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(過去ログNo.)

〔JR-W〕もはやデザイン云々ではないのか…。

投稿者---551planning (2000/11/28(火) 00:21)

すでに鉄道情報各誌で御覧になられた方も多いだろうが、2連化のため中間車両を先頭車改造したJR西日本の福知山線用クモハ113-3800…電化が進んだ北近畿では昨年も舞鶴線用クモハ114-6600/6100が貫通型切妻スタイルで登場していたが、今回はそれまでの先頭部ユニット「挿げ替え」方式から更なるコスト低減を目指し、可能な限り中間車の構体を活かしたという切妻スタイルは、旧国を彷彿とさせる非貫通3つ窓、動物などの衝突を防ぐための黄色い強化板が張られ、なんともはや…なお、今回の改造では一般客にも好評な大規模車両更新(N-40)も見送られている。
かつて国鉄後期に登場した583系改一般車両(715/419系)の切妻スタイルも衝撃であったものだが、いまとなってはそれすら「マシ」に思えてくるといっても大袈裟でなさそうなものでないだろうか。

サンパチ

廃線へのカウントダウンが始まった可部線での「増発実験」をヨソに、加古川線に始まった減量ダイヤは姫新線や富山港線、城端線、氷見線でも行なわれる方向で検討されているという…もはや車両改善に掛ける「余裕」もなくなってきたというのが避けられない現実なのだろう。
しかしながら、「ドル箱」アーバンネットワーク確立の原動力は221系に代表される、新風を吹きこんだデザインと快適性ではなかったか。たまたま同時期に登場した山陰線用キハ126系紹介記事では「JR西日本の新製車両は、共通コンセプトとして長く親しまれる、落ちついたデザインに重点を置いている」と書かれているが…。

JR四国では113系を奇抜ともいえるかたちでリニューアルした。JR九州では塗装で「古めかしさの一掃」を狙ったこともある。今回のJR西日本も苦肉の策のアイデアなのかもしれないが、「乗りたい」と思わせるアピールを残念ながら感じない。もはやデザインで客を呼ぶ時代は過ぎたのだろうし、勿論地元ではより現実的に「本数確保の策なら」と違うかもしれないが、お隣の北近畿タンゴ鉄道が新車投入に意欲的だった事を考えると、そう遠くない時期に「ローカル車両」を形作る必要があるとも感じられるときに…と思ってしまうのである。

台所は火の車

投稿者---KAZ氏 (2000/11/29(水) 00:12)

ども。
JR-Wですが、なかなか難しい経営環境ですからね・・・。

今回の113系改造車ですが、確かに不細工ですね(^^;。JR-W側のアナウンスでは「野生動物との衝突を防ぐ」ための警戒色だそうで・・・。まあ、姫路近郊でも鹿や猪との衝突は結構発生していますから、福知山線沿線なら尚更なんでしょうけど、それにしても不細工ですね。切妻なのは仕方ないとしても、もうちょっとマシな顔にできなかったのかな。

支線区での減便ですが、既に姫新線佐用~津山~新見間・因美線・芸備線備後庄原~新見間で前回改正時から実施されています。日中は大減便、特定日はラッシュのみの運行に近いような状態になっています。上記区間は確かに人口希薄地帯ですから通学と通院の需要さえ満たせば何とかなるというところが実体のようですが、加古川線や富山県内各線はそれなりに沿線人口を抱えていますし、姫新線・因美線・芸備線は新型車導入で体質改善とスピードアップを実施した上で減便しましたから功罪半ばといったところですが加古川線・富山県内各線は体質改善も行わず減便だけ実施では沿線住民も納得しにくいでしょうね。

車輌ですが、JR-Wのこれからの標準車は「207系」です。同車登場時に「普通列車だけでなく快速運用にも充当できる走行性能と居住性を兼ね備えたこれからのスタンダード」とアナウンスされていました。221系を始めとする22○系シリーズは「アーバン地区の戦略的車輌」という位置づけで、競争の激しい(しかも劣勢であった)アーバン地区でのイメージリーダーとしての特殊用途車とされています。N40工事もアーバン地区と岡山・広島地区の電車に限って転換クロスとされており、福知山地区の電車やアーバン地区はじめエリア内の気動車はボックスシートのまま施工されており、転換クロスはJR-Wの標準仕様ではありません。あくまで「戦略的」に導入されているというのが実状ですね。
あとアーバン地区ですが、ドル箱と言えるような利益は上がらない構造になっていますから、台所は火の車といったところのようです。私鉄より速くいいクルマに・・・という目標を追求し過ぎた、という感じなのか、新車を10年毎に特定路線に大量導入し、大規模な軌道改良と信号移設を一気に実施するという偏った投資が、元々特定運賃で安くなっている区間なのでなかなか回収できないという状態のようです。しかも運賃が逆転しJRの方が安い区間も多々現れ(定期運賃はほぼ全区間でJRの方が安い)、それもJRのウリになってしまっている現状では値上げもできない(私鉄運賃との比較広告を新聞折り込みで大量に配布したり私鉄駅近辺に看板で掲出している)など、儲からない構造になっています。
しかも京阪神間の輸送力不足と近郊部での輸送力過剰といった問題もスルー運転を止められない事情(少なからずある大阪をスルーする需要はJRがほぼ一手に引き受けている)と、運用途中の増解結も所要時間増になるので極力行わない方針から解決は難しく、また緩急結合を重視した結果各停の輸送力過剰を招くなど、決して経営側から見た場合は効率の良いものにはなっていないようです。私鉄もシェアを落としたとは言え脅威であることには変わりなく、カネはかかるわ気は抜けないわで大変・・・みたいです。

ローカルの車輌は中型のキハ120・大型のキハ126が気動車シリーズで揃ったので、これら(特にキハ126)が標準になるのでしょうね。電車は207系を基本としたものが出るのでしょうけど、電車自体が暫く不足しそうにないので115・103系N40が幅を利かせるのでしょうね。岡山はロングシートの、広島は転換クロスの新車が囁かれていますが、さてどうなるのでしょうか。

Re: 台所は火の車

投稿者---551planning (2000/12/02(土) 01:07)

返信が遅くなりました。御容赦!

●やっぱり…安普請というかなんというか。

貫通扉は不要なんでしょうね。だったら前回の114-6600/6100は?
ともあれ、模型ファンも避けそうな今回の「外見」…改めて見てもなんだか手抜きという感じがしてなりません。
キハ126にしても内装は難燃木材使用で見栄えに凝っているようですが、外目は定規をあてたかのような「直角!」で、他社の新型気動車よりも詰まらなく映ってしまいますね。JR-EやHの車両なんかも登場時は軽快感よりも安っぽく見えましたが、大量増備されて目が慣れたのか違和感がなくなったので、こちらもじきに慣れるんでしょうが…。

…前回も述べたように、あくまでも趣味の話なので、ダイヤも利用者も減量減量のイタチゴッコとなっている現場の声はより切実なのでしょう。

●「セント箱」関西圏と地方の温度差

関西私鉄を敵に回しての善戦、やはり実情は薄氷ものですか…。確かにJR-Wとしては「全方位」ライバルなわけで、スルKAN対抗でJスルー導入を急いだという話も聞いたような。
かけるおカネだけの利益が見えなければ投資しても…とはいえ、広島はクロスで岡山はロングで、後はボックスで…という地方圏の区分けが微妙ですよね。

JR-Wはこの1年は針の筵のようなものだったかもしれませんが、民営化15年を前に旧国鉄時代からの歪が一気に膿を出してきたというか…。来年は正念場でしょう。


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