかなサービスの充実を図る、元気に勇気を持ったそのチャレンジに、新しいバス事業のかたちを垣間見た気がします。

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次なる仕掛けは「楽々エクスプレス」

投稿者---551planning (2010/10/26(Tue) 23:13)

ニッチ道を進める西東京バスからお知らせです-早朝バス実見の際に深夜急行バスにも乗りましたが、まさかこの展開には驚きました。

2009/11から運行開始した深夜急行バス2路線。ともに新橋始発となるとともに、銀座(アルマーニ前、関東バス深夜中距離バスと同じか)・東京駅南(国際フォーラム前)にも発着することに。
更に12月からはそれぞれ22時台にも「楽々エクスプレス」各1便を新設。こちらは浜松町BT始発で銀座と新宿には寄らないものの、新橋・東京駅南・霞ヶ関(経済産業省前)・麻布台(ロシア大使館先)・青山一丁目駅(青山ツインビル前)という興味深い経由地に。

東京八重洲や新橋発の深夜急行バスは京成グループを中心に伸張しているのは【検証:】でも注目してきたところ、基本的に東関道や常磐道方面だったところ、中央道方面への路線展開は意外性があります。とはいえ、やはり停留所に苦労した様子、銀座はそこそこの場所を見つけたものの、国際フォーラム前を「東京駅南」と称するのは多少苦しいような気もします。
楽々エクスプレスも新機軸とは思うものの、京成マイタウン・ダイレクトバスのように路線化ではなくピンポイント運行とした点の吉凶は現時点では何とも言えなさそうな-ただし、たまたまだとは思うものの、現時点で西東京サイトで未発表のところ、親会社の京王サイトでの発表となった点、グループとしての指向性という観点から更なる展開も…とまで勘ぐってしまうのは先走りに過ぎましょうか。

Re:次なる仕掛けは「楽々エクスプレス」

投稿者---第4セクター氏 (2010/10/29(Fri) 20:27)

これは面白そうですね。
12月1日は公休なので、当然の如く出撃いたしますよ。

鉄道では中央ライナーがありますが、よりニッな市場ということでして。
さすが西東京バス、我々の考える、はるか斜め上を行っていますね。

Re:次なる仕掛けは「楽々エクスプレス」

投稿者---551planning (2010/10/29(Fri) 23:53)

某巨大掲示板ではかなり前から立川方面への路線進出がマコトシヤカに流されていたのですが、都心方面強化が出てくるとは思いもよらず。
スタイル自体はめぼしいものでもない感じがしますが、かつて東急バスが終電前に「ナイト・アロー」を運行していたのをふと思い出しました。こちらは渋谷発で鉄道路線とまるかぶりだったのですが、そのあたりを踏まえての都心発・新宿非経由というカタチになったのでしょうかね。
あとは浜松町BT始発。大昔に中央高速バスの一部便が発着していましたが、京王車も入ってたのかなぁ?

【リポート】もっともっとサポート!~「深化」する西東京バス“遅寝早起き戦略”

投稿者---551planning (2011/06/20(Mon) 12:59)

ようやくリポートをまとめました。「楽々エクスプレス」中心ですが、早朝バスも盛りこんでありますよ…御笑覧の程。


最新情報は【検証:】Wiki-西東京バスの深夜早朝戦略にて
ご意見は【検証:】常設板までお気軽に!

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