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【検証:近未来交通地図】特別リポートNo.041
さぬきび交通サミット2003備忘録
(2003/02/01〜/02)

下記内容は予告なしに変更することがありますので、予め御了承下さい。
当サイトの全文、または一部の無断転載および再配布を禁じます。

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 (無)551ぷらんにんぐでは、サイトオープン時より、『皆様と顔の見える関係構築』を標榜して積極的にオフ会を開催してきました。参加者構成から首都圏での開催が中心になってきましたが、2003年の大型企画第1弾として去る2/1〜/2に『さぬきび交通サミット』と題して瀬戸内海を巡ってまいりましたので、その模様を御紹介いたしましょう。


◆ きっかけ?

 2001年に民事再生法により『破綻』に追い込まれたコトデンこと高松琴平電鉄。「コトデンそごう」の失敗を直接の原因とすれど、その高圧的な経営姿勢が利用者のみならず沿線自治体の信頼をも失った帰結でもありました。
 2002年の秋頃から、コトデンが頑張っているという情報が入ります。経営刷新を図り、ゼロからのスタートを切った新生ことでんを見てみたい、という声が仲間うちから上がったのが今回のオフ会の発端でした。さらにはサンポートを掲げるJR-Sの動向、明石ルートで関西対四国圏流動の変化といった話題もあることから、そこは【検証:】、『利用者の視点で捉える』点を重視して行程が組まれることとなりました。

◆ 行程

 紆余曲折を経て決まった行程は2/1〜/2と公式開催初の「お泊まりオフ」。本企画としては10:15に高速舞子BSに集合、10:30発の「阿波エクスプレス」西日本JRバス便で本四架橋明石ルートを南下し高速舞子BSへ。BSと観光センターを結ぶ斜行EV「すろっぴー」などを見学後、JR鳴門駅から三本松へ。昼食にさぬきうどんを頂いた後、高速大内BSに移動して「高徳エクスプレス」で高松へ。バリアフリー対象受賞駅舎を見ながら「マリンライナー」で瀬戸大橋を渡って岡山へ移動し、17時からのRACDA(路面電車と都市の未来を考える会)主催のゼミに参加し、岡山泊。翌日は希望者がふたたび讃岐に渡って新生ことでんなどを体験する予定でありました。

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◆ Road to MAIKO

 今回御参加頂いたのは、打越健太郎様、エル・アルコン様、KAZ様、かまにし様、Tom様、とも様、和寒様(以上50音順)と当方551planningの計8名。いずれも当【検証:】ではお馴染みの方々です。
 うち5名が首都圏からの参加、ただしルートがバラバラというのも【検証:】らしいといいますか、当初高松集合案もあったことから「サンライズ」で岡山から戻られた方、高速バスを使われた方(それも全員別便)、そして当方は「ながら」〜100系→0系「こだま」乗り継ぎという…。

 で、朝のうちにはある程度舞子に程近いところにいるということで、【検証:】オフではこれまた恒例となっている「プレ企画」が開催されました。集合場所は東浦BT。ピンと来ない方も多いでしょうが、淡路島北部のパークアンドバスライド拠点です。真ん中に弧を描くガラス張りのそこそこな広さの建物があり、両サイドに高速バスと島内路線バス、タクシー乗場が配置されている機能的なBT。すぐ隣の駐車場には多くの車が停められており、さながら規模では「デカイ袖ヶ浦BT」といえば東京の方にはお判りいただけようと。ま、それにしても朝イチにここに集合というのも濃い話ではあります。
 いろいろハプニングもありまして携帯電話の有難さを実感しつつ?、東浦BTでは5名が集合、次の移動地点の明石海峡大橋の袂にある岩屋ポートで2名が合流、ここから明淡高速船で大橋を下から眺めつつ明石へ向かいます。
 岩屋からはちょいずれたところから「明石の蛸」をモチーフとしたたこフェリーも出ており、乗船した高速艇も結構な乗船率、航路もいまだ生活の中に存在感を持っていることを実感しました。で、我々は何故か?船上のオープンデッキへ直行。大橋を横切る航路で横から下からの景色に圧倒されつつ、実際には高速艇ゆえの結構なスピードで生じる強風にも圧倒されっぱなしの小航海でありました。

 地元からの参加者に山陽電車の魅力を聞かされたのですが、結局はJRで舞子へ。現在舞子BS自体には切符発券設備が無いながら、そこから乗るJR系長距離路線はみどりの窓口で確保できるということで回数券及び座席指定を発券。その間に残るお1人と合流して本企画のスタートです。

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◆ バスと列車を乗り継いで

 高速舞子BS見学もそこそこに、5Fのりばに上がればすでに徳島行きNJRB便が入っており、急いで乗車、とりあえず指定座席に座るも乗車はここまでゆえにしばらくして後方に陣取り、いろいろと談笑。何故かLRT話などをしているうちに気づけば大鳴門橋。もうできて20年程経つんですか。大塚製薬の美術館などを横目にすればバスは減速、高速鳴門BSに到着です。
 BSから歩くとしばし、黄色いのりものが目に付きました。既にとも様のサイトで紹介されている昇降設備「すろっぴー」です。ちょうどやってきたすろっぴーに向け一斉にカメラが向けられました…当方もその中にいたとはいえ、一見すると異様な光景かと…。全員で乗車しても結構広い空間、広島のスカイレールの1.5倍はあるでしょうか。するすると坂を下って地上の待合所に到着。乗車時間は1分ほどだそうですよ。
 一同驚いたのが路線バス並みともいえる高速バス本数の多さと、商業施設かい?とすら思える3階建ての立体駐車場。さらにその駐車場が土曜の昼下がりに満車ですからねぇ。ちなみに周囲は鳴門競艇場とボートピア、商業施設も遠めにあるも、関連は望めなさそう。徳島バス営業所があるのにBS待合所とは関連なし、というよりも全く絡まずに徳島バスと鳴門市営、100円バス停がばらばらにあるのも如何なものかと…。徳島バスで移動したJR鳴門駅で改めて地図チェックするとJR鳴門線をまっすぐ伸ばせば丘越えがあるもののBSにたどり着くというところで、だったら…と盛り上がりましたがまぁ現実的にはパークアンドバスライドが大勢なのでしょうか。

高速鳴門BS http://www.koutsu-machi.com/photo-topmu-17.html

 この先は本来、市境どころか県境を越える足の長い鳴門市営バスでの移動予定でしたが、順調に来た鳴門駅で先の予定を確認すると、JRを使えば次の目的地である三本松に早着するということで急遽変更。まさかキハ47に乗るとは思っていなかったのでは?さらに「うずしお」号でN2000系振子車もゲットで一同御満悦?…ただ当方的には185系が来て、以前和寒様と繰り広げたJR-Sカラーリング是非生バトルをという思いもあったものですから…。ちなみに3連でおおむね6割ほど席が埋まる乗りでした。
 つれづれな会話を交わしているうちにあっという間に県境を越え、今回のオフ会のタイトルでもある讃岐の国へ…ちょうどお昼も過ぎ、おなかのほうも減ってまいりました。

色彩から考える新幹線エクステリア論  ../log071.html

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◆ うどんの国からMOMOの国へ

 「うずしお」を三本松で下車、駅から10分弱ほど歩いたうどん店「大浜」で昼食。かき揚げが大きいということでしたが、本当に大きかったですねぇ。あと、お店は一般店(セルフではない)でしたが、そもそもさぬきうどん店におでんがつきものなのは意外と知られていないようで。あれ、あるところには夏もありますよ。当方はおでんはいまいちでして、贅沢に天釜うどんをチョイスしましたが、海老も大きいのに750円とはお安いです。東京なら2000円は取っても大袈裟ではないほどでした。皆様満足いただけたようで。

 三本松駅に戻りしばし談笑。大川バスの待合所には思いっきり廃車発生品のシートベンチが。当方はコチョコチョと動いて駅からチョいの四国高速バス無料駐車場を発見しましたが駐車はゼロでした。結構本数のある大内(おおち)BS行きシャトルバスで移動、といっても運転手が目を丸くしていましたから日頃の利用も知れるところ?車内掲出ポスターにサンタも乗る乗る高松−神戸線的なものがあって、打越様えらくお気に入りでしたねぇ。バスの運転士はJRと四国高速だかのマスコット、その隣りには激務から開放された?トナカイたちが喜んでいるという、まぁ芸の細かいデザインではありましたが。
 大内とらまる公園のそばの大内BSをしばし見学。とらまる公園というのは西日本初の公立人形劇場のとらまる座というものらしいんですが、ま、よく分かりません。それよりもたまたまダリ彫刻展を開催中で、特にダリファンのエル・アルコン様は驚かれていました。BS自体はそこらの駅舎より立派な感じで、隣接の公園駐車場にもそこそこ車が停まってましたよ。

とらまる座 http://www.shikoku.ne.jp/toramaru/

 大内BSからは徳島発高松行きの高徳エクスプレス徳島バス便でJR高松駅前へ。車内は15人ほどの乗りで、若い人が多かったですね。三々五々席につき、しばし快調な走りに身を委ねます。高松中央ICを降りてR11をさらに進むのにしばし渋滞。このあたりはロードサイド店がひしめき合う地域、これまでJR駅付近しか知らなかった当方には高松市域の広がりに正直驚きました。そんなロードサイド店の一つゆめタウンでは高松発便用に待合所も設けられています。栗林公園前をさらに北上すれば高松市内中心部。ことでん高松築港駅や港を掠めるようにすればJR高松駅に到着です。

 高松市内の渋滞が誤算で、バスターミナルから駅まで小走り、急いで切符を購入すればもうマリンライナーの発車時間、バリアフリー対象受賞の駅舎をもう少し見る時間があっても良かったんですけどね…。
 マリンライナーも各車両座席が適度に埋まる乗り。先頭車まで進んでなんとか2ボックスを作ってふたたびトークタイム。丁度乗車列車が転換クロスとあっては、転換クロス「功罪」論が大盛り上がりとなりました。これは是非BBSで徹底的にやるべきとも思いますが、とりあえずは「私見」を廃して見ることからお勧めしておきましょうかぁ?
 坂出で乗客を増やすも降車もあって瀬戸大橋はほぼ着席定員。それにしても丸亀に父の実家がある当方にとっては四国側から先ず渡るのはいまだに不思議な感覚ではあります。与島では当方思わず身を乗り出して東側のKFWを見つめます…なんでも鳥取の建設会社が買ったようで、今後どうなりますか。
 児島・茶屋町で乗客を増やし、立席多数で岡山へ。さぁ、MOMOですよ〜。

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RACDAオフ「後」に乱入! ◆

 駅前地下街を歩きつつ、「何で半年でまた歩いてるんですかね〜」と。まさに昨年夏のMOMOオフがここで花をつけた感じですよね。そして果実に至る、いや至らせるには…と思うまでに差ほども時間が掛からないことになるとはさすがにこのときには思ってませんでした。

岡山MOMOオフ会備忘記  ../../topics/neotrans/log340.html#3

 とりあえず駅から1キロほど離れた宿に移動しチェックイン後、程近い天満屋一体の繁華街をそぞろ歩きにしばし、城下電停から岡山駅方面へ走るMOMOに遭遇した後、セミナー会場でRACDAの総本山といっても過言ではない禁酒会館へ。当方場所がウロながら、それなりの中層ビルあたりをイメージしていたら見つかりません!…周辺とそこだけ時間がずれたようなたいそう古めかしい洋館が目的地でした。
 で、外からそこの2Fを見上げると、ガラス越しに人が沢山座っているのが見えました…当方が偵察に行くも、「講義」の真っ最中で30人は軽く居る様子。さすがに入るのがためらわれ、一同確認の結果とりあえず講義終了後に、昨夏にお話を伺う機会を得、今回も気軽にお誘い頂いたRACDA岡会長に挨拶だけでもしようということで、タイミングよく来たMOMOに乗り東山往復に急遽変更と致しました…夕闇迫る中、MOMO車内の白熱灯がイイ感じになっており、中目良し外見良しといったところ。初乗りの皆様如何でした?

 岡山駅前に一旦戻り、電停近くのマックでしばし談笑…まさかこのマック、あとでネタで出てこようとは!
 時間になり再度禁酒会館へ。議論が白熱してか予定よりちと遅れての終了まで外で待っていましたが、頃合を見て入室。昨夏MOMOショップで岡会長に引き合わせて頂いた斉藤様、さらには岡会長に御挨拶、「東京から来てくれたんよ〜」と場内に声掛けされ、そのままティータイムということで、我々から自己紹介をさせられてちょいテレです。ICカードがテーマということで、参加者の方が得意げに(!)オクトパスカードを示されたので、こちら側からはりんかいSuicaやせた○などで応酬?するなど、わきあいあいの雰囲気で進みました…ただどうしても話題としてMOMO話が先行したきらいもあって、ゼミ主旨とずれたかな?という気もしましたが…。
 で、このあと岡会長の一声で懇親会が近場の中華料理屋で行われることになり、我々含め16名が参加され、細長のテーブルになっていたこともあってブロックごとの議論となりましたが、各所大盛り上がりだったようです。

RACDA http://www1.harenet.ne.jp/~racda/

 気づけばその中華料理屋で2時間以上、22時半くらいにお開きとなり、岡会長は翌朝に京橋の朝市に参加されるということでここでお別れ、その後なんとはなしに残りのメンバーが佇んでいましたが、では3次会ということで天満屋方面へ移動。しかし見事に灯が落ちています。昨夏のMOMOオフ前に行った松山大街道よりヒドイ、というくらいの静けさです。30分以上彷徨った挙句に結局見つけたのは天満屋外れの居酒屋。ここに入ったのはわれわれ含めの9名、そのあと小1時間ざっくばらんな話をしておりましたが、当方はこの時点でかなり疲れておりまして、あんまり記憶がありませんねぇ…。

 で、宿の門限の1時前となりそろそろということで、最後までお付き合い頂いた地元の方と別れ、宿に戻ります。コンビニに立ち寄り飲み物などを買って、明日は基本的にフリーということを確認後、岡会長も出張る京橋朝市に参加される方は7時過ぎにロビーに集合として一同解散と相成りました。
 当方は部屋に入って「すぽると」を横目にシャワーを浴びてさっぱり。メールチェックもBBSには書き込み無く、さて寝るかとチャンネルを変えていくと、NHKでは青空の中光る物体がバラバラになりながら横に流れていく光景…テロップに「シャトル不明 空中分解か」を見ても、この日は丁度テレビ50周年ということもあって、ずいぶん前の話(再放送で)をやっているななんて思ったのですが、どうも違いそう…この時点では断片的な情報が繰り返されるだけで民放に変えても何処も触れられていなかったことから、とりあえずNHKをつけっぱなしにして寝る事といたしました。

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早起きの得は盛り沢山? ◆

 当方自身は京橋朝市とやらにあまり興味が無かったものの、前夜の眠りが浅かったのと、このあと父の実家に寄る際の手土産を求めて行くこととしました。一応の集合時間に集まった方々と出発、西大寺町電停から程近く、旭川の河川敷を利用したカタチで京橋朝市は開催されていました。
 当方あまり興味がなかったのは、どうせ観光チックなものなのかなと思ってのことだったのですが、いやいや地元に溶け込んだ朝市でした。歴史は浅く15年ほどとのことながら、50軒をゆうに超える出店は産直品を中心に生花からインド料理まで幅広…。さぬきうどんで朝食をと思っていたら岡会長と遭遇、とりあえず昨日の礼をと思いきや、忙しそうですので手短に。そののちあたりをプラプラしていると、再び岡会長と遭遇、「ちょっとあのテントに寄って」とお誘いを受けたところが運営本部!コーヒーをご馳走になり、軽くと思いきやここで第3ラウンドに突入!

京橋朝市 http://www.love-fruits.com/asaichi/

 ちょうど朝市会場から橋を渡るMOMOを見かけていたので、早朝運行は時刻表ではなかったですよね、と振ると、朝市ということもありつつ適宜動かしている由。平日もテストを兼ねているようで、かの川島令三も岡山駅頭のマックからチェックしていて見かけたという話を岡様にされたということで、おもわぬ「ネタ」でした。それにしても結構な規模の朝市ですねといえば、今日は備北が雪で出店数が少ないとのこと。ただまあ見事に統率が取れているというか、あぶれ客狙いの露天商などが出ていないことや、交通整理の兼ね合いからも警察側との折衝が大変だったのではと振ると、ここからが独壇場!
 朝市企画の出所は、瀬戸大橋架橋に伴って廃止された国鉄ホバークラフトを、存命中に旭川を北上させ岡山市内直通とすれば本四間の別チャンネルになるという構想で、このとき岡会長32歳。恐る恐るのままに商工会議所、市、県と話が進み、国鉄四国総局も興味深々だったそうですが(実際瀬戸大橋開通後も1年間宇高航路を高速艇で残していた)結局はこの話は無くなったものの、岡山市内活性化という観点から、まずは朝市をやってみようかということで、ホバー話の縁からとんとん拍子に進んでいったそうです。
 このほか何事においても結局は人とのつながり、ひょんなところで分からないということをいろいろな体験談を交えて伺うことが出来ました。

 そんなこんなで1時間ほどお忙しい岡様から貴重な話を伺うと、次の予定があるということでお開きとなり、改めてお礼を申し上げてお別れしました。われわれは折角なのでということで旭川を渡り中納言電停で、隣の小橋電停の乗降風景をチェック、MOMOで岡山駅へ。もうちょい時間があるということで件のマックに入ってしばし休憩。当方はここから単独行動と相成りました。

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さぬきび復習旅 ◆

 その後当方は丸亀の実家に顔を出した後、高松へ移動し、昨日のR11沿いのゆめタウンや天満屋ハピータウンを巡るただいま実証実験中のレインボー循環バスで瓦町高松天満屋へ。ちょいややこしいのが、栗林公園あたりまでの市街循環ショッピングバスが100円、市民病院ループバスが150円、市内循環のレインボーが200円とそれぞれ均一料金がわかれる点。同一経路を走る場合も多く、ゾーン制にするのか、100円あたりで割り切るのかは難しいトコロかもしれませんね。高松駅でショッピングバスとの乗りを見ましたが、巡回経路が違うもののショッピングバスのほうが乗っていたような…。
 瓦町駅を見回して高松築港へ移動の際に引き当てたのが長尾線の「ことちゃん遍路号」。瓦町では元京急1000形と、高松築港では元京王5000系との並びも見られて良し良し。なによりも各駅構内に「イルカBOX」とその回答であるインフォメーションが掲げられており、会社側が丁寧に質問要望に応えていたのが印象的、冗談抜きで「要るか?」と問われたことでんの0からのスタートを知る思いがしました。

 高松港でフェリーの出航シーンを見、船客ターミナルにある宇高連絡線記念展示場を見学してバスターミナルへ。15時発の丸亀始発大阪行きNJRB便は半数ほどの乗り、15:20発の阪急梅田行きは6割ほどの乗り。こちら15:25発のたかなん南海便は8割ほどの乗車で発車、乗車時にはスタンプが押され、これは結構浸透している様子、実はこの2月5日からJR-阪急系統が同運賃に値下げするとともに同じポイント制度を導入したことからも伺えます。
 県庁通り、ゆめタウン、高松中央インターで計7名を拾い、高速BSは大内まで乗車はなしも引田・鳴門西で1名ずつを乗せて満員に。10人弱が佇む高速鳴門BSを横目に昨日の道を復習、手持のFMラジオも関西圏が綺麗に入るようになります。
 車内構成は前より1/3が職場旅行然としたオジサンたちが占め、後方は比較的若い層で男女比もほぼ同じ程度。オジサン軍団は出発前に酒盛りモードに入るも、途中乗降があったり車内が静かということもあって不完全燃焼チック?

 あっという間に明石海峡大橋を渡ると本四海峡便が3台連なる高速舞子BSを眺めつつ舞子トンネルから垂水JCT、3セク短絡線のような阪神高速5号線を抜けて第2神明、再び高速3号線も京橋で降りてハーバー乗り継ぎを実見、六甲アイランドの夜景を楽しみつつみたびの高速5号線で一気に大阪へ向かいます。尼崎からUSJ・天保山を眺めつつ都心方面へと向かい、定刻より10分近く早着で南海なんば高速BT…にというかサウスタワーホテルエントランスへ。実は高松市内で15分程度遅れており、さりとてさほど飛ばした感が無かったことからダイヤは余裕が見られているのかも(…法定速度走行可能かで騒がれたのがここの路線でしたっけ?)。

 この日は当方大阪泊、翌日に近鉄アーバンライナーとJRTB「中央ライナー」を乗り継いで帰京致しました。


…というわけでつれづれにさぬきび後始末を書いてまいりましたが、参加者の皆様の多くが収穫を沢山お持ち帰りになられたかなぁと思いつつ、それらを今後どのように【検証:】に反映してゆくかを、ちょいじっくりと考えてみたいところですね。
 当方もいろいろと仕掛けてまいりますのでどうぞお楽しみに…。


渡りにバス?
 投稿者---551planning(2003/03/18 04:17:06)

 「さぬきびサミット」の帰路、「たかなんFOOTバス」に乗車したことは書きましたが、その出発点であるJR高松駅前高速バスターミナルがこのたび変わるそうで…。

さぬきび
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繁盛する高速バスに、衰退する船会社の施設を充てろ!! 香川県の英断(2003/02/17Response)http://response.jp/…

 左の写真1枚目は2001年夏に撮ったものですが、右手奥にすっくと立つ建物が移転先である船客ターミナルビル。ここの1Fが乗船券発売カウンター…予定のスペース、2Fが待合室となっていて、3Fには宇高連絡船記念コーナーがあり、先述の通り当方も立ち寄っていますが、各航路はより桟橋近くに発券所を構えていてビルのほうは機能しておらず、確かに「常駐者」の存在を感じさせる虚ろげなスペースと化していました。

 一方2枚目は、現在のバスターミナル待合室を外から撮ったもの。そもそも狭いスペースに「たかなんFOOT」が小屋を置いたものですから、常にごったがえしている状況、当日は寒かったのですがバスの入線まで外で待つ人もかなりいました。そもそも「たかなん」発券を従来のスペースで対応させればいいものを、そこは縄張りが…ということなのでしょうか。

 ともあれ、「渡りに船」ならぬ「渡りにバス」。急成長を遂げた高松発着高速バス路線ですが、最近は大阪線(JR・阪急系連合)の値下げ時の誤買問題や徳島線からのJR-S撤退など宜しからぬ話が多かっただけに、利便性向上を上手に訴えて欲しいものです。

サンポート高松 http://www.pref.kagawa.jp/sunport/

幻の「高松駅高速バスターミナル」
 投稿者---551planning(2004/10/04 17:48:03)

 もう1年半前になりますか、【検証:】の現地会さぬきび交通サミット2003のリポートで触れたのですが、仙台よりも早くに“激戦地”となった大阪−高松間の高速バス路線の急成長で手狭になっていたJR高松駅前バスターミナルについて、高速バス発着場所の移転話があったのですが、残念ながらぽしゃってしまったそうで…。

高速バスターミナルの整備計画を断念(09/28四国)http://www.shikoku-np.co.jp/news/…

 計画では現在の場所から道路向かいにある高松港旅客ターミナルビル内1Fのフェリー用発券所(…しかし船着場と距離があったことなどからスペースの多くが空いていて閑古鳥状態)に高速バス発券所機能をそっくり移転、別途バス発着スペースを整備するというもので、同所2Fには広い待合スペースもあることから利用者サービス向上とスペースの有効活用からそう難なく進むものと思っておりましたが、JR駅舎から倍以上の距離となることが事業者側に嫌われた由…。

 確かに現在地は駅前広場の一角でJRやタクシー・路線バスなどとの接続はいい一方、当時も書いている通り発券所は最低限のスペースの上にたかなんFOOTバスの小屋が増設されたりとより手狭になっていて待合スペースがほとんどない状態、外で待つにもほぼ吹き曝しという感じではあったので難ありと云わざるを得なかったのですが(尤もその後サンポート高松二次整備の進展で周辺状況が激変しているものと思われますが、基本的なスペース状況はさほど変わっていないのではないかと…)、もうひとつ市内や周辺各所にP&R拠点整備が進められたことでの乗降地分散化ということもあろうかなとは思っているのですが。
 それにしても旅客ターミナルビルのかのスペースがどうなっているか、気になります。

明淡高速船値上げへ
 投稿者---551planning(2003/03/30 04:18:37)
─明石−岩屋航路はたこフェリーへ一本化が望ましい
 └バス万能ではない
  └カギは舞子か岩屋か
─橋が無かりせば...
 └回顧も含めて

 さぬきびサミットプレ企画で利用した明淡高速船。土曜日9時台ということもあってか乗船した高速艇も結構な乗船率、明石海峡大橋架橋5年を経てなお航路もいまだ生活の中に存在感を持っていることを実感したものですが、やはり現実は厳しいようで。

神戸 http://www.kobe-np.co.jp/…

 97年の約264万人から昨年は113万人とまさに半減、『航路存続も危ぶまれる』状況という言葉が重いです。普通運賃で現行410円が500円と「ワンコイン航路」とは聞こえがいいでしょうが、平均で14.3%の値上げ幅は結構なものと認識します。ライバルである海峡シャトル(高速舞子−岩屋ポート・淡路夢舞台)が400円、岩屋対明石ではまだまだ競争力維持も、広域流動という観点では厳しさが募ります。

 播淡連絡汽船と淡路連絡汽船が共同運航していた「大橋前」は3時台からあり朝ラッシュ時には最短10分間隔で便が設定されていたほどですが、「大橋後」は便数を落とさないまま逆にほぼ毎時20分間隔のフリークェンシー性を有効時間帯に拡大、また神戸からのUSJ航路設定など攻めの姿勢を見せていましたがUSJは敢え無く撤退、並行航路でもあるたこフェリー(明石淡路フェリー(1954年道路公団フェリー(日本初の本格カーフェリー)→61年明岩海峡フェリー(民営化、98年明石フェリーに改組)→2000年航路廃止の瀬戸際で3セク化)が一般旅客開放になったことも影響したものと思われます。01年には事業会社を「明淡高速船」に統合しスリム化により運賃維持を図ってきたのですが…。

 航路自体は激しい潮流を切り裂き、かつそれこそ大橋をくぐるというダイナミックなものとも云えるだけに今後の善戦を期待せずにはいられませんが、傍目からは「たこフェリー」が「フェリー」であることをポイントとも見ますし、社名以上に「色をはっきりさせる」必要があるように思うのですが、高速艇といっても13分とフェリーの20分との差をどのように評価するか。さて…。

明淡高速船 http://www.meitanship.com/
たこフェリー http://www.taco-ferry.com/

明石−岩屋航路はたこフェリーへ一本化が望ましい
 投稿者---エル・アルコン氏(2003/03/31 20:31:21) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 明石−岩屋航路の存在意義は、旅客に関して言えば明石市街が主たるターゲットという完結した流動でしょう。明石から鉄道に乗ってとなると、明石港から駅まで少し離れており、まがいなりにも駅直結の舞子−岩屋シャトルに背を向ける理由が見つかりません。
 明石起点の交通があれば、明石を中継地としてアクセスする意義もありますが、せいぜい免許センターへの神姫バスくらいです。

 もちろん明石がある程度拠点性があるから成立している面は否めず、神戸まで出るには及ばない、それでいて垂水や大久保でもないニーズを上手く掴める規模の街という感じでしょうか。
 意外なところとしては魚介類も大消費地へのアクセスということで対岸の明石に上がるケースが多いことで、買い物は明石という意識があるのでしょうね。

さぬきび

***
 この航路の存在意義は実はフェリーの方が高く、神戸淡路鳴門道の本州側の最初のICは垂水市街地からかなり入った垂水ICです。併設のJCTから次の出口は西が第二神明北線の長坂IC、次いで玉津ICで、東は須磨ICです。垂水ですら商大筋交差点が絡む渋滞が心配ですし、明石への道は遠いし渋滞が心配という感じです。
 そういう意味で、クルマの場合は加古川や須磨以遠というある程度先の流動対応にならざるを得ず、旅客流動よりも明石に上がる意義は大きいのです(極端な話、舞子ですらフェリー経由の方が速いかも)。
 現在、高速艇が13分、フェリーが20分の所要ですから、高速艇のアドバンテージはほとんど無いといった感じです。逆に高速艇とフェリーの並存は明らかに無駄で、航路の特性と意義からいうとフェリーに統合した方がいいでしょう。

 ただ、単純に「たこフェリー」に一本化といかないのが悩ましいです。
 つまり、バスの拠点である岩屋ポートに着くのは高速艇で、たこフェリーが着くのはメインの縦貫線ではなく逆向きの西浦線バスで1つ目の片浜バス停前です。歩くとゆっくりめで10分程度で、このミスマッチをどうするか。岩屋ポートを片浜に移設するか、岩屋港にフェリー設備を建設するかという難しい選択を強いられるのです。

 現実的な対応としては、縦貫線を片浜始発、まあスペースの問題もあるので、道の駅あわじを折り返しポイントにして、西浦線とシャトルは岩屋ポート(岩屋)発着。
 いっそ縦貫線、西浦線とも岩屋ポート−片浜−道の駅−バイパスの循環コースを回るようにして淡路IC停車便との接続考慮という手もあるでしょう。さらに淡路IC(SA)を高速鳴門のようにすれば、幹線交通と域内交通の有機的結合も図れるというものです。

バス万能ではない
 投稿者---安田氏(2003/04/05 01:00:28)

 地元の話で、初投稿です。駄文お許しを。

 いまだに、地元での呼び名は旧社名の「バンタン」でして、淡路側での密着感は、舞子行き高速バスやフェリーなどと、比較になりません。

 フェリーと競合する昼間でも、フェリーを利用する一般客は、数知れています(ソースは見つかりませんでした。あしからず)。

 高速艇といっても13分とフェリーの20分との差をどのように評価するか。

 ズバリ、地の利と本数でしょう。岩屋からの時間で考えますと・・・

明石ダイエーまで(岩屋には、それなりに使える店舗がありません)
  播淡 :航路13分+明石港から徒歩約4分。
  フェリー :航路20分+明石港から徒歩約8分。
*時間以外にも、フェリーでは、長く、暗く、滑りやすく、急な階段を上下しなければなりません。
   
三宮まで
  播淡 :航路13分+明石駅まで徒歩7分+JR新快速15分
  バス :バス13分+舞子駅まで徒歩3分+JR快速18分
*意外にも、バスもフェリーも、時間的に、アドバンテージがほとんど無く、運賃差もごく小さいんですね。

 淡路IC(SA)を高速鳴門のようにすれば、幹線交通と域内交通の有機的結合も図れるというものです。

 自家用車との結合という意味でしたら、すでに岩屋で実現されてます。ポートビル前の、広いロータリーが活きています。
 高速道路上のバス停では、ほぼ全てで、隣接地に無料駐車場があります。
 島内バスとの結合という意味では、すでに東浦ターミナルがありますし、北淡インターでも乗換は便利。また、舞子−津名の一般道経由の急行バスも走っています。

 では、将来、どうすればいいのかと、問われそうですが、播淡・フェリー・高速バスのうちで、岩屋側からみて、いちばん必要性の薄いのは、高速バスであるとだけ書いて、筆を置こうと思います。

***
 そういえば、広島方面でも、似た例、ありましたよね。

 おつきあい、ありがとうございました。

カギは舞子か岩屋か
 投稿者---とも氏(2003/04/05 13:19:48) http://www.koutsu-machi.com/

 ともです。
 安田様、よろしくお願いします。地元の方にというのは怒られそうな話ですが、お付き合いのほど。

 淡路側での密着感は、舞子行き高速バスやフェリーなどと、比較になりません。
 意外にも、バスもフェリーも、時間的に、アドバンテージがほとんど無く、運賃差もごく小さいんですね。

 確かにそうですね。舞子からでは快速ですが、明石は新快速です。この差は大きいですね。
 さらに言えば舞子にしても歩きはつきもので、どうしたって乗り換えて以降は生じます。

 安田様が数字をお持ちで・・・ということですので、ちょっとだけですが。
 私が昨年、舞子BSにて目測で数えたものですと、いわゆる海峡シャトル便はおおむね1便15〜20人程度。
 朝夕ラッシュ時は別としてそんなものです。船については1便20人程度。朝夕も同じく多くなります。ただし、若干異なる傾向はバスが通勤・通学が多いのに対し船は行楽・買い物といった雰囲気の流動が多くなっています。土休日は双方ともに増えますが、増加はバスのほうが多いようです。
 これを見るといわゆる「使い分け」がされているといえましょう。

 では、将来、どうすればいいのかと、問われそうですが、播淡・フェリー・高速バスのうちで、岩屋側からみて、いちばん必要性の薄いのは、高速バスであるとだけ書いて、筆を置こうと思います。

 この辺は判断が難しいのでしょうが、船には船の、バスにはバスの特色があり、天候に左右されないというのがバスのメリットであり、船は本州側アクセスがメリットになります。
 そうなった場合、やはり高速バスは残っていくでしょうし、またバスに存続の意味はあるといえます。

 仮に2者を競合関係と見るとして、バス側になんら手が無いわけではありません。
 舞子BSがパンク状態という現実があるため、これ以上の増便は困難ですが、仮にこれがクリアできれば岩屋経由の東浦など路線再編を含め可能性はあります。
 ましてや東浦線が常時30人以上という慢性的混雑であり、津名線も乗りが良い(東浦で降りる人が多い)ことを考えると、東浦・大磯線やシャトル線を岩屋経由東浦に切り替え、西側を廻る路線との結節を岩屋として・・・といった策をバス事業者が打ち出してきた場合、明淡にあたえる影響はさらに大きくなるでしょう。
 現実、シャトル便を含めた本州淡路線の利用者数は堅実な伸びを見せているようですし今の1時間2本が4本になったとしたら・・・打撃とすらいえるかもしれません。

 私は高速船は残すべきと考えますが、今のままでは若干弱い。明石市側の努力なのでしょうが、明石駅との結節性を高める(せめてアーケード化)ことなどの手を打つ必要はあると思います。
 逆に、岩屋に高速バスが無ければ岩屋の地位はあっさりと東浦や北淡に持っていかれる可能性は否定できません。今はシャトルと船という選択性が利用者に評価され利用されている可能性があるからですね。微妙な天候の日に岩屋で船というリスクを負うのならバスへという流れも生じかねません。
 両者を両立させるような施策を淡路町が積極的にとれるかどうか、そして舞子BSの拡充が進むかどうか。そこがカギではないでしょうか。

 まとまりませんが。ではでは

橋が無かりせば...
 投稿者---エル・アルコン氏(2003/04/21 11:43:09) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 20日、明石海峡は停滞する前線の影響で濃霧が発生しました。明石大橋が海峡ではなく霧の海に浮かぶような光景で、霧は海面近くを覆うように立ちこめました。
 雨は小止みで風もない状況で、大橋の通行に支障は全くなく、規制もなかったのですが、明石海峡の視界が極端に悪く、岩屋港付近がかろうじて視界が利いていたせいか明淡高速艇は運行しましたが、片浜付近は視界が悪く、たこフェリーは少なくとも昼前まで欠航していました。

***
 春の天気としては別に当たり前の低気圧の通過による崩れですが、それに伴う濃霧により本州−淡路島間の海上輸送があっさり途絶したことは、改めて海の難しさを教えてくれますし、明石大橋が無かりせばと考えるとなかなか深刻なものがあります。

 もともと明石から岩屋はフェリーでも20分程度。まあ大阪や神戸起点ですと姫路程度の時間距離で、実際の距離としては加古川あたりよりも近いのですが、今までイメージも流動も「離れた場所」というものでした。ですから明石海峡大橋の架橋とそれに伴う高速バスの爆発的な増殖は、「陸上交通」により結ばれたことで、本来の「距離」と「時間距離」に従った流動を取り戻しつつある過程といえます。

 本四架橋にかぎらず、離島全般において架橋に対する批判があるのですが、対岸の灯がはっきり見える程度の距離であっても、気象状況によってはあっさり途絶します。いつ回復するかもお天気任せであり、明石や岩屋もそうですが、桟橋近くに宿屋があるのもそうした産物ではないでしょうか。
 「三日遅れの便りを乗せて...」は伊豆大島を歌ったご存知都はるみの「アンコ椿は恋の花」ですが、例え百万都市の対岸にあっても「風まかせ」の生活を「島」に住む人が強いられることを良しとすべきか。便りが遅れるくらいならまだいいですが、生活物資の輸送や救急医療なども「風まかせ」として果たして良いのか。
 いわゆる「本土」も含めて島国である我が国の国土を考えた時、忘れてはならない視点でしょう。

回顧も含めて
 投稿者---安田氏(2003/04/25 10:31:32)

 20日、明石海峡は停滞する前線の影響で濃霧が発生しました。
 たこフェリーは少なくとも昼前まで欠航していました。

 岩屋辺りは、西・北からの強風が直接入らず、荒天にはそれなりに強いものの、西・北からの微風では、吹き溜まりとなってしまい、欠航がしばしばありますね。
 また、明石海峡大橋の橋脚によって、航行海域自体が狭くなってしまったのも、大きな理由だろうと思います。

 以前、淡路フェリーの須磨−大磯航路がありましたが、こちらは、濃霧による欠航がほとんどなく、よほどの荒天で無い限り、運航していたと記憶しています。
 当時のラジオCMでは、「海のハイウェイ♪淡路フェリー淡路フェリー♪」でして、渋滞が頻発する、R2須磨−舞子間を通らなくて済み、まさにハイウェイでした。
 「安い明石フェリー」か「確実で速い淡路フェリー」という選択が、「安い明石フェリー」か「確実で安い明石海峡大橋」に変わった感じでしょうか

http://www.ura.co.jp

立体ルポ・明石海峡霧景色  投稿者---エル・アルコン氏(2003/04/21 11:43:09)
 http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 20日の日曜日、お天気は優れませんでしたが航路とバスの関係などをチェックすべく明石海峡エリアを見てきました。ポイントは岩屋航路と淡路ICバス停の使われ方。それと気になっていた学園都市駅発着のバスの観察です。

●学園都市−洲本線
 最初は学園都市駅8時30分発の淡路交通洲本行き。津名一宮ICまで神戸淡路鳴門道を行き、津名港経由で洲本に至る便です。
 地下鉄で学園都市に降り立ち、高速バスはこちらの案内に従い駅前に出るとけっこう立派なバスターミナルがあります。市営、神姫、山陽の各社が発着しますが、西神ニュータウン内の路線のほか、垂水や舞子を短絡する路線のターミナルでもあります。
 けっこう賑わってますが、高速バスはと見るとなんとターミナルには入らないようで、少し離れた屋根も無い路上停留所に案内されました。淡路島、徳島方面のほか東京への夜行バスもここからとのことで、バス、電車乗り継ぎや待つことを考えると好ましくない状況です。

 発車まで10分近くあるの状態ですがもう到着しており、しかもけっこう乗客がいます。結局15人で発車しましたが、日曜朝の下りで15人は想像以上です。すぐ横道に入り、駅周辺を大回りして路上停留所のある道路の逆方向へ。ほどなく第二神明北線の学園前ICに近い小束山6丁目交差点を左折、道なりに進んで垂水IC入口まではわずかに7分ですから、本線BSである高速舞子は別として、本州側の最初のIC最寄り駅ということになります。
 ちなみにこの道、第二神明北線に並行するR2西神戸バイパスの延長線で、垂水ICの先で垂水−名谷の道路にぶつかって終わりますが、その先須磨方面への用地がぽっかりみえます。垂水の商大筋の混雑を考えると、もう一本一般道が欲しいのですが...

さぬきび  垂水ICは明石海峡大橋方面の専用出入口。すぐに舞子TNに入り、出ると高速舞子。2レーンのBSは賑わってましたが、ドアが開くや否や乗り込む人の多いこと。徳島線でも、P&で人気の東浦線でもないのになぜと思いつつ数えると21人。都合36人乗車には驚きです。
 乗りきってなお2番乗り場で後続の淡路島内路線を待つのが10人以上、1番乗り場でシャトルと徳島線を待つのは20人以上とたいへんな賑わいでした。

 明石海峡は雨は上がってましたが霧に霞んでおり、眼下の岩屋港も隠れてます。舞子からわずか5分で淡路SA、学園都市から450円、舞子から400円となっています。
 BSについて驚いたのは、舞子の乗車も驚きですが淡路ICで降りる人の多いこと。10人のお遍路スタイルの団体がいたことを考えても、26人降車はいったい何があったの?という感じです。
 通路を通ってSAに向かう人とそのまま上り線BSの脇から外に出る人に別れますが、団体と若干名はSAへ、残りは外へすぐ出ました。

●淡路IC発着観察
 BSに残って次の9時2分発の舞子始発西淡・福良行き(淡交)を見ると10人程度の乗車でしたが、さっきの洲本行きの影響でしょうか、3人が降車。なおこの系統は淡路IC以南の本線BSを含めて、乗降ともに取り扱っており、島内移動にも使えます。

 このあと上りBSに移動して観察を考えていましたが、下りSAからも見通せると分かり、賑やかなSAに移動。海峡と大橋を一望する展望台から見ると、海面付近に霧が立ち込め、霧の海にかかる橋です。
 その上り便、休日のお出かけ需要の時間帯ですが9時18分の西淡・福良発舞子行き(淡交)は乗車1名、降車2名。23分の学園都市行き(淡交)も乗車1名とささやか。下り便シャトルはけっこう乗っており、上りもそこそこ乗ってるんですが、淡路ICの利用は少ないです。圧巻は9時38分の東浦発三ノ宮・新神戸行き(本四)で、淡路IC乗車はゼロでしたが舞子行きの続行便を従えて2台ともほぼ満席。その後の9時48分の福良発舞子行き(淡交)に1人乗るまでを見届けて去りました。

●岩屋港
 上りBSの脇から外に出ます。淡路島公園への主要道に面していますが、淡路ICの出入口とR28があるだけで岩屋集落まで距離があります。車寄せも無く自家用車での送迎にも向かない作りです。
 まあ下りということもあって集落内を抜けて海岸線まで10分強。岩屋港には15分程度という感じですが、淡路町岩屋の集落を基準にすると、岩屋港も必ずしも中心ではないです。

 ターミナルは昔日の栄光を伝える感じですが未使用部分が多く時の流れを感じます。500円への値上げについて、播淡聯絡汽船、淡路連絡汽船時代からの経緯まで説き起こして説明しているポスターが揺れていました。
 ちょうど10時13分着の明淡高速艇が入港。25人ほどが下船し、折り返しの20分発も同程度の乗船。
 縦貫線接続は10時半に急行福良行き、西浦線は47分ですが乗り継ぐ人はほとんど無く、急行に3人だけでした。見ているとタクシーを拾う人や桟橋の駐車場に行く人も少なく、そのまま街中に消えていく比率が高いように見えました。

 桟橋の向かいにある高速バス乗り場からは22分発のシャトルが出ましたが、夢舞台始発ながら夢舞台からは0人、結局18人で出発です。その後の40分発の高速艇は到着20人程度で乗船が40人程度。西浦線に乗り継ぐ人が3人いました。
 南鵜崎シャトルが到着し、7人全員がシャトル乗り場に移動。42分には縦貫線普通がつきましたが、降車9人は船3、バス1、あとは街中です。

 44分に舞子から着いた淡路交通の2ドアエアロのシャトルは21人乗車でしたが、10人が夢舞台へ乗り通し。ここでの圧巻は47分の舞子行きシャトルで、夢舞台からは1人ですが、ここで乗りも乗ったり41人の都合42人。明石所属でリムジン表記のある神姫の新車ですが、そのうち明石管内から伊丹か関空に出すんでしょうか。

●花バス
 ちなみに観察中に「淡路花バス」と書かれたみなと観光バスの小型バスが出入りしてますが、これは5月25日まで開催の淡路花博2003に合わせて運行の北淡路地区ループバスです。平日60分、土休30分ヘッドでの運行で、岩屋、松帆の湯、あわじ花さじき、震災記念公園、東浦BT、夢舞台を回ります。1日乗車券1000円ですが、1回乗車の料金を失念...

●航海、そして上陸
 さて、たこフェリーの様子をと片浜に移動しました。
 途中淡路町役場があるなど、岩屋港と片浜の間が中心と言うことが分かり、西浦線以外のバスはあとちょっとで引き返すイメージ、とはいえ目くじらを立てる距離ではありません。

さぬきび  7、8分歩いてさてフェリー乗り場と思ったら、正面に「岩屋−明石 霧のため欠航」の掲示。確かに橋上や淡路SAから見た様子は霧が掛かってましたが、基本的には雨もなんとか持っての穏やかな天候だっただけに不意打ちです。
 そうなると11時の高速艇なのであわてて駆け戻ります。券売機で購入して桟橋を走り乗船。船内は33人とここ数便の平均的数値でした。
 最初オープンデッキにいたんですが、霧雨が打ちつけて来るので早々に避難。デッキの掲示を見ると「マリーンブリッジ号」136トン、旧播淡の所属で座席135人にオープンデッキ45人の235人乗りとけっこう収容力があります。

 この時間帯、片浜は視界が利いてましたが明石側がひどく全く見えません。
 霧中を進みぱっと視界が利いたと思うと目の前に防波堤ですからけっこうスリルがありました。たこフェリーの桟橋との間にある半島先端はマンションが建つ面白いシチュエーション。下船してみると明石港は仮普請で侘しいです。隣の北淡・富島への「西淡路ジェノバライン」のほうが立派ですが人影は明淡が圧倒的。明淡の桟橋は改修中で今後に期待です。

 さて、多いほうの流動に付いて、と見ていると明淡商店街経由と駅方面への間道は2:1程度。明淡商店街経由で明石駅に向かうと、案外と、有名な魚の棚商店街など街中に消える比率が高く、明石駅に入ったのは2人だけ。他に別ルートからの1人がいましたが駅を通りぬけて北口へ。バスか街中かは定かではありません。ちなみに駅利用者は2人ともJR。山陽には目もくれず、でした。

●所感
 岩屋での様子を見ると、往年の船車連絡は形無しで淡路町起終点の流動がメインという感じです。しかも駐車場の利用状況やキャパシティから見ると、港からの徒歩圏のようです。
 確かにP&Rという意味では東浦BTが控えており、北淡町もやや下がりますが北淡IC便があるだけに、岩屋の北淡路全体での拠点性が下がっていると考えます。ただ、シャトルや高速艇の利用を見ると、淡路町発着の需要が馬鹿にならないことも事実です。

 岩屋で見た感じでは舞子と明石は拮抗、明石航路の場合は明石市内を目的地にした流動がメインという感じですが、では舞子への流動はどこを向いているのか。神戸市街、三宮ということであれば、淡路IC発着の三ノ宮・新神戸線との間で住み分けがあってもおかしくないですが、現状はどちらかと言うと舞子発着のほうが利用が多いです。
 もっとも、他日の観察も含めて考えると下り便のほうが利用が多いようです。これは舞子でシャトルの時間が空いてる時に淡路IC停車便に乗ってしまうのではとおぼしき現象であり、逆に上りは淡路IC停車便のみと決め打ちで向かわないといけないから少ない、ということでしょうか。逆に岩屋ではシャトルの時間が空いてるので高速艇に向かう人もおり、必ずしもバス(高速艇)でなければというわけでもなさそうです。

 淡路IC停車便については淡路島内利用も可能ということによるかつての縦貫線特急・急行のような役割はともかく、東浦におけるBT発着便とIC(本線)発着便のような使い分けに至っていないのも事実ですが、これは本数が少ないこともさることながら、わざわざICまで来てもシャトルと同じ舞子行きか学園都市駅行きであるのも原因でしょう。それと三ノ宮系統が慢性的に混む東浦BT経由夢舞台系統であり、そこのところの信頼性もあるかもしれません。

 やはり気になるのは通ったり止まったりする本数のわりに使い勝手が悪いことで、国道津名線、淡路IC停車便とシャトルを上手に運用できないものか。淡路ICのBSから降りたところの一般道(淡路IC出口のそば)にバス乗り場(折り返し場)を設け、国道津名線とシャトルを停車。縦貫線や西浦線、さらに「花バス」や松帆の湯シャトルなどを立ち寄らせることで結節化を図れないものでしょうか。三ノ宮線も比較的余裕のある淡路交通系の福良線や西浦線を淡路IC停車とすることで対応することで、東浦など他のBT並みの選択肢を持てます。

 あと淡路ICの活用で考えたいのは、淡路SA(ハイウェイオアシス)と淡路島公園で、これは他の交通結節点に無い特徴です。花さじきに夢舞台など北淡路の観光名所巡りと交通が必ずしもリンクしていないのも問題で、花バスとコミュバスの融合形のような巡回バスと、岩屋港、淡路IC、東浦BTをリンクさせることで、北淡路観光の回遊性を持たせることも可能です。

 高速艇かフェリーかですが、フェリーが欠航というアクシデントもあり評価ができません。ただ、市街地の展開と岩屋と片浜の港の位置を考えると、必ずしもフェリー不利とも言えないのでは、というのが率直な感想です。もちろん、構造的に乗りづらいのは否めませんが。

2007.01.28 Update

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