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羽田空港アクセスシリーズ

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(過去ログNo.)
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“相模トライアングル”に飛び込んだ海老名線の実力診断

投稿者---551planning (2012/04/13(Fri) 18:30)

羽田国際化から更なる展開が期待された空港連絡バスの2011年ですが、東日本大震災の影響も色濃く早朝深夜路線が縮小された一方で、軽井沢・富士山・箱根湯本と観光地直結路線が誕生したのはせめてもの明るい話題…とはいえ、実乗はかなり厳しそうではありますが。
2012年最初の新規路線は昨年からハナシが出ていた海老名線、本厚木(1999~:行12/発14)・町田相模大野(2001~:行22/発29)・二俣川(2005~:22往復)の3点間を埋める形になりますが、京急・神奈中・相鉄の3社運行でいきなり行13/発14の設定となかなか強気な印象を受けます。紆余曲折を経た路線開設とのハナシもあるところ、まずは実力診断ということで。


海老名線

【海老名駅10:40 → 11:39TIAT】

04/11(水)、朝ラッシュ時間帯が終わりひといきついた感のある海老名駅。JR駅から退役したRSEを遠目に見ながら連絡通路を通り、2010年夏に整備完了となった小田急・相鉄駅舎自由通路を抜けて東口へ。ロータリーは2002年にオープンしたビナウォークとの連絡のため先に整備されていたが、今回空港連絡バス発着のため上屋整備などを行ったそうで、海老名市の気合の入りっぷりが伺える。その乗り場はというと中央のバス・タクシー溜りの一角で、自家用車乗降スペースが巧く活用された様子。10分以上前だがカートを手にした先客2人がいた。出発5分前に京急車が入線、白髪の運転手氏から『道路状況で遅れるかもしれません』との案内を受けつつ乗車したのは計5人、海老名線開業に合わせ他の神奈中・相鉄運行路線もPASMO/Suica対応となり、全員がICカードをタッチしたのだった。

改めて遅延可能性のマイクが入って定刻に出発するとまずは南下。すぐに周囲が開けると1989年移転にしては外見はスマートな海老名市役所横を過ぎ、先で右折すると真正面に丹沢山系を見据えつつ海老名ICへ。2010/02に圏央道「さがみ縦貫道路」区間初開通となり、今年度には相模原まで、そして来年度には先日開業した高尾山ICと結ばれ、東名・中央・関越の連結に期待がかかるが、現状はあくまでも東名のIC的位置付けで交通量もさほどという印象。というか、すぐさま合流する東名の交通量が圧倒的というべきか。
運転手氏が道路情報板各所で指差確認する姿に物珍しさを覚えつつ、特段影響はなさそうなのに一安心。10分少々で横浜町田ICから保土ヶ谷BPに入るも、こちらも思ったよりスムーズ。直ぐの所で京急エアロエースと離合したが、あれがTIAT10:20発だったかな…直後にすれ違った京急セレガーラは行先LED的に相模大野経由町田行の様子。いずれもスモークガラスで乗り具合までは判らなかった。
何気に日中走行は久しぶりな首都高狩場線から湾岸線へ。横浜駅東口11:10発のTDR行京成車を先導役として、時折追越車線も使いつつ軽快な進行…と、川崎航路トンネルに入った所で急減速。その先の左側車線に故障車が停まっていたためだが、100mもない先に非常駐車帯があったことからも理由はどうあれ迷惑な話だ。結局ほぼ定刻に1TB到着、5人全員がここで降り、運転手氏の確認を受け当方のみTIAT直行となった。

海老名線

【羽田2TB18:30 → 19:34海老名駅】

前日の04/10(火)、未だ陽のあるうちに羽田入り。時間帯含めて何気に久しぶりだ。1TB乗り場でまずは定点観測。乗車予定と思しきニューカラーの相鉄エアロエースが眼前を走り去ると、17:35発海老名行神奈中便が入線。エアロエースの新車は先乗4人に4人を加えて出発していった。海老名線はラウンドダイヤではないものの16~22時台で毎時1本を確保しているが、二俣川線は17~20時台、町田相模大野線は18時台以降毎時2本を確保。町田相模大野線の20時台は3本運行となる。本厚木線は17~22時台で毎時1本を確保も、2010/10改正前には16~22時台がラウンドダイヤとなっており、最終2本の繰り下げ等利用状況に即した改正とは思われるが、覚えやすさという点では若干マイナスかなとも。
ということで5分後に町田行神奈中便が入線、貫禄?の先乗8人+8人で出発。PASMO/Suica利用者も少なくなかった。二俣川行は別乗り場から17:50発、先乗2人+8人が京急車に乗り込んだ。ここでちと時間が空くので2TBに移動。18:00発の本厚木行神奈中便にはTIAT3人に2TB4人。:10発の町田行神奈中便にはTIAT3人に2TB6人、:15発の二俣川行はグリーンラインの相鉄旧カラー車、カラで現れて2人が乗車した。

というわけで2TB18:30発相鉄便に乗車。TIAT先乗は1人で2TBで4人、行列ができていた1TBは10分後の町田行が大勢で3人のみが乗り込んできたが、個人的に8人という数字は既に選択が進んでいるのかなという印象を受ける。海老名線対応の新車だが、車内モニタとその中身は二俣川線と揃えたかむしろ古めな感じが。御殿場駅行小田急箱根高速車を先導に湾岸線へ。浮島本線TBは距離別料金制移行で現金収受がなくなったもののETCチェックのため徐行はそのままだが今後どうなるのだろう。
その後も巧みに走行車線を変えつつ快調な走り、石川町JCTで横浜駅に寄る御殿場行と別れて狩場線へ進むもその後もスムーズに19:00には保土ヶ谷BPに入った-と、「横浜町田IC25分」との所要時間情報が。想定はしていたがやはりという感じ。ただその後もスムーズに進行、上川井IC手前で少し詰まったものの、横浜町田立体はガラガラで東名も流れており、19:20過ぎには海老名JCTから圏央道へ。下道の信号待ちで若干時間を取られたが、定刻よりも10分程早い到着、乗客は多くがタクシー乗り場に向かったようだった。


この海老名線、昨秋段階で地元紙サイトで記事になっていたのですが、2008年秋に地元経済界からの要望を受け市長が地元事業者である相鉄・神奈中に打診も、つれない返事だったそうで…実際、16往復で開業した本厚木線は2004/12に12往復に減便されていた(2010/10のTIAT開業時に行12/発14に増便)ほか、海老名から羽田空港まで鉄道で最小1回乗換で770円(本厚木線は1500円)とあれば微妙な感じもしなくはないというか。
ところが『社名は明らかにされていないものの(中略)新路線開設に意欲を示しているという』事業者が登場し実現の運びに。すわ新参系?とも思われたのですが、フタを開けてみればどうやら京急だったようで。ドミナント戦略というわけでもないのでしょうが、結局相鉄3・神奈中3.5・京急6.5往復の割振りとなりました。

海老名市サイトでも開業セレモニーの告知が出されていましたが、これまで事業者主体の朝イチ便での内輪的な式典に立ち会ったのは何度かあれど、地元行政による大々的なものはあまり記憶が無いですね。相鉄・神奈中両社長が参加したほか車両展示や子供向けイベントも行われるなどしたようですが、地域にとってもそれだけ待望の路線だったということでしょう。『ロマンスカーが海老名駅に止まることにつながる』と市長の鼻息も荒そうですな。

カナロコでも触れられていますが、やはり気になるのは周辺路線との兼ね合い。海老名市では座間・綾瀬・大和・寒川なども勢圏として350人/日、1便辺り約13人-との見立てているようですが、本厚木線は2010年度で526人/日(1便約20人)ということでどんなもんかなと。神奈中も相互補完を期待しているようですが、確かにたまたま実乗直後、昼過ぎのTIAT窓口で、本厚木か海老名かどっちがいいかなと係員に尋ねていた人をまさに見かけたり。ちなみに運賃が同じ1500円なところ、回数券が本厚木線4000円に対し海老名線が強気?の10000円という辺りに“配慮”もあるのでしょうかね。

海老名線
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海老名は鉄道3線が通っている意味で勢圏はそれなりにとは思われますが、小田急沿線では相模大野町田線が何気に下道が長いということもあって、座間・相武台前に加え場合によって小田急相模原まで伺えるかもしれませんが、相鉄沿線ではやはり二俣川線が強いような。開業時には強気なと思ったものの変わらずの22往復なので手堅いのでしょう。海老名~二俣川~羽田空港乗り継ぎで1120円と鉄道にこそ負けはしますが、回数券未設定でのPASMO/Suica対応化はポイント大かと(あ、バス特はつきませんので悪しからず)。何より、東名の渋滞が避けられるのもメリットだと思われます。
ちなみに海老名線は所要50~70分との設定ですが、今回の実乗では空港行便では“KQクオリティ炸裂”とまではいかずとも快調な走行でほぼ定時、空港発便では若干滞ったものの多めの設定なところで早着ということで、想定が若干厳しめかなという印象も。むしろ東名・保土ヶ谷BPの渋滞を勘案した利用が求められるかもしれません。

勢圏で云えば、本厚木線での田村車庫発着のように、座間や綾瀬方面への延長というのも一考かなとも思われますが、それこそ神奈中は田村車庫、相鉄は二俣川線と同じ保土ヶ谷区の横浜営業所の担当とあっては難しいかな。事業者ではアナウンスしていませんが、海老名市はさすが抜かりなくビナウォーク内の海老名中央公園地下駐車場の営業時間を04:30開始に繰り上げてP&R対応、市議会では過去に専用スペース確保等も議論されており利用状況次第では展開があるやもしれません。
その意味で個人的に注目するのは、2018年頃を目指して整備が計画されている東名の綾瀬IC(仮称)。予定地が東名綾瀬BS付近となっており、市内に鉄道駅のない綾瀬市としても高速バスの有効活用策を検討課題に入れています。海老名線は確かに圏央道活用により高速区間が長いのですが、綾瀬ICができると延長距離的には有効かなとも思ったり-いや、それなりなP&R設備が、なんてな話になればもっと大きな話にすらなる可能性も秘めているとしても過言ではないでしょう。

最後は少々飛躍し過ぎましたが、久々のビッグネーム?な路線登場かつ群雄割拠?とも云える状況に、つい力が入ってしまいました。そういえば海老名市では当初成田線もとしていましたが、羽田国際化等の状況もあることから微妙でしょうかね…駅周辺や圏央道整備によって更なる企業進出もとなればまた変わるかもしれませんし、本厚木線との関連性もひっくるめて次なる展開となるやもしれません。

神奈中羽田線「三本の矢」のいま

投稿者---551planning (2013/04/22(Mon) 08:34)

正直、当方自身失念してました…もう1年ですか。
それにしても数値を押さえてくれているのは非常にありがたいですねぇカナロコさん!

空港行13/発14便運行、運行開始時には1日320人の利用見込むも、実績値は251人。1便換算9人強とは寂しい気もしますが『運行初年度としてはまずまず。知名度が上がれば増えていく』と神奈中は評価しているそうで。
何故なら、競合する本厚木線(行12/発14)が前年度比55人減の474人(1便換算18人強)、町田相模大野線(行26/発34)が同18人減の977人(1便換算16人強)で、結果的には150人以上の需要開拓につながったと捉えている由。「共存共栄」『乗るダイヤで選んでいるのではないか』とも記事にはありますが、路線開設に尽力した海老名市は『近隣の自治体にもPRをお願いしている。せっかくできた路線。赤字で撤退されたくはない』『大型連休前に広報紙やフェイスブックなどでPRしていきたい』と鼻息荒そうですな。

圏央道延伸や東名綾瀬SIC整備などでまだまだ周辺環境にも変化があるところ、羽田空港連絡バス神奈中「三本の矢」の今後や如何に-。


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