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【検証:近未来交通地図】<ニッポンの空(港)論>
(過去ログNo.417)
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神戸−関空間ジェットフォイル 事業中止を決定
 投稿者---エル・アルコン氏(2002/01/10 09:09:15)
 http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs
─船が無くなりバス残る…皮肉
 └後日談
  └夢の跡のK-CAT訪問記
─あて無き航路…廃止したのに「復活」?

 10日の朝日(大阪)によると、神戸市は9日、その外郭団体である神戸ポーアイと関空を結ぶジェットフォイル「K-JET」(海上アクセス株式会社)とポーアイのターミナル事業「K-CAT」(神戸航空交通ターミナル株式会社)につき、事業の好転が見こめないとして事業の中止を決定しました。

朝日放送 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20020109-00000013-abc-l28
神戸新聞 http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sougou/020110ke37250.htm

 両社の累積赤字は142億円と神戸新交通に次ぐ規模で、利用が見込みを大きく下回る現状(見込み:5000人/日、採算ライン:3000人、利用:1000人台)では如何ともしがたく、航空各社が1月末をもってターミナルから撤退するのを引き止めることも出来ず、事業中止に追い込まれたものです。
 両社は法人格は残しますが従業員は全員解雇となるなど完全に撤退する模様で、今後はターミナルビルやジェットフォイルなど資産の処分が焦点になります。

 なお、それに伴いK-JETの運航は2月7日限りで終了する予定となっています。
 神戸新聞のHPにも掲載されましたが、こちらも「2月7日で廃止」と7日の扱いはわかりません。

※7日の運航があるかはどちらとも取れる表現なので要確認。

 ただ、三宮−K-CAT間の連絡バスについては運行主体のK-CATは事業中止しますが、他社への譲渡で運行を継続する意向とあります。まあこのバスはK-JET接続便というより、ポーアイやポーアイ2期の物流センターや商船三井への足という側面があり、無くなったらこれはこれで大変だからでしょう。

#今はハイデッカータイプだけど、市バスになったりして..

船が無くなりバス残る…皮肉
 投稿者---551planning(2002/01/26 23:49:22)

リムジンバス  レスポンスが遅くなりましたが、1/16付神戸新聞サイトで「K-JET航路廃止もバス事業は別の3セクが継続」と報道されています。市営地下鉄の駅ビルなどを経営する市100%出資の神戸交通振興(株)が引き継ぐとのこと。

 昨秋にK-JETに神戸→関空間で試乗した際にこのバスにも乗りましたが、真紅のボディにジェットフォイルの写真が貼られている印象深いクルマで、夕刻に三ノ宮駅を出たころには20人ほどの乗りで、おう、結構乗っているな、と思っているとあっさりポートアイランド停留所(ポートライナー市民病院前駅横か)で当方以外の全員が下車…。運賃はポートライナーと同じ240円ということで、着席可能な穴路線として使われているようでした。

 さて、何でまた市バスでやらずに3セクなのかと思っていると、ポーアイ内はバス路線は基本的に無いんですね。まあ何のためのポートライナーか、といわれるとそこまでなんですが、不思議なものです。裏を返せば、ポートライナーと競争するバス路線の設定が可能となることを思えば…。

後日談
 投稿者---エル・アルコン氏(2002/02/19 14:09:37) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 2月7日限りで廃止になったK-JETですが、さっそく翌8日から三宮発関空行きのリムジンバスが臨時増発されており、そこまでする必要があるのに、という複雑な思いです。

阪神電鉄 http://www.hanshin.co.jp/press/20020206.html

***
 2月1日よりK-CAT運行のリムジンが神戸交通振興に移管されましたが、その時点では車体のロゴだけが変わっただけでした。
 その姿は7日間だけの幻で、2月8日からは車体に描かれた各種イラストを全て消したローズピンク1色のベタ塗りというさえない姿となりました(実車を見たのは15日なので、実際の塗り替え完了がいつなのかは不明)。

 三ノ宮駅の表示には「K-CAT行きバス乗り場」の掲示が残り、消し忘れか?と思いますが、実はバスの行先は今でも「神戸シティエアターミナル」なのです。
 ダイヤはほぼ従前のまま(K-CAT直行便がポーアイなど途中停留所に停車に変更)で、定期券類の発売があるので、一切の表示を消してはいますが乗り場前のブースもそのままです。

 実は商船三井や物流センターなどへの便は朝夕などごく一部で、ほとんどの便がK-CAT折り返しです。それを考えると、神戸新交通と神戸交通振興の両三セクがほぼ同一ルートで運行しているのは無駄の極みで、ポーアイ2期への限定バスを朝夕に運行する以外は思いきって廃止すべきではなかったでしょうか。K-CATへのリムジンであるうちは、ポーアイの利用者を取りこむことはリムジンの収益を下支えする目的がありましたが、リムジンの看板を下ろした以上は、特にこのバスの(現在の運行レベルを賄う)収益を支える必要は無いはずです。特にポートライナーが高収益で混んでかなわんというわけではないだけに、無駄遣いの謗りを免れ得ません。

夢の跡のK-CAT訪問記
 投稿者---エル・アルコン氏(2002/02/24 01:39:38) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 今日、浜手BPに入ったら渋滞にはまり、そのままポーアイに逃げたのを機に、K-CATを見てきました。ポーアイ2期への指示に従い東側の通りを下り、ポートピアランドの先、1期の防波堤を超えると未だ埋まらぬ造成地。そのまま先日のリムジンバスそのままに左折しましたが、K-CAT閉鎖に伴い通行止めかと思われたのに、そのままK-CATまで行けました。
 K-CATの建物は貼り紙されて閉鎖中。ただ神戸交通振興のバスの起終点ということでバス停の行灯だけ点いているのが不思議な景観でした。
 なお、先日はそこそこ入っていた駐車場も閉鎖してましたが、周囲の公園はそのままで、スケボー少年の遊び場になっていました。
 K-CATから通りに向かい右折する突き当たりに神戸航空交通ターミナルの社屋がありましたが閉鎖中のようです。その脇にバスの車庫がそのまま残り、ローズピンク1色になった神戸交通振興のバスが何台も止まってました。

 さて、せっかく来たのですからリムジンの終点、商船三井まで行くことにしました。さっきの通りに出ると、分離帯に「この先一般車通行止、Uターンせよ」とあり不安になりますが、ほどなく「←バス」の小さい看板が見え、それに従い左折すると物流センター停留所が現れました。
 そのまま道なりに右折し、さらに左折するとコンテナバースにでました。左手にお馴染みの商船三井のマークが見えるので、そちらへ行くと、小ぶりな事務所とゲートの向こうのヤードが見え、ゲート前の小さなロータリーにバス停が見えました。
 ただ、そこまで行くのは勇気が少し要るシチュエーションなので、位置を確認して戻りましたが、もしリムジンに試乗したとして、帰り便が無い片輸送だったら非常に苦しいロケーションです。
 それにしてもさすがにポーアイ2期の奥までくるとかなり市街地から離れており、三宮だと木々の様子もはっきり見える六甲の山が遠くに霞んでいます。いわんや神戸空港だとどのくらい遠いのかな?

 さて帰り道、港島トンネルにつながるさっきの通りに出ると、ちょうど一般車通行止めの結界でした。神戸市によるバイオマスや燃料電池の実証プラントがあるようで、何やら遠目に見えましたが夕闇も迫りはっきりしません。
 K-CATまで来るとちょうどリムジンが先行するので、送り狼かストーカーよろしく付いていきました。ベタ塗りにする時に勢い余ったのか「神戸交通振興」の社名すらなく、車両の「HINO」のロゴも塗りつぶされている姿でしたが、K-CATから出てきたところのポートアイランド南は当然乗車ゼロ、そしてポーアイ中心部のポートアイランドで10人ほど乗車してました。すれ違う下り便も同じくらいで、固定客がついているといえば聞こえがいいですが、ポートライナーと重複するサービスを提供する必要がある数かという疑念は尽きません。

 余談ですが、神戸大橋から港湾幹線に入らず新港四突からR2〜R43で帰りました。その新港四突で港湾幹線から京橋ランプ方面に向かうエディ塗装の高速バスを見かけました。通常湾岸線経由のバスは港湾幹線に入らず高羽で降りますが、湾岸線シフトの優等生のルート取りをしていますが、何線でしょうか?

あて無き航路…廃止したのに「復活」?
 投稿者---551planning(2002/03/02 23:07:34)

 2/7でその使命を終えたK-JETですが、余韻すら残る2/27の神戸市会で「復活」が示されたそうな…(2/28付神戸新聞記事)。しかもその主旨が「関空と神戸空港の直結」というのだから、声も出ません。

 神戸市が示した再就航方針は下記の通り。

 図らずも95年の震災で明白となった「神戸株式会社」の破綻…さらに復興需要という甘い罠が渦巻いていることを見透かさせるかのようなこのスキーム、確かに記事からの断片的情報だけで判断してはいけないとは思いつつ、皆様如何思われますか。
 まず最大の論点「神戸空港」。この市営空港については当方、いまさらできるものをとやかく言うのは、というスタンスではありますが、これと関空の結節を意識しなければならないか?哀れKIX、神戸から見た視点はそんなもんなんですゾ。「日本初の本格的国際ハブ空港」と喧伝されたのは10年も前ではありませんよ。
 ポーアイ2期との絡み…どうなんでしょうか。これからの企業が生む(出張等の)人的流動についてはIT時代(って言葉を口に出すのが恥ずかしくなってしまってますが)の深度化によっては懐疑的な面もありつつ、神戸の持つグローバル的な側面もまだまだ否定し得ないところからすれば…ただし翻って根源的に見れば、ポーアイ2期が「完売」するとは失礼ながら到底思えず、まさに「捕らぬ狸の」では?
 そもそも、神戸側のターミナルをどうするかで選定するってんだから変な話で。空港だったら空港、ポーアイ需要もありと見ればそれなりのところに接岸すれば良し、加えて市街地…単純にならハーバーランドあたりでってなことなんでしょうが、船の利便を活かせばいいんです。結局はそれなりのCAT機能を設けたり、それでなくとも小屋を設けなければならないコストを考えて1箇所に絞ろうっていう発想なんでしょうから、利便性が利便性でなくなっているような。

 結局は「損失先送り」に尽きます。市がK-JET運航3セク2社に対する融資は110億円、船はむろんK-CATの建物も売却予定であり、3セク社長は事業中止の会見で「(売却で)約50億円が確保できそう」(1/10神戸記事)としていたことから、それでも50億以上が「事業失敗のツケ」として重くのしかかってくるわけです。それを再就航、さらに採算バランスの見直しを明確にすることで投資回収期間の延長に対する十分な理由としたとみられても致し方ないでしょう…民間ならば即刻貸倒引当金計上は必至なのに。社長も再就航を匂わせていたことからすれば、とりあえずの止血措置というか、「よくできたお話」のような感じが読み取れてきました…

神戸−関空 最初で最後のアクセス比較
 投稿者---エル・アルコン氏(2002/01/27 01:45:19)
 http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs
─空港への海上アクセスの鍵はシームレス化と利便性
 └楽しめる空港へ
 └Re:空港への海上アクセスの鍵はシームレス化と利便性
  └Re:空港への海上アクセスの鍵はシームレス化と利便性
   └大分の特殊性は他に応用できないのか?
    └ホーバークラフトというのりもの
     └Re:ホーバークラフトというのりもの
   └四日市の想いは通じるか
    └Re:四日市の想いは通じるか

 神戸・ポートアイランドにある神戸シティエアターミナル(K-CAT)から関西空港を結ぶジェットフォイル「K-JET」を運行する神戸市の外郭団体である海上アクセス株式会社は、経営難から事業休止を決定し、2月7日の運航を最後に休止することになりました。K-CATおよび三宮とK-CATおよびポーアイの商船三井を結ぶ神戸リムジンバスを運行する神戸航空交通ターミナル株式会社は一足先の1月31日限りで運行を休止しますが、ポーアイや商船三井などへの足の確保があるので、同じ三セクの神戸交通振興株式会社に運行を移管して継続することになりました。
 K-CATの休止を先行するのは、同日限りでK-CATで搭乗手続きをしている航空各社が撤退し、K-CATが事実上機能停止に陥るためで、K-JETにとって2月最初の1週間は晩節を汚すような淋しい最期の時になるようです。

***
 さて、曇天の1月26日、このK-JETルートを試乗しました。初乗りがお名残り乗船になってしまうと言う不本意な事態です。実は子供に「お船に乗って飛行機を見に行こう」と言っていてなかなか実行しないうちに廃止の報が入り、空手形どころか不渡り確定になりかねないので、子連れでの試乗になりました。

 JR三ノ宮駅の南側、ポートライナーの高架下がK-CAT行きバスの停留所です。バスとK-JETのきっぷを扱うブースがありますが、運行休止の貼り紙が淋しいです。ここでバスとK-JETの通しきっぷ(バスの時刻表によると「通海きっぷ」というらしいがきっぷにそんな表記はない)を購入。バス240円、船(関空ポートターミナルから空港ターミナルのバス運賃含む)2200円が2400円に割引ですが、往復でも2560円といささか割引率が低く、陸路のリムジン1800円と比較して、例えば通しで2000円とか、もっと競争力のある運賃設定が出来なかったのかと思います。

【訂正】
 「通海きっぷ」の往復は、2560円ではなく4560円でした。(片道2400円ですから明らかな誤記です…)
 また、バスの車内で、K-JET乗り継ぎで連絡切符を持ってない場合は乗り継ぎ票を受け取るようにという案内があり、結局三宮で買おうが買うまいが割引がデフォルトということのようです。(売り場が無いポートアイランドにも設定があります)  (エル・アルコン)

 乗車便は11時16分発。船はK-CAT51分発で、32分発のバスが接続便ですが、K-CATの見学時間を考えて選びました。5人程度の乗車で11時10分に到着した便の折り返し。ハイデッカータイプの車です。結局9人(我々2人含む)で、もう2人ほど「お名残り系」がおり、空港客もいましたが、淋しい状態です。そごうの前へ右折し、フラワーロードへ左折と思っていたら、そのままポートライナーの高架下を直進します。
 余談ですがR2は灘区の摩耶交差点でR43に合流したあと、春日野交差点で税関前のほうに左折するのではなく、そのまま新生田川のほうに進みます。ところが浜手に出るのはフラワーロードではなく、一本手前の筋であるポートライナー高架下で、JRFの神戸港駅前で先ほど春日野交差点で分けた本線に合流します。もちろん道なりに進むと春日野を左折するのであり、表示も直進側をR2としながら三宮と元町を表示し、左折側に姫路を出しています。ちなみにR2浜手BPはR2でない生田川付近からスタートしている盲腸線の形態です。あと、蛇足ながら東行きの税関前から神戸港駅の間はよくねずみ取りをしているのでご注意のほど。

 ところがバスは神戸港駅まで進まずに磯上公園西で曲がって市役所からフラワーロードに入りました。そのまま税関前を直進して、税関本庁前から第四突堤に曲がり、神戸大橋経由でポートアイランドに入ります。これも余談ですが神戸の浜手では「突堤」という言葉が頻出します。文字どおり埠頭の突き出した「ホーム」ですが、有名な中突堤をはじめそこかしこに有り、第四突堤のように「四突」と略されるものもあります。
 ポーアイをそのまま南下し、市民病院前のポートアイランドバス停へ。ここで2人が下車。対向車線では無人のリムジンがやってきましたが、バス停にはざっと15人が待っており、目的外の乗客に人気を博しているという皮肉な現象がこのバスの特徴でもあります。ただ、あまりやり過ぎると神戸新交通の経営を脅かしかねず、両方の経営に預かる神戸市としても差配に苦しんでいたのでしょう。ポートアイランド南では降車ゼロ。そのまま未開発地域の真ん中にあるK-CATに11時31分に着きました

 4階建ての地方空港のようなターミナルビルで、前は駐車場です。パークアンドライドを宣伝している効果か、1日1000円ナリ(セット割引あり)の駐車場はざっと見で8割以上埋まっており、バスの惨状を考えると健闘しているのでは?と思います。りんくうタウン−関空のスカイゲートブリッジの通行料(往復1730円)を考えると、ここでのパークアンドライドは実用的で、これも後の祭りとは言え、周囲の広大な未利用地を考えると、例えばK-JET往復と駐車場2週間までで5000円ないし6000円といった感じで大々的にパークアンドライドを売り出せばまた違った展開があったのかもしれません。特にこのポーアイは「本土」とのアクセスである神戸大橋、港島トンネルとも無料であり、K-CATへいくことに対する価格的な抵抗は低いはずですから。

KJET  K-CATに入ると今月限りで撤退する国内3社のカウンターが迎えます。肝心なK-JETの案内が小さく分かりづらく、実は正面で連絡切符を見せてチェックインし、右手の待合室に進むのですが、表示が少ないです。
 カウンターには乗船記念に、とカードが置いてあり手に取り、何の気無しにそのサイパネ規格のカードの裏を見てびっくり、発券前の回数券なんです。これが。もう使うこともないということか、それとも回数券から乗船記念まで汎用性を持たせたの...

 2階に上がってみましたが、なぜか自動車教習所の事務所と、コーヒーショップが1軒。あまりにも淋しいCATです。店舗予定地らしきスペースはありますが、結局埋まらなかったようです。待合室に進むとこれは意外、ソファーに結構大勢の人が待っています。まあ、11時51分の前は10時39分とかなり開いている関係でしょうが、いちおう売店も有り、今までの閑散ぶりがウソのようでした。
 ちなみに、運行休止を発表する前から、2船使用のうちの1隻が浮遊物に衝突して修理のため、ドックダイヤで運行していたのですが、そのまま終航というのも淋しい最後です。
 なお、待合室右手から外に出て、ジェットフォイルの勇姿を間近に見れます。

 乗船開始の案内で乗船します。乗客は目視でざっと60人程度。土曜の昼頃と言う中途半端な時間にしては上出来だと思うのですが。
ゲートを出るとUSJ航路「シネマライン」の看板が有りましたが、確か消えたはずでは。船内は2層になっており、2階に陣取りました。
 港内はやや波が立っており、このあと大荒れの天気予報とあいまってちょっと心配ですが、基本的に海面から浮上するジェットフォイルは波の影響を受けないので、実は波が高かろうが大丈夫とのことです。
 バスを待ったか2分遅れで出航。六甲アイランド側の白灯台を交わすあたりで浮上して高速航行モードに入りました。船内には時速表示があり、そのうちMAXの82kmに達しました。普通の船や高速艇のエンジン音と違い、ガスタービンの高周波の音が響きますが総じて静か。揺れも少なく快適です。最後尾の窓から見ると物凄い水煙で、ジェットフォイルらしい光景です。

KJET  1階席には広めの荷物置き場があるのが特徴です。そして階段を上がった2階席は80人くらいの定員です。客席は2+4+2の8列で、1階からのエントランスにTVがありますが、これだけはローカルフェリーの趣。どうして空港アクセスのジェットフォイルと言えども画像が乱れるTVというのは客船の必須アイテムなんでしょうか。
 さて8列の客席ですが、席番が妙です。8列ならA〜Hなんですが、なぜかBとIが欠番になったA〜Kなのです。そう言えば通路が心持ち広く、輸送量が増えたら10列化も考えていたのでしょうか、悲しき見込み違いの痕跡です。

 大阪湾へ出入りする航路と交差するため、大型船を次々交わしての航海です。
 左には大阪湾岸のビルや、遠く生駒か泉州か、山並みが見えますし、右は淡路と明石大橋が見え、これが晴天なら格別でしょう。やがて泉州の海岸がはっきり見え、スカイゲートブリッジ、そして関空が見えてきました。実質23分で走りきり、12時16分、関空ポートターミナルに到着。洲本からの高速艇が左手に停泊していました。
 ターミナルを見る時間もなく、南海バスの空港ターミナル行きに乗車。K-JETの約60人を1台で捌くのですからやはりぎっしり立ちました。ものの3分とはいえ大荷物を抱えてのこれは辛く、乗り換えということとあわせて海上ルートの印象を確実に落としているはずです。到着は4階の出発階で、12時23分頃でした。K-CATから30分、三宮からでもバスを接続便にしたら50分程度と、三宮から70分程度(六甲アイランド経由は75分)のリムジンに比べると速くて確実ということがわかります。

 今まで運賃面での対応批判をしてきましたが、実は空港アクセスにおいて価格と言うのはあまり決定的ではなく、結局神戸−関空での問題は、まずポーアイ、関空ポートターミナルの2箇所で乗り換えと言う煩わしさと、そもそも国際線はともかく国内は伊丹志向が強く関空利用者が少ないのでは?という部分でしょう。
 その意味でも鉄道、バス利用者よりもK-CATでのP&Rに特化したほうが、シームレス性での問題がある程度解消されるうえに、直接関空に乗り付けるより定時性や価格競争力もあるので、まだマシだったのではないでしょうか。結局、どういった客層をターゲットにするかと言うところでの戦略の迷い、つまりターゲット層への適格且つ大胆なアピールを欠いた事が敗因だったのではないでしょうか

 ターミナルで出国便を見ると、ちょうど中国便がいい時間です。K-JETに中国系の乗客がまとまって乗っており、やはり南京町を控えてるし、と思ってたんですが、時間帯がいいと言うことのようです。
 昼時ということで食事を取ろうとしたのですが、国内線出発ロビーにはいくつか有るのは知ってますが、案外としょぼく、かつ混んでる印象を持っていました。今回改めて見ると、なんと商業施設はターミナルから空港駅を挟んで反対側のエアロプラザにあるようです。なんとも無駄な動線構造と呆れましたが、もっと呆れたのが見学用の展望デッキはそのエアロプラザからバス移動と言うこと。
 平日12分間隔、土休10分間隔と便数はそこそこですが、往復380円を取るのは遺憾です。羽田、成田と比べて、見送りに来て飛行機を見るにはエアロプラザの隅まで来てバス利用というのは論外です(まあ成田も第2ターミナルだと駐機は見えますが離陸を見に行くのはしんどいですが、バスは無料です) 。

 そのせいか展望デッキは閑散としています。そもそもバス乗り場に、飲食店がないのでここで用意するようにとの注意書きが有るくらいで、デッキと展示と、人影もない「VTRコーナー」に休憩所、それとなぜかゲームコーナーが総てです。バスを降りた正面に「入場は無料です」と大書していますが、バス代380円を考えると、正真正銘無料の羽田や成田に比べてコストパフォーマンスは最低です。しかも駐機場から離れ、離着陸ポイントを外れているのであまり面白くなく、子供もすぐに「帰る」と言い出しました...
 羽田や成田だと、子連れでもカップルでも楽しめるし、また人出もそれなりにあったのに、関空ははっきり言って来るだけ無駄です。少しでも人を呼ぼうとする姿勢が見えない商売をしているのが、唯一の「株式会社」であることは皮肉でしょうか。

 帰りは三宮行きのリムジン。1階到着フロア前に乗り場が並び、各乗り場に案内人が付くスタイルは羽田と一緒です。しかし決定的な違いは乗り場がほぼ方面別に別れており、しかも乗車券売り場(券売機)が館内ではなく乗り場側にあり、その乗り場前にその行く先の券売機となっているのです。このあたり、京急と東空交の会社別で分かりづらい羽田は見習うべきです。
 乗車は14時10分でしたが、スーパーハイデッカーながらトイレ無しの阪神車。関西空港交通ならトイレ付きですがこちらは無し。所要が標準70分、RIC(六甲アイランド・Rokko Island City)経由なら75分と比較的長い時間の乗車ですからトイレ無しは不安です。実はその不安から子供をトイレに連れてったら、家に帰るには便利なRIC経由便を逃してしまったと言う余談付きです...

 乗客は13人。一回りしてスカイゲートブリッジに向かう途中、「迷ったらUターン橋へ」という表示が。Uターンして空港に戻る橋への誘導ですが、うっかり橋に迷い込むと1730円を払わされますから...
 海上を行くと、泉佐野と淡路津名港を結ぶ南海フェリーが航行中。どうも空港島の沖を通らず、「海峡」を通るようで、意外な趣のある眺めが予想されます。
 りんくうJCTから阪神高速湾岸線へ。ここでは阪神高速、関空道、出口の三分岐です。泉大津・助松JCTまでは大阪南区間として神戸地区同様別料金です。そのため泉佐野、高石、南芦屋浜の3本線料金所を通りますが、ETC専用レーンがあるのは立派で、首都高に見習わせたいです(こっちも肝心な第二神明の須磨本線に専用レーンが無いのがネックだが) 。

 堺の工業地帯から南港を過ぎると天保山から16号大阪港線に向かう線との2層構造になった港大橋など個性的な橋が連続します。左に海遊館、右にUSJを見て進み、やがて六甲山が見えてきて東神戸大橋を渡ると、住吉浜渡り線を通りハーバーハイウェイに入ります。そのまま摩耶大橋経由で四突の新港ICで降りれば速いし、料金も高々100円なのですが、なぜか高羽で降りて、灘浜東町から東明を曲がってR43に入ります(混雑時は灘浜東町を直進して摩耶からR2)。R43の公害問題を考えれば、コストも高が知れており、新港ルートをとるべきなのに敢えてR43というのはちょっと疑問です。
 R43〜R2も空いており、三宮に着いたのは関空から56分の15時6分でした。こうなるとK-JETのアドバンテージが吹き飛んでしまうわけで、K-JETの存在価値というのはかなり狭い分野にしか過ぎなかったと言わざるを得ないようです。

KJET 空港への海上アクセスの鍵はシームレス化と利便性
 投稿者---とも氏(2002/01/27 17:37:50)

 ともです。
 K-JETは結局試さず終いですが、期待があっただけに残念です。

 さて、空港への海上アクセスですが、香港やソウルでも似たようなケースが生じており、一見衰退傾向にあるように見えます。
 とはいえ、よくよく調べると、長崎空港にはハウステンボス航路がありますし決して海上アクセスは成立しないということではないんですね。

 問題は、エル・アルコンさんご指摘のとおり、シームレス化なんでしょうか。
 関空、ソウル、香港の3空港に共通しているのはターミナルビルがフェリー乗り場と離れていることです。3空港とも空港内バス移動が必須であり、またそのバスに乗車することが手間とわずらわしさを感じるつくりになっているといえますね。
 たとえば、アメリカなどの空港では軌道系空港駅や駐車場との間になんらかの交通で連絡する必要があっても、それを苦としない、させない工夫があります。
 しかし、通常の路線バスでの連絡となるとやはり利用者としては使いにくさを感じますし、それこそランプバスのような乗降容易なバスの導入を考えてもよかったのかもしれません。

 たとえば長崎空港の連絡航路乗り場はターミナル横ですね。また、同様に船舶連絡を採用している海外のリゾート空港などでは、空港ターミナルの一端まで運河の引き込みを行っている例もあり、工夫次第といったところでしょうか。
 さらには都市側も工夫が必要で、なぜポーアイだったのか、メリケンパークや神戸港ではいけないのかといったところの検証がほしいところです。

****
 関空の展望施設は世界で最も優れた展望台との評価が飛行機を撮影する人にはあるとの話を聞いたことがあります。
 ただ、これも一般の利用者からすれば、なんだ?というものなので、ターミナルビル近隣にほしいところですね。
 日本の空港には、この辺の「利用者以外」を楽しませる要素が弱い気がします。
 羽田でうまくいったことがどうして他でできないのか。関空も航空博物館機能を持たせるとか、シンガポールのようにトランジット客向け空港内ツアーをやるとか工夫次第でもっと使ってもらえそうなもんですが。

 なんだかまとまりません。ではでは

楽しめる空港へ
 投稿者---エル・アルコン氏(2002/01/27 23:43:08) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 関空の名誉までにいえば、実は展望ホールのほか、空港内各施設をまわるガイドツアーが存在するのです。しかし展望ホールで配布している関空会社発行のハンドブックにも記載が無く、私が見たのは見終わってさて帰ろうかと通りがかったホール内のポスターと、ママさんのバイブル的な「大阪遊び場ガイド」の関空の項の小さな記載だけです。
 その姉妹版の「兵庫遊び場ガイド」によると、伊丹ではフィンガー屋上展望デッキと称して、搭乗口のすぐ上を展望台に開放しており、操縦士まで見えると評判のようで、こちらなら子供もさぞや喜ぶでしょう。

 羽田や成田を見て気が付いたのは、運輸のターミナルで、家族連れやカップルが多いということです。これは駅には絶対無い特色で、羽田に行って飛行機を見る、というデートは成立しますが、東京駅に行って新幹線を見るというデートを提案したら、相方がその手の趣味に理解が無い限りそれっきり(笑)でしょう。
 このあたり、鉄道会社も「空港の魅力」をリサーチすべきでしょう。単に物販店を並べるのではないことははっきりしてますし。また、子連れの場合、案外と新幹線見物に来る家族が多いですが、これも空港のように楽しめません。乗らないんだと金が落ちない、と考えずに、乗らないのに(物販等で)金を落とすと考えるべきでしょうね。

***
 神戸の場合、ポーアイというのはあながち間違いでなかったと思います。P&Rを考えれば良い場所ですし、他の交通と簡単に乗り換えられる場所となると、無理を承知でハーバーランドの阪急・ダイエーの裏の運河まで運行させるくらいしか手段がありません。それでも神戸駅へは5分は歩くし、クルマとの連携が取れません。問題はやはり関空内でしょう。うろ覚えですが、当初ポートターミナルからのバス代は別払いだったように記憶しており、必要以上に利用者の感情を刺激していたのも指向されなくした遠因でしょう

Re:空港への海上アクセスの鍵はシームレス化と利便性
 投稿者---中部空港線氏(2002/01/28 15:04:15) http://www.sun-inet.or.jp/~sanko/

 はじめまして、名古屋空港や中部国際空港などに関するHPを開設している中部空港線と申します。よろしくお願いします。ちなみに、エル・アルコンさんは某線会掲示板でお馴染みの方ですので、私のことをご存知かもしれません。

 関空などの海上アクセスの投稿を興味深く読ませて頂きました。毎年夏に関空へ撮影に行くたびに関空−神戸間の航路に乗って見たいと思っていましたが、結局乗れずに終わってしまいました。

 ここで2005年開港予定のセントレアこと中部国際空港の海上アクセスにも触れさせて頂きます。現在のところ、中部国際空港のアクセスは三重県の津−中部空港間、また鳥羽−空港前島間(現在の鳥羽−師崎間を振替予定)の2ルートの運航が明らかになっています(他に四日市・松阪の計画がありましたが、今のところ、運航することはなさそうです)。両者とも採算性で懸念されているようですが、興味深いのは後者でして、空港前島−空港間の移動が必要になるものの、空港経由での利用者を取り込める(=空港利用者に頼らない)かどうかがキーポイントになりそうな航路です。一応、前島には空港連絡鉄道の駅も建設させますので、港との距離によっては乗り換えがしやすくなるかもしれません。ただ、なぜ空港を経由して直接入れないのかは疑問に思いますが・・・。

 また、中部空港の場合はターミナルから上下移動なしで歩ける距離のところに鉄道・海上・バスアクセスを集中させる別のターミナルを造り、船からの乗り換えもバスを介さずに済むそうですが、これだけで海上アクセス利用者を増やすことには結び付かないでしょう・・・。

Re:空港への海上アクセスの鍵はシームレス化と利便性
 投稿者---551planning(2002/02/03 00:10:06)

 中部空港線様、初めまして。返信が遅くなりまして恐縮です。
 中空は日本の空港業界(?)の中でも未開港のうち最大級のビックプロジェクトですからね。随時こちらでもトピック御紹介を賜れれば幸いです。

 空港アクセスにおける海上アクセスの可能性…なかなか難しいですね。
 既に語られている通り、関空における海上アクセスの「失敗」は、神戸線よりも先に撤退した徳島線が示すように、速さよりもリムジンバス1本で行けてしまう直通性とでも云いますか、に尽きるということになりましょう。
#まあ徳島線の場合は大阪−関空−徳島と結び、大阪徳島間で持っていたのが明石海峡大橋開通が「内部補助」構造を完全に壊してしまったがためなのですが…。

 中空は津(両備運輸)と鳥羽(伊勢湾フェリー)ということで、三重の行政と観光の両拠点と結ばれる意義は大きいでしょうね。四日市ならリムジンバスで足りそう、松阪は伊勢道や主要国道からのアプローチがネックになったのかもしれません。鳥羽が結ばれるというのも松坂には不利になったのかも。
 気になるのは両備運輸には最低10年間の運行継続が義務となっている由。両備(バス)グループで、小豆島への定期フェリーや瀬戸内海クルージング船を運航している実績があるとはいえ、土地勘のないところで上手く行くかどうか…。地元のバックアップが確約されているとはいえ、津名・洲本便のように地元3セクが引き受けざるを得なくなる可能性も否定できないでしょう。
 その意味では伊勢湾フェリーは現実的でしょうね。「空港利用者にもアピール」という点で関空の神戸・徳島便とは性格が異なりますし、その意味では長崎のハウステンボス便に近いのかもしれませんが、観光地と観光拠点では集客力が違うでしょう。さらに云えば従来の師崎からの置き換えなので、対名古屋方面需要があるという安定感があると思います。
 まあ蓋を開けて見なければ分かりませんが…。

8====8
 空港への海上アクセスはこれを忘れてはなりません。30年の実績を持つ、今や日本唯一のホーバークラフト、その特性を活かし、水から上がって航走路を走って空港ターミナル傍まで行くというから、まさしく最適な乗り物なんですが…。

大分ホーバーフェリー http://www.oitahover.co.jp/

大分の特殊性は他に応用できないのか?
 投稿者---樫通氏(2002/02/03 15:35:56)

★仰せのとおり大分のホーバーは不可欠なアクセス手段なのですが、

といった特殊性があります。またホーバー自体がご指摘のとおり陸路を蛇行(?)しながら海面へと突入する事で、空港ターミナルと空港での発着所との距離を短くしてはいるのですが、陸路部分をあれだけ確保するというのは都市圏の空港では結構厳しいかと思われます。さらに欠点をあげつらうようですが、荒波で途中寄港の上代替バスで乗客を運び、飛行機もそれを待って離陸する、というのどか(?)なこともたびたびあるやに聞きますし、乗船中は騒音であまり会話も出来ず、視界も波しぶきで非常に悪い、ということもあり、かなりの部分大分の特殊性に依存して存在しているものと言えるかと思います。

★実は当初本文の題名を「大分の特殊性を他に応用できないか?」としたのですが、考えていくうちになんかとても応用できそうも無い気分になってきてしまいました・・・。

P.S.本題とは全く関係ないですが、現在いるところは夜中の1時半で、空港ターミナル直上の宿です。11時17分に着くべき飛行機が30分遅れても日付が変わる前にさくっと宿に落ち着けるというのは非常に便利です。一方で日本で同じような設備を持っているといえば実は関空だけなのではないか、ということを思い浮かべました。この事自体は、元のネタにやや戻ったような・・・

ホーバークラフトというのりもの
 投稿者---551planning(2002/03/02 23:35:56)

 樫通様、遅い返答で恐縮です。

●ホーバー
 樫通様は大分ホーバー乗船済みですか?
 当方はあの宇高ホーバー(国鉄宇高航路のホーバー便、急行券が必要だった)に乗りました。天候不良の中をかっ飛ばして行った様は忘れもしません。絶えず窓に水飛沫が打ち付け、当時区別が良く分からなかったこともあって「さすが「水中」翼船だね」と云っていたとか。
 あれは短距離の乗り物ですよね。宇高間も連絡船1時間を30分足らずで結んでいたかと思います。岡山まで川沿いに行こうという話があったかともウロで覚えていますが記憶違いかな? 瀬戸大橋架橋後はJR-Sが高速艇に切り替えて運航してましたが1年ほどで消えたかと。
 当方も羽田から多摩川沿いに立川あたりまで…なんて冗談半分に書いたことがありますが、環境的に川での(高速)運航は厳しそう…あのスカートの活用法はもっとありそうな気がしていますが。

リバー(シー)バスの可能性 ../traffic/log001.html#4

●大分的特殊性
 海沿い、市街地との陸上的距離、利便性などを考えるとどうかな…ぱっと思いついたのは山口宇部。あそこは「水没」してしまった空港ですからね。それこそ九州との連携も模索できそうと思えますが、これは北九州、大分との棲み分け如何でしょうか。大局的には北九州新港の活用を考える必要がありそうですね。

 本題とは全く関係ないですが、現在いるところは夜中の1時半で、空港ターミナル直上の宿です。11時17分に着くべき飛行機が30分遅れても日付が変わる前にさくっと宿に落ち着けるというのは非常に便利です。一方で日本で同じような設備を持っているといえば実は関空だけなのではないか、ということを思い浮かべました。

 差し支えなければどちらだったのか教えて頂ければ。
 エアポート(内)ホテルって日本ではあんまりないですね…羽田東急などは可愛そうにターミナルに逃げられて孤高の存在となっていますが、こちらは東ターミナル併設が決定してますから一躍、というところでしょう。
 成田も稀有な例なのかもしれません。諸外国で至近にあれだけの「ホテル群」を持つ空港というのはあるもんなんでしょうか?

Re:ホーバークラフトというのりもの
 投稿者---樫通氏(2002/03/12 09:35:17)

★こちらも遅くなり恐縮です。

★大分は乗りました。宇高は子どもの頃あこがれたまま果たせずでした。
 小生の場合、ホーバー利用によるメリットを享受できるところへの利用が何度かありました。はっきり言ってしまえば前記の工業地帯への用事ですが、午前中の市内行き・朝の空港行きの利用がほとんどでしたので、ビジネス客中心にそれなりに色々な客層でたいてい8割がたは確実に埋まっていた記憶があります。いずれにせよ「時間を金で買う」的な利用ですが、特に朝の空港行きの場合市内での交通渋滞懸念もあり、遣った金だけのメリットがあった感を持ってます。

・・・とはいっても、スカイライナーで成田空港へ行くより確か高かったんじゃなかったでしょうか!?

あれは短距離の乗り物ですよね。

★まさに仰せの通り。30分が限界でしょう。ただあれだけの高速となると、独占的水面でないと結構危ないと思います。その点、宇高でホーバーが機能していたということは、今となっては大したもんだと思いますがどんなんだったんでしょうか?

★山口宇部は確かに面白そうですが、北九州空港があって、一方山口・宇部市内は陸上交通との比較メリットに欠けるといった理由から、厳しいかもしれません。

差し支えなければどちらだったのか教えて頂ければ。

★米国フロリダのオーランド(MCO)です。
 ホテルはハイアットでした。通常使うホテルよりも倍くらいでしたが、土曜日移動など航空券でけちったため、他のスケジュール案に比べてトータルの旅行費用としては安かったです。とはいえ日本からの出張者にスケジュールをあわせるという名目があったんで宿泊許可が下りたという理由の方が実は大きいかも知れません!?

★なお、「関空だけ」とか書いた後に風呂に浸かりながら思い出したのは、単にターミナルと一体化したホテルというのは伊丹にもあって泊まったこともあったのを思い出しました。千歳にもあるという話も聞いたことがあります。

★伊丹の深夜利用はありえないのかもしれませんが、千歳の場合、自身もJR最終に間に合わないタイミングで着いたこともある(その時は千歳からJR利用で無かったので実害はなかったのですが)ので、このような設備はそれなりに意味を持つかもしれません。ただ関空も含め、日本の場合は、「深夜着になるようなスケジュールの代わりに料金が安い」という程度がまだ小さい一方、このようなホテルの宿泊代金は通常のサラリーマンの出張旅費では足が出るように設定されていたかに記憶しております。高い宿泊費に応じた満足度というのを一泊で出すのは難しいかもしれません。

 成田も稀有な例なのかもしれません。諸外国で至近にあれだけの「ホテル群」を持つ空港というのはあるもんなんでしょうか?

★主に米国のハブ空港では至近にホテル群が形成されており、9/11以降は市内ホテルの苦境の一方で比較的活況を呈していたようです(セキュリティ強化のおかげでえらく早く空港へ行かないといけなくなったため)。欧州は詳しくないですが、少なくともパリ(CDG)は結構ありましたし、ヒースローにもあると聞きました。

★成田のホテル群の場合、出発前利用はそれなりにあるのかもしれませんが、「深夜着で翌朝市内へ」という利用が他都市に比べて小さい点がハンディに感じます。また国際線ではアジア以外で夜着などという便は設定されにくいでしょうから、国内線に頼らざるを得ないかもしれません。新高速による東京との足の改善および国内線増便に個人的には期待してますがまだまだ先でしょう(それにその前にやることは成田に限らずいろいろあるでしょうし)。

★管理人さんも海外視察されてはいかがですか? 航空運賃を見る限り、どこかがつぶれるまでは利用者側にとっては低運賃が享受できそうですので今は非常に良いタイミングでは? やや不謹慎ではありますが。

四日市の想いは通じるか
 投稿者---551planning(2002/03/02 23:03:59)

 海上アクセスに思いを寄せ続けているのはなにも神戸市だけでは無いようで。
 三重県四日市市は中部国際空港海上アクセスの事業者を3/4〜/25に再募集する由(2/25付伊勢新聞記事)。中空…もとい、「セントレア」海上アクセスは上記の通り津と鳥羽が内定していますが、それに続くかどうか。

 実は去年も四日市市は募集しながら応募が全く無かったという苦い経験をしているだけに、今回は桟橋、ターミナルなどは市が整備することを明言、さらには前回設けたハードルをなくして事業者主導とするなどかなり譲歩しています。
 それもそのはず、前回提示の「ハードル」というのが、
 『四日市港の千歳地区から100人乗りの高速船を1日に44便運航し、需要を約1,000人とするなどの計画を市が立てていた』(同記事抜粋)
というもの…ほぼ終日1時間ヘッドで、100人乗りの船なのに需要1,000人でどうやって飯食べてゆけっていうのか…。しかも今回も譲歩したとはいえ、運航開始後10年以上の継続、市による赤字補填はしないとの方針が出されており、事業者としてはなかなか手が出にくいというのが実情になりそうな気がします。

 話は変わりますがセントレアでは一旦決まっていた空港内ホテル運営事業者についても協議不調でお流れになっており、こちらも現在再募集をしたところ(2/8日経記事)。開港まであとまる3年、なかなか見えてこない「全体像」が気になります…。

Re:四日市の想いは通じるか
 投稿者---中部空港線氏(2002/03/02 23:16:00) http://www.sun-inet.or.jp/~sanko/

 もし仮に四日市ーセントレア間の海上アクセスが実現したとしても高速バスとの競合で不利だと思います。現在でも四日市ー名古屋空港間のバスが最低でも1時間1本運行されているわけですから・・・。

 セントレアでは一旦決まっていた空港内ホテル運営事業者についても協議不調でお流れになっており、こちらも現在再募集をしたところ(2/8日経記事)。

 私のHPにもニュースとして載せていますが、参入側(2社)の出資に関する調整が付かなかったそうです。参入側の1社であるJALホテルズは次の入札にも参加すると言っていたようです。

 ところで、関空内のホテルって稼働率等はいかがなものなのでしょうか?

2004.12.02Update

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