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(過去ログNo.) |
<考察>首都高距離別料金化による羽田空港アクセスバスへの影響
投稿者---551planning (2011/11/17(Thu) 16:36)
首都高速道路は11/02、2012/01/01から距離別料金制への移行を発表しました。各所で道路情報板や横断幕による告知も始まっていますが、東京(普通車700円)・神奈川(600円)・埼玉(400円)の3ゾーン制から500円(6km以下)~900円(24km超)の5段階制に。ちなみに既に9割近い利用率とはいえETCありきの制度、現金利用者は上限料金の900円一律(郊外方向の端末入口料金所を除く)となります。
当然利用区間によっては値上げ・値下げの場合が出てくるわけですが、やはり【検証:】としては羽田空港アクセスバスへの影響を探ってみようかと…ちなみに東京湾アクアラインでは2000/07に料金25%割引がなされた際に高速バスも運賃一律100円値下げを実施していますが、その後の各種社会実験割引時においてはETC初期投資等もあったためか値下げは実施されていなかったような-ま、社会情勢の変化に加え普通車800円化によって定時運行への影響もともされていますから一概には云えませんが…ただETCがついていれば2000年時点の約74%引きになっているんですけどね。
首都高では距離別料金化に関する特設サイトを設置。そこで空港中央出入口からの「大型車料金」についてピックアップしてみると…。
首都高-距離別料金とは
【湾岸線千葉方面】(現行1400円区間) | ||||||||
臨海副都心 | 8.6km | 1200 | 浦安 | 21.2km | 1600 | |||
葛西 | 17.8km | 1400 | 千鳥町 | 27.6km | 1600 | (1800-200) 放射道路端末区間割引 | ||
【1号・6号・常磐道・東北道方面】(同上) | ||||||||
本町 | 16.3km | 1400 | 三郷 | 37.2km | 1800 | |||
入谷 | 20.0km | 1600 | 川口 | 45.3km | 1800 | |||
八潮南 | 32.6km | 1800 | ||||||
【5号・埼玉線方面】(大宮地区線は現行2200円) | ||||||||
東池袋 | 23.8km | 1600 | 新都心西 | 48.7km | 1800 | |||
美女木 | 39.0km | 1800 | ||||||
【4号・中央道・東名方面】(現行1400円区間) | ||||||||
新宿 | 22.8km | 1600 | 渋谷 | 18.7km | 1600 | |||
高井戸 | 30.6km | 1800 | 用賀 | 26.9km | 1800 | |||
【湾岸線神奈川方面】(現行600+950=1550円区間) | ||||||||
浮島 | 2.3km | 600 | (1000-400) 会社間割引 | |||||
横浜駅東口 | 23.4km | [1360] | ※[]は環境ロードプライシング割引適用時 | |||||
第三京浜 | 18.2km | [1360] | 保土ヶ谷BP | 27.4km | [1530] |
上記は「距離別料金検索」の結果を記載していますが、まず大前提として、約39%割引となるETC路線バス前払割引が継続されるとのことなので、あくまでも上記は参考ということで。
一部区間の距離調整を行う「羽田空港アクセス割引」については検索に反映されている一方、神奈川エリア湾岸線走行による「環境ロードプライシング割引」については未反映の様子、現行一律250円引のところ空港中央出入口利用で15%引きとなることで、神奈川方面は現行よりも距離別化の恩恵を受けるものと思われます。
一方、渋谷・新宿・池袋ともに現行よりコストアップ、郊外路線は埼玉線経由の大宮地区線が大きく恩恵を受ける一方で、各高速道路方面へは軒並みコストアップに。唯一東関道方面は「放射道路端末区間割引」で抑えられているのが救いでしょうか。ちなみに東京湾アクアラインとは「放射道路端末区間割引」適用で現行と同額に。
となるとアクアラインバスへの影響も気になりますが、川崎浮島JCTからだと横浜までは環境ロードプライシング割引が効いて一律[950]円と現状ママ、京橋は放射道路端末区間割引で1400円ママ、新宿(27.8km)が1800円となる一方で大井南(9.9km)が1200円となり品川系統が恩恵を受けそうです。
***
都内ホテル路線をメインとする東空交ですが、コストダウンとなる路線はそう多くないかなと。一方で副都心方面や郊外中距離路線の多くでコストアップとなるのは重そうです。いっぽうYCAT線ほか神奈川方面路線で恩恵を受けることになる京急も結果トントンという感じになるでしょうか…蛇足ながらYCAT成田線でも現行950+1400=2350円から[1620]円に大幅コストダウンとなりますが、京成にとっては羽田・アクアライン路線でのコストアップが少なからず響きそうな。共同運行事業者にとっても総じてコスト増となる可能性が否定できないかと。
現時点で運賃への転嫁云々との声は聞かれませんが、早晩消費税アップとなればその際に上がる可能性が否定できないかと。あとは既に修正モードとなっている羽田国際化ダイヤの更なる絞り込みが発生するかもしれません。
横浜東西問題?
投稿者---551planning (2011/11/17(Thu) 17:07)
書き忘れてましたが、補足として自己レス。
湾岸線神奈川方面のうち、横浜駅東口が湾岸線経由のキロ数となっているのに第三京浜方面がより短くなっているのは、実走行に拘わらず最短経路を料金距離とすることから、横羽線経由での算出のため(また横浜駅東口出入口の構造上、横羽線利用は不能)。加えて、川崎線大師JCT直結により羽田空港アクセス割引での距離補正(大師JCT~川崎浮島JCT~空港中央間9.8kmが大師JCT~羽田間1.5kmにされている)も入ってくることとなります。この場合の環境ロードプライシング割引適用是非は不明ですが、制度の性格上当然つくものかと。
ちなみに横浜駅西口だと16.5km・[1190]円、普通車にすると東口と西口で800円と700円に100円差がつくとは面白いですね。個人的には羽田空港~横浜駅西口(ベイシェラトン)線の路線収支的に、これで相鉄・地下鉄方面への乗継利便性を考慮した戦略的設定もできるのでは?なんて思ったりしますが。
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