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(過去ログNo.)

両総観光、成田4ホテル~東京駅・羽田空港間ツアーバス1往復催行へ

投稿者---551planning (2010/11/10(Wed) 07:19)

成田空港で、リムジンオレンジや新旧KANACデザインと伍して見かけるのが両総グランドサービスのバス。クルー輸送や周辺ホテル送迎を主に手掛けていますが、最近では羽田空港や都内でちょこちょこ見かけるようになっていました。基本的には宿泊者等でないと乗車できずあれと思っていたのですが、空港アクセスウォッチャーながら渡航未経験の当方にとっては云わば「未知の存在」でした。

11/10付日経首都圏版記事で知ったのですが、その両総GSがいよいよ本格進出の兆しです。親会社の両総観光主催※のツアーバスとして、成田地区4ホテル(ホテル日航成田・ANAクラウンプラザホテル成田・マロウドインターナショナルホテル成田・成田エアポートレストハウス)と東京駅・羽田空港を結ぶ便を1往復催行する由。 4ホテルサイトのうちANAとマロウドには情報なし、日航成田には「直通バスが変わる」と題したバナーが掲出されており気合の入ったプレスリリースも。なおレストハウスにはダイヤ改正に伴う12月以降の予約の受付見合わせの旨掲載されていました。

さくっと調べた限りには、これまでも羽田・東京駅から日航成田・レストハウス行の宿泊者限定チャーターバスが催行されており現時点では夜2便(羽田21:00・23:15発)ですが、2007年時点では4便あった様子も。羽田で2000円、東京駅で1500円という料金設定もミソですが、確かに東空交便の最終は羽田21:00発でそれ以降の羽田から成田への移動手段は鉄道のみ、ANAクラウン成田サイトでは「羽田空港発(21:00)最終の成田空港行きリムジンバスに間に合わない場合」と題して、22:30発千葉行空港連絡バスからJR成田線最終に乗り継ぐルートまで紹介されています。

しかしながら今回の“ダイヤ改正”で羽田発は19:20発の1便のみとなり、料金も東京駅からも2000円に均一化。注目のホテル発便は成田を16:00頃に出て東京駅に17:30、羽田に18:00頃に着くというもので、いささか中途半端な印象を受けるような気もしますが…。
ともあれ、前日までの予約条件はそのままながら、宿泊前提という条件がどうなるのかによっては是非実見も…というところ。

なお蛇足ながら、都心ホテルと成田空港間で類似のチャーターバスが千葉観光により運行されていたものの、飲酒運転トラブルが発覚し2003/01で同事業から撤退したという話をふと思い出したのでした。その後しばらくパープル帯のバスを見かけてはいましたが、その後どうなったのでしょうかねぇ…。

※下記実見記にて詳述しますが、両総観光と両総グランドサービスには現時点で直接の資本関係はない模様?
 少なくとも親会社ではない様子なのでお詫びして訂正します(551planning)

キャブステーションは成田~浅草・上野間に4往復催行

投稿者---551planning (2010/11/10(Wed) 21:48)

11/09付日経にも「空港連絡ツアーバス」の記事が載っていたそうで…各種タクシー事業マネジメントを手掛けるキャブステーション主催により、成田空港と浅草・上野間に1日4往復8便を催行するというもの。料金はなんと1000円。リムジンバスはおろか、京成をも意識した価格設定となっています。

プレスリリースもなかなか挑戦的。現状のリムジンバスは主として空港と一流ホテル間を結ぶもので『これではまるで低予算の旅行者を冷遇しているようで、出会いから日本の印象を悪くしてしまいます』と断じています。
ツアーバスの営業手法と格安航空会社(LCC)の低コスト運営による格安リムジンバスのビジネスモデルを構築、円高に苦しむバックパッカーたちに対して優しい料金を実現した、としています。荷物の出し入れなどをセルフ化するなどしてコストを抑える一方、ネット・電話予約では多言語対応。『運行においては、ドライバーの一日の拘束時間や走行距離の管理を徹底するなど、安全面に配慮いたします』とツアーバスへの評価を意識した文言も。

初年度利用者は10万人を見込み、大久保周辺からの催行も検討するほか、LCCとの連携も視野に入れているとのことですが…さてどうでしょうか。
ふと思い出したのが、2008年にワールドナビゲーション(三進トラベルサービス)が羽田~大久保・新宿間に催行した「大久保ライナー」。主催者が韓国に強いということもあり狙ったな、と思ったのですが、直後のリーマンショック等による渡航控えの影響からかわずか3か月で中止に追い込まれています。催行時にはリリースが各所で取り上げられていたのですが、運行経路が中途半端だった上に、何といっても前日までの事前予約スタイルがどうしてもとっつきにくい印象を受けます。

その意味では、やはりきっちりとした路線化が求められるところですが…。

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成田アクセスバス MiniRepo

成田アクセスバスの新風?“スーパーシャトル”と“ハネナリエキスプレス”

投稿者---551planning (2010/12/10(Fri) 20:00)

2010年、成田空港アクセスは大きく進化しました。なんといっても07/17の成田スカイアクセス開業ですし、それに合わせる形でJR-E成田エクスプレスもE259系車両への置換が完了。NAAから11月に公表された空港アクセス交通実態調査(カウント調査集計表)によると、9月時点で3月との対比で、出発旅客のうち約3割を占める鉄道アクセスの中でスカイライナーは+2.5ポイントの10.2%と躍進、N'EXも+2.1ptの7.6%を確保しています。
同調査でポイントを下げたのが空港直行バス。-4.5ptの17.3%となり、集計総数が約3800人増えている中で約1200人も減っていることとなります。実はクルマ利用は+1.6ptの13%ながら約1200人増、京成全体では約1800人増(+2.0ptの26.2%)、JR-E全体では約2100人増(+3.4ptの18.1%)ということで、まずJR-Eの健闘が光るというか、出発旅客が好調になると定時性やネットワーク性が利用につながることが伺える一方、成田スカイアクセスが必ずしもクルマからの転移には結びついていなさそうな状況も見え隠れするような。

空港直行バスにしても本領発揮はイグレスとも思われますし、一概に鉄道にシェアを奪われたという評価は当たらないかと思いますが、10/31の羽田再国際化によってより戦略的な路線設定やダイヤ構成が求められることになるという意味では、特に東京空港交通にとっては成田開港以来の大きな転換点になるといっても過言ではないでしょう。
そんな折、この12月から新たな“成田アクセスバス”が相次いで2つも誕生しました。運行形態から見れば「格安ツアーバス」なのですが、背景を探ると似て非なるものであるとともに、いろいろな可能性も見えてくるような気がしたのですが、さて…。

■空港連絡バス版LCCの可能性は…キャブステーション「スーパーシャトル」(東上野→成田空港)

『LCCも驚く、日本初の格安リムジンバス』-なかなか刺激的なコピーを掲げたプレスリリースを流し、催行開始前後には積極的にメディアに露出したのが、タクシー・バス会社への営業支援事業を手掛けてきたキャブステーションによる「スーパーシャトル」。
バックパッカーをターゲットに、まずは外国人も利用する格安宿泊施設が多い一方で直行バス路線が設定されていない上野・浅草と成田間を1日4往復するバスを運行するもので、ツアーバスの営業手法とLCC同様の低コスト運営により、片道1000円の低料金を実現。リムジンバスが対都内で3000円前後(TCATで2900円、錦糸町で2700円)、成田スカイアクセス経由の一般特急利用でも都営浅草駅まで1240円ですから、驚きの価格設定だとは思います。

予約はネットと電話で受付、前日までの受付となる電話予約は英中韓3ヶ国語対応(をプレスリリースで謳うも、サイトFAQでは英語のみ明記)ながら平日日中のみ対応、ネット予約は英語のみページがありますが出発当日20分前まで予約可能というフレキシブルさが魅力でしょうか。当方は前日にネット予約しました。
支払は現金不可でクレジットカードのみ。サイトFAQでは日本円のみに限る-とあるのですが、これはどういうことなんでしょうね。ちなみに対応ブランドはJCBのほかVisa・Master・Diners・AMEXで、銀聯カードは非対応です。利用便を選択すると、氏名・性別・年齢・住所・電話番号とメルアドを入力、旅行条件書同意後にクレカ情報を入力すると予約完了。ほぼ即時にメールが届くとともに、画面印刷orメール提示が乗車券代わりとなります。登録メルアドは携帯ではなかったのですが転送するとともに、念のため画面印刷も持ってゆくこととします。SUPER SHUTTLE

当日、銀座線で稲荷町へ。浅草方面行改札口直結が3番出口、地上は稲荷町交差点ですが、反転して浅草通りを上野方向にしばし戻るとコンビニポプラ前が乗車ポイントとなります。まだバスは来ておらず、時間潰しに最寄の下谷神社に参拝-と、当日の報道でも出てきた白地に赤黄のラインが印象的な光輝観光バスがやってきました。東久留米にあるんですな。

外観をパチリとやったのですが、ポプラ隣のみずほ銀行前の駐輪などで結構撮り難いというか…ま、そもそもスーパーシャトルが路駐なわけですが、パーキングメーター設定区間とあって停めるのも一苦労といった感じでした。ちなみに出発間際にバスを撮る若い男性もおり、注目度は上々のようで?
バスの横には運転手とコート姿の男性係員、紙を提示してチェックを受けます。『お荷物はありませんか?』と尋ねられましたが、低コスト運営の一端として乗場案内係非配置や荷物出し入れのセルフサービスを掲げているところ、さすがにトランクの開閉は運転手氏が行う様子…このあたり、これまでの空港連絡バス乗車の折に空港側でない一部事業者の一部?運転手ではそもそもやらないのを少なからず見掛けており、このあたりはとりたてて強調するポイントではないような。
チェック時の確認用紙をちらと見るにここでは当方含め2人乗車の模様、既にラフな格好の男性が乗車しており既予約者は揃っている様子。ただし先述の通りネット予約だと20分前まで受け付けていることもあってか、運転手と係員は出発間際まで外で待機していました…が、クルマが動いたのは12:27と3分前。ま、直前予約なしが確認できたからでしょうが。直後に係員氏がマイクを握り『ご利用有難うございます』と簡単なアナウンスがありました。HANENARI EXPRESS

バスは松が谷1丁目交差点から北上、言問通りを周って浅草国際通りへ。浅草ビューホテルを横目にすると、浅草公園六区バス停の手前に停車…しかしドアを開けることはなく、しばらく経ってから運転手氏が「時間調整します」とアナウンス。こんどはほぼ定刻に出発し、再び浅草通りへ。駒形1丁目交差点先が最後の乗車ポイントとなりますが、ちょうど待機中の都営バスが停車しており、1ブロック先に停める形に。いかにも乗るだろうというスーツケース片手の男女が駆け寄ってきました。運転手と係員が降りてチェックとともに荷物の積み込みもサポート。やはり自然な対応がなされていたのには安心というか納得。
ここで係員氏は見送る形となり、改めて運転手氏からアナウンスが入り、一路成田空港へ。高く聳える東京スカイツリーを見上げつつ駒形橋を渡り本所吾妻橋駅前から三ツ目通りを南下、JR総武本線を潜って緑三丁目交差点からR14京葉道路を東進します。錦糸町を越え横十間川を渡る際に横をN'EXが駆け抜けてゆきましたが、東京13:03発の27号でしょうか-空港第2ビル着は13:54着、こちらは成田2TB定刻14:15着…意外に差がない感じ?ちなみに触れておくと、浅草13:10発のエアポート快特で空港第2ビル14:10着、TCAT13:10発で成田2TB14:10着となっています。
ただしこのスーパーシャトル、京葉道路を延々と進み京葉口から高速入り、この日は出発からちょうど1時間で辿り着きました。高速走行はというと、アグレッシブとまではいかないものの基本的に追越車線走行でスイスイと。この日は至って順調に走り抜けましたが、恒常的な渋滞が発生しやすい京葉道路経由、しかも都心部は下道経由とはリスクも考えられますが。

ところで車内前部には「ご自由にどうぞ」とスーパーシャトル時刻表カードのほか、台東区役所製作による英語対応の浅草・上野エリアの観光マップが置かれていました。こちらも中韓対応はなし。紙袋には座席前ポケットに入れられたスーパーシャトル案内がパウチされたものが大量に入れられていましたが、「車内専用」との注記があるため持ち帰らず。
そしてA4用紙が束ねられたものがあり手にとって見ると…なんと「スーパーシャトル ドライバース マニュアル」! 思わずしばらく読み込むことに-仔細は書きませんが、乗降場所やルート図、非常時連絡先などが巧くまとめられていましたね。SUPER SHUTTLE連絡先には「丸井観光バス」の記載も。こちらは八街の会社ですか。

そういやプレスリリースに『運行時間に支障がない範囲で高速道路の利用区間を短縮するなどローコストでの運営に努めています』との記載がありましたが、マニュアルには「首都高速には乗らないで下さい」「(一般道の運行は)渋滞状況によってはドライバー判断で、乗降場所を経由すれば、迂回することは可能です」なんてな注意書きもあったり。

東関道に入っても追越または中央車線を進み、順調に新空港道へ。時間的にそろそろと思っていたら、それらしきステッカーを貼ったバスと離合…撮影タイミングは失敗しましたが、あちらが丸井観光バスのようで。
ホテル群を見上げつつ減速すれば、運転手氏からセキュリティチェックの案内が。確かに出発時にこそ案内はありませんでしたが、基本的には渡航客のはずでパスポートがあれば問題ないですし、成田空港見学時には何らかの身分証明は用意しておきたいもの。そもそも以前ほど煩くないような気がします。当方は免許証を提示しましたが、「見学です」との一言を添えなくとも一瞥しただけでスルーでした。
結果定刻より10分弱の早着。2TBでは駒形から乗車したカップルが降車、運転手氏が停車後素早く降車しトランクを開け荷物降ろしをサポートしていましたがこれはマニュアル通り。1TBまで乗車した男性は手ぶらで試乗組でしょうか。

なお、戻り便となる2TB15:00発便をちらと見かけたのですが、こちらには乗車がなかった模様。ちなみに1TBでの乗車扱いはなく、2TBものりばの一番端となっており、迷ったら…というリスクはありそうです。

SUPER SHUTTLE
より大きな地図で スーパーシャトル経路図 を表示

ツアーバスの是非はひとまず置いて、上野浅草という狙いはなかなか巧いところを突いてきたとまずは思ったのですが、左図はスーパーシャトルサイトに掲載されているホテルマップに経路図を合成させたもの-ちと引いた図なので判り難いかもしれませんが、乗降場所設定が中途半端な気がするんですよね。結果的に路駐をするのであればそれこそ上野山下や話題?の山谷方面等もっと貪欲に廻ってもいいでしょうし、それが問題になるのならランドマークとなるポイント≒ホテル等との連携明確化が効果的な気が。

ちなみにスーパーシャトルも眼前を通る浅草ビューホテルには、東京空港交通がかつて錦糸町(東京マリオット錦糸町東武→東武レバント東京)・東陽町(イースト21)経由で路線設定がありましたが、“9.11”後の利用減退で運休に-その後錦糸町・東陽町便は復活したものの、浅草へは戻ってきませんでした…そもそも浅草発着時は短尺車での運行となっており、京成とのバッティングや京葉道路の信頼性(湾岸線に出るには遠い)などから利用が少なかったのかも。
コレは蛇足ながら、浅草ビューホテルを運営する日本ビューホテルは成田に居を構えクルー送迎などを手掛けるエアポートバスを傘下としており、自社系列でも完結可能ながらやっていなかった-というところからして地の利の弱さがあるのかなと。なお日本ビューホテルは2001年に民事再生法適用申請、エアポートバスは今年日の丸自動車興業に譲渡されているようで。

スーパーシャトルに話を戻すと、初年度利用者想定10万人、好評であれば大久保系統も検討、成田就航が見込まれるLCCとの提携も視野-と、プレスリリースには賑やかな文言が並びますが、現状で1便あたり30人以上乗らないと、という意味では派手なメディア戦略と不釣合いな部分もあるのかなと。狙いドコロとしては興味深いだけに今後も生暖かく見守ってゆきたいとは思いますが、ツアーバスの生命線はやはり知名度とネット販売にあり、という意味では“寄らば大樹の陰”なんて思いつつ、それこそ著名某予約サイトは東空交とがっぷり四つなワケで…。

 

■羽田国際化に対抗?ホテルバス進化…両総観光「ハネナリエキスプレス」(ヒルトン成田→羽田空港)

さて、成田1TB展望デッキでひといき入れた後、ホテルシャトルバスでヒルトン成田へと向かいます。しばらくホテルバスのりばにいると、多彩なクルマが発着…自家用か委託となっており、ヒルトン成田行は成田ポートホテル・ガーデンホテル成田との共同運行で、成田セントラル観光が担当しています。
1TBでは5人が、2TBでは10人ほどが乗り込み、R295空港通りを経由して10分程でヒルトン成田に到着。多くの乗客が降車しました。エントランス横の駐車スペースには両総グランドサービスのクルマが控えており、京成成田駅とのシャトルバスおよびクルー送迎を担当している様子。なおエントランスには成田ホテルバス連合会が運行する市内循環200円バス「サークルバス」のポールも立っており、こちらは千葉交通と成田空港交通が担当しています。HANENARI Express

しばしのインターバルの後、ここから乗車するのはその両総グランドサービスのクルマを使った「ハネナリエキスプレス」羽田空港行…当方はメディア露出の割にスーパーシャトルについて知らず、11/10付日経記事でこちらを先に知見していたのでした。
仔細は基スレ記事でも紹介していますが、「ハネナリエキスプレス」は両総観光によるツアーバスで羽田空港・東京駅と成田地区ホテルを直結1往復、料金は2000円です。報道時点では4ホテルとなっていましたが、その際の確認では各ホテルWebサイトの対応はまちまち…一番積極的なのはホテル日航成田でプレスリリースも出しています。そのリリースではリムジンバス・N'EX運賃も記載されていましたが、成田空港についてからホテルシャトルバスへの乗継が必要との点にも触れられているところ、そういえば成田スカイアクセス開業によりやはり無料送迎バスが発着する京成成田駅の比重が下がる-という意味も大きいのかなと改めて思ったり。

ちなみに気になる?羽田国際化対策第1弾はというと、「東京駅から無料送迎バスつき 綾小路きみまろディナーショー宿泊プラン」-過去2回の公演はチケット発売と同時に完売するという超人気振りで、ホテル近隣施設を使って収容人員を増やすとともに、無料送迎バスと宿泊、翌日には新勝寺参詣もついたパック商品とすることでディナーショーの商圏を首都圏まで拡大するというもの。立地とキャパシティを考慮した積極策の裏側には危機感が伺えます。

話を戻して、今回予約時に始発地から乗ろうとすると、ヒルトン成田が増えていました。ホテルWebを確認し乗車前日に予約したのですが、まだまだ不慣れな様子が。
「羽田行きのバスって…」と尋ねてみると受付の第1声は『羽田空港、ですか?』というもの。12月からのやつでと念を押すと『あ…ああ、失礼致しました』と理解した様子。『宿泊の方にしかご案内していませんで』と言われ、恐る恐る「宿泊はしないんですけど、予約は可能ですかね」と尋ねると一端電話を置かれてしまい-結局、このツアーと宿泊は別ということで、では予約を、とするとベルデスクに電話を廻されることに。こちらは氏名(何故か漢字でと言われました)と連絡先確認で終了。『それでは-』と電話を切られそうになったので、Web掲載チラシで事前にチェックしていたとはいえ改めて支払と当日対応を確認、出発時刻に玄関前のバス停で待つように、支払は運転手に直接-と言われたのでした。

出発まで時間があるので中庭をぐるりと巡るホテルロビーをふらり。ベルデスクやフロントには空港・京成成田駅とのシャトルバス時刻表の案内用紙はあったものの、ハネナリエキスプレスの告知は全くなし。ベルデスクに確認すると、フロント奥に引っ込んだ後に手にしてきたのは『まだ内部用のものしかないんですが』とマーカーで線が引かれたコピーのチラシで、更にそれをコピーしてもらったのでした。
なにはともあれ、もう少し待たなければなりません。玄関横には売店があり、入口には「am/pm」の文字も。ホテル内ということでオレンジとブルーのイメージカラーこそなかったですが、ココもファミマに変わるんでしょうかね。ちなみにトラベルグッズなどが扱われている一方、飲料等の価格は若干上乗せされていました。HANENARI Express

出発10分前に玄関を出ましたがその前後もクルーバスが発着、ハイヤーでやってくるスタッフもいました。シャトルバスのりば前には日本人男性グループ8人が待機していましたが、漏れ聞こえてくる会話からはどうもこの後東京方面へ出る様子…やっぱりバス1本で羽田とはいわず東京駅へ出られるのは大きいのではないかと思うのですが。
と、両総の短尺車がやってきてエントランス横の駐車場でしばし待機。出発時刻直前にクルーバス乗場に据えられましたが、側面窓には「ハネナリエクスプレス」の文字が-降りてきた運転手と係員に乗車の旨申し出ると丁重に迎えられました。両氏とも先程いったんベルデスク前まで向かっており、ここでもちぐはぐ感が。
支払はと尋ねると『お寒いですからまずお乗り下さい』と促され乗車。車内で係員氏に現金で支払うと「ツアー参加証」を渡されました。ちなみにチラシやこの参加証にも「添乗員は同行いたしません」との条件書きがなされているのですが、ツアーバスは運転手が料金を直接収受することはできないため係員が収受することとなりますが、それにしてもこの係員氏はどうやらお偉いさんの様子?『こちらからの乗車はお客様が初めてでして…私も添乗します。よろしくお願いします』との挨拶を受けた後、『では出発しましょうか』と運転手氏を促して、若干の早発にてバスは動き出しました。

『お客様は第1ターミナルでよろしかったですよね-羽田空港までは約60分です』と運転手氏からアナウンスがあり、クルマはヒルトン前の成田ICからあっさり高速入り…あらら、いきなり貸切決定な上に羽田直行ということで到着時間がだいぶ早まることになりますね。
雨が落ちてくる中、アグレッシブな走りで東関道を疾走。こちらも中央車線から積極的に追越車線を走行-とはいえハンドリングには安定感があります。離合する成田空港行バスは概ねそこそこの乗車の様子。四街道あたりで前方に京成車を確認し、海浜幕張付近で追い抜きましたが15:45発の町田・橋本行で15人ほどの乗車。その後葛西付近では15:40発小田原方面行富士急湘南便と15:30発六本木方面行東空交便を相次いで抜きましたがそれぞれ少なめ、ただやはり六本木行は外国人客が目立ったような。

HANENARI Express

交通量が格段に増えた東京臨海部も華麗?な足捌きで進み、結局60分足らずで羽田空港着。到着前に『お疲れ様でした』と声掛けしてきた係員氏としばしお話を-やはり仕掛人はホテル日航成田のようで、約5年前から宿泊者対象に羽田空港・東京駅からのみ数便チャーターバスを運行していたところ、周辺ホテルを巻き込む形で往復運行に変更することに。
『ホテルさんとは送迎で長くお世話になっているので、一緒に何かできないかということで』とのことですが、各ホテルWebでの紹介から羽田空港・東京駅からの乗車はあるものの、現時点ではまだ準備不足でホテル発便の案内がまだ足りていないのだとか。そういえば当方受領のツアー参加証には48番目と思しきスタンプもされていました。

羽田1TBに到着後丁重な挨拶を受け降車。わざわざ両氏が降りて見送って頂いたのですが、それにしても所定より1時間も早くなってどこで時間を潰すのやら-最後に成田空港行便の出発風景を見ましたが、さすがに混雑する時間帯、人もそうですがトランクに積み込まれる荷物も多かったですね。やはり両空港間は東空交強しを感じたのでした。

成田アクセスバス

こちらはホテル送迎バスの対東京駅・羽田空港便ということで“成田空港アクセス”とは異なりますが、ツアーバスの手法としては理想的なスタイルだと考えます-というか、成田アクセスでは千葉観光が「エアポートシャトル」をかつて催行していたものの運転手の飲酒運転問題で事業停止しています。
ちなみに主催者である両総観光と運行事業者である両総グランドサービス(以下GS)、当方てっきり親子関係かと思っていたのですがそうではないような…。両総GSは1984/10設立、千葉市を本拠とするタクシー事業者の両総交通(1969/03設立)と「両総グループ」を形成。両総観光は1953/09設立、松尾町を本拠とし古くから貸切バスを手掛けていたようですが、Wikipedia等からすると、成田空港関連事業を手掛ける両総GSの規模が合併等で大きくなり、両総観光の貸切バス事業も移管されている様子。両総観光はグループとの記載はありません-とはいえ、両総GSのバスデザインもかつての両総観光車のそれに通じるものがあり、資本関係とは別に密な連携はあるのでしょう。まさしく今回がそうなのだと思われますが、ひとつ話をややこしくすると、両総観光サイト内リンクに唯一記載されているのが、キャブステーションだったりするのですが…。

さて対東京移動としては、空港エリア内の成田エアポートレストハウスを経由するので使えなくもなさそうですが、やはり前日16時までの申込という条件が重いような。あと受付を各ホテルとしているのは、催行負担計算を勘案したものなのでしょうかね。その意味で「ホテル発便が準備不足」というのは、前日夜チェックイン以降のフロント受付などを考慮しているのかもしれません。
一方対ホテル移動としては、基スレでも触れたようにそれまでの遅めの設定が19時台に繰り上がり1本化されたのは、当然それまでの利用状況を踏まえつつなのだろうと思うのですが、その一方で仕掛け人であるホテル日航成田サイトによると、2010/06から京成成田駅からの深夜無料送迎バスを新たに設定-最終は25:10発で、好評につき2011/03末まで延長決定の由…ということはある程度ニーズがあるのではと。
京成vs.平和交通で注目している深夜急行バス成田系統もありますが、そこまで遅くなくともJRバス関東と千葉交通による東京駅~富里・匝瑳系統の最終が東京駅22:20発、ラディソンホテル成田には23:34着・終点の芝山千代田駅には23:47着というのもあったり。それらに任せる、またはそれらに類してホテル送迎バスの枠をはみ出した展開というのもどうかな、と個人的には思ったりもしますが、両総GSが持つノウハウをどのように織り込んでゆくか、行けるのかが今後の鍵となるのでは-と思ったのでした。

 

“空港価格”なる表現-が往々にして納得してもらえるであろうところ、アクセスにもそれが当てはまる気がします。その意味で成田空港連絡バスにおいては、2004/05の京成バス小岩線が衝撃でした。運賃は1500円-東京の東端とはいえ都内路線が3000円前後、新浦安・TDR線(東京ベイシティ交通・千葉交通・東京空港交通)が2400円、ほぼ一般道経由となる松戸線(成田空港交通)でも1900円するところ、まさに鉄道運賃からの価格設定がなされたのです。

その意味で2路線の価格設定を見るに、ハネナリエキスプレスはなかなかいいところを突いてきたような。一方スーパーシャトルはやはり「まず価格ありき」の印象が拭えません。連携をともしているLCCを意識したにしては既に触れたとおりまだまだ改良の余地があるかなと。
ツアーバスの問題点としては、基本的に乗車予約が前日までとなるところ空港旅客に馴染むのかということが上げられますが、その点スーパーシャトルの20分前まで予約受付は考えてきたなと。ただしクレジットカード専用は100歩譲るとしても、個人情報をかなり入力しなければならないという意味ではいささか不安も。ハネナリエキスプレスも現金収受は事実上添乗員が行っていますが、厳密にはどうなのかという点が気になります。

先にも触れていますが、成田アクセスでは開港直後から都心部ホテルとを直結する千葉観光エアポートシャトルが貸切免許で運行されており、空港内にも東空交と横並びでブースを出していました。東空交よりも若干安い価格設定のため、外国人等に人気があったともされていましたが…。
成田アクセスの新しい試み、まずは半年続けられるかが焦点でしょうか。

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スーパーシャトル運休へ

投稿者---551planning (2011/02/07(Mon) 16:43)

予想通りというかそれ以上に早かったというか。

02/13限りで運休となるそうで。
今年1月から催行していた姉妹系統?というべき石和温泉格安シャトルもあまりの不成績からか先に2月末での運休が発表されており、スーパーシャトルは12月末に2月上旬までの予定が発表されていたのでさて、と思ってはいたのですが。

ハネナリエキスプレスはとりあえずそのままの様子、やはりホテルとのタイアップ等の前提がなければ空港連絡バスへのツアーバス進出はなかなか苦しいでしょう。
とはいえ、空港連絡バスの高止まり的な印象はやはりあるわけで、そのあたりを汲んだのか東空交もいろいろと割引運賃を仕掛けてゆく様子はちょっと気に留めておきたいかなとも思います。

不成績よりも“締め付け”による運休なのか?

投稿者---551planning (2011/02/20(Sun) 15:26)

「あまりの不成績からか」と書いてしまった石和温泉格安シャトルについて、YBSで記事が出ました…運行開始直後に日本バス協会から高速ツアーバス事業に関して道路運送法に抵触する可能性がある旨の通達が出されたことを受け、運行提携元でもある石和温泉観光協会が今月いっぱいでの運休を決定。来月以降は県内観光地周遊バスを運行予定の他、格安バス再運行に向け国や市などに働きかけてゆく由。

バス協の通達は未見ですが、「バス事業のあり方検討会」が絡んでいるのかもしれません。こちらも議事録等の情報が公開されてはいないようですが、交通労連軌道バス部会事務局サイトによれば、2010/12/24の第1回検討会でバス協が、2011/01/14の第2回で労組(JR連合・私鉄総連・交通労連)がそれぞれ高速ツアーバスへの一般旅客自動車運送事業(道路運送法4条)免許取得の義務付けを主張したとのこと。旅行業界・高速ツアーバス連絡協議会からのヒアリングも行われ、01/20の第3回で国交省側から論点整理がなされたようですが、どうやら高速ツアーバス事業者の意向を踏まえた新制度化に向けたたたき台が示されたようで…。3月には結論が出されるとのことですが、いささか拙速かなとも。

おっと、そちらの話はまた情報が入り次第-として、温泉地へのツアーバス形態は決して珍しいものではなく、既存事業者が手がけている場合も少なくないような。YBS記事では『(バス協の)通達は特定の事業を指してはいないが』と書かれていますが、どちらかといえば都市間ツアーバスに対するものかなぁという気がしますが。尤も、キャブステーションのスタイルでは道路脇乗降などの問題があるほか、ことさら「格安」を強調しすぎたきらいもあるのかな、それにより何かしらの横槍が入ったのかな、バス協現会長のお膝元というか庭先というかだし…なんてな邪推をついしてみたり。
ただ、スーパーシャトルの件を含めて考えれば、キャブステの目論見が外れ過ぎたのでは、というのがすんなり落ち着くところなのではありますが。

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千葉交通高速バス1便がホテル日航成田延伸!

投稿者---551planning (2012/01/04(Wed) 16:48)

1年前のリポートで触れたことが現実になると、つい嬉しくなっちまいますね。

リポートでは前日申込のツアーバス形式なら、東京駅~富里・匝瑳系統の最終に任せる、またはそれらに類してホテル送迎バスの枠をはみ出した展開というのもどうかな-としていたのですが、まさしくそれが今年01/16から実現することに。ただし「ハネナリエキスプレス」の仕掛人でもあったホテル日航成田のみの直通となっている点は注意が必要かと。
ちなみにそちらでも触れていた同ホテルが2010/06から設定していた京成成田駅からの深夜無料送迎バスは東日本大震災の影響もあったのか2011/05からは24時・25時台の設定がなくなっており、深夜帯のアクセス強化の回答が今回の高速バス延伸ということになりましょうか。

ちなみにハネナリエキスプレスも健在の様子、検索でもちょいちょい利用者の声も出ており、成田空港周辺ホテルと東京都心部との潜在的ニーズを伺わせます。今回の延伸がなにかのきっかけになるのか…注目でしょう。

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ハネナリエキスプレス年内催行終了へ

投稿者---551planning (2012/11/11(Sun) 07:34)

成田LCBの追っかけに終始していたら、コヤツの存在を失念しておりました。

2012年12月31日を持ちまして、両総観光が主催いたします【羽田空港・東京駅~ホテル直通バス】 の運行を終了させていただきます。お客様にはご迷惑をおかけし大変申し訳ございませんが、 なにとぞご了承くださいますようお願い申しあげます。
なお、千葉交通主催の高速路線バス(東京駅 22:20発)に関しましては変更ございません。

基スレで「まず半年持ってくれ」と記しておりましたが、その意味では丸2年とよく持ったかなという気もします。
ただLCB登場で東京行に関しては競争力を失った部分が否めないですし、遅い時間のホテル着フォローという意味では富里線の方向性がやはりポイントというか、ニーズ自体はあったものと思うもののホテル5つ集まってもバス1台仕立てるのはなかなかというのが現実だったのでしょう。今年9月催行時にはマイクロバスになっていたようで。そもそも論としてツアーバススタイルというのもそろそろ…となったのやも知れません。

***
ところで、LCC登場で成田空港周辺ホテルの対応状況を改めて拾ってみました。●を付けているのがハネナリエキスプレス停車ホテルです。

成田エアポートレストハウス●
 05:00発チャーターバス乗車券付き(完全予約制)
成田東武ホテルエアポート
 ~06:30チェックアウト限定 シャトルバス04:45・05:15(予約制)
ANAクラウンプラザホテル成田●
 ~05:30チェックアウト限定 LCC便搭乗証明書類提示 空港までタクシー手配
成田菊水ホテル
 送迎バス04:30・05:30

シャトルバス繰り上げ
 ホテル日航成田● (04:40・05:05)
 マロウドインターナショナルホテル成田● (04:30・05:00・05:40)
 成田ビューホテル(04:40・05:30)
 成田エクセルホテル東急(05:00・05:40)

 

このほかイシン系(ヒルトン成田●・インターナショナルガーデンホテル成田・成田ポートホテル)や東横INN成田空港など特段の対応を取らないホテルもあり、今後の推移含め興味深いところです。

お次は成田空港ホテルの陣?

投稿者---551planning (2012/12/11(Tue) 09:10)

まさか後継となるとは夢想だにしておりませんでしたが。

銀座発は18:25・19:25・20:25の3本。成田空港には行かず、周辺9ホテルを巡ります。ハネナリエキスプレスは5ホテルが経由していましたがそのうち成田エアポートレストハウスは今回入らず、マロウド、日航成田、ANAクラウン、ヒルトンのハネナリ系?に成田エクセルホテル東急、成田東武ホテルエアポート、成田ビューホテル、成田ポートホテル、インターナショナルガーデンホテル成田が加わりました。なお、ハネナリエキスプレスのようにホテル発および羽田空港発とはなりませんが、運賃が半額の1000円になるのは大きいでしょう。
ところでエクセル東急やマロウドはきっちりアナウンスを始めている一方、対都心アクセスに力を入れてきたホテル日航成田ほかのホテルについては現時点で未だ本件についてはアナウンスしていないのですが、この辺り運用効率最大化を目指すビィートラ側からのアプローチだったのかとも? 日経記事では『13年中に稼働率を70%に引き上げたい考え』とも書かれていますが、目の付け所はさすがだと思います。

とはいえ、早朝LCC便対応については無論京成も指を咥えて見ているわけではなく…電鉄の方ですが。

一応3月末までとなっていますが、JTBと組んでパッケージにしたもの。行きは上野17:00・17:45発が指定列車で帰りは14日以内の全便が対象。ホテルは8つ、ハネナリ系?4つに加えエクセル東急、成田東武、成田ビューとラディソンホテル成田が参加しています。
スカイライナー往復設定というのは成田深夜着便もある国内LCC利用においては若干の制約となるような気もするのですが、どうでしょうかねぇ。

コレが「THEアクセス成田」の完成形…空港近隣ホテル直行便登場。

投稿者---551planning (2013/01/06(Sun) 14:37)

昨年9月後半の【検証:】リポートをアップ後も不定期にウォッチしている京成G「東京シャトル」と平和交通「THEアクセス成田」のガチンコ勝負。12月に入り成空交深夜急行バス全日運行化&空港延伸や、成空交&千葉中央による鎌取成田線などの動きもある中、やはりTHEアクセス成田も動いて来ました…なるほどそう来たかと!「成田空港近隣のホテル系統」、各ホテルもバナーや専用ページをつくって宣伝に務めているところ、とはいえよりニッチ狙いはどうなるのか…早速乗って参りました。


ご意見は【検証:】常設板までどうぞ!

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