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(過去ログNo.)

全国初!タクシー事業者が「空港直行高速バス」参入へ

投稿者---551planning(2003/12/19 16:33:38)

来春に近づいた九州新幹線新八代-鹿児島中央間開業に合わせ各種観光アクセス整備が図られているところですが、それを見越した施策のひとつとして、八代-熊本空港間に空港連絡バスが誕生します…しかも運行事業者は路線バス初参入のタクシー会社。「乗合タクシー」でないバスとしての参入は全国でも初だそうです。

これまで熊本空港連絡バスはかの九州産業交通の独壇場。熊本市街をはじめ、天草・阿蘇・高森方面などがありましたが、八代ははじめて。なお九産交も同路線に参入予定とのことで、早速ダブルトラック化の予感です。
神園交通グループでは80年代に貸切バスに参入していましたが、路線バスは初めて。「エアポートライナー すーぱーばんぺいゆ」の名も誇らしいですね(ばんぺいゆ(晩白柚)とは八代地方特産のザボンの一種、柑橘類の中では最大級とのこと)。使用車両もローザと現実的?です(ちなみに三菱ローザといえばアルピコグループが運行している松本-名古屋空港乗合タクシーも使ってましたね。マイクロ系使用という意味ではバス会社で云えば岡山空港で中鉄が日野リエッセを使っていましたが、他にありましたかね?)。
形態からして、こういう形でも参入できるのだという前例になるかどうか、進展を期待したいところです。

力でねじ伏せる?後発産交バス

投稿者---551planning(2004/03/04 21:23:57)

九州産交バスの追随が早くから云われていた熊本空港-八代線ですが、なぜか最近現物を見るようになった(仕事でですが)熊本日日新聞03/02付朝刊にカラー広告が載っています。九州新幹線に合わせ03/13運行開始、なお運行は熊南(ゆうなん)産交(株)です。
「大型バスで快適に エアラインやつしろ」とのコピーはまさに先発神園交通(マイクロバスで運行)を意識したものでしょう。さらに意識がハッキリしているのが運賃。片道1200円往復2000円と、片道2000円(往復3000円)の神園便を完全に凌駕しています。ただこれは熊本市内線が670円であることからすると、さほどダンピングではないかなという印象も受けます(ちなみに同日誕生の熊本-新八代駅-人吉線の熊本-新八代駅間が1300円台)。また停留所も八代市内ホテル対応の「直行型」神園便と違い、高速道BSもあるなど多彩で、グランメッセ熊本にも寄るなどの「各停型」は細やかなというか、いろいろな需要対応での路線維持を見越した形とも云えそうです。運行本数は神園便6.5往復に対し9往復。ただし2~3便は微妙に「雁行スタイル」な設定となっています。

以上から見ると、神園便は結構苦しい戦いになりそうな気がします…そもそも余裕で産交エリア内であった八代にリムジンバスがなかったことを考えると、確かに九州新幹線開業はあるとはいえ、さほど需要がという印象を受けます。神園便が、大型の観光バスを持っていながらあえてマイクロバスを投入したということからも伺えること。そこにきて一気に15往復ですから…。
まずは神園交通の対応が注目、というところでしょうか…。

Re:力でねじ伏せる?後発産交バス

投稿者---エル・アルコン氏(2004/03/08 17:32:59)
http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

一見大手による新規参入業者イジメのようにも見えますが、価格設定が一般路線バスとほぼ同等となると話は別ですね。

逆に、九州を代表する福岡空港では一般高速バスが空港にも寄ると言う形態であり、今回の神園交通のように、「リムジン」と名が付けば少々吹っかけるという形態がとがめられたと言う感じにも見えます。
そう考えれば、羽田や成田に代表されるように、近隣の都市間高速バスに比べて明らかに高い状態で寡占が続いているところでなら通用したのでしょうが、今回は地元大手の産交が正面から「通常価格」で挑んだことで、目算が狂ったのでしょう。

まあこれも、市内でデマンド運行をするというようなドアtoドアの度合いを高めればこの運賃でもいいでしょうが、ちょっと厳しい先行きが予想されます。

九産交の誤算

投稿者---551planning(2004/08/27 15:24:41)

九産交の熊本空港-八代線リムジンバス「エアラインやつしろ号」が8月いっぱいで廃止されるそうです(新聞記事では休止になっているが、自社サイトでは『長らくのご利用誠にありがとうございました』と…)。平均10人前後を見込んでいた乗車が3~4人と低迷、『企業再生中で赤字は出せず、休止を決めた』そうで。

まあこれも、市内でデマンド運行をするというようなドアtoドアの度合いを高めればこの運賃でもいいでしょうが、ちょっと厳しい先行きが予想されます。

フォローしていませんでしたが、九産交の運行直後に神園交通が運賃値下げを実施(片道2000円→1100円、往復3000円→2000円)、片道運賃で九産交より100円安い価格を提示するとともに、航空券やホテル宿泊とセットで片道500円となる企画モノをアピール、さらに6.5往復から9.5往復に増便して対抗しておりました。
九産交も八代市内停留所の見直しなどのてこ入れを行ったものの、結果的には「名誉あるうちの撤退」ということになりましょうか…車両の大小で直接的に経費ががらっと変わるというわけではないですが、先に記していたように神園交通がマイクロバスでの対応であったことが同地の需要判断を如実に示していたものと思います。

富士交通の一件も今後の展開含め注目に値しますが、こちらでは結果的に一過的にせよ競争の発生により価格是正化が図られたこと、しかもそれが新規参入側ではなく既存社によるものであったという点で興味深いという気も…ともあれ九産交の利用状況からして、神園便の今後の無事を祈りたいところでもあります。

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  • Photo:すーぱーばんぺいゆ
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参入あまいか酸っぱいか…「すーぱーばんぺいゆ」乗車記

投稿者---551planning(2004/10/11 15:33:05)

「九州収穫紀行」の途上、神園交通「すーぱーばんぺいゆ」号に乗車してきました。
kamizono 九州新幹線つばめに初乗車の後、田んぼのど真ん中にある新八代駅の乗換構造などをチェックしてから綺麗に整備された駅前広場へ…実は今回の旅行は時刻表を持たない行き当たりばったりでしたが、東口の乗場へ向かうと、丁度30分も待たずに熊本空港行がやってくるということで乗車を決めます。
東口にバス乗り場は2つ。1つが八代市内方面、もう1つが高速バスで、目指す熊本空港行「すーぱーばんぺいゆ」と九州産交の熊本-人吉線「ひとよし号」4往復が乗り入れます。これは九州新幹線開業で熊本-鹿児島線「きりしま号/ハイビスカス号」が廃止された代替路線、さらに人吉-鹿児島空港線、鹿児島空港リムジンバスとつないで両都市間の格安移動を確保しています(このほか熊本-宮崎線「なんぷう号」と鹿児島-宮崎線「はまゆう号」との乗り継ぎもあり)。
「ひとよし号」の掲示を見ると、白紙で隠された路線がうっすらと見て取れます…これが半年足らずで撤退となった産交の「エアラインやつしろ号」。競合で敗れたというよりは需要不足でと思いますが、さてどのようなものでしょうか…。

駅舎のほうが俄かに騒がしくなったと思えば、30分毎運行のつばめが到着した様子。リレーつばめへ乗客が乗り込む姿が見られるとともに、改札口からも団体客が降りてきました…駅前停車中の観光バスに乗り込んでいきます。そういえば先程も東南アジアからの観光客と思しき団体さんが居ましたので、体験乗車ツアーが結構あるようで…しかしこちらのバス停は寂しいまま。
遠くを見やると青い三菱ローザが近づいてきます。「すーぱーばんぺいゆ」の到着です。kamizono早速乗り込むと片道1100円也。ちっちゃなステンレス製の運賃箱ですが、勿論機械である必要はありません。車内には八代市内で乗車の先客7名が居られます。老若男女三々五々という感じ。しばしの時間調整の後に発車です。お、イッチョマエにテープの案内放送も用意されていますね。車内にはしっかりトランクスペースも確保されています。

田んぼ道から広い通りに出て、R3に合流すると直ぐに八代ICから九州道へ。ICからちょっと南には南九州自動車道(八代日奈久道路)との交点である八代JCTもあり、まさに付近は交通の要衝です。あっさりETCを通り抜け北上開始。ちなみに「エアラインやつしろ」は途中の高速バスストップにも停車していましたが、どこも人影はなし…九州の高速道バスストップでは都市間路線も積極的に停まりますが、利用状況はどんなもんでしょうかね。小雨が降る中順調に走行してゆくと、緑川PA手前付近で青いクルマと対向、東京や名古屋便を受ける熊本空港12:20発ですが、やはり7~8人の乗車の様子。
20分少々で九州道を降り、益城熊本空港ICからグランメッセを横目に交通量の多い県道を10分ほど東進すると、さほど上ってきた印象もないままに突然眼前に空港ターミナル。結局新八代から40分での到着となりました。ただ停まったのがANA・JALカウンター前を通り越した到着ロビーの先、SNAのカウンターは近いものの、ターミナルの造り、タクシー乗り場との兼ね合いから降車スペースないということで致し方なしとはいえ、スムーズな対応を期待したかったですね。

kamizono

空港ターミナルをチェック、行き当たりばったりにしては天草エアの到着機を見られたのはラッキーでした。
帰路は県庁前まで熊本行の産交リムジンバスに乗車。乗り場に向かうと丁度東京便の到着に重なったため停車中のクルマは満席、5分後続行の後便に乗りましたが、前便の3列シートには驚きました…後便は4列でちょいがっかり。それにしても便数が多いリムジンバスですが、対向する車を見ても経年車が多いですね…ICを過ぎてからは都市間高速便との離合が増えましたが、あちらはどれもが新車に見える気になるほど、リムジンバスは各社くたびれておりました。あとカラーリングに統一感がないですね…再生を目指す産交の、辿ってきた経過を思い知るような気もしたのでした。


車内には熊本空港発最終2便の到着機待ちの掲示が出されていて、20:25発については最大20:50、21:30発の最終便については八代直行の交通手段がないため到着まで待つ旨書かれていました…個人的には補助席があるにせよ30人も乗れないバスの許容量が気になりましたが、少なくとも乗車時にはジャストフィットかな、とも思いましたね。某サイトでは八代発で満席時にはタクシーで「増発」したこともあるのだとか…?乗客本位の機動力を感じさせてくれます。ただし“メジャー”産交の後参入によって片道運賃では当初の半値(2000円→1100円、往復3000円→2000円)とせざるを得なくなったのは誤算というか、別から見れば皮肉といいましょうか…。
正直なところこれ以上の上がり目があるかどうかは難しいところですが、意欲的な新規参入の今後とも安定運行を願う次第です。


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