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(過去ログNo.)

房総特急新型車両を考える

投稿者---551planning(99/05/17(月) 23:40)

先日、短区間ながら「ビューわかしお」号を利用する機会がありました。
房総地区新型特急として鳴り物入りで登場した255系「房総ビューエクスプレス」も、あっという間にデビューして7年目になります。個人的には実はこのときが初乗車。端的な感想としては、「無難な造り」だと思いました、でも何か…。
255系は現在5編成を数え、今後の増備予定は無いとのこと。「あさま」転配で老朽化車両の取替えが行われ、アコモ改良も「それなりに」行われているとはいえ、先輩183系の疲れは隠せない…特に255系の投入されていない「しおさい」系統は高速バスとの真っ向勝負となっており、改善が求められているといってもいいのではないでしょうか。

今回のテーマは、房総特急新型車両を考えるとしていますが、東海道「踊り子」や、北関東方面新特急各系統、ひいては今後の「JR的特急列車」にも通じるコンセプト提案でもあります。

さて、今後も255系投入が妥当かを考えると…?、と考えます。
ビジネス・レジャー需要両面に対応したとはいえ、その後登場したJR特急新車と比較しても、そのコンセプトは明快でないのでは?。ということで、テーマとして「ビジネス・レジャー需要対応の分離」を挙げたいと思います。

まずは適正運用編成を。
基本編成6連+付属編成4連の10連1編成を「パターン1」、付属編成4連×2本1編成を「パターン2」としての運行形態とします。
基本6連は安房鴨川・銚子方を基準とし、付属4連は東京方。

ここで最大の問題が、現状の指定/自由席割り振りと逆になる点。存置することになる255系も方転をして揃えるか、分離するのか思案のしどころですが、やはり揃えたほうが良いかもしれません。京葉線デルタで方転も簡単にできるという利点もありますし…。

基本6連は以下のような編成です。コンセプトは<リゾート重視>。

←東京 5号車~10号車
自(指)自(指)
販・電

安房鴨川・銚子方先頭10(6)号車はG車。インパクト&コストダウンを考えると251系(スーパービュー踊り子)の先頭をそのまま…という手もありますが、むしろ平屋先頭展望タイプ(例・「ワイドビュー南紀」キハ85など)で開放感を狙ったほうが良いかもしれません。まあ、振り子車両を導入するほどスピードアップの要望があるわけでもないですが。側窓は「先代」が253系N'EXの車体構造を踏襲した結果、「ビュー」たる名に釣り合わなかった愚を繰り返さない、255系以降JR-Eの標準となりつつある中間桟を止め、全車通じて開放感のある大窓。
指定席車両3両のうち7(3)号車はボックスタイプでグループ客にアピール。イメージは「つばめ」787系サハシ787。しかしあれだけのビュッフェが短距離特急に必要か疑問なところでもあり、車販部は「オーシャンアロー」283系の展望ラウンジ+αくらいか。いずれにせよ自動車に無い「ふらりと立ち寄れる車内オアシス」的なものが求められるところです。
閑散期の単独運行も考えると、自由席2両連結はやむなしか…。揃えられるなら全車指定席ハイデッカータイプが望ましいところなんですが、後述する運転系統を考えて、「ムーンライトながら」で抵抗感の無くなった途中駅から自由席開放というのも手かも。
基本的に全面禁煙、車端部にスモーカーズエリアを設置。洗面所・荷物室等と機能的に配しつつ、分煙の徹底を図るものとします。これはレジャー利用では幼児利用が多いもので、配慮すべきかと。全体的にゆったりとした配置を考えたいものです。端的に云えば、廉価版251系とでも申せましょうか。

付属4連は全くのモノクラス。コンセプトは<ビジネスライク・エコノミー>。

←東京 1号車~4号車

1・4・5号車は貫通式先頭車とし、移動を可能にします。N'EX方式では旅客の移動が出来ないので、自動併解結ながら幌処理を上手くすべきでしょう。
イメージはまさに「新東海形」373系。できるだけ客席を拡大するため、車端部のボックス型は止め、2・4号車の洗面所以外はドアを車端部に寄せます。ただしドアは両開きとし、1・3号車は片側2ヵ所に設置(昔の東武優等車方式というか、2両で片側3ヵ所のドア配置)、乗降の便を図るべき。シートピッチはE653系でも「伝統」?が引き継がれた910ミリとし、もちろん改良型として座席数確保と窮屈さの解消の調和を目指します。
基本編成では全面禁煙としたものの、付属編成では1両目を喫煙車両としたのは、スモーカーズエリアの不設置による客席拡大を考慮したものと、ビジネス需要に対応したもの。換気機能を強化することはいうまでもありません。

***
運行方式としては、「パターン1」編成では内房・君津、外房・大原で分割併合、総武線は成東での分併および、しおさいとあやめ・すいごうの統合(佐倉併解結)を考えます。
内房・外房での分割併合で基本編成の5・6号車の指定席たる位置付けを考えてみることも可能。すなわち、君津・大原以南自由席車とすれば以南需要にも合致し、指定席確保での販売も向上、特に閑散期は単独運行時において「お値打ち車両」と売れます。
観光需要よりもビジネス需要の大きい総武線は「パターン2」での運行が主体となります。「パターン1」編成は観光需要のある時間帯に主に投入するとともに、朝夕のあやめ・すいごうを付属編成として佐倉での併解結を実施、浮いたダイヤを普通増発にすべきです。

夏季繁忙期は「パターン1」で全区間運行すると共に、「パターン2」編成での輸送力臨時列車を仕立ててみるのも手でしょう。また、付属編成の「ホームライナー」的運行も考えるべきです。蘇我分割での両房方面運行か、誉田分割東金線方面運行も面白いでしょう。佐倉分割成東、佐原方面も千葉からの需要も喚起できそうです。付属編成を寝かさないためにも、NE'Xとの併結による成田ラッシュ時輸送力列車もありでしょう。

最短の投資として「パターン1」編成が10本ほど、それに付属編成がさらに7~8本あれば上手くまわせそうです。

 

…と書いてきましたが、ビジネス需要は本来快速列車に任せれば良いわけで、「ノーマルトレイン」の充実が求められることはいうまでもありません。しかし、現実、また今後の房総方面の対応を考えるに、対東京という意味での直通特急+線内需要を満たすだけの普通列車という構図はそう変わらないだろうというのが率直なところです、残念ではありますが。
であれば、房総地域を売り込むことのできる魅力的な列車の設定が求められるところではないでしょうか。加えて251系が房総・日光・草津方面に運行される実績を持っていますが、需要のパイを考えれば単編成10両は少々過剰とも言え、その意味で提案する基本編成はそちらへの需要喚起にも一役買えそうでもあり、またポスト185系をそろそろ考える時期にあって、非貫通7連のE653系タイプではフレキシブルな運用もなかなかに考えにくそうです。ここで付属編成的なものを合わせて考えてみました。

各JRでも特急列車という概念の二極分化が進みつつあります。「ゆとり」と「エコノミー」をあわせて考えると無理が生じがち。近例としてJR西日本の681系「サンダーバード」、対極としてJR九州の787系「つばめ」が挙げられましょう。そろそろきっちり分離した考え方があってもいいはず。皆様の闊達な御意見、お待ちしております。

255系の改良形で充分

投稿者---しおさい14号氏(99/06/12(土) 16:24)

jre255

どもです。
なんだか遅レスで、失礼いたします。

さて、新型特急電車ですが、個人的には、255系Nとでもいうべき、255系の改良形で充分だと思います。
構体は、255系を基本としながら、最低でもE653系なみの窓寸法を確保したいです。
窓桟は、あってもなくてもいいですが、カーテンより扱いやすい、現在のスタイルでもいいと思います。
塗装は、現在のJR東日本標準塗装ともいうべきものを確立したのですから、これは残しましょう。

コンセプトとして、レジャーとビジネスが混在するので、車種による差別化はわかりますが、運用が繁雑になったりすることを思うと、なんとか両立できるもので対応すべきだと思います。
この点、255系は、ややドライすぎる内装ではありますが。

255N系は、1M式(1M2T基本)にします。これは、万が一のシステムダウンに強いことと、編成の自由度を上げるためです。
前面は、253系譲りの貫通型・自動ホロとします。地下、トンネルなどでの非常口としての役割は終焉を向かえつつありますが、それは首都圏に限っての話。まして、中間に運転台が入る可能性のある車両(2列車併結など)では、保安面(車掌の巡回、車両異常など)、サービス面(車販など)で、編成貫通は当然必要でしょう。
  #ここは551planningさんとおなじですね。183-0系の置き換えなら、あの「どこでも」感を引き継がなければなりませんし。

内装は、255系を基本としながら、その流れの頂点といえるE3「こまち」を踏襲します。
新幹線である「こまち」は、まさにレジャーとビジネスの中間に位置し、その内装などは、「汎用特急」にも充分耐えうるものだと考えます。座席ピッチ、カーペット敷き、荷棚、サニタリなどの車端スペース・・・。ただし、モケット、カーペットなどの色調は、黄色や青、赤、黄緑といった、「海」「夏」のほか、房総各線をイメージさせるものにします。
ただし、どっちつかずの印象になることは拭えず、窓サイズなどからすればビジネスより、内装自体はレジャー向けでといえるでしょう。ですから、「余裕スペース」を生かして、レジャーむけの側面を打ち出し、料金面や本数、着席率などでビジネスユースを掘り起こすしかないと思います。

車端には、グレ電やコンセントによってモバイル環境を整備させ、一方では携帯電話電波をシャットアウトするキャビンとしてもいいでしょう。もちろん全席禁煙で、車端に喫煙コーナーも設けます。

かなり「レジャー」むけ内装ですが、乗車時間的にも、「乗ることに」意義がある車両でないと、観光客も、通勤客も見向きもしないでしょう。
また、通勤客には、適度に「レジャー」化された車両に乗ることで、そのわずかな時間でも、普段のあくせく感から解放されれば、と思うわけです。
  #「つばめ」通勤と、「ありあけ」転用も、ここらへんがウケたようです。

さて、肝です。 「ビューわかしお」「ビューさざなみ」編成は、以下の通りです。

<東京
123456789
TcMTTdsThbMTMTc
G/指

4号車をダブルデッカーとして、2階と平屋部分を1+2シートのグリーン、1階を指定席(半個室)とします。
ただし、デッキは5号車側は217系のG車と同じ位置にして、車端部分をサニタリ・車掌室とし、3号車がわのデッキは車端に寄せて、デッキと2階建ての間の部分にもグリーン席(一部車椅子対応)を設けるものとします。

5号車は、4号車側デッキは車端に寄せ、6号車側デッキを廃止します。そして、車内の6号車側半分をカフェテリアとします(4号車側半分は普通の指定席)。
このような、「動ける」自由空間は、1時間だけの移動ではあまり必要とされないかもしれませんが、決して余計だとは思えません。
本来は、4号車を通常のグリーン車としてもよかったのですが、そうするともろに指定席が減るので、ダブルデッカーとして、座席減少を減らしたわけです。

また、「しおさい」編成では、

123456789
TcMTsThbMTTMTc
G

とします。
グリーン連結が難しいところではありますが、まぁ、不評なら指定席に戻せばいいと思います。

「あやめ」「すいごう」「ウイング」、団臨用編成では

123456
TcMTTsMTc
G

とします。
これは、単独では運用せず、上記「しおさい」に、八王子・新宿・横浜・東京~佐倉で併結(西側に)します。

特急の乗客増は、設備による魅力だけでなく、料金の明瞭化や値引きなどが必須です。上記「しおさい・あやめ」や「しおさい・すいごう」などは、特にそれが求められるでしょう。また、指定席の直前(ホームで)購入の制度化なども必要です。

なお、千マリ以外で255N系を入れる場合には、ThbやTds、Tsなどを工夫して組成するとともに、Tscなども必要かもしれません。
しかし、Mは統一車種であるため、製造コストは低くなると思うのですが、いかがでしょうか(もちろん低屋根対応・場合によってはダブルパンタ)。
要請があれば、E217系やE231系などとも併結できるよう、統一された引き通しを採用すれば、より柔軟になると思います。

長くてすみません。
では。

Re:255系の改良形で充分

投稿者---551planning(99/06/14(月) 23:16)

しおさい14号様、御無沙汰しております。

コンセプトとして、レジャーとビジネスが混在するので、車種による差別化はわかりますが、運用が繁雑になったりすることを思うと、なんとか両立できるもので対応すべきだと思います。

とのことですが、後述する通り、いくら1M方式とはいえ車種が煩雑になることを考えると、明確な区分けをしたほうが、編成、しいてはその特急系統そのものが持つイメージ醸成に直接的につながるものと考えます。

E3「こまち」はたしかに調和した感があるとは思います。しかしそのコンセプトと房総特急のコンセプトはまた異なろうかと思います。また、9両固定編成が年間通じて必要かも考える必要がありましょうか。現行において末端部普通運用が半ば常態化しつつありますが、編成のスリム化・コンセプトの明確化および「特普分離」の実行は、特に南房総地域イメージ醸成と大局的コストダウンを図れるものではないかと考えます。

車内フリースペースに関してですが、ビジネス需要におけるモバイル環境整備は車両側では必要ないでしょう。
拙案の付属(ビジネスライク)編成での電話室省略は客室スペースを念頭に入れたものであり、かつビジネス需要・列車自体の運用時間を考えても現在の「携帯」社会であれば必要なしと思われます。きつい言葉で言えば、モバイル環境は利用者自らで整備すべし、と考えます。カフェテリアに関しても、人員の配置を考えれば現状の移動車販方式のほうが効率的かつ収益性の高いものと思われます。よって、無人ではあるものの「止まり木」的なフリースペースを、との提案となったわけです。まあ、観光情報などが拾えるちょっとした端末なんかがあっても良いかもしれません。

「しおさい・あやめ・すいごう」編成に関してなかなか固まっていらっしゃらない様子、私も困った点だったので良く分かるのですが、まずもって最長15連が必要かどうか。そして、あやめ編成へのG車・指定車さえも連結の必要性への疑問を感じます。房総線ルート編成との分離運用を図るとしても非効率ではないでしょうか。何やら1Mというのに固執されているようで、逆にフレキシビリティある編成が組めなさそうな気がします。それならやはりコンセプトを明確化した「分離」編成だと思いますが、如何でしょうか。

一般型車の併結対応という提案は、なかなか面白いものと考えます。ま、これは旧来の堅い頭の発想と一蹴されてしまうかもしれませんが、まだまだJRにおける「特急」はステイタスあるものでしょうし、だからこそ特別料金を徴収しているのではないでしょうか。「地に墜ちた」という批判は簡単ですが、ステイタスを取り戻すためにも、「特別車両」たれ、と思います。でなければ快速列車指定席車という考えで行くほうが宜しい。むしろ、房総地区「軽」特急にはそれが似合いなのですから。


【551planning-2011/01】

自分自身で云うのも何ですが、まぁ楽しませてもらいました。というかバブリーな発想とも思われるのですが、それだけ理想を上回って現実は厳しいというのが余計に物悲しさを募らせます。

jre257

事実関係を整理しておくと、2004/10改正からE257系500番台が投入され、翌年までに183系を全車置き換えました。モノクラス5連×19本の投入となり、図らずも当方がイメージした付属編成に近い構成に。蛇足ながら運用開始当初は5号車が喫煙車となっていました(2005/12改正で全車禁煙化)。ちなみに255系はしおさいの主担当にスイッチされています。カラーリングは255系の青・白・黄のイメージを引き継ぎましたが、2006/10運用開始の211系、2009/10運用開始の209系も青黄帯となり、房総ローカルカラーの印象が強くなりました。

ライフスタイルの変化や経済情勢から、E257系投入以前より朝晩の通勤ライナー的ダイヤ編成に移行しつつありましたが、E257系がまさにその指向性を具現化したというべきでしょうか。しかしながら、東京湾アクアラインバス隆盛と対照的に「さざなみ」の凋落はなによりも顕著で、2010年には段階的に臨時列車化等が進められ、12/04改正により定期列車だけで見ると平日6往復、休日2往復(+臨時「新宿さざなみ」2往復)にまで減らされています。「わかしお」「しおさい」は堅調とはいえ、高速道路整備如何によってはさざなみと似たような展開を辿る可能性が高いとも思われます。

2010年は253系が事実上の引退となり、2012年には651系が第一線から退く予定。255系も初期車がまもなく20年を迎えようとしています。それを云うなら185系が頑張っているところですが、東北縦貫線計画等々を見越しつつ、首都圏特急車両動向が今後話題となるやもしれません-尤も、2010/12改正では宇都宮・高崎線筋“新特急”も大幅整理されており、優等列車そのものの展開が変わるかもしれません。

 

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