【検証:】常設板過去ログ集

【検証:近未来交通地図】
(過去ログNo.076)
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われらが伊予鉄 (坊っちゃん列車乗車報告篇)
 投稿者---栗栖克寛氏(2002/08/11 04:04:05)

われらが伊予鉄 (坊っちゃん列車乗車報告篇)
└551planning版 坊っちゃん列車乗車報告記

 一番下の孫に以前から伊予鉄の「坊っちゃん列車」に乗りたいとせがまれていたのですが、市内線と8の字ループバスが終日乗り放題の一日乗車券とクッキーなどのおみやげつきで1,000円というかなり高めの運賃のため、ためらっておりました。
 ところがつい先日、「坊っちゃん列車」のみの乗車券(300円)および一日乗車券のみがセットになったきっぷ(500円)もあわせて発売され、この際乗せてやろうと決心しました(むろん小生自身も乗りたかったのはいうまでもありません)。

 混むであろう週末を避け、小生と孫は月曜日の朝8時に道後温泉駅に向かいました。ただ、ちょっと時間が早すぎ、始発まで40分もあったので、一日乗車券つきの500円のきっぷを買い求め、電車で古町へ。「坊っちゃん列車」は市駅・道後温泉間のものと古町・道後温泉間の二種類があり、どうせなら区間の長い 後者に乗りたかったのです。

 古町で20分くらい待ったでしょうか、ついに「坊っちゃん列車」が機関車を先頭に颯爽登場。しかしながら古町で乗車したのは小生と孫のほか、一人旅の若い女性のたった3名だけ。「坊っちゃん列車」の一部が古町まで足を伸ばすのは、おそらく古町車庫の入出庫と乗務員交替のためと思われます。

 ちなみにこの若い女性、小柄で真面目で大人しそうな子なのですが、袖なしの服を着ているために、なんとブラジャーの肩ひもが丸見えなんです。しかも白ではなく、青ですよ青! 恥ずかしくないんでしょうか。けっして今ふうのちゃらちゃらした感じの子ではなく、髪は黒いし肌は白いしスカートも長いのですが、それだけにいっそう不可解です。見せブラなんてごく一部の不貞な女性がするものだと思っていましたが、今や女性にとってごくふつうのファッションなんですなぁ。「君、はしたないぞ。肩ひもが見えているじゃないか」と注意しようとも思ったんですが、彼女が傷ついてはいけませんし、何より小生が変態扱いされかねないため、やめておきました。

 きっぷにパンチを入れられたのち、われわれ3名は、2両の客車のうち1両目に乗り込みました。かつて夏目漱石をして「マッチ箱のような汽車だ」と言わしめたとおり、軽トラの荷台程度の広さしかありません。内装は木製で、非冷房。扇風機もなし。まあ観光列車だから仕方ないか。

 車掌の合図のあと、警笛を鳴らして発車。すると何ともまあディーゼルエンジンの轟音のすさまじいこと。「坊っちゃん列車」の機関車は当時の蒸気機関車を忠実に再現してはいますが、当然ながら市街地で本物のSLを運行できるはずはなく、実際にはディーゼル機関車です。それにしてもヤカマシい。
 次に思ったのは、揺れと走行音もひどいということ。どうせロクな台車を使ってないのでしょう。車輪の硬い振動がそのまま尻に伝わってきます。車掌が肉声で挨拶をしてくれているのですが、これもほとんど聞き取れません。

 JR松山駅前に到着。車掌が「ご乗車の方いらっしゃいませんかー」と叫ぶと、背広の男性1名と中年のオバサン5名が乗車。孫を膝に抱きかかえました。この時点ですでに満席となり、「坊っちゃん列車」1両の座席定員が8名と判明。2両目にも数人乗ったようです。
 ところで背広の男性は「鳥取県立○○高等学校」と印刷された茶封筒を抱えており、どうやら高校の先生みたい。鳥取からの出張ついでに「坊っちゃん列車」に乗ってみたくなったのでしょうが、出張旅費は正しく申告してくださいよ。

 再び轟音をあげ、発車。ディーゼルの騒音と走行音に加え、オバサングループがわいわい騒ぎ出したのでますますヤカマシくなってしまった。車掌が観光案内をしてくれているのですが、まるで聞こえません。ブルーの肩ひもが気にかかる。

 大街道で、高校の先生もオバサン5名も降りてしまい、またもとの3名に。青い肩ひも……。

 ついに終点、道後温泉駅へ到着しました。乗り終えてみればあっけないもんですが、それでも孫は喜んでくれたので満足しました。
 いっぽう肩ひも、じゃなかった、同乗した女の子は温泉街へ消えていってしまいました。日本最古の温泉にゆっくりと浸かるのでしょう。

551planning版 坊っちゃん列車乗車報告記
 投稿者---551planning(2002/08/11 17:00:00)

 栗栖様、「現代風マドンナ」描写含め、御投稿有難うございます。
 栗栖様にはお会いできずに残念でしたが、当方も8/2に松山を訪れ坊ちゃん列車に試乗致しましたよ。当方の時には「マドンナ」には巡り会えませんでしたが…。

 8/8に待望の2編成目14号機が導入され、大幅な運行システム改定が行われました。御紹介の通りこれまでは乗車1,000円で他の路面電車線などが1日乗り放題、かわいらしいポシェットと、クッキー、小皿、バンダナの3種からの組み合わせで貰えるお土産つきでしたが、多くの人に乗ってもらう主旨として市駅−大街道、大街道−道後温泉、市駅−JR駅、JR駅→古町→JR駅間という細切れ乗車しかできませんでした。

伊予鉄道 坊ちゃん列車に乗ろう! http://www.iyotetsu.co.jp/botchan/

 当方は15時半頃JR駅に着き、とりあえず地下道を経て乗り場へ向かうと、坊ちゃん列車乗車券は駅内の観光センターにて発売している由、あわてて戻ってみると、担当の女性がインターネットで確認、直近は満席で17時台の市駅→大街道便を予約。実は1ヶ月前からネット予約が可能なのは知っていましたが、行動時間が読めないふらっと旅の観光客ではなかなか難しい対応、事前に見たページでもほとんどが空席あり。システム構築に結構お金がかかっていることと気を揉みますが、本来の狙いである団体客の増加を期待しましょう。
 そこでお土産を貰い、1日乗車券で大街道へ移動し、当夜の宿泊先に荷物を置いて市駅へ。4年ほど前に来た当時と比べ、坊ちゃん列車用に電停がきれいに改修されているのは当然、なんといっても「いよてつそごう」が「いよてつ高島屋」になって屋上に観覧車までついたのには時の流れを感じました…。
 高速バスの発着を見かけつつ、遠くで小高い汽笛が聞こえたかと思いきや坊ちゃん列車の登場です。写真で見てはいたものの、やはり実物は「マッチ箱」さながら。10人ほどの乗客を降ろして機関車を切り離すと「ショー」の始まり。まず機関車が轟然と唸りをあげて走りだすのはさすがディーゼルロコ、まあそこで引いてもしょうがないですよ。転線途上にジャッキアップ、くるっと1回転しました。客車はさすがに4人総出で押してゆきます。後ろにははや後続の路面電車が。
 機関車と客車を繋げ直し、ブレーキ確認して路面電車乗場より後退して坊ちゃん列車乗場に据え置かれて改札。2両のうち1両目に当方が乗り込むと、大家族然の7名が一同2両目に乗車、結果1両は当方貸切になりました。

 次に思ったのは、揺れと走行音もひどいということ。どうせロクな台車を使ってないのでしょう。車輪の硬い振動がそのまま尻に伝わってきます。車掌が肉声で挨拶をしてくれているのですが、これもほとんど聞き取れません。

 当方のときは既に夕方で渋滞が始まっていたこともあってか、信号に引っかかる時間が長く、その合間に口上を述べて頂けたので良かったです。まあ日常乗るクルマでもないので、揺れ含め楽しみたいところですが、古町−道後温泉じゃあちと辛いのかな?
 1両目乗車で機関車の運転席を覗き見ることができましたが、運転席にはミラーよろしくモニターが2台ついているのはさすが現代。安全性の配慮は当然ながらうれしいところ。「機関士」2名、車掌2名の4名運行とコストのほうも多少気にしてみたり。大街道では下車した大家族の子供たちに気軽に手を振ったりと、暑い中御苦労様でした。

 当方的にはあっという間の大街道到着で、そこからの乗車が0であったことからも乗り続けたかったところですが、もう1,000円投資するには…程度であったのも事実です。
 価格的なバリエーションが増えたことで、地元の方や近方からの来訪客の利用増を期待し、全国への更なる情報発信も肝要でしょう。松山はさて置き愛媛の観光地への周遊性が確保されるようになればまた違う展開になろうかとも…羽田空港ロビーある坊ちゃん列車の大きな広告を見て、ふと今回しまなみ街道や南予を旅したことを思い出しつつ、考えておりました。

スタンプラリーと鉄道旅行

 投稿者---551planning(2002/08/17 14:20:02)

 8/13付、交通新聞記事にJR-H主催「北海道鉄道百景スタンプラリー」の記事が掲載されている。
 このラリーは昨年7月から1年間に渡って実施、道内49駅50箇所に設置されたスタンプを集めるもので、完走者には北海道地図をかたどった置物が贈られることとなっていた。
 用意された置物は50個、1番乗りは実施後39日目という速さ、4回に分けて対象駅を周る道内ラリーツアーの開催もあって、1年間での完走者は最終的になんと206人にのぼった。7歳から75歳の参加者はうち6割が道外から、3名が台湾から、女性は9名で、二巡した人も2名。
 選定駅はローカル線も多く、鉄道で周るのは大変だったようで、道内参加者は車で周ったという人も多い由。一方、道外参加者は何度も渡道して鉄道でのチャレンジが大半だったようで、アンケートにはそれぞれの苦労が綴られていたほか、「駅員や車掌に大変お世話になった」というお言葉も。
 ちなみに全然足りなくなった置物は現在急遽作成中、苗穂工場での職員手製のため、全員へいき渡るには今年いっぱいになるとうれしい悲鳴。-Hではこの成功を糧に同様企画を検討中とのことである。

***
 スタンプラリー自体は珍しいものではなくなった。しかし1年にわたって、50箇所という規模は今ではそうないかもしれない。
 「車で周った」というのは御愛嬌、しかし海外からの参加を得るというのは意外にも映る。もっとも降雪のない台湾からの渡道客の増加もかなり前から伝えられているだけに、ひとつの可能性としては注目かもしれない。
 また、女性完走者が全体の4%というのをどう評価するか。個人的にはかなりの数字と評価する。昨今年を追うごとに青春18きっぷの利用者にも女性グループが目に付く状況であることをも含め、今後のマーケット醸成への期待値と見るが…。

 別項で「鉄道旅行」の衰退をも感じる状況を書き記したが、こうした企画を「マニアの酔狂」と見るか否かで、鉄道旅行のあり方が問われているといっても過言ではないかと感じるのだが、如何であろうか。

「エアレール」と「周遊きっぷ」 http://www2.realint.com/cgi-bin/tarticles.cgi?traffic003+341
「鉄道旅行」ブームへの潮流と仕掛け log056.html#2

地味な三セク・井原鉄道乗車記

 投稿者---エル・アルコン氏(2002/08/19 00:08:28)
 
 http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 平成11年1月11日の11時11分11秒、1の11並びという話題で開業した井原鉄道に試乗しました。おそらく全国の三セク鉄道でも一二を争う地味で、今一つ特徴や存在意義が見えない路線でもあります。

***
 9時過ぎに倉敷を出る伯備線で次の清音に降り立ちました。井原線乗り場は上りホームの倉敷寄りを区切っており、いったん改札を出て専用跨線橋を行くように案内があります。1面2線ですが、実質5番線まである形で、総社行きが副本線、神辺方面行きが上り本線到着となります。倉敷方面との乗り換えは、神辺方面からの列車はそのままホーム上の中間改札を通れば同一平面で伯備線上りホームですが、神辺方面行きは伯備線下りホームに逆線進入しない限り同一ホーム乗り換えは不可能で、かといって伯備線下りを今の副本線にすると清音駅利用者が跨線橋利用となるため、涙を飲んでいます。

 駅前に大阪への高速バス「吉備エクスプレス」のポールが立っており、ローカル然とした村の代表駅ですが、そこそこの流動と需要はあるようです。
 伯備線からの乗り換えは10人。うち6人は同じグループのようですが、ビジネス系の装いで、何かの会議か視察でしょうか。
 ちなみにここ清音が伯備線からの分岐点ですが、井原鉄道は総社−清音間の第2種免許を取得しており、同区間は井原鉄道の列車に乗る場合は井原鉄道の乗車となり、井原鉄道の乗車券類が必要となります。総社まで利用する際に1区間のJR運賃が不要というメリットはありますが、総社−清音間の利用においては井原鉄道がJRと同額の特定運賃を採用しているとはいえ、不便であることは確かです。

 9時17分に福山からの212Dが到着。実はこの編成を福山で見ており、その時は2連だったのですが今は単行で、どこかで切り落としたようです。福山では2両とも「総社」の表示だったのですが...
 車内は立客もおり、清音で目の子半分は降りています。27分の伯備線に乗れば岡山は49分。このまま総社で吉備線に乗り換えても岡山は10時4分ですから当然でしょう。
 212Dの後ろ姿を見送ると入れ違いに223Dが到着。空きボックスもある状態で、乗客は9人。清音からの乗客が11人で都合20人でしたが、所用時間差も考えると、例え吉備線直通が実現したとしても総社へ向かうのは流動に即しているといえるでしょうか。

 カーブと耐候性鋼材が目立つ高梁川橋梁を渡ると田畑と集落を高架線で貫きます。もともとの旧国鉄井原線計画時代の設計なんでしょうが、恐ろしく贅沢な造りです。ただ規格が良いせいか最高速度は高く、制限が95kmとかであり、最高は110kmです。もっとも周囲がのどかなせいかスピードを感じませんが。
 真備町の中心である吉備真備、そして三谷と数人が乗降。吉備真備は当地出身の奈良時代の遣唐使で唐に学んで聖武天皇に重用された人物であり、駅名は当然それにちなんでいます。沿線には吉備地方特有の古墳や古寺が多く、マイナーですが根強いファンがついていそうな旧跡が豊富です。

 三谷から備中呉妹のあいだは川筋に沿ってはいますが地形のせいかトンネルが連続。かつてここまで井笠鉄道が来ていた矢掛では7人とまとまった乗車がありました。
 清音から、いや、倉敷からではじめてまとまった市街を見た感じですが、駅はどうも中心から東にずれています。おまけにまとまった集落をみながら駅が無いままに5.2kmも走って小田へ。どうもちぐはぐですが、この小田で矢掛乗車組を中心に5人降車と近距離利用があることから、もっと木目細かい集客があって然るべきでしょう。

 全線立体かと思ったら踏切があって早雲の里荏原。早雲も荏原も思いっきり関東系の駅名ですが、北条早雲との縁があるようです。ここは車庫があり、5〜6両が停車してました。運転の拠点のようで乗務員が交替しましたが、4人が降車しており、駅勢もあるようです。
そして沿線最大の都市井原に到着です。例の団体を含めて12人が下車。8人乗車とほぼ総替えです。立派な駅舎があり有人駅のようです。駐輪場には100台あまりの自転車があり、全部が井原線利用でないにしても心強い風景です。
 この4月1日から「井原あいあいバス」と称して井笠鉄道バスによる運行の市内路線が100円均一(小児無料)で展開されており、4系統は毎日運行、3系統は週2日運行で、毎日運行は4〜7便/日、週2日運行は2便/日です。
 駅には「与一まつり」の幟が立ってましたが、どうも那須与一に縁があるようです。「早雲の里」もそうですが、どうも感覚的には素直に受け容れられない「名物」が並んでいるのも特徴です。

 ここからは市街地が切れ目無く続く印象です。商業施設が線路から程近く並ぶのを横目に通り過ぎて子守唄の里高屋。街が切れないままに県境を越えて広島県神辺町に入ります。もともと福山を中心とする備後経済圏に岡山県の笠岡・井原は属しており、旧井笠鉄道も笠岡から井原。そして神辺と矢掛に至っていたのが広域経済圏と重なるようです。
 御領で4分停車して交換待ちですが、手前の井原で運転調整のためと称して交換でもないのに3分停車していたことを考えると、井原をもう少し遅く出して欲しいです。
 やってきたのはイベント対応の転クロ車でした。

 並行するR486は4車線で、どうやら福山都市圏の外縁が神辺から井原までつながっているようです。こうなると3往復の福山直通も肯けますし、実際井原−福山は30分強と充分通勤圏です。ただ神辺での接続が今一つで、福山−神辺は12分程度なのに神辺で20分も待つようなケースがありますし、乗車した223Dはなんと33分待ちです。
 精一杯のサービスか、神辺到着時に、「時間がありますので車内でお待ち下さい」と冷房の効いた車内で待つように奨めていましたが、もう少し連携が必要です。
 神辺駅の構造も、井原線ホーム突端の専用改札を出ると、JRは階段を上って橋上駅舎とバリアフルで、夕夜間にある福山発からの接続が2分程度というのはこれはこれで有り難迷惑です。

 乗車して感じたのは、福山都市圏の近郊路線として生きるしか手はないということです。福山直通の増発は必須で、福塩線備後本庄への交換設備新設など対応が必要です。場合によっては日中を中心に井原車との併結とか、井原車を府中運用に活用するといった「現物出資」で交換設備新設を実現するということもありでしょう。
 そして矢掛までの区間では駅が少なすぎます。現実に区間利用があることから需要の取りこぼしは相当数に上るかもしれません。
立派な高架が徒になった格好ですが、地平なら駅新設も簡単ですが、高架だと難しいのが難点ですが。

 では清音・総社口ですが、こちらは井原、矢掛から倉敷、岡山への都市間輸送がメインでしょう。矢掛−清音の約15kmに現在20分程度掛かってますが、最高速度110kmの高規格を生かした快速運転(正直言って日中は真備を含めて中間利用は期待薄)で10分台前半を狙いたいところです。これで清音接続で矢掛−岡山が40分、井原で52分(新駅新設なら55分程度)なら本線里庄や笠岡レベルですから、まあ岡山の公共交通利用を考えた街づくりを踏まえたら勝負になるかもしれません。
 吉備線との直通が言われますが、現実問題として吉備線総社口が伯備線経由指向になっているくらいですから実効性はないといって良いでしょう。それだったら清音で向きを変えて倉敷直通(伯備線は複線なので容量に問題はない)のほうがマシです。

LED方向幕信仰は吉か?凶か?
 投稿者---CHIP氏(2002/08/28 19:45:12)
 
http://norimonoland.info/

LED方向幕信仰は吉か?凶か?
└Re:LED方向幕信仰は吉か?凶か?
└Re:LED方向幕信仰は吉か?凶か?
 └Re:LED方向幕信仰は吉か?凶か?
  └Re:LED方向幕信仰は吉か?凶か?
   └Re:LED方向幕信仰は吉か?凶か?
  └Re:LED方向幕信仰は吉か?凶か?
   └Re:LED方向幕信仰は吉か?凶か?
   └補充です。
    └LED派だが工夫も欲しい
     └Re:LED派だが工夫も欲しい

 最近、交通機関にちょっとした変化が見られます。それは、LED方向幕(LEDドットマトリックスを使用した電光掲示板タイプの行き先方向幕)の採用が本格化してきていることです。当初は地下鉄等で見られたLED方向幕ですが、最近では、JR東日本のE231系や路線バスにも広く使用される様になっています。東京での例と言えば、西武グループでは西武鉄道の2000系の幕式方向幕をLED方向幕への置換と同時進行で西武バスの車両にもLED方向幕への置換が行われています(西武バスは上石神井営業所のみ?)。また、小田急や関東、京王、国際興業等の各バス会社もLED幕を採用しています。当然の事ながら、民鉄各社も採用しているところが増えてきています。

 しかしながら、本当にこのLED方向幕信仰ともいえるこの現象は本当に良い現象なのか?と、私は疑問に思ってしまいます。
 事業者サイドの視点で見た場合、利点としては、バスの様に路線改訂がそこそこ頻繁に行われている場合、幕式方向幕の場合は、その都度交換しないといけませんが、LED幕の場合はROMの書き換えで済む等、効率良く、経費をかけずに幕の変更が可能です。一方で、LED方向幕の設備は幕式方向幕の設備に比べて高価である点、経年変化があり、年月が経つ程、輝度が低下する点が欠点となります。

 次に、利用者サイドの視点で見た場合、LED方向幕では表記方法によってはとても読みづらく行き先が見えない事があります。また、太陽(日差し)との関係からも読みづらくなることが多々あります。利点としては夜間や雨天時のように暗い中ではLED幕自体が目立ちバスが接近していることがわかると共に、行き先表示も見やすい時が多くあります。
 しかし、利用者サイドでは夜間や雨天時の様に限られた時間では利点があるものの日中という利用者が多い時間帯では利点よりも欠点が上回ると私は考えております。

 結論としては、事業者サイドでは利点が多いが、利用者サイドでは欠点が多いと言うのが、私の結論です。つまり、利用者へのサービス(しかも、行き先を告げるという重要な部分)を低下させていると言うことです(少々、大げさな気も致しますが)。もちろん、各事業者の採用しているLED幕によって輝度が異なっていたり、文字の種類(フォント)が異なっていたり、行き先により表記内容が異なったりする為、一概には論じにくい面があることを最後に付け加えておきたいと思います。

Re:LED方向幕信仰は吉か?凶か?
 投稿者---とも氏(2002/08/29 12:53:21) http://town-m.vop.jp/

 ともです。
 LED表示のメリットとデメリットを整理してみましょう。

○メリット ×デメリット
・経路や行き先変更などの際に幕を取り替える必要がない
・経路表示を臨機応変に変更するなど多様な表示が可能
・多国語対応(日本語・英語・その他など)が可能
・見にくい
・カラー対応ができない(カラーLEDは未だ高価)
・フォントなどに若干制約がある

といった点でしょうか。
 このうち、メリットの経路表示の変化や多国語対応は、せっかくのLED表示を現状ではなかなか活かしきれない悲しい点ですが、ソフト上の問題であり、対応はさほど難しいものではないはずです。

 このメリットはユニバーサルデザイン思想からすれば大きなものです。
 特にサイン類の多様表示や多国語対応は評価されなくてはならないでしょう。
 そう考えると、あながち悪くはないのかな?というのが私の印象です。

 少なくとも案内の多様性を担保している部分は評価に値しますし、それをしっかり活用するかどうかが問題ではないでしょうか。

 まとまりませんが。それでは。

Re:LED方向幕信仰は吉か?凶か?
 投稿者---かみっち氏(2002/08/29 14:52:09)

 東急5000系の場合種別幕(急行や普通といった)のは従来通り幕式です。しかし、方向幕(中央林間とか水天宮前といった)はLED表示です。これは非常に面白く利用者に配慮しています。普段から利用している人は上りか下りかわかれば行き先なんか見なくたってわかる(下りは長津田や中央林間、上りは水天宮前や半蔵門がだいたいを占めているため)。それよりも急行や普通といった種別の方が重要です。だから種別が目立つようにするするためにあえて幕式を選んだのでしょう。行き先をLEDにしたのは外人に配慮したのでしょう。外人から見たら種別よりも行き先が大事(種別がわかっても行き先がわからなければ仕方ない)。しかし幕式だと日本語表示のしたに小さく書いてあるだけ。例え見づらくても日本語と英語を交互にめいっぱい表示できるLEDのほうがいいでしょう。

 ちょっとわかりにくい文章になってしまい恐縮ですがようは種別幕を幕式、方向幕をLEDにしたことによりお互いのデメリットを補完しあうことになっています。LEDの見づらいというデメリットを例え種別だけでも幕式にし見やすくしています。幕式のデメリットである「急行 水天宮前」「急行中央林間」「中央林間」のようにいちいち各行き先の表示を揃えないといけないということを行き先表示をLED化したことにより解決されました。

 このような車両を作ることは難しいかもしれませんが、結構面白い事ですしこのような車両を新製する会社も出てくると思います。このような工夫次第で双方のメリットを十分に引き出せます。

Re:LED方向幕信仰は吉か?凶か?
 投稿者---エル・アルコン氏(2002/08/29 17:46:04) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 種別が幕、行先がLEDというのはJRWの221系、223系や207系でお馴染みですね。

 尼崎での乗り入れや、京阪神地区を越えた外縁部との直通という条件下では、行先表示の情報を極力多くすることが望まれる反面、不要な情報は混乱の元という弊害もあります。
快速系の行先には「長浜」「播州赤穂」「上郡」「柘植」なんてのがあり、これは「米原方面長浜」「姫路方面播州赤穂」「京都方面柘植」という表示を出していますが、間違えようのないエリアまでくると「長浜」「播州赤穂」という普通の表示に戻ります。
 普通系だと京都・神戸線と東西・宝塚線の乗り入れが絡むため、「東西線直通松井山手」がお馴染みです。
 実は幕でも「JR宝塚線 尼崎経由 新三田」という幕表示で、尼崎で「新三田」にスイッチするんですが、2種類ずつ用意するのも無駄ですし、LEDがベターです。

 ところが種別についてはラインカラーや種別のカラーを補助につかうため、色彩表現に優れた幕を使っています。京都・神戸線だと新快速が水色、快速が黄色(山吹?)、普通が青で東西線直通がピンクといった感じです。幕なら幕、LEDならLEDにこだわるのではなく、使い勝手に応じた使い分けがベストでしょう。

***
 LEDの視認性ですが、西武バスや淡路交通バスで使われているものは日中でも差ほど見づらくない印象です。電車ではJREの車両が見やすいですが、営団やJRWは見づらいです。このあたりはドット数や字体の工夫なんでしょうが、絶対的に劣るというわけでもないようです。

 あとは英文表記ですが、JREのように「津田沼」「中央・総武線」と反転させるより、「津田沼」「For Tsudanuma」で反転させる方が良いのでは。比較的見やすいJREでも、英文は幕同様やはり小さいので視認性が悪いです。このあたりJRWはひどく、「東西線経由松井山手」が下に「Tozai.Matsuiyamate」ですから見づらさも頂点です。これこそ反転がベストです。

Re:LED方向幕信仰は吉か?凶か?
 投稿者---CHIP氏(2002/08/29 23:11:45) http://norimonoland.info/

 予想以上の反響があり、私自身驚いております。

 LEDの視認性ですが、西武バスや淡路交通バスで使われているものは日中でも差ほど見づらくない印象です。

 西武バスの場合は、経由地や英文による行き先表記などが細々と書かれており、とても見づらい様に感じております。(特に都民農園セコニック行きは見づらいです。横方向幕に関しては文字数制限に掛かってしまっている様で苦肉の策がとられています。)輝度としては充分であるため、関東バス等の様にデカデカと行き先を示す方がいいかと思います。
 英文表記はこれからの時代は重要だとは思います。ただ、バス事業者によっては単にローマ字にしただけで、○○駅行きの場合、"○○ Station"や"○○ STA."とせず、"○○-EKI"と表記している事業者があったりとこの辺にも会社間の差が出ています。

 JREのように「津田沼」「中央・総武線」と反転させるより、「津田沼」「For Tsudanuma」で反転させる方が良い

 これは私も兼ねてから感じていたことです。路線名は表示する必要性は余りないと思います。それよりも、行き先表示の時間を長くするとか、英文表記を独立させるとかさせた方が良いでしょう。ただ、三鷹−中野間では東西線直通西船橋行きと総武線直通西船橋行きがあることから、この区間のみ路線名を表示させた方がいいかもしれませんね(山手線では方面の表記区間毎にを変えているので、このようなことも可能でしょう)。

 LEDでも車内のLED表示器ですが、JR-EのE231系の場合、中央・総武線の様な次停車駅のみ表示のタイプ、常磐線の様に2行表示で乗り換え案内なども併せて表示するタイプ、宇都宮線の様に中央・総武線と同タイプながら電車の行き先も表示するタイプ、山手線のような液晶タイプと多様化していますが、この中で、中央・総武線タイプ(その他、京浜東北線や横須賀線等でも使用)の情報量の少なさを感じます。私鉄各社では1行表示タイプでも乗り換え案内や広告など多くの情報を流していることから、中央・総武線の様な1行タイプでも多くの情報を流して欲しいと思います。最低限、乗り換え案内や運行情報(遅延や運転見合わせの情報)は流して欲しいですね。

Re:LED方向幕信仰は吉か?凶か?
 投稿者---かみっち氏(2002/08/30 10:10:05)

 東急バスでもLED表示は増えていますが私は見づらくないと思います。しかし、当然幕式よりも見やすさは劣ります。遠くからだと幕式だと見えるのですが、LEDだとなかなか近くまでバスが来ないときついです。これが目の悪い人や老人などは見にくくて仕方ないでしょう。老人に配慮したノンステップバスもLED表示ではちょっとマイナスですね。

 JREのように「津田沼」「中央・総武線」と反転させるより、「津田沼」「For Tsudanuma」で反転させる方が良い

 その通りです。せっかくのLEDを活かせていないような気がします。路線名なんかは重要ではありません。路線名の場合外人でも「黄色い電車は中央総武線」「黄緑は山手線」という風に車体の色で判別できます(緑は埼京線と常磐線がありますが)。しかし、行き先は外見で見抜くことは出来ずやっぱり行き先表示を見なくてはなりません。

 中央・総武線タイプ(その他、京浜東北線や横須賀線等でも使用)の情報量の少なさを感じます。私鉄各社では1行表示タイプでも乗り換え案内や広告など多くの情報を流していることから、中央・総武線の様な1行タイプでも多くの情報を流して欲しいと思います。

 あの画面の狭さでは難しいですね。「Next Akihabara」の様に出てくるだけでもましですかね。例え流してもあそこまで狭いと見にくいと思います。東武30000系や京急2100形ぐらいの大きさがないとだめですかね。山手線E231系や目黒線、三田線、南北線、埼玉高速鉄道は自動放送で英語放送もしてますし。車内表示でも英語を流すなど結構意識していますね。あれは結構重宝するのでは。

Re:LED方向幕信仰は吉か?凶か?
 投稿者---さいたま市民@西浦和氏(2002/08/29 21:28:30)

 みなさんこんばんわ。
 このことについては、いらいらしていたので加わります。

 西日本では結構普通になってきているのですね。
 東京近郊ではE231など新しい電車はそうですが、今日は都電7000型に付いているのを見ました。

 そんなに目が悪いわけではないのですが、私の意見は、「見づらい」の一言です。やめてほしい。

 尼崎での乗り入れや、京阪神地区を越えた外縁部との直通という条件下では、行先表示の情報を極力多くすることが望まれる反面、不要な情報は混乱の元という弊害もあります。

 あまり大きいとは言えない行き先幕の窓にあれだけの情報をそれも同じ列車で何通りも出すなんて言うことはやめてほしい。見ているうちに電車が発車しかねない。

 大阪では確かに複雑な運転系統で便利さを高めているのですが、表示方法に工夫がない。私なら;「→米原→長浜」とか「琵琶湖線・長浜」「草津線・柘植」と、大きく表示してくれれば良いです。何のために路線名愛称きめたのか?

 本当なら、京急線や昔の小田急線みたいに種別幕と行き先幕を別にしてくれてもいいと思っているのです。運転系統が複雑ならなおさらのことです。
 終点の駅員や車掌も大変かもしれませんが、種別サボを使ってもいいくらいです。「新快速」「快速」を裏表にして16枚または24枚ひっくり返すだけですから。

 普通系でも同じです。
 尼崎までは「東西線・松井山手」でいいでしょう。東西線に入ったら「松井山手」のみの表示でいいのです。京都線には松井山手はないのです。

 幕を使うのなら、宇都宮・高崎線みたいに地の色を変えるとか、文字の色を変えるとか、種別・路線・行き先の組み合わせで何通りかを作ればいいでしょう。
 組み合わせはいくらでもできますね。

***
 わたしたちのさいたま市でも各バス会社が使うようになりましたが、前頭部のは表示部分が大きくなったとはいえ、ドットが荒い上に、系統番号(ご丁寧に四角で囲ってある)、行き先、経由地を入れ込むので、遠くからは「金色にきらきら光っているな」ぐらいにしかみえません。「北浦01」「埼玉大学」「南与野駅入口経由」と全部表示します。目の悪い人は文字は読めないでしょう。ユニバーサルデザインに反します。白地に黒の大きい文字が一番見やすいです。側面のはまあ、いいでしょう。

 あとは英文表記ですが、JREのように「津田沼」「中央・総武線」と反転させるより、「津田沼」「For Tsudanuma」で反転させる方が良いのでは。比較的見やすいJREでも、英文は幕同様やはり小さいので視認性が悪いです。このあたりJRWはひどく、「東西線経由松井山手」が下に「Tozai.Matsuiyamate」ですから見づらさも頂点です。これこそ反転がベストです。

 申し訳ないのですが、ローマ字表記と日本語表記の点滅の時間に差を付けてほしいですね。方向幕に頼る多くの人は、地名などをあまり知らない人でしょう。必要があれば、せっかくの新兵器ですから、ひらがな表記もしたほうがいいかもしれません。京浜東北線209系では、車内のドア上の表示のLED(これもドットが荒い。数えられるくらいですね)で次駅のカタカナ表示をしますね。これはこれでサービスかな。

 とにかく私はいやです。「会社の論理」以外の何物でもありません。
 乱筆ご容赦。

Re:LED方向幕信仰は吉か?凶か?
 投稿者---Tom氏(2002/08/29 21:52:01)

 Tomです。こんばんは。
 この件については、私はJR-W方式に一票!

 種別についてはカラー化して一発でわかる幕式が視認性にすぐれます。
 それに、種別はそうそう増えるものでもありません。
 会社によって違うでしょうが、通勤型なら「快特」「特急」「急行」「快速」「準急」「区間急行」「特別快速」「新快速」「区間快速」位用意しておけば十分でしょう。JR-Eの場合はもう少し必要かもしれませんが。
 京急など、横須賀の米国人など「快特」=グリーンエクスプレス、「特急」=レッドエクスプレスと認識している位です。

 それに対し、行き先表示については、

  1. カラーである必要性は薄い

  2. 日本語・英語の切替えは国際社会の一員として必要

  3. また、線区延伸の際もすぐ対応可能。京急の一部列車であったように、紙をぶらさげるようなマネをしなくて済む

ことからLED方式が優れると思います。一部の視認性の悪さについては高輝度LEDを使うとか、ドット数を増やすなどの工夫でしのげると考えます。今の行き先表示のLEDの枠の大きさは幕式の大きさのまま流用している気がします。もう少し大きくしても良いのではないかと思います。

 分割・併合がある場合は東武の快速のように車内にも表示機をつけてくれればベストです(この点はE231山手線方式がベストかと思います。車内ならばLEDよりLCDですね)。

補充です。
 投稿者---さいたま市民@西浦和氏(2002/08/29 23:06:15)

 みなさん。補充です。
 怒って書いたので、話がごっちゃになってました。

 JR-Wでは、種別幕が幕で、行き先幕がLEDなのですね。どうしても東京の例しか思いつかなかったので誤解してました。
 ただ、大阪での路線愛称はどのくらい浸透したのでしょうか。系統上、やはり、尼崎を中心に表示を変えるというのは必要だと思うのです。例示された、「JR宝塚線 尼崎経由 新三田」という表示は、学研都市線〜東西線区間では、「宝塚線・新三田」でいいと思うのです。
 尼崎を要に2方向からの路線が2方向へ分かれる系統ですから、2系統に分かれる前は、どちらの系統へ入るのかを表示し、行き先のバリエーションは幕の地の色を変えるなどすればわかりやすいのでは?
 たとえば、東西線から上郡行きと赤穂行きがあるのなら、神戸線のラインカラーで「山陽線・上郡」又は「赤穂線・播州赤穂」と表示すればいいのでしょう。「西明石」行きは路線名はいらないですね。これは、幕の方が表現力がありそうです。新三田行きでは宝塚線のカラーで「新三田」と表示すればいいのでしょう。
 宝塚線からはいろいろな行き先があるのでしょうから、京都線系統と東西〜学研都市線系統に分け、更に京都線は終点が分かれていますから、「湖西線・近江今津」「琵琶湖線・長浜」「草津線・柘植」と表示すればいいのでしょう。
 そして、ホームでの情報提供も充実するべきなのです。ぶら下げる形でない路線図・停車駅案内図・時刻表(これは行き先別でも路線別でも種別ごとでも良い)が目の高さにあれば車両に過剰な表示をせずに済むのではないかと思うのです。

 どうも、大阪的(と言っていいのか)な情報過剰は逆効果のような気がします。ただ、湘南新宿ラインも同じですね。この場合は大宮が尼崎になるのですが。東北線の115系は、新宿の先の行き先(「大船」や「国府津」)表示には快速表示と同じ赤い枠で「新宿経由」と書いてありますね。これも情報過剰だなあ。

 走っているときは、LEDは表示しないのですね。これも如何な物か?駅に近づくと表示されるのですが。

 LED表示は時代の流れかもしれませんが、ホーム側、車両側共に表示方法の洗練を求め続けたいです。
 補充でした。

LED派だが工夫も欲しい
 投稿者---エル・アルコン氏(2002/08/30 20:20:20) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

●アーバンネットワーク
 JRWの場合、環状運転しない環状線と新聞で揶揄されたように、特定の路線だけでなく、隣接する路線への乗り入れが特徴で、かつそれを目玉にしていることから、車両の塗色による識別もかえって混乱のもとになりかねません。
 路線名はそこそこ定着している(学研都市線、大和路線など)のですが、ラインカラーはあって無きが如しというのが問題で、現在種類別に色分けされている種別幕を、路線別に色分けする前提で、ラインカラーの徹底を図りたいものです。
 神戸線・京都線は「青」、東西線は「ピンク」、学研都市線は「黄緑」ですが、学研都市線から神戸線への電車は「普通」の下に青帯を配します。逆に神戸線から学研都市線への電車はこれが緑になるという塩梅です。いま自分がいるのは神戸線という位はわかるという前提で、乗る電車の行先の種別幕を見て、青なら神戸線・京都線をそのままそのままとか、黄緑なら学研都市線にいくのか、といった判断が可能になります(東西線と学研都市線は同じ色にしたほうがいい)。

 ところが路線はわかっても問題は行先です。
 例えば琵琶湖線に直通する快速(高槻から普通ですが)の場合、湖西線の水色で無い色を配して、京都以遠直通、でも湖西線では無いというサインを出したいのですが、それで「琵琶湖線直通」が判明したとして、野洲、米原、長浜の位置関係が判らないとしんどいです。湖西線はもっと通好みで、堅田、近江舞子、近江今津、永原ですし、学研都市線の放出、四条畷、長尾、松井山手、京田辺もきついです。
 こうした位置関係を示すために、ラインカラーの範囲にある知名度のある駅を基準駅として、「米原方面長浜」とか「草津方面野洲」という表示にしたいです。

 現在は米原、京都、神戸、姫路だけであり、例えば大久保行きは「神戸方面大久保」なんですが、大久保がどこにあるのか。神戸の先ということは判るが、須磨、垂水、明石との位置関係がわかる人がどれだけいるでしょうか。この場合は「明石方面大久保」が好ましいです。
 もっとも学研都市線は余所者にわかる基準がなく、「京橋方面松井山手」か、現在の「東西線経由松井山手」で良いのかもしれません。
 もちろんその拠点駅や分岐駅に至ると「XX経由」は消えます。これは今でもそうです。相生まで来て「姫路方面播州赤穂」では乗り間違いが出るでしょう。

 幕の場合でも「JR宝塚線 尼崎経由 新三田」は尼崎で「新三田」とシンプルに変わりますが、一つの行先に幾つもの幕を用意することは、今の同期進段式の幕の場合、確か70程度が限界ですから厳しいです。

 もう少し工夫すれば使いやすくなるんですが...

●湘南新宿ライン
 これは欲張り過ぎです。JRWの場合は種別表示を分けたおかげで行先表示には「経由」「行先」の2つの情報にとどめています。JREの場合はサイズ的にはJRWの行先表示部と変わらないかやや天地が小さいにもかかわらず、「種別」「経由」「行先」の3つを詰めこむから(詰め込みが好きですね...)、非常に判りづらいです。

 最大の問題は、JREの各線において、「種別」を示すデザインを「新宿経由」の「経由」表示に使ったことで、その枠囲いが朱色ということもあって、ぱっと見は「快速」です。
 せっかく「湘南新宿ライン」という路線愛称を貰ったのですから、全く別のデザイン(例えば楕円のエンブレムスタイル)のマークにすれば、「湘南新宿ライン」のロゴは見えなくてもデザインで「湘南新宿ライン」とわかるのです。北からの池袋どまりがある現状では厄介ですが、新宿まで行くようになれば、「湘南新宿ライン」と判れば南北とも新宿に行くのですから、「新宿経由」は不要になります。
 マークを快速は赤、普通は緑というように分ければ、「赤楕円」だから新宿方面の快速、と言う判断が出来ます。本当はここで、熊谷方面籠原、とか宇都宮方面小金井、鎌倉方面逗子と出来れば良いんですが、種別を分離表示できないJREでは厳しく、ここが次の課題でしょうか。

●走行中表示
 消灯は本当は止めて欲しいです。特にJRWは駅に進入してきても消えています。それと並走中に乗り継ぐ相手の行く先が見えないのも不安です。
 ただ、JRWの場合、緩急接続のケースでは、合理的に考えた最遠の駅までは行くようになっているため、実害は無いのですが...

●フレキシビリティ
 異常時の折り返しなど、よく行先がなくて白幕や「臨時」「普通」表示で走っているケースがありますが、普段の知識が生きず、もっとも手厚い案内が求められている場面で情報が少なくなるのは考えものです。こういうときにLED表示が強いですね。
 逆に、異常時の折り返しに備えて渡り線がある駅の行先幕を残すケースもありますが、新しい行先や種別の誕生で、取捨選択に苦しむこともあるようで、これもLEDなら難なく解決です。

●車内
 既に営団地下鉄などでスクロール式が普及しており、新幹線やNEXでの採用例もあるのに、209系が3現示方式で登場したときには呆れました。他社では当たり前の乗換案内や停車駅案内が不可能で、敢えて能力の劣るものを採用した真意はなにか、客にしわ寄せをかけたコストダウンではと思いました。

 結局、宇都宮・高崎線のE231系では行先が入った4現示で、常磐線はスクロール表示が出来、山手線は液晶タイプとさらに進化しました。
 この流れは明らかに209系、E217系などの3現示の不備を認めたことに他ならず、特急車と違う廉価版を入れるくらいなら、最初から同じにして大量購入でトータルのコストダウンを図ったほうがマシだったのです。

●英文
 国民全部がというわけではありませんが、義務教育のカリキュラムにローマ字がある以上はローマ字表記を読めることを期待しても良いはずです(それを否定すると、極端な話、義務教育で習う漢字、いや、かな表記ですら対象になってしまう)。
 ですから、ローマ字表記を振り仮名の代りとして活用する手もありますし、外国人相手のユニバーサルデザインとしての意味も大きいので、英文表記は最低限でしょう。

 ただ、和英併記にするかですが、これは情報の量によるのですが、和英反転のほうがいいでしょうね。

Re:LED派だが工夫も欲しい
 投稿者---CHIP氏(2002/08/31 03:23:50) http://norimonoland.info/

●湘南新宿ライン
 確かに、湘南新宿ラインの方向幕の詰め込みには驚きましたが、LED方向幕に関しては交互表示であること。路線名が表示されることから幕式よりもわかりやすい様に感じます。ただ、どのタイプの方向幕でもこの路線に関しては改善を願いたいものです。

●走行中表示
 LED幕は経年変化があり、点灯時間が長い程輝度が落ちてきます。この為、5年程で取り替えの必要が生じてきます。こういった理由から、LED幕の保護や使用できる期間を長くするには走行中の消灯は有効な手段と言える訳です。しかしながら、これがサービス低下につながっているという指摘があっても当然だと思います。ですが、私としては、多くの場合、消灯するのは横方向幕のみであることから、実害はさほど大きくない様に感じております。

●フレキシビリティ
 そうですね。JR-EのE231系の場合は99コマ設定できるようです。ただ、最初から緊急時に備えて、準備しておくことが重要で準備されていない場合は幕式と何ら変わりないということになってしまいます。JRや大手私鉄などを見ている限り、通常使用しない幕まで搭載していますから大丈夫でしょうが・・・。

●英文
 英語表記は最低限必要ですね。「成田エクスプレス」や「はるか」のように国際空港を結ぶ特急については、他言語での表示を実施すると良いと感じます。

2005.06.05 Update


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