【検証:】空港論過去ログ集

【検証:近未来交通地図】<ニッポンの空(港)論>
(過去ログNo.422)
下記内容は予告なしに変更することがありますので、予め御了承下さい。
当サイトの全文、または一部の無断転載および再配布を禁じます。


北海道域内ハブの不成立性
 投稿者---きりん氏(2002/05/18 10:41:42)
北海道域内ハブの不成立性
└丘珠と新千歳…「抵抗感」のハードルを越えるには

 北海道についてですが、域内ハブ化を難しくしている原因は3つあると思います。
 1つ目は丘珠空港の存在、2つ目は人々の需要、3つ目は札幌便の廃止があげられています。
 北海道は広いといわれていますが私はそんなに広いとは思いません。
 北海道の端から端まで直線距離でも500キロほどですし(直線距離だけではいえないが)札幌と道内を結ぶ路線は300キロメートル以下(マイレージのマイル表示)となっています。
 札幌から10キロメートル以内の所に丘珠空港があり主にビジネス客が利用しています(11枠しかないために需要がる路線でも増便ができないようですが、枠数を倍増する工事と滑走路の1500メートル化が進んでいます、その結果札幌の人が道内に行くのには千歳を使わないことも大いに考えられます)。
 ビジネス客というものは少し高くても早いほうがいいという考えを持つ人が多いので丘珠の利用者が多いように思われます。特に鉄道とあらそっている函館−札幌間は1日に5便飛んでいます。

 北海道でも需要が多いところと少ないところに分かれてしまいます。
 需要が多いところは女満別(札幌からのビジネス客が少ないためか女満別線は紋別線を飛ばすために丘珠空港では廃止された)と釧路と函館、一方需要が少ないのは稚内、中標津、紋別の3つに分かれてしまいます。
 女満別は観光が主体であり昔札仙広福というところから季節便が出ていたところでした(今でも出ているところもあるが)。
 釧路空港もある程度本土とのビジネス需要が見込めるためか乗降客数が多くなっています。
 しかし稚内や中標津、紋別は航空需要が少なく丘珠空港と競合関係にあるために路線数の増加というものが抑えられており、紋別空港にいたっては千歳便の就航と撤退を繰り返している状況で、YS11を利用しても丘珠空港とは採算割れが続いている状態です。
 稚内や中標津などは需要が少ないために東京から乗り継いだほうがいいような状態となっています。

 札幌便は羽田発着枠の増加や規制緩和により四国や九州、中国などの路線が大幅に切られてしまいました。その結果、東京や大阪から乗り継がなければいけない状態になってしまいました。
 それらの西日本の人たちが北海道の地方に行くにはもし域内ハブができたのならば乗り継ぎ便が1回増えてしまい乗客の利便性を損なう結果となってしまいます。
 首都圏在住の人たちも直行便というメリットを生かせず乗り継ぎになることで利便性の現象により乗客数の減少をもたらす結果になると思われます。
 昔紋別がジエット化されていなかったときは丘珠と千歳にYS11が1日に1便ずつ飛んでいました(千歳は運休の期間が長かった)。
 しかしジエット化にしてからは東京便が昨年の実績で39,170人で搭乗率も56.2%というまずまずの成績を収めることができました。
 このことからいえるように大都市と直接結ばれることにより利便性を増し観光客数の増加に結ばれるものと思われます。
 乗客の需要が乗り換えのハブ化を望んでいないのならば無理をしてまでする必要があるとは思いません。

丘珠と新千歳…「抵抗感」のハードルを越えるには
 投稿者---551planning(2002/05/19 00:46:53)

 きりん様、道内各空港の状況につきまして詳述有難うございます。確かに仰ることも良く分かります。
 既にこの議論は前出でして、結局丘珠があるがゆえに話が拗れているということは理解できているつもりです。しかし、実際丘珠が拡張中であることを知らなかったが故、新千歳1本化論すら考えていた当方、まだまだあさはかと云うか…。

【北海道】道内航空会社再編の可能性は? log408.html#2

 このときにはHAC・ADK・A-netと道系コミューター航空が乱立し、さらにエアァシェンペクス(ASP)が進出を模索しているということで、ADO含めた道の調整能力に期待していたのですが、ADOはANA傘下へ潜り込ませる上に、一方でHACはこんなことを言い出してるようで…。

注目記事紹介 http://nq10.gaiax.com/www/moomoo/t/a/trafficmap/diary.html

 いままでANK→A-netが丘珠ローカル、HACが新千歳ベースとまだバランスが取れていたのに、丘珠需要が堅いとはいえ、競争が何を生むのか…特に札函間は鉄道でも3時間弱と競争圏内にあるため、消耗戦になりそうな…。
 そのうえADKは独自に稚内-旭川路線を試験運行しており、ASPも今秋の帯広−函館線開設を予定と、さらにモザイクになる予感が。

エアァシェンペクス http://www.air-shenpix.co.jp/

 ここで議論に立ち返ると、対東京他大都市と道内各空港間需要を計るに、御指摘通り稚内・中標津・紋別は直結を求める地元との意識差が明白であり、利便性向上には新千歳でクッションを置いてやるほうが有効と考えます。それを羽田に求めるのは発着枠的に酷かと。
 ただ対札幌では丘珠があるわけで、新千歳発丘珠経由各地の運行がベターとなりそうですが、そうなると効率的に疑問も生じる点、鉄道や高速道などとの棲み分け論が主体性を帯びてきます。
 トータルで考えると、今後2極化する国内航空会社の動向を考えると、地方路線切りはよりシビアになると考えられ、そこからニッチを狙う新規参入組がどう出るか、という展開になりそうに感じています。そこにあってまだ(本州)大都市圏直結に固執するようでは先がないとも云え、いかに新千歳乗換の抵抗感を和らげるかが勝敗の分岐点になりそうな。
 その意味で道内コミューターに2極ともあることは「新千歳ハブ」に現実味を帯びさせる半面、今回のHACの展開は独自存続の難しさの裏返しを如実に示している事例ともとれ、なんとも難しいところです。

どっちの傘下ショー?
 投稿者---551planning氏(2002/06/04 00:01:13)
どっちの傘下ショー?
└ADO破綻と「不公正取引」
 └規制緩和の影が見え始めたのか
 └「北海道国際航空」民事再生法申請は「不公正取引」とは関係薄いのでは?
 └「規制緩和」の方法論、そして本質すら問われる破綻劇
  └「規制緩和」の有るべき姿

 会社再建への焦点となっていた大手傘下参入動向につき、先週揺れ動いた北海道国際航空(ADO)。2月以降ANAとの提携で調整を図ってきた大スポンサーである北海道庁に対し、もともと機体整備等での関係があり、かつ「日本航空システム」統合で公取委より羽田発着枠の新規参入会社委譲方針を明記させられたJALに接触して「自社運行」という面子を保とうとしたADO首脳の動きが表面化、ついには5/29の堀知事と石子社長とのトップ会談でANA提携で合意(というより説得)するに至ったものである。
 各種報道によると提携内容はADOの弱点といえた販売チャネルの拡大に重点が置かれており、共同運航化やADO独自運賃政策の継承も含まれている。一方で道は最大全額18億円に及ぶ債権放棄の検討に入り、ADO問題は最大の正念場を迎えているといって良いだろう。

 4月の段階で、大橋ANA社長は提携についてあくまでビジネスライクでの交渉にあると明言していた。無論その姿勢は否定しないものの、ADO社内にとっては会社そのものの「終焉」という危機感を強く抱かせるに十分だったのだろう。折りしもJJ連合のアウトライン明確化で羽田発着枠の開放が謳われ、もともとの繋がりからJALに走ったのは当然の経過であったといえる。
 時を同じくしてANAは国内路線の大幅な改編を示唆、地方間路線の撤退、羽田発着枠の政策路線から幹線路線への振替などを検討している。「日本航空ジャパン」も羽田発着枠返上を取り返せると見てADO提案の検討を行ったとされ、結局は羽田発着枠への両社鍔迫り合いになったと見るべきだろう。道幹部に『(JALは)無責任な誘い文句でエア・ドゥを釣り上げようとした』と怒らせ、新聞報道直後にJALは国交省に提携については慎重に対処するとし、この時点で事実上白紙化、ANA傘下化が「規定事実化」した。

 ここで2点引っかかる。道がANAに固執した理由とADOの姿勢だ。
 そもそもADOはJALと機体整備等の関係があった。実際羽田でもJAL側カウンターにある。しかしJJ連合によって東京−札幌線だけで見ればANA2:JAL2:JAS2:ADO1のバランスにある以上、JAL提携強化は好ましくないとの極めて政治的な判断によるものと思われる。そこには国交省の意向もあるのかもしれない。それを伺わせるのがスカイネットアジア航空(SNA)参入に伴いJALが減便するとした宮崎線の調整動向にも現れているといえまいか。相対的なANAの占有比率を確保することでJJ連合反対を訴えた同社の溜飲を下げてやったと見るのは邪推だろうか…。
 ADOがJALに走ったのは理解しないではない。ただ、トップ会談時に道側から「JAL提携では説得力のある増収策を描けない」と諌められたのはADOの自己再建能力の喪失の一端を如実に物語る。まさしく面子保持、場当たり的な発想によると断じてもあながち間違っていないかもしれない。

***
 皆様からは以前種々の御意見、再建私案を御提示頂いた(ネタ振りした当方が「振り逃げ」してしまいました…この場を借りまして御容赦を)。ここで当方の現時点における私見を…。

「試された大地」…AIR DO 5年間の葛藤 log419.html

 改めてADOの創業理念、基本方針を思い返すと、第一義に「北海道の翼」であること、と同時にロープライスリーダーたることが謳われ、大きな期待を持って迎えられた。「ロープライス」については大手3社を巻き込んだ全国的な運賃体系の変化へ導いた功績は改めて触れるまでもないだろうが、レディース・シニア層へ訴えたスカイマークエアラインズ(SKY)のようなステップ施策を積極的に提示する、またユーザーに受け入れられることがなかったのは躓きの最初だったろう。「格安航空会社」であることに固執したあまり、大手との価格競争に自ら追い込んでいったのである。
 HISを母体としゆくゆくは国際線へ、という明確な展望を持つSKYと比してADOが掲げた「北海道の翼」というキャッチは、それがあくまでキャッチでしかなく、しかも利用者ではなく道政財界に向けられたものだった、といっていいだろう。脆弱な体質改善に幾度となく注入されたカネは規模以上に資本を増大させ、結果何らの成果をも生まなかった。当方が繰り返した「カネも出すが口も出す」事がなされなかったツケはこれから道民に回されることとなる…。

 改めて「北海道の翼」として飛翔するには、より積極的な北海道内でのアライアンス構築に努めるべきだろう。JR-H資本参加は事実ADO設立当時真剣に検討された話と昔経済誌あたりで見た記憶があるが、当時-H自体の脆弱性、大手3社に背を向けて寝られないという現実性から実現しなかった。しかしながら鉄道そのものとの連携は図れたはずではないか。ふと現在に戻れば、それをANAがやろうとしているのは歴史の皮肉ともいえる。そうでなくとも、現在当たり前となったマイレージの発想こそ積極展開できなかったか…。
 ANAとの連携は改めて道内リンクの方向性の示唆となるか。シナリオとして新千歳路線と稚内・紋別・中標津路線とのトレードによる対北海道低コスト戦略子会社化はどうだろうか。JALのJEX、JASのHLQという図式はANA系では現存していないこと、ANKの負荷を下げるのとともにADKとA-NetとANA系子会社が並立する状況の再編をも伺うことになるとできないだろうか。ADOとしても道内複数拠点直結化でまさしく「北海道の翼」と位置づけられよう。

 この6/4からは何故今までなかったともいうべき「道民割引」をスタートさせるADO…この事実もまた、「北海道の翼」を自称しつつ、渡道者だけでなく道民に対しても「付加価値」を提示できなかった証左であることが、悲しい。

ADO 道民割引 http://www.airdo21.com/docs/flight/fl_domin.shtml

ADO破綻と「不公正取引」
 投稿者---よりぞー氏(2002/06/26 00:29:01)

 既に各種報道にあるとおり、6月25日にADOは民事再生法の適用を申請しました。今後はANA支援の下で経営再建が図られるそうです。

 ところで、ADO不振の一因として、「大手3社が値下げしたことにより新規組のウマ味がなくなり、利用客が伸び悩んだ」ことが挙げられます。この点につき、大手3社が半ばあてつけともとれる「特定便割引」を設定するなどの行動をとったことが、はたしてフェアな競争だったと言えるのか、疑問が残ります。
 実は、99年末に公正取引委員会がこの点に関する報告を発表しております。

http://www.jftc.go.jp/pressrelease/99.december/99121402.html

 同報告では、結局不公正取引にあたらない、と結論づけていました。
 しかし、はたして本当にそうでしょうか。実質運賃で
    東京−青森が東京−千歳より高く
    東京−宇部が東京−福岡より高い
このような運賃設定が、コスト面などの合理的許容範囲を超え、単に競争のある、なしのみを理由とするものであれば、「地域的差別対価」や「不当廉売」以外の何物でもなく、公取委はもっと毅然とした対応をとるべきだったのではないでしょうか?

 「規制緩和」は「公正な取引」が確保されることが大前提でしょう。
 その前提を欠いたままでの緩和、不公正な取引が是正されない、そういった「歪んだ構造」の中でのADOの破綻・・・残念でなりません。

規制緩和の影が見え始めたのか
 投稿者---とも氏(2002/06/26 18:08:53) http://town-m.vop.jp/

 ともです。

 ADOの破綻は非常に残念でなりません。日本でもやっと地域航空会社が成立する可能性すらあったのに、結局のところ大手傘下でしかやってはいけない・・・しかもANA傘下というJ-J連合の対抗的なものとなっており、4社がしのぎを削る路線が2社に集約されてしまったということになり、これが「利用者・消費者の利益」にかなうものなのか・・・どうにも疑問です。

 規制緩和をやるのであれば、公正に勝負できて、かつお互いが競争をすることで利用者サービスの向上、選択肢の増加につながらなくては意味が無く、投資家や事業者だけにメリットのあるような規制緩和はそれこそ寡占化を進めるだけにすぎず、だれに利益のある規制緩和とするのかということでしょう。

 とはいえ、スカイマークのようにとりあえず次のステップに進んだ社もあり、さらにレキオス、スカイネットアジアと次々と新規航空会社設立が続きます。
 これらに対し、大手各社がどう対策を練ってくるのか、それも注目しなくてはならないですし、なにがADOの失敗であったのか、その辺りの検証も進めるべきでしょう。

 ただ、期待もあります。ADOがANA傘下でANAコネクションとして生きていくとして、どういうサービス形態を打ち出すのか。ACに対するファーストエア、AAに対するアメリカンイーグルやUSエアのように化けることができるのか。
 そこにも注目していきますか。

 まとまりませんが。

「北海道国際航空」民事再生法申請は「不公正取引」とは関係薄いのでは?
 投稿者---TAKA氏(2002/06/28 00:37:03)

 6月25日に北海道国際航空が民事再生法を申請して実質的に破綻しました。
 スカイマークエアラインズと北海道国際航空は日本の航空事業の自由化の先駆けとして誕生した会社であり、その内の片方である北海道国際航空の破綻に関しては、既にアメリカでは激しくなっている自由化の厳しさの証明かと思うと、自由化のもたらす結果を考えると、自由化の厳しさに関して改めて実感しました。

 しかし北海道国際航空の破綻に関しては、自由化の負の側面(競争の激化)だけでしょうか?
 確かに新規航空会社2社が誕生して以降、価格を中心とした競争が激しくなっています。
 以前の45・47体制で出来た航空3社が、45・47体制を脱却しローカル高需要路線のダブル・トリプルトラック化での便数増による競争の激化は進んでいましたが、価格の競争は激しいとは言えませんでした。
 その後国内最大級の幹線の羽田〜新千歳線・羽田〜福岡線に新規航空会社の北海道国際航空・スカイマークエアラインズ運行が開始された段階で、この両幹線では激しい価格競争が発生しました。
 確かにこの価格競争は、低価格を売り物にした新規航空会社参入でしたから当然価格には価格で対抗と言うことになる筈ですから、これこそ需要者には「競争のメリット」ですから望ましいことでしょう。

 しかし価格競争が競争の発生する一部路線・便にだけに発生することは必ずしも「不公正取引」と言えるでしょうか?
 少なくとも、航空産業特に羽田乗り入れ線は羽田空港の発着枠により便数増大が制限されている以上限定的競争にしかなり得ませんから、競争の発生する路線・便と発生しない路線・便が発生するのは致し方有りません。又競争が一部で限定的にしか発生しない環境なのですから、競争の有無により「距離が近いのに運賃が高い」「同じ会社・同じ路線なのに運賃が変わる」と言う様が発生するのはこれ又制限の下で限定的競争の発生する上で弊害であり、これは既存航空会社の「不公正取引」と言うより制限環境下で競争を行っている状況の是正を出来ないでいる行政に問題があるでしょう。
(ローカル線維持枠・新規会社最低発着枠以外の羽田発着枠を競争入札制にする等の政策(=発着枠の流動化)が有って初めて、公正な競争を行うことが出来る。)

 ですから北海道国際航空が大手会社の「不公正取引」まがいの競争に敗れて、事実上倒産して大手航空会社のアライアンスの下に入り、羽田〜新千歳線の寡占化が進み競争が阻害されたと考えるのも間違いでしょう。
 実際に同じ様な競争路線の羽田〜福岡線を運行しているスカイマークエアラインズは、運賃競争と自社の経営上の赤字に悩まされながらしぶとく生き抜き、増便を果たしその上東京〜鹿児島線に参入する等競争を巻き起こす、競争を刺激する新規航空会社の役割を十分果たしているのです。

 では一体この差は何なんでしょうか?どちらにも同じ様な形態の激しい競争が存在している以上、競争や不公正取引が原因とは言い難いと思います。確かに価格競争に巻き込まれて採算性が悪化したというのも原因として存在するでしょう。しかしそれは要素の一つであるとしか考えられません。そうでないと同じ様な環境下のスカイマークエアラインズの現在の好調は説明できません。

 私は最大の原因は、北海道国際航空の経営その物に原因があると思います。
 元々養鶏業者の「北海スターチック」の社長が「北海道の航空料金を安くしたい」との一念で作り運営を開始した会社です。その心情は理解しベンチャースピリットには敬意を表しますが、その後の社長交代劇等々を見ていると、北海道国際航空は当初から経営に問題があったのでは無いかと考えます。
 少なくとも脆弱な経営体質を改善する手を打たず、その上経営改善に投入された資本を有効に使えず又新規路線開設・新千歳線増便等の積極策も打てず、その上「北海道の翼」を自称しながら北海道民等に対するサービスも打ち出せず、只小さい会社が大きな会社に価格競争で勝負するという無策的経営をしていたのが北海道国際航空破綻の最大の理由であると考えます。

 新規航空会社の参入による国内航空会社の競争激化自体は、私たち需要者にしてみればサービス向上や運賃の低下等をもたらし非常に望ましいことです。又JAL-JASの企業統合が実現し国内線の寡占体制が進みつつある現在、局地的路線で有れ新規航空会社参入による競争が発生することは国内航空全体を見回しても非常に望ましいことであると思います。
 あくまでも今回の北海道国際航空の破綻は「一航空会社の経営ミスによる破綻」で「競争の弊害」では有りません。競争促進政策と新規航空会社参入促進は今後とも進めていくべきです。
 ですから今回の北海道国際航空の破綻を良く内容を検討し新規航空会社がこれを繰り返さない様に学習して貰い今後とも競争促進政策と新規航空会社参入促進による日本の国内航空の健全な発展が進む様に願って止みません。

「規制緩和」の方法論、そして本質すら問われる破綻劇
 投稿者---エル・アルコン氏(2002/06/30 03:47:18) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 エア・ドゥ(ADO)の破綻、私はやはり独禁法の不当廉売が直接の原因であり、それが「規制」されなかった「規制緩和」が新規事業に対する最大の障害と見ます。

 なぜ米国の通信自由化でベル社が分割され、いわゆる「ベビーベル」が出来たのでしょうか?自由化により新規参入を促すのであれば既存事業者への規制を必ずセットにするのが「常識」なのに、それを怠った片肺自由化では、既存事業者間の中だけの「自由化」に過ぎず、それは形を変えたカルテルともいえます。
 もし新規参入を促すのであれば、新規参入者の事業が軌道に乗るように、そうなるまでは「不公正」とも言えるような規制を事業に関るあらゆる分野で既存事業者に敷くのが真の「規制緩和」なんですが、今回はそれを欠いたがために非常に短期間で再寡占へのムーブメントを辿りました。
 ちなみに、米国の航空や通信にしても、再寡占が進んでおり(通信なんかその典型)、司法省が反トラスト法を持ち出して牽制してようやく落ち着いている状況です。

***
 とはいってもADOと同時期に新規参入したスカイマーク(SKY)は羽田−鹿児島線を開業するなど、羽振りが良さそうです。となると、やはり経営に問題があるのでしょうか。
 両者を比較するために、両者のHPにある財務諸表に目を通してみました。すると、両者の明暗を裏付ける材料もある反面、意外な?事実も浮かび上がってきます。

 実は両者の決算ですが、ADOが3月本決算なのに対し、SKYが10月本決算と会計期が合いません(なんでSKYはこんな変則決算をしてるんだろう)。ですから厳密に言うと比較不可能なんですが、直近の本決算ということでADOは2002年3月期、SKYは2001年10月期を使用します。

 今回の決算で、ADOは3億円の債務超過に陥ることから民事再生法を申請し、事実上倒産しました。B/Sを見るとADOの資本金は72億円、それに対しここまでの当期損失の累計である欠損金が75億円に達したことで3億円の債務超過になったのです。
 ところが、SKYのB/Sを見ると、資本金38.4億円、資本準備金33.7億円に対し、欠損金は実に101.3億円で、29.2億円の債務超過なのです。
 実はSKYは本決算ベースでは1回も当期利益を計上しておらず、さらにこの2002年4月の中間決算でも当期損失を計上しており、債務超過状態の進行が鈍化する程度の改善はありますが、欠損金(=債務超過)が減る状況に無いのです。
 そのためこの3月にも第三者割当増資をしていますが、そこだけを捉えるとマザーズに上場しているのが不思議といえる企業でもあります。

 では、営業の実態はどうでしょうか。両社とも基本的に営業損失を計上した後の経常損失、当期損失の数字については差が無く(ADOの2002年3月期の北海道からの補助の特別利益計上は除く)、営業外損益、特別損益はほとんど無いかチャラです。よって営業収支を見れば良いです。

 その営業損失を見ると、ADOは▲25.6億(▲30.4億)、SKYは▲8.4億(▲29.2億)です(カッコ内は前年同月期、損失および支出項目は▲表示。以下同じ)。売上高はADOが119.7億(96.9億)、SKYが134.7億(137.3億)ですから、営業経費はADOが▲145.3億(▲127.3億)、SKYが▲143.1億(▲166.5億)です。
 営業経費の内訳を見ると、航空事業に関る経費である事業費がADO▲120億(▲108億)、SKY▲126億(▲143億)で、販管費などがADO▲24億(▲18億)、SKY▲16億(▲23億)です。

(単位:億円)

  ADO SKY
  2002年3月期 2002年3月期 増減 2001年10月期 2000年10月期 増減
売上高
(A)
119.7 96.9 22.8 134.7 137.3 ▲ 2.6
営業経費
(B)
145.3 127.3 18.0 143.1 166.5 ▲23.4
 事業費 120.0 108.0 12.0 126.0 143.0 ▲17.0
 販管費など 24.0 18.0 6.0 16.0 23.0 ▲ 7.0
             
営業損失
(A-B)
▲25.6 ▲30.4 4.8 ▲8.4 ▲29.2 20.8

 経費の増減に特徴が出てますが、ADOの事業費増加は2000年度期中に2機目を投入したためであり(年9億円)、一方SKYの事業費減少は地上支援業務の自営化(年12億円。別資料で月1億円という数字があったことから)であり、販管費などについては販売手数料の削減(年8億円)です。

 事業費ベースで見ると、2機12便体制では、SKYの地上支援業務をADO同様外注ベースと仮定して比較すると、必ずしもADOが劣るということは無いです。機体広告その他の施策によるコストダウンが話題のSKYですが、ADOもなかなかどうしてという数字を残しています。
 ADOもSKYのように地上支援業務の自営化に踏みきれば損失を今の半分くらいに出来る見通しが立つのですが、いわばカンパのような道内個人や企業と、北海道など自治体という、機動力と資金力に欠けるスポンサーでは、イニシャルコストを負担する思い切った増資も出来ず、結果として収支改善の目処がつかないのが直接の破綻原因といえます。もちろんADOの資本金はSKY(含む資本準備金)と同程度なんですが、結局欠損回避の為の色が非常に濃く、戦略投資よりも足下の穴埋めでせっかくの出資が活きていません。
 もちろん、「規制緩和」が地上支援業務に事実上及んでいなかったことこそが最大のネックだったのは言を待ちませんが

 さて、事業費がほぼ拮抗することから、固定費負担と運行にかかる変動費には差が無く、相当部分を占める固定費負担をカバーできる収入をいかにして得るかが鍵という事は容易に推測できます。そこで問題になるのが、ADOはあくまで北海道の会社、SKYは東京の会社ということでしょう。
 実はSKYは98年9月に羽田−福岡線を開業後、99年4月から2000年6月まで福岡−伊丹−新千歳の路線を営業していました。こちらは結論から言うと不振で撤退し、2002年4月の羽田−鹿児島が事実上の2路線目となっています。

 つまり、固定費負担をカバーすべく、新規路線を開拓したり、チャーター便運行を積極的に手がけることで収入を極大化して、SKYは収支均衡を図っています。これは装置産業においては極めて真っ当な行動であり、それを非難するには当たりません。
 ではADOはどうでしょうか。「北海道の翼」として道内官民の出資を仰いで設立した経緯もあり、「北海道の翼」という金看板が逆に呪縛となって営業に暗い影を落としていたのではないでしょうか。

 機材の有効活用で羽田到着後に伊丹や福岡まで飛ぶとか、チャーター便の営業に注力するという行動が取りづらかったのは否めず、では北海道起点での2路線目となると、大需要地である首都圏を外して関西ですが、もともと安定需要が弱いところに伊丹か関空というところでいまいち競争力に欠ける関空になる可能性が非常に強いと考えると、いわゆる「赤字受注」です。対首都圏だと函館か旭川ですが、こちらも千歳と比べると相当落ちますし、北海道側が拠点なのに、羽田起点で収束する形では、道内複数拠点か、運行時間帯を苦しくするかの選択となり、これも不利です。

 また、営業力の問題もあります。SKYの大株主は言わずと知れたHISです。ベンチャーのようなイメージがまだ残りますが、もはや大手の旅行業者といって良く、その販路と伝手は、チャーター便やツアー客の集客に大きな威力を発揮します。
 固定費負担が最大の問題であり、それをカバーするには搭乗率を高めることが最大の特効薬なんですが、こうした営業努力に加え、柔軟な価格設定という企画力、またそうした努力を顧客やメディアに上手く伝える広報力など、この部分での大差がADOとの明暗を分けた主因とも言えます。

※そうした努力が、先に述べたように債務超過会社でありながらマザーズに上場して、投資家の信認を得ている面にも出ている。ベンチャーの立ち上がりは赤字もしくは債務超過であることが多いですが、一定時期が経てば債務超過は市場からの退場を宣告される事象であり、将来像を上手に描いていることで許されているとも言える。

 なお、既存大手との差別化の失敗もありますが、SKYもこの面では、低価格路線とともに、ビジネスユースよりも自社催行ツアーなど観光需要の取り込みという差別化を図っています。ただADOの場合は観光需要も既存大手の主力であり、ユーザーの差別化は困難です。結局規模も営業力もある大手に「拠点間の航空会社」として挑むには、結局価格競争しかない状況であり、それが出来ないとなると事業として成立し得ない環境とも言えます。大手との直接競合を避け千歳を外したニッチとなると、九州と違い有力な都市が無い北海道では、内部補填が可能な大手が隙あらば減便・撤退を狙っているくらいであり、そもそも厳しいです。

※さらにもともと既存大手の高運賃に風穴をという起業目的を掲げている...

***
 新規参入を促す目的での規制緩和の要諦は、初期投資負担などでただでさえ財務体質が脆弱な新規参入業者に、既存業者と同じ土俵で戦えるだけのハンデを付与することにあります。ちなみに初期投資ですが、繰延資産に計上され、5年償却となっている開業費を見ると、ADOは毎年4.3億円(つまり総額20億円強)となっており、その重さが判ります(SKYは0.3億であり、これはいくらなんでも少なすぎるが、相当抑えているのも事実であろう)。

 「ハンデ」とは地上支援業務などの参入障壁の除去や、外注時のコスト格差是正、そして収益構造を安定化するために既存業者側からの価格競争の禁止など、複合的に実施しないといけません。
 今回のADOの破綻はまさにその規制緩和の実を挙げるための「規制」まで緩和してしまったために起こったものであり、使い古された言葉ですが、規制があって初めて自由があるということが分かっていなかったといえます。

 しかし、新規参入して橋頭堡を確保したSKYも、今後の展望はどうでしょうか。
 機材を1機追加し、鹿児島線への参入も、地上支援業務の自営化コストの負担問題と関っています。あるレベルまでは手持ちの設備を有効活用して収益を極大化できますが、規模の拡大は必ず設備の拡大を必要とします。そうなるとそれをカバーする事業規模が求められ、というサイクルに入りますが、こうして大手への道を歩むとしても、国内No.3であるJASですら事実上JALの救済を受ける現状、業務拡大の先に灯かりは必ずしも見えません。

 そうなると、営業力の面から、運輸や旅行など同業もしくは周辺業界による、限定的な規模での参入がせいぜいであり、果たして「規制緩和」とは何なのか、という原点まで立ち返る必要があるのかもしれません。

「規制緩和」の有るべき姿
 投稿者---TAKA氏(2002/07/01 13:08:31)

 今回のAIR DOの破綻劇は、一面において規制緩和の明と暗を示したと思います。
 私は個人的には、AIR DOの破綻=規制緩和は悪であるとは思いません。今回のAIR DOの破綻劇の根本の原因は、
   (1)AIR DOの経営上の失敗
   (2)規制緩和の調整不足
にあると思います。
 ですから経営上の失敗は一部の面での失敗であり(搭乗率は羽田〜新千歳線で一番良いにもかかわらず、又何度も北海道よりの増資を請けながらそれを生かし切れなかった等、採算性は悪くなく、又資本の支援を受けていて、地元の支援もあるのにそれを生かせなかった経営上の問題)、又一部には規制緩和が問題のあるスキームで行われていたという問題があり、それらが複合的に関わり合って今回の破綻を招いたと思います。
 では規制緩和の問題点は何だったのでしょうか?

規制緩和の問題点

  1. 搭乗率の良い羽田発着国内幹線・高需要ローカル線をこれ以上増発できない制約(=羽田の発着枠制限)

 航空産業の規制緩和がアメリカで成功者のサウスウエストを生み出し、日本で上手く進まない最大の理由は、羽田の発着枠制限にあると思います。アメリカでは基本的に高需要路線への参入に関して、制限がありませんが日本ではいくら新規航空会社を参入させようとしても、採算性の高い高需要路線の多くは羽田発着路線であり其処には羽田の発着枠制限があり、羽田の発着枠の大部分はANAとJ・J連合が保有して既得権益状態になっています。
 これを打破しないと新規参入会社はすぐ行き詰まるでしょう。ですから新規参入航空会社の参入促進枠とローカル線の運行維持枠を除いて羽田の発着枠を競争入札制にして、入札分に関しては運行の制限(行き先等)をしないと言うのも一策でしょう。

  1. 新規参入航空会社にインセンティブが存在しないこと

 競争促進に対してもっとも必要なことは、新規参入航空会社に対し参入のインセンティブを与え参入を促進することです。それがないとなかなか参入は進まないでしょうし、巨大なANAとJ・J連合には太刀打ちできないでしょう。
 ですから例えば「一定条件下で創業から一定期間機材に関してウエットリースを認める」「羽田の発着枠を優遇する」等の優遇策が必要でしょう。それをインセンティブにして、参入する会社が増えれば競争が促進され好ましい状況になるでしょう。
 但し幾ら巨大なANAとJ・J連合に敵わないと言えでも長期間の保護は好ましくありません。5年位の中期間の時限での補助策にしないと公正な競争は確保されないでしょうからその点には十分配慮すべきです。

  1. 不公正取引・過当競争の発生への対応

 今回の規制緩和でも、不公正取引・過当競争等が発生したとして公正取引委員会が動き出しています(最終的にはシロの判断ですが)。
 私は公正取引委員会がシロの判断を下した以上限りなくクロに近いシロであったと思いますが、今後ともこの様な不公正取引・過当競争が出てくると推察されます。
 競争による需要者の利益に最大化が規制緩和の眼目としたら、競争での対抗値下げは好ましいことですが、
行き過ぎると、体力に劣る新規参入航空会社では敵いません。其処には十分考慮する必要性があります。
 過去の歴史の中で「競争の激化→値下げ→体力の劣る競争相手の消滅→寡占・独占化→値上げ」という道のりは存在していることですが、これは好ましいことではありません。阻止すべきであると思います。

 今の航空業界の規制緩和は「競争相手の消滅→寡占・独占化」の段階まで来ています(それはAIR DOの破綻とJ・J連合の成立が示しています)。
 これを阻止するには独占禁止法の厳格運用を公正取引委員会が行うことが近道で正道であると思います。
今回のJ・J連合成立時も随分公正取引委員会でもめましたが、今後はもっと厳しくカルテル化等を阻止すべきであると思います。そうしないと航空業界の規制緩和は最悪の結論を迎えかねません。

(羽田〜伊丹線の3社間での調整の上での運行はカルテル寸前であると考えます。この様な共同運行体制は今後歯止めをかけるべきですし、又J・J連合成立時の羽田の発着枠9便分の新規参入航空会社への再分配ももっと大胆にすべきであったでしょう)

 取りあえずの意見ですが、少なくとも規制緩和に関しては、今が最後のチャンスとも言えます。今見直しをかけないと、最悪のサイクルを進みかねません。
 エル・アルコン氏もこの掲示板で「規制があって初めて自由がある」と言っていらっしゃっていますが、これは一面において真実です。秩序を保つ為の最低限の規制は必要事項です。最低限の規制と競争をより促進する為の政策を合わせて実施していかないと、此処で規制緩和が逆の方向の寡占・独占化に進みかねません。そこら辺を熟慮して政府は「市場の失敗」を修正する介入を行う時期に来ているのではないでしょうか?

羽田空港最新アクセス情報 2002・夏
 投稿者---551planning(2002/07/13 23:10:01)
羽田空港最新アクセス情報 2002・夏
└Re:羽田空港最新アクセス情報 2002・夏
 └Re:羽田空港最新アクセス情報 2002・夏
  └京浜東北線快速論
  └バス関係追伸
└横レス:1号線関係

 国内流動が最も活発になる夏季を迎え、羽田空港アクセスルートもさらに増強が進みます。ここで纏めてみると…

●鉄道

●バス
 これまでも当サイトでは新規路線の紹介を行ってまいりましたが、まさに夏は新規開業の季節!今夏も増えます。

更に深化する対千葉圏羽田空港アクセスバス…大網線開業! ../report/018.html

北関東地域に見る羽田アクセスバスの新様態 ../report/012.html
進展する栃木の高速バス事情 ../report/025.html

***
 このほか、東空交関連ではTDRや聖蹟桜ヶ丘線の増便、昨年の米同時多発テロ後の世界的航空需要低下への対応策として都内ホテル路線の羽田・成田便縮減措置を取っていたものの一部改善を図るなど大規模な改正が行われます。

http://www.limousinebus.co.jp/oshirase/oshirase_index.html
http://www.keikyu.co.jp/bus/info.html

Re:羽田空港最新アクセス情報 2002・夏
 投稿者---CHIP氏(2002/07/14 03:29:59) http://plaza23.mbn.or.jp/~norimono_land/

京浜東北快速浜松町停車(7/14〜)

 京浜東北線快速の停車駅まで修正してしまうとは、正直言って驚いてしまいます。その反面、東海道線の停車する新橋を通過するのはいかがなものか?という疑問も少なからずあります。それと共に、京浜東北線快速運行の意味が多少希薄になる様に感じてしまいます。京浜東北線を利用するのは空港利用者ばかりではありませんから。

京急羽田−横浜直通運転化(今秋)

 京急蒲田駅の改修には目を見張るものがありましたが、それを活用してのダイヤ改正しかも、芝山鉄道との絡みもありそうなのでとても興味があります。この頃には京急の新鋭車の新1000形の京成線・北総線内乗り入れが実現するかも気になるところです。それと共にやはり、バス路線をどうするのかという点も忘れてはいけないですね。最終的には廃止になるのか、横浜地区発着の新しいタイプの路線として生まれ変わるのか興味が尽きません。

東金線新設(京急・小湊 5往復 6/13〜)
大網線増便(東空交・千葉中央 9→12往復 7/16〜)
鹿島線新設(京急・関鉄 6往復 7/18〜)
黒磯線新設(東野 1往復 7/27〜)

 またまた、増路線ですね。一体、どこまで路線が増えるのやら。ですが、逆に言えば、今までこんなに空港アクセスに乏しい空港だったのかもしれませんね。それと共に、羽田空港の停留所が満杯に近くなってしまいますね。停留所増設(それと共に方面別に再編成)でも、そのうちしないといけなくなるかもしれませんね。

Re:羽田空港最新アクセス情報 2002・夏
 投稿者---とも氏(2002/07/14 04:22:38) http://town-m.vop.jp/

 深夜(早朝??)ですので手短に

 京浜東北線快速の停車駅まで修正してしまうとは、正直言って驚いてしまいます。その反面、東海道線の停車する新橋を通過するのはいかがなものか?という疑問も少なからずあります。それと共に、京浜東北線快速運行の意味が多少希薄になる様に感じてしまいます。京浜東北線を利用するのは空港利用者ばかりではありませんから。

 京浜東北の快速運行は賛否両論、私は賛成ですが、なんにせよ浜松町は汐留開発の「裏口」であり、さらに大門との一体化により新橋以上の結節拠点になっていますから、停車は是というところでしょうか。新橋通過はあまりこだわらなくてもよいのではないかと。東海道と京浜東北は性格も異なる路線ですから、逆に千鳥になっていると考えれば無難でしょうね。

 京急羽田−横浜直通運転化(今秋)

 バスの横羽線はリニューアルしか無いでしょう。せっかく通過しながら乗降が出来ないみなとみらい地区での乗降を認めるとか、MM地区の道路網改変で渋滞にはまらないルートも可能になりますので、何らかの策を打って残るかなと期待しましょう。

 いい加減、(羽田空港内の)バス停改善はできないものか・・・成田のようなベイ方式さえ採用できれば・・・
 今のバス停配置はバス利用者には不便極まりないです。さらにチケットなのか現金収受なのかもハッキリしない。あれは使いにくいの一言です。これ以上路線が増えるのならなにか考えないといかんですね。

 一般車送迎スペースすら確保できないのは問題といえます。問題は通過車路の処理ですが、出発階を通過車路に使い、首都高とのランプ処理さえきっちりできれば到着階の改善も難しい話では無いと思うのですが(出発階は比較的余裕がある)。

 さもなくば本格的なバスディーポの整備でしょう。利便性は落ちるものの遠距離路線はバスターミナルにするのも手です。
本数もさほど無いですし、案内ときっちりしたスペースさえあれば十分可能ですから。

 今年度末には中央環状線が開通しますし、さらに新路線も増えるでしょうから、なんとかしてほしいものです。

 それでは。

京浜東北線快速論
 投稿者---かまにし氏(2002/07/17 12:02:26)

 かまにしです。

 ついに7月14日、京浜東北線の快速が浜松町に停車するようになりました。
 今日は、京浜東北線快速論について少々、書かせていただきたいと思います。

<快速・浜松町停車の是非>
 本音を言ってしまうと、JR東の発表を聞いた直後は沿線民としてかなりの抵抗を感じました。ただその発表があった後に、たまたま昼間の快速運転時間帯に京浜東北線に乗る機会があったのですが、田町〜東京では確かに山手線がかなり混雑しているのに対して、京浜東北は座席が埋まってちょっと立客がいるぐらいで、この状況を見て「浜松町停車も仕方ないのかな」と考えを改めるようになりました。

<でも、モノレール利用者の実際の効用って?>
 ただ冷静になって考えてみると、「京浜東北線快速が浜松町に停まることが、モノレール利用者にとってどれだけの効用があるのか」ということが、余計に疑問を感じるようになりました。
 モノレール広場には「JR京浜東北線快速電車で、浜松町から東京までノンストップ4分!」とあるわけですが、そこまで言うならまずは快速の終日運転ではないの?というのが私の率直な感想です(もちろん、朝ラッシュ時は各駅に停まるべきだと思いますが。。。)。

<結局、ただのマーケティング停車?>
 前述のように、京浜東北線快速の浜松町停車自体は、昼間の山手線と京浜東北線の乗車率のアンバランスさを考えれば、ある程度納得のいく話です。ただ、浜松町停車をモノレールへの利便性を上げるためのツールとして考えていくのなら、昼間の限られた時間帯しか存在しない京浜東北線快速の停車が、朝夕に多いモノレール利用者の実質的な効用にどれほどつながるのか甚だ疑問が残ります。
 極端なことを言ってしまえば、今回の京浜東北線快速の停車はモノレール利用者の実質的な利便性を向上させようとするよりは、ただ単純にモノレールの利便性をアピールするためのマーケティングでしかないように思えてしまいます。
 正直、モノレール利用者の実質的利便性のアップにつながっているなら仕方ないとしても、単純なマーケティングのために沿線民が犠牲になっているのはどうも釈然としません。それをやる前に、もっと別の形のマーケティングとしてできることってあったのではないでしょうか?

<京浜東北線快速の今後>
 さて、京浜東北線の快速は今後どうなっていくのでしょうか?個人的には、「浜松町から東京までノンストップ4分!」と言っているくらいなのだから、早朝・深夜や朝ラッシュ時を除いて快速運転時間帯を拡大すべきだと思っています。
 長期的には東北・東海道連絡線ができることで、京浜東北線快速は役目を終えるという見方もあります。確かにそういう見方も否定はできませんが、京浜東北線の運用コスト自体が、山手線との並行区間を快速にしたことで低減されたことを考えれば、再び各駅停車に戻るということは考えがたいのではないかと思います。また、JR東日本の中では現在、唯一の方向別複々線区間をリフレッシュ工事のためだけに活用するというのもどうかなと考えてしまいます。

 以上、4つの論点について、皆さまのご意見をうかがえれば幸いです。よろしくお願いします。

バス関係追伸
 投稿者---551planning(2002/08/13 23:57:08)

 まずは新路線紹介。

・君津線新設(京急・日東 16往復 8/26〜)
 またもアクアラインバスが新設、16往復と強気の設定ですが、実は京急-日東だけの組み合わせも初めて。さらに君津線は現在京成と日東が東京駅八重洲口・浜松町便を運行していますが、ルートが逆周りというか、東京便が新日鉄君津製鐵所経由君津市民文化ホール発着なのに対し、羽田便がホール経由製鐵所発着になります。東京便は細かく停留所を設定しているため(羽田便は上記のほか君津駅のみ)でもありますが、道路環境的には羽田便のほうが真っ当ともいえるだけに…。
 アクアラインバスは川崎−袖ヶ浦線の廃止含め、今年に入って動きが激しいだけに近いうちに別項にて纏めます。

京急サイト
http://www.keikyu.co.jp/bus/info.html
http://www.keikyu.co.jp/haneda/search/bus/btt/29.html

***
 遅レスです

 今のバス停配置はバス利用者には不便極まりないです。さらにチケットなのか現金収受なのかもハッキリしない。あれは使いにくいの一言です。これ以上路線が増えるのならなにか考えないといかんですね。

 自動券売機が設置可能ならもっと増やしてもらいたいもの。東空交が売り場でのチケット手売りを止めてもう1年以上経つのに無購入乗場直行者がいるのは動線上に売り場がないこと、建物外側に券売機を置いていないから。京急のはたまたま横羽線の前なので知られていますが、遠くの乗場からでは億劫さは変わりません。
 そもそもいまだ東空交と京急で発券が分かれているのも余計分かり難くしています。方面別乗場制含め積極的に検討すべきではないでしょうか。
 そもそも家主の日本空港ビルデングが煩そうで…床にガムテープで区分けしている現状は改善すべき。床にも方面別の乗場案内と列指示を明記するくらい美観を損ないませんって。

 一般車送迎スペースすら確保できないのは問題といえます。問題は通過車路の処理ですが、出発階を通過車路に使い、首都高とのランプ処理さえきっちりできれば到着階の改善も難しい話では無いと思うのですが(出発階は比較的余裕がある)。

 ランプ処理の話はどうなっているんでしょうか。それに絡めて東ターミナル完成後のバスの発着順も気になるところ。「向こうのターミナルにもお待ちの方がいますので…」と空席のまま乗車拒否、なんてことが起こるのか、葛西便回数券利用者としては大いに気に掛かります。

横レス:1号線関係
 投稿者---Tom氏(2002/07/14 06:04:39)

 京急系掲示板では10月にダイヤ改正が行われ、特に京成で新種別が誕生するという話で盛り上がっているようです。既に606には京成用と思われる「快速」「エアポート快速(快特のミスタイプではありません)」などが入った幕が装備されているとか。1号線グループもJR対策を何か打ってくるようで期待したいところです。

 ただ、1号線系統の列車の種別の英語には疑義があります。
 エアポート快速の訳が「Limited Rapid」とか、快特が「Rapid Express」になるとか、ますます混乱しそうです。英訳は簡単に「Express-A」「Express-B」等とした方がわかりやすくていいと思います。

2004.11.14 Update


Copyright © 1998-2004 Unlimited Liability Company 551planning. All rights reserved.
Designed for Microsoft Internet Explorer 5.0 …by Microsoft FrontPage 2002