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  • photo:迂回専用バス道程
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    門司側人道口
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    輸送は西鉄が担当
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    自転車を載せて出発
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    レトロラインの踏切を渡る
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    門司港ICから高速へ
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    関門橋を渡るのは通算3度目か
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    お安くなってます
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    トンネル方面の標示はクローズ
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    最後に片側交互通行で引っかかる
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    下関側人道口

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(過去ログNo.)
MiniRepo

関門トンネルリフレッシュ工事通行止め迂回専用バスに乗る

投稿者:551planning 投稿日:2010/11/21(Thu) 09:00

彷徨録に記した10月の「長州の秋」道中。メインは美祢線災害(代行バス)状況確認と、未乗だった帆柱ケーブル&潮風号(平成筑豊鉄道門司港レトロ観光線「やまぎんレトロライン」…って山口銀行のネーミングライツだったのか)のチェックだったのですが、潮風号サイトを見ると「関門トンネル通行止め期間中の迂回バスについて」とのお知らせが…もともと下関でレンタカーをピックアップする予定で、歩いて潜ろうかクルマで和布刈か門司港にに乗りつけようかと思案していたので、これ幸いと利用を決めたのでした。

関門国道トンネルは1958/03の開通、その後の交通量激増(50年で約20倍の約34000台/日)や通行車両大型化、そして海水漏水による設備劣化のため、1979年にはじめて、以後約10年毎に通行止めを伴う補修工事が行われています。開通後50年を迎えた2008年から通産4度目、NEXCO西日本としては初めてとなる大規模リフレッシュ工事を実施することとなり、3ヵ年に渡り随時長期通行止めを伴う工事が行われています。

2008/10/15~12/13( 60日間)車道のみ終日通行止天井板・内装板取替
2009/09/01~12/18(109日間)車道・人道とも終日通行止海底部分の車道床版取替・舗装補修
2010・09/01~12/17(108日間)車道・人道とも終日通行止海底部分の車道床版取替・舗装補修

自動車については関門橋への迂回となり、下関IC~門司港IC・門司IC間の通行料金も関門トンネル通行料金に調整されます。ちなみに関門トンネルはETC非対応、関門橋はETC対応ですが、『特別料金を適用する場合、ETC時間帯割引は適用されない』との注意書きからすると、同区間でのETC利用による特別料金適用はされるようです(無論、迂回区間外からの乗り入れ・乗り越し時には特別料金は非適用だが、回数券利用者を念頭に御丁寧にも再流入についての案内もされている)。

ややこしいのは高速道路通行不可の小型自動二輪車(51cc~125cc)の対応。車道のみ通行止時には人道の手押し通行が認められ(原付と同じ通行料金20円)必要な場合は補助員が付く-というものですが、人道は6時~22時のみ営業のため、深夜帯は彦島荒田~日明間を結ぶ関門海峡フェリー利用ということになります。
しかしながら、その人道も通行止めとなると歩行者および自転車・原付を対象とした代替輸送用トラック・バスが運行されるわけですが、その際には別途小型自動二輪車用のトラックが用意されるとともに、こちらのみ深夜帯も運行対応がなされるのです…とはいっても日中含め1時間に1本ベースであり、深夜帯は4時台に抜けがあるなど複雑だったりするのですが。

 
RetroLineRetroLine
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2009/04開業のやまぎんレトロラインはピークシーズンには乗車待ちの行列もできるとのことで、2便出発10:30の20分前くらいに九州鉄道記念館駅前に向かうと早くも先客数人-なるほど人気振りが伺えましたが、結局30人ほどの乗りでゆったりとショートトリップを楽しむことができました。EF30と旧客の「海峡カフェ」を横目に関門海峡めかり駅着。多くの人が潮風市場や絶景バスに流れて行ったようですが、こちらはやや急ぎ足で門司側人道口へ…当方の関門トンネル体験は1度きり、もう十ウン年前に下関側から徒歩で九州入りし、路線バスをタッチのタイミングで逃し、泣く泣く門司港駅まで歩いたことを記憶していますが、当時は門司港レトロなんてなウリはしておらず、うら寂しい港町や門司港駅だったな…なんてなことをふと思い出してみたり。

カーブの先ということで若干焦りましたが、関門橋を見上げつつ10分足らずで人道口前に到着。入口はシャッターが下り、比較的狭いスペースに西鉄運輸のトラック2台と西鉄バス北九州の観光車1台が待機中。いずれも前面にスカイブルー地の「関門トンネルリフレッシュ工事 通行止め迂回専用トラック/バス」と書かれた幕を掲げていました。トラックは案内通り自転車用と二輪車用に分かれている様子、荷台や係員の様子的にも引越しのそれのような感じで対応しているようです。
kanmon 出発までそう時間もないので早速バスに乗ると既に先客10人ほど、その多くが観光客の様子。車内はかなり年季が入っていますがそこは重厚感ある観光車、前面のテレビではKRY山口放送が点けられており丁度秘密のケンミンSHOWスペシャルの再放送が流れていました。
その後もぱらぱらと観光客が乗り込み20人ほどになり出発時刻、やまぎんレトロラインから流れてきた人はいなさそう…と、若い女性2人連れが自転車でやってきました-遠目ですがレンタサイクルっぽい感じ。自転車用トラックは既に扉を閉じた段階だったので、二輪車用に載せて2分遅れの出発に。トラック先導による編隊移動となります。

人道トンネルは直線距離780mですが、クルマははるか上空の関門橋へ向け、まずは海峡を右手に南下。そうそうくねくねした丘道をとぼとぼと歩いたよな…なんて思い出しながら進むと、やまぎんレトロラインの踏切を越え門司港市街へ。東本町1丁目交差点を左折し、すぐの関門トンネル車道口を左手にちらと見てからしばし丘を駆け上がれば門司港ICに到着です。ここまで滞ったわけではないですが10分ほど、料金所では丁度向かいを下関発の編隊と離合しましたがあちらも15人前後の乗りの様子。
ランプの和布刈トンネルを抜け、橋の直前で本線と合流し関門橋へ。流量は旺盛ですがあっという間に渡り終えます。壇ノ浦PAを見下ろしつつゆるやかに右カーブを描くと下関IC、R2方面の標識にはベッタリと覆いがされていましたが、あそこには関門トンネルと入っているのでしょう。くねくねと進んで椋野町交差点を左折すると細道へ。火の山パークウェイ入口前を折れると、眼前に関門橋を見やりつつ下り坂を進みます…kanmonと、電線工事の片側交互通行規制に遭遇。しばし待機の後R9に入れば右手にはゴールの下関側人道口ですがここの信号でも時間を取られ、結局ICを出て10分以上、全体では30分ほどを要したのでした。

到着後、トラックからは早速積み下ろし作業が行われ、5台以上の自転車が出てきていましたがやはりレンタサイクルが多い様子。徒歩乗客の多くも眼前の壇ノ浦古戦場・みもすそ川公園へ-丁度“龍馬と晋作”を題材とした紙芝居が行われていました(11月一杯で終了とのことですが、来年1月からは海峡ゆめタワー展望室で再演されるそうで)が、おそらく再来年は源平合戦一色なんでしょうね…。

なお、人道口横には当時の建設大臣・根本龍太郎揮毫による「関門隧道建設の碑」があります。完成から50年超ですが、太平洋戦争以後一時中断していたものの建設自体は戦前の1937年から始まっており(試掘隧道起工、本隧道1939年起工)は、総工事費57億円、建設従事者のべ450万人、うち殉職者53人-等が記されています。関門間初の直結陸上交通機関は関門鉄道トンネルですが、こちらは1936年起工で1942年には開通、シールド工法等最先端技術を駆使した背景には軍主導による突貫工事の側面もあり、往時の鉄道と道路の比重を感じさせるエピソードであるともいえましょう。

***
3ヵ年に渡った大規模リフレッシュ工事もまもなく完了。耐久性確保および走行性向上により安心・安全・快適な動脈として機能し続けてゆくことになります。ちなみに当方、車道は通ったことがないので、次回は是非クルマで走り抜けてみたいと思ったのでした。

kanmon

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