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【検証:】特別リポート附録/井笠鉄道“破綻”経過録/1031RCC記事

  • 10/31付RCCリポート<井笠鉄道バス廃止「最後の思い出づくりを」>のテキスト文を記録-なお、あえて全文を転載する責任は管理者である551planningが負うものである旨、予め御理解御了承の程。
続いても、時代の流れを感じるニュースです。
福山市にも路線を持つ岡山県の井笠鉄道が経営する路線バスが、経営難から31日で廃止されることになりました。最後の日を特別な思いで迎えたある女性を取材しました。

「機動力は足しかないので、自転車もダメなので。バスが無くなったら何にもできない。バスだけが頼りです」(Iさん)
移動のほとんどをバスに頼ってきた石持和子さんです。最後の記念にと、廃止されるバス路線に乗っていました。
「だんだんバスの中が寂しくなって、ああ、私ひとりかしらっていうような時はしょっちゅうあります。みんなどこに行っちゃったのかね、バスに乗ってた人は・・」(Iさん)
マイカーの普及による生活スタイルの変化に加え、少子高齢化にともなう人口減少によって、路線バスの乗客は全国的に減り続けています。
こうした中、岡山県の井笠鉄道は今月に入って、経営難を理由にバス事業を廃止することを明らかにしました。
井笠鉄道は福山市にも路線を持っていました。あわせて27路線を去年1年間で63万人が利用しましたが、ほとんどが赤字路線です。
県などから補助金を受けてきましたが、経営状況は改善せず、廃止の判断となりました。

「もう残り少ないでしょ?だから記念に思うてね、ちょっと撮影来たんです」
「乗ってないですね。ちょっとかわいそうですよ。もうちょっと乗ってやればいいんですけど・・・」
今回、廃止される路線に乗ってみると―。福山市中心部に入るまで客はほとんど乗ってきません。全長17キロの路線で乗客はあわせて7人。終点まで乗ったのは1人だけでした。
「5人も乗れば上出来。最初から最後まで乗られる方はあんまりおらんですよ。生活路線で走ってるから乗ってくれるっていうのはあるんでしょうけど」(運転手)
井笠鉄道が運行してきたバス路線の一部は、明日から来年3月まで、「中国バス」へ引き継がれる事になります。しかし、継続となる路線でも便数は大幅に減ることが決まっています。

最後の思い出づくりのため井笠鉄道のバスに乗り込んだIさん。実はバスに対して特別な思いがあります。
「そりゃ、人生の半分近くをバスで過ごしてきましたから」(Iさん)
30年間、観光バスのガイドを勤め、バスとともに人生を送ってきました。それもあって、退職したあとも移動には路線バスを使ってきたといいます。
「あまりにも突然だったので、それがちょっと・・・。もうちょっと乗り惜しみしたかったですね」(Iさん)
井笠鉄道バス最後の日の31日。Iさんはいつもと変わらず自宅近くのバス停に向かいました。
「ここから下(の便)無くなっちゃう。半分・・・。どうするんでしょう」(Iさん)
「お待たせしました」(Iさんがバスに乗る)
「仕事をしていた関係上、ここの席が一番好きなので、一番。ここに座れるときょうは一日いいことあるかなみたいな感じで。感慨深いですね。このカードも穴もあかず保存品になってしまいます。寂しいのとすごく残念。もっともっといっぱい乗っておけばよかったと思いますね」(Iさん)
「ありがとうございました。長いこと利用させて頂きまして」(降車時に運転手に声をかけるIさん)

101年の歴史に幕を下ろす井笠鉄道バス。県内のバス路線の7割以上で赤字が続く中、生活交通をいかに守っていくのか―。重い課題が突きつけられています。(10/31 19:16)

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Last-modified: 2012-11-02 (金) 12:51:40
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