tw
top

トップページ企画一覧BBS(電子掲示板)>常設板過去ログ1999

(過去ログNo.)
MiniRepo

〔都市鉄道調査〕私的調査

投稿者---551planning(99/06/07(月) 23:05)

運輸省は25日、「都市鉄道調査」対象路線を発表した。
今年度から2年計画で鉄道ネットワークの具体的プロジェクト検討を行うというもの。既存路線を活用し、利便性向上を図るもの、東京都下では以下の4プロジェクトの検討がなされるとの事という。

  • 営団13号線-東急東横・目蒲線―京急空港線
  • 都営浅草線東京駅乗り入れ
  • JR東北線上野-東京間線路復活
  • 東海道貨物支線旅客化

それぞれ概算事業費として500億から3000億以上を見込んでいるが、完全新線よりも割安かつ既存のネットワークの活用・強化が図れることがウリとなっている。しかし果たしてそうなのか…読んで字のごとくまさしく勝手気侭に、個別具体的に検証したい。

■営団13号線-東急東横・目蒲線-京急空港線

メリットを採るか、採算性を取るか…本調査最大の焦点

緊急経済対策の旗の下、着工が決定的となった営団13号線(現新線池袋―渋谷間)。新宿は3丁目付近ではあるものの、東京の、いや日本のと云って良い3大繁華街を通るだけあって効果のほどが期待されている。
個人的には既存JR山手線(貨物線含む)改良による輸送力向上のほうが効果的との考えを変えていないが、東武東上・西武池袋両線からの直通が可能という点を考慮すれば、存在意義はあるのかなとも思われる。しかし、それならば3地区の速達線であることが求められよう。「先輩格」たる埼京線は、恵比寿直通という中途半端な形となり、TWR直通では目黒・五反田で無く大崎が接続点となること、またNE'Xをはじめとする各種列車も通ることから、山手線の快速線たる位置付けが難しくなる。よって3地区、その他の地域と有機的な速達線であるためには途中駅の設置は必要無いはず…それが既存線と離れた明治通り直下を通ることでそうは行かなくなるのである。現に新駅設置の追加申請も出されている現状、運営体が地下区間での速達列車運行が無い営団であること鑑みれば、快速列車運行すら望めそうにないというのがオチだろう。

そこで東急線、果ては蒲田接続京急線羽田空港駅へというこの事業化調査、さすが13号線を無駄にはすまい、という意気込みが感じられたのは私だけだろうか。単純に考えて、13号線沿線と羽田空港との鉄路での1本直通化は飛躍的な利便性の向上となること間違いなしと云えよう。ただし、単純に、ではあるが…。

まず東急東横線との直通は間違い無いといって良い。東横線駅の地下化によって「東急」の総本山に新たな再開発用地が生まれる経済効果は計り知れないものがあると断言できそう。横浜と新宿・池袋の直結もメリット大だ。驚くべきはもしかしたら10年後には東横線をライオンズブルーの電車が走っていることかもしれないが…。13号線と東横線の直結はむしろ歓迎されてしかるべきといえるのである。
で、最大の問題が何といっても蒲田接続。大きく挙げても軌間・車体長・編成キャパ・接続方法…と様々な難関が待ちうけている。ま、単純にはここをつなげる発想はしないであろう。軌間は3線式やフリーゲージトレインで克服できる、との楽観論もあるが、3線式だと建築限界中心点がずれること、フリーゲージといっても1時間何本もの列車が走ろうという路線で適切かなど、慎重論の方が勝る。同じように車体長・編成キャパを考えれば現空港駅では全く足りないことは明白。エイトライナー構想などを含めれば、空港へはもう1つ路線を…との考えもできるものの、軟弱地盤・滑走路直下のトンネル採掘はカネだけかかる無意味なものに終わってしまいそうだ。
また、3地区と空港間の直通を重視するなら、天王洲接続の東京モノレール-TWR(埼京線)乗換で充分といえる。特に新宿地区は13号線では新宿3丁目付近となることから、小田急・JR中央線などとの接続が難しいということもネックとして挙げられる。

一見利便性の大幅向上という点が強調されがちだが、本当に交通ネットワークを重視するのであれば、周辺各線との整合性を見て判断すべきではないだろうか。現に空港関連では東京モノレールの苦戦が言われており、その意味での天王洲接続とは、TWRもろとも支えになるであろう妙案でもあると考える。ネットワークを大きく捉えること、困難をクリアーにして行くんだという姿勢は、これまで全く見られなかったことであり大いに評価すべき点だが、「軟着陸」できる柔軟な考え方だってあるべきであり、さらに進めれば、無駄ガネを落とさずにすむのではないかと思うのであるが…。

■都営浅草線東京駅乗り入れ

京急への「対案」?京成への「妙案」?都への「本案」?

都営浅草線は三田・銀座・浅草といった繁華街を貫通する路線ではあるものの、道1本隔てた営団銀座線とは対照的な、「急所を外した」とも言うべきルートにある意味泣かされてきた。これと直通する京成・京急とも「悲願の都心部直通」であったものの、結局はこれが遠因してか、船橋・横浜で平行路線に旅客が逃げられるという「悩み」を持っている。
今回の東京駅直通案は都が積極的に推している案でもある。東京駅付近を通る迂回ルートや八重洲地下街直下へのスイッチバックルートなどが云われているが、エアポート特急運転による線内通過運転のスムーズ化を図るためにも何かしらの退避・接続施設の設置が求められるところでもある。
しかし、冷静に考えると、まさしく総武快速・横須賀線と競合することになる。成田空港輸送という意味では時間的にN'EXに勝てるはずが無い。この東京駅直通というメリットが他路線へ波及するかといえばそうでもなく、京成・京急に必ずしも有利に働くとも思えない。まさしく、「無いよりかはマシ」という段階でしかないと思われる。
さて、もし営団13号線-東急線経由での羽田空港直結がなされたとすれば、京急にとってこの方面の旅客流出はまぬかれ得ない。空港だけでなく、横浜方面からの新宿方面旅客も、品川で乗りかえるよりは…と逃げられよう。注目すべきは大森・大井町駅へのバス輸送も京急が担っている点。時間が読めないなら蒲田で1回乗換…という選択にシフトすることは間違い無い。その意味での東京駅直結は「対案」というより他は無いのではないか。
京成にとっては面白い案といえよう。価格面で折り合えば、割高のN'EXと勝負できる。「急所を外れた」路線だったからこそ選択肢になかった通勤需要でも、「ラクに行ける」というウリができる。とはいえ、新線を造るということが簡単なことではないことは確か。しかも事業主は民営化すら囁かれる都交通局とあってはもろ手を挙げて…とは云えなかろう。

当方は常々三田線と浅草線の規格統一のよる直通化、日本橋駅構内の改良による2面4線化を提案している。論を進めれば都営浅草線の京急・京成による「分割民営化」論にも繋がろう(詳しくは特別企画「東京の公共交通政策を問う」参照)。カネをかけるなら現実的に、それがネットワークの再構築につながるのであればなおさらだと思うのだが…。その意味での「東京駅直通」は、今後の「東京駅」という位置付けそのものを考えて見ても、無駄もの買いに終わりそうな気がしてならない。

■JR東北線上野―東京間線路復活

結局新幹線とどっちが大事だったのか

東北本線は東京-青森間であることからもお分かりの通り、かつては東京-上野間に在来線複線があり、一部直通運転していた時期もあった。東北新幹線東京延伸が完成した現在でも東京駅北方および秋葉原―上野間には複線線路が残っており、双方引上線として流用されている。
現在ラッシュ時における上野-秋葉原間の逼迫ぶりは凄いものがある。線路復活による直通運転がなされれば、同区間だけでなく両ターミナルの混雑緩和にも繋がり、ひいては首都圏旅客流動にも大きな影響を与えられるものになるだけに、大いに注目すべき事業化調査だと思われる。
ところで、神田駅構内~神田川橋梁手前約1kmちょいの区間には、同レベルでの導入空間が全くない。ということでこの区間は高々架になるものと思われる。新幹線路盤建設時に同線の建設を考慮した橋脚造りになっているとされているが、それにしても難工事が予想される。特に神田駅南方の首都高都心環状線部分と秋葉原駅構内総武線直交部分である。まず前者だが、専門家ではないので詳述しないが、かなりの急勾配になるものと予想される。新幹線でなく、山手・京浜東北線直上への建設になるかもしれない。そうなるとより難しくなるといえそう。後者に関しては特別企画<総合交通ターミナルへの提言>で改めて言及するが少し触れておくと、総武線高架が完成したのは実に戦前。既に60年以上経っている。幾度かの拡張工事がなされたとはいえ、両改札口への通路は概ね狭く、何時も混雑感が強い。さらに東北線路盤が同高架部をくぐっているとはいえ、島式ホーム設置の余裕はなく、さらに新幹線坑口―高架部が近接しており、仮にホームを設置するにしてもかなり上野よりにならざるを得ない。いっそのことホーム設置をしないという手もあるが、常磐新線ターミナルともなる同駅の比重は高くなる一方ともいえ、駅設置は必須であろう。よって総合的な対策が必要になるのである。
そう勘案してくると、概算事業費案とする500~600億で済むのかな、という危惧を持たざるを得ないのだが…どうも最近の事業化概算は当たらない(必ずその1.5~下手すれば3倍以上にもなるといっても大袈裟でない)事が多いんで。

ところで、その常磐新線を秋葉原で尻切れとんぼにしておくのもどうか。いっそのこと総武快速線への短絡線の建設は如何であろうか。東京・あるいは新宿・横浜方直通のメリットのほうが計り知れないと思われる。「ひたち」経路乗せ変え、また個人的に指摘している北千住からの東武スペーシア直通による高速化・直通化の向上を図るのみならず、常磐新線運営3セク会社の安定化にも寄与しよう。そして、地上のほうは快速線頻繁運転とするのである。

■東海道貨物支線旅客化

本当の需要がなかなか見えない…。

社会科(今は生活科、か…)の教科書には必ず載っていた日本最大規模の工業地帯=京浜工業地帯。今なおその地位にあるとはいえ、社会構造の変化に伴った現在ではかつての栄光はもはや見る影すらないといっても良いだろう。土地の高度再利用も進まないままの現状を打破すべく、その機軸として貨物線旅客化による流動の確保をなしたい、その上で各再開発プロジェクトを始動させての活性化をというものである。川崎臨海部への手塚治虫テーマパーク開設もその関連の動きの1つである。
同地域における東海道貨物線は複数路線あるが、今事業化調査では桜木町―鶴見付近(高島貨物線)―川崎貨物T―大井―浜松町付近(東海道貨物支線)の旅客化検討と思われる。なお、神奈川県および関係自治体・京浜工業地域拠点企業などで構成される期成同盟では、子安・生麦付近新線設置、鶴見線改良による、まさしく京浜工業地域を貫く路線を、としている。
京浜間旅客需要は、更なる路線新設を求めているであろうか…。本計画線はみなとみらい21地区を通るものであり注目される要因の一つともなっているが、東横線改良・MM21線完成の暁にはこちらのほうが機軸路線となることは間違いない。逼迫しつつある東海道線の補完路線たる位置付けでも、現行の朝夕ラッシュ時ライナー路線・幅を広げれば「サンライズ」効果期待の寝台特急の迂回線としての活用はできても、常時運行するほどの沿線需要があるかは疑問視せざるを得ない。要は両端地域の高速線としても遠回りしすぎるし、沿線需要も期待できないのであれば「現状で良い」とは断言できないか。
さらに言えば、貨物線としての機能を増す必要も今後あるだろう。ちょうど平行区間に第2湾岸道路建設計画がある。現湾岸道路需要もかなりのものだが、その貨物流動は見過ごせない。モーダルシフトを強調するのであれば、それが高速道建設よりチープで大量の輸送が可能なのだとすれば、首都圏通過自動車貨物を集約し武蔵野線および京葉・TWR・東海道貨物線を駆使した鉄道輸送を本格的に考えることが望まれる。

話を戻そう。仮に駅を設置するなら、完全流用とすれば用地のある鶴見駅付近・浜川崎・塩浜(小島新田)・天空橋・八潮東・天王洲・浜松町か。浜松町付近新幹線橋梁架け替え工事中だが、貨物線と東海道線をリンクさせるように路盤を変えるのも手だ。すなわち、新幹線と貨物線の路盤を入れ替えてやるのである。そうすれば浜松町などど中途半端な終端駅でなくなる。これは今こそチャンスともいえよう。そうであっても、沿線流動を考慮すればおいそれと進める気にはなれない。
ここでポイントは他路線とのリンクだろう。まず貨物線計画でもあったTWRとのリンクは容易である。現にTWRは車両基地を大井に建設することになっており、旅客直通が実現すれば千葉地域と羽田空港・横浜地域とお台場・幕張地域流動の利便性が高まる。武蔵野貨物線旅客化や神奈川東部方面線など、結び付ければ新たな流動を生む路線計画は多い。それら路線の受け皿としての利点は、何と言っても羽田空港連絡だろう。ただいかんせん弱いのは直接空港と結ばれるわけではない点。しかし天空橋駅周辺の再開発も計画にあるので、ここは何としても譲れないところだろう。ここと各地域の高速・直通需要を満たす路線として生きるのは、差ほど投資は要らないであろうし、十分需要はあるだろう。何がなんでも旅客化を…というわけでなく、できるところから1歩1歩やっていくことではなかろうか。

上に戻る▲


空港アクセスは荒唐無稽か?

投稿者---いのうえ まさし氏(99/09/01(水) 18:10)

たいていの掲示板では否定的な13号線~羽田空港直通ですが、私はこれを肯定的に捉えます。

まず、このルートで「羽田空港行き」を走らせることが可能な路線を見ると、

  1. 13号線経由東武東上線
  2. 13号線経由西武池袋線
  3. 目蒲線経由南北線
  4. 目蒲線経由三田線
  5. 日比谷線経由東武伊勢崎線

と5本あります。
つまり、それぞれ毎時1本の列車でも蒲田-京急蒲田間の例の桃源社ビルの下を通る連絡線に来ると毎時5本になります。その他の区間では小竹向原-中目黒と清正公前-自由が丘が毎時2本、中目黒-自由が丘が毎時3本、自由が丘-羽田空港が毎時5本ですから、それくらいの「リムジン列車」の需要はあると見ていいでしょう。

日比谷線直通を前提にしますから18m車とせざるを得ませんが、渋谷地下駅で半蔵門線との連絡路を設けるとすれば20m車で伊勢崎線に入線させられます。
ネックの京急線内ですが、京急は標準軌ですが、車両限界が狭軌車両より小さくない限り狭軌車両の入線は可能です。
中心線の狂い対応ですが、羽田空港駅のみ対応するか、羽田空港駅にもう1面狭軌用ホームを新設するかといった対応でOKです。
なお、同区間は18m車でないと入れない急カーブはなく、20m車だと前後がつっかえるような勾配も無いはずなので、20m車の併用は出来ると見ています。

このプランの強みは、空港利用客の最寄り駅まで乗り換え無しというサービスを広範囲に提供できることです。
東京モノレールが京急に押されているのは、乗り換え駅としての浜松町と品川のロケーションの差です(横浜方面へのアクセスは京急バスとの食い合い)。
あくまで乗り換え前提の輸送手段ですから、直通サービスが登場した時、京急だけではなく乗り換えた後の線区も含めて、よほどの時間、価格差を付けない限り厳しい逸走が見込まれます。

現状では、明らかに遅くて高くて時間が読めないと分かっていても、直通サービスを掲げるリムジンバスが一定のシェアを確保しているように、空港利用客にとって中途半端でない直通サービスの持つ意義は非常に大きいです。
その意味で京成も、羽田空港直通列車がもう少し頻繁に走っていれば、羽田へ乗り換え無しというメリットがもっと浸透するはずなのに、惜しまれます。

都営浅草線東京駅乗り入れに条件付きで賛成

投稿者---横山 大輔氏(99/09/13(月) 21:56)

私は、この案について条件付きで賛成です。確かに現状のままで都営浅草線に東京駅へ至るバイパス線を作ったとしても、N'EXにかなうわけがないというのはもっともな御意見です。
しかし、将来的には北総・公団線が成田空港に乗り入れるという構想があります。確かにこれが完成するのは果てしなく先の話かもしれませんが、この東京駅乗り入れ構想が完成するよりは早いような気が(笑)。
そうなると、現在上野~成田空港を結んでいるSkylinerがこのルートに切りかえる同区間を45分で結ぶことができるそうです。しかも、これは現状の110km/h運転で実現できます。北総線は、これ以上の高速運転ができる設計なので、そうなればこのルートも大いに活用できるでしょう。
しかし、「都市鉄道調査」の案のように宝町から東京駅に新線をひくだけでは、浅草線内でエアポート特急のスピードアップはできません。ここはただ新線を引くのではなく、新橋付近~東日本橋付近までのバイパス線にして、この間でエアポート特急が普通を抜いた方がいいと思います。
それに政府調査案だと、車両の運用が難しいのが問題です。この場合だと、東京駅から発着するか、もしくは東京駅に来る電車はスイッチバックをする必要に迫られます。そうなると、駅の構造自体も大がかりなものが必要になるでしょう。
そういった意味でも、東京駅を通すにしても貫通できるような構造のほうが、駅自体もコンパクトで済み、駅部の建設費も抑えることができると思います。
上でも述べたように、このプロジェクトは北総線の成田空港乗り入れと共に進めるべきでしょう。

上に戻る▲


都市鉄道調査 私なりの所感

投稿者---樋口氏(99/06/20(日) 02:19)

はじめまして、樋口と申します。今後ともよろしくお願い致します。
さて、運輸省発表プロジェクトの内、東京に関する4プロジェクトについて、私なりの所感を述べさせて頂きます。

【1】 13号線-東急東横&目蒲(南)線-新設連絡線-京急空港線

まず、「13号線の建設」と「東急蒲田~京急蒲田連絡線建設」は、本来なら別の計画だったと記憶しています。
東急~京急間は、エイトライナー計画の一案(有力候補)だった筈で、私にはどうも、『ついでに造ってしまえ!』的な発想に思えます。
仮に計画通り全通しても、営団+東急+(東急~京急連絡線の)特別加算+京急という運賃体系になると思われ、割引制度を新設しても利用者の負担額は大きくなります。
池袋、新宿及び渋谷から羽田空港へと行くには、JRから品川駅で京急に乗り換えるのが、時間と運賃双方の面で有利と思われ、多大な資金を投入してまで直通させるメリットは無いと思います。
また、池袋と渋谷はともかく、13号線新宿駅の位置が問題です。仰るように新宿3丁目付近となり、JR中央線、京王・小田急といった各線利用者にはあまりメリットが無いでしょう。現新宿駅から13号線新宿駅まで歩き羽田空港まで行く物好きは、開通初日の鉄ファンぐらいでしょうか?(^^ゞ
軌間を始めとした様々な問題を考える前に、交通ネットワークを考える点からも、私はエイトライナーを建設した方が得策と考えます。

ついでに申せば、13号線の建設自体、今計画されているルートならばという条件付きで、私は反対です。
やはり新宿駅の場所が悪すぎます。
確か上越新幹線大宮-新宿間の建設予定地として、新宿の地下に空間が確保されている筈ですからこれを活用し、万難を排してでも現新宿駅に近付けるべきだと思います。

【2】 浅草線東京駅乗り入れ

この案については、未だにメリットが良く理解できません。
思うに、つまるところ浅草線自体が中途半端なので、この浅草線に東京駅で乗換えられても、そのメリットを享受できる沿線は限られてしまいます。
【3】東京-上野JR在来線の連絡 で挙げている線が開通すれば、存在価値に対し疑問が生じます。
そもそも、物理的に可能でしょうか?

【3】 東京-上野JR在来線の連絡

是非、実現すべきプロジェクトだと思います。
東海道線に対する直通相手として、東北・高崎線系統か常磐線系統のどちらが適当かは判断致しかねますが、どちらであろうとも(または両方)、直通すべきだと思います。
但し、神田駅付近に土地が無く、新幹線の直上を通れるよう準備工事済みとは言うものの、首都高がネックとなり、意外と難工事だとは思います。
東京を出て首都高をアンダークロスしてから神田までに新幹線の上まで上がる事は至難であろうと思います。結局、新橋付近から徐々に上り始め、東京では中央線と同程度の高さにホームを設け、首都高はオーバークロスするしか無いと思います。
今度は秋葉原で総武線をアンダークロスする高さまで降りられるか否かが問題です。
もしアンダークロスできなければ、総武線をもオーバークロスする事になり、かなりの大工事になってしまうでしょう・・・
素人が考える程、単純な工事では無いと思いますが、是非とも実現すべきだと考えます。

【4】 東海道貨物支線の旅客化

大船から根岸線に入り、桜木町から分岐して、川崎市南部の工業地帯や東海道新幹線の車両基地横を通過し、浜松町に出てくる貨物線を旅客化する事ですね?
妙案とは思いますが、この案では中途半端な印象を受けますので、改良案を提示します。

  1. 根岸線内の追越設備
    根岸線は一般の認識として「京浜東北線」であり、横浜・東京方面直通線として利用されています。
    大船から順に、本郷台・港南台・洋光台の3駅は、駅名からも推察できる通り、新興住宅地として通勤・通学客が大勢居ます。一方、磯子・根岸は工場地帯でもあり、朝は乗車客が多いものの降車客も軽視できない規模です。山手はその名の通り住宅街であり、石川町は通学利用が多く、関内・桜木町では主として乗換えの通勤・通学客でごったがえします。
    このような線に対し、恐らくは通過列車を設定するという計画ですから、ダイヤ作成が困難になることは、容易に想像できます。
    比較的余裕のある、本郷台、磯子及び根岸に通過線を設けて、根岸線が停車中に追い越すという手法が必要になると考えます。
  2. 本牧支線(仮称)
    根岸から神奈川臨海鉄道が分岐していますので、これも併せて旅客化し、直通は行わなくても根岸乗換えなどが可能とさせる案です。
    本牧付近はバス便しか無く、そのバス便も桜木町まで行く便が殆どなので、実現すれば付近の渋滞が緩和されるばかりか、ひいては桜木町の混雑も緩和されます。
    但し、本牧の中心地からは外れていますので、見込みは甘いかもしれません。せめて、「マイカル本牧」辺りまで地下線で延長できれば・・・と思います。
  3. 「みなとみらい21線連絡」と「YCAT移設」
    現在工事中の「みなとみらい21線」に高島町駅が設置される様子ですが、付近はバブル崩壊の煽りを受けた為か、広大な遊休地と化しています。
    地図を見ると、この高島町駅とは、旅客化する貨物線との交差する辺りなので、連絡する駅を設置するべきでしょう(何も無い今なら簡単にできそうです)。
    更に、YCATを移設すれば、交通ネットワークの新たな拠点に発展する可能性があります。横浜そごうの横にはバスターミナルがあり、少し長くはなるものの、連絡通路を設置すれば現在のYCATより便利になると思います。
  4. 天空橋駅の連絡
    京急空港線とモノレールの天空橋駅横を通過するだけでは勿体無いので、ここに連絡する駅を設けるべきでしょう。理由は、特に申すまでもありません。
    但し、地盤の関係で簡単に工事できそうにありません。実現は困難でしょうが、これは是非とも実施すべきだと考えます。
  5. TWRとの直通
    天王洲アイルの東辺りで海側に分岐し、「お台場地区」を通るTWRと直通する案です。確か、既に工事中だったような記憶があります。
    拙案D.の施策と相俟って、京葉線経由で浦安・船橋辺りからの羽田空港アクセスが、飛躍的に向上すると思います。
  6. 汐留延長
    かつてカートレインの発着駅だった浜松町までの案だったと記憶していますが、これを汐留まで延長するのはいかがでしょうか?
    汐留地区は再開発が計画されておりますが、アクセス鉄道として「ゆりかもめ」と「12号線(工事中)」だけです。
    汐留まで延長すれば、横浜方面にも通じることになり、利便性が向上し、ひいては再開発の意義も活きてくると考えます。

以上、6項目に渡る改善案を提示させて頂きました。
もうお気づきかも知れませんが、私の改善案は朝ラッシュのみでなく終日運行を前提にしております。今すぐ費用負担ゼロで実施できない以上、朝だけではそれこそ「勿体無い」ので、このように終日運転と考えました。

***
初投稿で長々と申し訳ございませんでした。
これからもよろしくお願い致します。m(_^_)m

Re:都市鉄道調査 私なりの所感

投稿者---551planning(99/06/21(月) 00:07)

樋口様、御来場有難うございます。御名前・興味深い御主張は他掲示板で拝見させて頂いております。
当掲示板ともども、今後とも宜しくお願い申し上げます!

【1】13号線-東急東横&目蒲(南)線-新設連絡線-京急空港線
軌間を始めとした様々な問題を考える前に、交通ネットワークを考える点からも、私はエイトライナーを建設した方が得策と考えます。

エイトライナー議論になってしまいますが、これには諸手を挙げて…とは云えません。
あるに越したことは無いにせよ、規格・工事費・運営体等勘案して事業として成り立たなさそうな気がしてなりません。経費削減策としての京急空港線および東急「多蒲」線流用案は確かに理解できるものの、流用してしまえばそれ以北を考えるといくらフレキシビリティーを持たせるにせよ基本的には普通鉄道規格と云うことにもなるわけで気が遠くなりそう…(エイトライナー原案路線で行けばLRT方式で良いと思われるので)。
仮に対空港需要を東京西部地区と埼玉地区とに分ければ、前者は南武線改良&京急大師線地下化に伴う狭軌・直通化、天空橋(空港)延長を考えるべきであり、後者は埼京線快速-TWR&天王洲接続東モノの利便性向上で充分まかなえると思われます。
本企画の落としどころは所沢・川越・浦和(大門)・春日部から乗換なしで直通できる!という「対埼玉」には充分過ぎるほどの直通性が生まれるんだよ、という点なのですが、その割に対都心部の利便性が差ほど上がらない上、仰られる通り運賃面での跳ね返りが大きそうというのが大きなネックなのではないでしょうか。

ついでに申せば、13号線の建設自体、今計画されているルートならばという条件付きで、私は反対です。

13号線そのものに関しては当掲示板のずいぶん下のほう(98年10月記載)にも書いた通り、結局政府の緊急経済対策で決まったという理由がもっとも気に入らないところです。12号線の効果も見ず、ずいぶん「安い」工事費見積もりでスタートしてしまって良いのかなと。その意味での今回の提言に繋がっているのだ、すなわち東急と直通することで横浜(羽田空港)と直結する路線なんですよ、というウリが13号線にできるわけですから。横浜地区からの対新宿需要を、今提案の主題である交通ネットワークの積極活用という観点から考えれば、横須賀(品鶴)線―山手貨物線直通の終日・頻繁化を謳えば良いのですから。
山手貨物線の逼迫は確かに考えられますが、基本は埼京線(もしくは東北貨物線)スルーとすれば良いでしょうし、長期的に見れば、夢物語としてあった山手線完全地下化(および地上部再開発)の際に線増することを考えるべきでしょう。

【2】浅草線東京駅乗り入れ
この案については、未だにメリットが良く理解できません。
思うに、つまるところ浅草線自体が中途半端なので、この浅草線に東京駅で乗換えられても、そのメリットを享受できる沿線は限られてしまいます。
そもそも、物理的に可能でしょうか?

「東京駅」という位置付けを考えすぎ、というのが当方の意見です。
新幹線の集約点と日本を代表する空港との直通は意義深い、という意見が散見されますが、果たしてそうなのでしょうか。両者はどちらかの支障時に補完する関係にあって、その移動は重要とも云えますが、そんな時は少ないです。首都圏各地、特に北関東3県との関連を主張される方もいらっしゃいますが、そんな太い流動とも思えません。どうせやるなら東海道-東北新幹線スルー・大井新幹線基地―空港間新線建設による直通運転を図るほうがよっぽど説得力があろうかと。これならほとんど用地問題を気にしなくて良くなります。
結局、そんなところなのかもしれません、今回の事業化調査は。追々振れるかもしれませんが、洞海湾横断鉄道って本当に必要なのでしょうか…もっともっと考えること、やり方があるのではないか、各掲示板で議論されていることのほうがよっぽど意義深いのかな、とも最近思う次第です…。

【3】東京-上野JR在来線の連絡
是非、実現すべきプロジェクトだと思います。
但し、神田駅付近に土地が無く、新幹線の直上を通れるよう準備工事済みとは言うものの、首都高がネックとなり、意外と難工事だとは思います。
東京を出て首都高をアンダークロスしてから神田までに新幹線の上まで上がる事は至難であろうと思います。
結局、新橋付近から徐々に上り始め、東京では中央線と同程度の高さにホームを設け、首都高はオーバークロスするしか無いと思います。
今度は秋葉原で総武線をアンダークロスする高さまで降りられるか否かが問題です。
もしアンダークロスできなければ、総武線をもオーバークロスする事になり、かなりの大工事になってしまうでしょう・・

仮にそうなったとして、秋葉原駅への取り付け部は、新幹線高架は在来線部よりちょっと高めなので、在来線部直上への設置とすることも考慮すれば、何とかできそうかと思います。それにしても難工事になるというのは仰る通り。何で最初新幹線高架を造るときに今よりちょっと高め(下に在来線が入るほどの高さまで)にしなかったのか、はなはだ疑問です。結局新幹線重視の策が間違いである、と言えましょう。
ただ、今事業化調査でもっとも実現すれば効果的である路線であることはいうまでもありません。

【4】東海道貨物支線の旅客化 妙案とは思いますが、この案では中途半端な印象を受けますので、改良案を提示します。
  (A)根岸線内の追越設備  (B)本牧支線(仮称)  (C)「みなとみらい21線連絡」と「YCAT移設」
  (D)天空橋駅の連絡     (E)TWRとの直通   (F)汐留延長

何も四六時中旅客電車が走っている意味があるのかな、という私案とは違う視点で大変興味深く拝見しました。
A.、確かに根岸線沿線からの対東京高速化需要はあるでしょうが、劇的な転移までは望めないと思われます。現行でも高島貨物線-鶴見-横須賀(品鶴)線経由ライナー形態快速列車の運行は可能で、試行運転はすべきだと考えます。
B.ですが、MM21線の延伸のほうが現実的でしょう。横浜環状線計画もあることですし、先行的建設としての投資は無駄ではなかろうと考えます。根岸からだと遠回りですし、対都心直通性も少ない(MM21線だとまっすぐ伸ばせば渋谷からになる)ですから。
C.ですが、むしろ桜木町駅付近のターミナル化が望まれます。スカイビル内にある現YCATの利便性が差ほど悪いとは思えず、今後京急蒲田付近改良による横浜方面直通列車運行次第では横浜駅周辺需要の変化が考えられます。その意味でBT設置を考えるなら桜木町駅が妥当でしょう。旅客化線の高島(町)駅設置は差ほどの必要性を感じません。それは仰る通り開発ペースの問題と、拠点分散化の利点を見出せないからです。
D.E.はいうまでもなく賛成ですね。
F.に関してですが、個人的には汐留再開発のペースもアヤシイと思っており、ならば浜松町ターミナル化の方がネットワークは活きそうです。もっとも両者とも中途半端なのは否めず、新幹線との路盤交換による東京駅方面直通性を考えたほうが路線自体が活きようかと思われます。

Re:都市鉄道調査 私なりの所感

投稿者---樋口氏(99/07/08(木) 11:49)

ご無沙汰しておりました。

高島貨物線-鶴見~の経路に比べるとかなり迂回する事になり、大船以遠からの劇的な転移は望めないかもしれません。
むしろ拙案(C,D,E)の為には、根岸線内に待避設備が必要かと考えました。

(B)ですが、MM21線の延伸のほうが現実的でしょう。横浜環状線計画もあることですし、先行的建設としての投資は無駄ではなかろうと考えます。根岸からだと遠回りですし、対都心直通性も少ない(MM21線だとまっすぐ伸ばせば渋谷からになる)ですから。

確かに。仰る通りMM21線を延伸した方が便利且つ現実的ですね。
これは少々、妄想に走ったきらいがありました。

(C)ですが、むしろ桜木町駅付近のターミナル化が望まれます。スカイビル内にある現YCATの利便性が差ほど悪いとは思えず、今後京急蒲田付近改良による横浜方面直通列車運行次第では横浜駅周辺需要の変化が考えられます。
その意味でBT設置を考えるなら桜木町駅が妥当でしょう。旅客化線の高島(町)駅設置は差ほどの必要性を感じません。それは仰る通り開発ペースの問題と、拠点分散化の利点を見出せないからです。

私は『鉄道を含め公共交通機関はネットワークを形成すべきだ!』と考えていますので、路線の交点に駅を設ければ良いと考えました。
現YCATの利便性が悪いとは思っていませんが、それは単体で考えた場合の事です。
前述の私の考えに則ると、より利便性が向上すると考えました。
桜木町駅付近のターミナルを発展させると、周辺の道路事情から考えて遠からず飽和してしまう怖れもあると思いましたので、敢えて分散する案を考えました。
私の考えとは矛盾すると思われるかも知れませんが、地方都市ならともかく、横浜ほどの規模になると多少分散させた方が良いと思いました。

(D)(E)はいうまでもなく賛成ですね。

ありがとうございます。
拙案では、むしろこの点が主です。特に(D)の為に、(A,C)を考えたようなものです。

汐留再開発についての発想は、逆ですね(^-^)
確かに仰る通り、現状の再開発は計画だけが先行する「夢物語」的な雰囲気ですが、私は鉄道を整備することによって計画実現が加速するのでは?と考えました。
この汐留延長は、現在の通勤通学を主体とした混雑緩和だけで無く、新たな需要を生み出す路線に成り得るか?とも考えました。
浜松町については、自分でも矛盾すると思っていますが、モノレールが可哀想かなと思いましたので、敢えて外しました。
浜松町に関してのみ、ちょっと感情移入しています。(^_^;
『いっその事、モノレールを汐留まで延長・・・』とも考えましたが、これはさすがに少々行き過ぎだと感じましたので・・・

汐留と言えば話題から逸れますが、明治5年に鉄道が開通した時、将来は頭上を無人運転の列車が走り、地下をリニア地下鉄が走るなんて、誰も考えなかったでしょうね。
100年後は、どうなっているんでしょうか?

Re:都市鉄道調査 私なりの所感

投稿者---551planning(99/07/09(金) 07:06)

高島貨物線-鶴見~の経路に比べるとかなり迂回する事になり、大船以遠からの劇的な転移は望めないかもしれません。
むしろ拙案(C,D,E)の為には、根岸線内に待避設備が必要かと考えました。

うん、んー?
論点を整理しましょう。この東海道貨物線旅客化案は、大船以遠東海道・横須賀線方面からの高速化ではなく、京浜工業地帯振興・京浜間動脈強化(都心対桜木町…根岸線方面)という意味が主の路線提案かと思われます。
その意味では、必ずしも四六時中旅客電車を走らせる必要が無いと考える私にとっては、試行列車の運行によって需要を見極める必要があるのではということと、桜木町対新宿方面の直通ルート開拓に繋がろうかと考えます。よって、根岸線内では取りたてて高速化を考える必要は無いように考えますが。

『鉄道を含め公共交通機関はネットワークを形成すべきだ!』という御意見・全くもって!その意味を込めた姉妹掲示板【検証:】<総合交通ターミナルへの提言>も設置しておりますので是非!
それはさておき、横浜駅周辺では横浜駅西口・東口、桜木町駅周辺、関内―県庁前オフィス街地域と中心地が分散しており、相互間流動も必ずしも利便性高いとは思えません。MM21線は期待の持てる路線であり、桜木町駅付近道路交通の逼迫も十分予想される今、高島付近再開発の進展次第によっては貴殿提案のものもうなづけるものですが、現YCATからさほど離れていない高島付近への移転のメリットは、対横浜駅乗換需要を考えるとはっきり言って疑問です。どうせやるなら定期船とも絡めた山下公園の方にまで持っていってしまうほうがネットワーク拠点として機能するのではと思われます。

確かに仰る通り、現状の再開発は計画だけが先行する「夢物語」的な雰囲気ですが、私は鉄道を整備することによって計画実現が加速するのでは?と考えました。

やるなら汐留を一大ターミナルにすべきでしょう。高速道路も近くを通っていることで夜行バスの発着拠点を造るのも面白いかもしれません。
しかし、12号線リンクでの浜松町・大門地区再開発も十分に予想されることから浜松町終点でも良いかと考えました。しかしやはり中途半端は否めず、本編で提案した新幹線路盤との入替による東京方面直通かも視野に入れるべきではないでしょうか。

汐留と言えば話題から逸れますが、明治5年に鉄道が開通した時、将来は頭上を無人運転の列車が走り、地下をリニア地下鉄が走るなんて、誰も考えなかったでしょうね。
100年後は、どうなっているんでしょうか?

「公共交通」という概念が無かったりして…。

Re:都市鉄道調査 私なりの所感

投稿者---樋口氏(99/07/29(木) 09:44)

お久しぶりです。約1ヶ月ぶりの投稿となります。
仕事の都合でなかなか投稿する機会が無かったので、遅くなりました。
ところで最近は、様々な鉄系BBSで問題多発の様子ですが、こちらは大丈夫ですか?>管理人殿
私としては、軽いノリも嫌いではありませんが、こちらのBBSのように真面目な論議が展開される方が楽しいです。

※ 真面目に考えるからこそ、いい加減なレスができず、時間が掛かってしまうというジレンマがあります。

では、本題に入ります。

この東海道貨物線旅客化案は、大船以遠東海道・横須賀線方面からの高速化ではなく、京浜工業地帯振興・京浜間動脈強化(都心対桜木町…根岸線方面)という意味が主の路線提案かと思われます。
その意味では、必ずしも四六時中旅客電車を走らせる必要が無いと考える私にとっては、試行列車の運行によって需要を見極める必要があるのではということと、桜木町対新宿方面の直通ルート開拓に繋がろうかと考えます。よって、根岸線内では取りたてて高速化を考える必要は無いように考えますが。

本来の目的は、仰る通りだと思います。
鉄道とは、多かれ少なかれ設備投資が必要であり、今回話題になっている既存貨物線旅客化にしても、決して少額で目的を達成できる訳ではありません。
そこで、せっかく(旅客としては)新路線を開業させる訳ですから、積極的に使用しなければ勿体ないと考えました。これが終日運転提案の理由です。
本来の目的を批判している訳ではありませんが、『どうせならついでに・・・』的な発想を持ってしまいました。

やるなら汐留を一大ターミナルにすべきでしょう。
高速道路も近くを通っていることで夜行バスの発着拠点を造るのも面白いかもしれません。

夜行バスの発着拠点までは考え付きませんでした。シャッポを脱ぎます(死語)
但し「ゆりかもめ」や「12号線」、場合によっては「モノレール」と、いずれも既存の鉄道とは規格が異る為に直通不可能なり過ぎなもの(=必ず乗り換え)ばかり集まっても、趣味的には面白そうですが、社会全体として考えると?になります。

「公共交通」という概念が無かったりして…。

これは大爆笑でした。

Re:都市鉄道調査 私なりの所感

投稿者---551planning(99/08/07(土) 05:08)

御無沙汰しております。
お説ごもっともなんですが、全然くだけたものでも構いませんので、どうか皆様、お気軽に…(という私がカタイもんで…)。

但し「ゆりかもめ」や「12号線」、場合によっては「モノレール」と、いずれも既存の鉄道とは規格が異なり過ぎる為に直通不可能なもの(=必ず乗り換え)ばかり集まっても、趣味的には面白そうですが、社会全体として考えると?になります。

モノレールはいざ知らず、結局都の交通政策のちぐはぐな点が露呈されていますね…。
12号線の「非環状線」報道がなされていますが、光が丘放射部をわざわざ造るのであれば、お台場方面や舎人方面も同規格にしておけば、さらに建設費がかかったとしても利便性は大幅に飛躍したハズなんですが…。

上に戻る▲

東海道貨物線の旅客化

投稿者---樋口氏(99/06/20(日) 11:52)

東海道貨物線を旅客化するなら、次のような計画はいかがでしょうか?

横須賀線東戸塚駅から分岐し、羽沢貨物駅を通り、鶴見付近で横須賀線に合流する貨物線があります。これも終日運行の旅客線にしてしまう案です。
東戸塚にホームを設け、現行の横須賀線と乗換え可能とします。
相鉄線上星川駅付近で交差しているので、ここに連絡駅を新設します。同様に横浜市地下鉄岸根公園駅でも連絡可能とします。
東横線妙蓮寺駅と横浜線大口駅は、それぞれ2~300m程離れているので少々苦しいのですが、連絡可能とするよう、駅を設けた方が良いでしょう。
鶴見付近で合流する訳ですが、ここからは現行の横須賀線に合流するか、転線して浜松町方面に計画されている線に乗り入れるかいずれにしても可能となります。

この拙案が実現すれば、横浜を迂回する為、乗降客の分離が図れます。更に、東海道・横須賀いずれの線からも乗り入れが可能となります。
現在でも一部の列車が走っているので実現は容易と思われますが、終日運行とする為に途中駅を設けました。

一見すると、相鉄や横浜地下鉄は大打撃を受けそうですが、私は却って利便性が向上する為に利用者が増すと考えています。

いかがでしょうか?
このままでは独り善がりの妄想に過ぎませんので、いろいろとご意見を賜りたいと存じます。

Re:東海道貨物線の旅客化

投稿者---551planning(99/06/21(月) 00:19)

貨物線としては勿体無いので旅客電車を走らせよう、として当たった例は多いですね。最たる例は武蔵野線でしょうし、大阪の梅田貨物線も今や空港・紀州特急連絡線としてなくてはならないものとなりました。その1つとして東海道貨物別線も挙げられます。また、駅を設置して旅客化してしまおうという例は首都圏で多く見うけられます。東北貨物線・山手貨物線、京葉線などは建設途中に変わったものですし。
その意味で東海道貨物別線の「旅客化」すなわち途中駅設置による効果のほどがいかなものか…と考えると、なかなか難しいと思われます。
直通需要、要は湘南方面からの対都心需要は現行のライナー形態で充分満たされるものでしょう。羽沢貨物駅付近への旅客駅設置は可能かもしれませんが、周辺路線連絡駅設置も、高架もしくは地下で建設費・時間ともかかるものである上、仮に横浜駅が乗換、通過駅であるとしても周辺一大商圏への立ち寄り需要も考えると、結果横浜へ寄れなくなってしまうような定期ルートへの切替が進むかは疑問といわざるを得ません。
「貨物線」そのものの需要も勘案しなければなりません。失念してしまい恐縮ですがここの管理事業者はどちらでしょうか。おそらく1種JR貨物2種JR東日本の関係なのでしょうが、貨物線でも重要ルートである同線に、これ以上、とりわけ大阪方面からの夜行高速貨物列車のラッシュ時であるデータイムにこれ以上の旅客電車が割りこむのは難しかろうと思われますが如何でしょうか。
否定はしませんが、現状を是とし、更なるラッシュ時運用の可能性を探るほうでの方向性検討(容量アップの信号方式採用など)が現実的だと考えます。

上に戻る▲


私案・横浜地区鉄道整備構想

投稿者---樋口氏(99/07/29(木) 09:44)

実は私なりに様々な構想(妄想!?)を持っており、話題になっている貨物線旅客化もその一部です。
やはり全体構想の一部だけを伝えてご批評を賜るにも少々無理があるようで、事ここに至っては、私の持つ横浜地区の構想の全貌を披露し、全て併せた上でご批評を賜ればと考え、長文になりますが分割して投稿させて頂きます。

  1. 東急東横線の横浜-桜木町跡地について
    東急東横線がMM21線に直通すると、現在の横浜-桜木町が遊休化します。
    そこで東横線の路盤をJR線と、次項で述べるLRTで活用させます。
    東横線桜木町跡にはJR桜木町駅を拡張し、折り返し線を増設します。
    増設された折り返し線は横浜線専用とし、横浜線は基本的に桜木町折り返しとします。
  2. LRT新規開通案
    以下のルート(大筋)で、LRTを新規に開通させる案です。
    東横線横浜駅跡を利用して、LRTの駅にしてしまいます。
    JR各線や京急線をオーバークロスする所まで利用し、京急を越えると地上に降り、MM21線と(旅客化案のある)貨物線の交点に向かいます。
    ここからMM21地区の端に沿って海側に向かい、展示場付近に駅を設けます。
    そのまま遊園地横を通り駅を設けます。さらに埋め立てが進む開発予定地を突っ切り、所々に点在する旧貨物線跡を活用しながら山下公園に向かいます。
    山下公園でも旧貨物線跡を活用して駅を設ければ良いでしょう。

    正直申しまして、当初は観光客目当てとして構想しました。しかし、うまくするとビジネスユースも取り込めるかと考え、以前ご指摘頂きました本牧まで延長はMM21線という考えを逆手に取り、LRTを延長させれば?と、考えました。
    本牧延長は後付けですが、このような構想を持っていた為に、貨物線旅客化案とMM21線の交点を一大ターミナルにしようと考えました。
    もしLRT化されれば路線バスを減便する事も可能になり、周辺道路の渋滞が多少なりとも改善されると考えました。
    また、路線バスの経路を再編する事により、観光客やビジネス利用と地元利用者との区分化が可能になるとも考えました。
    ここからが私の『どうせならついでに・・・』的発想ですが、YCATも移設すれば良いのでは?と思いました。
    確かに現状で不便は無いのでしょうが、拙案通り移設してもデメリットはあまり無さそうに思えました。

    もっとも「高島付近ターミナル化提案」最大の理由は、『何もない今なら簡単にできそうだ!』と考えたことですが・・・(^_^)v
  3. 東神奈川駅付近の改良案
    貨物線旅客化とは直接関係ありませんが・・・
    東神奈川駅横浜方の配線に改良を加え、京浜東北線北行と横浜線桜木町行を同一ホーム、同じく京浜東北線南行と横浜線八王子方面を同一ホームで乗り換え可能とします。
    拙案A.の通り、横浜線は桜木町折り返しを基本とする為、京浜東北線と乗り換えやすい配線にする案です。
    併せて京急仲木戸駅との間に屋根を設けるとか、仲木戸駅を東神奈川駅とでも改名して乗り換え指定駅とする(=連絡定期券発売等)などの施策を行い、双方の乗り換えを便利にすれば、横浜駅での混雑が多少なりとも緩和されると思います。
    京急は連続停車となるものの、特急や急行を停車させる必要があると思います。
  4. 横浜市営地下鉄2号線計画を京急新線として復活させる案
    横浜市営地下鉄2号線とは、確か京急神奈川新町付近から関内近辺を通り、京急線の屏風ヶ浦付近に出る計画で、京急と重複することから建設が凍結されていたと記憶しています。
    これは地下鉄だから重複する訳で、京急とすれば別線による複々線とも考えられます。京急単体では着工が困難でしょうから、適当な3セクを設置し、京急に路線施設等を貸与する方式ではいかがでしょうか?(2種鉄道と3種鉄道)
    MM21地区ではMM21線と重複しますが、目的地が異なる訳ですからそれほどの問題にはならないと思います。むしろ利便性向上に伴う乗客増が見込めると思います。
    この線もやはり高島地区で合流させます。

    さらに拙案Cと併せる形で、神奈川新町ではなく東神奈川(仲木戸)で合流するようにすれば、JR線との乗り換えも可能で、一層利便性が向上すると考えました。
  5. 鶴見駅改造案
    JR鶴見駅は貨物線が集まっており、比較的広大な敷地を有しています。
    ここを活用し、横須賀線または東海道線のホームを設け、京浜東北線との乗り換えを可能にします。
    理想は方向別ホームですが、路線の付け替えは大工事でしょう。

    さらに、ここから貨物連絡線を活用すれば、話題に上っている旅客化しようという貨物線にまで乗り入れが可能となります(ようやく話が戻りました・・・)。

ここまで実施すれば、経路の選択に幅が出でますので、何らかの原因による不通時も比較的容易に他線へと振り分けが可能となります。

Re:私案・横浜地区鉄道整備構想

投稿者---551planning(99/08/07(土) 04:59)

御無沙汰しております。
今までの御提案の「点」が線となり、面的に捉えられるようになってはたと納得した次第です。

A.に関しては、東横線跡は京浜東北線移設(もしくは横浜線線増)という形での活用が望ましいと感じておりました。
現状横浜駅の京浜東北線ホームは非常にに狭く、終日混雑が見受けられる状況です。東横線ホーム転用による上下ホーム分離によって改善が図れようかと考えます。また、それによって空くホームを、これまたホームが狭くて混雑している京急に廻せば、横浜駅2面4線化となってこちらも十分改善が図れましょう。
…と思っていたのですが、これは正直言って京急がおいしい思いをするのみ、という気がしなくもなく、JR-Eは飲まないでしょう。
であれば、川島令三氏が近書で提案している横浜線用東神奈川-桜木町間線増部流用は現実的といっていいのではないでしょうか。

関連するC.ですが、姉妹編【検証:】<総合交通ターミナルへの提言>にて以前議論されていますが、京急の今改正によってサブターミナル的存在であった新町の効用を捨てたということは、横浜駅下り線ホーム新設工事とあいまってその必要性は低くなったのかなとも思います。同じことがD.にも言えましょう。複々線効果を京急が求めるなら、いまや品川-京急蒲田間を検討するでしょうから。

B.ですが、個人的にはLRTには非常に関心がありますが、御提案の部分であらばその必要性はむしろコミュニティ・バスで十分代用し得るものであり、現に横浜市交通局はMM21地区で中型車による頻繁運行を行っている分、同方向性での拡大が求められようかと考えます。本牧および根岸方面へはMM21線延長のほうが将来性需要を勘案しても妥当と思います。

E.には大変興味があります。できれば<総合交通ターミナルへの展望>のほうで詳細を御提案頂ければと考えます。

なんかどうしても否定的になってしまいましたが、横浜市や神奈川県は環状鉄道や東部方面線など、大局的な方向性でしか交通政策を見ていないような気がしてなりません。もちろんこうした視点も必要ですが、樋口様の思っていらっしゃるような、既存機関を有機的に結びつける効果的な施策の検討も求められようかと考えます。

Re:私案・横浜地区鉄道整備構想

投稿者---brother-t氏(99/08/08(日) 00:30)

どうもご無沙汰してます。僕の地元のことが出てたのでここで僕なりの意見を書きたいと思います。

まず横浜駅を軸に考えてたのですが、まず横浜駅の問題点を僕なりに列挙して見ると、

  1. 京急のホームが1本(スピードダウンの要因)
  2. 京浜東北線、横須賀線のホームが1本づつである(横浜線の増発、NEXや「はまかいじ」の運転のネック)
  3. 乗換え混雑のすごさ
  4. 地下鉄に乗り換えにくい

1.に関しては京急にとって、横浜ー南太田間とともにスピードアップの最大のネックとなっている。
2.に関しては、横浜線が終日乗り入れられないのは不便であり、「はまかいじ」の定期化の最大のネックでもあり、さらに横須賀線にとってはNEXに割を食ってる形でどっちの利用者にとってもいいことではない。
3.に関しては、京急の上大岡、JRの戸塚、東急の菊名しかまともにサブターミナルとして機能してなくて、横浜駅への1極集中を起こしていて、かつ横浜駅の容量が完全に不足している為である。
4.に関しては、特に東急との接点が必要である。

これらの解決案として私が考えるのは、

  1. 京急南太田ー仲木戸(東神奈川)間を地下化、横浜駅を2面4線化して、かつ 仲木戸、東神奈川を総合駅化する。
  2. i.の前提を基に、京急、東急の旧線を使って京浜東北線を複々線化(東神奈川ー桜木町)する。
  3. 旧東横線ホームを特急専用ホームとして、はまかいじを定期化、北関東へ直通特急を設定する。
  4. 東横線を菊名経由から、新横浜経由とする。
  5. LRT路線を星川―保土ヶ谷―黄金町―関内―県庁前―MM21―桜木町―日ノ出町―黄金町(―元町―石川町、―横浜駅)間に設定する。

i.はB,Dをベースに京急のスピードアップ、東神奈川のサブターミナル化を目的にしたものです。
ii.はi.の前提とiii.の条件を生み出す為、そしてなにより、横浜線の直通を強化するため、iii.はサブターミナル(東神奈川、新横浜、上大岡、戸塚、保土ヶ谷、星川、日ノ出町)の強化を前提に横浜駅の機能を一層強化するのが目的。
iv.は13号線、MM21線と言う21世紀を切り開く路線を使って新横浜の機能を高め、v.は、LRTの面輸送と言う特徴を生かして、各線と横浜都心部を結ぶ、痒いところに手が届く路線を目指したものです。

書いてみてまさに荒唐無稽と言う感じがしたが、個人的には絶対役立つと思う。
実現してもらいたいものである。


ご意見は【検証:】常設板までお気軽に!

上に戻る▲

テンプレートのpondt