【検証:】掲示板過去ログ集

producttopicswhatlinkmail

【検証:近未来交通地図】
(過去ログNo.133)
下記内容は予告なしに変更することがありますので、予め御了承下さい。
当サイトの全文、または一部の無断転載および再配布を禁じます。

backindexnext


JR常磐線の明日…「特急」という存在を考える
 投稿者---551planning(2003/12/12 23:48:50)

JR常磐線の明日 現行を基本にした多少の改善が望ましい?
 └Re:JR常磐線の明日 現行を基本にした多少の改善が望ましい?
  └Re:JR常磐線の明日 現行を基本にした多少の改善が望ましい?
   └Re:JR常磐線の明日 現行を基本にした多少の改善が望ましい?
    └Re:JR常磐線の明日 現行を基本にした多少の改善が望ましい?
     └Re:JR常磐線の明日 現行を基本にした多少の改善が望ましい?
 └快速電車と中距離電車の統一を

 JR東日本は12/9に常磐線中電(上野−いわき・四ツ倉間/水戸線)への新車投入を発表、巷間(ってどこよ?)話題になっていますね。

常磐線中距離電車に新型車両を導入!−E531系交直流電車−http://www.jreast.co.jp/press/2003_2/20031205.pdf

 交直両用の通勤型車両としては初となる最高130km/h運転性能を誇る「新青帯車」、前面デザインもE993系「ac@train」に近い感じがしますね。注目の?クロスシート車も15両中7両(10両中4両)になっていますね…上野駅前方は大丈夫かな?ともあれ、2005年夏が待ち遠しい?ですね。尤も個人的にはE501系の位置づけがどうなるか気になりますが。

 皆様もいろいろお感じになられているでしょうが、個人的には12/12に発表になった来春3月改正が注目です。そういえば-Eとしての3月大規模改正も久しぶりなのでは?

2004年3月ダイヤ改正についてhttp://www.jreast.co.jp/press/20031207/main.html

 メインは本庄早稲田駅開業に伴う新幹線関連なのですが、小田原−新宿ライナーへのリニューアルSVO投入(展望席はさておき、プレイルームは非開放…ですよね)や「ウイングエクスプレス」の消滅(N'EX建替え…じゃ何だったんだ?)なんてなところも気になりますね。
 で、常磐線関連では主に2つほど

…すいません、あんまり詳しくないのですが、「スーパー」ってのは要は水戸ノンストップが原則だったんですよね。土浦停車に文句ではなくて、じゃ「フレッシュ」ってのはE653系を示すものじゃなかったですっけ。付け加えればG車なしでもあるわけですが、いつのまにか651系「フレッシュ」が増えてますね。当方も先日土浦駅で見かけて、あのLEDにもちゃんと「フレッシュひたち」と入っているのをみておお、と思ったものです(そうそう、蛇足ながら側面方向幕が色が濃くてあんまり好きじゃないなぁ!)。
 そんな651系、新生JR-E初の特急車として象徴的な存在でもあったのですが、先日家人が乗り合わせたところ、かなりくたびれている状況だった由。淡白なボディにもまもなく15年選手という「肌年齢」を感じるようにもなりました。そんな中「フレッシュ」でも活躍しているのは皮肉というかなんと云うか…だから「フレッシュ」の冠がどうだ、というわけではないのですが、さらにアタマに「おはよう」ならまだしも「ウイークエンド」までくっつくとなるとムリがないかい?と言いたくなってしまいます。

651系E653系

 中電新車がTXとのガチンコ勝負を挑むためだ!という予測も巷間出ていますが、確かにその性能と、快速電車が着実にE231系に置き換えられているところからしても、5年先には旅客用車が総て120km/h以上の高速化が実現している事を考えれば大幅な構成変更も考えられそうです。
 その中で改めて「特急」はどのような役割になってゆくでしょうか。水戸以北の都市間系(スーパー系統)はそのままでしょう。むしろ土浦停車の縮減もあり得るかもしれません。一方で都市圏系(フレッシュ系統)はどのようになってゆくでしょうか。中電系統がある程度の速達性を持てば、その役割がバッティングする可能性もあるに留まらず、-Eの十八番でもあった「500円特急料金」収入施策にも何らかの影響が出てくるやも知れません。
 その一方で知人が佐貫−都心間を通勤していますが、まさに「500円の魔力」にとりつかれているといいますから、確実に需要を掴んでいる部分がはっきりとありますので、「フレッシュ系統」は朝夕は先ず外せないでしょうし、土浦(&つくば)でのビジネス需要も手堅いところ…そうなってくると何気に現行がイイのかな?という話にもなってきそうですが。

***
 車両論というポイントでは、他地域でも2種類の特急車両が性格を区別されて運行されている例がありますが(北海道での183系=281・283系、九州の783系=787・883・885系など)、総じて置換タイミングから中途半端になっている印象を受けるところ、方向性としては高性能車両への集約化ないし役割の完全分離化が流れと考えますが、「ひたち」の場合、485系の置換対応であったにせよ651系が大幅に手を入れられる可能性がいまいち見えない中で、中電新車の投入という事態を受けての次世代車を占う意味ではE653系という存在(コンセプト)がなんとも中途半端にも見えてきます。
 以前に新快速と「急行」というところで料金論になったこともありましたが、まさに「無風地帯」であった東日本において、TXという存在によって新たなバランスが生まれる可能性が出てきたというのは、なんとも興味深いところではあります。

「新快速」再編の可能性〜これからの急行の像は?http://ken-show.net/project/traffic/log085.html#2

 というわけで徒然に記してきましたが、皆様は如何お考えでしょうか?

JR常磐線の明日 現行を基本にした多少の改善が望ましい?
 投稿者---TAKA氏(2003/12/14 17:55:48)

 管理人様今日はTAKAです。私も他の掲示板とかJRのHPも見て書き込みをしようかと思っていましたがなかなか時間が無くて・・・。管理人様に先を越されてしまいました。

☆すぐにでも501系が増備されて中電415型系列の更新が進むかと思っていましたが、501系を飛び越してE231系列で交直流タイプの中電が増備されることになりました、それも130km対応で・・・。東京圏の中距離列車で最初に130km対応が常磐線というのも驚きました。本来なら最初は東海道線・東北・高崎線方面のように関東の中核都市を結ぶ路線に投入するのかとも思いましたが・・・やはり常磐線沿線は重要な都市の集積と考えるとこれらの路線から一段落ちますから、それを見ただけでJR東日本の意図が読める気がします。つまり対TXへの対応策と言うよりダイヤ構成上中電を高性能化させることで特急との待避ダイヤを組みやすくするのが目的ではないでしょうか?
 E231型系列なら4ドアですからクロスシートでも収納力が上がっているから朝ラッシュ時の混雑もこなせるのではと考えます。3ドアと4ドアでは大きく違います。TX開業で間接並行路線が出来て混雑緩和(=利用客減少)が考えられるので基本編成は全車両クロスでも良かったのではと思います(これなら上野方に付属編成を付ければ上野方5両はオールロングになり、基本編成は4ドアセミクロスでバランスが取れたと思いますが?)。

 中電新車がTXとのガチンコ勝負を挑むためだ!という予測も巷間出ていますが、確かにその性能と、快速電車が着実にE231系に置き換えられているところからしても、5年先には旅客用車が総て120km/h以上の高速化が実現している事を考えれば大幅な構成変更も考えられそうです。

☆私の意見的には上述のようにTX対常磐線のガチンコ勝負はないでしょう。常磐線から見れば北側地域の需要がTXに移行する事は間違い有りません。最終的に運賃金額の問題も有りますが、TXが競争力のある運賃設定をしてくれば、野田線沿線(野田市・運河方面)や関東鉄道(守谷以北)等の乗客は移転しますし、つくば学園都市へ行く人は土浦廻りからTXになるでしょう。しかし間接的な競争は有れども、間接並行路線である以上極端に激しい競争があるとも思えません。
 この地域で競争が発生するのはTX対常磐線より鉄道対高速バス・乗用車ではないでしょうか?TXも守谷・水海道・つくばで競合します。又常磐線も長距離では敵は高速バスですし乗用車も東京の場所次第では対東京でも有効ですから、まず其方とも競争が第一になるでしょう。私も住んでいるのが練馬なのでこの地域へ行くのは基本的に乗用車です。外環道+常磐道が一番早いですし常磐道は渋滞(特に首都高三郷線と外環道が酷い)さえなければ常磐道内は空いていますし、覆面パトカーやオービスがなければ大体150km〜180kmで走れます(道交法違反ですが・・・)。そこまで無理しなくても外環道練馬〜常磐道水戸迄は所要時間で1時間半以下で移動出来ます(一度勝田〜練馬IC間1時間言うのも有りました)。一般的に走ったとしてもこの速度は脅威です。
 拠点間の速度では鉄道も早いですが、駅から離れた先では乗用車も有利になります。まずは鉄道対車・バスとの競争が一番激しくなるでしょう。

☆又私的には今回の新型中電投入でも基本的にはダイヤ変更はないと思います。JR東日本が新快速的な無料高速列車を頻発運転するとは考えづらいですし、今のフレッシュ系統のモノクラス近距離特急を中電車両の無料優等に置き換えた場合、JR東日本的には特急料金が減収になります。それに1,000円以下の特急料金で近距離特急に乗るというのも東京圏では一般的になっています。そう考えると今の基本形を崩す必要はないと思います。
 只個人的意見としては多少の変更はあっても良いのではないかと思います。必要なのは以下の2点です。

 基本的に現行の方針を基本に多少使い分けをするような方向で修正をするのは如何でしょうか?

・スーパー系統は水戸以北と東京の輸送に特化する(基本的には北千住〜水戸間無停車、一部時間のみ土浦停車)。
 →  最低毎時1本は必要、上野〜水戸間で全列車が1時間以内で結ぶ事が対高速バスで考えると絶対条件?
 651系も管理人様の言われるように車齢が高くなってきているのでアコモ改善等の改修工事を行い専属で使用する。
・フレッシュ系統は全部水戸・勝田止まりして、近距離特急にするその代わり主要駅にはこまめに停車させる。
 輸送力が1編成当たり7両という事から考えて、今より増発の最低毎時1〜2本必要。
 →  基本的には私鉄の特急(西武のむさし号や小田急のサポートのような)や中央ライナーに近い形の下駄履き特急&通勤特急にする。
 車両はグリーン車のないE653系を専属で使用。朝夕は2編成連結が出来輸送力も確保出来、昼は1編成で丁度良い輸送力で使用出来る。
・普通列車の基本は中電にする。一部列車はE231系快速列車も運行するが、快速列車は成田線直通を中心に行う。
 →  中電は取手以北で毎時4本位?そうすると取手以南が不足するので毎時2本位E231系快速を運行し我孫子から成田線に乗り入れる。
 又毎時2本位土浦以南で主要駅停車の中電快速を運行する(その代わり中電は半分は取手で折返し)。

 これは基本的には今の流れから代わる所ではないと言えるでしょう。只今のダイヤが便利か?と言われれば不便です。去年から今年にかけて3回(往復)ほど上野〜土浦間で常磐線を利用しましたが、中電で移動するにはめんどくさい距離・時間でしたし、フレッシュひたちは土浦からでは自由席はなかなか座れません(土浦からの帰り3回はフレッシュひたちを利用しましたが2回は立って乗りました)。
 その経験から考えると、特急系統は改善の余地は十分あると思います。下位特急のフレッシュひたち増発とか中電の高速車両化を生かしての新快速設定等も有効ですが、上述のように料金収入という点から考えて特にフレッシュひたちの増発は必要です。特急なのですから「何時も着席出来ない」というのは困りものです。私の利用頻度の多い小田急サポートの場合500円〜1,000円の料金で乗れないこともありますが、特急券を買えば着席が保証されます。フレッシュひたちも、スーパーひたちとの兼ね合いとか特急料金制度の問題もあるとは思いますが、有料指定特急(中央ライナーの様な形を含めて)にすることも必要ではないでしょうか?
 逆にこれは平成17年秋のTX開業や新型中電車両の増備を待たずに今すぐにでもやって欲しいですし、車両等の問題があると思いますがそこは工夫次第では何とかなるのではないでしょうか?それでも増発するぐらいの需要はあると思います。

Re:JR常磐線の明日 現行を基本にした多少の改善が望ましい?
 投稿者---とも氏(2003/12/15 01:28:53)

 ともです。

 私、常磐線沿線に縁もゆかりもないんですが、どういうわけか月に3〜4回土浦やつくばに行くのですが、少々TAKA様の記述に疑問があります。
 その点を含めいくつか。

 やはり常磐線沿線は重要な都市の集積と考えるとこれらの路線から一段落ちますから、それを見ただけでJR東日本の意図が読める気がします。つまり対TXへの対応策と言うよりダイヤ構成上中電を高性能化させることで特急との待避ダイヤを組みやすくするのが目的ではないでしょうか?

 うーん???
 今の常磐線はさほど特急が退避させられなくて困るというダイヤにはなっていませんね。少なくともフレッシュやスーパーが先行列車に追いついて・・・ということはまずない。むしろ設備面での制約が大きいでしょう。
 私は素直にTX対策と見ますが。

 私の意見的には上述のようにTX対常磐線のガチンコ勝負はないでしょう。常磐線から見れば北側地域の需要がTXに移行する事は間違い有りません。

 今の荒川沖や牛久、ひたち野うしく、土浦を見て驚くのは各駅のパークアンド利用の多さです。常磐線の西側と東側では市街化は西側のほうが圧倒的ですからその比率は想像がつきます。
 一方TX沿線の開発状況はつくば中心部を除きまだまだ。とすると今の利用者の多くは必然的に常磐線・TX両者を選択できることになります。
 となれば「ガチンコ」勝負というのも理解できるわけです。
 端末手段の違いは想像以上に影響を与えるものです。いわゆる「鉄道だけ」では計り知れない視点でしょう。

 この地域で競争が発生するのはTX対常磐線より鉄道対高速バス・乗用車ではないでしょうか?

 現状の東京都市圏の交通動態をさまざまな資料で見る限り、その懸念は杞憂と考えます。
 まず乗用車との競争ですが、首都高の慢性的な混雑による上り方向の定時性・信頼性の低さから、鉄道及び高速バス利用が圧倒的に高くなっています。これは、さまざまなデータ類でも裏付けられているものです(国勢調査などを見ても鉄道利用が高い)。

 バスについてはつくばセンターはすでに勝負ありで、常磐線は上りでの利用は強いですが下りは惨憺。トータルで見れば明らかに高速バス優位でしょう(だから鉄道と高速バスなのですが・・・)。
 しかも、高速バスは常磐線との直接競争にはなりません。まずこの地域の高速バスでのパークアンドライドは岩井や水海道、阿見、江戸崎の一部以外ではさほど強くは見られません。特にメイン路線の「つくば線」ではほとんどが「つくば都心」と東京の連絡であり、その利用圏域がある程度限定されているのは確かでしょう。

 つまり、常磐線はTXとの勝負しかありえないわけです。すでに高速バスエリアではすみわけができている。そうすると残りのパイをTXと争うことになり、それに負けるとなると、本当に沿線住民しか残らない。言ってみれば瀬戸際なんです。

 であればJRも本気になりましょう。

 その上で、常磐線は微妙な状況といえます。
 土浦−上野の特急利用者は相当数がいます。おそらく快速運転をしたからといって簡単に移行はしないでしょう。
 まず、この区間の特急利用者を見るとほぼビジネスユースです。しかも年齢層が幅広い。彼らは比較的価格弾力性が高いのは言うまでもありません。ましてやフレッシュは柏や我孫子までならば500円。上野でも950円。自腹で考えてもいい額です。
 つまり、快適性(転クロにしたところで、特急のクローズな雰囲気とはわけが違う)や着席可能性などを総合的に判断して特急利用はある程度のこるでしょうが、かといって快速運転でも全く動かないわけではない。それなりに微妙にバランスが取れましょう。

 土浦−上野間の需要のためにフレッシュの供給を増やせるかといえばなかなか難しい。現在、混雑の激しい時間帯には11連や14連が入りますが、石岡まではさほどでもありません。
 そのために付属編成を用意し、ある程度硬直化した車両運用になるのは本末転倒ともいえます。

 そう考えると、普通列車を速達化しTX対策とするとともに、速達性を持たせることで多少なりとも特急列車の混雑緩和を図る。つまりは一石二鳥をねらったと見ることもできます。

 ダイヤは私は詳しくないのでなんですが、現在の佐貫・ひたち野うしく退避の普通が土浦まで逃げ切れれば話は違います。

 さまざまな常磐線を取り巻く環境の中でスピードアップに踏み切ろうという意識なのかなぁ?と私は感じますが。

Re:JR常磐線の明日 現行を基本にした多少の改善が望ましい?
 投稿者---TAKA氏(2003/12/15 23:55:45)

 ともです。
 私、常磐線沿線に縁もゆかりもないんですが、どういうわけか月に3〜4回土浦やつくばに行くのですが、少々TAKA様の記述に疑問があります。その点を含めいくつか。

☆それは年に数回の私と前提が違いますね。私の10倍以上行かれているのなら当然私より詳しいでしょう。私の前提とは全然レベルが違いますので、可笑しい所はして返して頂ければ幸いです。

 今の常磐線はさほど特急が退避させられなくて困るというダイヤにはなっていませんね。少なくともフレッシュやスーパーが先行列車に追いついて・・・ということはまずない。むしろ設備面での制約が大きいでしょう。
 私は素直にTX対策と見ますが。

 普通列車を速達化しTX対策とするとともに、速達性を持たせることで多少なりとも特急列車の混雑緩和を図る。つまりは一石二鳥をねらったと見ることもできます。

☆ 確かに一石二鳥を考えて居るというのが実情かも知れません。JR東日本にしてみれば「特急に乗って欲しい」という願望は強いはず。その中で本来ならば中電の佐貫やひたち野うしくでの待避を無くして土浦まで先行してしまうと、特急の乗客の一部が中電に移行してしまいます。そうなると実を言うと運行に対するスピードアップの意味合いが無くなります。そう考えるとTX対策というのも当てはまるのかな〜と言う気がします。
 それもあるでしょうが、これは推測ですがJR東日本は高性能中電導入で中電にパターンダイヤ導入とひたち野うしく以南で特急を無待避にすることを考えて居るのではないでしょうか?つまり佐貫で待避している分をひたち野うしくに持っていきたいのではないのでしょうか?
 佐貫よりひたち野うしくの方が待避線は2面4線でパターンダイヤが組みやすく、ひたち野うしく以南では無待避高速運転でスピードアップが図れる、又パターンダイヤで利便性は高まる。その上土浦からはひたちの方が早いというダイヤが組めます。JR東日本もこの頃は東北新幹線でもパターンダイヤ導入などを言うようになっているのですから、常磐快速線と常磐線中電区間の運行車両がここ数年でみんな新型になるのですから、これを機会にパターンダイヤ導入というのも考えて居るのでは?と推測します。まあこれも利便性向上による間接的なTX対策とも言えるのかもしれませんが・・・

※只不思議なんですよね〜。民鉄ロマンスカーに乗りなれている私にしてみると、時間が急いでその列車に乗らなければならないと言う時には耐えますが、950円払って着席出来ない特急に乗ると言う事が・・・。民鉄ロマンスカーなら満席で乗れないという事はありますが、特急券が買えればタバコを吹かしてゆっくり移動出来ます。私も1〜2回土浦→上野で「時間を買うには仕方ない」と思い立って特急料金を払い特急に乗りました。でも私は運賃+特急料金払って立って移動は馬鹿らしいし、中電もかったるいから、と思い余程のことがない限りなるべく車で行くようにしています。
 まずは「ひたち」の場合、着席出来る高速バスや快適な乗用車対策で、着席性の改善から改善した方が良いのではないでしょうかね?私的にはそれが肝心かと思います(かなり私の個人的願望が強いとも言えますが・・・)。

Re:JR常磐線の明日 現行を基本にした多少の改善が望ましい?
 投稿者---とも氏(2003/12/16 23:43:04)

 ともです。

 確かに一石二鳥を考えて居るというのが実情かも知れません。JR東日本にしてみれば「特急に乗って欲しい」という願望は強いはず。その中で本来ならば中電の佐貫やひたち野うしくでの待避を無くして土浦まで先行してしまうと、特急の乗客の一部が中電に移行してしまいます。

 うーん・・・JRはそこまでして特急に乗って欲しいと思いますかね。そもそも佐貫→ひたち野うしく(スーパー退避)に変更するだけなら130km/hなんてスペックは不要ですよね。今のE501でできているんですから。
 中電をスピードアップしてガス抜きをしてやれば特急の利用平準化ができる。水戸からの利用の少ない夕方の上りにわざわざ11・14連を入れ、水戸−土浦の空気輸送をやる必要もない。スーパーひたちの追加停車で救う必要もない。
 今の常磐特急の問題は東海道新幹線と似ていて中間需要の多さが遠距離客の利便性を阻害している点にあります(指定ですら土浦は大きい)。ただ、だからといって特急は不要ではないし、西日本スタイルの新快速では駄目なんです。それじゃ100%逃げちゃう。JRとしてはそれではうまみがない。微妙な線にしたいわけでしょう。JRとしては。
 つまり、アーバンと新特急、セントラルライナーと中央西線快速の関係のように、微妙な棲み分けを狙っているのでしょう。

 今回のスピードアップで報道のように上野−土浦が60分になれば現在のフレッシュと中電の上野発時間差14分を考えれば逃げ切りも夢ではありません。この所要時間ならばTXとも勝負になります。今のままだと、土浦−上野は5本ですが、戦力になるのは2〜3本(特急1 普通1〜2)。所要時間は45分と70分。仮にTXが時間4本ならその時点で負けですよね。バス連絡でも負けるかもしれません。しかし、普通が60分で逃げれば戦力列車は特急含め3〜4本になる。しかも特急は速い。勝負になるでしょう。

 JRからすれば特急と快速を上手くバランスして、上野〜石岡以北に重心を移し、道路混雑などもあって今のところ鉄道優位の石岡〜勝田をがっちり抑えると。そういうことでは?
 結果、そのほうがJRにすればおいしいんですから。

 只不思議なんですよね〜。民鉄ロマンスカーに乗りなれている私にしてみると、時間が急いでその列車に乗らなければならないと言う時には耐えますが、(略)

 一般的に、速度の対価+快適性の対価>特急料金ならば特急が選考されるわけですね。とはいえ速度の対価=時間評価値は実に大きくて、それだけで時間評価値>特急料金となる場合も珍しくは無い。
 そこで、たとえば常磐線の場合、実に25分、下手すれば30分の差がある。それでも950円で30分といえば時間評価値にしたら2000円。一見、高そうでも労働賃金を考えれば不思議は無い額です。
 快適性を追求しているという点でみれば不満でも速度で満足させられるのなら案外利用者は付きます。その逆も正しいように。

 逆の典型はまさに小田急ロマンスカーや中央ライナーでしょう。これらは急行なり快速なりがあまりにも利用者満足度からして低いですから500円なり出しても良いとなる。私からすればあの遅い小田急の「ロマンスカー」(平日に関しては口が裂けても「特急」と言いたくない(笑))はあまりにも急行が酷いからこそ使う気になりますが、そうでなければとてもとても。速度からしたら料金返せ!となるわけですが、それでも使う。それは快適性に対し金をはらっているからですね。でも、もし町田までで600円なんていったら使いません。快適とはいえ600円出す気にならない。いくら楽でも。

 同じように立ってでも速ければ使う人はいる訳です。それだけ速度は利用者の手段選考に効くのではないでしょうか。
 そう考えれば、今回の常磐線の策はいいトコついているのかもしれません。

Re:JR常磐線の明日 現行を基本にした多少の改善が望ましい?
 投稿者---TAKA氏(2003/12/17 18:41:17)

 とも様今晩はTAKAです。色々と教えて頂きまして有り難うございます。

 今の常磐特急の問題は東海道新幹線と似ていて中間需要の多さが遠距離客の利便性を阻害している点にあります(指定ですら土浦は大きい)。ただ、だからといって特急は不要ではないし、西日本スタイルの新快速では駄目なんです。それじゃ100%逃げちゃう。JRとしてはそれではうまみがない。微妙な線にしたいわけでしょう。JRとしては。
 つまり、アーバンと新特急、セントラルライナーと中央西線快速の関係のように、微妙な棲み分けを狙っているのでしょう。

☆微妙な棲み分けですか・・・。でもJRは収入の極大化の為には特急に乗って欲しいでしょう。それにはこそくな策ですが最低特急が直前の中電をひたち野うしくで追い抜く策は有効です。本来ならもっと都心寄りで追い抜きたいですが、中間駅の利便を考えると一番良いのは上記でしょう。都心よりの所では高速運転でTXに対抗し大票田の対土浦ではわざと抜かれるダイヤ構成も方策ではあります。
 只中間需要を中電に一部逃がすとなると、ガス抜きを越えてしまうのが心配です。無待避の中電が増えたらそれを利用する人が増え結果的に特急の利用者が減るのは良いのかな?と思います。
 中間需要の多さが遠距離輸送の妨げというのも正しいですが、それへの方策は大道でフレッシュ系列の増発が最善策だと思います。結果的に中電に投資して、フレッシュの乗客が中電に流れたらJRにとっては減収です。そう考えると中電の130km化はオーバースペックなのかもしれません。アーバンと新特急との棲み分けもイマイチ上手く行っていないような気がしますし・・・それならガス抜きより全部特急に取り込める方策を考えた方がJR東日本にとっては特のような気がします。

 一般的に、速度の対価+快適性の対価>特急料金ならば特急が選考されるわけですね。とはいえ速度の対価=時間評価値は実に大きくて、それだけで時間評価値>特急料金となる場合も珍しくは無い。
 逆の典型はまさに小田急ロマンスカーや中央ライナーでしょう。これらは急行なり快速なりがあまりにも利用者満足度からして低いですから500円なり出しても良いとなる。
 同じように立ってでも速ければ使う人はいる訳です。それだけ速度は利用者の手段選考に効くのではないでしょうか。

☆確かに小田急の急行は酷いです(そんなには言えない立場ですが)。今もロマンスカーの中で書き込みしていますが、ロマンスカーのメリットは快適性と着席性、偶々ホームにいた時新宿に最速で着くという点です。そのウエイトで時間の要素は低いです。常磐線の場合は逆に時間に強いウエイトが置かれているから、着席出来なくても我慢するかという事に成るとも言えますね。本来なら両立しているのが望ましいですが、そこは難しい所という事ですね。
 今回の常磐線の場合は、速度にウエイトを置いている路線だから中電の速度を向上させればが枢機になるという事ですね。その点は十分理解出来ます。只出来れば特急料金を払っている以上着席したいと思いますね。中電の速度向上・利便性向上を否定する訳ではありませんが、それだけ特急に需要があるのなら増発や増結をしても十分ペイすると思うのですが・・・両方やって欲しいというのは欲張りすぎでしょうか?

(小田急とて急行の速度向上・混雑緩和で便利になればそれに越したことはないですが・・・05年3月の梅ヶ丘複々線完成のダイヤ改正で実施されることを期待していますが・・・無理かな〜)

Re:JR常磐線の明日 現行を基本にした多少の改善が望ましい?
 投稿者---エル・アルコン氏(2004/01/08 16:57:33) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 常磐線の場合、東北・高崎線と違って「新幹線」が無いわけで、そのため牛久程度の近郊から水戸、日立、いわきといった中長距離へのあらゆる速達需要を「スーパー」「フレッシュ」が担っています。
 首都圏五方面で見た場合、東海道線も新幹線があり、中央線は高尾以遠の中距離域にまとまった需要のある拠点が大月程度しかなく、総武線方面は袋小路ゆえ近郊輸送に事実上特化されているので、在来線が幅広い需要に応じているのはここだけになります。

 いちおう「フレッシュ」が近場を、「スーパー」が遠くを守備範囲にしていますが、需要の多い時間帯にそれぞれを増発するわけも行きませんから土浦に「スーパー」が停まったり、「フレッシュ」が日立、高萩や時期によってはいわきまで行ったりします。
 とはいえ水戸、日立やいわき方面の利用者はより速くあってほしいわけで、あまり近場に停まると速達性が損なわれますし、かといって近場の駅は総て「フレッシュ」に任せると延長運転しても指向されなくなるわけで、限られたリソースでやりくりしているわけです。

 さらに常磐線の場合、つくばセンターから荒川沖、岩間、水戸...といわきまで高速バスがぴったりマークしている環境にあるわけで、今年10月には水戸線の高速バスが内原、石岡の本線BSに停車することが決まっていますし、常磐道の延伸に伴い、原発立地などで東京との行き来も見込まれるいわき以北の双相地区への設定も予想されるなどなど競合環境はますます厳しくなっています。

内原、石岡に高速バス停(常陽新聞03/12/26)http://www.joyo-net.com/…

***
 そうした時、房総特急のように近郊の需要で生き長らえているまで落ちぶれている訳で無い常磐線の場合、土浦あたりの需要をそこまで固執する必要はあるのかと言うことになります。

 E531系による快速運転で土浦まで逃げきれるようになれば、特急のほかにもう1本ないし2本(快速の運転本数によりますが...)の有効列車が誕生するわけで、現在「そりゃ安いけど抜かれてはねぇ」と特急に乗っていた層がそれなりに移行すれば、土浦の需要でアップアップだった「フレッシュ」の対水戸、日立での座席提供といった面での競争力を持たせられますし、「フレッシュ」シフトによる「スーパー」の速達化も可能でしょう。

 さらに土浦以南ですが、やはりTXの存在が視野に入っているでしょうね。
 現在それなりに存在する線路の西側からバスで各駅に入ってくる流動、またP&Rなどについては直接、間接的にTXとの取り合いになります。
 北総や東葉の轍を踏まないために考案された有利子負債に過度に頼らない資金スキームのお蔭で、TXはそれなりに競争力のある運賃を提示していますから、安閑とはしておれません。
 TXの影響の無いエリアになると、TX開業で大なり小なりの影響を受ける常磐道高速バスのリソースをどう振り向けるかと考えた時にターゲットになることは想像に難くなく、かつR6の牛久土浦バイパスや圏央道といった道路整備によって常磐道へのアクセスが飛躍的に高まることも予想されるため、意外な路線新設もあるかもしれません(今ですら荒川沖を通って阿見、江戸崎へ大きく東進するルートが成立している)。

 そう考えると速達性による競争力をまさか「フレッシュ」を常時牛久あたりに停めてまで向上させるわけにもいきませんから、やはり普通・快速による速達化は重要でしょう。
 特に今回は新車導入とセットですから、JR西日本が221系導入で劇的な挽回を遂げたような効果も望めるわけです。新しい皮袋に新しい酒と言う願っても無いチャンス、大きく活かしたいところでしょう。

快速電車と中距離電車の統一を
 投稿者---ころは氏(2004/01/17 14:04:06)

 こんにちは

 常磐線快速電車と中距離電車の役割分化→快速電車が中途半端だから統合しても良いのでは?(只E231系増備を考えると有り得ない?)

 常磐線では上野から水戸、土浦方面への普通電車と、取手方面への快速電車が走っていますが、3月から終日同じ停車駅になるので、この2つの種別を統一してわかりやすくしてもらいたいです。車種と行き先が列車によって違っても、停車駅が同じであれば統合したほうがわかりやすいです。
 種別は快速で統一して、車体は青帯で統一したらいいと思います。そうすれば、千代田線直通の各駅停車と区別がつきやすくなります。

特急「スーパーホワイトアロー」の現状
 投稿者---うめ氏(2004/01/09 21:13:33)

−≪管理者投稿≫〔警告〕投稿趣旨確認
 └Re:投稿趣旨確認
  └では本題の議論に
   └高速化の可能性、ターゲット、そして副作用
    └Re:では本題の議論に
     └高速化の可能性、ターゲット、そして副作用

785系

 「スーパーホワイトアロー」に使用されている785系電車は、600m条項をクリアできる最高速度は140km/hとなっている。JR北海道は140km/hにスピードアップしようとしたが、国土交通省から待ったをかけられた。140km/h運転により、「スーパーホワイトアロー」の停車駅を美唄と砂川に増やす予定であったが、余裕時間を切り詰めて美唄と砂川に停車し、従来と所要時間(1時間20分)を同じにした。140km/h運転はしばらくおこなわれない。今後、国土交通省から認可で、140km/h運転を行うが、札幌−旭川間は3〜4分程度しか短縮しない。「スーパーホワイトアロー」だけでなく、札幌−函館間を走る「スーパー北斗」、北陸線を走る「サンダーバード」と「はくたか」も140km/h運転が予定されている。「スーパーホワイトアロー」の140km/h運転は停車駅を増やす措置であるが、北陸線、「スーパー北斗」の140km/h運転はスピードアップを前提にしている。

 在来線では踏切区間では最高速度から非常ブレーキにより600m以内に停止しなければならない規定 いわゆる600m条項がある。現在、その規定をクリアする最高速度は140km/hである。なお踏切のないほくほく線では特認を得て160km/h運転をおこなっているが、現在、レールブレーキが開発中であり、踏切区間でも将来160km/h運転ができるようになる。「スーパーホワイトアロー」は785系投入により、高速道路の開通による乗客減に歯止めをかけた。将来的には、160km/h運転をすることが予定されており、さらに乗客がふえると思う。

≪管理者投稿≫〔警告〕投稿趣旨確認
 投稿者---551planning@おさぼり管理人(2004/01/09 21:29:28)

 うめ様、御無沙汰しております。
 別途確認したところ、とりあえずメールが届くようですが、これまでの経緯を踏まえてメール不着の場合を考え、この場を借りて最終的な警告をさせて頂きます(同時にメールでも警告します)。

 単刀直入に申し上げて、本論についての投稿趣旨確認と弊BBSにおける「お約束」への御理解を賜りたいと存じます。
 後者については、広く弊BBSを御覧の皆様に再度御覧賜りたいと存じます。その上で、特に投稿時にあっては「お約束」への理解及び遵守の上で対処することを予め御了承下さい。

 で、前者についてですが、以前にも数度お願いしている通り、非礼承知ですが是非とも「御自身のお言葉」でお示し頂ければと存じます。特に今回の場合、まず持って文意が取り難いこと、またスーパーホワイトアローの160km/h運転計画があることについては当方自身記憶にないところ、ソースの明記を強く求めます。

 うめ様には上記の件につき明確なる回答を求め、それなくしてBBS上に投稿し、かつ指導内容に改善が見られない場合には当該投稿を即時削除し、以後一時投稿停止措置を採るものと致します。またその解除は管理者の判断によるもののみであることとします。
 以上、よくよくお考え頂いた上で、早急な回答を期待致します。

【検証:近未来交通地図】管理人 551planning

Re:投稿趣旨確認
 投稿者---うめ氏(2004/01/10 15:41:02)

 「徹底チェックJR特急車両」(2000年12月、中央書院刊、川島令三著)の82ページによると、「スーパーホワイトアロー」は今後140km/hに引き上げ、将来はさらにスピードアップをする予定と書いてあります(将来のスピードアップは、160km/h運転のことだろうと考えていたが、あとで、知り合いのJR北海道の職員に聞いてみると、160km/h運転を予定しているという)。
 この本の66ページには、北陸線とJR北海道の路線では140km/h運転を予定していると書いてあります。

 「鉄道再生論」(2002年、中央書院刊、川島令三著)によると、785系「スーパーホワイトアロー」は140km/h運転を行おうとしたが、国土交通省から待ったをかけられたため、しばらくおこなわれないそうです。681系・683系(北陸線の「サンダーバード」に使用されている車両)の140km/h運転もしばらくおこなわれないと書いてありました。

 「新幹線はもっと速くできる」(1999年、中央書院刊、川島令三著)の121ページ〜122ページと302ページには在来線では踏切区間でもレールブレーキによって160km運転を目指していると書いてあります。

では本題の議論に
 投稿者---551planning@おさぼり管理人(2004/01/10 16:37:26)

 とりあえずお答え頂いたと判断しますが、まだうめ様自身のお言葉、お考えを頂いておりません。早速本題にお答え頂きたく。

 当方自身技術的知見があるわけではありません。皆様のお考えも伺いたいと存じますが、うめ様には上記の点について特に御回答頂きたく。

高速化の可能性、ターゲット、そして副作用
 投稿者---エル・アルコン氏(2004/01/11 01:32:25) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 闇雲に高速化しても意味が無いのは言うまでもないんですが、今回の「スーパーホワイトアロー」はなかなか鋭いところを突いています。

 カタログデータとしては対高速バスで都心間の所要はほぼ互角、フリークェンシーも互角で、定時性(特に冬場)と輸送力で鉄道優位という印象で、SWAの位置付けは785系の高性能を活かした速達便というところですが、停車駅が同じということもあり、単に「新車は速い、ボロは遅い」という感じかと見受けられます。
 SWAの停車駅を絞って一層の速達化という発想は誰もが持つところですが、JRHの回答は785系の高性能を停車駅の増加に振り向けるというものであり、中間諸都市への高速バスの攻勢を考えると、住み分けが出来ていると見られる札幌、旭川間でちょっとのシェアに拘るよりも、フリークェンシーを落とすことで中間諸都市でのシェアを落としたくないという発想と思われます。

 確かに前身の「ホワイトアロー」はノンストップとしてデビューし、SWAになってからも停車駅の少ない速達便としての位置付けでしたが、現在へ至る流れを見る限りはJRHの方針は明快です。
 ただ、この区間は道都と第二の都市を結ぶ北海道きっての都市間輸送であり、こうした区間においてはスピードアップというものはやはり最高のセールスポイントになりますし、781系の老朽化により新型車両置き換えとなった暁には30分ヘッドで80分運転という非常に地味な区間になるわけで、少々メリハリ、つまり顧客アピールに欠けるきらいも出てきます。

 そう考えると、ピーク時間帯に無停車運行をしてみる、さらに140km運転にトライしてみるというような「目玉商品」によりアピールする価値はあるかと思います。
 具体的には、かつての急行「さちかぜ」、後の特急「いしかり」でも設定されていた朝上り、夕下りの1往復からで良いでしょう、現行より10分短い1時間10分、出来れば「60分台」での設定であればインパクトは大きいです。

 現在の鉄道、バスを見る限りでは、住み分けというよりも拮抗状態であり、圧倒的優位である状況を作ればもう一段動く可能性があると見ます。
 さらに、時間距離の短縮により、これまで旭川で所用、レジャー、買い物などを済ませていた旭川都市圏の住民が札幌に向かう可能性も出てきます。
 このあたりは関西圏で新快速が非常に広域から大阪への流動を確立させたという例もあるわけで、バスからのシェア移動のほか、新規需要の開拓も視野に入ります。

 ただ、一方で、こうした札幌への集客により旭川の拠点性が大きく損なわれる可能性もあるわけで、かつては東播の拠点都市だった姫路が新快速の15分ヘッド、59分運転で大阪と結ばれたことにより、今や大阪、神戸のベッドタウン的存在になったように、街の性格が大きく変わり、それにより旭川都市圏流動としての利用が減少する可能性もあるだけに(都市間輸送でも、旭川なら鉄道だったが、札幌なら空路というような思わぬ逸走も有り得る)、その得失を見極める必要はあります。

Re:では本題の議論に
 投稿者---うめ氏(2004/01/11 16:51:08)

 確かにJR-Sが8000系電車にレールブレーキをつけてほぼ実用化…という段階まで来ているわけですが、それにも拘らず140km/hはおろか130km/hに留まっていることがどういう意味なのか、ひいては国交省のスタンスということになるわけですが…。

 レールブレーキはまだ実用化していません。8000系試験車にはレールブレーキを装備していますが、量産車には装備していません。
 1992年に8000系はレールブレーキ試験をおこないました。その結果、158.9km/hから632mで停止しました。このことから150km/hでは十分600m条項をクリアできることになり、改良により160km/hでも600m条項をクリアできる見通しがつきました。営業開始が迫っていたので、レールブレーキの現車試験はとりあえず中止しました。160km運転はいまのところ無期延期だということです。
 JR東日本の試験車E991系は改良したレールブレーキの試験をおこない、その結果、160kmから500m以内に停止しました。160kmより少し速いスピードでもいいということになります。レールブレーキはレールの温度上昇が心配され、減速度が8.0近くと高いのが問題視されており、このため、なかなか実用化しません。しかし、川島令三氏は「鉄道再生論」の160km運転の可能性という項で、「レールブレーキを使うのは非常時のみなので、温度上昇は問題ない、減速度についても、バスの急ブレーキより緩く、欧米のLRT車両は非常減速度10が義務づけられている。それが問題になったことはない、早く実用化すべきである」と主張しています。非振り子車で160kmで走れる曲線半径は1600m以上です。1600m以上のカーブがつづいている区間はあまりなく、現状では160km運転をできる区間はあまりありませんが、強制振り子式が開発中であり、将来的には現在の在来線の線形のままでも160km運転は十分できるようになります。強制振り子式は半径900m以上のカーブで160km運転が可能になります。

 前述したように681系とJR北海道設計の車両は140kmから600m以内に停止できるブレーキを装備してます(これらの車両はレールブレーキではなく通常ブレーキ)。

 本題とは関係のない話をしましたが、160km運転をすると、札幌−旭川間は1時間0分台となります。

正月の数字遊び(羽子板の代わりに)
 投稿者---World's Uniquest Railway Enthusiast氏(2004/01/11 18:53:14)

 こんにちは

 川島氏は加速では定加速を前提にしている節があるのに、減速については及び腰みたいですね。(低加速は当然の事ながら)定減速を前提にするのは数字上のお遊びですが、正月明けの暇つぶしとして遊んでみました。
 加速度a、速度mの時の列車の停止距離D(単位km)を試しに計算してみたら、

m×m=7200×a×D

という関係が出てきました。これに、Dに600メートル(D=6/10)を放り込むと、

m×m=4320×a

という式が出てきます(計算ミスがあったら指摘してください)。この胡散臭い式を金科玉条とすると、160キロ運転で必要な非常減速度は、およそ6km/h/sとなります。
 減速度を先に代入すると、最高速度が得られます。減速度8km/h/sなら185キロ(15%の余裕を見込めば160キロになりますが)、10km/h/sなら207キロです。ちなみに、私の知っている中で最高の減速度を持つ車両はPCC車で常用減速度7.2km/h/s、非常減速度は12.8km/h/sです、PCC車の非常減速度なら在来線での235キロ運転が可能という事になります。
 文系人間の私が単純な計算から結論を求めるのは危険な話ですが、在来線での160キロ運転というのは技術上の公理から生まれたというよりは、アメリカやヨーロッパの幹線の最高速度の「常識」が永らく160キロだったからという話に過ぎないと思われます。JR化後行われたテストも、この「常識」が日本の600メートル制約下で実現可能かを確かめただけで、何も160キロが限界という訳ではないような気がします。欧米での在来線の200キロ運転や、車軸の直接駆動システムによるモーターの高出力化が可能な現在、「紙上のお話」であるなら、減速度10で200キロ運転でもいいんじゃないでしょうか。保守的な鉄道技術にブレイクスルーをもたらすための非技術者の評論なら大きい数字がいいわけですし。

 ところで、こうしたお話が数字上のお遊びに過ぎない根拠の一つに、600メートル制約の根拠の問題があります。
 私は法律については無知ですが、ネットで調べると、「鉄道営業法」という法律があり、この法律に基づいて鉄道の運転規則は国土交通省の省令である「鉄道運転規則」によって定めるとあります。この省令、絶対変更不可能というわけではないらしく、現に国土交通省HPを見たら、検査周期の規定改正に関わる意見募集というのをやっていました。基本的にこうした省令は事故の発生を最小限に抑えるというのが原則でしょうから、色々な技術革新で事故の発生が抑制できるのなら600メートルは1200メートルでもいいんじゃないのという感じはしますし、踏み切り事故が増えているから500メートルに縮めるという話があっても良さそうです。最高速度を120キロを130キロに上げるという時に600メートルに抑えるというのは、最高速度を上げても事故の発生率は変わらないという指標になりましたが、大幅な技術革新で最高速度を30キロも40キロも上げるときに、事故の発生率が変わらない証拠となりうるのでしょうか。私はどちらでもいいといういい加減な立場なのですが、監督官庁の担当部署の担当官がそういって難色を示す、別の政令をつくって規制してしまう。などという姿は容易に想像できます。

http://www.mlit.go.jp/pubcom/01/pubcomt44_.html

 いい加減な話ですが、私はまだ実現していないスピードアップなり技術なりが実用化に向かって動き出すか否かは、技術的な可能性うんぬんより、ストーリーや筋立ての出来の良さにあるんじゃないかとよく考えます。例えば、青函トンネルの建設にあって、仮に安全な船舶や飛行機で輸送が出きる可能性があり、事業自体が無駄だった可能性があるとしても『トンネルで本州と北海道を結び、悲惨な海難事故を二度と繰り返さない』という筋立ては非常に良いものだし、多くの人を動かせたのではないかと思います。仮にその根拠が『長大トンネルの掘削技術が進んでいるから、問題ない』一辺倒であったら、事情は変わっていたのではないでしょうか。
 そんなことから、『600メートルで停止できるから在来線をより高速にすべき』という話が胡散臭く捉えられるのは、ストーリーの全体構成が悪いせいではないかな、という風に考えるのですが、いかがでしょう。

WURE

2004.11.06 Update

backindexnext


Copyright © 1998-2004 Unlimited Liability Company 551planning. All rights reserved.
Designed for Microsoft Internet Explorer 5.0 …by Microsoft FrontPage 2002