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  • photo:神戸空港2006/02
  • 神戸空港
    小振りな印象の出発ロビー
  • 神戸空港
    手前からANA・SKY・JALとカウンターが並ぶ
  • 神戸空港
    ゼブラ模様が印象的
  • 神戸空港
    到着ロビーへはEVはあるもののESはなし
  • 神戸空港
    エプロン・滑走路の先は海!
  • photo:はくろタクシー
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    OCATからは日本交通も運行
  • はくろタクシー
    はくろタクシーは新車を充当
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    社名の由来をアピール
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    10人弱を乗せて姫路へ出発
  • photo:神戸シティバス
  • はくろタクシー
    一般車スペースから出発
  • はくろタクシー
    新神戸駅前で大量乗車
  • はくろタクシー
    新神戸オリエンタルホテル前
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    帰り客も大半が新神戸までとか
  • はくろタクシー
    横断幕も出され歓迎ムード
  • photo:神戸空港2011/02
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トップページ企画一覧特別リポート一覧>551planningリポート20

※当リポートは発表後の変化を反映させ再構成した Reconstruction スタイルです。

新しい100万ドルの夜景

神戸空港見てきました

2006/02/16、神戸空港が開港しました。『日本国内97番目の空港』『関西3空港時代の到来』…等々、何かと“裏のある”美辞麗句も並んだものですが、出来てしまったものをドウコウ言っても意味がなく、これからをどうすべきかを考えることこそ肝要では-と個人的には思うのですが…たまたま見た開港当日のMBS(TBS)系のニュースショーでは昼も夜中もネガティブ要素を並べ立ててかなり否定的な捉え方をしており、昼などは番組MCタレントがわざわざ出発ロビーに出向いての中継でそれをやっているのですから、何をか云わんや…と呆れた次第で。

それはさておき、新しモノ好きな当方としては出来れば早めに行ければ-と思っていたところ、ANAが2月中開港記念価格だったこともあり、紆余曲折の末2月末に訪問と相成りました。当初は六甲おろしの影響があるランディングを体験しようかとも思っていたものの、結局空港発最終便を利用することに。行程は彷徨録を御覧頂くとして、都合3回の訪問、朝晩の光景を見てきました。

空港施設編

神戸空港

ターミナルビルは4階建て。構成こそ最近ではパターン化されているきらいもありますが、小振りながら機能的な配置です。
1Fが到着ロビーと車寄せ、ロビー内にはコンビニ(ファミリーマート、Edy利用可!)があります。車寄せは2経路に分かれており、ターミナル寄りがバス・タクシー(降車のみ)、駐車場寄りがタクシー乗場と一般車乗降スペースになります。西側にリムジンバスのりばは5バース、奥から

  1. 中国(岡山)・四国(徳島・鳴門)方面
  2. 三田・西宮・OCAT方面
  3. 淡路島方面
  4. 垂水・三木・西脇・姫路方面
  5. 但馬方面

と並びます。空港連絡バスについては別項にてまとめますが、多くの路線が既存の三宮・新神戸線の延長とあってか車内精算となっており、ロビー内には券売機はおろか特段の案内すら掲出されていませんでした(外には券売機がある模様…ん?記憶にない!)。カウンターでは各路線の時刻表が貰えましたが、コレものりば案内板の時刻表の白黒コピーをホチキス止めしたというシロモノ…。

2Fは出発ロビー。動線としては、ターミナル北側に隣接するポートライナー駅から連絡橋を渡ると、正面に出発口検査場を見る形での広場に。ニュース映像などでご覧になられた方も多いと思いますが、床面の横断歩道よろしくのゼブラ模様が動線アクセントになっていますね。その中央部、向かって左手(東側)にANA、右手(西側)にSKYとJALがチェックインカウンターを置いています。ANAのチェックイン機配置が動線と合っており、手荷物を預けない場合はスマートな搭乗が可能。一方JALだと広場を少々迂回する形になってしまいます。

広場を取り囲むように土産物店が立ち並んでいますが、スペース的には小ぢんまりとした感じ、観光地空港にありがちなベタ感も少なく、おしゃれというかあっさりという印象…そんな中で、吉本関連のブースが浮きまくっていましたが。さて土産物ですが、さすが神戸とあって、スイーツが充実!神戸牛や神戸ワイン、南京街を意識した中華系や、それらを組み合わせた空弁といった御当地モノも充実していますが、全般的にお値段が…最終的に当方が買ったのは、まさにタイトル通りの「神戸空港見てきました」なるパッケージありきのクッキーと、ついつい手を出してしまった京都の聖護院八ツ橋。なお、大阪のベタ系スナック(プリッツとかおっとっととか)は売っていましたが、残念ながら?551蓬莱はありませんでした(お買い求めは阪急三宮で!)。

制限区画内に入ると、横長の待合空間、床面のゼブラ模様が続いていますが、一部ではソファとTV放映液晶ビジョンを横切るような形になってしまうのが少々気になりました。ボーディングブリッジは4本計画で、搭乗口も4箇所ありますが、何故か3~6番で振られています…拡張計画を見据えて?国際線用? 原則搭乗口での航空会社配分はないと思われる(原則東側をANAが、西側をSKY・JALが使っているが、3番搭乗口前にもJAL機器等が置かれている)ものの、東側にANA FESTA、西側にBLUE SKYのミニコーナーがあります。SKYはターミ ナル中央となる5番搭乗口を優先的にあてがわれているようで、よって写真映りも良いのですが、制限区画内での自己主張は特段なかったような。
なお、乗降分離は搭乗口前で仕切られる形態ですが、到着ロビーへはEVはあるも基本階段のみ。スペースも少々狭目なような…ちなみに通路途上ではコーヒーの香りを漂わせる装置がUCCによって置かれているのだとか。当方は体験できませんでしたが、「神戸空港に着くとコーヒーの香り…」というのはなかなかな謳い文句になりそうな?

2F出発ロビー横のESを上がると3Fへ。レストラン6店舗が配置されていますが、やはり「空港価格」の店が並ぶ中、讃岐うどん店が入っているのが当方的にはgood!まぁトッピング関係のお値段は若干空港価格ではありますが、1000円札でおつりがくる価格でお腹は満たされましたよ…機会があればおススメはお隣の神戸洋食キッチンでしょうか。海に開けた眺望をウリとするワンランク上のファミレスという感じ…なるほど、こちらの運営会社はロイヤルでしたか。ただうどん店共々、Edy等が使えないのは如何なものかと。

3F中央部、スカイコート(光庭)と称するスペースから階段を上がると、屋上階。当方は夜2回朝1回の都合3回訪れましたが、いずれの時間も人が途切れることはありませんでしたから、休日日中から夕方は余程の盛況であろうと予想されます。初回は日曜夜でしたが、20時過ぎと時間が深いことや曇天であったことから、まぁ1人で何とか動き回れる状況だったのは助かりました。次の日の夜はより天候が良かったので神戸の夜景を満喫! 一方、滑走路側は高いフェンスに囲まれ、写真撮影はおろか見晴らしとしても少々難が。申し訳程度にカメラ用の覗き窓(空間)はあるものの、思うようには取れない感じ。ということもあってか、東西両端部にもう1階分高くなっているところがあり、見晴台のような形で人気を集めていました…が、さすがに商売上手、双方ともにしっかりレストランが入っています。
なお、屋上階へはスカイコートからの階段のほかに、EVも連絡。混雑時には車椅子・ベビーカー利用者はこちらとしていたが、あの階段は高齢者にもきつく、警備員の制止を振り切ってEVも混雑…といった状況になっていた。見晴台へのアプローチ含め、動線や効率を余り考えていないような機器配置に思えました。

当方実利用は出発だけですが、ビジネス利用としては直線的に動けて便利かなと。ポートライナーからの乗換もスムーズでした。観光利用としては、土産物で少々物足りなさがあるかもしれません。また、レストランなどについても、テーマパーク的要素を意識したセントレアが特殊だと云えるものの、新北九州の足湯のような万人受けするものがないだけに、開業人気後の反動が懸念されます。
 
神戸空港神戸空港神戸空港
搭乗口は4箇所、SKYが中央に

空港バス編

神戸空港開港にあたり、兵庫県内外から連絡バスが設定されました。まず特筆すべきは岡山・徳島線でしょうか。双方とも三ノ宮などからの延長運行となりますが、SKY撤退で空路が細る徳島はさておき、国際線すら持つ岡山空港間近の岡山市街からに直行便のニーズって果たして? 岡山には飛んでいない、仙台・新潟・熊本線などの利用が出来そうではあるとはいえ…。
兵庫県内からは、但馬・播磨・北摂、そして淡路島から路線が延びています。淡路島からは2グループ5系統がエントリー、中でも洲本線はガチンコです。ガチンコといえば姫路線もダブルトラック、特に路線バス初参入となるはくろタクシーの動きが注目。はくろタクシーは神戸空港を介してOCATまで行くのですが、こちらも日交とのダブルトラックになっています。そんな中、阪神電鉄バスの西宮線は空港発1便のみという至ってシンプルな滑り出しです。

…という中からはくろタクシーOCAT→空港便と、阪神バス空港→西宮線に試乗しました。あともう1路線「隠し球」がありますのでお楽しみに?

■そのホンキ度合や如何に? はくろタクシー OCAT→神戸空港

はくろタクシーの名を【検証:】で知らしめた?のは、播磨地区と関西空港との乗合タクシー運行もありますが、やはり神戸-姫路間での深夜バス運行でしょう。2003年春から神戸-姫路間で、翌年4月には大阪-姫路間の特急便も設定するなど積極策を展開、ただ西日本JRバスが阪神間などで「深夜特急バス」を展開、あっさり散った04年初夏の状況投稿を見る限り厳しさが垣間見えており、その後どうなったのかと気にはしていましたが…。

で、今回の神戸行で真っ先に思いついたのが、空港連絡バスもそうですが深夜バス乗車だ!と。開港直前時に同社サイトを見ると、ページがあることからまだ走っているな、と当たりをつけていたのですが、いざ行くことを正式に決めた際に再度見たところ、なんとあっさり「運行中止」とあるではないですか! 結局行程を大幅に変えることにもなったのですが、神戸側乗場である東急イン前に出向いてみると、ポールはまだ残っているものの、昨年7月から運休状態になっていた由。
そんなはくろタクシーですが、よくよく調べてみると、深夜バス運休時に姫路-OCAT間昼行バスを狙っていた様子、一旦申請も行っていたようです。その意味では神戸空港開港によって念願叶った…ということになりましょうか。

ということで、向かった先はOCAT。過去何度か訪れていますが、CAT機能がジリ貧となる中、日増しに活気が増しているようで…その立役者はなんといっても四国方面への高速バス路線網。中でも2グループ計52便を誇る高松線は日曜ということもあってか夕方の段階で全便満席の表示、偶然にもみどりの窓口発券の回数券と思しきチケットを手に男性がカウンターにやってきて、案内嬢に『今日は全便満席です。予約がなければお乗りになれませんが…』と云われて呆然としていたのを見かけましたが、なんともはや。待合スペースも手狭なため大盛況、更には19時過ぎには出発・到着便が集中したことから、10バースあるにもかかわらずバスでいっぱいとなり、係員が必死に場内整理に駆け回る状況となっていました…。

なお空港アクセスでも気を吐いていまして、関空・伊丹・神戸と、成田も結ばれています…成田便は南海・千葉交通の浜松町・成田・銚子線ですが、異色というか「成田行きで売るかい?」というか…そんな中、神戸空港行は8番のりばから。チケットはカウンターで購入のこととなっていますが、まだ開業して日が浅いためか、ターミナル内の掲示が少ないことに加え、案内状も少々戸惑い気味。先述の通りはくろタクシーと日交とのダブルトラックになっていますが、日交は3往復と少なく、六甲アイランドの神戸ベイシェラトンホテルを経由。はくろは10往復、ただしOCAT発最終2便は神戸空港に寄らず姫路直行となり、運賃も経由便より安く設定する(2220円→2020円)など細かい配慮?も。さて、バスで混み合うターミナルの周回道路をそろそろとやってきたクルマはなんと日野新型セレガ! 最近あちこちで見かけるようになりましたが、どうも外見を好きになれない…という私見はさておき、乗車するのは初めて。ま、綺麗な車内でしたが、それにしても新車を奢ってくるとは。

…結局、貸切状態のまま出発。『前のお客が携帯置いて行っちゃってナァ、困るんだワ』と、当方に愚痴られても困るものの、気さくな運転手氏のハンドルで湊町ランプから阪神高速入り。ETC機器の警報音が鳴ったもののカードは装着していませんで現金払い。環状線・大阪港線と進んで、天保山・USJの夜景を楽しみつつ、海中道路のような湾岸線へ。運転手氏にそれとなく尋ねてみると、全般的にまだまだというところ、やはりOCATの集客が低調の由。『姫路から(空港へ)通勤の方が2人いらっしゃいましてナァ』と意外な話も。
広々とした湾岸線から急に道が細ってハーバーハイウェイに入り、古い港湾部を貫通すると大きく左に曲がって神戸大橋の下部を渡りきればポートアイランドへ。中公園駅手前で右斜めの広々とした埠頭道路へ。コンテナターミナルの横を抜けると急に道が細くなり、周囲の光景も広々としてくればいわゆるポーアイ2期区画。延伸されたポートライナーに寄り添えば、ほとんど利用のなさそうなポートアイランド南駅へ…『見学だかなんだか知らんけど、今日の日中は道を知らん奴がよーけ入ってきて、空港には停められんで、ここいらで停めていって大変でしたワ』とは運転手氏。
空港島内駐車場は当面搭乗者・送迎者のみに限定されており、それでも絶えない見学利用者のため、結局はこのポーアイ南駅周辺に急遽駐車場が用意されることになったとか。まぁ土地は一杯ありますしねぇ…ただ、市議会では「見学目的等の観光ニーズを見越しておいてこの有様は如何に?」との声も挙がっている由、ちょいと後手後手感があり納得です。まぁ最初の数ヶ月だけ…との予測もあったかもしれませんが、最初が肝心でもあるような。

ヤナセの大きな中古車センターを横目にすればスカイブリッジ。いよいよ右手前方に神戸空港が近づいてきました。なるほど、空港島内はレンタカー拠点の灯りが目立つものの、駐車場の外側にだだっ広い空間が広がっていますね。1Fの車寄せに到着し降車。バスはそのまま前方ののりばへ移動、待ちわびた10名弱を乗せて発車してゆきました。

神戸空港神戸空港神戸空港

空港内をひとしきり見学した後、それでも時間が余ったので連絡バスの出発風景でもと再びのりばへ。この日はSKYが機材トラブルの影響で運休・遅れが出たほか、夜の時間ではその他の便も若干遅れ気味の状況に。丁度21時発の神姫バス三木・三田方面行きが並んで待っていましたが、寂しい乗りで出発。那覇・千歳便が到着してから30分以上経過しており、待つには中途半端な時間だったのかも?
その後、白地に青線の本四海峡バス・淡路夢舞台行きが入線。いわゆる「廉価版」の標準床高速車でしたが、当方がものめずらしげにしていたのを気にしたのか、運転手氏が『マニアの人?』と話しかけてきました。

これみんな珍しがって撮るんだよネ。乗り心地?ちょっと(エンジンが)煩いけど、高速乗る分には十分。ただ下道だと揺れちゃうんだよね。「ユーロスター」って知ってる?そう、フィリピンのやつ。やっぱ詳しいねェ。あれはなかなかイイんだよ
(神戸空港便)乗ってるかって?いやいや、厳しいよねェ。何回か来た中では9人乗せてきたのが最高だったね

と、いった具合。このときも結局乗車はゼロのまま出発してゆきました…。

■一点集中にしては… 阪神電鉄バス 神戸空港→阪急西宮北口

いろんな意味でお寒い状況なので、到着ロビーでTVを見て時間つぶし。東京から来るはずの3便、仙台からの1便とも20分以上の遅れ表示となったところで、15分前ということで再びのりばへ。と、賑やかなサラダエクスプレスカラーのクルマがやってきました。てっきり関空リムジンカラーかなと思っていたので意外な感じです。阪神電鉄バス
『お客様、どちらまで』「ニシキタで」 当方の行き先を確認した運転手氏はクルマを降り、トランクをあけてやる気十分!…しかしながら結局発車時刻までに乗車したのは当方のみ。またもや貸切となってしまいました。
ちょっと気になったのは、運転手氏が羽田便などの到着が遅れていることを認識できなかったであろうこと。バスのりばには係員が配置されているわけでもなく、バスの運行や到着便の状況がアナウンスされるわけでもありません。運転手がロビーに行けば…といっても、当方が乗り込んだということもあって?おいそれと場を外すわけにも行かないでしょうし。警備員がロビー入り口内部に立っており、出発便が終わった時刻でもふらっと見学にやってきた車到着組が通るたびに「出発ロビーは2階に…」なんてな掛け声を掛けていましたが、それこそこちらをテープにでもするか、外に出て安全監視すべきではと。様々な状況を踏まえつつ、改善が必要と感じましたが、さて。

バスはスカイブリッジから神戸大橋、ハーバーハイウェイと、先程来た道をそのまま戻ります。新神戸駅に向かう便は港島トンネル経由で真っ直ぐ走れますが、三宮方面や高速方面にはポーアイ島内でぐるっと迂回させられる形になるようで。オマケに乗ったクルマは一瞬阪高神戸線方面に行きそうになり…当方もハーバーランドやメリケンパークの夜景を横目に見とれて前に向き直った時に思わず声を出しそうになってしまったのですが、まさか運転手氏も?それにしてもオリエンタルホテルの飛行機イルミネーションはベタですがさすが。
ハーバーハイウェイから阪高湾岸線へ。こちらはETCでスムーズに通り、南芦屋浜ランプで降り、下道を進んで西宮浜で左折して北上、西宮大橋を渡ります。左に白鹿館が見えれば西宮市街に入った証拠、R43・阪高神戸線と交差すれば阪神西宮駅。“貸切”なので駅前ロータリーには入らず、そのままR2に右折。JR西ノ宮駅も素通りで、阪急今津線の高架を手前に左折、JRの複々線を潜り抜けてまた右折。今津線を越えて阪急バスの車庫を横目にしつつまた北上すると駅前へ。神戸線を潜り抜けてアクタ西宮を時計回りに巡れば、ようやく終点です。当方が降り立つと、回送幕を出して足早に走り去ってゆきました。

■地元では注目度満点? 有馬温泉観光協会(神戸シティバス) 神戸空港→有馬温泉

さて翌朝再び空港へ。開港記念で期間限定運行中の、有馬温泉直通無料送迎バスに乗ることとします。路線バスでありそでなかった同地へのルートですが、新神戸オリエンタルホテルを経由する形での運行となっており、そのあたりで上手く費用分担しているのでしょうか…で、実は事前予約制であることが前日夜に判明!とりあえず朝に指定番号にTELしたもののつながらず、ダメもとでのりばに出向くことに。
のりばは一般車乗降スペースで、既にマイクロバスが停まっていました。運転手氏に交渉するとあっさりOK。この日は神戸空港から2名、ホテルから11名が乗車予定ということで、空きがあったためですが、『そうですか…お問い合わせが多くて、電話がつながりにくいようなんですよね』とのこと。ちなみに以前の投稿でも触れていますが、運行会社は神戸シティバス、空港開港を見据える形でポートアイランド内に拠点を構えており、今後の展開が注目されます。

さて、ほどなくやってきた予約組の女性2人連れと、やはり飛び乗りの男性1名を乗せて出発。この便と有馬発最終便は神戸市内観光ルートを巡ってくれるというもので、運転手氏がガイド役を務めつつ進むことに。まずはポートアイランドの中心街に入り、いろいろな博物館やポートピアランドの紹介、といってもポートピアランドはもうすぐ閉園になってしまいますが…神戸大橋を渡って浜手バイパスを進み一気にハーバーランドへ。路肩に停めて運転手氏がパンフレット片手に2月のイベント紹介…各種チラシをたくさん積んでおり、『どうぞお持ち帰り下さい』とのことで、このあたりからも補助があるのかないのか…ともあれ運転手氏は大変であります。引き続きガイドをしながら中突堤からメリケン波止場近くの道路を通り、旧居留地・南京町を右左に眺めつつ、鯉川筋を北上。山手通から北野坂を駆け上がれば異人館街。そして細道を抜けて新神戸オリエンタルホテルに滑り込みました。ここまで30分ほどでしたが、まぁまぁコンパクトに場所場所を押さえてあって楽しめました。初めての人にはまず雰囲気が味わえて、行ってみたい!となりそうで良いのでは?
ここで女性ばかり15人ほどの団体を迎え、車中は賑やかに…ただ、どうも話を聞いていると、この団体さん、地元の方のようで。『タダだからいいわよねぇ…』との声も挙がり、さすが抜け目ないといいましょうか。それもそのはず、三宮・新神戸から路線バスでは片道680円、新神戸から電車だと2回乗換で720円ですから、往復だとランチができるというもの。長い新神戸トンネルに入ると運転手氏、こんどは有馬温泉の盆踊り唄のテープを流して雰囲気を盛り上げます。箕谷から阪高北神戸線をしばし走り山向こうの開発風景を眼下に楽しめば、有馬口ランプからは林間の小路を進むとあっさり?有馬温泉街へ。太閤橋傍の有馬温泉駐車場が終点です。地内には送迎バス運行の案内が各所に張り出されていて、折り返しまでには1時間以上ありますが、早くも『このバスが?』と注目を集めておりました。

まだまだ空港利用がついていない状況ではなんとも判断しかねるものの、ダブルトラック路線が多いのがまず気にかかります。はくろ姫路線では通勤利用もあるとの話なだけに、ある程度の整理ないし共同運行化が望ましいのかなと。
本論でも書いたように、見学需要は数ヶ月というところでしょうが、裏を返して空港連絡バスの定時性が確保されなければ路線自体の維持が難しくなるだけに、きっちりとした対応を期待したいところ。と同時に、航空遅延時の到着受け便の運行についても配慮が必要なのではと感じられたのでした。
 
そしてJALは…

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MiniRepo

5周年の神戸空港に降り立って

投稿者---551planning(2011/03/02 08:00:00)

2006/02/16に開港した神戸空港、今年で5周年を迎えました-開港時点でもその前途は厳しいものとされていたところ周辺環境の激変もあり、独立採算前提とされてきた空港運営に2011年度神戸市当初予算案で別会計からの資金繰入方針が示されたことで、まさしく転換期に入ったものとも云えましょう。
開港時にはJAL・ANA・SKYの3社で羽田(11往復)・新千歳(3)・仙台(2)・新潟(2)・熊本(1)・鹿児島(4)・那覇(4)の7都市27往復でスタートも、2010年だけでもJAL破綻を受け残っていた4路線から完全撤退、一方でSKYが西の拠点空港と位置付け2010年だけで7路線を開設(ただし同年内に福岡・旭川線を廃止)するなど目まぐるしい変遷を見せています。
2011/02現在ではANA・SKYが羽田(8往復)・新千歳(4)・茨城(1)・熊本(2)・長崎(4)・鹿児島(2)・那覇(5)の7都市26往復と、路線便数では開港当時と遜色ないようにも映りますが、九州方面航路の比重が増えている点は九州新幹線全通後の動向が注目されますし、なによりもSKYを中心に運航機材が小型化されたことなどから、搭乗者数にその数字が現れています。

  • 2006-2007 269万人 7都市27往復
  • 2007-2008 297万人 6都市29往復 【廃止】新潟 熊本 【就航】石垣
  • 2008-2009 268万人 6都市25往復 【廃止】鹿児島    【就航】熊本
  • 2009-2010 231万人 5都市26往復 【廃止】仙台
  • 2010-2011 223万人 7都市26往復 【廃止】石垣     【就航】茨城 鹿児島 長崎  ※福岡・旭川は期間内で就航→廃止

…数字は正直という反面、数字だけでは見えてこないこともあるのかなぁとも思ってみたりもするのですが。
というわけで、でもないのですが、たまたま02/17に神戸に行く用事があったので、久しぶりに使ってみることとしました。

当方の神戸空港利用歴を振り返ると、2006年と2007年に各1回(=出発2)、2009年に2回(=到着2)と計4回の利用。あと別に陸路で1回訪問していますが、訪れる度に「寂しくなるな」というのが結局は正直な感想だったり。
端的に示すのが訪問時に毎回チェックする空港連絡バスのりば-開港時には県内路線を中心にダブルトラックが相次いだのも束の間、まさに櫛の歯が欠けるがごとく路線が減ってゆき…当方が試乗した便のうちはくろは早4ヶ月足らずで撤退、阪神も2年持ちませんでした。有馬温泉無料送迎バスも当初予定よりは延長されましたが、こちらも1年持たず。
神戸空港 というわけで今回も降機後真っ直ぐ向かってみると、現存するのは神姫バス2系統(三田・三木恵比寿方面)に山陽バス(垂水方面)とJRグループ(鳴門・徳島方面)各1系統の4系統。徳島線こそ13往復が入るものの他の路線はあっても数便ということで5バースのうち手前の2バースのみの使用、それでも寂しさがつのります。

到着ロビーに戻ると、ファミマはそのままでしたがレンタカー窓口も人気がありません。トイレのある通路の奥には2010/07にペットホテルがオープンするなど、全館的にテナントの入れ替わりが進められている様子。2Fの出発ロビーでは変わらぬスタイリッシュな内装に違和感をもたらしていた吉本興業系のグッズショップがなくなり、リラクゼーションルームに。近年の流行りもありスイーツ系の単独店舗も増えていました。
3Fのレストラン街も一部店舗入れ替え中でしたが、上島珈琲店と讃岐うどん、ロイヤルのレストランはそのまま。いい意味で棲み分けが出来ていそう…4F展望スペースは早朝かつ小雨とあって人影もなし。両端の展望レストランのうち、中華バイキングは昨年末閉店となり3月にパーティールームとしてリニューアルオープンする由-そういえば神戸空港には開港時点でビジネスラウンジや団体待合室がなくそれぞれ2009年に整備されたものの、ビジネスラウンジこそなんとかターミナル内にスペースを捻出したものの団体待合室は別棟となっています。

改めて出発ロビーに戻ると、朝の出発ラッシュ帯とあってそれなりな人出かと。到着時点でANAが1機とSKYが3機並んでおり、うちSKY1機はタラップ。7~8時台に羽田行と新千歳行のANA・SKY両便が相次いで出発すると、ANA那覇便、SKY茨城便と長崎便…と続いてゆきます。羽田発着枠の絡みもありANAは03/27から羽田線を1往復増便、逆にSKYは1往復減便となるものの成田等への新規就航を織り込んでおり、去る1月には神戸空港への格納庫整備を発表するなど「西の拠点」強化方針を進めています。
到着ロビーには「神戸から北へ南へ。」とのコピーが入ったSKY広告も出されていますが、JAL撤退もありその存在感は増すばかり。先述の通り九州新幹線後の動向が注目されるところですが、福岡線など変り身の速さで知られる?SKYなだけに、まず格納庫ができてみないと-と考える必要もなきにしもあらず、かと…これは蛇足ながら、ジェイエアの小牧格納庫はどうするんだろ。

今回は所用のためとあって滞在時間は20分程。ポートライナーで三宮へ向かいます。結果的に空港アクセスの絶対的存在であるポートライナーも開業30周年を迎えました。2006/02の空港延伸、2009/11の初代8000型電車引退と次代は着実に進んだ印象を受けます。丸みを帯びたステンレスボディにブラックフェイスの2000型車両に乗り込み先頭かぶりつきと洒落込みましたが、カート片手では前向き1人席がベストの時間帯…中心エリアで立客多数となり、到着した三宮では折返列車に乗車する長蛇の列! 朝晩のラッシュ時間帯に乗り合わせるとかなり大変-との話も聞きます。神戸空港
延伸区間こそガラガラの状態は続いていますが、中央市民病院移転や来年運用開始予定の次世代スパコン「京」などを受け今年7月に3駅名称変更が決定するなど着実に沿線開発は進んでおり、車両置換とあわせ編成数も5本増えているものの今後ダイヤの工夫や更なる編成増となってゆくのかがある意味ひとつのバロメーターにもなろうかと。

さて、去り際に改めて空港島を見下ろすと、空港駐車場よりも関空ベイ・シャトルの駐車場のほうが目立ちましたね。神戸空港開港から半年後の2006/07に就航したベイ・シャトルですが、当初は集客に苦しんだものの神戸側駐車場無料などがウケたのかその後利用が伸び、2009年度に単年度黒字化、去る01/20に150万人を突破し、2010年度だけで約39万人に達する見通しなのだとか。
もともと1994/09の関空開港後からジェットフォイル「K-JET」が運航されていたところ空港連絡バスより割高だったことなどから利用は低迷、米同時多発テロ等による影響などから2002/02で休航となっていました。復活時に運賃を抑えた(空港連絡バス1800円(当時)のところポートライナーセット券で1600円→その後1500円に値下げ)ことも利用を支えたものと思われますが、なにぶんK-JET次代からの累積債務もあり補助を受けての経営が続いていることから、04/01に初の運賃値上げを実施することに。新運賃は片道1800円(ポートライナーセット券同じ)となり空港連絡バスの1900円よりまだ安いものの、往復割引が日帰りを除いて廃止される(2700円から結果3600円と900円の値上げ、空港連絡バスは30日間有効で3000円)など影響はありそうな気がします。

 

謎のフットバス神戸線延伸

投稿者---551planning (2011/03/06(Sun) 08:21)

櫛の歯が…などとしてしまった神戸空港連絡バスですが、03/01から新顔が! 高松エクスプレスによる「フットバス神戸線」7往復のうち神戸行2便のみ神戸空港・海上アクセス行となりました(空港発便設定はなし)。

神戸空港着は10:12と17:12、羽田乗継にも中途半端な時刻設定、関空へは高松から直行する空港連絡バスもあり、この設定は謎です。海上アクセス駐車場の一角には中国JRバス「ポートレイク号」用の待機スペースがありますが、フットバスは出資母体である加藤汽船の絡みもあり新港フェリーターミナル至近を待機場所としているそうなので、ポートアイランドを越えて空港島まで行く理由もあまりないというか…ちなみに加藤汽船はベイ・シャトルの運航受託を行っていることが影響しているのやも。


ご意見は【検証:】常設板までお気軽に!

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