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【検証:近未来交通地図】 特別リポートNo.050
京津線石山坂本線
京阪大津線系統点描…
(2003/11/23)
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 先の「中部路面電車サミットat万葉線」参加の帰路、未乗だった京阪大津線系統を友人の案内で駆け足で巡ってきました(改めましてその節は有難うございました<KAZ様)。経営再建を進展させている京阪にとって慢性的赤字体質の大津線系統を「お荷物」と見ているのか、「京阪グループ新生計画 Re-Born21」では大津線系統の自立化を重要事項のひとつと捉えていたところ、昨年5月には一部報道で子会社化して分離独立との方針も伝えられました。そうはいっても琵琶湖観光は同社グループにとってもかつて覇を争った開拓地…気にはなっていたもののこれまで幾度と通過していながら機会が無かったのですが、万葉線とえちぜん鉄道を巡った機会にこれ幸いと訪れたという次第です。

「第2回 中部地区路面電車サミットat万葉線」参加備忘記 049.html


●淡白ボディが隘路を颯爽と〜京津線●

 北陸から「サンダーバード」できらめく琵琶湖を横目にうつらうつらしながら辿り付いた京都駅は、まさに絶好の紅葉観光日和ということで人・人・人…市バスターミナルも金閣・銀閣方面を中心に列がとぐろを巻いていました。友人と合流後、とりあえず京阪七条駅へ向かいますが、行き交う市バスは乗客を満載!『市バスはこんなもんですし渋滞でどうにもなりません。ただ今日は地下鉄京都駅も券売機に列ができていたのにはさすがに驚きましたよ』とのこと。
 七条では向かいに異端児…というかついに「らしい」存在となった?9000系特急が停車中、こちらにはまさしく異端児である5000系5扉車の準急が入ってきました。日中は寝ていることが多かったようですが、しっかり座席を降ろしての御活躍でした。
 三条で地下鉄東西線に乗り換えますが、七条(というか京阪線内)では連絡切符を売っていないのでしたね。『地下鉄化の紆余曲折がいろいろ影響していて、京津線直通が京都市役所前までしか入らないのもその一つだそうですよ、せめて烏丸御池まで行ってくれれば違うと思うんですが』 三条の駅も中途半端に離れており、旧京津線駅舎もショッピングゾーンに生まれ変わったようですが今回寄る時間はありませんでしたがどんなもんかな…。

 地下鉄駅もかなり混んでいます。立客満載の醍醐行をやり過ごせば淡白な色合いの800系がガラガラで浜大津行がやってきました。勿論?クロスシートを選択。基本的には9000系と同じ座席仕様なのだとか。旧線時代には蹴上までのったことがありますが、当然現在は真っ暗な中を突き進むだけです。醍醐方面乗換となる御陵では大量乗車!観光ツアーのバッジをした壮年の方々ですが、バスが動かなくてこちらに移って来たのかな…?
 この先は4つのシールドトンネルが絡み合う複雑な区間ですがそれを全く感じさせないままに地上に躍り出ると、JRの築堤をその細身をくねらせるように進んで京阪山科。向かいのホームにはやっぱりいらっしゃいますね…地下まで行くのがしんどいのか、余計に運賃を払って三条方面へ向かわれる方が少なからず。当初は誤乗だなんだと問題になったところですが、「時は金なり」なのでしょうか?

京都市交通局 地下鉄のつくり方−4線シールド工法 http://www.city.kyoto.jp/kotsu/kensetu/shield4.htm

 追分を過ぎると逢坂山越え。R1に寄り添うように力強くというよりも淡々と隘路を進んでゆきます。大谷の先でトンネルを潜り、急カーブに車輪をきしませながら進むと下り道、R1が上空を過ぎれば上栄町です。スルッとKANSAIを使っての移動でしたが石山坂本線では使えないのでどの道浜大津で降りるならとここで降車、併用区間を歩くこととしました。「架線柱がそのままですよね」と云われるままに見れば、なるほど併用軌道なのに一般的な吊架方法、架線注が並んでいますねぇ。

京津線近江バスマルチライダー

 ここで電車の走行姿を狙いますが…おっと、エメグリカラーの近江鉄道マルチライダーがちょこちょこと走り過ぎます。なんかあちこちで見ますねぇなんてな話をしていれば、現れるは現れるは。調べると8台ほどいるようですが、ここで半分以上見たくらいに走ってました。
 


 浜大津駅前に出ると、坂本方面からの電車も暫く併用軌道なんですね、「京阪電車はお待たせしません」とのステッカーをベタベタ貼ってこの10月に改正された石山坂本線日中15分2本運転を宣伝中でした。

 ここで港から放水が見えたのでまさか出初式ではないでしょうにと湖畔へと進みます。大津港FT周辺も様変わりしたそうですが、放水は花噴水とかで、夜間ライトアップもあるとか。一度は名前を聞いたことがある「ミシガン」がちょうど出航時間。それにしても改札でエコノミー・グリーン・ロイヤルと券種別になるのはちょいと抵抗があるのでは?ってな話をしておりました。

浜大津港ミシガン

●まさに気軽な市街の足〜石山坂本線●

 浜大津に戻って先ずは坂本へ北上します。クネクネと併用軌道を進んで直ぐに三井寺。石山坂本線も改正とともにワンマン化が図られていますが、各駅にサービススタッフが置かれるとともに適宜車内に添乗するようです。ですが、車内には車内精算の廃止も掲げられており、ここでワンマン化か無人駅かでちょいと議論に。当方自身はもはや車内安全という意味でも最低車掌乗務は必要なのではという意見、一方友人は確かにそうだが無人駅のスラム化はやはり利用者として鉄道離れ促進になるのではという御意見、どちらも正論と思うのですが、コタエは難しいですね…。

坂本駅

 立派な大津市役所を横目にすれば上空を湖西線が横切り皇子山。JR-W西大津駅との乗換案内はされますが、新幹線とローカル私鉄さながらの駅関係ロケーション、せめてジャスコ辺りが間と取り持てば乗換需要はより生じたでしょうか?近江神宮前、錦織車庫に休む京津線電車や廃車となった80系の先頭部分などを見つつさらに北上します。車内は近江神宮前までに座席定員程度に落ち着いた感じでしたが、終点坂本まで適宜降車という感じ、それでも日曜ということもあってかよく乗っています。
 洒落た坂本駅前は散策帰りという中高年層が結構見受けられます。坂本ケーブルまでは結構あるとのことで、周辺をぷらっと見た程度で先を急ぐ事としました。

石山寺駅

 今度は石坂寺まで一気に南下します。叡山縦走帰りの行楽客と地元客半々という感じで坂本を発車、軽く席が埋まる程度だったのが各駅で適度に拾って、浜大津直前では立客多数。そのほとんどが降りて目の前の京津線車両に乗り継いでいきまいた。こちらも乗継客を乗せて発車、膳所や膳所本町で乗降があり、市内電車の趣を強くします。東海道線を乗り越した京阪石山で大量下車、山に阻まれる石山寺では1両定員に満たない降車でした。

 ここで17時前後、夕闇が広がりはじめる中、とりあえず瀬田の唐橋まで歩くこととします。瀬田川岸から南方を見やれば京滋バイパスの高架、北側には名神、東海道新幹線、瀬田の唐橋、R1瀬田川大橋、東海道線と並ぶ、まさに要衝です…肝心の唐橋は、紅くないんですね。勝手にイメージしてました。

 『石山駅のバスターミナルができたんですよ』とのお話から強引に歩け歩けを強要!それにしても駅前は結構新築間もないマンションが目立ちますね。郊外の団地行を掲げるバスも結構な頻度で走り、そこそこ乗っています。さすが新快速効果!旧世代感がありつつ結構な商圏を抱えていそうなスーパー平和堂を横目にすると、実際にJR石山駅前はなかなかの狭いロケーション、現在タクシー乗場となっているところに近江・京阪・帝産の各社路線が入っていたというのですから、以前の混雑振りか推察されます。現在京阪駅が離れているのがJR駅舎と並ぶ形でターミナル化、その南側に一足先にBTが整備された格好になります。

石坂山本線と書かれているところに駅移設予定とか http://www.keihannet.ne.jp/keihanbus/eigyo/030621.pdf

石山バスターミナル石山バスターミナル

 ここから商業拠点である大津西武までバスに乗ることとしますが、おっマルチライダーが居るじゃないですか!早速やってきたのは国道経由、結局湖岸道路経由は普通のUD中型車でした。なんでも9月に浜大津−瀬田間の各系統が石山で完全系統分離されたのだとか。実際石山坂本線車中からも見ましたが、この湖岸道路が結構ネックなようです。で、バスはJR石山駅前の細道を進んでNEC工場脇を通って湖岸道路へ。膳所城址を見れば車のランプがきらびやかな近江大橋と合流、ぐんと交通量が増えます。プリンスホテルの威容を横目にすれば大津西武で下車。ちょろっと店内を覗きますが、比較的オーソドックスな構成と見ました。うーん、ファミリー向けとも云いがたいですが、それなりに存在感があるということで?まぁ隣にはパルコもありますし、確かに周辺にはロードサイド店も多かったということで集客力は十分にあるところ、鉄道アクセスではJR・京阪膳所から500m弱、10分も歩かない距離にはあるのですが、通りの狭さ以上に車アクセス主体であるという精神的とでもいうような障壁感をなんとなく感じたのでした…。


 そんな地域の足を実感しつつ、一方で対京都アクセスとしての中途半端さ、すなわち週末の買物という視点で云っても、更には平日の通勤需要で云っても、なにぶん京津線を介した目的地が中途半端であることと時間がかかることからすれば将来的にはなかなか厳しいものがあるのだろうな…と感じていたら、こんな話まで出てきてしまいました。

赤字の大津線が廃止も 京阪社長、地元に協議要請(12/20共同)http://headlines.yahoo.co.jp/…

 「通勤、通学路線としての役割は終わった。早急に協議してくれないと厳しい結果になる」という半ば恫喝めいたような文言にも取れる気がしますが、利用人員数が四半世紀前から1/3となってしまった現実を目の前にしてはまさに悲鳴とも取れるところだったのではないでしょうか。
 個人的には1日のみ、短時間の利用からではありますが、早晩廃止云々が出てくるとは考えなかったがために非常に驚いた次第です。増発ダイヤも奏効していないということなのでしょうか?とするならば起死回生の策であったのか、それか完全な失策であったのかというところも気になります。

いろいろと難しそうな「湖南のおはなし」 050-2.html


大津線区に乗って・・
 投稿者---KAZ氏(2004/01/14 11:13:18) http://www5b.biglobe.ne.jp/~ktnh/momo/

 どうもです。先日何回か大津線区に乗ったり大津で会食する機会があったので雑感などを。

○京津線
 地下鉄化がプラスに働かなかったことが残念なのですが、先日見た折には京阪山科駅より京都市内方面の列車を待つ人もそれなりに居り、地上駅でしかもJR駅すぐ前という立地の良さを再認識しました。京津線に関しては山科駅でのJR結節を意識した改善になってこようかと思います。大津市内から京都市内への流動を太くするのなら、思い切って京阪山科から三条京阪までノンストップの準急でも設定してイメージアップを狙うとか・・・(速達効果は薄そうですが)。
 京阪車の乗り入れ区間限定については、本来の目的が「廃止代替」ということなので三条京阪までとしたかったが折り返し線が設置できないため市役所前駅での折り返しになったとか。京都市側に京津線をネットワークに取り込もうという意図があるのかどうかは微妙なところですね。

○石山坂本線
 第一印象は「案外乗ってるやん」。昔は拠点間流動もあったのでしょうけど、今は「市街鉄道」として成立している印象でした。坂本側は郊外線的なイメージですが、石山側は市街を縫うように走り区間利用も多々あることから、路線の特性に即した利用が為されているのかなと思いながら見ておりました。日中の列車頻度も市街鉄道としては十分なものですし、膳所や石山の駅前がどう化けるかで石坂線の位置付けも変わりそうです。採算云々は別として、断片的ですが見てみた印象では存廃論議が突飛なものに感じます。

○大津旧市街地(浜大津)
 商業核のない町、という印象ですね。JR駅前も浜大津駅前も、商業集積の印象がほとんどありません。におの浜が開発される前の大津旧市街地がどういう状況だったのか気になりますね。市街地の成立経緯で城は膳所に、また堅田藩が別に置かれたりした中で、大津は宿場町としての機能が残ったようですが、都市機能の分散が強い都心形成を阻み、しかし比較的広域での相互流動を生んだのかな、などと思っております。さて実際にはどうなのでしょうか・・・。

○膳所・におの浜
 現代の大津の拠点とも言うべき「におの浜」ですが、大津西武・パルコなどの近代的商業施設が揃うものの特色というようなものも見えにくく、またクルマ前提の商業施設にありがちな「拡がりの薄さ」が気になります。クルマ来訪では広く回遊するのは難しいですからね・・・。膳所駅との結節ですが、遠い遠いと聞いてはいたものの歩けばさほどの距離でもなく、誘導路の演出次第では電車アクセスも増やせるかな、とも思いました。

○石山
 大津よりも膳所よりも、いちばん「市街」らしさがあったのが石山ですね。街路は狭いものの人通りも結構あって賑やかな印象、そして商店構成も案外とバリエーションがあって、ある程度の広域拠点となっている様子が窺えました。石山寺が集客していた歴史的経緯や、街道などの位置関係から市街が形成されたのでしょうね。現在行われている石山駅前の再整備次第では駅と市街との結節も強化され、新快速停車駅というアドバンテージもあって拠点性を高めることもできそうです。狭い街路に入り込むクルマは厄介ですが、それこそ瀬田川を渡る手前にP&R拠点を作って回遊バスなりJR新駅なりで市街との結節を図るとか(京阪唐橋前も使える?)、何か考えるのも面白そうです。

○全体を見渡して
 上記のような状況から見て、石山坂本線については「分散した大津の都市機能を相互連絡する」役割をしっかり担う形での路線維持が必要かな、と感じております。坂本側についてもJRとは機能分担と相互連絡の強化で路線維持は可能かと思います。京津線は非常に厳しいかと思いますが、山科駅での結節で生き残るしかないのでしょうか・・・。沿線人口は少ないですし、石坂線沿線各地から京都都心へ出る際に「JR京都駅経由地下鉄烏丸線」より優位に立てるかどうかがポイントになりそうです。しかし大津市や滋賀県の立場になれば、購買・就業人口の京都流出を助けることになりますし行政側の積極的な関与が見込めるかどうか微妙でしょうか。

 ということで雑感ばかりですが。お目汚し失礼しました。

Re:大津線区に乗って・・・
 投稿者---うり氏(2004/01/14 23:06:13)

 うりです。

 地下鉄化がプラスに働かなかったことが残念なのですが、先日見た折には京阪山科駅より京都市内方面の列車を待つ人もそれなりに居り、地上駅でしかもJR駅すぐ前という立地の良さを再認識しました。

 地下鉄山科駅への乗り換え客の数と比較すれば、確かに「それなり」です。この理想的なバリアフリー駅ですが、運賃こそが最大のバリアとなり、利用者を遠ざけていますね。
 「地下鉄山科駅までの運賃で京阪山科駅を利用された場合、不足運賃をいただきます」の貼り紙も、一種のバリアでしょうか?

 京阪車の乗り入れ区間限定については、本来の目的が「廃止代替」ということなので三条京阪までとしたかったが折り返し線が設置できないため市役所前駅での折り返しになったとか。京都市側に京津線をネットワークに取り込もうという意図があるのかどうかは微妙なところですね。

 相互乗り入れではなく片乗り入れという点、パターンダイヤに京津線電車が組み込まれていない、深夜のやたらと電車間隔が空いてしまう時間帯(夜の9時以降の電車の少なさには閉口してしまいます。しかしながら利用者は結構いるため、深夜時間帯が第三のラッシュと化しています)においても雁行に近いダイヤ・・・いずれも、ネットワークに取り込もうという意図はないように見えます。

石山坂本線
 採算云々は別として、断片的ですが見てみた印象では存廃論議が突飛なものに感じます。

 沿線に京阪グループの集客施設も少なく、かつそれらの施設への移動もクルマ利用が前提となった設計となっている現況では、石山坂本線をもつメリットもあまりないといったところでしょうか?

大津旧市街地(浜大津)
 商業核のない町、という印象ですね。JR駅前も浜大津駅前も、商業集積の印象がほとんどありません。

 JR大津駅前はサラ金看板だけがやたらと目立ち、お世辞にも中心駅という印象はありません。また浜大津は、湖西線開業前の状況が気になります。浜大津はの現在の状況では、琵琶湖地域と京都方面との結節点という恵まれた立場にあぐらをかいていたため、時代に取り残されたような印象を持ってしまいます。

 現代の大津の拠点とも言うべき「におの浜」ですが、大津西武・パルコなどの近代的商業施設が揃うものの特色というようなものも見えにくく、またクルマ前提の商業施設にありがちな「拡がりの薄さ」が気になります。クルマ来訪では広く回遊するのは難しいですからね・・・。膳所駅との結節ですが、遠い遠いと聞いてはいたものの歩けばさほどの距離でもなく、誘導路の演出次第では電車アクセスも増やせるかな、とも思いました。

 決して遠いわけではありませんが、近いわけでもありません。
 問題なのは、この道が抜け道として利用されており、決して歩行者が安心して通行できる道路とはなっていないことです。公共交通への誘導を行うつもりがあるのなら、まずこうした道を歩行者が安心して歩けるよう、クルマの流入防止処置をとることが必要です。
 なお、湖岸道路の1本南の細い道が湖岸道路の抜け道となっており、この道は車が猛スピードで通過します。通過流動の抑制の第一歩はこうした抜け道を機能させなくすることですが、こういう地道な対策を行わずに安易に湖岸道路の拡幅を唱える大津市の姿勢には疑問を感じざるを得ません。

 現在行われている石山駅前の再整備次第では駅と市街との結節も強化され、新快速停車駅というアドバンテージもあって拠点性を高めることもできそうです。狭い街路に入り込むクルマは厄介ですが、それこそ瀬田川を渡る手前にP&R拠点を作って回遊バスなりJR新駅なりで市街との結節を図るとか(京阪唐橋前も使える?)、何か考えるのも面白そうです。

 P&R拠点は良い考えだとは思いますが、電車で京都や大阪へ出てしまう人が少なくない割合で存在しそうです。特に、JR新駅というのは、敵に塩を送る行為になってしまうのではないでしょうか?

 石山から草津にかけての駅前商業施設が、駐車料をとるのが目的ではないにもかかわらず駐車料金を掲示して係員を配置しているのも、商業施設駐車場を駅前無料駐車場として利用されるのを防止するためだと考えられます。下手なP&Rを行うと、利用客が電車を利用してで本来意図していない目的地に逃げてしまう可能性があり、かといって利用条件を厳しくすると駐車場が利用されない可能性が高く、対応が難しそうです。
 そのため、当日限り有効の市街地店舗で利用可能な商品券を買うのを条件として、駐車場が無料で利用できるというのが最善の方法かなとは思います。

 しかし大津市や滋賀県の立場になれば、購買・就業人口の京都流出を助けることになりますし行政側の積極的な関与が見込めるかどうか微妙でしょうか。

 京都流出を防止するという意味では、石山坂本線は実に理想的に地域を結んでいます。この路線がなくなると、湖西方面から湖南・湖東方面へ鉄道で移動する場合、一度京都府へ出なければならないという問題が生じてしまいます。そして、この京都府内での乗り換えそのものが新たなバリアとなってしまいます(京都駅方面への利用は逆にバリアフリー)。

 その意味でも、石山坂本線の機能維持・強化は必須だと思います。
 ただし、特に通勤・通学時間帯を中心に山科における湖西線と東海道線との乗り換え客は相当数見かけます。これらの利用者の中には、石山坂本線が利用できるにもかかわらず、運賃面の問題で石山坂本線を利用しない人もいるでしょうから、こうした面については行政の対応が求められると考えています。

膳所駅−におの浜アクセス
 投稿者---うり氏(2004/02/01 00:20:39)

 私の前の投稿に勘違いがありましたので、ここに報告いたします。

という現状です。
 私は、歩くのがしんどいような距離では決してないが、現状は歩行者を邪魔者扱いするような道路構造となっている。そのため、この区間を敢えて歩きたいと思う人はあまりいないのではないか?という印象を抱きました。

 ところで、大津市の核となる地域を形成するためという名目での、大津市役所の移転・新築の話が新聞記事にもなっていました。市役所の移転と人の集まる街の形成とはあまり関係がないような気がしますが、大津市長は市役所の移転・新築が街の活力を生むと言っているようです。
 私の考えですが、大津市はハコが出来たから活性化するというのは間違いだと、浜大津オーパの失敗でわかったはずだと思ったのですが、懲りるどころかさらに暴走しているような気がしてなりません。

市役所を浜大津に移転の意向表明 目片信大津市長が初の会見(01/26京都)http://www.kyoto-np.co.jp/…

2004.10.23 Update

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