tw
top

トップページ企画一覧BBS(電子掲示板)>常設板過去ログ1999

(過去ログNo.)

ICカードから始まる陸上公共交通の新しい可能性

投稿者---551planning(99/05/16(日) 23:43)

まさしく「うっちゃり」ができそうで…ある?

JR東日本がついに首都圏でのICカード定期券システムの導入を決定した。本格始動すれば世界でも最大規模の試みになるという。
まず本格的な試験的稼動になるため、イオカードとの完全統合はなされないようだ。しかし展開次第で最終的には、定期券、イオカード、いや鉄道の乗車券という枠組みを越え、クレジットカードや保険証などの公共的システムをも統合する媒体の軸になる可能性さえあるものだといっていい。

現在公共交通SFカードシステムとしては、関西私鉄を中心とした「スルッとKANSAI」が規模を大幅に広げ、首都圏ほど相互直通運転が進んでいない近畿圏にあって、バスをも含めた切符購入の手間を省くという効果を発揮しつつある。今年に入ってJR西日本も「Jスルー」を導入、対抗するかと思われたが、ここに来て新たな方向性を感じさせる出来事が起こりつつある。関西大手私鉄で最後まで導入をしていない近鉄が、「スルッと」「Jスルー」双方への参加を検討していることを発表したのである。
SFシステム導入を表明していたものの路線網が広範囲の近鉄にとって、私鉄で足並みを揃える「スルッと」、連絡社線として接点の多い「Jスルー」、どちらに対応するかの判断が注目されていたが、絶妙の落としどころに落ち着くことで、「スルッと」陣営・JR西日本双方にとっても新たな対応が求められるのは必死といえそうだ。「スルッと」の盟主・阪急他、JRと対抗関係にある私鉄が多く参加していることもあって先行きは不透明ながら、中長期的展望を見れば公共交通利用者の漸減は否めなく、今後が注目である。

一方首都圏は相互直通運転が定着し、各私鉄とJR東日本の各路線がそれぞれテリトリーを概ね分けていることから、SFシステムに関しても各社各様の対応となっている。とはいうものの、4都県でのバスカードや営団地下鉄と都営地下鉄など、緊密な関係各社での共通化への取り組みがないわけではない。棲み分けができているからこその共通化のメリットは計り知れない。
一般的にSFシステムの改変は10年周期という。各社押しなべてそろそろ次世代のシステム構築を進める段階にあるといっていい。実際にICカードシステムは都営地下鉄でも実施されており、今回のJR東日本の本格採用は、首都圏公共交通SFカードシステム統合へのターニングポイント足るものになるといっていいだろう。

首都圏交通SFカードは「スイカ」統合を目指すべき

投稿者---551planning(99/10/19(火) 23:50)

東京モノレールがひとつの決断をした。
2001/01に開始を目指しているJR東日本の料金前払い式ICカード定期券(スイカ)の規格に合わせたものを導入することを決定したのである(日経10/18朝刊)。
これにより、JRと接続する浜松町での利便性を高め、羽田空港直通路線で競合している京浜急行電鉄に対抗するというものだ。投資額は約10億円。それからの東モノの置かれた立場が伺える。ただ、個人的には対浜松町だけでなく、将来の天王洲乗換TWR経由副都心方面の流れをも考えるときわめて現実的な戦略的決断と評価できるものではないだろうか。

対する京急も首都圏主要民鉄が参加する共通ストアードフェアカードカード(2000年秋スタート)導入を表明している(東モノはこの規格には参加せず)。しかしながらこの共通カードは営団・都営使用の運賃先落し式を採用したため、関西型の運賃後落し方式を独自に導入していた京急は機器の対応等から数年遅れる事になりそうだ。ちなみに京急方式も営団・都営方式も磁気カードである(JRのイオカードも磁気方式)。
ここで考えてみたい。京急は関東大手私鉄ではいち早くSF方式(ルトランカード・1994~)を導入しており、10年が目安とされる自動改札機等の機器更新もまもなくとのことである(京急の自動改札機導入開始は1992年)。ならばいっそのこと「スイカ」方式に乗ったらどうであろうか。京急を経由して都心に通う人々にとって、その多くがJRを利用することになるであろう。横浜・品川駅に朝行けばそれがよく分かる。京急にとって対都心に関しては都営浅草線しか他社線と直接的接点を持たないことは、共通SFカード方式導入は差ほどのメリットを持たないということができるのではないだろうか。これは京急に限らず、相鉄や東武、京成にも言える事かもしれない。逆にJRとしては相直している営団にも対応してもらいたいところではないだろうか。ICカード方式自体は都交通局も試験を実施しており、採用にハードルが高いとは言えないのではないだろうか。
また、この共通SFカード方式が従来の磁気カードである点も気にかかる。「スイカ」方式がICカードの採用によって定期券とSFカードの融合が図れるのに対し、磁気記憶容量等との観点からICカード方式にゆくゆくは対応しなければならないことを考えると民鉄側は結局二重の投資となってしまう懸念があるからだ。

SF先進地・関西を見ると近鉄が揺れている。民鉄系「スルッとKANSAI」への対応を決めているが、接点駅の多いJR西日本の「jスルー」への対応も検討中とのこと。両者とも磁気カードと基本仕様が近いこともあるのだが、もし両者対応が実現すれば、関西地区の交通網の垣根が一挙に崩れることになる。相互乗り入れ方式が少ない関西地区にとっては大変意義あることといえるだろう。しかも評価すべきはバスへの対応もなされていること。関東地区では1都3県での共通バスカード方式が一足早く実現しているが、通常の定期券含め系列鉄道会社との連携も全く考慮されていないという御粗末な現実がある。

家の中でリモコンだらけということがある。テレビとビデオのボタンを一体化したリモコンも売られているが、SFカードにもこの考え方は必要だ。少なくとも都心部の移動だけでもJR・地下鉄・バスの3種のカードを持たねばならないということは、結局カードの普及の最大の障壁ということになろう。その意味ではJR対民鉄・鉄道対バスという構図自体も壊す必要があろうかと思われる。規制緩和の折、競争至上主義もつい叫ばれがちだが、結局利用者が判断する基準は利便性にかかってくる。その点関西にイニシアチブを完全に取られてしまった首都圏交通事業者の面目躍如たるは、ICカードの本格導入に尽きると考えるのは、私だけではあるまい。

オクトパスカードの利便性から考える

投稿者---GLAY好きの鈴木@よろずてつどう氏(99/10/29(金) 20:59)
http://www.geocities.co.jp/SilkRoad-Ocean/5052/

こんばんは。JRは西瓜なるカードを開発するようですが、私は香港で実用化されている非接触型ICカード八達通(オクトパス)カードを取り上げたいと思います。
オクトパスカードの使用範囲は、

  • 地下鉄(MTR)全路線
  • 九広鉄路(KCR:ホンハム~羅湖間)全路線
  • 軽便鉄路全路線
  • 九龍バスの一部路線
  • シティバスの一部路線
  • 香港油麻地フェリーの全航路

となっています。さらにMTR・KCR・軽便鉄路では割引もしているというお得なカードです。

東日本がスイカを導入するのは良いですが、やるんならJRだけでなく地下鉄・バス私鉄とも手を組んでぜひ広域でやって欲しいです(香港ではかなりカバーされている)。また、スイカは容量が多いので新規参入も簡単で、定期券機能や個人専用など(香港では顔入りの八達通カードがあり、落としたり盗まれたりすると機能を停止できる)色々な事が出来るのが良いですね。
また、改札機に入れなくても感知できるのもICの強みです。これをすれば朝の改札前での詰まりがかなり解消されると思います(香港では鞄の中に入れてても感知)。
この様に統一することにこういう種のカードは意義があると思うので、私もバス・地下鉄/私鉄・JRが一枚で乗り降りできたらいいと思います。
運輸省は新幹線作る前にカードの共通化の設備投資をして欲しいと思います。
ではでは


ご意見は【検証:】常設板までお気軽に!

上に戻る▲

テンプレートのpondt