いままで高速バスや空港リムジンとは無縁だった秋葉原に、3月20日から成田空港行きのリムジンバスが誕生しました。

これまで秋葉原絡みの路線バスといえば長らく都バスばかりで、千代田区の福祉タクシー「風ぐるま」が入ってくるものの、昭和通り(国道4号線)を通る常磐道方面からの高速バスも東京駅行き・新宿駅行きが通過するものの停車せず、箱崎TCATに出入りする東京空港交通も秋葉原にシティホテルがないためか、TCATに近いためか、なかなか乗り入れて来ません。
平成17年8月のつくばエクスプレス開業と同時に交通広場が新設されたことでバスの停車スペースが3か所確保され、そのうちの2か所を既に都バスが使っていますが、残る1か所が空いていたためそれを今回の秋葉原～成田線が使うことになりました。

今回はルート検証を兼ねて秋葉原17:30発の便で初乗りしてきました。
3月16日の北千住～羽田線では東武バスの社員が駅前で開業のチラシを配っている姿が見受けられたので、今回も京成バスか千葉交通の社員が来てチラシを配っているのかな・・・と思いきやそれらしき人は誰も無し。
かといって告知の立て看板もなく、京成バスのサイトに情報が上がったのに対して千葉交通のサイトにはそれらしき告知は無し、初日にしては盛り上がりに欠けました。
それゆえか乗客も僕一人で、アピール度が低い分短期間で廃止されないか不安になります。

交通広場を出て岩本町から京葉道路、更に東神田から清洲橋通りへ。葛西へ行く都バス秋26系統の休日ルートそのもので、清洲橋通りが一方通行のため、成田発は同じく一方通行の水天宮通りで人形町を経由して岩本町へ抜けるルート(秋26は平日および土曜日は神田駅経由)。
秋葉原に最も近い首都高の出入口は（日本橋）本町ですが、本町から入ってしまうと構造上江戸橋JCTで都心環状線外回り(銀座方面)にしか抜けることができないため、このようなルート取りになったのかもしれません。

浜町中の橋で右折して新大橋通りへ、トルナーレの裏を通り浜町ランプから首都高深川線へ。
東京空港交通の”シマ”TCATを横目に首都高に入るのは、東空交が噛んでいない路線のためか少々後ろめたく感じました。そのうちこのルートを利用して東空交が秋葉原まで乗り入れてくる可能性も捨てられませんが・・・
浜町からは9号深川線～湾岸線～東関東道という定番ルートで、湾岸線西行きの渋滞を尻目に快走、成田空港検問所には18時41分に到着しました。機会があれば後日佐原行きも試したいと思います。

今回は秋葉原発が7本、成田発が5本設定され、秋葉原発の最終便(18:30発)は成田空港に入る前に空港周辺のホテルに立ち寄り、千葉交通の担当するうちの1往復は成田空港から先、香取神宮を経て佐原まで足を延ばします(秋葉原9:20発、復路は佐原15:40～成田空港第2ターミナル16:25発)。 これはNPO法人コンヴィヴィアルと千葉交通で運行している、成田空港～香取神宮・佐原間の「小江戸佐原お散歩バス」と今回の秋葉原～成田線を組み合わせたためで、不振だった成田発だけではなく秋葉原に延ばすことで東京からの観光客も取り込む作戦でしょうか。

小江戸佐原お散歩バス：きょうから、秋葉原まで延伸〔毎日 2007/03/20〕

運賃は片道2500円ですが、香取・佐原まで往復で利用する場合に限り3500円、成田空港～佐原間は1000円(往復1800円)になります。
京成バス単独の小岩・葛西～成田が1500円に比べると高いとは運転士の弁ですが、東京空港交通の成田発着リムジンと運賃を比較すると、箱崎TCATが2900円、東京駅・日本橋と東京ドームホテルが3000円、東陽町・錦糸町が2700円、京成上野からスカイライナーを利用した場合は特急料金込みで1920円となるため、これらとのバランスを取ったのかもしれません。
なお秋葉原駅の成田空港行きのポールは下の部分がシールで隠されており、もしかすると東空交が羽田空港行きを走らせる可能性がありますが、さてどうなることやら・・・

先日、成田空港→秋葉原で利用しました。
こちらも客は自分一人で、これでは早晩の廃止が見えているとしか思えません。
ルートとしては東関東道→首都高湾岸線→9号深川線→福住で下道に降りて、水天宮前～人形町～小伝馬町とたどり、秋葉原駅前広場へ至る経路です。
所要時間としては、成田空港第2ターミナル13:45発→秋葉原駅14:55ごろ着と、十分競争力がありそうな数字です。

せっかく日比谷線沿いをたどっていくのですがら、人形町駅前にでも(降車専用でも良いので)停留所が欲しいところです。
日比谷沿線は全体的にリムジンバスの便が悪く(銀座地区もホテルばかりに停車・恵比寿は停留所が駅から遠い上に所要時間の点からそもそも論外)、人形町に停車すれば日比谷線内はもとより、東横線方面をも視野に入れることができるのではないかと。

運行開始後半年で早くも減便の憂き目に遭ってしまいました。
今月から3往復に減っていますが、佐原への延長運転は残りました。

これでは早晩の廃止が見えているとしか思えません。

来春あたりそのような可能性もありえます。
浜町ランプから出入りするにもかかわらず、東京空港交通に共同運行を持ちかけなかったことが祟ったのでしょうか。
いっそのこと東京空港交通に移管させてTCAT経由便にした方が値上げ＋所要時間増のマイナス要素はあっても効率が良かったり。

なおGWを少し過ぎた頃に佐原まで往復してきましたが、秋葉原～成田間は往復共に貸切状態で、成田～佐原間は復路のみ乗客がいました。GW期間中は佐原まで通し利用があったようですが・・・
車両も専用車とはいえトイレはないし(成田でトイレ休憩)、NOx・PM法にそろそろ引っかかりそうなので、車両の使用期限に達した時点で廃止してしまうことも予想されます。

人形町駅前にでも(降車専用でも良いので)停留所が欲しいところです。

TCATから人形町は1km足らずですが、問題は水天宮通り(人形町通り)が岩本町方面への一方通行、清洲橋通りが東神田から浜町方面への一方通行のため、人形町に降車停留所を設置すると乗車用の停留所が馬喰町(馬喰横山・東日本橋)になり、案内がしづらい難点があります。

日比谷線沿線は全体的にリムジンバスの便が悪く(銀座地区もホテルばかりに停車・恵比寿は停留所が駅から遠い上に所要時間の点からそもそも論外)

言われればそのとおりとはいえ、高級ホテルへ乗り入れていてもそれが逆に使いづらいような。
成田からは他に赤坂地区への路線が六本木ヒルズ(グランドハイアット東京)とミッドタウン(リッツカールトン)へ、日比谷地区への路線が帝国ホテルとペニンシュラへ乗り入れ、東横線方面は渋谷マークシティ(エクセルホテル東急)がありますが、そう考えてみるとスカイライナーへの領空侵犯をしないための配慮か高級ホテルやバスターミナルがないためか、山手線の北東部は手薄ですね・・・浅草ビューホテル行きもいつの間にかなくなりましたし。

その裏で東京～鹿嶋線と小岩～成田空港線が11月16日から増発になっています。

小岩～成田線は開業から3年半が経ちますが、羽田線同様着々と利用が増え、朝の成田行きや夜の小岩行きでは満席近くの乗りになる便も出てきました。
今回は成田行きが朝と午後に一之江発で各1本増となり7本、成田発は最終便を21:30に繰り下げ、従来の最終便(2タミ20:20発)を19:15に早めて1本増とすることで9本になりました。
成田行きの増発便が一之江発になったことは、それだけ江戸川区南部在住の外国人、または海外渡航者が多いことを裏付けているのかもしれません(羽田線のように増発分を亀有・青砥発にすることも考えられますが・・・)。

細かいところでは成田発の奥戸営業所担当分が3本から1本に削減されています。
秋葉原～成田線は先日の改定で3往復に減り、京成担当分は1往復にまで削減されましたが、そこで浮いた千葉営業所の余力を小岩～成田線の増発に回し、奥戸担当分を減らして東京～鹿嶋線の増発に振ったのかもしれません。
但し奥戸の担当は朝の成田行きと夜の小岩行きなので、東京～鹿嶋線を組にして運用している可能性もあります。
しかし同じ京成バス千葉営業所持ちの成田空港リムジンなのに、小岩線好調の裏で秋葉原線が不振とは何たる皮肉・・・1000円の差が響いたのかもしれません。

とりあえず速報であげてしまうと、京成バスが3月いっぱいでの運行休止を発表しました。

＃ちなみに大泉学園・和光市～成田空港線の増便も発表されていますが、
＃「西部バス」が参入するそうで…。

千葉交通サイトでは未発表なので、路線自体の休止なのか、佐原まではどうなるのかなどは未確定ですが、当方も何度か秋葉原での停車風景を見ていたところ…ですね。

こうなると気掛かりは羽田～秋葉原線。1月末の早朝利用時には4人が乗車していましたが、多いとは見られない数字ですから…。