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岩国錦帯橋空港

岩国錦帯橋空港アクセス実見&中国地方の空港連絡バス2題のその後。

2012/12/13、山口県岩国市の米軍岩国基地に隣接する「岩国錦帯橋空港」が開港しました。運用中としては全国で98番目の空港、三沢空港に次ぐ米軍基地の軍民共用化です。その歴史は古く戦前は海軍飛行場として、戦後は連合国占領軍共用から米軍に移管され1957年からは航空自衛隊との共用基地となり現在は米海兵隊と海上自衛隊が所管、2012年夏にはかのオスプレイが一時駐機されたことでも話題となりましたが、1952年から旧広島空港(広島西飛行場→現広島ヘリポート)開港後の1964年までは当初日本航空、入れ違いで極東航空→全日本空輸の国内線定期便が就航しており、48年ぶりの再開でもあります。

ところで【検証:】では2011/12、『“来年を見据えた”中国地方の空港連絡バス2題。』と題し、岩国開港を控えた中での広島空港・山口宇部空港連絡バス試験運行についてリポートしておりますがそれぞれに変遷を見せており、この3つの現況をぐるり巡って参りました。毎度の窮屈な行程ゆえ断片的なのは何卒御容赦の程。


西風新都・五日市を意識するも…広島空港リムジンバス社会実験第2弾■

前回(2011/12~2012/02)は市中心部に入る2系統を試行した広島空港リムジンバス社会実験、個人的にはアリ!と感じたものの結果はともに1便あたり3人に足らずという惨憺たるモノに…で、5月時点で次なる社会実験計画も出ていたのですが、それが西風新都系統。当初は西風トンネルを降りて観音方面、その時点で廃港が決定していた広島西飛行場(ヘリポート開設は11月)までと予告されていましたがさすがに悪い冗談だったのか、最終的には10~12月の3ヶ月間、西風新都経由大塚駅まで4往復と、別に五日市駅系統1往復が設定されました。

当初は西風新都を午後に出る便で広島空港に向かい、夕方発の五日市駅行を見送ろうと企図していたものの、上記リンクにもある通り11月末のダイヤ変更で五日市線は早朝夜間便と実見するにはかなりのハードル…当初は日帰りでと思っていたのがコレで腹をくくって岩国に前泊、04:49発の山陽本線上り始発で五日市駅へと向かった。さすがに始発段階ではガラガラも停まる駅毎に乗車があり、五日市で降りる段には転クロ車内はさらりと1人ずつで席が埋まるほどの乗りに。
広島空港 北口に降りるとお馴染みのマークを掲げた広島空港行のポール前には、既にスーツにコート姿の男性が1人座っていた。始発電車からの乗り継ぎではないようだが出発までにはまだ20分以上、当方も一旦近くのコンビニで待機する。その後エアポートリムジンカラーの広電ガーラが10分程前に姿を見せるも、ロータリーの向かい側できっちり小休止、入線したのは出発間際だった。車で送られてくる人もいて、結局当方のほか男性3人が乗車し出発。いきなり細道に車体をくねらせたのには驚いたが、R2西広島BPに合流する側道だった。すぐにr290石内BPを北上し五日市ICを目指す。途中3停留所に人影はなく、06:08に五日市ICから山陽道入り、直ぐ先の沼田PAにも立ち寄るがやはり待ち人居らず、乗車3人で確定。
広島ICを過ぎればもはや勝手知ったる道も、さすがに未だ真っ暗ではこちらも夢の続きをば…意識が戻ったのはちょうど河内ICを降りるところ、夜も明けぬ間に広島空港到着は定刻より5分ほどの早着。背後には広島BC06:05発の2便目と思しきクルマから乗客が吐き出されたかと思えば、三原06:20発の中国バス路線車、次いで福山05:55発の中国バス富士重7Sがそれぞれ10人弱を降ろすなどいきなり賑やかな展開をみせたのはさすが中四国随一の空港といったところだろうか。

広島空港では1時間のインターバル、腹は減っておらず前夜宿泊したホテルのLANサービスが故障していたこともありメールチェックを…FREESPOTがあるもビジネスラウンジのみでオープン前だったのだが、試しにラウンジ前のロビーで繋いでみると見事に拾ってくれて一安心。7時台後半の出発便が落ち着くと8時過ぎには到着便が。去年来た時には松ケン清盛の等身大パネルがあった1F到着ロビーには有吉観光大使がニヒルな笑みを浮かべ、「おしい!」ポスターがびっちりと…券売機廻りもまた整備されたか、各方面時刻表案内板も大型化、ただし物議を醸した尾道への案内表示もちょっと詳しくなったもののテイストは変わらずに表示されていたっけ。広島空港
さて、8時過ぎに羽田からの便が定刻着、バスのりば前で控えていると08:20発の広島BC/広島駅新幹線口行始発便にビジネス客を中心に吸い込まれてゆくが、やはり駅のほうが引きが強い様子。広島BC行は10分空くが広島駅行は5分間隔、その隙間である08:25発が西風新都線大塚駅行が挟まる格好となっている。現れたのは広交エアロエース、当方のほか数人が乗り込もうとするも『バスセンターには行きませんよ、西風新都方面行です』との運転手氏の一声で続く人なく出発時間に…工業団地方面のニーズでもないかと淡い期待を抱いていたのだが、あっさりと貸切になってしまった。
というわけでもときた道を辿る行路。乗車時に大塚駅と申告しているも、きっちりと沼田PAも経由。広島JCTから広島道に入るのは感覚的に不思議な気がするも、広島西風新都ICで降りればみこと号など陰陽連絡路線でお馴染みのルートに。西風新都内のダイナミックなアップダウンを経て大塚駅前には15分近い早着となったのだった。大塚駅前は交差点先の坂道でアストラムライン駅とは距離がある、ロケーション的にはちと冴えないバス停だが西風トンネルを抜け広島市中心部へ向かう路線バスが高頻度で走るほか、向かいのバス停は山陰・山口方面高速バスのりばとしても拠点性を有しているが、さてここに広島空港の文字が常時加わることになるだろうか。

 
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■空港連絡バス4系統が登場!岩国錦帯橋空港

岩国錦帯橋空港は岩国基地の北端に位置し、JR岩国駅とは直線距離で1km程。開港に合わせ岩国市交通局子会社のいわくにバスが駅系統を新設するとともに高速広島線「錦帯ブルーライナー」の一部便を経由化、防長交通は柳井・田布施と徳山の2系統を新設しています。今回はうち2系統を乗り試し!

岩国錦帯橋空港

先ずは大塚駅から錦帯ブルーライナーで空港へ。同線は2005/12から防長交通が広島~岩国・由宇・周防大島間で運行開始後、翌年3月に岩国市交通局が参入したもので錦帯ブルーライナーの愛称は同局(2010年いわくにバス移管)便のみ。広島バスセンターを出ると西風トンネルを抜け五日市ICから山陽道(一部広島岩国道路)を岩国ICまで進み錦帯橋から岩国駅に至るが、いわくにバス7往復中空港へ寄るのは2往復のみ。なお錦帯橋~空港間での利用が可能となっている。
広島BC09:40発便は定刻に大塚駅前へ、当方のほか女性2人が乗車も広島BCからは乗車ゼロ、次の広域公園前では若い男性が1人乗って乗車扱終了。時間的にもこんなものだろうか。五日市ICから山陽道へ、しばし走れば左手に広島湾の煌輝と宮島が迫るビューポイントだ。更に進むと山際へと進み、県境を越えて山陽道最長3km強の関戸トンネルを抜けると岩国IC。新岩国駅も至近だが踵を返すようにR2を東進、側道に入ると右手に錦帯橋が。橋の袂にある錦帯橋バスセンターで1人降車後しばし時間調整。壮年女性グループが「駅に行きます?」と乗り込みかけたが『空港行です』と運転手氏が断る場面も。錦帯橋からはおはんバスや広島BC行き僚車、そして空港行路線車とすれ違いつつ市街地を進んで岩国駅前へ、残る2人が降りて結局当方のみに。島耕作バスを見送りつつJRの線路を跨ぎ、今津川を渡ると左折すればいよいよ空港だ。

岩国錦帯橋空港

空港では20分足らずのインターバルとあって急ぎチェックを…と思いきや、あまりのコンパクトぶりに拍子抜け。予備知識を入れずに来たのだが、一部2階建て構成も中央部の光庭吹抜が印象的な明るい空間。売店こそそれなりな大きさのものがあれど、座席のある飲食店舗が全くないのは意外。オホーツク紋別空港でも喫茶カウンターがあったものだが…カウンターも質素、何よりセキュリティチェックが1連のみで撮影OKな丸見え構造は他にお目にかかったことがないような。2Fは展望デッキ、しっかり100円徴収も、丁度始発のANA631便が羽田から到着したところとあって空港見学客で大賑わい! ちなみに制限エリアも1Fだが、しっかりボーディングブリッジは備えており一旦2Fに上がることとなっているのはまあ御愛嬌?
そんなこんなで見て廻っても10分足らず、売店を冷やかしていると到着客がぞろぞろと出てきたが、平日とあってやはりビジネス客がかなり多い様子。「光へは…どれに乗るんだ?」という声も聞かれたがそういやバスは田布施まで…そのクルマがなんとエアロミディのノンステ。下道を所要80分なのだが。ちなみにバス停はブース3つにポールは2つ、手前がいわくにバス、奥が防長交通のとなっており、奥は残念ながら庇がギリギリ…そして当方の乗る徳山行はその先のブースで野天となっていた。ちなみにターミナル内に券売機等はなく、出口横に時刻の案内表示がポンと置かれていただけだったかと。

岩国錦帯橋空港

というわけで徳山駅行に乗車、当方のほか出張然の男性2人にワンちゃんを連れた女性が乗車し出発。同発の田布施行にも7人ほど、岩国駅行は立客も出る盛況の様子。ゲートを作り替えている脇を通るとやはり米軍基地だなと実感しつつ、門前川を渡った先で田布施行と別れ、r15欽明路道路へ。岩徳線に寄り添いつつ峠道を越え、市街を避けるように廻りこんで玖珂ICからようやく山陽道に乗ったが結構時間を食った印象も…ただし玖珂ICバス停は5分の早着だった。
岩国錦帯橋空港 山陽道自体の交通量はがくんと減った印象の分高速バスとの離合には目が行くもの。玖珂ICからしばらくして徳山駅11:30発広島BC行防長便と離合、徳山東ICを降りた先でも徳山駅12:10発と思しき防長便と離合したが乗り具合までは判らず。2本目は元関空リムジンカラーだったがむしろそちらを空港線に充当しては? 蛇足ながら徳山広島線は山口県共通バスカードは使えないが、岩国錦帯橋空港系統は全て利用可能。当方もしっかり錦帯ブルーライナー乗車時に買い求めておいたがさすがに空港では売ってないかなと。
徳山東IC時点で10分弱早い進行も、交通量の多いR2をノロノロと西進。周陽町中央病院入口で女性が降車し終点の徳山駅前までは当方含め3人が乗り通し。蓋を開けてみると5分強の早着となり、当方的には次の行程が前倒しできて助かった。

“県都ゆえの意地”ではないと信じたいが…宇部空港山口市内線■

おいでませ!山口国体・山口大会開催を見越して2011/08から運行開始した宇部空港~湯田温泉・山口駅線。直前に開通した山口宇部道路を経由し山口市内までダイレクトアクセスがウリでしたが、試験運行期間の2012/03を過ぎても運行継続に、乗っているのかな?と思いきやその後採算ラインが7~8人/便のところ3人程度との報道が…結局1年間に延ばされた試験運行の結果、2012/10末からは新山口駅経由に修正されています。『単純に新山口駅系統の一部延長辺りが落とし処とも』としていた当初の見立てに近づいたかなとも思ったのですがそうは問屋が卸さずに-。

徳山からは在来線で新山口へ。一旦新幹線口改札を出ると、広いバスロータリーには中国JRバスのほか黄色いクルマが。オリオンバス杉崎観光車で、新山口を起点に広島・西条を経由して東京へ向かう便の様子…山口といえば中国JRバス&防長交通の夜行乗合バス「特別便」が2011年夏期から運行されているが、改めてツアーバスのパワーというか根深さというかを噛み締めたり。で、そのとばっちりというわけではないだろうが、奇しくも同じコンビで運行される山口市内線が乗り入れたところには宇部市交通局が特急バスを運行しているわけで、結果的にまさかのダブルトラックとなったのだ。
3本並ぶポールのうち1番は「はぎ号」や「福岡・山口ライナー」が発着、2番は秋芳洞方面に加えて山口宇部空港行の文字が加わっている。山口宇部空港そして3番が宇部市交通局のポールなのだが、「山口宇部空港行きはこちらのバス停です」とまさにベタベタとシール貼りで強調されていた。宇部市交8便、CJRB&防長6便中3便が同発となっており、駅改札口からは遠くなる宇部市交側が神経質になるのも致し方ないものと。

鍔迫り合いも目の当たりにしたいかなと思ったものの時間が余っていたこともあり、山口駅14:53発の防長便に乗車。本路線用に調達された中古のエアロバスとのことで行先表示も差込式となっている。車内はクリスマスの飾り付けが…なんでも1552年に日本で初めてクリスマスが祝われたという史実から「日本のクリスマスは山口から」「12月、山口市はクリスマス市になる。」を合言葉に様々なイベントを開催しているそうで。
さて山口駅前からは当方のほか3人が乗車、その後市内を廻るも停まるバス停で待つ人は一様に後退り…結局乗車なく朝田ICから山口宇部道路入り。長谷ICで降りるとR9に進むが信号につど引っかかり、さあ新幹線口ヘ向かおうかというところで宇部市交の特急バスがそこそこの乗客を乗せて走り去っていった。山口宇部空港
こちらは所定では同発のところ3分遅れとなり、バス停に待ち人はなし。R9からR2へ、嘉川ICから再び山口宇部道路に合流するとこんどは大隅タクシーの空港エクスプレスが眼前を走り抜けてゆく。山口宇部道路は3月末に県道路公社廃止により全区間無料化され、途上のTBも綺麗さっぱり撤去済だった。なんとか乗合タクシーには追いついたものの、定刻よりちょいと遅れての到着に。宇部市交便は既に降車が終わっていた。

空港内に入る前にしばし外で待機…16:20同発便を見送る。基本的には5分差がつけられているものの、最終21:00発とこの2便のみ同発となっているのだ。のりばは前年と変わらず、ターミナル前の1番が新山口行宇部市交、2番の宇部新川行、3番の下関行を挟んで山口行は4番。新山口行がコンスタントに乗客を集め、次いで下関行も10人程が乗り込んだものの山口行には結局乗車なし…3方面に出ている乗合タクシーにもそれぞれ乗客があったのだが。ちなみにロビーに入ると出口の左右には下関行と新山口・宇部新川行券売機が対峙し、案内カウンターを挟んで山口行の券売機が置かれるという乱立状態に。新山口行のりばでは乗車券についてと題し、「他社の乗車券は使えませんので、ご注意下さい。」との赤縁での注意書きが大書されるなど、一筋縄では行かなさそうな様子が否が応なしに伺えたのであった。

 

岩国錦帯橋空港

先ずは岩国錦帯橋空港、山口東部や広島西部方面への2次交通がどうなるか注目していましたが、基本的にはJRとの乗継対応となりましょうか。そもそも共用空港ゆえ羽田線4便から直ぐに増えるとは考えにくく、御祝儀需要後の動向次第といったところかと。なお、陸路見学を考えていらっしゃる方は、岩国駅系統でも4往復に限られているので行程組みには留意が必要…この辺りはせめて錦帯橋までは直通系統が欲しいところですがねぇ。
ちなみに駐車場は600台超で搭乗客なら制限エリア内での手続きで駐車料金は無料となっていますが、高速道路へのアクセスが若干気になるような。意外と影響エリアは狭いかなという気すらしたのですが、ナイトステイダイヤの使い手がどう評価されるかもと。

その意味で広島空港社会実験路線を見ると…厳しいですねぇ。実のところ五日市駅で見れば06:07発の岩国行普通列車が唯一の解ということで20分差となるのですが、この20分は大きい気もします。実は広島空港と岩国錦帯橋空港は羽田まで同額運賃設定となっており、言い換えるならばリムジンバスの運賃をどう捉えるかに掛かってくるとも思われるのですが、時間距離的にもやはり広島西部から広島空港までは遠いかなと感じられるのです。
片や山口宇部空港ダブルトラック問題…ちと路線バスでは無理筋かなと。今更3社局共同運行化で一部便を山口市街延長というのも難しいでしょうし、なによりニーズと合致していないと言わざるを得ないような。無為な競争は利用者にとっても混乱のもとでしかないと思われるのですが、さて。


3か月での驚きの撤退も“現実解”哉…

投稿者---551planning (2013/03/21(Thu) 16:19)

昨年12/13開港の岩国錦帯橋空港、年明けに一旦落ち込んだものの、2月時点で持ち直すなど堅調ぶりが伝えられていたところでこのハナシには驚かされました。

なんと「諸般の事情により」徳山線が03/30限りで運行終了に! 翌日からは山口宇部空港路線で実績のある周南近鉄タクシーが乗合タクシー「エアポートライナー」を設定する由。バスだと徳山まで1600円だったところが2800円と割高にはなるものの、下松・光市内(2600円)を含め周南市内全域までドアtoドアのサービスになるのは“現実解”かと。実見時にも光へはどうやって、というビジネスマンの声も聞かれていたので、乗合タクシーレベルが合っているかもしれません…ただし、同社的には山口宇部空港線とのバッティング(周南市4000円、下松市5000円で実入りが減る可能性も?)が問題になるかとも。

なお、柳井系統およびいわくにバスについては時間変更のみとなっていますが、今後の展開も気になるトコロです。

柳井田布施線は半額施策

投稿者---551planning (2013/04/11(Thu) 09:18)

えっと、更にこんな話が。

徳山線は1便平均2人でしたが、柳井田布施線もやはり1~2人、採算ライン8人を大幅に下回ります。
徳山線については高速道路経由ということで通行料コストもかかったところ、全線下道経由の柳井田布施線については運賃半額で先ず周知を狙うということなのでしょうが、狙い目こそ悪くないものの、実需要としてはやはり乗合タクシーレベルなのかなというのが率直な感想ですがねぇ…個人的にはクルマが普通のノンステ中型だったのが印象に残ったのですが。

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新岩国と七戸十和田のP&R事情

投稿者---551planning (2013/01/14(Mon) 08:03)

本編ではあえて触れなかった新幹線についてこんな話題が。

現在新幹線高架橋下に10台分あるP&R駐車場(東京方面往復切符購入で3日間無料)が橋脚補修に併せ関係車両スペースから捻出し更に6台分追加するというもの。2007年から実施しているP&Rの利用率は7~8割で『広島支社は「パークアンドライドを増やしてほしいというお客のニーズに合わせた」とした上で「岩国空港の開港による影響も否定できない」と明かした』とあります。
新岩国駅周辺には有料の民間駐車場も複数あるようですが、Twitterでの新企画#検証的NewsClipにてこの記事を上げたところ、フォロワーさんから七戸十和田駅と比べたら呑気な話というツッコミが…なるほど、そういえばこんな記事が出てましたっけ。

七戸十和田駅南北3か所に七戸町が608台分の駐車場を整備し2年前の開業時から無料開放しているところ、平日こそ5~6割の利用率が休日には溢れる状況に。昨春までに臨時駐車場3か所317台分を追加、約1000台分の新青森駅に匹敵する規模となっている由。新青森駅の駐車場は有料なため、青森市東部からみちのく有料道路を経由しても新幹線代を含めれば割安というニーズもある様子なのだとか。
一方で色々と弊害も出ており、特に冬期は駐車スペースが全体で3~4割減ってしまうこともあり、『管理する町は利用者の誘導にも一苦労。やむを得ず公共交通の利用も呼び掛け始めた』とも…ココの表現については一部で物議を醸したものですが当方も本末転倒な気もしなくはなく。町長は「本来は有料でも確実に止められる民間駐車場ができればありがたいのだが…」としながら町営駐車場の無料方針は変えないとのことですが、単純に有料化すれば良い話ではとも思うのですがねぇ。6か所もあるなら駅舎との距離で弾力的に運用することも可能かと…この辺りのノウハウの問題ということなんでしょうか。

七戸十和田と新岩国では周辺環境が違いすぎるので単純比較はできませんが、新幹線駅をはじめ拠点地(例えば徳島松茂や袖ケ浦といったBTなど)の駐車場キャパ事情なんてのも、一度調べてみたいなと思わされたのでした。

おしい!のはどっち? 広島県の「白市駅強化策」

投稿者---551planning (2013/01/20(Sun) 09:40)

「おしい!」を「おいしい!」に変えたい広島県ですが、長年の懸案である広島空港アクセス、最寄りのJR-W山陽本線白市駅にかれこれ何度目かの白羽の矢を当てたようで。

広島空港アクセスは現状、山陽道経由の空港連絡バスに大きく依存するところ、渋滞や事故による定時性確保が課題で“1000円高速”実施の折には運休も珍しくはない状況に。2010/08からは「広島空港リムジンバス運行情報メール配信サービス」が始まる程となっています。
そうでなくても1993/10の空港移転以後、広島市街からは約1時間を要すこととなりその“距離感”を縮めるべく県も種々検討。空港から約8km西方に位置する白市駅とのアクセスにHSSTや鉄道延伸、また150m以上の高低差があることから果てはロープウェイ構想なんてのもあったとかなかったとか?(蛇足ながら現在日本最長はドラゴンドラの5481m) 経済情勢や「のぞみ」シフトによる新幹線との競合変化もあり最終的には2006年段階で全て白紙となっていました。

今回の「白市駅強化策」ですが、まず出てきたのがバリアフリー化の話。同駅ホームは2面3線で広島方面からの折返列車は中線に入るものの、跨線橋は狭くEVも非設置と大荷物には使い難い現状が。平均乗降客数は昨年度で3900人弱と、ちょうど昨年のバリアフリー法基本方針改正による整備基準引き下げ(5000人→3000人)で該当することとなり、公的補助で来年度にも跨線橋の架替予定に…ま、記事的にはそれまでも県はJR-Wと交渉していたように読めるのではありますが。
次に出てきたのが連絡バス増便実験。現状芸陽バスが37往復運行も、航空ダイヤと鉄道ダイヤの兼ね合いもあってか乗り継ぎの待ち時間が平均28分、最大53分となっているそうで…当方も3年ちょい前に乗りましたが、確かにちと待たされた印象が。知名度も低く昨年度は空港利用者約225万人のうち4.1%に留まった由。そこで今夏開始を目指し20便程度増便する社会実験を実施する方向へ。関連経費は約1600万円、いつも思うのはやはり結構するものだなぁと。

そしてその先に示されたのがなんと(仮称)広島エアターミナル(HAT)構想! 現時点では中国新聞記事のみなのでアレですが、県空港振興協議会作業部会が改善案として作成、『白市駅で降りてHATで搭乗に必要な手続きを済ませた後、専用バスで9.9キロ先の空港に移動。飛行機の近くで降車し機内に直接乗り込む』『空港のターミナル機能を丸ごと、白市駅に備える形をイメージ』はなかなかにワイルドだぁなと。将来の検討課題との位置付けでコストや整備目標時期等が示されているものではないそうですが、バリアフリー化や連絡バス社会実験を通して白市駅の拠点駅化を目指すべく提言したものだとか。
エアターミナルといえばTCATやOCATをイメージするところ、こと広島空港については圧倒的に羽田需要ありきなので、YCATや品川・浜松町の航空カウンター・チェックイン機的な感じのほうが近いでしょうが、航空券電子化からチケットレス搭乗サービスの浸透によりどちらも消えたのが実情。セキュリティ面でも実現にはハードルは高かろうと思われます。

その意味では、広島空港そのものの活性化、機能強化も重要課題かと。ちょうど地元大学生が周辺地域の賑わい創出に向けた発表会を開催したそうですが、「情報発信力が弱く、若者に空港が浸透していない」「周辺施設との連携がとれていない」とは耳の痛い話では?『隣接施設も含めたスタンプラリーの開催などを提案。入浴施設やネットカフェの設置で「山陽道の利用者を取り込める」とのアイデアも出た』由。
岩国錦帯橋空港開港もあり戦々恐々といったようですが、全県的、また中国地方としての位置取りもそう悪くないのではという印象のある地の利を活かしきれていないのではと素人目にも映ります。その中で多様性のある空港アクセスを探ることも必要ではないでしょうか。少なくとも過去のバス社会実験も方向性そのものは悪くないと思いますし、今回の白市駅強化策もJR-Wの協力次第ではとも考えられるところ…また見に行くかな!

惜しいどころか惨敗に

投稿者---551planning (2013/02/27(Wed) 15:21)

こちらも結局予想以上の数値といえましょうか。

前期の試験運行では平和大通り線3往復で1便平均2.8人、宇品線5往復で2.7人でしたが、今回は五日市線1往復が4.3人、西風新都線4往復に至っては1.1人という状況。それぞれ12.5人/7.5人見込みという前提も低いかなと思いますが、当方試乗時通りの数値というのもなんともはやな。「早朝の時間帯には西風新都線の平均乗客数が3.4人になった」とは県関係者。個人的にも筋は悪く無いと思うものの、何より需要掘り起こし等検討とされていますが…。

別スレで挙げた平和大通り線が03/31に開業、更に県としては白市接続強化を掲げているところ、まだまだ動きがあるものと思われます。


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