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深夜急行バス

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北総の変

京成グループvs.平和交通 深夜急行バス“北総の変”

昨年1月、成田への路線が相次いで開設されたことに端を発する「京成グループvs.平和交通」の深夜急行バス陣取り合戦。昨年夏にリポートしたようにちばグリーンバス(以下CGB)との挟み討ちに出た京成ですが、その後2010秋のMDB第2弾、今年春の葛西・奥戸線新設と深夜便戦略を押し進めます。
すると平和交通は5月に千葉NT線を新設。これまで松戸経由で到着時間の遅かった千葉NTエリアを押さえるとともに空白域であった総武線・東武野田線エリアを埋めてきました。当然ながら京成は黙っているはずもなく、7月に深急新浦安系統の西船橋・桐畑延伸に加え、成田空港交通(以下成空交)新橋成田線という“飛び道具”でまたも挟み討ち戦法を導入…しかしながら成空交の各種設定がCGB便にも影響しかねないということで、先日同路線について緊急取材を行った次第です。

未見の2便についてもいずれ実見しようと思っていたところに、平和交通が09/02から千葉NT線運賃値下げを発表。更に混迷を深めることとなった北総の夜にいざ!…の前に、改めてここ数年というわけではない京成グループと平和交通の深夜急行バス変遷記を別途まとめていますので、まず御一読頂ければ幸いです。

堅実なる老舗路線:成田空港交通有楽町千葉NT線

まずは深夜急行バス黎明期から続く有楽町千葉NT線に敬意を表して。
同線は京成が同社第2弾路線として1990/05/28に開設。上野・松戸から新京成沿線へと進むルートで、同年9月の京葉方面路線再編でも存置され、長らくそのままの状態が続いていました。
2008/02/19、京成バスから成田空港交通に移管されると矢継ぎ早に改革が図られます。同年06/16には千葉ニュータウン中央駅まで延伸するとともに、金町駅・松戸本町での乗車扱を開始、2009/11/02から東京駅八重洲口経由化、2010/04/01には西白井駅にも停まるようになっていました。


  • Photo:有楽町千葉NT線
  • 有楽町千葉NT線
    成空交便の案内も是非…
  • 有楽町千葉NT線
    成空交車といえばエアロバス
  • 有楽町千葉NT線
    上野を先発する柏・我孫子行
  • 有楽町千葉NT線
    金町駅はひっそり
  • 有楽町千葉NT線
    一仕事終えてしばしの休息

同線が都心部最終発となることから、09/15(木)夜にまず東京駅八重洲口前にて不定期定点観測を敢行。葛西奥戸線は相変わらず低調、他方MDB深夜便は軒並み堅調な様子を実感。平和交通各便も房総2系統を中心にきっちり乗車がある中、直接のライバル・千葉NT線(00:35発)には数寄屋橋での5人に加え6人が乗り込んでの出発。後追いとなる成空交新橋成田線(00:50発)は新橋・有楽町での7人に加え2人が乗車した。
バス停をあちこち巡っているうちに周囲の人影も少なくなって残すは2本。09/30で休止となる羽田空港発深夜便京急車から2人が降りるのを確認しつつ、京成1番乗り場へ。行先案内ではトリの01:18発千葉駅行便しか表示されない中、時刻通り千葉NT中央駅行が入線。有楽町からの3人に加え当方のほか2人が乗り込んだ。その後「新浦安行く?」と酔客が問うも運転手がこれは行かないと返すと、ふらふらと歩いていったがどうしたろうか。

バスは中央通りを北上すると、日本橋の先で先行するバスを視界に捕捉。有楽町マリオン脇を01:00に出た東武バスイースト「ミッドナイトアロー柏・我孫子」でこちらは東京駅頭に停留所はなく共に上野を目指す。東北縦貫線工事進行中の神田から秋葉原にかけては昼間の喧騒が嘘のようにひっそりとしていたが、上野広小路交差点付近は妙にきらびやかで人の動きもまだまだ見られ、意外な感じが。上野山下へは信号待ちにより東武便が先着、数人の乗車と10人程の乗車待ちの列が見て取れた。その後定刻01:20より少し遅れて出発、最終的な乗りまでは確認できなかったが、窓側はさらりと埋まるほどの乗りとなった様子は伺えた。
こちらにも列を作っていた数人が乗車。その後パラパラと乗車があって最終的にここで11人を加えることに。やはり本路線は上野が鍵の様子-尤も、ここで10分以上のインターバルとなったのはちと冗長な感も。ちなみに上野着の終電は京浜東北線北行が01:04着、その他路線はとうに終わっている。
というわけで01:30定刻発、浅草通りから駒形橋を渡り、東京スカイツリーを見上げる間もないままにとうきょうスカイツリー駅、じゃなかった業平橋駅を横目にR6水戸街道へ。さすがに交通量は多くなく、四ツ木橋・中川大橋を渡り、ほぼ定刻でひっそりと静まる金町駅南口に到着。早くも男女5人が降車し密かに注目した乗車はなし。ちなみに金町の終着は北千住01:04発松戸行の01:13着。いわゆる北千住~綾瀬の二重戸籍区間によって、東京メトロでも特例的に終電および初電が長くとられているところだ。有楽町千葉NT線
新葛飾橋を渡ると02:00ちょうどに千葉県入り。外環の先でr5流山街道に入ると、松戸駅西口から2ブロックほど先となる松戸本町へ。ここで1人が降り、1人が乗ってきた。

この先は降車エリア。古ケ崎五差路で流山街道と分かれると工場地帯の脇を北上し北松戸駅入口は降車なし。馬橋駅近くの市民センターで1人降車、その先を左に折れ新松戸駅前の住宅街を周回すると、支所前で松戸から乗った1人、居酒屋の看板が眩しい新松戸駅前で1人…運転手がマイクを数度入れ寝ぼけ眼のもう1人が降車。
その後馬橋駅前まで一部区間を重複した後、常磐線を乗り越えてR6を南下。メイン口前ながら停留所設定のない北松戸駅前を左に折れてゆるやかな丘越え。新京成線を渡ると八柱駅入口で女性1人降車。r281に入ると、乗車時申告で降車予定のなかった常盤平エリアをスルーし東進、牧の原と五香駅でそれぞれ1人を降ろすと、車内は寂しくなってきた。
長らく終着だった五香を出ると停留所間隔が大きく開く。降車のない六実駅の先でr8を南下、R464との交点を一旦過ぎるとロータリーに入り、マックの灯りが目に沁みる新鎌ヶ谷駅には所定より5分ほどの早着、酔客1人が降りてゆく。残るは男女3人、いずれも目的地は千葉NT中央駅とあってR464を直行。結局、所定よりも15分以上の早着となる03:13に終着。車内確認などしばし待機するバスの灯りを背に、男女2人は北口駐輪場方面に、男性1人は南口方面へと足早に消えていった。

潜在需要をがっちり!:平和交通千葉NT線

2011/05/09、平和交通5路線目となる深夜急行バスは、これまで同社と殆ど絡みのないであろう北総方面への進出となりました。先に見た成空交千葉NT線が3時過ぎの終着となるところ、西船橋から東武野田線沿線を駆け上がるルートで2時前後の到着とし、かつエリア内を細かく廻って印旛日本医大駅に至るという戦略で来ました。
結果的にスマッシュヒットとなった様子で、早速京成グループからの反撃を喰らうことに。特に成空交新橋成田線の“ポッキリ戦法”に面食らったか09/05に最大25%もの運賃値下げを実施。PASMO/Suica20%割引でようやく勝負できる水準なので初期設定が強気だったとも取れますが、やはり成空交が異常なのか…。


  • Photo:平和交通千葉NT線
  • 平和交通千葉NT線
    数寄屋橋の河辺行西東京車
  • 平和交通千葉NT線
    千葉NT線には現行セレガ充当
  • 平和交通千葉NT線
    同社テリトリーとは一線を画す
  • 平和交通千葉NT線
    一旦停止取締中
  • 平和交通千葉NT線
    新鎌ケ谷駅前はマック営業中

成空交千葉NT線実見の翌日09/16(金)。この日は日付が変わる頃に数寄屋橋交差点へ。まずライバルの西船橋経由桐畑行京成車が2人を加えた8人で出てゆくのを確認。河辺駅行西東京SHD車に1人が乗っていることを確認してから当方も乗車待ちの列に加わった。当方の前には男性2人、顔見知りではないようだが「これと別にもう1本あるんですよね」『上野経由のやつじゃないんですか』「いや、西船橋からも乗れるらしいんですけど…」…等々、千葉NTエリアの深夜急行バス伸長に興味津々の様子…それは数字にも現れ、数寄屋橋で24人、東京駅八重洲口前で15人、そしてこれまでほとんど乗車を見たことのない兜町でも5人が乗車し補助席を使う盛況ぶりとなったのだった。
平和交通は車掌ならぬポーターが添乗しており、この日は若い運転手と壮年ポーターのコンビ。「津田沼行く?」との問いには若い運転手が申し訳なさそうに行きませんと答え、「西船橋行く?」との問いにはポーターが『西船2丁目ね、行きますよ』と答える。過半の人はPASMO/Suica払いだが現金払いだと乗車に手こずるが、値下げしたことについてはバス停に掲出されているとはいえ車内での告知はなかった。

ともあれ兜町を5分ほどの遅れにて出発。平和便のお約束通り箱崎入路から高速入りだが、その直前に運転手がポーターにぽつり。『西船橋駅南口って停まりますよね、あの人そこなのかも』先程東京駅で乗り込んできた人のことだ。ポーターがすかさず確認、西船橋駅南口で降りることとなったのだが、確認した訳はちょうど運賃の境目に当たっていたためだった。
さて箱崎ロータリーは廻らず直進し京葉道へ。淡々と走って25:00直前に市川ICを降りて南側に沿う道を東進すると最初の停留所となる田尻(鬼高PA入口)だが降車はなし。京葉道路を渡り越した先、複合SCのSHOPS市川でr283へと右に曲がると下総中山駅入口だが駅とは500m以上離れている。ともあれここで1人降車。次いで原木中山駅入口、こちらも下総ほどではないが離れており降車はなかった。原木IC手前で一旦北上、駅方面へ右折しようとしたところで横をバスが1台すり抜けていった…これが新橋成田線成空交車、あちらは定刻のようだ。こちらは5分遅れのまま西船橋駅南口で件の男性を降ろす。降車時に差額の500円を返金するも、寝ぼけ眼でちょっと不思議そうにしていた。
総武線を越え坂道をぐんぐん北上、西船橋グリーンハイツ前が西船2丁目、たしかに駅からはだいぶ遠い。ここで男女2人が降車。行田団地の円形道路手前で反転し新船橋駅前を掠めるも降車なし、そして再び反転しこんどは野田線沿いに北上してゆく。途中何箇所か停留所があるも最初の北本町2丁目で女性1人を降ろしただけ、北端を右に折れると木下街道、馬込沢で1人が降りた。更にr8を北上、鎌ケ谷高入口といったんロータリーに入った鎌ケ谷駅でそれぞれ1人降車、鎌ケ谷駅高架下の東武ストアーは24時間営業となっており、降りた女性が向かっていった。

野田線と新京成に挟まれるとやはりマックが眩しい新鎌ケ谷駅、ここで大量6人が降車した。ここまでさほど信号待ちに引っかからなかった印象だったが、この時点で遅れは10分以上に広がっていた。とはいえ、成空交千葉NT線の到着時刻まではまだ1時間以上ある。さて当方23時間ぶりとなるR464を東進、ここでポーター氏が手持ちのポットからホットコーヒーを紙コップに注ぎ一口…仄かな香りが鼻をくすぐる。西白井駅は北側となるロータリーに入り3人が降車、白井駅は南側を廻って5人が降りる。R16を潜り北側に入るとサンクスの灯が照らす小室駅前、女性1人が降車。ちなみに成空交千葉NT線は非経由だ。
更に大きく異なるのがこの先の千葉NT中央エリア。成空交千葉NT線は駅前のみの停車だが、平和交通は北側に3ヶ所、南側にも1ヶ所設定。最初のイオン映画館で5人が降りるも、ポーターが最後の1人に思わず『駅じゃないんですか』と声掛け。実は乗車確認時にも多くの人が「NT中央駅まで」と伝えるのだが、『北口ですか、南口ですか』と運転手に聞かれて少し答えに窮す場面が。北口、というよりもイオン側という認識が多く、まして「イオン映画館」という停留所名は降りる段階で初めて知る、という人も少なくなさそうであった。とはいえ細かく降車場所をメモっていたポーター氏にとっては混乱させるだけのこと、結構困り顔をしている。平和交通千葉NT線
木刈中学校で2人、千葉NT中央駅で5人が降車。ここで勘定があった様子で運転手とポーターが確認し合う。車内も残るは10人足らず、一巡して残されたゴミを片手にポーター氏がなにやらボヤいたのをきっかけに、運転手氏と眠気覚ましの内輪話がしばし続いた。

ここからは原山・高花・西の原エリアを進む。成空交新橋成田線も追随し停留所を密に設定した区間でもあるが、前回の緊急取材時には降車がなく当方にとっての実走は今回が初めて。いかにもニュータウンらしい風景が広がるが、原山・高花エリアでの降車はなく、西の原公園前で3人が、ロータリー周辺が何やら整地中の印西牧の原駅で最後の大量5人降車となった。
残るは当方と男性1人、滝野小学校・北総病院前での降車はないとのことでR464を直行、最終的に所定よりも20分遅れとなる02:35過ぎに印旛日本医大駅に到着となった。男性はとぼとぼとウェルガーデン方面へと歩いていったが、だったら北総病院前の方は近かったのでは? 当方はタクシー移動をと思ったところ1台が待機中…も、3時発の予約ということで無線で北総病院前待機車を寄越してもらったのだった。

“飛び道具”の是非:成田空港交通新橋成田線

2011/07/25開業のニューフェイス。あまりにわかりやすい運賃設定や無謀とも言える運行時刻設定など、“飛び道具”である点はこれまでも指摘した通り。ただ開業1週間目の月曜日で3人の乗車があったことは、事前告知の状況からしてもニーズを捉えたのか、クチコミが広がればひょっとして…との意外な思いもありました。
当初再乗するつもりはなかったのですが、2路線を見て改めて-との思いと、前回は西船橋からの途中乗車ということもあり、えいやっと乗ってみることにしました。


  • Photo:新橋成田線
  • 新橋成田線
    CGB係員が各種案内に追われる
  • 新橋成田線
    早くも固定客がついた感も
  • 新橋成田線
    タクシー指導強化中?
  • 新橋成田線
    東武野田線を越える
  • 新橋成田線
    平和交通車との遭遇

2便乗車1週間後の09/22(木)、3連休の前日、さらには帰宅の足が大混乱となった台風15号最接近の翌日という様々な意味で谷間の日となったのだが、この日は23:40過ぎに新橋駅へ。まずはいつもの銀座口前ではなく、新橋駅前ビル1号館前都バス乗り場へ。3番乗り場から西東京バス深夜急行バスが2本出るが、同社の他の乗り場と同じように都バスのポールに遠慮がちに書かれているだけで目立たない。そもそも乗る人がいるのかと思いきや、疲れた表情をしたスーツ姿の男性が2人相次いでやってきて、しげしげと案内に見入っていた。23:50に眼前を新浦安・西船橋経由桐畑行となる京成車が通過していったが、その後0時が近づいても西東京車は現れず…痺れを切らしていつもの銀座口前乗り場へと戻り00:02発桐畑行をチェック、9人乗車を確認-と、駅前を西東京車が通過。桐畑行のドアが閉まったのを見て急ぎ再び1号館前乗り場へ向かうと、中華料理屋から出てきた酔客が興味深そうにバスを見ていたものの追加で乗り込む人はおらず、2人を乗せ3分遅れで出発していった。

再び人足の絶えない銀座口前へ。まず気づくのは客待ちタクシーがバス停前に停まっていないこと。ロータリーには相変わらずぎっしりいるので、警察の指導取締が強化されたようで何より。4年足らずで4本増え計6本となったバス停ポールを改めて確認するが、道路に面して平面ポールが平行に立っており、前面には京成運行の新浦安・桐畑系統と千葉駅系統の停留所案内が、背面にその他系列3便のそれとなるが、車通りもあり確認するのは至難の業…と思っていると24:20発のCGB成田行が入線。去年も見かけた若い係員氏が乗り場前に滞留する人を手際良く行き先別の列を作って整理してゆく。この段階でまだ30分以上ある京急便を待つ人がいたのには少々驚いたが、成空交成田行にも5人ほどの列ができた。
ところで、やってきたクルマは当方も去年乗った経年のエアロバス、トイレ無し…確か今年6月にトイレ付き新車導入とのリリースがあったはずだが-「車両点検の際は、トイレが装備されていない場合があります」との注意書きがあった。尤も、去年の乗車時に件の係員氏が「トイレ付きだと座席が少なくなる」とも話しており、金曜充当の可能性もあるのかもしれない。
と、Kanacカラー車が後ろについた。こちらが10分後に出る成空交便、やはりエアロバスだがこちらはトイレ付き。それにしても始発段階では10分差だが、JR成田駅西口には所定では4分差、運賃は3300円と2000円…別の社名が入っているとは云え一般客には色も形もほぼ同じに見えるだろうし、なんだかフクザツな心境になる。
この間もポールをしげしげと見つめる人が次々現れ、係員氏が声掛け。京成佐倉は1時です、千葉駅は1時です、西船橋は次ですけどこのクルマは津田沼なら行きますよ…と他便も頭に入っているのは当然ながらもさすが。『こちらはJR佐倉駅経由成田行です、次の千葉NT経由成田行はPASMO/Suicaは使えません!現金をご用意下さい』との違いも連呼していた。結局10人が乗車して出発となった。
そして成空交車の入線。あれよの間に13人が乗車するが、うち男性4人連れは京成成田まで。荷物を抱えておりさすがに渡航客ではなさそうだが空港関係者か? ところで運転手が初めての仕業なのか、新浦安やら千葉駅やらと聞かれるのに対し、運賃表を示して『ここに行きます』とは頼りない説明。有楽町マリオン前では3人を加えるが、トランクを抱えた女性が「松戸に行きますか」と確認するもまたもやシドロモドロ…せめて同じ会社の便はしっかり説明してほしい。
10人弱が乗り込んだ出発前の三鷹行関東バス車を横目にしつつ銀座4丁目交差点を左折-と、直ぐ脇でタクシーが1台止められており腕章を巻いた女性が運転手氏に何やらヒアリング…国交省か東京都かの調査か指導だろうか。中央通りから永代通りに入り、東京駅八重洲口前3番乗り場へ…意外にも乗客はゼロ。次便表示は消えた行先案内の下段で「湾岸高速が自然渋滞のため大幅な遅延が発生しています」との文字がスクロールしていたが、何処で制御しているのだろうか。

新橋成田線

この後の2本(千葉NT行・千葉駅行)利用者か1番乗り場の数人の人影を確認しつつ、京橋入路から高速に入り京葉道路へ入ると、15分ほどで早くも原木IC降り。先週出会した平和交通車は見かけないまま総武線を潜って、タクシー待ちの行列が伸びる西船橋駅前へ。この日は降車なく京成成田まで行く女性1人を含め3人が乗車、女性1人がなおもバス停に佇むが15分後の桐畑行待ちか。
この先は当方もう慣れた道? 行田団地で西船橋からの1人が降車、中沢道でも1人が降りる。その後は動きなく淡々と進むが鎌ケ谷大仏駅で早くも5分弱の遅れ。西白井で3人を降ろしR464に向かおうとしたところで平和交通便と離合。あちらには10人弱が乗っていた様子。ちなみに再度遭遇することはなかった。
白井駅で男女3人、千葉NT中央駅で1人を降ろし、この日は原山から高花を行くも途中降車なく、印西牧の原駅で1人降車。真っ暗な印旛沼畔を過ぎれば成田NTの灯も見えてきて税務署前で女性1人降車。他便との遭遇も気になるが、結局JR成田駅西口に到着したのは所定よりも15分延の01:45…やはり運行時刻設定に難有りか。ここで当方のほか2人が降り、男女6人が京成成田駅東口へと走り去っていった。

北総の変

というわけで3本実見しましたが、まず平和交通・成空交新橋成田線共に早くも利用が付いていることを実感。西船橋からの乗車も見受けられたのは我が意を得たりな部分もあります。ただし、接客面のうち疑問符がつくものがあったのもまた事実だったり…これは深夜急行バス全体の課題でもあるのですが。
個人的には主要駅だけでなくより細やかな停留所設定に期待するところ、乗務員運用的に個別路線の状況仔細を把握するのにはある程度の時間がかかるでしょうし、一方で利用者としての「何処まで行きたいか」の基準はやはり駅が中心となっている様子、しかも一部にはダメもとでその路線とは異なる駅名が出てくると「行く・行かない」が最低限の案内となり、エリア・グループを中心とした他便への案内まではなかなかハードルが高いというのは理解できます。
となるとこれを補うのはまず乗り場ポールとなるのですが、旧来のポールだと情報量的に不足する状況にもなりがち、こと距離も伸び停留所の多い路線になると、どこをどう走るのか、自宅の最寄りは何処なのかを把握するのにも一苦労な部分が。平和交通の場合降車ポールにはその路線の情報が巧くまとめられており日中ほかでの宣伝効果もあるのですが(成空交もほぼ似たようなポールを新調した様子)、いざ乗り場に行くと…というのが惜しまれるような。一部事業者では携帯サイト等に誘導する仕掛けを作っているところもありますが、費用対効果の面で効果を数値化し難い分野でもあり、当方自身も有効解答を持ち合わせないのが歯痒いのですが。つまるところは人的サポートがベストですし、実際京成も乗場係員を出したり、CGBのようにまさにライバルの告知までさせられる状況も現にあるのですが、こちらも色々と難しいところ。できればチラシ1枚あればまた違うのではとも考えるのですが…。

総論が長くなりましたが、平和交通・成空交新橋成田線ともにまず適正時刻の開示が求められましょう。必ずしも遅延にシビアな時間帯ではないにせよ、他社を意識したような時間設定では困り者です。それにしても、エリア住民の方にはなんとも言えない充実ぶりでしょうから、適正範囲の中で切磋琢磨してもらいたいなと思いますし、その中でいい意味での棲み分けを図ってもらいたいなというのが実感です。


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