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(過去ログNo.)

反転攻勢?-決算短信に見る京急のHANEDA戦略

投稿者---551planning (2012/05/10(Thu) 09:38)

京急が05/09、2012年3月期決算短信を発表しました。東日本大震災の影響もあり連結ベースで収益・利益とも前期比マイナス。交通事業の営業利益は約108億円で前期比16.8%減、約197億円だった2006年3月期以降6期連続のマイナスとなっています。

個人的に注目するのは経営方針欄、羽田空港の発着枠増から『当社グループは、この羽田空港を基点に、日本全国、さらに世界各国のお客さまを迎え、グローバル化による当社沿線地域の発展に様々な形で関与することにより、持続的な成長につなげてまいります』と高らかに宣言、鉄道事業では今秋の蒲田連立下り線高架化によるダイヤ再編、そしてバス事業では羽田空港アクセス路線の輸送力増強とともに、『今後、羽田空港から人気観光地への直行便や、鉄道が運行していない深夜早朝時間帯の利便性向上を図る』としています。バス事業のうち“人気観光地”はまずスカイツリーのことでしょうしMOP木更津も入ろうかと。そして深夜早朝便の利便性向上とは見逃せませんよ。

これまでも羽田国際化に言及した文言はあったとはいえ、これだけはっきりと持続性を打ち出したのには瞠目です。レジャー・サービス事業では「京急EXイン」の更なる出店や、訪日旅客の取り込み強化に言及。不動産賃貸業でも『品川地区や川崎・横浜地区に集中した事業展開』としていますが、パシフィック東京の焼き直しかと思われたSHINAGAWA GOOSも先日の日経記事では好調が伝えられており、周辺再開発を横睨みしながらの現実的な投資で『交通事業に次ぐ安定収益事業』を目指すとしています。点から線、そして面へ-最近、なにかとマニアックなところで話題となりがちなのが気になっていたのですが、京急の“反転攻勢”にまず期待するとともに、東急が色気を強めている蒲蒲線についてのスタンスにも注目しております。

利用者不在?の色模様。

投稿者---551planning (2012/09/20(Thu) 11:55)

09/19、京急蒲田立体化に伴う10/21ダイヤ改正が関係4社で発表されました。京急については07/31の高架化工事日発表時点の情報と大きな変更はなく、目玉は横浜エアポート急行(以下エア急)は倍増、品川エア急の快特化&エアポート快特(以下エア快)半減により同区間の速達列車は10分毎となり内40分毎に蒲田通過エア快が挟まる構成に-今回のリリースでも「品川⇔羽田国際線12分!国内線15分」と強調していますが、蒲田通過有無では30秒差で停車時も12分55秒で“切り捨て御免”というわけです。
2010/05改正時には「蒲田飛ばし問題」がクローズアップされたところ、今回は07/31時点で大田区長が『快特(京急蒲田駅停車)が復活することを歓迎します』『エアポート快特(京急蒲田駅通過)については、羽田空港と成田空港間を短時間で結び、両空港間のアクセスの利便を図るという目的が明確になったところから、必要最小限の本数で存続することを大田区としても受けとめます』とのコメントを出し矛を収めた様子。日中の空港線途中駅から品川方面へは蒲田乗換を強いられるほか、平和島および品川区の立会川・青物横丁からも優等列車が消えることとなる点については『品川・京急蒲田間に普通列車が増便されることで、利便性が向上するものと受けとめます』とは殊勝な…ちなみに趣味界ではこの品川蒲田間普通車増発が蒲田までなのか京急川崎までなのかについて注目されていましたが今回も仔細は不明、10/01の各駅時刻表公開を待つこととなりましょうか。

今回発表で最も注目されるのが横浜方面・羽田空港~成田空港間の速達化でしょうか。両空港間では100分切りの最速93分、横浜駅でも最速100分とそれぞれ最大15分の短縮に-同時改正となる京成成田スカイアクセス線内の退避見直しによるところが大きいですが、これと併せてエア快の種別イメージ色を緑からオレンジに変更。蒲田通過の誤乗車防止と京成線内アクセス特急との一貫性を表すためだそうですが…。

エア快が登場したのは1998/11の羽田空港駅開業時、当時は「エアポート快速特急」でしたが翌年には快速特急含め短縮化。ただし同時登場した都営浅草線内通過運転列車の呼称としては2002/06まで続くこととなったり、京成線内では上野特急との区分もあり表示のみ他線と揃えた「士快特」表示となったものの、当初想定していた両空港間需要対応という意義が薄く、2002/10改正で直通列車が「快速」(イメージ色はピンク)に変更される一方、2006/12改正では特急の京成佐倉以遠各停化に伴う上位種別として「快特」(イメージ色は京急と同じ緑)が設定され、快速との響きの紛らわしさからその後「快速特急」となるなど、ここまでくるとなんだかなぁという状況に。
転機は2010/07の成田スカイアクセス開業だったのですが、京成が投入したのは「アクセス特急」でイメージ色はオレンジに-会社毎の戦略も理解しますし京成としてもプライドが許さなかったのでしょうが、やはりエア快に揃えるのが妥当だったのではとも…今回は京急が歩み寄ったカタチになるのでしょうが、車両の行先表示が幕式からフルカラーLEDに変わりつつある現状ゆえのエピソードとも思われます。

ただ、であるならばこそ話を元に戻して、40分毎の蒲田通過に固執する必要があったのかと-確かに東京モノレールと鎬を削る状況ゆえ1分1秒が惜しいということなのでしょうが、羽田へはオレンジのエア快、横浜三崎口へは緑の快特(横須賀の米兵はGreen Expressと呼ぶという都市伝説?もあるとか)とするほうが余程利用者目線なのでは?と思うのですがねぇ…ダイヤ上のカラクリ? さて当方には判りかねます。


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