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はやて八戸

「はやて」だけじゃぁツマラナイ…でしょ? 「正月パス」2003東北筋旅日記

どうも、551@こんばんは。遅ればせながら、明けましておめでとうございます。
本年も【検証:】を御愛顧賜りますよう、宜しく御願い申し上げます。

さて、昨年元旦に続き、JR-E発売の「正月パス」を使いまして東北筋を駆け巡って参りましたので思いつくままに所感を書き綴ろうと思います。昨年は久々の新幹線乗車とあって全線・全車種乗車を狙うというてんこ盛りの内容でしたが、今回はなんといってもの八戸行きという事で、東北新幹線沿線の未乗小私鉄を巡るという構成と致しました。

●旅の始まりは…

半月前の12/15(日)。当方はJR沿線に住んでいないので、始発電車で最寄りとなるJR東京駅へ。八重洲口中央にあるみどりの窓口、05:30というのに結構混雑してました。もちろん朝イチの新幹線に乗る所用客が目につきますが、「御同輩」が正月パス購入とともに複数の指定席確保に走るため、1人当たりの処理に時間が掛かっているためで…。
当方はG車用パス(¥13,000)と東京発初便の「はやて91号」の席を確保、この時点で「2列A席」ということで、基本的に3列目から売る(1・2列は最終的に車掌持ちとされる)指定席券発売のセオリーからすると、いかにプラチナチケットになったのかということがお分かり頂けようかと思います。何でもこのあと、01/01、/02の「はやて」「こまち」は全車指定とあってそうそうにほぼ完売状態となったとか。ま、詳しくはかの2chのこのスレッドをお読み頂ければと…(「Suica」のときもそうですが、真偽は二の次としてもこととりあえずの情報収集ツールとするとかなり使えます)。

 

「はやて」は北へ。

雪の新年にとも云われた首都圏。結果的には杞憂に終わり、当方が家を出た05:00前は空気も澄んでいました。凛とするような寒さに新年の思いを馳せます。
発車20分ほど前に東京駅22番線ホームに向かうとすでに「はやて・こまち91号」が入線済み。特に両編成の連結面ではひっきりなしにフラッシュが焚かれます。隣の上越・長野筋ホームも「御同輩」含め新年に旅立つ人、東京での年越しを楽しんだ人で賑わっています。はやて八戸
G車は6割ほどの乗り。思い思いに身のまわりを整えると出発時間。一路北を目指します。上野で1割ほど、大宮で残り3割を飲み込んでプラチナチケットを持った人々がほぼ揃いました。無論過半は青年男子、少年も見えますが、カップルや家族連れ、女性の2人連れという構成も見受けられました。いずれにしてもまぁ普段のG車スタイルとは若干違っているのかも知れません(という当方もこんなときでなければ乗ることなどないので実際は分からないけれど)。

関東平野北上とともに空が白み始め、雲も切れて日が差します。「御来光」とはいきませんでしたが、雲の切れ間から顔を出した初日に願いを込めます。
ここでおしぼり&ドリンクサービス。昨年は紙製の缶コーヒーやウーロン茶だったのですが、今回は「グリーンアテンダント」が紙コップに6種類の飲み物(温:コーヒー、紅茶、日本茶 冷:コーヒー、アップルジュース、ウーロン茶)を注いでくれるスタイルに。手間が掛かるのでどうかな…さらに「はやて」「こまち」だけのサービスになっておりました。
那須塩原を抜け南東北へ。ちらほらと地面の白いものを見かけますが、昨年よりは全然少なかったですね。郡山・福島も街中では雪は見られないところも、という感じでした。阿武隈の丘を駆け抜け、平野に飛び出せばまもなくピーカンの仙台。改めて見れば駅東方は電器店が目立ちます。
昨年は昼の「こまち」で駆け抜けた北上への道程、時折吹雪いていたのを思い出しましたが、今回は眩しい日差しに多くの窓でブラインドが下ろされます。さすがに車内は盛岡まではまったりとした雰囲気となりました。

盛岡で車内がざわつきました。「こまち」解結ショー見物でしょうか。ホームを前へと進む人も見られます。先に「こまち」を送り、遅れて「はやて」はいざ延伸区間へ進みます。大きく右に弧を描きながら盛岡市街を周りこみ、トンネルへ。乗車はE2-0番代編成でしたが、ここで車内には若干のビビリ振動が。いたづらに窓框にタバコを立ててみますが、すぐ落ちました…最新鋭のE2-1000番台ではフルアクティブサスペンションがついているということですが、在来車はおいおい改造対応とのこと。
いわて沼宮内、二戸とトンネルの間の明かり区間にあるといっても過言ではない感じ、それにしても速い!トンネルが途切れたと思ったら八戸の平野に出ました。遠くに市街を見る手前で減速、大きな筒の中に滑り込むと、3時間ちょいで無事到着と相成りました。

  • Photo:十鉄&三沢空港
  • 十和田観光電鉄
  • 十和田観光電鉄
    三沢と十和田市を結ぶ十和田観光電鉄は車両購入で新陳代謝
  • 三沢空港
  • 三沢空港
    滑走路とはゲートで仕切られ「民間機発着時」のみ開かれる三沢空港

三沢に見る「はやて」の影響

八戸駅をゆっくり見る間もなく、混雑する階段をするりと抜けて青森行き「つがる91号」へ。485系のリニューアル車も雪にまみれて迫力ある姿になっていました。自由席に腰を下ろしてまもなく発車、北を目指す人で車内はほぼ満席という感じ、車掌は車内販売がないことを詫びたと思えば『4号車デッキが水浸しで…』とまさに平謝り状態。
真横をライトグリーンの「スーパー白鳥」が駆け抜ければ北海道への気分が高まるも、すぐ次の三沢で下車、十和田観光電鉄で十和田市へと向かいます。古びた駅舎から出るのは雪に眩しいステンレスカー。「はやて」にあわせるように導入された元東急車は、走り出してみればVVVFの独特な音が…。
駅前に広大な土地を持つ古牧温泉の中をそろりそろりと抜け、一路十和田市駅へとそのパワーを持て余し気味かのような走り。さすがにここまでくると雪もそこそこ深く、頼れる鉄路であることには変わりない…ことを祈りたいような気がするほど途中駅での乗降はなし。終点の十和田市駅はとうてつダイエーのSC併設(というか取り付く感じ)で、店内と駐車場は元旦ながらかなり賑わっていました。併設のバス乗り場からは十和田湖はじめ青森・野辺地・八戸など十和田市の拠点性が伺えます。
線路はその先も延びており、操車場的なところにこれまた元東急の古株鋼製車が永い眠りについていました。

三沢へと戻りこの先の座席指定を手配、市内100円バスなどを見学してしばし、今度はバスで反対側の三沢空港へ。「はやて」と真っ向勝負になる空路、羽田とは1便減りながらも3便で結ばれていますが、訪れたときはタイミングが合わず札幌便を見学、後に出る伊丹便待ち客含め小ぢんまりとした空港内は結構混雑していました。
札幌便が遅れたため、屋上でその到着を見ましたが、米軍含めの軍民共用ということで、民間スペースは敷地の端っこ、さらにゲートで隔たれているという関係、まずゲートが自動でするすると開くとMD81が遠くの滑走路にランディング、さらにこちらのスペースまで延々向かってくるという感じでありました。
折り返しのバスも遅れるということで止む無くタクシーに乗車、バスで向かったときも感じましたが三沢も市街地と駅が結構離れているんだと思いつつ、結果的に1本前の電車に飛び乗ることができて八戸へ戻ります…時は金なり。

「在来線」を想う

「三沢シャトル」と方向幕に入れられた区間電車で八戸へ。これまたライトグリーンの「スーパー白鳥」と離合、乗りたかったんだけど…。今回は先を急ぐのでIGR&青い森鉄道試乗を含めた再訪時のお楽しみとしておきましょうか。
八戸では駅前を駆け足でチェック、丁度「はやて」到着を受け、昼時とあって少ないレストランなどが大混雑!せめて地場産センターは開けてても…遠い市街地への100円バスももっとあれば回遊性が増すのかなとも恨み節。
駅自体はデザインこそ目を見張るものはあれどその構成は在来線と区分するスタイル。丁度接続の「つがる」の到着遅れで連絡改札口が大混雑しておりました。無論新青森延伸時はこうしたスタイルが必要になるにせよ、新幹線で2面4線を持て余しているところを見ると、「つがる」「白鳥」とのホーム接続を考慮した弾力的なホーム構成があっても、と思います。新八代に期待、ですね。

確保した「はやて16号」G車席は1Dということで壁を見つめながら、引き当てたE2-1000のフルサスペンションの機能を実感するようなすべる走りを楽しみつつ盛岡へ。ここから一ノ関へ向かうのに接続が悪く、40分ほどをぶらぶら歩き。まずは「こまち」との併結模様を見学、しかしギャラリーが多く、遠目での観察としましたが、約1時間ごとの併解結ショーはいつも大人気のようで、それを知ってかどこぞの併解結とちがい慎重というよりもゆったりムード。まぁシステマティックかテクニックかは前提条件含め議論のあるところなのかと感じつつ。
在来線ホームで山田線快速リアス宮古行きを見送りましたが3両で100人ほどの乗り。その他は701系の天下で、「はつかり」なきあとは見事なまでにひっそりとしておりました。IGRホーム乗り入れる形となる花輪線含め分離されており、改札口もコンコース奥に押し込められたような感すらあるのは…。
駅前に出てこんどはバス乗り場へ。盛岡は路線バスがオムニバスタウンとして系統整理が進んでおり、また106急行に代表される新幹線連絡高速バスの集積もありますが、駆け足になったもののその勢いを感じることができました。ただし甲府といい、グリーンの国際興業色と出会うとちと面食らいますね(グループ会社の岩手県交通。本家では消えたローマ字呼称(IKK)の文字も入っています)。はやて八戸

「Maxやまびこ60号」で一ノ関へのショートトリップ。E4系2連の16両は迫力満点、乗ってみてもさすがのDDからの眺めは新幹線G車に相応しい光景…東海道筋ではもう味わえなくなるとは、「新幹線=100系」世代としてはまたひとつの感慨です。
一ノ関では「はやて・こまち」の退避。反対側ホームに上がり待ち構えます。と、光が見えたかと思うと轟音とともに列車が駆け抜けました…まさに「疾風のように現れて…」。それにしても覆われる駅舎内では物凄い音になりますね。
一ノ関でも30分ほどの調整時間。駅前に出ると派手なカラオケの建物が目に入りましたが、よく見れば同じ書式で「バスセンター」という文字も…。1Fに窓口とちょっとした待合、奥にはプリクラコーナーとカフェスタンドと、小洒落た感じの空間に仕上がっていました。「喫茶店」でない分気軽に飲み物を…という雰囲気になる分、巧いリニューアルと関心しきり。比べて駅の方は蕎麦屋に軽食堂と、こちらはこちらで無難なんでしょうね。
一ノ関は盛岡圏と仙台圏の境界、仙台色の701系で石越へ向かいます。一ノ関で買い物帰り然の人で2両のロングシート車がさらっと埋まる感じ、石越でも半分以上が乗ってましたから、「一ノ関圏」の奥深さを感じました。それは言い換えれば盛岡以北と違う在来線の旅客流動の存在を思わせるに十分であり、すなわち「経営できるか」というところの根源にも繋がるのかなぁと漠然と思ったりも。整備新幹線並行在来線問題は現状JR-Eの事例しかないがために-Eへの視線の厳しさもありますが、改めて「経営分離」と法制化されるに至った経緯と将来展望を検証する必要があるのかなとつい考えました。

  • Photo:くりでん
  • くりはら田園鉄道
  • くりはら田園鉄道
    JRとは向かい合わせで別駅舎の石越駅…ただ建物内は閉鎖、ホームへは脇道から
  • くりはら田園鉄道
    若柳には「電車」の中に元名鉄LEカーが
  • くりはら田園鉄道
    「細倉マインパーク」まではさらに徒歩10分ほど

栗駒暮色

石越からくりはら田園鉄道へ。JR駅とは向かいの別の建物が「栗原電鉄」時代を偲ばせます。奥の小ぢんまりとしたホームにはディーゼルカーがぽつんと待ちます。前面にはしめ飾りをつけた正月バージョンでした。
JRとの接続を考慮したのかどうかというダイヤで発車、架線のない架線柱が続く中、淡々と西へ走ります。若柳では役割を終えた電車たちが留置されており、旧名鉄LEカーとの対面は意外でした。住居が途切れ一面の田園風景も真冬では荒涼感が強く、その中での東北新幹線の高架がより無機質に映ります。新幹線と交差後東北道を潜り抜けてもまっすぐ西へ。遠くにイオン系のショッピングセンターが見えるも鉄道需要とはなんら関係なし。
南を見れば元旦の夕陽が灰色の雲の間に赤く差し込み、消え行きました。外が徐々に暗闇に包まれる中、ようやく街並みに入り込むと栗駒。石越行きと対向するとその先は山間路線の様相となりしばし、終点の細倉マインパークに到着したときにはすっかり漆黒の闇が周囲を包んでいました。

…この間、当方を除くと区間利用者2名。こと若柳-栗駒は全くの無人という状況。元旦という特殊要因を割り引いても、鉄道のネットワークから取り残されたこの元鉱山鉄道の状況を思い知る気がします。
帰りは沢辺までの乗車。ここも途中で2名が乗車したのみ、沢辺で交換した細倉行きも5名ほどの乗り…列車が消えた後の駅舎に石油ストーブだけが存在感を誇示しているかに思えました。

ここからくりこま高原駅までシャトルバスが運行されており、各駅の時刻表にも明記されているのですが、改めて停留所の時刻を確認して嫌な予感…駅員に確認すると『あぁ、今日は全面運休だよ』と気の毒そうに…。出たぁ!正月運休とは頭の片隅にあったにせよ…。改めて駅員配置駅であったこと、引いてはくりでんがタブレット閉塞であったことに感謝?、しかも沢辺からは東日本急行バスの高速仙台便があることを知るという収穫も。次の便もすぐだったのですが、先の行程上これまたタクシー選択と相成りました(駅前に営業所があってこれまた良かった)。はやて八戸
クルマで10分ほどでくりこま高原駅に。とても歩ける距離ではなかった…。それはさておき、駅前の大きなタワーにもびっくり。くりはら交流プラザ(エポカ21)というホテルなどの施設で、タワー上に人影も結構見えたから地域のランドマークではあるンでしょうが…。
ここでも「はやて・こまち」の通過を目の当たりに。一ノ関は通過線だったのですがここはまさに本線にホームを足した部分なだけに、「衝撃波」も相当なものでした。

くりこま高原から再びE4G車で仙台へ。古川は街の灯を見た分その規模の大きさに改めて驚いたのですが、新幹線開業当時こんなに栄えていましたっけ?例は違うんでしょうが東京と新横浜の関係になるんでしょうか?高速バスも増強されてますし、東北本線から外れていた街なだけに意外な感じがしました。

お札で余りがくる都市間高速バス

仙台駅の喧騒を楽しむ間もなく徒歩で5分ほどの広瀬通宮城交通高速バス乗り場付近へ。ハンドマイクを持ったおじさんが『福島行きバスです』と呼び込んでいます…。宮城の観光バス会社だった富士交通が2002年の規制緩和を受けようやく10月から高速バスに参入、仙台-福島/郡山線で既存会社(宮城交通・福島交通・JRバス東北共同運行)と競っていますが、参入後の状況はどうも芳しくないようで、12月にははや運賃値下げを実施、仙台-福島間が900円から800円となっています(既存バス便が通常1,000円、JR在来線利用で1,280円)。
宮交バス案内所からの?放送でも共通回数券が使えないことを交えつつ、盛んに宣伝されていましたが、結局乗車は当方含め3名。こと仙台は2日が有名な「初売り」ですからそんなもんかとおもっておりましたが、待合室内には結構人がいましたし、乗り合わせたオバちゃんも『7時40分があるカナと思ったらこのクルマがあるって聞いたのよ…』と半信半疑の様子、どうもまだまだ浸透していないようであります。

はやて八戸

19:00に発車、広瀬通一番町停留所も乗客0。ここで「客室乗務員」の女性ガイドから各種説明、片道ないしは往復の乗車券を購入し、渡される切符は下車時に手渡すこと、お茶かコーヒーかを聞かれインスタントながら温かい飲み物が手渡されました。車内ではTV放映されており、発車直後まではフジテレビ系新春かくし芸が、高速に入る前後からはNHK衛星第1放送が流され、丁度7時のニュースを見ることに。
宮城仙台ICから東北道へ。真っ暗な中を当方的には丁度いい、「攻めた走り」を見せてくれます…と、村田JCTのあたりからさすがに疲れが出て記憶途絶…気づけば県境を越えた国見あたりから福島盆地を見下ろすあたり、福島の灯が綺麗に見えます。
既存バス便が降りる福島飯坂ICを素通り、市街を約1/4周した福島西ICで高速を降り、「コスモ石油」だ「サンクス前」だ“まんま”の停留所を通り過ぎて福島駅西口に到着、ここで1名が降り、福島駅西口で残り全員が降りました。「西口」といっても既存バス便がロータリー内に入るのと比してちょい離れた路上と、ここは後発組の若干の悲哀を感じさせます。

既存バス便との乗車比較ができていないところでの諸評はという気もしますが率直な感想をば…客室乗務員による肉声案内はなんといっても新鮮ながら、通常の高速バスの運行形態からすれば「だから?」というものでもあり、ドリンクサービスは良しとしても車内にトイレがないのは画竜点睛を、とも。厳しい中で逆に運賃に訴えたところで会社の本気度合いが伺えるにせよ、800円という設定は既存バス会社が対抗策として既に参入前の昨年8月から期間限定ながら設定されており(10月末予定が1月末に延長されている)、経営的に「付加価値」を廃せば運賃的にどうなるのかという気すらします。トータル的にインパクトという意味ではかなり薄いという気がしました。ただし福島市内、あるいは郡山市内での路線設定は独特でもあり、さらに既存バス会社が手を付けていないP&Rなどの「ひとひねり」があれば、とも思えるものでもあります。逆に仙台側が同一の停留所ということも考慮点になるのではないかと。
ともあれ、手を挙げたことに対しては素直に評価すべきではないでしょうか。規制緩和当初は山形線、仙台空港線、果ては新潟線…と派手な打ち上げ花火がなされていましたが、今後の決断はかなり重いものになるかもしれません。新規参入の難しさを垣間見た気もしました。
蛇足ながら、JR-Eとしてもこの状況は、ということで仙台-福島間に新幹線タイプと在来線タイプ(追加負担で新幹線対応)の往復切符や回数券を売り込んでいますが…。快速もありますよ、3往復ですが…。

再び元東急車との出会い

福島交通飯坂線で今回の旅の締めとなります。時間がちと空いたので軽く食事でも…と思いきや、駅頭はほとんど閉まっており、辛うじてミスドで中華ソバをかっ込みました。はやて八戸
飯坂線ホームはJR福島駅の北端、阿武隈急行と島式ホームを分けます。衝突防止装置がやけに新しいなと思えば、一昨年春にブレーキ故障で電車が突っ込んだ事故があったそうで。不幸中の幸いは運転士・乗客の怪我が軽傷で済んだことで、同じような事故は関東鉄道取手駅事故のように死亡事故にもなりうるだけに当然とはいえ対応を評価したいですね。
で、20分ちょいの市内電車、2両編成の電車に20人ほどの乗客を乗せて発車、こまめに停まりつつ途中乗車もあるなど市内流動の意外性を見、まさに下駄電の存在感をも感じながら飯坂温泉へ。奥州三名湯のひとつ、東北最大の温泉歓楽街もさすがに元旦の21:00過ぎとあっては静かなもので、当方も早々に折り返すことにしました。
飯坂温泉駅は結構立派な2層式、ステンレスの電車が似合う小私鉄的光景です。ただ車内には福島-仙台線高速バスの広告は良しとして、平成11年現在の時刻を掲げているようではダメなのでは?それはともかく、意外にもツーマン式でしたが、車掌のきびきびとした動作は安心感が持て好感でしたよ。

最後はリベンジ?

最終「つばさ130号」で東京へ戻ります。福島到着時に横を3度「はやて・こまち」が猛然と通過、乗車の「つばさ」は単独運行で東京へと走ります。去年はこれがE3'だったために全車種乗車を果たせませんでしたが、今回は400系でした…尤もG車は売り切れ。ただし4両になっている自由席がガラガラで、最後にボックスを作って脚を伸ばすという本来の?スタイルで2回目の正月パス旅行を終えたのでした。


これで東北筋で残すは秋田内陸縦貫・由利高原・山形と3セクを残すのみ…おっと、IGRと青い森もですね。はや来年は決まったかなぁ?
あととって付けですが、各地の駅で書かれていたのを見てほぅと思ったのは。JR-Eの対東京割引商品「TYO」が15周年だそうで。仙台などではTVCMも打たれているなど力が入っていますね。2002年は東北・上越(大宮)開業20年、山形開業10年、秋田・長野開業5年、さらには八戸延伸という記念の年になったJR-Eの新幹線群、これからも首都圏の、そして何よりも東北の人々の旅を彩ってゆくことと感じ入りました。

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「JR東日本パス」で試行?される「対策」

投稿者---551planning(2003/01/22 21:48:47)

自己レスです。
JR東日本は01/22、昨年の完全民営化達成謝恩企画として、3月の土日計6日間のうち1日または連続する2日間有効の新幹線含む特急以下自由席乗り放題型きっぷ「JR東日本パス」を発売すると発表しました。

ここで目を惹いたのが、1日あたり2枚(2日間用なら利用日制限なく4枚)の指定席「権」。変更制限もついていない様子で、マルスでチェック可能ということなのでしょうか。
これならば「正月パス」があれば無尽蔵に指定席券が取れる…という事態もなくなりそうですね。尤もこの場合制限枚数をどれだけにセットするか、という議論にもなりそうですが、当方が実際この正月に使ったのが4枚(他、確保できず自由席利用が3回)ですから、10枚もあれば十二分でしょうね…。はてさて。

遅きに失し、かつ中途半端な「取り逃げ」対応

投稿者---エル・アルコン氏(2003/01/23 16:06:07)
http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

裏を返せばそれだけ一部で「ドロンと」と呼ばれている取り逃げが看過できないところまで来ているというところでしょうか。これは指定券コレクションも多分にありますが、予定変更などを織り込み本来は同時に実行不可能な予備の行程まで取得したり、隣席を押えて一人占めを計るといった輪をかけて非常識な行動もあるやに聞いています。

JREの各種パスが指定券対応になり、さらにグリーン車用も出来ましたが、サイバーステーションで見ると有効日初日朝の下り新幹線や、最終日夕刻以降の上り新幹線ではグリーン車から埋まるという怪現象?が散見されます。
それでもこれが各種パスを持った人が実際に乗車するのならまだ救いがありますが、「ドロンと」だったりすると悲惨で、見掛けの「満席」で高額の収益が望める個札客を断っていたりしたら経営に与えるダメージも計り知れません。

新幹線では自動改札機の通過で車内検札の省略が可能というようなきっぷ単位の個別対応が可能になっているご時世、発券時に「ドロンと」が発生しないように同じパスによる同一列車や、絶対に乗り継げない列車の指定席の発券をブロックする位の機能を追加しないのは、一部の不心得モノだけ高笑いして、実際に乗りたい人の利用を阻む自体を追認しているようなモノです。

また、短距離乗車により長距離乗車が阻まれるケースもあるようですが、安易に指定券が取得できる商品を発売する以上、その対策も必須でしょう。
ちなみに、そうしたプログラミングは実際に「サンライズ」であり、姫路以東の利用と岡山以西の利用ではサイバーステーションで検索すると違う結果が出ます。これで夜行としては実は「銀河」なんかよりも使い勝手の良い時間帯である上りの三ノ宮や大阪からの利用がブロックされるのはなんとも辛いのですが、一方で東京→横浜や熱海という通常非常識と考えて良い利用形態でも、例えば東京→姫路と同じ条件でブロックしているようで、もう少し列車の特性に配慮した木目細かい対応が望まれます。

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E・Eきっぷ(第1次)の教訓か二の轍か

投稿者---エル・アルコン氏(2003/03/18 11:43:36)
http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

JR東日本の「完全民営化」による「お客様感謝月間」記念商品として発売された「東日本パス」は、それまでのフリー乗車商品と異なり、指定券発券を1日用で2枚、2日用で4枚に制限するなど、かつての「ウィークエンドフリーきっぷ」以来久々の自由席本位の商品でした。
この発券制限は4月以降の土日きっぷにも導入されることが決まっており、乗り潰し派には残念な制限ではありますが、一方で本来の列車の趣旨に即した利用を阻害する短距離利用や、指定を受けたが乗車しないケースが目立っていただけに、仕方がないとも言えますし、ある意味自業自得の面もあります。
特に中高生の発売価格が元々が特別価格とは言え4,000円から8,000円に値上げされている(小児用2,000円は変わらず)ことと合わせると、問題の所在は容易に想像がつきます。

さて、この「東日本パス」ですが、なかなかのヒット商品になったようです。
土日きっぷなどに比べてエリアも全社と広く、大人はさらに絶対額が安いということもあり、本来ウィンタースポーツの需要を除けば閑散期である3月上旬にJR東日本エリアの各地、特に東北地方にとっては特需となったようです。

実際、発売に備えた臨時列車に加えて2回にわたる臨時列車追加の決定がありましたが、それでも朝の東京駅や帰りの東北各地での自由席獲得競争は相当激しかったと聞いています。

***
さて、この状況を聞いて思い出したのは、約16年前、「JR東日本発足記念」として発売されたE・Eきっぷ(いいきっぷ)のことです。
ご存知でない方も多くなった頃でしょうが、このきっぷは87年の5月の連休明けから6月にかけての週末限定で、JR東日本全線自由席乗り放題というスタイルで売り出されました。
2日間有効で10,000円という価格設定が大ヒットとなり、その年の晩秋~初冬にかけて3日間に延長の上15,000円となり、その後90年ごろまで初夏と初冬の季節商品として君臨しました。
のちに「ハートランドフリーきっぷ」として再登場時には15,000円に値上げされて商売っ気を見せましたが、その改称である「ウィークエンドフリーきっぷ」でも不動の人気でした。

もともとJR発足の前夜、87年3月31日限り有効という「謝恩フリーきっぷ」という全国対象の自由席乗り放題きっぷが国鉄の謝恩イベントの一環で発売されており、広域フリーの発売とニーズについての蓄積はありました。「謝恩」の時は空前の臨時列車運行でしのいだ(臨時大垣夜行、いわゆる「救済臨」が史上初めて運行されたのもこの時)のですが、「E・Eきっぷ」も凄まじい混雑で社会現象になりました。
つまり、土曜早朝の上野駅(当時の東北・上越新幹線は上野始発)の新幹線改札前に大行列が出来、早朝の新幹線自由席は軒並み寿司詰め。逆に日曜の夕方以降の上り新幹線はこれも寿司詰めで、時刻表にわざと掲載しない全車自由席の臨時便を適宜設定して捌いていました。
また、「いなほ」や「はつかり」「たざわ」といった接続の特急列車の混雑も激しく、「いなほ」で新潟から秋田まで寿司詰めで、その先も大館まで座れなかった経験をしたように、土日の新幹線、特急の自由席は麻痺状態になってました。

今回の「東日本パス」の状況を聞くと、16年前のシーンを見る感じです。そういう意味では利用者がどういう行動を取るか、どこが、どういう列車がネックになるか、そしてどういう弊害が起こるかという点について過去の教訓が活かされていたかどうか。どうも16年前の再現という印象だけが先に立ちますが、その時には「あのきっぷは安くて便利だけど激混みになる」という風評がたち、それが為か秋冬の発売から金~月のうちの3日用として出発日を分散させたり、価格を上げることで沈静化を図ってました。
季節商品になった後、その後の通年商品となった「ウィークエンドフリーきっぷ」時代もそうですが、これらの商品での利用は多かったものの、初回のような過度の集中はなく、分散が図れていたように記憶しています。

値頃感のある商品であれば利用は増える。しかし、過度の集中はその場は良いが中長期的にはマイナスも目立つわけで、指定券交付数の問題も含めて今後の販売政策を考えて欲しいものです。

結局来年の正月パスは・・・。

投稿者---くるりん氏(2003/11/29 15:10:19)

こんにちは。
さて、今シーズンも正月にJR東日本が乗り放題切符を出すか出さないかでヤキモキする季節になりましたが、その概要が来たようで・・・。

昨シーズン(つまり今年の正月)はなぜか関東のみ発売だった「正月パス」ですが、今年はリンクのとおり各地域から検索していてもヒットするため、どうやら管内全域発売のようです。ただし、JR東日本お得意の“指定4回限定”ではありますが。

ところで、昨年の関東のみ発売・地方からは東京方面へのフリー切符発売は試験的だったのでしょうか?だとすれば次のいずれかのことが原因で再びもとさやにもどったのではないでしょうか。

  1. 地方からの苦情・・・「お約束」か(苦笑)・・・?
  2. 実は思ったより売れなかった・・・販促強化のため?
  3. 他地方からも「はやて」乗車促進のため?
  4. その他の理由(いろいろあるでしょう)。

そうなると、場合によっては「土日きっぷ」の地域限定発売にも関係してくるわけで、果たしてもとにもどした効果がどのようになってくるか非常に気にかかるところです。

では。


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