【検証:】常設板過去ログ集

【検証:近未来交通地図】
(過去ログNo.054)
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東海道区間 鉄道/バスの昼行需給力における在来線活用案を考える
 投稿者---551planning@おさぼり管理人(2002/02/24 10:48:51)
東海道区間 鉄道/バスの昼行需給力における在来線活用案を考える
└東海道快速は近郊輸送の延長としてなら成立する
 └Re:東海道快速は近郊輸送の延長としてなら成立する
  └サンライナーin静岡はありか?
   └Re:サンライナーin静岡はありか?
    └サンライナーin静岡はないでしょう
     └サンライナーin静岡はやっぱりなしですか
     └Re:サンライナーin静岡はないでしょう
      └東海道快速の必要性
       └Re:東海道快速の必要性
       └Re:東海道快速の必要性

(以下次ぺ−ジ)
で、結局「東海道快速の必要性」はどの区間?
 └で、結局「東海道快速の必要性」はどの区間?
  └コスト意識の欠如、非定量的需要予測、
                これじゃ運行コスト増のダイヤ提案などできない
   └定性的なアプローチだと
    └Re:定性的なアプローチだと
     └
35分則と50分則〜静岡快速のメリット〜

      └Re:35分則と50分則〜静岡快速のメリット〜
      └≪管理者見解≫当該投稿に関して〜数値援用についての一考察〜
       └Re:当該投稿に関して
      └定量的評価
       └東海道快速導入論の是非を定量的に評価する

 brother-tさん御提案の東海道区間の昼行需給力における在来線活用策について、示された方向性がまとまってきたので、このあたりで具体的検証を行ってみたいと思います。

何が面白いのか log052.html#12

◆brother-t氏提案(551planningなりに纏めましたが、違うかな?)

 前提条件として、当方の立場を明らかにしておきますと、下記のようになります(既に「東海道区間以外の実例で考える鉄道/バスの夜行需給力」のときに記載)
 ・直通需要を満たす供給力の平時からの提供(直通/接続運行、企画商品展開)は不要
   実際問題東京〜豊橋間で移動時間的に非常に不便か?
   新幹線/「あさぎり」・「東海」のある東京〜沼津・静岡間での(料金不要)速達列車頻発整備という施策が喫緊か?
   企画商品は期間限定販売であるにせよ18きっぷで十分では?
 →思いつきは「面白い」でも、実際の収益を考えると…というのが現在の鉄道会社に求められている経営なのではないか。

●神奈川東部・静岡県内における速達要請
 冒頭から論が拡散しますが、東海道在来線の特徴として、豊橋〜米原〜大阪以遠で行われている料金不要速達列車でのフリークエントサービスに着目する向きは大きいですし、当方も旅行時に幾度となく享受してきましたが、立ち返ればなぜこのようなことが行われているかといえば、流動が大きいこともさることながら、やはり競争が実際にあるということが最たる要因になるわけです。豊名岐間であればJR-Cが名鉄と、米原以西では-Wが-C新幹線(および京都以西での在阪私鉄)との構図に加え、対クルマというものも忘れてはならないでしょう。
 その意味において、東京〜豊橋間では、京浜間では在京私鉄との競合はあるものの直接的ではなく、-E管内ではむしろ相対的優位を持ちえており、静岡県内も-Cにとって自社同士である新在間の接続という意味でのサービス提供に整合性が見て取れます。
 ここでのポイントはクルマへの流出ですが、地域内交通という意味では十分あり得るというのが実情でしょう。ただし対広域経済圏、特に東京方面においては、ビジネス面での信頼性等を勘案すると新幹線という選択が大きかろうと考えます。無論実数を把握しているわけではないのでなんともいえませんが、新幹線駅へクルマで乗り付けて…というのが一般的になっているのではなかろうかと。

 そこで在来線強化を、という論点に立ち返れば、既に「こだま」によって毎時2本の供給がなされていること、掘り起こすべき業務客以外へのアプローチとして「東海」「あさぎり」といった特急が整備されていること、特に関東圏にいる人間には分かり辛いのですが、地方からの対東京という割引切符は大抵整備されており、さらに「安かろう遅かろう」によるアピールがどれだけ効果を持つものになるかは疑問といわざるを得ません。
 地域圏流動という意味では、国鉄末期に広島や静岡で取り掛かられた「タウン電車」としての都市圏フリークエントサービスがいまなお行われていることこそ、積極的な評価を与えるべきでしょう。地域圏としての流動には「足」がちゃんと確保されているのです 。

●高速バスへの対抗策
 東名間では東名ハイウェイバスがそれなりの競争力を持っているというのは各論既報の通りですが、絶対量的に見れば微々たるものでもあります(しかもその中で恒常的に取りこぼしが発生しているであろう状況は大きな問題である)。
 今回の「東海道昼特急」は、両都市間を直結する中で安さをウリにした出色の策ではありますが、だからといって鉄道側が積極的な対抗策を取らなければならない!とするのはまだまだ総計ではないでしょうか。仮に日に100台が運行される事態になれば大事になるかもしれませんが、それでも流動としては5,000人に満たないでしょうし、コスト面で採算割れは必至です(そもそもそれだけのバス・要員が準備できるか)。バス会社もそこを見越して売った手だと思います(実際問題必要以上の増車をしていない様子)。

 ただ、地方圏に置き換えれば相対的なパイが小さくなりますので問題は変わりましょう。御指摘の福岡〜熊本、広島〜福山に加え、札幌〜小樽、仙台〜山形、新潟〜長岡、福岡〜筑豊地区、福岡〜唐津、というところが「快速対抗圏」として挙げられるでしょうか。
 広島〜福山でいえば、高速バス「ローズライナー」(\2,300)に対し「スーパーラビット」が運行されていますが、2往復…といってしまえばそれまでで、この区間では西条快速(広島−西条間のみ無停車)が30分ヘッドで直通していることを考えれば、実態の流動をどう評価するかは難しいところです。さらにいえば価格面では在来線が上回る(\1,890)ものの、回数券での対抗による定着化、広島市内では繁華街にも寄れる機動力が高速バスの大きな魅力になっています。鉄道/バス、それなりの利点があることをどのように評価するか…難しいところです。

●改めて…
 確かに東阪間を普通列車で移動しようとすると、熱海とか沼津とか大垣とかで「何でェ〜!」という接続が散見されます。ただそれは何も意地悪でやっているわけでないことは。(趣味でも)ダイヤを引かれている方ならお分かりになるはず…「あちら立てれば」ってやつですね。
 東京〜豊橋で快速網を整備することによってどれだけの層の掘り起しができるのか、さらにそれによって東海道新幹線に与える影響、あるいはヒコーキからどれだけ奪えるか、確たるものが無ければなかなか評価し辛い御提案とお見受け致します。

 ただ管理者としては、「面白い」で、何事も生まれないマニアの戯言と切り捨てるだけでなく、ありなしを見極めつつ、常に前向きな議論展開がなされるのが理想だと、流れを見ていて感じ入りました。「採算」とか「実情」にがんじがらめになるのは詰まらないですもんね。その意味では妄言放言もこの場でどのように料理してゆくか、御参加の皆様の腕の見せ所だろうと嬉しく見つめております。当方も遅ればせながら加わらせて頂いた次第です。

東海道快速は近郊輸送の延長としてなら成立する
 投稿者---エル・アルコン氏(2002/02/25 17:06:30) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 東海道在来線の速達サービスですが、すでに高速かつ料金徴収の新幹線が整備されている状況で、低速の料金を要する優等列車はまず無意味です。これは「東海」の大苦戦が証明しています。なお、「あさぎり」については、沼津−都内の利用も視野に入っていますが、沿線でしかきっぷが買えないという最大の制約事項や、御殿場線のイメージ、小田急線経由ということで都心での連続性の欠落もあり、東海道の速達サービスとしては極めて利用者が限られると見ます。

 以前三島から上り新幹線に乗った際、小田原で抜かれる「こだま」を見送ったところ、新横浜需要なのか後続の東京まで無停車の「ひかり」よりも多くの乗車があり、横浜への速達需要も相応にあるようです。
 また東海道線に乗車していると三島での乗降が多く(沼津−三島の1駅乗車も多い)、新幹線利用はかなり多いと見ます。
新横浜経由で横浜市内というと、実はそんなに時間的なアドバンテージがないのですが、丹那越えの流動と比較すると格段の差があるように見え、新幹線がある以上在来線速達列車の設定は不要という結論を導いても無理はないでしょう。

***
 しかし実際には、よく知られるように沼津−三島−熱海の接続の悪さや乗り換えの多さという心理的、物理的障壁があり、また在来線の居住性もあり、志向しづらいという側面は無視できません。
 例えば東京−横浜−小田原−熱海−沼津に新快速があったと仮定したら、この区間で新幹線を利用する人は激減するといっても過言ではないです。これは新幹線や優等列車に都心部起点での100km未満の速達需要もまかなわせるかどうかというポリシーの問題にもなるのですが、もともと速達効果が薄いため、ダイヤを特急優先にして短距離利用を促したり、通勤新幹線サービスに力を入れるのと正反対の施策です。

 結局はここに行きつくのですが、新快速による「近郊輸送」の拡大という掘り起こし効果が首都圏でどう期待できるかということです。東京圏の場合新快速の根源的サービス(高速性・アコモ・フリークェンシー)は相当犠牲にせざるを得ませんが、反面、基礎票が大きいことによる掘り起こしたときの絶対数の大きさを考えると、無駄とは言いきれないばかりか、微妙な均衡の上に成り立っている在来線輸送を揺るがすパンドラの箱になってもおかしくはありません。

 かつて京阪神地区でも米原や姫路、そして長浜や赤穂へ一種のローカル列車で行くなんて発想はなかったはずです。しかもそれまで優等列車で行ってたかというとさにあらずで、結局掘り起こしがほとんどです。姫路なんか新快速で行くから1時間程度ですが、本来は直通特急の90分でも決して遅くはない、言いかえればそれだけ遠いところなのです。ところが新幹線から見ると、その程度の距離でわんさか乗られても本来の長距離利用の妨げになりかねないというところであり、一定の需要が見こまれる区間において在来線に中・近距離の速達需要を流すことに成功した好例でしょう。ただ、受け皿となる在来線が余力十分だったという特殊事情は忘れてはなりませんが。

 実際に乗客の集中(狙い乗車)が見られる「アクティ」がある東京−熱海は100kmをわずかですが超えています。あの程度の速度とサービスでも在来線の速達需要が認められるのですから、本格的な快速サービスがあれば、流動が一変する可能性があります。

***
 その快速サービスも、静岡までとなるとちょっと無理でしょう。名古屋側からの流れも浜松まで(これは豊橋以東各駅とは言え直通快速があったという実績もある)であり、静岡を挟んだ沼津−静岡−浜松はフリークェンシー重視の現行ダイヤのほうが利便性が高いと考えます。
 特に静岡−沼津については駅の増設による緩急分離のステップも期待薄(地形上からも駅の増設はなさそう)で、高性能車による高頻度の各駅停車サービスを充実すべきです。
 この区間の問題は、あと1両あれば足りる座席の問題と、老朽化した車両であり、車端部ロングの313系1500番代を4連で組めれば、特に快速サービスは無くとも構わないと見ます。

 そうは言っても、先にも述べたとおり18並みのエコノミー快速を東名阪間限定の拠点間で若干設定することは考えてみるべきでしょう。同じく先に提案した新スタイルの夜行快速の車両の有効利用にもなりますし、特定の時間帯における集中の回避にもつながりますから。

Re:東海道快速は近郊輸送の延長としてなら成立する
 投稿者---とも氏(2002/02/25 22:35:44) http://town-m.vop.jp/

 ともです。

 東海道在来線の速達サービスですが、すでに高速かつ料金徴収の新幹線が整備されている状況で、低速の料金を要する優等列車はまず無意味です。(略)
 新横浜経由で横浜市内というと、実はそんなに時間的なアドバンテージがないのですが、丹那越えの流動と比較すると格段の差があるように見え、新幹線がある以上在来線速達列車の設定は不要という結論を導いても無理はないでしょう。

 同感です。在来線経由での移動需要があることそのものを否定する気はありませんし、東海も苦戦してはいるものの急行時代よりマシなのも事実ですからその策そのものが間違いであるとはいいません。
 ただ、東京〜沼津ならまだしも、そもそも静岡、浜松であれば時間距離を考慮すれば新幹線による速達サービスが存在し、在来線普通とはいえ決して劣るものではない以上、快速サービスが必要という結論にはならないでしょう。

 アクティの熱海折り返しは確かにどうかと思います。沼津まではほしいところです。とはいえ、アクティを30分ヘッドにして・・・というとどうでしょうか。湘南新宿ライン系統快速とアクティを30分ヘッドにして東京系統のみ沼津でも十分需要をまかなえると思うのですが。

 その快速サービスも、静岡までとなるとちょっと無理でしょう。名古屋側からの流れも浜松まで(これは豊橋以東各駅とは言え直通快速があったという実績もある)であり、静岡を挟んだ沼津−静岡−浜松はフリークェンシー重視の現行ダイヤのほうが利便性が高いと考えます。

 快速サービスがこの区間にそぐわないのはやはり静岡、浜松という都市中心間を新幹線が直行していることがある以上、130km/h施設対応にしてまで速達快速を運転する必要があるかといえば不要となるからでしょうね。中間駅需要を拾えるとしても、かなり限定されており、都市間輸送といえるほどの輸送規模を獲得できるのは掛川、清水ぐらいでしょう。
 静岡県の経済規模は結構大きいです。名古屋に匹敵するという見方もあります。ただ、それと静岡−浜松に移動需要があるというのは結びつくものではなく、かなり限定されたものでしかないということでしょう。
 結局のところエル・アルコンさんが書かれる近郊輸送の延長としてのものなんでしょうね。

 そうは言っても、先にも述べたとおり18並みのエコノミー快速を東名阪間限定の拠点間で若干設定することは考えてみるべきでしょう。同じく先に提案した新スタイルの夜行快速の車両の有効利用にもなりますし、特定の時間帯における集中の回避にもつながりますから。

 これは多客臨としてはあると思います。18利用者向けというよりも単純に多客期に多い東海道在来線移動旅客のサービスとしてということですね。
 ただ、それが東海道低価格需要が多いとか快速が成立するといったことではなく、あくまで多客期向けの中距離輸送列車としてならということです。

***
 リダンダンシーに関しては、東海道筋での必然性は当然ですが、130km/h対応だの特急だのといったことではなく、その機能が担保されるかが重要であって、その機能とはそれなりの輸送力を確保できるかです。東海道であれば速達性は飛行機による代替が可能であり、大量輸送機能を担保できるのならば暫定的な対策としての問題は無く、そのために機能向上させる必要はないのでは?
 それだったら中央東西の完全複線化のほうが必要かも。

 それでは

サンライナーin静岡はありか?
 投稿者---brother-t氏(2002/02/26 01:23:55) http://members.jcom.home.ne.jp/brother/index.htm

 こんばんは

 在来線経由での移動需要があることそのものを否定する気はありませんし、東海も苦戦してはいるものの急行時代よりマシなのも事実ですからその策そのものが間違いであるとはいいません。ただ、東京〜沼津ならまだしも、そもそも静岡、浜松であれば時間距離を考慮すれば新幹線による速達サービスが存在し、在来線普通とはいえ決して劣るものではない以上、快速サービスが必要という結論にはならないでしょう。

 少なくとも「東海」に関しては1日2往復と言う致命的な欠点があり、また基本的に新幹線同様普通運賃で乗れずに経済的な優位が無い以上単純に比較対象に出来ないと思います。とは言えそれだから快速を30分毎に走らせれば必ず活性化する事が言える訳ではないですし、また静岡以西〜東京や静岡以東〜名古屋においても新幹線が主力になるのは確かですね。

 快速サービスがこの区間にそぐわないのはやはり静岡、浜松という都市中心間を新幹線が直行していることがある以上、130km/h施設対応にしてまで速達快速を運転する必要があるかといえば不要となるからでしょうね。 中間駅需要を拾えるとしても、かなり限定されており、都市間輸送といえるほどの輸送規模を獲得できるのは掛川、清水ぐらいでしょう。〜中略〜ただ、それと静岡−浜松に移動需要があるというのは結びつくものではなく、かなり限定されたものでしかないということでしょう。

 これに関しては2つの事が言えます。
 1つは浜松〜静岡の需要が比較的あると言う事です。
 本当に古いデータになるのですが静岡〜浜松の新幹線定期利用者の数は91年10月で680人、新幹線定期利用区間ベストテンに入るほど(鉄道ジャーナル93年1月号急増する新幹線通勤を探る参照)で在来線も含めると相当な流動があるといえると考えられます。

 もう1つは豊橋(浜松)〜静岡〜熱海(沼津)と言う快速を併行新幹線運営企業が走らせる事はありかと言う事です。
 これに関しては岡山地区のサンライナーが参考になると言えます。
 サンライナーの特徴としては

 確かに焼津・清水が力不足(あと静岡も多少劣るかもしれませんが)の感がありますし、また福山と沼津を比べるとやや沼津が劣っている様にも見えますが、沼津は福山に比べて新幹線駅が無くかつ県庁市と同じ県内であり、また焼津・清水に関しても距離的に快速がメインになる地区ではありません。そしてその他を比べるとサンライナーに比べると相当に恵まれている立地と言えます。
 そしてサンライナーは88年の設定以降利用者数に関しては分かりませんが列車としては強化される傾向であり、だから静岡にも快速が絶対必要とまでは言えませんが少なくとも設定する意味はあると考えられます。

 リダンダンシーに関しては、東海道筋での必然性は当然ですが、130km/h対応だの特急だのといったことではなく、その機能が担保されるかが重要であって、その機能とはそれなりの輸送力を確保できるかです。東海道であれば速達性は飛行機による代替が可能であり、大量輸送機能を担保できるのならば暫定的な対策としての問題は無く、そのために機能向上させる必要はないのでは?それだったら中央東西の完全複線化のほうが必要かも。

 まぁ130km/hは長期的課題として貨物の計画のほかに旅客鉄道側の幹線在来線強化インセンティブとしての快速であり、確かに必然性と言う点では中央線複線化(とは言えこれが以外に難しそうな気がするのですが)、旅客における利用を考えると航空の速達性(ただそんなに関東に空港の余力ありましたっけ?)と言うのは確かにあります。とは言えやはり強化する為の費用・手間とそれによって生み出される効果を見て1番有利なのは東海道在来線だと思いますが如何でしょうか?

サンライナーin静岡はありか?
 投稿者---エル・アルコン氏(2002/02/26 11:03:47) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

●静岡県下の流動
 静岡市と浜松市の間の流動もさることながら、中間各都市の存在が無視できないのが大きいです。
 静岡側から焼津、藤枝、島田、掛川、袋井、磐田と中堅どころが並んでおり、静岡や浜松に近くなると近郊・都市内輸送が目立ちます。(安倍川、豊田町)

 ただ流動が案外複雑で、藤枝あたりから浜松を向いた流動が目立つなど双方向性を持っていますし、焼津あたりだと新幹線に静岡で降り返し乗車をする流れがあるようで、在来線での速達サービスの余地はありそうですが、ではどこを通過すると考えるとあまり通過駅が無いことに気がつきます。これらの中堅都市を全て見捨てると、性格が限りなく新幹線に近くなってしまいますから、よほど基礎票が大きくない限り中京・京阪神のような快速サービスは両立できません。

 結局通過しても、と思われる駅が金谷など中間地点の一部に限られますが、両都市周辺のフリークェンシーを維持しての快速設定ですと、中間地点を各駅停車にした形態が不可避であり、矛盾します。
 実はこの区間には20年以上前には快速の設定がありましたが、まさに上記のような理由で通過駅の選択に悩んだのか、末期には用宗と天竜川しか通過しない(当時は安倍川、西焼津、六合、愛野、豊田町は無い)ものとなってました。

●岡山の場合
 こちらは逆に現行の停車駅と他での格差が大きいという要因があります。
 倉敷、新倉敷(玉島)、笠岡という選択は誰が見ても妥当で、朝の上りで里庄、鴨方、金光に追加停車というのもわかります。新幹線開業前はこのエリアの急行、快速停車駅の選択は苦心の跡がうかがえますが(倉敷〜三原で西阿知、大門、備後赤坂以外の各駅に快速もしくは急行が選択停車していた)、強いて選ぶならこの3駅です。

 なお、「サンライナー」も性格付けに苦労している面があり、かつては福山で緩急接続を取り、尾道、三原方面への速達も考慮していましたが、現在は下りが笠岡、上りが新倉敷に変更しており、通過駅救済を考えているようです。
 西条快速(「山陽シティライナー」)や「安芸路ライナー」のように広島と近郊を結ぶ先端各駅型の速達サービスを展開するような広がりを持たない(強いて実行すると倉敷、新倉敷以遠各駅か?)ことや、結びつきがあるとはいえ岡山県の岡山と広島県の福山では行政区域が違うこと(だから「県都」広島への高速バスが隆盛である)、福山、尾道、三原の広島県備後地区の「地盤沈下」もあり、「サンライナー」の存立自体厳しいのかもしれません。

 なお余談ですが、福山−広島で見た場合は高速バスがベストのコストパフォーマンスでしょう。新幹線は速いですが日常のお出かけにはやや高いです。JRは「スーパーラビット」を運転してますが、土休の午前の広島行き、午後の東福山行き(東福山は府中方面の国道に面した新市街の中心)といったピンポイント対応がやっとのようです。
 また西条快速をその先も快速運転した場合、シティ区間の谷間である入野、河内、本郷の3駅の本数確保の問題もあるので、現状以上の対応は難しいでしょう。

サンライナーin静岡はありか?
 投稿者---とも氏(2002/02/26 13:24:50) http://town-m.vop.jp/

 ともです。

●静岡県下の流動
 静岡市と浜松市は都市としての相互依存関係はさほど強くは無く、よって両都市間を結ぶ快速タイプの必然性はないと思われます。
 実際、静岡市への通勤、通学、商圏の各依存率5%圏には浜松や掛川、磐田などは含まれず、西は菊川、東は富士までです。
 よって、同区間であれば今もとめられるサービスは、中間地から両都市へのサービス強化であって、両都市の直結とはいえないでしょう。

参考:静岡市HP http://www.city.shizuoka.shizuoka.jp/8jisou/018-021_KKAKU1-1.html

新幹線と在来線快速を時間効用を金額換算して比較すると、

新幹線  1時間3本 (こだま2 ひかり1) 所要32分 特別料金950円
在来線普通  1時間4本   所要67分
在来線快速  1時間2本 (想定) 所要60分

という前提で、静岡県の平均賃金(31.4円)から金額換算すると

静岡−浜松の時間換算
新幹線 (所要32分+待ち時間10分) ×平均賃金31.4円+950円 =2,269円
在来線普通 (所要67分+待ち時間7.5分) ×平均賃金31.4円 =2,340円
在来線快速 (所要60分+待ち時間15分) ×平均賃金31.4円 =2,356円

となり、快速の効用は新幹線を下回ります。本数を時間3本なら上回りますが。
 よって、需要がないとまでは言いませんが、同区間での快速は1時間3本なければ新幹線より効用があるとはなりません。
 もちろん、この手法は極めて簡便にやってますので、極めて粗いものですが、そもそもの基本的な考え方である「時間と金額」の効用で行動するということを踏まえれば、普通の増発のほうが効果は大きいことは十分考えられます。

●岡山の場合
 静岡や浜松と異なり、それぞれの依存圏がラップしています。福山の依存圏には笠岡、笠岡の依存圏には福山・倉敷、倉敷の依存圏には岡山・笠岡となっています。
 それぞれがある程度の集約をもった都市圏を構成しており、結果的に相互間流動も生まれやすくなります。いわば谷のない状態です。
 そういった場所では拠点間快速の1パターンとしてはやりやすいですし、新幹線ではフォローできない動きをカバーする必然性もありますからやりやすいですね。

 こういった快速が成立するパターンとしては、両都市がそれなりの規模であって両都市間需要もはっきりあって中間需要を無視できるもしくは緩行でカバーするのが適切なような場合の都市間速達型(京阪神新快速、紀州路快速、福岡〜北九州快速、マリンライナー、東急東横特急など)と両都市間の中間地相互の需要をも見込み、ある程度集約はするもののこまめに客を拾う必要のある緩急融合型(みすず、アクティ、サンライナーなど)といった棲み分けなんでしょうか。その中で、静岡はどれにも当てはまらず、普通列車を少し速達にした程度の快速ならよいとして、基本は普通になるのかなという気がします。

 それでは

サンライナーin静岡はやっぱりなしですか
 投稿者---さいたま市民@西浦和氏(2002/02/26 22:44:55)

 みなさんこんばんわ。いろいろ考えたのですが、概ね出尽くしてしまいました。

 静岡市と浜松市は都市としての相互依存関係はさほど強くは無く、よって両都市間を結ぶ快速タイプの必然性はないと思われます。

 どちらも100万人の都市圏を抱えた大きな都市ですが直行需要は「こだま」号または中距離高速バスとなりますから、近郊都市とのフィーダーサービスは短編成近郊電車で十分なのですね。
 わたしが心配したのは、tさん同様、新幹線停車駅以外の中小都市(沼津・富士富士川・清水・焼津・島田金谷・磐田・湖西)をどうとらえるかということなのでした。駅の配置が1都市1駅程度のようですから、結果として等間隔各駅停車電車が答えになるようですね。

 …もちろん、この手法は極めて簡便にやってますので、極めて粗いものですが、そもそもの基本的な考え方である「時間と金額」の効用で行動するということを踏まえれば、普通の増発のほうが効果は大きいことは十分考えられます。

 「こだま」号と比較したときに、当該区間の快速運転の意味は小さそうだということですね。

 静岡や浜松と異なり、それぞれの依存圏がラップしています。福山の依存圏には笠岡、笠岡の依存圏には福山・倉敷、倉敷の依存圏には岡山・笠岡となっています。

 岡山県内の中都市は、地域の特性もあるかもしれませんが、独立性が強く中都市中心駅を直接結ぶサービスが成り立つわけです。
 そういった場所では拠点間快速の1パターンとして…新幹線ではフォローできない動きをカバーする必然性もありますからやりやすいですね。

 こういった快速が成立するパターンとしては、…都市間速達型(京阪神新快速、紀州路快速、福岡〜北九州快速、マリンライナー、東急東横特急など)と…こまめに客を拾う必要のある緩急融合型(みすず、アクティ、サンライナーなど)といった棲み分けなんでしょうか。その中で、静岡はどれにも当てはまらず、…基本は普通になるのかなという気がします。

 そういうことですね。元祖の広島〜岩国なんかに近いですか?静岡の場合、やっぱり、地形の境界(由比や金谷)で一旦旅客の流れが途切れるというのが現実でしょうか。静岡近郊では山手線みたいに結構混んでいる印象があるのですが…。
 ただ、熱海〜三島〜沼津の接続の悪さと輸送力の段差は何とかしてほしい気がします。丹那トンネルを通る各駅停車は案外少ない気がします。小田原〜熱海間は供給過剰?熱海〜沼津間は輸送力不足?のように見えます。
 逆に御殿場線ローカルを小田急へ乗り入れてロマンスカーへ接続させるなんていうのは妄想ですね。
 あと、富士宮付近の各種宗教施設との関係は皆様はいかがお考えですか?鉄道輸送よりバスが今は多いのでしょうか。
 「東海」「あさぎり」も議論の余地がありそうです。

 ここではこのへんで。乱筆ご容赦。

Re:サンライナーin静岡はないでしょう
 投稿者---brother-t氏(2002/02/27 03:30:26) http://members.jcom.home.ne.jp/brother/index.htm

 こんばんは。

 う〜ん、意外に静岡の商圏であったり、影響圏て広いですね。まず静岡と浜松の関係ですが、基本的には福岡と北九州の関係に近いと考えられます。実際この2都市間も新幹線定期の利用は多く、前に出したデータではベスト点の二位に入る1,500人で、この静岡〜浜松の倍以上になります。そして浜松は人口としては静岡より大きくその影響も無視出来ずエル・アルコンさんに言う通り複雑な流動状況になると考えられます。

 福岡・北九州に比べて静岡・浜松の場合、中間都市の集積が大きいので中間地〜両都市は大きいと思いますが、福岡・北九州を見ても分かるようにそれが直接両都市の直結強化に対する意味が小さいとは言いきれないのではないでしょうか?

 新幹線と在来線快速を時間効用を金額換算して比較すると、(略)快速の効用は新幹線を下回ります。
 この手法は極めて簡便にやってますので、極めて粗いものですが、そもそもの基本的な考え方である「時間と金額」の効用で行動するということを踏まえれば、普通の増発のほうが効果は大きいことは十分考えられます。

 粗いと言うより在来線で快速と普通を別にしたのに対し新幹線でひかりとこだまを一緒にするのは少しおかしい様な気がします。
 実際新幹線を現状の静岡発11時台(本来は12時台を使いたいのですがこの時間帯ではひかりが浜松に止らない)、在来線では快速を0分・浜松直通普通を5・15分として(所要時間は在来線に関してはともさんのと同じ前提にします)考えると

新幹線  実質所要時間45.5分 ×平均賃金31.4円+950円 =2,378円
在来線1  実質所要時間68.8分 ×平均賃金31.4円 =2,161円
在来線2  実質所要時間72分 ×平均賃金31.4円 =2,261円 *:浜松直通普通10分毎

 と逆転します。新幹線の場合間隔がひかりが浜松に止る時間帯で36・11・13分と一定せずひかりが浜松に止らないケースも多い為に実際はこれ以上の差がつくでしょう。多分浜松直通普通が10・20分毎の現在でも新幹線と在来線の利便性は互角か在来線優位、また快速設定時のケースが最も便利になるのではないでしょうか?とは言え僅差であり実際は急ぐ時は新幹線、急がない時は在来線と言う使い分けになっているものと想像されます。

 結局通過しても、と思われる駅が金谷など中間地点の一部に限られますが、両都市周辺のフリークェンシーを維持しての快速設定ですと、中間地点を各駅停車にした形態が不可避であり、矛盾します。

 当時に比べて新駅が増えた事と、国鉄分割民営化で会社が別になってしまった事で静岡東端の熱海・三島〜静岡と三島・沼津〜東京が不便になってしまった事が大きな違いだと思います。仮に候補となる駅を挙げると
 熱海・三島・沼津・吉原・富士・清水・静岡・焼津・藤枝・島田・金谷・掛川・袋井・磐田・浜松とすると途中停車駅13に対し通過駅19、平均停車駅間距離10.9kmと通過駅がやや少ないものの快速として成り立つ環境にあると思います。

 静岡や浜松と異なり、それぞれの依存圏がラップしています。(略)結果的に相互間流動も生まれやすくなります。いわば谷のない状態です。

 これに関しても浜松が福山に比べて存在感があり、また倉敷のような都市が無いのでバランスが違うだけで、基本的には大きく変わらないと思います。更に言えば福山〜岡山に比べて相当数の直通需要が見こめる分浜松〜静岡は優位に感じます。

 こういった快速が成立するパターンとしては、両都市がそれなりの規模であって両都市間需要もはっきりあって中間需要を無視できるもしくは緩行でカバーするのが適切なような場合の都市間速達型(略)緩急融合型(みすず、アクティ、サンライナーなど)といった棲み分けなんでしょうか。その中で、静岡はどれにも当てはまらず、(略)基本は普通になるのかなという気がします。

 上に挙げた例だとやはり静岡西部においては中間需要は強いのですが北九州〜福岡の快速が1番近く、静岡東部ではサンライナーが1番近いのかなと思います。とは言え都市配置が広島・東京の様な一極集中型ではなく、比較的強い拠点が東部の沼津(〜東京・横浜)、中部の静岡、西部の浜松と分散し、またその中間には中都市が続くと言うのは基本的に長距離輸送の新幹線と共存して快速が成り立つのではないでしょうか?

 こちらは逆に現行の停車駅と他での格差が大きいという要因があります。倉敷、新倉敷(玉島)、笠岡という選択は誰が見ても妥当で、(略)追加停車というのもわかります。

 この辺が逆に静岡地区の快速のネックになる部分でしょうね確かに厳しいとは言えるのですが、実際停車駅を考えていくと静岡・浜松の二大都市周辺では通過駅が多く出来そうなので岡山ほどではないにしろ快速の設定の無理はそれほど多くなくなってきているような気がします。

 なお、「サンライナー」も性格付けに苦労している面があり、かつては福山で緩急接続を取り、尾道、三原方面への速達も考慮していましたが、現在は下りが笠岡、上りが新倉敷に変更しており、通過駅救済を考えているようです。

 こっちに関しては逆に中間地〜二大都市と言った需要が期待出来るので優位な点だといえます。個人的には接続変更はチボリ公園開園後の1部延長の影響かなと考えているのですが如何でしょうか?

 それでは失礼します。

東海道快速の必要性
 投稿者---とも氏(2002/02/27 12:43:01) http://town-m.vop.jp/

 ともです。東海道だけに絞ります。

う〜ん、意外に静岡の商圏であったり、影響圏て広いですね

 いや、ですから静岡の商圏・影響圏は狭いんですが・・・
 5%影響圏に入らないということは本当に依存率が低いのです。浜松は極論を言えば静岡の商圏ではないのです。単純化すれば菊川〜金谷付近に谷がある流れです。
 複雑な流動であることは確かですが、新幹線の定期発行枚数で比較するのは誤差が大きすぎやしませんか。

 福岡・北九州の場合には明らかに両都市間は相互依存ですから業務も私事も流動がありますよね。しかし、静岡・浜松はそれぞれが東京・名古屋と別に向いていますし、静岡が県庁所在地とはいえ浜松との関係は完全に別なしかも依存関係が希薄な都市圏の関係ですよね。それを福岡・北九州と同列に考えるのはまずいのでは。

 在来線で快速と普通を別にしたのに対し新幹線でひかりとこだまを一緒にするのは少しおかしい様な気がします。

 ひかりとこだまに実質的な時間差が無く、平均的な移動時間として日中を抽出しているのであえていっしょにしました。もし、別だとするのなら、ひかりとこだまの利用者の使い分けが同区間で発生することになります。掛川しか中間駅が存在しないのにそれはありえませんから同列で扱うこと自体はおかしくないと思いますが。

 多分浜松直通普通が10・20分毎の現在でも新幹線と在来線の利便性は互角か在来線優位、また快速設定時のケースが最も便利になるのではないでしょうか?とは言え僅差であり実際は急ぐ時は新幹線、急がない時は在来線と言う使い分けになっているものと想像されます。

 いいえ。ならないです。
 ランダムに新幹線が運転されるとしてもあくまで乗客の駅への到着はランダム到着ですから、平均待ち時間は新幹線20分間隔=10分、在来線普通は現況の運転本数を時間で割り戻した7分半になるはずです。もちろん狙い乗車はいますので一概には言えませんが、あくまで平均で考えますから、それを考慮はできないのでは?
 運転間隔がランダムなら最大間隔で評価することももちろん必要ですが、快速を導入するのならという前提であればダイヤが変更になるということですから、運転本数は変動しない、運転間隔は変化をするという前提にしなくては比較にならないのでは(?)
→意図的に在来線を評価しているとしか思えませんが。
 特定時間ではなく、日中なら日中3時間ぐらいの平均にしないとならないのでは?
 朝ラッシュとかならもちろん別ですが。

 もし、brother-tさんの前提を踏まえるならば

新幹線  時間2.5本(こだま2本/1h、ひかり1本/2h) 所要32分
在来線普通  時間6本 所要67分
在来線快速  時間2本 所要60分

ということですね?
 となると

新幹線  2,332円
在来線快速  2,356円
在来線普通  2,260円

となりまして、在来線普通が若干優位です。
 とはいえ現実に考えると、浜松直通10分ごとの上に快速が入るとなれば運転本数は倍増です。そんなことはありえず、島田折り返しはそのまま、浜松直通は現行の平均15分間隔でしょう。そこに快速が30分間隔で入ります。その条件であればあくまで平均として見れば

新幹線  2,332円
在来線快速  2,356円
在来線普通   2,340円

です。費用にほとんど差が無くなり、新幹線と普通にすら差が出ません。
 しかし、普通の増発の場合には在来線乗客の種別利用選択は生じないですから実質的利便性は向上します
 この場合、在来線は2,260円となり、仮に在来線トータルの効果として快速と普通を選択しないという前提での費用額が2,188円ですから、効用でみれば1人数十円です。
 あくまでこの数字は静岡駅基準の総費用額ですので、快速通過駅である中間駅からの利用者数を考慮すれば快速運転の効果は薄く、普通増発が最も効果があるともいえます。

 すなわち、最も効果の大きいはずの静岡−浜松ですら大差が無く、新幹線も特急料金を取られても費用効果でみれば損は無いとなれば必要性が薄くなります。
 もし、総費用に差がないとしても流動が明らかな場合には必要と言えます。しかし、商圏にしても通勤・通学にしても依存が無いのであればそれは流動が少ないと言うことであり、新規需要創出の可能性は否定しませんが、すでに新幹線による直結がなされている以上、必要性は低いものと考えられます。

****
 比較する際に、理想のダイヤでということ自体を批判はしません。
 しかし、現状に対し、増発が必要か、ダイヤそのものの見直しが必要かという議論をしているのではなく、あくまで快速が必要かという話をしているのであって、普通の増発を評価に加えたり、待ち時間をある時間からに規定するやり方では総費用からの便益算定も不可能です。
 検証するならそのような検証の仕方をおすすめします。

Re:東海道快速の必要性
 投稿者---brother-t氏(2002/02/28 01:08:12) http://members.jcom.home.ne.jp/brother/index.htm

 こんばんは。

いや、ですから静岡の商圏・影響圏は狭いんですが・・・

 単純に富士や富士宮が影響圏に入ってたのにびっくりしました。

 5%影響圏に入らないということは本当に依存率が低いのです。浜松は極論を言えば静岡の商圏ではないのです。福岡・北九州の場合には明らかに両都市間は相互依存ですから業務も私事も流動がありますよね。(中略) それを福岡・北九州と同列に考えるのはまずいのでは。

 確かに福岡・北九州は在来線快速・特急・新幹線・高速バスがそれぞれしのぎを削り、活発な流動があるのは確かですが少なくとも依存レベルの関係にはありません。実際北九州市のサイトにあるデータを見ると北九州→福岡の通勤・通学者は11,632人(北九州市全体の就業・通学者の2.1%)逆は4,010人(同じく0.5%)と少なく、案外関係そのものは深くないと言えます。それでも2市合わせての流動は15,642人と大きくなっています。
 実際静岡・浜松でも規模がこの2都市に比べたら小さいので、特に目立たないだけで相当数の流動があると考えられます。 ちなみに前に出した新幹線通勤のデータをもとに比べると6〜7,000人程度(競合状態を考えるとこれより小さくなるのですが)とまで想像出来ます。

参考:北九州市HP http://www.city.kitakyushu.jp/~k0408015/kokusei/7/sono4/sono4.htm

 ランダムに新幹線が運転されるとしてもあくまで乗客の駅への到着はランダム到着ですから、平均待ち時間は新幹線20分間隔=10分、在来線普通は現況の運転本数を時間で割り戻した7分半になるはずです。もちろん狙い乗車はいますので一概には言えませんが、あくまで平均で考えますから、それを考慮はできないのでは?

 確かに時刻が分からないのならそうなのですが、実際時刻表を見ると、時刻が分かりますからね、ちなみに新幹線のダイヤは10〜15時台静岡発でこだまはどの時間帯も4・40分、そしてひかりは51分発でひかりのうち浜松停車のものは11・13・14・15時台です。そして在来線は同じ時間帯で浜松直通は13時台が5本の他は4本で20分以内の間隔となっています。在来線はやや乱れているものの、新幹線は1時間とは言え完璧なパターンダイヤではあるのですが、浜松通過のひかりがあるので間隔にバラツキがでます。少なくとも利用するときは時刻表が必要でしょう。そう言った意味で新幹線は速いとは言えこの区間の利用を考えて言った時、運賃とともに抵抗は大きいと思います。

 すなわち、最も効果の大きいはずの静岡−浜松ですら大差が無く、新幹線も特急料金を取られても費用効果でみれば損は無いとなれば必要性が薄くなります。

 まぁ必然性までは無いと思いますが、ただ差は少なからず(と私は思います)つき、実際それなりに需要はあると考えられ、またなによりもこのローカル流動の改善に新幹線が出来る事は限られてくるだけに1つ1つは決め手に欠けると言えますが、やれば効果はあると考えられます。

 比較する際に、理想のダイヤでということ自体を批判はしません。しかし、現状に対し、増発が必要か、ダイヤそのものの見直しが必要かという議論をしているのではなく、あくまで快速が必要かという話をしているのであって、普通の増発を評価に加えたり、待ち時間をある時間からに規定するやり方では総費用からの便益算定も不可能です。

 う〜ん、あくまで現状の時刻が分かっている前提でそれなりに妥当性のあるものを前提で考えて行ったつもりですが少し説明に欠ける部分があったかもしれません。実際これだけ差がつかないとやはり細かくやって行く必要があると思ってやったのですが少々甘い部分も出てしまったのかもしれません。

 それでは失礼します。

Re:東海道快速の必要性
 投稿者---GLAY好きの鈴木氏(2002/03/19 23:49:05)

 もの凄いご無沙汰してますGLAY好きの鈴木です。
 静岡(函南町)へは親戚がおり、たびたび在来線で向かいますので、その経験を基に意見を述べたいと思います。

 静岡県はみての通り横に長い県で、県西(浜松)、中央(静岡)、県東(沼津・三島)の3軸に分かれています。中央部は清水や藤枝などが影響下におき、都市圏としては一番大きいのですが、他の都道府県のように県庁所在地一辺倒ではなく、皆さん書いているように3軸はそれぞれ独立した状態を保っています。
 となると、速達需要が発生しそうですが、新幹線があること、中規模都市が連なっており格差を付けにくいこと、静岡市へ向かう流動が発生しにくいこと、道路が非常によく整備されていることなどから、快速運転は難しいと考えます。

 鉄道の面からみれば停車駅選定がまず苦労するでしょうし(通過駅が多く設定できそうな区間では、流動の谷になるため頻繁に速達運転をするのはどうなのか)、新幹線もあります。
 また、無視できないのは東名だけでなく、国道一号静清バイパスをはじめとした道路が非常によく整備されていて、都市圏移動であると時間が読めるため、クルマに流れる場合が多いと言うことです。
 さらに快速が設定しにくいこととして、上に書いた通り必ずしも静岡市へ向かう流動が大きいわけではない、ということです。中京であれば名古屋への流動が大きいでしょうし、関西であれば京阪神相互の、または周辺から各都市へ向かう流動が大きいでしょうが、静岡の場合説明されている通り東部では東京への流動、西部では名古屋への流動が大きいため、快速を設定しても効果は薄いと考えます。

 お金を快速設定に使うのならば、浜松から名古屋方面への接続強化、県東部からアクティー完全接続などといったようなところにお金をかけた方が、よっぽど効果は出ると思います。

 アクティーは結構よく乗りますが、設定目的と思われる熱海・伊東などへの観光客利用よりも、そのまま丹那トンネルを越えて沼津や三島などへの流動が多いです。東部からの場合も、駅によっては「アクティー接続時刻表」なるものが貼ってあったりするぐらいですから、狙い打ちされているのでしょう。
 一番よいのは普通電車でなくて、アクティーが沼津まで直通することなのでしょうが、そうすると観光客は座れなくなってしまうので無理かな....

 それでは失礼します。

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2004.11.02 Update


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