【検証:】空港論過去ログ集

【検証:近未来交通地図】<ニッポンの空(港)論>
(過去ログNo.423)
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2180m「暫定」滑走路の能力を問う
 投稿者---TAKA氏(2002/06/08 22:51:52)
2180m「暫定」滑走路の能力を問う
└Bランでも機材によっては欧米便も可能
 └Re:Bランでも機材によっては欧米便も可能
 └B滑走路での欧州・米州路線運行について他・・・
  └767は北米西海岸や欧州ならばBランでも可能
   └767は北米西海岸や欧州ならばBランでも可能?
    └Re:767は北米西海岸や欧州ならばBランでも可能?
    └続−767は北米西海岸や欧州ならばBランでも可能
2180m「暫定」滑走路解消後の成田空港のあるべき姿
 └成田のあるべき姿について
  └国際空港の理想と現実
  └B滑走路と横風滑走路
   └横レス 成田の運営は?

◎私は「日本が鎖国する覚悟でもない限り、首都と最寄り国際空港との連絡状況に金をかけずに現状に留めるというのが現実的と思えません」と言う考え方に非常に違和感を感じます。確かに大義名分としてアクセス改善が他国との交流の便をを改善してそれが国際競争力の改善をもたらすという考えも理解できますが、そう言われるのならもっと先にやる事があるのではないですか?
 幾らアクセスを改善しても、肝心の空港が4000mの本滑走路1本に2180mの暫定滑走路1本の成田空港の改善の方が先ではないですか?
 暫定滑走路が出来た成田空港の現況ですら、韓国の仁川国際空港や上海の浦東国際空港等の最新のハブ空港に対し明らかに劣っています。
 確かに暫定B滑走路竣工により発着枠は5割近く増加しましたが、B滑走路分はB777やB767と言った双発の主要機材でも、アジア線の運行が限界で、欧州線や米州線路線機材の着陸は出来ても離陸は出来ない(B777-200ERやB767-300ERといった双発長距離用機材の最大燃料積載時の離陸には2500〜2800mの滑走路が必要)現況を改善する方が先ではないでしょうか?
 私個人的には国際競争力向上の為の空港アクセス改善事業に税金を投入すること自体に「受益者負担原則」や「税金を投入する意味」から未だに疑問を抱いていますが、それは置いておいて国際交流に肝心な国際空港の改善以前に国際競争力の向上を旗印に成田新高速鉄道を税金投入した上で進めることに非常に違和感を感じます。

Bランでも機材によっては欧米便も可能
 投稿者---Tom氏(2002/06/08 23:51:13)

 Tomです。ちょっと気になったので横レスさせていただきます。

 暫定滑走路の問題があるのは事実です。但し、暫定滑走路の整備とアクセス整備は同時に語るべき問題ではないと考えます。

 暫定滑走路が出来た成田空港の現況ですら、韓国の仁川国際空港や上海の浦東国際空港等の最新のハブ空港に対し明らかに劣っています。
 確かに暫定B滑走路竣工により発着枠は5割近く増加しましたが、B滑走路分はB777やB767と言った双発の主要機材でも、アジア線の運行が限界で、欧州線や米州線路線機材の着陸は出来ても離陸は出来ない(B777-200ERやB767-300ERと言った双発長距離用機材の最大燃料積載時の離陸には2500〜2800mの滑走路が必要)現況を改善する方が先ではないでしょうか?

 暫定的とはいえ、改良は出来ることから進めていくことが必要だと思います。確かにハード的に他のハブ空港に劣ることは否定しません。
 但し、現在のBランでも機材は限定されるとはいう欧米線の運行は可能です(アリタリアのB767-300ERやルフトハンザのA340はBラン使用です)。
 また、B777も着陸時にはBランを使えることから、B777使用時は離陸をAラン,着陸をBランとすることによりスロットを有効に活用することができます。
#エコノミークラスユーザーの私としては、3-4-3アブレストの747より2-3-2アブレストの767の方が好ましいです。

 海外の航空会社が乗入れるのはハブとしての機能だけでなく、その国への利用者の多寡も重要な関心事です。
 もちろん、将来の近隣アジア諸国の発展可能性を考えると国家間競争上の必要性も考えなければなりません。
 但し、同時に今、海外から日本に来るお客様を迎えられるのによりよいキャパシティを備えることも又、重要なのです。
 将来の近隣アジア諸国との競争に備え、海外からの賓客に少しでも快適な滞在を提供し、日本ファンを増やすことも国家的戦略として必要だと思います(これは私が新高速に賛成する論拠でもあります)。

Bランでも機材によっては欧米便も可能(空港論へ??)
 投稿者---とも氏(2002/06/09 02:07:20) http://town-m.vop.jp/

 ともです。同じくです(爆)

 暫定的とはいえ、改良は出来ることから進めていくことが必要だと思います。確かにハード的に他のハブ空港に劣ることは否定しません。

 そのとおりです。
 成田がソウル仁川、上海浦東といった東アジアの各主要空港に劣っているかといえばそんなことはないですね。
 仁川はそれこそアクセスの悪さ、上海は一貫性のない路線設定により、ハブ空港になりえていません。

 仁川に関して言えば、大韓航空およびアシアナ航空のハブであって、決して北東アジアの国際ハブではないですし、滑走路だけが問題ではないことを良くあらわしていると思います。

 暫定滑走路に関して言えば、まさにTom様が書かれている通り、B777やB767であれば着陸が可能であり、離陸A、着陸Bという使い分けが可能ですし、B767でもアジア域内やB757やA321といったアジア線で多く使われる中型機材ならば何の問題もない長さです。
 ハブならば欧米路線とアジア路線が必要であり、それであればなにもB747が就航できるという条件ではなく、今のままでもそれなりに(もちろん長いにこしたことはないが)機能できることを考えれば、アクセスに力を入れるのは当然でしょう。私もやはりこの2つは分けて考えるべきことと思います。

 海外の航空会社が乗入れるのはハブとしての機能だけでなく、その国への利用者の多寡も重要な関心事です。
 もちろん、将来の近隣アジア諸国の発展可能性を考えると国家間競争上の必要性も考えなければなりません。

 そうですね。
 考えなくてはならないのは、成田がすでにハブであることです。
 だからこそ、アクセスも課題なのです。ハブ空港は乗り継ぎが魅力であるだけではダメであって、やはり隣接する都市との結節性も重要です。それが乗客の安定的な供給源であって重要な点ではないかと。
 アメリカ国内におけるハブ空港は、アメリカが合衆国であって各州に権限があることが、需要が集中しない遠因として考えられ、それであるからこそ都市に魅力がなくても成立するといえます。
 それ以外、ヨーロッパでもアジアでも経済力のある都市との結節性がハブ空港には必須といえます。クアラルンプールやバンコクがハブとして機能しているようで今ひとつグローバル・ハブとして抜けた存在になり得ないのも、その辺に問題があるように感じます。
 仁川=ソウルの地位低下も近いものがありますね。

 そう考えると、成田のアクセス向上はハブ空港としてさらに発展するために必要なものと考えますがどうでしょうか。
 ではでは

B滑走路での欧州・米州路線運行について他・・・
 投稿者---TAKA氏(2002/06/09 22:21:50)

 暫定滑走路の問題があるのは事実です。但し、暫定滑走路の整備とアクセス整備は同時に語るべき問題ではないと考えます。

☆これに関しても、過去に色々書き込みしているので、それ以上はこの問題について書き込みはしません。
 申し訳有りませんが、皆さんと共通の御主張は理解致しますが、私のご返事は過去の書き込みをご参照下さい。

成田新高速鉄道は本当に必要なのでしょうか? (02/05/04) ../ctc/log154.html

 但し、現在のBランでも機材は限定されるとはいう欧米線の運行は可能です(アリタリアのB767-300ERやルフトハンザのA340はBラン使用です)。
 また、B777も着陸時にはBランを使えることから、B777使用時は離陸をAラン,着陸をBランとすることによりスロットを有効に活用することができます。

☆私は自分の書き込みを今月号(7月号)の月刊エアラインを読みながら書き込みました(今月の特集は「成田空港」でしたから、思わず買って読んで参考に書き込みました)。
 わたしの「B滑走路で欧米便運行は困難」という書き込みは、此処を参考にしています。
 ルフトハンザのA340のミュンヘン線に関しては記事の明記がありませんので分かりませんが(B滑走路への離陸写真は載っていないですが、着陸写真は載っています)少なくともアリタリアのミラノ線・ローマ線のB767-300ERに関しては「着陸B滑走路・離陸A滑走路」と明記されています。又米州線新路線のアメリカンのニューヨーク線もB777-200ERにて運行で、今回の新規開設路線ですが、記事ではA滑走路での離陸のみ明記されていますが、アメリカンはB滑走路のスロットが増やされA滑走路のスロットが減らされている現状(A滑走路42→A滑走路28+B滑走路28)とB777-200ERの能力を考えると、A滑走路離陸・B滑走路着陸のパターンでしょう。
 ですからB777-200ERの離陸滑走路長2530m・B777-200の離陸滑走路長1640m・B767-300ERの離陸滑走路長2713m・B767-300の離陸滑走路長1480mとそれぞれの航続距離を考えると、基本的に欧州・米州・中東路線に関しては、B767-300ER・B777-200ER・A340-200・A340-300の運用はB滑走路では着陸のみ可能です。これはA滑走路のスロットの有効活用になりますが、B滑走路のみでの運行は不可能でしょう。

 ではB滑走路スロットのみの会社で何処が一番遠くまで運行しているかと言えば、エアニュウギニーのA310でのポートモレスビー線ですし、あとはB777-200ERでは中国南方航空の広州線・B767-300ERのベトナム航空のサイゴン線になります。
 今は私はこれしか資料を持ち合わせていなかったので、推測が大きく入る結論になりますが、B滑走路からの離陸ではB777-200ERでは広州・香港線=中国路線・B767-300ERではサイゴン周辺までの近距離東南アジア路線が限界かもしれません。ただB777-200ではB滑走路の延長より短い離陸距離延長で4740km運用可能ですから、実質的にはB滑走路では片道3000〜4000kmの距離の路線なら無理なく運用可能と言う事になります。
 こう考えると「Bランでも機材によっては欧米便も可能」と言うことではなく、B滑走路では欧州・米州・中東路線に関して、「離陸A滑走路・着陸B滑走路のパターンでA・B滑走路間の柔軟なスロット運用でスロットの有効利用が可能」と言うことになり「B滑走路のスロットだけでは欧州・米州・中東路線路線の運行は困難」と言うことになると思います。
 ですからB滑走路は最低2800〜3000mは無いと依然として片肺空港からは脱出できないと主張しています。
 又アジア路線の需要が伸びてきている現在では、現況のB滑走路で十分対応可能との意見も確かに言えると思いますが、やはりA滑走路でのスロットが既得権益化しつつある現況では(当然運行制約が少ないA滑走路のスロットをみんな欲しがる)B滑走路をA滑走路に近い状況までランクアップすることがなるべく早く実施すべき施策であることは疑う余地がありません。
 ※長々とした書き込みになりましたが、一応私の意見の根拠を示しました。

 海外の航空会社が乗入れるのはハブとしての機能だけでなく、その国への利用者の多寡も重要な関心事です。
 もちろん、将来の近隣アジア諸国の発展可能性を考えると国家間競争上の必要性も考えなければなりません。
 但し、同時に今、海外から日本に来るお客様を迎えられるのによりよいキャパシティを備えることも又、重要なのです。
 将来の近隣アジア諸国との競争に備え、海外からの賓客に少しでも快適な滞在を提供し、日本ファンを増やすことも国家的戦略として必要だと思います(これは私が新高速に賛成する論拠でもあります)。

☆これに関しても前々から述べて居るのでこれ以上書き込みしませんが、私にはどうしても国家間競争上の必要性から、成田新高速鉄道に賛成するというご意見に賛同できません。
 本来なら、成田空港整備にしろ成田新高速鉄道にしろ目的税・受益者負担金等の利用者の負担で行うべきであり一般財源を投入すべきでないし、それほどの余裕が日本の財政には存在しない(何せ国・自治体の借金が700兆ですから)ですから、今までの一連の議論の通り成田新高速鉄道に税金投入反対、受益者負担での事業実施を主張します(新しく財源確保に特定目的税を新設しても良いでしょう)。
 そうしないと、国際間交流の利便性向上という問題以上に根幹の国の体力の面で競争力を失い、国が破産しかねません(国の財政問題に関して成田新高速鉄道・成田空港整備等の費用なんかは微々たるモノですが、物事の根幹の考えとして主張しています)。何せムーディーズの格付けで「G7最下位にしてボツアナと同格の国」ですから・・・

767は北米西海岸や欧州ならばBランでも可能
 投稿者---Tom氏(2002/06/09 23:31:18)

 Tomです。こんばんは。日本もようやくW杯初勝利をあげましたね。

 TAKAさんへ
 777に関してはご高説の通りですが、767-300の場合はちょっと事情が違います。
 航空機の性能表記はもっとも厳しい条件で記載されていることを忘れてはいけません。
 性能表記を絶対とするならば、2,000m級の国内線ローカル空港で767-300は運用できないはずです。

 ANAのサイトによると、767-300については

一般型 :離陸滑走距離1,660m/着陸滑走距離1,650m  航続距離 3,370km

−ER

:離陸滑走距離2,060m/着陸滑走距離1,980m  航続距離 10,500km

を運用スペックとしています。
 尚、同じくANAに言わせると

777-200 一般型国際仕様 :離陸滑走距離2,800m/着陸滑走距離1,780m  航続距離 8,740km
-200ER :離陸滑走距離3,580m/着陸滑走距離1,780m  航続距離 13,400km

です。
 逆に国内線仕様の-300の方が離陸滑走距離が短いのが面白いところです(離陸滑走距離2,160m/着陸滑走距離1,950m)。
 台湾線やソウル線ならば国内線仕様777-300をBランで飛ばすことも可能です。

http://svc.ana.co.jp/amu/fleet/b6s/main.html

 本論に戻りますと、以上のスペックからはニューヨーク線など長長距離国際線を除いては就航可能です。 
 ここからは

  1. 767-300まではBランで無条件で欧州及び北米西海岸への運用は可能

  2. 777については国際線仕様を使う限りは離陸Aラン,着陸はBラン

  3. 747及びDC10,MD11は全てAラン 

という結論が導き出せます。

 私にはどうしても国家間競争上の必要性から、成田新高速鉄道に賛成するというご意見に賛同できません。
 本来なら、成田空港整備にしろ成田新高速鉄道にしろ目的税・受益者負担金等の利用者の負担で行うべきであり一般財源を投入すべきでないし、それほどの余裕が日本の財政には存在しない(何せ国・自治体の借金が700兆ですから)ですから、今までの一連の議論の通り成田新高速鉄道に税金投入反対、受益者負担での事業実施を主張します(新しく財源確保に特定目的税を新設しても良いでしょう)。
 そうしないと、国際間交流の利便性向上という問題以上に根幹の国の体力の面で競争力を失い、国が破産しかねません。

 極論になりますが、全てが受益者負担というのならば政府や地方自治体も不要になります(もっとも、TAKAさんもそこまでは考えていないと思います)。
 但し、古今東西、社会インフラを受益者負担の論理『だけ』で組み立てた国家はありません。
 昔を考えれば、江戸時代の五街道、ローマの国道、モンゴル帝国の街道整備など、枚挙にいとまはありませんが、有料道路ってありましたっけ?(但し一時的便益としての有料道路までは否定しません。今の日本の料金制度には疑問を感じますが、それはここでは議論しません)

 もうひとつ、グローバルスタンダードの観点に立てば、それこそ今の空港アクセスにかかる費用は高すぎます。
 土地が高いという問題もありますが、これ以上受益者負担をかけたりした日には外資系企業のアジア本部は全て別の国にいってしまいます。
 すると、更に雇用の悪化などの悪影響がでてくるのではないでしょうか。

 実は国家破産の懸念については私も持っています。また、ある意味で日本が土建国家に偏重している悪弊があることも否定しません。
 だからといって、支出は全て抑制するということを全て是とすることは同義ではありません。
 国家破産の懸念についてはわけのわからない文化ホール、農道として使われない農道などへの補助など無秩序な支出こそ問題なのであって、国際競争力確保の為の投資とは別問題であると考えます。

 国の財政問題に関して成田新高速鉄道・成田空港整備等の費用なんかは微々たるモノですが、物事の根幹の考えとして主張しています

と仰るなら、TAKAさんはどういうものなら一般財源を振り向けても良いとお考えなのでしょうか?
 私ならば

  1. 都市圏の再開発・インフラ整備

  2. 次代を担う子供の教育への投資(とはいえ、やみくもに教師1人あたりの生徒数を減らそうとする今の風潮には疑問あり)

  3. 企業の国際競争力を担保するような技術・科学開発への先行投資

  4. 農業の本格的再編(今の農政ではなく、大規模化してコスト競争力を増す、意欲のある営農者への補助)

多少もれがあるかもしれませんが、ざっと考えるとこんなところだと思います。ということで、私の考えでは新高速に一般財源を投入することについては何ら不都合はないと考えます。
 また、小田急複々線などの都市インフラ再生についても1.の観点から一般財源の投入の必要性があることは否定しません。

767は北米西海岸や欧州ならばBランでも可能?&シビルミニマムの考え方
 投稿者---TAKA氏(2002/06/10 19:10:34)

 台湾線やソウル線ならば国内線仕様777-300をBランで飛ばすことも可能です。

※う〜ん 私の枚にも書き込んだ今月号の「月刊エアライン」のJAL使用のB767-300ERの離陸滑走路長は2,713mになっているのですよね〜 只航空会社のサイトですから間違いないと思いますが・・ これはいったいどちらが正しい事やら
 只月刊エアラインにでているB767-300の一般型機に関しては離陸滑走路長1,480mになっていますから、当然地方空港の運用は可能です(今現在実際に運用しているから当然か・・)。

1)767-300まではBランで無条件で欧州及び北米西海岸への運用は可能
2)777については国際線仕様を使う限りは離陸Aラン,着陸はBラン
3)747及びDC10,MD11は全てAラン 

※上記に関しては2)3)に関しては無条件で同意します。1)に関しては持ち出した資料内に相違がある以上一応同意に保留します(どちらが正しいのか私に判断する資料がないので)。
 只B767-300ERに関しては238席の座席数ですから(JALの国際線仕様)正直言って米国西海岸線は高需要路線ですし、欧州線に関してもロンドン・パリ・フランクフルト等の高需要路線には運用は現実的ではありません。欧州線でも運用可能なのはストックホルム・ローマ・マドリッド等の中需要路線がキャパシティ的に精一杯でしょう。
 そう考えるとB767-300ERに関してはアジア地域及び欧州・中東地域の中・低需要路線が運用に適した路線になるでしょう。
 しかしこの様な半端な制限が加わっている暫定B滑走路が成田の片肺状態解消の一里塚ではあれど切り札にはほど遠く、早急な暫定解消とB747クラスの運行可能な規模への拡張が必須であることは疑問の余地がないと思います。それ以外にも誘導路に制約がある等の問題も多いですし・・・(只スロットが年65000回増加したのは大きなプラスですが)

 実は国家破産の懸念については私も持っています。また、ある意味で日本が土建国家に偏重している悪弊があることも否定しません。
 だからといって、支出は全て抑制するということを全て是とすることは同義ではありません。
 国家破産の懸念についてはわけのわからない文化ホール、農道として使われない農道などへの補助など無秩序な支出こそ問題なのであって、国際競争力確保の為の投資とは別問題であると考えます。

※これに関しては過去に多数の議論をしているので多くは言いませんが、私の基本的発想は

と言う考え方です。
 そう考えると成田新高速鉄道は国民生活の最低限の平均平等レベルを維持する物なのかが補助投入すべきかの判断の私の最大の疑問になります。

※これに関して完全な合意を求めるのは前にも書いたとおり不可能です(今の日本の中でも合意が成立していません)。
 Tom様の言われることも理解できます。又かなりの部分は正しいと思います。只これは「政府がどこまで市場経済に介入すべきか?」という近代経済学の大命題にぶつかりこれは非常に困難な問題と思いますよ。

Re:767は北米西海岸や欧州ならばBランでも可能?&シビルミニマムの考え方
 投稿者---とも氏(2002/06/10 23:29:54) http://town-m.vop.jp/

 ともです。

 767-300ERの離着陸距離は2060-1980が正解ではないかと。(数字で見る航空'98 運輸省航空局監修より)
 ただし、TAKA様のいうところも間違いではありません。300ERで燃料満載で滑走路の向きが限定されている場合、しかも追い風・・・といった最悪条件の場合、特に補助的手法を用いず離陸するとこの距離であるようです。ただし、成田の場合、滑走路の向きは限定されていませんし、その時点で最大離陸重量でもクリアします。

 西海岸線といってもいろいろで、バンクーバーやシアトルのように一定の需要はあるものの300席弱の席数で逆にデイリーのほうが良い路線もありますし、また、現状は飛んでいないポートランドなども767クラスでなら十分成立します。
 つまり、ロサンゼルスやサンフランシスコは別格であって、他はさほどでもないということでしょう。
 超長距離はそれこそAランを使えばよい話で、現実には機材別スロット分けをやっていない(そこに問題があるのだが・・・)その再配分でもかなり浮きます(現実、A320によるAラン発着もある)。

 さらには座席単位制限によって満席では運行できないという路線の小型化(運用上大型機が効率的なのでそのまま)ができればなおさらです。

※シビルミニマム論
 正直、難しいのです。
 正解などないでしょう。TAKA様の言うことを否定できませんし、Tom様の言うことも否定できません。

 私はシビルミニマム以下だけを行政がやるなどというのは幻想に過ぎないと思っています。しかも道路や鉄道を市場主義で民間で整備するというのはそれこそ無理です。市場経済だから経済学上そうすべきではなく、まず、国もしくは都市の方向性としての都市計画・国土計画があって、その中で交通機関を考えていかなくてはならない。あくまで交通は経済面から考えていくことではなく、総合的な政策判断で考えなくてはならないのではないですか?
 その後、一つ一つの整備の過程において、どのような整備スタイルが望ましいかを議論していかなくてはならないですね。

 世界中の国々でTAKA様の理念でやって成功した国があるのでしょうか。
 私の知る限り、最も競争環境下にある香港はPFIとBOTを組み合わせた独立採算ですが公的コントロール下ですし、アメリカは都市内は公的機関運営(一部NPO方式)ですね。しかも民間金融機関はその銀行が都市開発に融資する場合、一定割合を採算性の悪い事業に組み込まなくてはならないという法令もありますから、採算が悪い=作らないという論法は成立しませんね。

 日本があえてやるのも選択でしょう。しかし、それが本当に今の日本で出来るのか。そこを考えずして、経済学上の問題と片付けられるのか・・・
 知恵も知識もない私にはわかりません。ではでは。

続−767は北米西海岸や欧州ならばBランでも可能
 投稿者---Tom氏(2002/06/10 23:35:07)

 Tomです。こんばんは。 今日は福井から投稿しています。
 本日は初めてJASのA300-600Rのスーパーシートに搭乗してみました(スーパーシート代は当然自腹デス)。

#JASのスーパーシートはサービスいいですネ。

 只B767-300ERに関しては238席の座席数ですから(JALの国際線仕様)正直言って米国西海岸線は高需要路線ですし、欧州線に関してもロンドン・パリ・フランクフルト等の高需要路線には運用は現実的ではありません。欧州線でも運用可能なのはストックホルム・ローマ・マドリッド等の中需要路線がキャパシティ的に精一杯でしょう。

 シスコやLAだけでなく、周辺、例えばラスベガスへデイリー運航することを考えてみると767でもいいのかもしれません。
 もっとも米系航空会社だけが乗り入れている拠点へ日系が乗り入れるのは航空協定の絡みもあり難しい点はあると思います。
 とはいえ、米系が767を使ったっていいわけなので。

 しかしこの様な半端な制限が加わっている暫定B滑走路が成田の片肺状態解消の一里塚ではあれど切り札にはほど遠く、早急な暫定解消とB747クラスの運行可能な規模への拡張が必須であることは疑問の余地がないと思います。それ以外にも誘導路に制約がある等の問題も多いですし・・・(只スロットが年65000回増加したのは大きなプラスですが)

 2500mになれば、現在成田に乗り入れている全て(レアな飛行機まではわからないが)の航空機が着陸できますから、そうなると原則として離陸Aラン、着陸Bランとすることが出来、その点は合理的です。
 747などが離陸直後に緊急着陸する時のみ着陸Aラン指定、及び本数がアンバランスな時はBランの離発着をBランに回せばよくなります。
 というように、理想は2500m化で、そういう認識があればこそ当初計画が2500なのでしょう。

#この点の議論については、現在の暫定滑走路への評価を除いてはあまり大きな隔たりはないようですね。

2180m「暫定」滑走路解消後の成田空港のあるべき姿
 投稿者---TAKA氏(2002/06/13 00:10:01)

 此処で議論のでている、成田2180m暫定滑走路の解消後の姿は2500m本設滑走路建設ですが、其処が成田空港のあるべき姿でしょうか?
 当初計画の横風滑走路は今の成田空港を取り巻く環境から考えてまず実現不可能でしょう?
 確かに暫定滑走路完成で成田空港のスロットは135,000回→200,000回へ大幅に増加しました。この効果は大きいです。只2500m本設滑走路建設になっても、多分もう大幅なスロットの増加は望めないでしょう。上手く用地買収が行けば今の曲がった誘導路や交互通行しかできない暫定滑走路への誘導路等が解消され、運用能力が増すでしょうが今回みたいに65,000回もの増加は望めないでしょう?。
 それに私自身はA滑走路でしか運用可能全機種を運行できない現況=B滑走路に運用機種の制限がある状況は望ましくないと思います。
 それに今後の飛行機の主流は、ボーイング・ソニッククルーザーやエアバスA380の様な超高速旅客機や超大型旅客機が主流になるでしょう。それらの飛行機は多分最大離陸距離が今のジャンボのみになるでしょう。そうなった時には2500m本設滑走路では能力不足で運行制限がでてくるのではないでしょうか?
 完全な理想の成田空港(当初計画完成+B滑走路延長)なんて言うのはまず不可能でしょうが、せめてB777-200ERクラスの飛行機は何も制限無く運行可能な滑走路は必要でしょう。又他のアジアの空港に負けない設備も必要です。

 どの様な姿が成田空港のあるべきなのでしょうが?出来れば5年・10年のスパンで皆さんのご意見をお伺いしたいです。

成田のあるべき姿について
 投稿者---Tom氏(2002/06/15 03:09:44)

 Tomです。
 TAKAさんのご提案に対して、あるべき姿と現実的解決策を考えたいと思います。

 此処で議論のでている、成田2180m暫定滑走路の解消後の姿は2500m本設滑走路建設ですが、其処が成田空港のあるべき姿でしょうか?

 せっかく西よりに暫定滑走路を延ばしたのならば、可能な限り生かしたいです。
 これを生かせば2700m前後の滑走路とすることができます。
 万一のことを考えれば、可能な限りの余裕は持たせるべきでしょう。
 これは暫定滑走路を運用開始したという現実を考えてできない話ではありません。

 当初計画の横風滑走路は今の成田空港を取り巻く環境から考えてまず実現不可能でしょう?

 ただ、これをやらないと、横風が強いときの着陸に支障がでるため、これだけは何とかしたい。
 主なダイバード先に想定される羽田に余裕がない以上、なおさらです。

 只2500m本設滑走路建設になっても、多分もう大幅なスロットの増加は望めないでしょう。上手く用地買収が行けば今の曲がった誘導路や交互通行しかできない暫定滑走路への誘導路等が解消され、運用能力が増すでしょうが今回みたいに65,000回もの増加は望めないでしょう?。

 そうでしょうか? 今の誘導路上での信号待ちの解消、及び誘導路の整備を行い対面交通状態を解消すれば、単純にAランだけ運用していた時の2倍近くまでは増やせると思います。

 それに私自身はA滑走路でしか運用可能全機種を運行できない現況=B滑走路に運用機種の制限がある状況は望ましくないと思います。

 暫定滑走路では確かにおっしゃられる通りですが、本設になれば少なくとも747でも燃料満載機が引き返して緊急着陸する場合を除いては着陸可能です。であれば、Bランは通常は着陸専用とし、午前中など離陸>着陸の時間帯に限り双発機限定での離陸をBランで行なえば良いと考えます。そうすれば、搭載燃料の関係からアジア線であればB777-200でも離陸は可能です。
 純理想論からいえば747が同時離陸できることなのかもしれませんが、現実にはアジア線などもともと747を飛ばすより双発機を多頻度で飛ばす方が向いているエリアもあるわけです。また、日本の場合、郊外に北海道道東のような広大な田園地帯が広がる欧州や北米と事情が異なるわけで、しかも成田のような内陸空港で並行滑走路については、2500〜2700m程度の滑走路であってもあるべき姿として良いと思います。

#女満別や帯広のような環境の所(=パリなどに環境が近い)に国際空港を作れというならば事情は異なると思います。あの環境に国際空港を作れるならば4000m4本と言いたいですが、それは首都が帯広とか網走に移転しない限り非現実的ですね。
#現在首都移転の候補地に挙がっている所でも苦しいでしょう。

 尚、ソニッククルーザーは、最大離陸重量などは747が運航できる滑走路では十分運用できるように設計してくると思います。ソニックはスピード優先のスリム機体なので当然そうなるでしょう。また、A380も多分大型機が一番使用されている日本市場を無視した設計というのはマーケティング上あり得ないと思われますが・・・最大離陸重量が747-400の約363tに対し548tらしいから、無視されているかもしれません。
 ボーイングのソニッククルーザーの離発着時のスペックについては固まっていないようです。

☆ ソニッククルーザーに関するボーイングのサイト(英語):http://www.boeing.com/news/feature/concept/factsheet.html

 完全な理想の成田空港(当初計画完成+B滑走路延長)なんて言うのはまず不可能でしょうが、せめてB777-200ERクラスの飛行機は何も制限無く運行可能な滑走路は必要でしょう。
 又他のアジアの空港に負けない設備も必要です。

 上記のように、777-200ERクラスの離陸滑走距離3,580mを確保するのは困難と考えますし、離陸卓越時間帯の運用を考えてもこのクラスの機体の離陸に必要な滑走路長を確保することまでは必要ないと思います。但し、暫定滑走路をスライドして建設した今となっては、ERでないただの777-200国際線仕様の離陸滑走距離2,800mまでは確保したいと考えます。

 ということで、成田の理想論としては
 1)Bランは2800m
 2)横風用滑走路については整備を行う。

☆ なんだか現状追認のような気もしますが、成田の立地を考慮した理想とすればこれが限界かと思います。。

国際空港の理想と現実
 投稿者---とも氏(2002/06/15 16:21:08) http://town-m.vop.jp/

 ともです。
 そうですね。重要な提案だと思います。

 せっかく西よりに暫定滑走路を延ばしたのならば、可能な限り生かしたいです。
 これを生かせば2700m前後の滑走路とすることができます。

 今の位置からすればおそらく3000mにはできると思われます。
 それならば国際線の着陸に使用するとしてもなんら問題なくなります。

 当初計画の横風滑走路は今の成田空港を取り巻く環境から考えてまず実現不可能でしょう?

 難しいところですが、無ければ無いでなんとかなるという話もありますからね。
 あったほうが離着陸の安全度が高まりますからあったほうがよいことにはまちがいありませんが。

 暫定滑走路への誘導路等が解消され、運用能力が増すでしょうが今回みたいに65,000回もの増加は望めないでしょう?。

 スロット的には大丈夫でしょう。パラレル運用ですし。問題は誘導路が東側にしか無いことですね。これが課題です。

 また、A380も多分大型機が一番使用されている日本市場を無視した設計というのはマーケティング上あり得ないと思われますが・・・最大離陸重量が747-400の約363tに対し548tらしいから、無視されているかもしれません。

 A380にしても主たるユーザーとしてアジア線を考えているのですから、アジアのタイトな空港運用は視野に入れているでしょう。空港を航空機に合わせるのではなく航空機を空港に合わせるのが航空機マーケティングの基本では?(だからこそA310が不発に終わったエアバス社は実感しているはず。)

 完全な理想の成田空港(当初計画完成+B滑走路延長)なんて言うのはまず不可能でしょうが、せめてB777-200ERクラスの飛行機は何も制限無く運行可能な滑走路は必要でしょう。
 又他のアジアの空港に負けない設備も必要です。

 まず、認識として持つ必要があるのは、カタログ上の離陸滑走長はあくまでカタログ値であって、現実には通常運用の過程でもっと短い距離での運用がされています。
 実際に諸外国の空港を見ても、4000mは1本程度、多くても2本でニューアークのように3000m以下のみで運用している(しかもここには777-200ERの東京線がありますね)空港もあるのですから、4000m絶対必要ということではないのです。
 そう考えれば、平行滑走路がもし3000m確保できれば問題ないと言い切れます。
 実質的に全機種運用も可能です。

参考 国交省HP http://www.mlit.go.jp/koku/final/t_01.html

 成田の実力は日本人が考えているほど弱いのではなく、仁川がハブ撤退が相次ぎ苦戦していること、香港は自社ハブ機能でもっていることを考えれば、成田はスタートからして圧倒的優位にあります。まず、平行滑走路の有効運用を進め、アジア線の充実によって十分その地位を確固たるものに出来るでしょう。

 成田を見縊ってはいけません。世界有数の人気空港なんですから・・・。

B滑走路と横風滑走路
 投稿者---TAKA氏(2002/06/15 23:40:30)

 せっかく西よりに暫定滑走路を延ばしたのならば、可能な限り生かしたいです。
 これを生かせば2700m前後の滑走路とすることができます。
 万一のことを考えれば、可能な限りの余裕は持たせるべきでしょう。
 これは暫定滑走路を運用開始したという現実を考えてできない話ではありません。

☆成田に関しては用地買収が難しいですが(不可能にも等しい?)出来れば暫定滑走路北側のランウエイ34Rエンド付近の反対派農家と雑木林を撤去して、運行しやすくしたいですね(これは出来なくても支障はないですが・・・)。
 又私もともさんの言われるB滑走路3000m延長はギリギリ可能ではないかと思いますから、出来ればB滑走路を3000mにして、成田を4000m滑走路1本・3000m滑走路1本の体制に持っていくことは必要でしょう。

☆確かに横風滑走路は何とかしたいのは事実です。そうしないと成田の飛行機運航に関して気象の制約を大きく受けることになりますから・・・
 只私の記憶が正しければ、成田空港に関する国・千葉県・反対派の円卓会議で「騒音の影響範囲を広げる横風用滑走路に関しては建設を凍結する」と決まったのではありませんでしたっけ?
 そうすると現在の反対派との本当の和解が進んでいない(まだぎくしゃくしている)現在では横風用滑走路は夢又夢になりかねません。
 ですから有ればいいのは山々ですが、私は成田のあるべき姿には横風滑走路は入れていません。

 今の誘導路上での信号待ちの解消、及び誘導路の整備を行い対面交通状態を解消すれば、単純にAランだけ運用していた時の2倍近くまでは増やせると思います。

☆B滑走路本設化と誘導路の整備で正直言ってあと7万回スロットを増やせるかは私は?です。
 横風用C滑走路と合わせて整備すれば今の20万回にあとプラスして7万回のスロット増は可能だと思いますが・・・
 誘導路の整備・増強で信号待ちと多分1日50〜80スロット、年にして20,000〜30,000スロットの増強は可能でしょう(概算で根拠を聞かれると言葉に詰まりますが・・)。
 只今でも時々発生しているらしいですが、ランプアウトから離陸まで最悪1時間かかる様なことは無くして欲しいですね(一部みたいですが・・・)。
 ですから何とかして誘導路の整備・増強は実施して欲しいです。

☆私も成田の整備の取りあえずの目標は、
  (1)B滑走路3000m本設化
  (2)B滑走路の誘導路の整備・増強
と言うところのなり、横風滑走路(C滑走路)はかなり贅沢な目標であり、実現は困難かと思います。
 今の成田の現状は追認せざる得ないと思います。これ以上成田を拡張するのは私はかなり困難であると考えます。

※今週の新聞に出ていましたが、成田・関空は上下分離して運営主体を民間に移行させると言う事ですが、そうなった時運営主体はインフラに責任を持ちませんから、又所有主体は設備投資に積極性を持つであろうか?投資資金を安易に着陸料に依存して着陸料の値上げを行い、結果として成田の競争力低下を引き起こさないか心配です。
 私は持論の「民活・独立採算」に近づくことは賛成ですが、所有会社・運営会社を含めて一体で半官半民の株式会社にして「民活・独立採算」で運営するのが、成田空港のインフラ整備に関してもプラスかと思います。
 それの方が新会社がインフラ整備に責任を持ち、インフラ整備を含めた一体的な戦略的運営が出来るのではないかと思うのですが・・・

横レス 成田の運営は?
 投稿者---とも氏(2002/06/20 23:51:18) http://town-m.vop.jp/

 ともです。

 今週の新聞に出ていましたが、成田・関空は上下分離して運営主体を民間に移行させると言う事ですが、そうなった時運営主体はインフラに責任を持ちませんから、又所有主体は設備投資に積極性を持つであろうか?投資資金を安易に着陸料に依存して着陸料の値上げを行い、結果として成田の競争力低下を引き起こさないか心配です。
 私は持論の「民活・独立採算」に近づくことは賛成ですが、所有会社・運営会社を含めて一体で半官半民の株式会社にして「民活・独立採算」で運営するのが、成田空港のインフラ整備に関してもプラスかと思います。
 それの方が新会社がインフラ整備に責任を持ち、インフラ整備を含めた一体的な戦略的運営が出来るのではないかと思うのですが・・・

 やや横レスですが私、正直、企業経営や経済などにまったく疎く(こちらに出入りするのも本来ご法度モノでしょう)、私には解らないのでご教示いただきたいのですが、「所有会社と運営会社を一体にして半官半民の株式会社」の方式というのはいわゆる「関空方式」とどうちがうのでしょうか?
 関西空港は所有は関西空港株式会社という半官半民の株式会社(3セク)で、運営も同社ですよね。管制業務は官(航空局)ですが、スポット割り当てなどのいわゆる「グランド」部分は関空会社がやっているのではないかと。
 関空会社は3セクというのが違うといわれればそれまでですが、関空会社も半官半民の中曽根民活方式による民間企業ですから、同じことではないのでしょうか。さらには羽田の日本空港ビルディングのように民間企業がリテール収入と使用料でターミナルビルを維持している例も多いですが、これとの違いも今ひとつわかりません。
 なにもわからない大バカものと笑わず、ご教示いただければ幸いです。

 読んでいて苦痛かと思いますが、私の案です。

  1. 所有権
     関西空港会社とNAAを合併改組し、所有・建設・管理部門を有する「(新)空港整備公団」を設置し、そこが所有

  2. 運営
     運営は入札方式とし、新公団がイギリスBAAやアメリカのように自由競争入札で運営者を決定する。ただし、公平性、高サービスを担保するため、運営者には公的機関の最低限コントロールとして顧客満足度が低い場合には運営剥奪ができる権利を新公団に与え、国交省とともに管理する。
     また、着陸料などは価格を運営会社が設定できるが、一定額を国に税として納める制度とし、ダンピングによる安全性低下の回避などの措置をとる。

  3. 管制
     航空管制のうち、ランプコントロールに関しては運営会社に与えるが、運営会社と国交省の契約により、常に高い技術・専門性を担保する。

  4. インフラ建設
     インフラ建設に関しては、原則運営会社が行い、維持管理も行う。この費用は入札方式として国が集めた空港税等の税収入から支払う。その場合、VE制度を認め、効率化を目指す。
     なお、用地費は国もしくは公団が負担する。

  5. アクセス
     アクセス機関は各空港運営者が整備に責任を持ち、関係する機関と契約等により進める。補助その他は各スキームで定める。

 こんなんでどうでしょう。所有公団(公共)、運営会社契約方式はカナダやオーストラリアなどで行われています。イギリスは所有もBAAですが、用地所有権などは有さないですから、日本のシステムとは微妙に違うかと。
 ただ、不安なのは同じBAA管理でも、公的コントロールがされているブリスベンなどは非常に優れた空港との評価がありますが、ヒースローはリテールを当て込むがあまり、軽食すら満足に取れる店がないとか、荷物扱いなどのグランド業務を安い業者に委託したり、時間をタイトにしすぎているがあまりロストバゲージなどが多いという利用者から見てありがたくないサービス低下も目立ちます。そう考えると民間委託が必ずしもよいとも言えないようですし・・・。私にはなにが正しいのかわかりません。

 なんだかまとまらないレスで失礼しました。ではでは

2004.11.14 Update


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