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JR-E「おトクなきっぷ 使いやすく&わかりやすく計画」の全貌

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JR東日本が去る2001/11/02、12/01ダイヤ改正に合わせ実施する特急回数券や往復切符などの「企画割引商品券」の見直し策「おトクなきっぷ 使いやすく&わかりやすく計画」を発表した。先に発表されている首都圏50km内特急料金一律化(500円)と同様、利用者に分かりやすい商品提供の一環としての取り組みとされている。

既にJR-Eサイト内でも発表されているが、残念ながら地域的な券種も多いためか、その全体像がいまだ見えてこない。当欄ではJR-E発表資料および新聞記事を元に、「計画の全貌」を明らかにするとともに、今・この時期に行われるこの施策の先に何があるのかを考えてみたい。

今回の計画のポイント

現在、JR東日本が扱う「企画割引商品券」は182種に及び、効力・有効期間・名称などの微妙な差が利用者や販売側である駅業務において混乱を招いていたとされる。こうした問題点を洗い出し、より使いやすく・分かりやすい商品体系を目指すというのが今回の主眼のようである。具体的な改善点としては下記のようなものが挙げられている。

使いやすさ利用期限の撤廃年末年始・GW・お盆等も利用可能に
特急料金回数券一本化指定席用・自由席用を「普通車用」とし、気軽に指定席が利用可能に
(※100km未満短距離区間などは自由席用設定を一部存置)
新規商品設定利用者ニーズに即した商品設定へ
分かりやすさ商品体系のスリム化種類・名称の規格化を進め、選びやすく分かりやすいラインナップへ
利用条件の見直し発駅限定→区間内発着等、分かりにくい利用条件の改善へ
価格設定の見直し10円台端数処理で100円単位に(※一部近距離商品除く)
払戻手数料の簡素化払戻時のより細分化されていたものを3本立てに
払戻手数料一覧
往復きっぷ
フリーきっぷ
普通車(指定席)用回数券
850円~出発2日前:320円
~出発時刻:価格の30%
自由席用回数券630円210円
フリーパス210円210円
(トクトクきっぷは個別に対応されていたため、一概に上記とは言えない)
 

この見直しにより、12/1に144種に簡素化(38種減)し、さらに年度末までに10種程度を見直しとしている。なお、12/1時点で「利用実績低下」「行先・効力類似」等により下記の商品が廃止される。

※11/30付で発売終了となる商品(12/1以降も券面表示の有効期間内はOK)
 スーパーホリデー・パス ツーデーパス 奥多摩・秋川自由乗車券 東京湾フリーきっぷ
 奥久慈ハイキングきっぷ 草津温泉往復割引きっぷ 会津・喜多方フリーきっぷ
 東京レディースキップ(除く甲府・竜王発) かいじきっぷ はまかいじきっぷ
 自由席特急回数券 在来線定期券用自由席回数割引券(中央線) 指定席往復割引きっぷ(会津・羽越・上越)

種類別設定商品紹介

現在駅にて配布されているパンフレットでは、2種の新規・16種の変更商品が記載されている(首都圏用)。これを大別して、変更内容等含め御紹介しよう(なお、下記価格は大人用料金 設定区間のうち(他)注記があるものは代表的なものを記載)。

往復タイプ

■かいじ平日往復きっぷ(普通車用) ≪新設≫

  • 東京都区内→甲府・竜王 ¥4,500
  • 連続する平日2日間有効(発売期間12/01~03/27 有効期限 帰路03/29)
  • 往路は月~木(除く祝祭日)の12:30以降新宿発「かいじ号」限定 復路は「かいじ号」全列車利用可

▼「かいじきっぷ」は自由席利用ながら4日間有効、塩山・山梨市・石和温泉・甲府・竜王と設定があって¥4,180-だったことを考えれば制限が増えた?

■東京平日往復きっぷ ≪新設≫

  • 松本→東京都区内 ¥8,300 他
  • 連続する平日2日間有効 グループ利用であることが要件

■ひたち往復きっぷ

  • 東京都区内→友部~勝田 ¥7,000 →大甕~日立 ¥8,300 →湯本・いわき ¥11,300 他
  • 旧「ひたち号往復割引きっぷ」 繁忙期利用制限期間がなくなり、旧指定席分から端数分安くなっている 4日間有効は変わらず

■富山往復きっぷ/金沢往復きっぷ

  • 東京都区内→魚津~富山・高岡 ¥21,400(普)¥24,000(G) →金沢~加賀温泉・和倉温泉 ¥22,400(普)¥25,000(G)
  • それぞれ旧「往復速達きっぷ」 繁忙期利用制限期間がなくなり、ほくほく線経由限定に加え長岡経由も可能となり、「北陸号」B寝台(個室含む)利用も可能となった  旧指定席分では端数分、G車用では1,000円程度安くなっている
    7日間有効は変わらず 一部設定区間が廃止されている

■秋田往復きっぷ

  • 東京都区内→田沢湖・湯沢~秋田~八郎潟・男鹿・羽後本荘 ¥28,200
  • 旧「こまち往復割引きっぷ」 繁忙期利用制限期間がなくなった 「あけぼの号」B寝台(個室含む)利用可(「こまち&あけぼの」と同じ) 端数分値上げされている 7日間有効は変わらず

▼一部設定区間が廃止 市川~千葉発がなくなった? 大館~能代間も記載なし 秋田地区で設定されている「こまち&あけぼのきっぷ」と事実上の統合か?

■(盛岡/仙台/新潟)たび割7きっぷ

  • 東京都区内→盛岡 ¥14,500(普)¥20,200(G) →仙台市内 ¥14,100(普)¥18,800(G)
         →新潟 ¥10,700(普)¥14,600(G) 他
  • 旧「やまびこ/あさひ たび割7きっぷ」 内容・価格ともに大きな変動はなし 一部設定区間が廃止されているが、存続する設定区間内であれば乗降制限はなし

往復+フリータイプ

■東京週末フリーきっぷ ≪新設≫

  • 長野→東京フリー区間 ¥9,800 松本→ ¥7,600 甲府→ ¥4,500 日立→ ¥5,500 他
  • 週末2日間有効 利用列車は限定されている 往復きっぷに横浜・舞浜など東京周辺のフリーきっぷがつく 発売日は利用開始部前日まで

■踊り子南伊豆フリーきっぷ

  • 東京都区内→南伊豆フリー区間 ¥11,400 小田原→ ¥ 7,600 他
  • 旧「南伊豆踊り子きっぷ」 フリー区間拡大で端数分値上げされている

▼一部設定区間廃止(市川~千葉間、高尾~橋本間か?)

回数券タイプ

■やまびこ/あさひ/あさま回数券(旧新幹線指定席特急回数券)

■ひたち回数券/あずさ回数券

  • 運賃・料金込みの特急回数券は6枚つづり・3ヶ月有効に 指定席・自由席選択可能 それぞれ以前設定の指定席用よりも値下げとなっている 新幹線の短距離区間は「新幹線自由席回数券」も設定

■定期券用特急自由席回数券(旧在来線定期券用自由席回数特急券)

■房総料金回数券(旧房総特急料金回数券)

■フレッシュひたち料金回数券(旧フレッシュひたち特急料金回数券)

  • 定期券、乗車券と組み合わせて特急自由席が利用できる(房総・Fひたちは指定席用もあり)料金回数券 4枚つづり・1ヶ月間有効に改められた

▼房総料金回数券の場合、枚数・価格が据え置きながら有効期限が1/3となり、利用条件の実質的な制限化となってはいないか?

■定期券用月間料金券 ≪新設≫

  • 東京⇔蘇我 ¥19,800(1ヶ月)¥59,400(3ヶ月) ⇔御宿~安房鴨川 ¥35,400(1ヶ月)¥106,200(3ヶ月)
    上野⇔牛久~石岡 ¥27,600(1ヶ月)¥82,800(3ヶ月) ⇔常陸多賀・日立 ¥42,700(1ヶ月)¥128,100(3ヶ月)
  • 定期券と併用すれば特急自由席に乗車できる 定期券と同一の記名人式

■データイムグリーン料金回数券

  • 久里浜・伊東~東京(新宿)~成田空港・成東・大原・君津 ¥2,000
  • 4枚つづりの普通列車グリーン車(東海道・横須賀・湘南新宿ライン用)回数券 有効期限が3ヶ月から1ヶ月に

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JR東日本の割引乗車券変更の衝撃

投稿者---パッスルスイカ氏(2001/11/03 21:54:31)

11月1日に発表された12月1日JR東日本ダイヤ改正による企画乗車券の統合で、一番衝撃を受けたのがスーパーホリデーパス、ツーデーパスの廃止である。

このスーパーホリデーは、例えば東京~甲府、小淵沢、水戸、軽井沢、横浜・千葉~前橋、宇都宮などへ向かう際には往復すれば元が取れる(特急料金は別)設定になっており、JRの首都圏内を利用する際には得できる切符であった。このSPホリデーは、長距離の鉄道の旅を促進させるには十分な役割があるのに、廃止するのは反対である。例えば、東京~甲府は、特急で行けば1時間30分程度で到着するのに対し、バスや車では、中央道の大渋滞があり、この区間を3時間以上かかることもある(実際、土曜に新宿~名古屋の中央ライナーに乗車した際、この区間は3時間半かかった)。さらに、JRではお勧めの乗車券としてPRも大きく、一般的に知名度が極めて高い。
スーパーホリデーパスは、首都圏の鉄道利用者には有名な乗車券ではないかと感じる。SPホリデーの区間を2日用にしたツーデーパスも廃止される。ただし、ホリデーパスは廃止されない。こんな使い勝手の良い切符なのに廃止はもったいない。代替の切符を考えるべきではないか?
また、東北上越新幹線の自由席指定席の特急回数券が、自由席・指定席用から一本に統一し、自由席も指定席も利用できるようにする。これは、自由席用では値下げになるが、指定を取りたかったのに自由に乗らざるを得ない場合などを想定すれば柔軟になったと考えます。

Re:JR東日本の割引乗車券変更の衝撃

投稿者---551planning(2001/11/04 00:42:09)

最近運賃制度に関する情報リリースが続いているところを見ると、来年の東北新幹線八戸延伸・東北在来線の一部3セク移管を前に、大規模な運賃・料金制度の見直し作業が行われていると見ていいのかもしれません。すなわち、「結果」ではなく「過程」に過ぎないのかもしれません。
それにしても、15年に渡って消費税転嫁以外の運賃値上げが行われていないこと、かつ昨今のデフレ基調にあって値上げという方向性が取りづらい状況下にあって、「利便性が増しますよ」という疑似餌のもとに料金が実質値上げされる、という「ホームライナー料金見直し」時から目立つようになってきた「テ」が慣行になりつつあるのは注視したほうがいいかもしれません(言いすぎかな?)。

スーパーホリデーに関してはショックですね(ツーデーパスの情報はまだ入手してませんが、どちらで確認されました?)。「18期間外」の気軽な旅の定番でもあり、需要も高かったろうに疑問です。ただ今回の方向性が「整理縮小」にある以上は何らかの対処がなされているものと信じたいですね。

ともあれ、まだJR-Eのサイト上では「公式発表」が出てませんし、整理対象の全貌が見えてませんから、それを待ちたいと思います。

スーパーホリデー廃止と運賃制度見なおし改善案

投稿者---矢切氏(2001/11/04 15:32:42)

#投稿したつもりが投稿されていないのでまた投稿します。たぶん確認画面まで行って投稿したつもりになってしまったものかと・・・・私がよくやるミスです・・・これがなければ投稿量が2~3割は多いはず。

スーパーホリデーパス廃止の理由の一つとして、通常運賃に比べ安すぎた価格設定が挙げられると思います。上毛高原から東京まで往復しただけで1000円近く安くなる、そんな使い方をされては辛いと思ったのかもしれません。ミニ周遊券廃止を思い起こします。

一方で、この手の切符(割安で乗降自由で追加料金を払えば優等に乗れる切符)は存続すべきと思います。割高な通常運賃となれば、車やバスの利用へ移る人や移動自体をやめるケースも出るでしょうから。

話を大きくして申し訳ないですが、車社会にあわせ、JRの運賃体系から変えるべきなのだと思います。すなわち、車に対して中長距離の普通列車は魅力に乏しいですから、普通運賃の中長距離分を値下げし、その代わりに特急料金等を(運賃+料金が変わらないように)値上げするのが適当ではないかと思います。

学生時代は運賃に対して料金が高いなあと感じたものですが、利便性の差を考えればそのくらいの差があってもおかしくないです。クルマの場合だと一般道経由と高速道経由では高速道経由が倍以上高いですが、これでも高速を使う人が大勢います。

Re:スーパーホリデー廃止と運賃制度見なおし改善案

投稿者---エル・アルコン氏(2001/11/05 00:30:41)
http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

昨今のデフレ傾向の辛いところは、値下げ競争による泥沼の過程で、(相当無理して)値下げされた価格が「定価」として定着してしまうことです。つまり、期間限定といった触れ込みで値下げすると、当座は客が増えますが、期間が終了すると当然逸走します。それが「元の木阿弥」以上に逃げる、つまり対応したライバルが値を戻さないケースが多く食われるため、恒常的な値下げを強いられるのです。

まあ採算や原価を度外視したかの値下げは不健全ですが、今回のように事実上それが「定価」として定着している商品の廃止は、よほど納得いく救済措置が無い限り厳しい結果を招きかねません。
かつて均一回数券を廃止した時は「事実上の定価」の5割前後という厳しい値上げでしたが、都心部移動で他の交通手段をとりづらいという「弱み」に付け込んだ体裁も有って、利用者の泣き寝入りで終わりました。
しかし今回は、比較的「非日常」で利用される商品というところが厄介です。つまり、1000円上がりました、でも行かなきゃ、JRを使わなきゃ、という前提が無いのですから、利用者(消費者)にとっては、算盤に合わない手段や目的地は外せばいいだけ、つまり「無ければ乗らない」のです。

JREの場合、かつての「ウィークエンドフリー」や今の「旅割7」(でしたっけ)のように、利用促進系の商品でなんとか体裁を整っている面が見受けられるだけに(新幹線のG車にツアー商品だと500円で乗れたり、「いなほ」などのG車に指定席タイプの割引きっぷで乗れるのも同じ側面がある)、自爆しかねない危うさが有ります。

Re:スーパーホリデー廃止と運賃制度見なおし改善案

投稿者---とも氏(2001/11/06 21:23:55)
http://island.geocities.jp/town_m_resp/

ともです。
あまり得意なネタではないので、ちょっとだけ。

どうも、昨今のJR-Eの運賃政策は、一時期の航空業界を彷彿とさせます。
空気を運ぶくらいなら値段を下げようということで、価格破壊を進めた結果、だれも正規運賃では買わなくなるというパターンですね。

ただ、厄介なのは、航空運賃の正規運賃の場合には自由度が高く、制約が少ないので制約がないものを求める利用者という少ないながらも固定層がいたのですが、鉄道の場合には安い切符に自由度が高い場合(フリー乗降など)があったりしますから、そこが問題ですね。

さてさて、今後どうなるのか、注視ですね。
ではでは

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奥多摩・秋川も廃止!「おトクなきっぷ 使いやすく&わかりやすく計画」

投稿者---矢切氏(2001/11/06 23:46:47)

● 廃止になる切符について

JRのテストサーバーの情報によれば、12月より廃止となる主なものは

「スーパーホリデー・パス」「ツーデーパス」「奥多摩・秋川自由乗車券」「東京湾フリーきっぷ」
「かいじきっぷ」「指定席往復割引きっぷ」「草津温泉往復割引きっぷ」「自由席特急回数券(在来線用)」

だそうです。

× スーパーホリデーパス、ツーデーパス、奥多摩秋川自由きっぷの廃止は、鉄道による移動の断念(車へのシフトや旅行の中止)を招き、利用者・JR双方にとって損な選択だと思います。値上げ(スーパーホリデー4080円→5000円~5500円、ツーデー6120円→7000円など)をしてでも残したほうがよいでしょう。

○ 東京湾フリーは設定目的通りの周遊利用で使う人はほとんどいないでしょうから廃止しても良いでしょう。

○ かいじにしか乗れないかいじ切符は、無くなっても良いと思っています。あずさ用の切符で上手くフォローされるよう期待します。

○ 草津温泉往復割引、存在自体知りませんでした。××往復割引切符に統合しても良いでしょう。

● 東京週末フリーきっぷ

早朝列車利用なら 長野 → 東京 9,800円 とか、かいじ号利用で 甲府 → 新宿 4,500円 など、空いている列車へ誘導する変わりに激安価格となっています。たび割7のようなこうした設定は今後も増えるものと思います。

発売が乗車日の前日までという条件も航空各社の激安切符に似た感じです。ところがこれは結構辛い条件だと思います。地方では東京に行く時くらいしか駅に近寄らない人も多いですから、わざわざ前日に駅へ行って切符を買わなきゃいけないなら眼中に無しという人も多くいることでしょう(少なくとも矢切はそうです)。地方の生活形態を無視したこうした制限は不適切と思います。

ひとつ強く希望したいのが、今ある(乗車日制限のない)「東京自由きっぷ」を存続すること。これについての情報が出てこないので残るものと思いたいですが(東京自由切符はもう少しフリー範囲が広いとなお嬉しいですがそれで値上げになるなら今のままのほうが嬉しいです)。

● 条件変更

運賃・料金込みの特急回数券 → 6枚つづり、3箇月間有効
料金回数券 → 4枚つづり、1箇月間有効

6枚というのは使いづらいです。多少高くても4枚で設定すべきだったと思います。ヘビーユーザー優遇は構わないのですが、4枚でないことはすなわち家族利用の放棄にあたり車へのシフトを引き起こします。

1ヵ月有効というのも使いづらいですが、それくらいのヘビーユーザにだけ手厚く優待したい気持ちも分からなくはないです。

年末年始などに利用可能なものが増えるのは利用者としては歓迎ですが、そこまでやってくれなくても良かったのに(そこで稼いでほかで還元してほしい)と思ってしまいます。

● 定期券用月間料金券

上野~常磐線の主な特急停車駅 例:上野~土浦間 1箇月用 27,600円
東京・蘇我~内外房線の主な特急停車駅 例:東京~大原間 1箇月用 27,600円

割引率51%と広報していることから、毎月16日間乗ればもとがとれるということでしょう。従って例えば週休3日の重役さんはこれを買っても得しません。もうちょっと値引いてほしいと思いますが無いよりはマシなので歓迎します。

Re:奥多摩・秋川も廃止!「おトクなきっぷ 使いやすく&わかりやすく計画」

投稿者---エル・アルコン氏(2001/11/07 00:29:08)
http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

●自由席回数券の指定席用への統合

一見改善のようですが、自由席回数券<新回数券<指定席回数券という価格設定が曲者です。指定席が無限に取れるという前提であれば改善ですが、「あずさ」のように慢性的な座席不足すら見て取れるケースに加え、原則指定席用なので指定席を取るのが一般的になった場合、指定席を思うように取れないケースが続出する懸念が有ります。これでは体のいい値上げという批判は必至です。
なお東海道・山陽新幹線の場合、指定席用の「新幹線ビジネスきっぷ」がメインですが、こちらはビジネスきっぷ<自由席回数券<指定席回数券という価格設定のため、自由席利用による損失が原始的に発生しないので、一部時間帯(10月改正以降は全般的に)に顕著になっている指定席不足でも不満は少ないのです。

●4枚つづり回数券の有効期限短縮

これは大改悪です。データイムグリーンの場合、往復とも、という利用より、疲れて帰る復路のみという利用で、使い残しは次回という人も多いでしょう。
グリーンを使おうとするような移動(レジャー)を月に2度以上もするでしょうか。逆に3ヶ月なら余っても何処かで使うチャンスが、という考えで購入している人も多いでしょうし。

●特急「定期券」

そもそも朝ピーク時上りの設定が無い以上、帰りのみの片道利用が多いはずですが、16往復=片道32回では、元は取れないといったほうがいいでしょう。
これはグリーン定期において批判されている問題そのものであり、また在阪私鉄や東葉高速など定期の割引率が低い会社線における定期利用の低迷(回数券利用が多い)を見ても、回数券からのシフトは難しいです。
 #しかも回数券は割り引かれているので、元が取れる回数は32回より多くなる。

●前日購入

矢切さんの指摘も正鵠ですが、そのほか、行楽や小旅行の場合、当日の天気如何で行く行かないを決めるような対応に対処できません。(これは券売機で買えず、みどりの窓口営業時間短縮で早朝購入が困難だったスーパーホリデーパスにもいえる)旅行決定のフレキシビリティという面でも、クルマにシフトされそうです。

全貌把握のため御協力を!

投稿者---551planning(2001/11/07 23:39:53)

JR-Eのサイト「本番環境」でも公開となりましたね。

前の「ウイングエクスプレス」情報時もそうでしたが、プレスリリース→主要紙記事掲載→交通新聞記事掲載→サイト公開 という順序が見て取れます。御用新聞…とは言い過ぎですが、の交通新聞(平日刊)が記事にするのは1~2日遅れますから、土日が挟まるとよりサイト公開が遅れるような…。やっぱり気を遣わなければならないんでしょうかネェ。

で、今日東京駅にてパンフレットを入手してきました。見開きA3版1枚で、表面右上に「首都圏用」と記載されていますので、他地区版もあるようです。例えばひたち往復きっぷの紹介のところには「いわき・水戸方面からは、東京都区内を乗り降りできる「ひたち東京フリーきっぷ」も新登場 と書かれているだけに留まっていますから、水戸支社版も予想されます(というか支社作成のものになるかも)。

とりあえず、作成途上版ですが、今回の計画の全貌を纏めるページを作ってみました。廃止されるきっぷも纏めてあります。是非御覧頂き、また情報をお持ちの方はこちらのスレッドまたはメールにて当方までお寄せ頂ければ幸いです。

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使いやすくてお得なのか?

投稿者---エル・アルコン氏(2001/11/14 22:22:50)
http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

さて、一方でJREが力を入れる商品の使い勝手を見てみましょう。
絶大な人気だった「ウィークエンドフリー」等を体よく改組した「3連休パス」に「土日きっぷ」ですが、中高生を大人の半額、子供は1/4といかにも家族思いの良い商品のように見えます。
一人で使うぶんにはお値打ち感もあるのでしょうが、では家族で使うとなると相当勇気がいる商品に豹変します。

三連休パス:費用72,000円  土日きっぷ:費用48,000円(親子4人家族、子供は2人とも中高生の場合)

この数字は食費や宿泊代その他経費をいっさい含まない数字です。また観光地でのバスやレンタカーも別払いです。待ちに待った三連休とはいえ、東北くんだりの観光で、目的地までの移動だけに7万円以上もかけるのは... 増してや週末の家族旅行、南東北か甲信越で移動だけに5万円近くというのも凄まじいものがあります。1泊2食1万円(これでもけっこう安い選択だが)の宿をとると、前者は20万円程度、後者も10万円を軽く超えます。

このデフレ不況のおり、やはり近場の小さな旅といいたくなりますが、12月以降はだいぶ様変わりします。今回発売中止になったスーパーホリデーパスなんかは、クルマで行くのが手ごろな距離がターゲットであり、また関東平野という地形的性質上、山や高原の観光地に行くにはホリデーパスでは距離不足ということもあり、もっと使われてもよかった商品ですし、存続し、販売を促進すべきだった商品です。

ちなみに、三連休パスや土日きっぷ、そして今回発売開始になる商品の一部にも共通しますが、当日販売が不可というのは非常に不便です。距離が距離だけにあらかじめ予定を立てて予約をするのが一般的とはいえ、2日程度の旅行であれば、当日の天気とにらめっこというケースも多いはずです。スーパーホリデーパスの場合はまさにその弊害があり、ホリデーパスのように券売機販売をしないため、窓口が開くまで買えません。山や高原へ出かける場合、近郊では朝6時頃の窓口が開くのを待っていては遅すぎますし、さりとて前日購入ではお天気が心配です。近年ブームの中高年を中心にした登山、ハイキングブームにこのきっぷが乗れなかったのも、そうした不自由さがあると言えます。

ちなみに、かつてあった中央東線の山岳夜行鈍行が廃止された際、しばらく不定期の快速松本行きが運転されました。しかし、程なく消えましたが、これは急行並みに速かったのが裏目に出て大菩薩嶺(塩山)、南ア(甲府、韮崎)、八ヶ岳(小淵沢、茅野)の時間が悪すぎたのもさることながら、運転日が決まっていたことも一因ではないでしょうか。電車は荒天でも走りますが、登山は遭難しに行くようなものですから、そんな日にいくら動いても乗りません。南紀の釣り夜行も結局消えましたが、運転日をカレンダーに従わせるのではなく、潮目に合せていれば違う結果になっていたかもしれません。


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