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(過去ログNo.091001) |
〔羽田アクセスバス〕日吉線廃止!
投稿者---551planning (2009/10/26(Mon) 12:44)
2004年に誕生した羽田空港連絡バス日吉線が、今年11/30を以って廃止されることが発表されました。
京浜急行バス-【空港リムジン】「羽田空港⇔日吉駅」線の廃止について
京急・東急に加え東空交が羽田発着では神奈川県内初路線として参加、20往復でスタートとはかなりなビック路線でした。
その後1回、小規模の時刻修正はあったものの、20往復を維持したまま継続していたので、廃止の知らせは少々驚きでもあります。
…ただ、2chの東空交スレで9月半ばに「日吉・羽田空港廃止決まりました 今月で終わりになります」てなカキコミがあったのをたまたま目にしていたので、低調なのかなとは思っていましたが、その後数度の目撃機会ではそこそこ乗っていた感じもあっただけに、と。
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羽田空港連絡バスの路線廃止は、2003/03の光が丘線、2004/02の磯子線に次ぐもの。光が丘線は約2年間と早い見切り、磯子線は長らく横浜プリンスホテルアクセスという性格が強かったところ、MM21地区経由便などの梃入れがなされた後に消えましたが、いまとなってはその後の「堤王国崩壊」(2004)と横浜プリンス終焉(2006)の予兆だったのかもしれません。
日吉線は、新横浜線やたまプラーザ線、新百合ヶ丘線などの好調を受けて20往復と強気の設定がなされたのかと思いますが、東急目黒線や横浜市交グリーンライン開業(2008)などによる人の流れの変化や、やはり2007/07の羽田~港北NT線開業(16往復)が大きかったものと思われます。
当方も2度ほど乗りましたが、たまプラーザ線と比べても一般道区間が長いというわけでもないので、定時性が損なわれたとは思われないのですが…その意味で言えば、減便でなく廃止が意味するところは?と思います。
551planningリポート 2004/04-羽田空港アクセスガイド 2004春 久々アクセスバスに新路線!
減便でなく廃止なのか?
≪取材日:2009/11/22・/24≫
投稿者---551planning (2009/11/25(Wed) 09:48)
今月末で廃止となる羽田空港連絡バス日吉線を実見してきました。開業当初に2度ほど乗車経験があり、その後も空港出発段階ではあるものの何度もチラ見ベースで状況は見てきたつもりです…そこだけで言えば、開業時の20往復は強気に思っていたところ、増減なく推移してきたことから比較的順調かな、と思っていただけに、廃止の知らせは今でも突然に思えてなりません。
周辺の鉄道整備や羽田~港北NT線開業を理由に挙げてみましたが、ピンと来るところでもなかったというのも正直な印象です。
まずは11/22(日)の羽田2TB19:35発便に乗車。3連休の中日ということで、逆に利用が少ないであろう状況でどうなんだというところもあったのですが、やはりのりばは比較的落ち着いた感じでした。YCAT線や新横浜線が手堅い中、19:15発の二子玉川行は乗車5人で出発…1TBからの乗車があるとはいえちと心もとない感じ。
日吉行は東空交管轄の7番のりばから。19:20の成田行、19:25のTCAT行(直行)との並びはヘンな感じも…ところでこの時間TCAT行って結構乗るんですよね。横断歩道を渡りながらパチリパチリとやっていたら、日吉線の列が出来ていたので急ぎ並びます。すると、東空交車入線までにあれよと列が伸び、結局2TBでは10人が乗車。次発の大宮行、隣の葛西・一之江・小岩行や津田沼行もかなりの列となっていましたが、感触は悪くありません。ただし1TBでは大宮行の列で、結局日吉への乗車は3人でした。
湾岸線から横浜駅をぐるりと巡り、第三京浜へ。時折低速車がいるものの、スムーズに走行し都筑ICを20:12に降りました。東山田スポーツ会館前交差点手前で日吉20:00発の京急車と離合もさすがに乗客はなかった模様。交差点の信号待ちでは、羽田同時刻発車のたまプラーザ行川崎鶴見臨港車と並びましただが、あちらはやはり30人以上の乗りでした。
その後一般道を淡々と走り、日吉駅には20:25と5分ほどの早着。乗客は足早にそのほとんどが駅ビル内に消えていきました。
続いて11/24(火)の日吉06:30発便に乗車。連休明けの平日朝ということで、ある意味乗車に期待していましたが、ほぼ色づいた慶應キャンパスの並木道を横目に出発15分前にのりばに着くと早くも数人の列。日吉発午前中は東急係員が出て乗車券等の販売対応をするのですが、皮肉にも廃止ということで回数券払い戻しも対応…乗車券購入時に「(バス)なくなるの?」と声を掛けると、廃止案内の立て看板を背になんともバツの悪そうな顔をされていました。
そうこうしているうちにどんどん列は伸びます。出張然のビジネスマンが過半、空港絡みと思われる妙齢の女性も多く、“通勤”ニーズもあったのか、回数券を手にしている人も見られました。結局、総勢23人乗車で出発です。
出庫途上回送中の東急リムジン車と何台か離合しつつ一般道を進み、06:48に都筑IC入り。先夜と比べまだ交通量の少ない第三京浜から、横浜みなとみらいを横目に首都高に進み湾岸線に入ると、さすが格段に交通量が増えました。京急車を中心に高速バスと何台も離合しますが、さすがにこの時間は未だ出庫回送中心…そんな中みなとみらい付近ですれ違った弘南バスが印象的でしたが、浜松町BTから横浜へは湾岸線経由なんですね。
結局羽田1TB着は定刻通りの07:15着。乗客の過半が1TBで降車し、寒風に身をかがめるようにして両ウイングに消えてゆきました。
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時間的なタイミングもあれど、今回はあえて両便東空交車をチョイス。開業当初も話題になりましたが、東空交にとって初の羽田からの神奈川県内路線。東急バスと東空交は渋谷線でも組んでいますが、他の羽田路線は基本的に京急とのタッグかペアとなっており、ペアの場合も小田急や川鶴臨港など地元絡みだっただけに意外だったのです。
東急10往復、東空交と京急が各5往復担当で羽田空港は東空交の仕切り、ちなみに渋谷線も東急中心で京急・東空交が行/発便変則本数で運行し羽田空港は京急の仕切りと、いろいろな“調整”の介在は感じさせるのですが、ともあれ東空交にとっても異色の路線が消えることとなります。
さて今回の廃止、羽田~港北NT線の誕生や、日吉の地勢的吸引力から決定に至ったのかもしれませんが、少ない実見ではあるものの、個人的にはいきなり廃止ではなく減便で対応する術もあったのではと感じられたのでした。とはいえ、近隣路線と比較してみると、対鉄道アクセスにおける価格優位性と運行コストで見劣りすることも事実。
羽田~日吉 | :バス1000円 | 鉄道660円(横浜乗換) |
羽田~センター南 | :バス1000円 | 鉄道760円(横浜乗換) |
羽田~新横浜 | :バス 820円 | 鉄道630円(横浜乗換、東神奈川-仲木戸or新子安乗換なら600円) |
羽田~たまプラーザ | :バス1100円 | 鉄道760円(溝の口&川崎乗換) |
やはり東横線の安さが仇?になったのでしょうかね。たまプラは新横浜線をベースに運賃設定したでしょうし、日吉線・港北NT線もまた然り。そうなると東横線沿線からは日吉で降りてバスに乗るというよりは、横浜に出て京急という鉄道利用のほうが自然のような気がします。それでも面的なニーズがあったところ、グリーンライン開業後は日吉駅周辺のピンポイント需要に絞られてしまったことも想像できます。
それでもやりようによっては、とつい思ってしまうのですが…光が丘線や磯子線とはまた違う「廃止」に、羽田空港バスアクセスの難しさを見る気がします。
最新情報は【検証:】Wiki-羽田空港アクセスバスデータにて
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