【検証:】常設板過去ログ集

【検証:近未来交通地図】
(過去ログNo.052)
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東海道昼特急大阪号&青春ドリーム大阪号 登場!
 投稿者---551planning(2001/11/08 01:18:42)
東海道昼特急大阪号&青春ドリーム大阪号 登場!
└東海道昼特急大阪号の問題点
 └Re:東海道昼特急大阪号の問題点(付・青春ドリームなごや号)
└Re:東海道昼特急大阪号&青春ドリーム大阪号 登場!
 └クルマに対抗できる価格設定
  └昼行長距離高速バスの成否は
  └さらに進むダンピング?なんば−新宿\4,800-!「カジュアル・ツィンクル号」
   └究極のダンピングは…。
    └Re:究極のダンピングは…。
     └低価格需要
      └Re:低価格需要
       └Re:低価格需要
        └Re:低価格需要
         └何が面白いのか
         └価格弾力性が拓く需要の地平
          └Re:価格弾力性が拓く需要の地平
           └Re:価格弾力性が拓く需要の地平

 日本の夜行バスで最多需要を誇る東京(首都圏)=大阪(関西)路線。もちろんそのパイオニアは国鉄バス〜JRバス「ドリーム号」であるが、年を経るごとに車両面での格段の進歩を遂げてきたことは振り返る必要もないであろう。もっともそうした流れを自ら作り出してきた、というまでには至っていない、というのが印象にある。夜行バスのムーブメントは80年代後半の「ムーンライト」(大阪―福岡 西鉄・阪急バス)や「ノクターン」(東京―弘前 京急・弘南)などの成功によるところが大きく、しいて挙げれば運行コストダウンを図るためのダブルデッカー導入などがインパクトがあった点であろうか。最近では新宿新南口発着の「ニュードリーム」の成功が注目されるところであったが、比較的大きな動きのないままに推移してきたように思われる。

 そんな老舗ドリーム号が新機軸を持ってリニューアルされる。12/1ダイヤ改正から大阪発着の「ドリーム」「ニュードリーム」の計6往復→9往復に増便、最終便の23時50分発繰り下げが行われるほか、4列シート車で運行する「青春ドリーム大阪」号(1往復)の運行を開始する。ドリーム号通常価格が8,610円なのに対し、「青春号」は5,000円となる。
 また、昼行便「東海道昼特急大阪」号(仮称 4往復)も設定、こちらはダブルデッカー3列シートで6,000円。東名・名神ハイウェイバスの歴史の中でも東阪直通便は初めての試みという。

JRバス関東 http://www.jrbuskanto.co.jp/mn/ajtop.htm
西日本JRバス 
http://www.nishinihonjrbus.co.jp/topics/p_011107.html

 まず「青春号」だが、昔のスタイルとはいえ価格も思い切った印象が強い。先般も御紹介したが、TDR・USJ絡みでツアーバスが同価格帯で運行されているが、気軽な利用ができる分こちらのほうが人気が出るやも知れない。とはいえ、「青春」という名称に惑わされそうな…?18きっぷでは乗れません。
 昼行便は所要7時間半。足柄・浜名湖・養老の3か所で休憩のため停車するなど「ゆとりのある旅行」を強調、中高年の夫婦などをターゲットにしたい考えだというが、まあ東名ハイウェイバスでも一部旅客集中が起こるほどの需要を見せており、ないとは言い切れない。しかしながら東名間移動でもかなり体力のいるものであることを考えれば、現代人に7時間半はかなりきついものと思われる。

 地方発の夜行バスでもコストアップに苦しんでいるところは大きい。車両面でも出費を少なくすべくスーパーハイデッカーから観光用タイプのものに変わりつつある。そのなかで思い切った施策が取れるのも首都圏―関西路線だからということを忘れてはならないだろう。果てさて、これの吉凶やいかに…。

東海道昼特急大阪号の問題点
 投稿者---パッスルスイカ氏(2001/11/10 00:32:59)

 先日、名古屋へ行った際、行きは高速バスの中央ライナー、帰りは東名ライナーの超特急を利用したが、いずれの便(特に前者)は若者を中心に直行客が多く、東名間の利用にもある程度高速バスが使用されている事がわかります。

 しかし、いくら3列シートの高速バスを使用し、休憩を多く取るとはいえ、あまり長時間の乗車では、今問題になっているエコノミー症候群になりかねません。そもそも高速バスは、廉価に引き換え、乗り心地が新幹線や特急電車、航空機と比べて悪く、揺れが多いので、疲労度が濃くなってしまいます(私も行きの中央ライナーは、新宿〜大月の3時間の大渋滞があり、東名間が7時間以上かかり、名古屋に着いた時はボロボロになった)。その点で、昼行利用がどれだけあるか気になるところです。

 ついでに渋滞時の懸念です。土休日などの大渋滞にあった場合は、東阪間が7時間半では済まず、8時間、9時間、場合によれば二桁時間の世界になりかねません。こうなった場合、先の疲労度が更に増幅してしまいます。更に、最終便などは、都内、府内の終電に乗り遅れたりする恐れもあります。

 それでも、値段で選ぶ人がこの車を利用する事になると思われます。しかし、東名間(350Km)と違い東阪間でこのような設定をすることは、リスクをも背負い、果たして長生きするかが気になるところです。

 私も親類が大阪に住んでいるので、大阪に行く際は乗車しようと考えています。
(ただし東名の渋滞が少ない平日の昼などに乗りたい。行楽時は、絶対に乗りません!!)

Re:東海道昼特急大阪号の問題点(付・青春ドリームなごや号)
 投稿者---エル・アルコン氏(2001/11/10 01:21:30) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 まずは速報。JR東海バスのHPで、12月1日から「青春ドリームなごや号」が運行を開始する旨掲出されています。インターネット予約を受け付けるそうですが、それ以上の情報は出ていません。

***
 で、本題ですが、確かに下り7時間半、上り7時間41分というのは昼行バスとしては屈指の長時間です。ただ、先例が無い訳ではなく、池袋−金沢線が駅相互間で7時間25分とか、池袋−伊勢市がこれも池袋駅からで8時間ちょうどなど、無い訳ではなく、かつ一定の支持を受けているものがあるのも事実です。
 また、夜行便と違い、今回ですと3回の休憩(余談ですが、中央ライナーが3回休憩することを考えると、4回にしても良かったのでは?)において車外に出るなど気分転換も容易いのではないでしょうか。

#夜行高速バスがブームになって10年以上経ちますが、下車休憩無しの便も多いですが、エコノミー症候群に類する話は聞きませんね。

 今回の所要時間ですが、全便下り7時間半、上り7時間41分となっていることが気がかりです。東名ライナーが下り5時間31分から38分、上りが5時間47分から6時間4分と時間帯によって差があることを考えると、休憩時間などで吸収できるポケットを持っているのか、あまり考えずにダイヤを組んだか、どっちでしょうか。ざっくり考えると、20分程度余裕を持ってそうな気がします。

 東名は中央ほどひどい混雑はないですから、ある程度時間は読めます。渋滞もかつてほどひどくはなく、数年前、旧盆に乗った東名ライナーが東京駅に定時到着したほどです。まあ近郊に帰れる電車がある時間には着くでしょうし、そうなりそうなのは集中工事くらいですから、予め周知できると思います。

 私も実家に帰る際に一度試そうと思っています。ところで試乗ですが、行楽シーズンから外れた土曜日が一番空いてるのでは。平日は業務用車がかなり多いですし。

Re:東海道昼特急大阪号&青春ドリーム大阪号 登場!
 投稿者---エル・アルコン氏(2001/11/08 08:35:25) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 「東海道昼特急」はDDL車で、千里NT(桃山台駅)(上下とも停車)、深草、静岡、御殿場、霞ヶ関(上りのみ)に停車します。(大阪−深草、静岡−東京の各相互区間内は乗降禁止)

***
 青春ドリームの5000円もそうですが、この東海道昼特急の6000円(往復1万円)もかなり価格訴求力があります。鉄道の普通乗車券より圧倒的に安く、青春18よりもコストパフォーマンスに優れています。昼夜とも予約指定制ですから、結構プラチナチケットになる可能性がありそうです。

クルマに対抗できる価格設定
 投稿者---エル・アルコン氏(2001/11/08 10:37:52) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 東海道昼特急&青春ドリームですが、昼特急の片道6000円(往復10,000円)、青春の片道5000円(往復10,000円)<いずれも小児半額>はそのままでも相当な価格訴求力がありますが、実は従来の公共交通になかった特徴を持っています。

 この価格設定は、東阪間の直行系の交通機関で、特別な利用制限無しの料金において「複数人利用でクルマより安い」という従来の公共交通ではまず有り得なかった現象をもたらしました。クルマだと東名東京−名神吹田で往復通行料21,300円、首都高と阪神高速は片道700円ですから両都市圏で都市高速利用で24,100円。ガソリン代がリッター10kmで11,000円程度ですから合計は35,000円程度です。(今回のETC割引を利用できる間は割引後でようやく拮抗する)
 今回の設定では、大人2人利用は当然として、大人3人とか、大人2人子供1人、大人2人子供2人といった家族での利用でもクルマより安くなるため、現在もっともクルマへの逸走が目立つ帰省等の移動需要を取り返す契機になりそうです。

昼行長距離高速バスの成否は
 投稿者---とも氏(2001/11/08 23:53:53) http://town-m.vop.jp/

 ともです。

 たしかに。
 これまでの公共交通運賃は日本の場合高値安定傾向でしたから、この価格破壊は大きいですね。
 諸外国では高速バスの昼行長距離便は鉄道の便がよいヨーロッパであっても気軽に乗れる交通機関として発達してますし、アジアでも多いですね。
 やっと日本でも道路網整備に合わせて可能性が出てきたというところでしょう。

 この大阪線がうまくいけば、他への波及も考えられます。規制緩和で路線設定に自由度も増すことですし。
 そうなるとやはり高速バスターミナルの整備などハードの充実も考える時期なのかもしれませんね。

 思うままで短くですが。失礼しました。
 ではでは

さらに進むダンピング?なんば−新宿\4,800-!「カジュアル・ツィンクル号」
 投稿者---551planning(2002/02/02 00:48:10)

 通年 利用できるものとしては大阪〜東京間で最も安い交通手段となる「カジュアル・ツィンクル号」は何度も旅行したいという人やお土産をいっぱい買いたいという人にお勧め!(近鉄バスサイトより)

http://www.kintetsu-bus.co.jp/cgi-bin/whats_display.cgi?rec:1+id:

 ついに通常価格・東阪間往復1万円でお釣りがくる公共交通機関が登場することになりました…チラシでも「日本一安い 超激安」の文字が躍っています。
 ここまで来ると損益分岐点が何処なのか分からなくなってきますね…「青春ドリーム」形態は今後さらに波及して行くのでしょうか?

究極のダンピングは…。
 投稿者---さいたま市民@西浦和氏(2002/02/03 01:10:49)

 こんばんわ。皆さん。

 東阪間高速バスダンピング競争、盛り上がってきましたねえ。
 これらの路線がターゲットにしているのは、昼行便は自動車かもしれませんが、夜行便はずばり、品川や大垣、名古屋で臨時大垣夜行に乗るために並んでいる青春18きっぷの人たちではないのでしょうか。
 何といっても、東京〜大阪2千数百円は、究極のダンピングだと思うのです…。ただ、期間限定、それも多客期のみの18きっぷに対してバスは通年運行なのでしょうから、これは通常期の隙間ねらいでもありそうですね。

 前に大阪に早く着く東海道夜行鈍行があればなあ…と書いたことを思い出しました。このバスの運行時間帯はまさにそれですし、銀河号では寝台料金がかかりますし、ドリーム号は独自の料金体系で、大阪以遠の鉄道との通し運賃では無くなったのでしょうから、青春ドリーム号が大阪〜東京に特化して近畿圏の若者をターゲットにして臨時大垣夜行を補うという形にも見えます。

 最近は乗っていないのでわかりませんが、どうも「ながら」や臨時大垣夜行を利用する人たちの多くは、中京圏、近畿圏の若者という固定観念があるのですが、皆さんのご経験はいかがですか。
 この路線に新規参入するような企業も今後出てくるのでしょうから、先にグループで参入しておいて顧客を掴むという戦法ですね。

 目が離せませんね。乱筆ご容赦。

Re:究極のダンピングは…。
 投稿者---brother-t氏(2002/02/03 13:23:04) http://members.jcom.home.ne.jp/brother/index.htm

 ふと思うのですが、そろそろ東京〜大阪・名古屋と言った地域では、鉄道側でも普通利用専用の比較的割引率の高い切符の設定と、昼行で行けば豊橋以東で実質的に整備されて無い快速網(出来れば130km/h・30分毎以上)の設定、夜行で行けば東京〜大阪間の夜行快速の設定で「普通(快速)列車による高速バスへの対抗」を考えて行っても面白いのではないでしょうか?実際東京〜大阪で東海道新幹線の長期運休が行われるとしたらいつ開業するか分からない北陸(需要はあるがどう北陸〜名古屋・京阪神の人の流れの分散をさばくのだろうか?)・中央新幹線よりは確実なバイパスになると言うメリットもあると思いますし。

低価格需要
 投稿者---とも氏(2002/02/04 00:01:18)

 ともです。
 東京・大阪をこの値段は驚きです。本当に採算がとれるのか・・・

 ふと思うのですが、そろそろ東京〜大阪・名古屋と言った地域では、鉄道側でも普通利用専用の比較的割引率の高い切符の設定と、昼行で行けば豊橋以東で実質的に整備されて無い快速網(出来れば130km/h・30分毎以上)の設定、夜行で行けば東京〜大阪間の夜行快速の設定で「普通(快速)列車による高速バスへの対抗」を考えて行っても面白いのではないでしょうか?

 必要なのでしょうか?
 確かに、デフレ進行のおかげもあって、低価格帯のものが人気です。しかし、東京・大阪を昼行快速で結んだとしてどの程度の利用客がいるでしょうか。
 たしかに、昼特急は人気ですし、大阪〜米原、名古屋〜浜松などそれなりの距離の利用者は存在します。
 ただ、良く考えてみてください。低価格のバス1台なら50人、仮に2台続行でもたかだか100人です。
 東海道筋に快速を昼行運行するとして、東京や大阪、名古屋の中間需要を拾うために仮に10連で運行したとしましょう。221なら700人、215なら1,000人は優に座れる列車になります。バスの多客期キャパシティの7〜10倍になるのです。
 それなら直通させるよりもダイヤを接続ダイヤにするほうが、車両運用上もよっぽどマシです。
 また、夜行にしても本当に夜行快速や急行が成立するところは限られているのが現実です。「ムーンライトながら」にしても「えちご」にしても客層は極めて限られていて、ハッキリ言えばよほど好きな人しか利用しないと言えます。

 鉄道しか移動手段が成立しない昔なら、確かに夜行列車は便利な列車といえます。
 しかし、低需要でも成立可能、輸送密度の柔軟性という長距離バスの利点をフルに活用したものが今回の高速バスであり、それを鉄道がまねしても上手くはいかないでしょう。

 東京から新潟や長野で高速バスが健闘しているものの、ほとんどの人が公共交通なら第一の移動手段に新幹線を選択するのと同じことです。東京〜大阪なら飛行機、新幹線が一般的で、東海道線昼行ローカル、昼行高速バスは全体で見れば極めて少ない移動手段であることは想像に難くないですね。
 今回のバス設定は確かにものすごいインパクトです。が、全体で見れば大した流動の変化は起こさないと思います。

 すごい批判的な意見ですが。
 ではでは

Re:低価格需要
 投稿者---brother-t氏(2002/02/04 01:29:08) http://members.jcom.home.ne.jp/brother/index.htm

 こんばんは。

 いや、東京〜大阪直通快速を走らせるのではなくて豊橋以西で実質15分毎に整備されている快速網に連絡させる形で豊橋〜熱海@JR東海、熱海〜東京(新宿?)@JR東日本で30分毎に快速(当然熱海での連絡も考慮に入れて)を走らせたら面白そうかなと。

 夜行に関してはある程度留保する面があるとして、まず考えた鉄道の複合輸送性とでも言うべきメリットです。実際高速バスの場合一部のハイウェイバスを除くと中間地の需要をつかむ設定がなかなか出来ないのに対し、それが出来る点です。そしてもう1点は東京〜名古屋〜大阪で在来線・高速バス利用と言うのは顕在的にも潜在的にも案外需要のある地域(特に調べた訳ではありませんが)ではと考ました。
 更に言えば福岡〜熊本、広島〜福山と言った区間で高速バスの隆盛にどう対処して行くのかと言う点で快速列車の活用と言うそれほど重視されてこなかった施策に対し参考事例に出きるのではと言うのも実は考えた点です。

 東京から新潟や長野で高速バスが健闘しているものの、ほとんどの人が公共交通なら第一の移動手段に新幹線を選択するのと同じことです。東京〜大阪なら飛行機、新幹線が一般的で、東海道線昼行ローカル、昼行高速バスは全体で見れば極めて少ない移動手段であることは想像に難くないですね。
 今回のバス設定は確かにものすごいインパクトです。が、全体で見れば大した流動の変化は起こさないと思います。

 まぁそれはそうなんですが個人的な興味としてはやはりJRも含めてどの程度の潜在需要が掘り起こせるかと言う興味(どちらかと言えば東京〜名古屋ですが)がやはりあります。そう言った意味では期待しましょう。

Re:低価格需要
 投稿者---矢切氏(2002/02/04 10:15:34)

 いや、東京〜大阪直通快速を走らせるのではなくて豊橋以西で実質15分毎に整備されている快速網に連絡させる形で豊橋〜熱海@JR東海、熱海〜東京(新宿?)@JR東日本で30分毎に快速(当然熱海での連絡も考慮に入れて)を走らせたら面白そうかなと。

 (brother-tさんは)常連なので厳しく批判させていただきますが、面白そう・便利そうというだけではマニアの戯言です。静岡地区については

ということから現状の普通10分等間隔ダイヤが合理的と考えます。

 夜行に関してはある程度留保する面があるとして、まず考えた鉄道の複合輸送性とでも言うべきメリットです。実際高速バスの場合一部のハイウェイバスを除くと中間地の需要をつかむ設定がなかなか出来ないのに対し、それが出来る点です。

 近距離に対しては快速より普通等間隔が良いことは上記の通りであり、中距離需要に対しては東海道新幹線がありますからこれを活用すべきでしょう。

 福岡熊本については快速設定での対応ではなく特急の安売りが有効なのはほぼ明らかでしょう。多くの人は速い交通機関を嗜好しますし、バスを使う人はバス停が目的地に近いとか必ず座れるのが主な選択理由と考えられます。快速が安いからといって食指が動くような人の多くは今も将来もバスを使いつづけるでしょうし、たとえば快速がバスより200円くらいしか安くない設定だったら快速設定による利用者の移行はほとんどないでしょう。

 一般の人にとっては鉄道普通乗り継ぎより高速バスの方が喜ばれそうで、ご提示のような設定を鉄道が行なったところでたいした需要は出てこないと思います。一般の人は着席保証がないとか乗り換えがあるというだけで鉄道を嫌います。

Re:低価格需要
 投稿者---とも氏(2002/02/04 11:38:40)

 ともです。
 矢切さんに同感です。
 30分毎に快速が走ることで利便性を享受できる地域は限定されており、豊橋〜熱海にその需要があるとはとても思えません。
 しかも静岡県内は比較的駅間距離が長く、各駅の集積度を勘案すると普通列車の停車駅と快速停車駅にどれほどの差がでるのかも疑問です。矢切さんのご意見同様、普通等間隔ダイヤが最も効用が出ると考えられます。

 新幹線のバイパス機能としてというのはわかるんですが、それを常にサービスする必要など無く、何かあったときに対応できるかどうかということであって、それを常に補助幹線機能を持たせるなどただの無駄に過ぎません。
 それなら各駅の駅前広場を広くしておいて、代行バスのスムーズな運行を確保するほうがマシです。

 長野〜松本、広島〜福山のようにある程度需要がある区間で、かつ速達性がバスや自動車に対し担保できる、もしくは駐車場などのアドバンテージを得られる区間であれば、勝負になるでしょう。
 ただ、これらは距離が比較的短く、さらに時間に余裕がありながら経済性をとる若年層や車利用に制約のある交通行動の流動が多い区間であることが考えられませんか。このような区間、言って見れば特殊例だからこそ成立するのであるとおもいますね。
 100km近い静岡〜浜松などでは時間距離からすれば新幹線に流れるのは明白であって、また、福岡〜熊本も快速ではなく、特急の乗車距離になります。

 フレッシュひたちなどでも上野〜土浦の乗車は数多く、新幹線も東京〜熊谷、小山、小田原の乗車は多いですね。これは普通列車のサービスどうこうではなく、単純にこの程度の時間距離になると、特急サービスを好む人が出てくるということです。
普通や快速が早ければ利用するという単純なものではありません。
 名古屋や京阪神の新快速は、乗りとおしとともに区間乗車も結構多く、姫路〜明石、神戸〜高槻、名古屋〜岡崎などの微妙な距離のしかもある程度大きな需要を拾えるのが大きいのだと思います
 東海道の豊橋〜熱海でそれをやるのならこだまを増やしたほうが喜ばれそうです。

 というか変な言い方をすれば、よほど好きでなければ普通乗り継ぎで東京〜大阪を移動しません。
 確かに、学生や若年層を中心に乗りとおす客はいます。しかし、それは全体から見れば極一部であって、乗換えを何度もしてまで利用する人は限られるでしょう。
 そもそも時刻表さえ、そうそう見方が皆わかるわけでもありません。

 かなり批判的ですが。ではでは

何が面白いのか
 投稿者---brother-t氏(2002/02/24 02:12:49) http://members.jcom.home.ne.jp/brother/index.htm

 卒論作成のため御無沙汰していました。brother-tです。ずいぶん時間が経ってしまってどうなってしまっているだろうと思っていたら、エル・アルコンさんが非常に緻密にフォローしてくださった(ありがとうございます)ので少しそこからもれた事を中心に書こうと思います。

面白そう・便利そうというだけではマニアの戯言です。

 面白そうと言う中身は日本の旅客鉄道と言うのが基本的に様々な需要をつかめてと言うのを大きな武器にしてる面があり、特に東海道線ではそれが大きく単純に色々な点があるのでと言う事なのですが少し具体的に書いていきましょう。

小田原〜横浜  こだま〜横浜線 : 38分  3,140円

 

 アクティ : 45分   950円

〜新宿

 ロマンスカー : 69分  1,720円
   小田急急行 : 90分   850円
       
沼津 〜 静岡  こだま : 38分  3,300円
   在来線 : 54分   950円

〜横浜

 こだま : 72分 3,810円
   在来線 :104分 1,620円

〜新宿

 こだま〜中央線 : 97分 4,400円
   在来線 :143分 2,210円

これを見ると

  • 両市共県都(横浜・静岡)に出るまで在来線で1時間近く(小田原〜横浜は鈍行で52分)かかり、かつ新幹線だと2,000円以上高くなるのに短縮時分は20分程度
  • また大都市中心商業地区(横浜・新宿)へのアクセスも距離の割に決して良くなく新幹線(新宿〜小田原もこだま利用で1時間以上)使っても効果が薄い

といった特徴があります。その為この2都市は確かに周辺地区も含めた拠点としての特徴を持ちながらも今一つ大都市へのアクセスが弱いために伸び悩んでいるとも言えます。そしてこの2都市からの交通改善として在来線快速の強化は大きく、強化する事によって掘り起こされる潜在需要も人口から考えると無視出来ないと考えられます。実際こう言った情況にある都市はこの2都市だけで無く静岡で言えば磐田・袋井・富士と言った都市はここまでとは言いませんが少なからず同じ様な状況にあり、必ずしも利便性を享受出来る地域は限られているかもしれませんが少なくはないと言えると思います。

 しかも静岡県内は比較的駅間距離が長く、各駅の集積度を勘案すると普通列車の停車駅と快速停車駅にどれほどの差がでるのかも疑問です。

 これに関しても東静岡など新駅が出来ることで少し変わって来ているとは思うのですが実際ネックですね。

 新幹線のバイパス機能としてというのはわかるんですが、それを常にサービスする必要など無く、何かあったときに対応できるかどうかということであって、それを常に補助幹線機能を持たせるなどただの無駄に過ぎません。

 単純に快速で新幹線のバイパスと言うのでは無く、快速を使った増客策で、東海道在来線の高速化に対するインセンティブを持たせると言うのが最大の目的で、本当にバイパスとして活用する時は特急を走らせるしかないでしょう。その時に豊橋以東で最高速度が110km/hと言うよりも120・130km/hの方がよりこう言った事態での損失は小さいと思います。

 100km近い静岡〜浜松などでは時間距離からすれば新幹線に流れるのは明白であって、また、福岡〜熊本も快速ではなく、特急の乗車距離になります。

 これは確かにそうなのですが、それではこれ以上のダンピング施策を考えると在来線普通列車(快速など)も活用して行くしかないのかなと、メインは確かに特急であるのは間違えないですが、もう1つの「サービスは低いが安く移動できる」と言う手段としての活用を考えるのも一定の快速が走れて上手くダイヤを組めば高速バス(=車)の所要時間に対して劣らなければやる価値はあるような気がします。必ずしも特急より快速が優れているからと言うよりももう1つの選択肢としての快速はあり得るのではないでしょうか?

 よほど好きでなければ普通乗り継ぎで東京〜大阪を移動しません。確かに、学生や若年層を中心に乗りとおす客はいます。しかし、それは全体から見れば極一部であって、乗換えを何度もしてまで利用する人は限られるでしょう。そもそも時刻表さえ、そうそう見方が皆わかるわけでもありません。

 逆に時刻表の読めない層にむけて快速30分毎のクリティカル乗り継ぎを作ってそれ用の切符(当初に書いた割引切符)でそれを宣伝すれば、確かに「安くて快適で直通」の高速バスに対しても「本数が多く(30分毎ならば相当の本数)乗り場やダイヤが分かりやすくJRの駅ならほぼどこの駅でも買える」快速乗り継ぎは返って分かり易く、アピールするものは多いと思うのですが如何でしょうか?

 それではおやすみなさい。

東海道区間 鉄道/バスの昼行需給力における在来線活用案を考える log054.html

価格弾力性が拓く需要の地平
 投稿者---和寒氏(2002/02/04 18:08:44) http://www.geocities.jp/history_of_rail/

 バスに関してはあまり詳しくない和寒ですが、それにしてもこの価格設定は驚きです。本当に採算がとれるのか・・・・・・ランニングコストだけならいけそうな感じもしますが、初期投資を回収できるかどうか、あやしげなところです。
 それにしても、首都圏−関西圏という、巨大需要の存在する後背地があるからこそ、できる芸当だと思います。いくら安くとも、普通の勤め人は、昼間をほぼ丸々潰すモードを利用できるわけがありません。かような層とは、かなり限定されるはずです。
 多少時間がかかっても安さを優先できる、それによるスケジュールの延伸、なかんずく宿泊数の増大はほぼ無料で吸収できる・・・・・・この行動パターンは、首都圏・関西圏の双方に住居拠点を有するか、親密な友人・親戚がいる方でなければ成立しません。つまり、学生層の一部と転勤赴任者にほぼ限定されるのです。
 有料宿泊数が増大しても利用したいという層の存在もありえますが、それは合理的な判断をしていないか、あるいは最初から宿泊じたいを楽しむつもりでいるのか、いずれかであって、現段階では例外とみなしていいでしょう。

 ともあれ、価格弾力性が需要を惹起する層は限られるはずです。しかし、後背地のパイが大きいだけに、率が小さくとも数がそれなりに発生する可能性もあります。今後の展開に要注目です。

 そして、率・数とも小さいという点は、受け皿となるモードがバスにほぼ限定されることを示唆しております。これはとも様が御指摘されたとおりだと思います。バスは器が小さいからこそ、十人単位の需要であっても、反応する意味も価値もあります。
 その一方、新幹線にせよ在来線にせよ鉄道は、もともと担っている需要が大きいのですから、バス数台分の需要を開拓するためになんらかの策を打つことは、社会的にも採算的にもネガティブでしょう。とも様・矢切様の御指摘のとおり、在来線は域内輸送を充実させるのが王道であって、価格弾力性による需要開拓は青春18など副次的に行うのが筋と考えます。

Re:価格弾力性が拓く需要の地平
 投稿者---さいたま市民@西浦和氏(2002/02/05 01:15:17)

 こんばんわ、みなさん。和寒さんとは初めてかもしれません。よろしくお願いします。

 バスのダンピングと青春18を混ぜ返してしまいましたが…。どうでしょう?東阪間の遅くてもいいから安く行きたい人、どれくらいいるでしょうか?ちょっと想像つきません。
 バスのランニングコストはどのくらいになるのでしょうか。1人5,000円弱で50人運べば運賃収入は25万円…。

 東阪間昼行6時間から8時間で移動できれば、という人はいそうな気がします。どちらかの都市で、繰り返し深夜の勤務をしなければならないような人などどうでしょう。
 絶対数はもちろん少ないでしょう。50人いるかどうか??

有料宿泊数が増大しても利用したいという層の存在もありえます…

 いわゆる旅行者ですね。今後増えるであろう外国人バックパッカーというタイプの旅行者もいます。宣伝のしようですね。

 ともあれ、価格弾力性が需要を惹起する層は限られるはずです。しかし、後背地のパイが大きいだけに、率が小さくとも数がそれなりに発生する可能性もあります。今後の展開に要注目です。

 全くその通りで、輸送力の問題ではなく、「東阪間を日常的に安く行き来できる交通機関がある」ということが大事なのです。選択肢が増えるということが大事なのです。

 その一方、新幹線にせよ在来線にせよ鉄道は、もともと担っている需要が大きいのですから、バス数台分の需要を開拓するためになんらかの策を打つことは、社会的にも採算的にもネガティブでしょう。

 これも全くその通りで、新幹線が停車駅の存在する都市、または都市圏間、在来線は都市圏内の新幹線フィーダー輸送、高速バスは都市中心地点間の輸送という役割分担を考えれば、それぞれが独自の運賃体系をもって運営されるのは必然です。
 ただ、距離に比例した普通運賃を徴収して運営されているJRグループが、そのネットワークを真に生かすことを考えれば、すべての駅からすべての駅への普通運賃のみで供給されるユニバーサルサービスを充実するのは当然かもしれません。でもこれからは不可能になってしまうのか…。

 せめて、いまある施設を活用した、ダイヤ面の工夫は大いにしてほしい感があります。
 特に東阪間在来線全線で緩急結合輸送可能なダイヤを設定するとか(これは既に否定されてしまいましたね)して、快速や都市圏区間運行電車を乗り継いでいけば東名間5時間30分、名阪間2時間30分で着くというパターン(60分サイクルでよい)が出来れば、今後増大するかもしれない低価格需要に対応できるかもしれません。もうできてたですか?

 私も妄想担当ということで。乱筆ご容赦。

Re:価格弾力性が拓く需要の地平
 投稿者---矢切氏(2002/02/05 09:19:28)

 ただ、距離に比例した普通運賃を徴収して運営されているJRグループが、そのネットワークを真に生かすことを考えれば、すべての駅からすべての駅への普通運賃のみで供給されるユニバーサルサービスを充実するのは当然かもしれません。

 特急料金はとってもいいですよね?新幹線と普通ではサービスに雲泥の差が有り、新幹線で採算があうレベルまで普通運賃が上がったとすると新幹線がない区間(たとえば大阪〜富山とか小山〜水戸など)が低サービスなわりにめちゃくちゃ高い運賃を請求されることになります。ファン向けの雑誌などを見ていると特急料金を廃止せよという意見はマニアの戯言なことが多いと思うのですが、何か正当な根拠はあるのでしょうか。私はむしろ競争力の無い中長距離普通運賃を値下げし、中長距離特急料金をその分値上げするのが妥当と考えています。

 鉄道のユニバーサルな価格設定で評価できるのは、東京発着のような需要の多いところとほぼ同じ料金で上毛高原〜長野(笑)といったほとんど客のいない区間ものれてしまうことだと思います。さいたま市民さんは、こちらの方の意味でかかれたのですよね?

 東京自由切符みたいな切符設定は対東京以外の運賃値下げ可能性(高崎〜水戸の移動など:在来線は安くなきゃクルマに負ける)を失う可能性があることは留意すべきと思います。

バスをあなどる事勿れ…東阪間移動実見より log053.html
東海道区間 鉄道/バスの昼行需給力における在来線活用案を考える 
log054.html

「東海道昼特急」乗車ルポ  投稿者---エル・アルコン氏(2002/01/12 00:38:08)
 
 http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 年末年始の乗り歩き、もとい、帰省シリーズも最終ターンに入りました。今回は昨年12月1日にデビューし、各マスコミでも取り上げられた話題の「東海道昼特急」です。

 1月11日の朝9時前、大阪駅桜橋口のハイウェイバス乗り場に行くと、さすがに平日とは言え3連休を控えた金曜日ゆえ、本日の東京・横浜方面行き夜行は総て満席の表示。しかも「昼特急」も4便とも満席とあり、デフレ時代にコストパフォーマンスの優れた高速バスの人気は高いようです。
 当方も今回千葉の実家にとんぼ返りする際、日程の都合で11日に有給をとったのですが、平日だから空いていると高を括っていたのが見事に外れた格好です。まあ指定券を取ったのが1ヶ月1日前の発売日を数日過ぎていて、その際に30席も空いていた(定員38人)のを見ての話だったのですが。

 乗り場には先に発車になる9時ちょうどの徳島行きが。ドリーム塗装の2階建てで、キャンセル待ちだった最後の1席の人が飛び乗って発車しましたが、ビジネス需要を中心に人気です。つい先日、伊丹との空路が、そして和歌山との高速艇も廃止になっており、バスが事実上唯一の交通手段です。

 さてアナウンスに迎えられ「東海道昼特急2号」の入線です。バス指定券には「東海道昼特急大阪2号」とあり、アナウンスもそう言ってましたが、パンフや時刻表は「大阪」を省いています。あまりにストレートかつ味気ない名称で、愛称募集をしている話を聞いたことがありますが、きっぷを買った摂津本山駅やこの大阪駅のアナウンスも「昼特急」で通じており、下手に名付ける前に「昼特急」が定着しつつあります。
 車両はこれもドリーム塗装の2階建て(ヨンケーレ)。前面表示は「東京駅」で側サボは「ドリーム」と、いかにも間合い運用でござい、というのは淋しいです。まあ2階建て導入当初の「東名ライナー」も「ドリームなごや」表示がそこかしこにありましたからいい勝負ですが。

 指定された席は4A席。2階の左窓側です。柱が被らない位置で、見たところ概ね偶数番の席が被らないようです。お天気は暖かいものの生憎の雨で、景色がちょっと心配です。車内が落ち着く頃にははや9時10分の発車になりました。2階は6席空いてますが、千里や京都深草で乗るのでしょう。
 新御堂筋に入り北上。緑地公園からノロノロで桃山台駅脇の千里NTに。ばあさま3人組が降りてきた運転手に話しかけてきましたが、ほかのバス待ちのようでした。
 結局乗車無しで2分遅れの9時29分発車。千里中央から中央環状線に入り、近畿道方面の行列を尻目に9時37分、吹田ICから名神に入りました。

 上下とも左右ルート方式による片道4車線化により、かつての渋滞の名所であった天王山TNも難なく通過。京阪藤森に近い京都深草では9人乗車で、地方のようにクルマで乗り付けるでもない都会の本線BSでのこの数字は老舗の定着度を示すのでしょうか。
 2分遅れの10時1分に発車し、これで乗車扱いは終了です。満席のはずなのに5B席が空いてますが、調整用か車内移動用の空席でしょうか。

 吹田あたりでは晴れ間も見えた天気ですが彦根付近では本降り。あたりは雪景色で路肩には雪も残りますが気温が高いのでしょうか雪でないのは救いです。
 彦根からしばらく事故復旧工事で渋滞しましたが、程なく通過しました。そして関ケ原を越えて11時13分に養老SA到着。ここで1回目の休憩となりました。
 25分に発車し濃尾平野に出ると天気も回復してきました。一宮JCTで分岐する東海北陸道にもそこそこクルマが見え、それなりに使われているようです。
 小牧ICを過ぎると東名高速に名前が変わります。手前の一宮ICからこの先名古屋ICまでの区間は1日1往復の浜松−京都線以外は昼便が通らない区間(厳密には中央ライナーなど中央道関係が春日井−小牧JCT−小牧間を通る)です。

 車内をけだるい雰囲気が支配し、多くの乗客が舟をこぐうちに静岡県に入り、三ヶ日ICでいったん降りました。IC前のJAみっかび物産センターに入り、乗務員が交替します。ここは特に夜行便の乗務員交替拠点で、駐車場に「夜9時以降はJRバス専用につき立入禁止」とあります。せっかく特産の三ヶ日みかんの姿も見える物産センターにいながら降りられないまま12時52分までの約7分掛けて乗務員が西日本JRバスからJRバス関東に替わりました。見ているとJRバス関東の便が同様に入ってきており、こちらは乗客が出てきました。夏に乗った「東名ライナー」は静岡IC(東名静岡)で乗務員交替でしたが、三ヶ日交替に替わったのでしょうか

 再び東名に戻り、ほどなく57分に浜名湖SA到着。今度は乗客の休憩です。2回目は15分の休憩です。上下集約型(駐車場は上下別だが施設は共用)のSAで、下りのバスベイからは施設が遠くて難儀しましたが、上りはそんなに遠くないのがありがたいです。
トイレ、休憩所、スナックコーナーとひとあたり回りバスに戻るとちょうどいい時間でした。
 このあたりで当方も睡眠タイム。東名静岡到着のアナウンスで起きると、14時8分、2分早で東名静岡到着ですが降車ゼロですぐ発車し本線に戻りました。

 薩睡TNを出ると東名、R1、東海道線が絡み合い、バックには駿河湾と富士山と言うお馴染みの風景が目の前に広がります。東名随一のパノラマですが、天気が回復して富士山がはっきり見えるのもすばらしいです。特に富士川から富士付近までは息をのむ美しさです。
さて富士IC手前ではJR東海バスの2階建て「東名ライナー」を追い抜きました。急行便や特急便を「東名ライナー」が抜くのは茶飯事ですが、「東名ライナー」を抜くとは意外でした。

 14時58分、東名御殿場に7分早着ですが降車ゼロ。静岡もそうですが、ポスターや捨て看板で集客していますが、対東京1本で充分のようです。特に御殿場は富士、箱根の玄関とはいえ、朝の1便で15時過ぎ到着では遅すぎますから停車の意義はないのでは?
 15時1分、足柄SAで3度目の休憩。程なく「東名ライナー」と急行便も到着しましたが、後2本は専用ブースに付けたのに、こちらは一般バスブースです。なぜなんだろう。

 15時13分発車。ここまで来ると帰ってきたという思いが強くなりますが、さすがに大阪を出て6時間が過ぎると疲れを覚えます。懸念材料の渋滞は足柄の段階では用賀の先から谷町まででしたが、厚木での表示は「池尻−谷町6km」でした。綾瀬BSなど東名本線の渋滞がないことで第一の難関はクリアしたようで、15時51分に横浜町田IC、59分に東京TB、16時3分に用賀通過と順調でした。
 しかし16時8分、三軒茶屋手前で渋滞につかまりました。結局谷町手前まで渋滞で、環状線に入ってすぐ霞ヶ関ランプを降りたには16時34分。長かった高速道中も終わりました。

 16時37分に霞ヶ関(経済産業省前)に3分早着ですが降車無し。東京駅到着は定刻で51分ですから、定時到着出来るかもしれません。
 しかし、馬場先門を右折してからが厳しく、定刻の16時51分は八重洲口前。結局日本橋口に到着したのは16時56分と5分遅れの7時間46分でした。まあ定刻には既に東京駅頭にいたのですから、「見做し定時」としたいと思います。

***
 さすがに渋滞がほとんど無くても8時間近い道中は疲れます。この年末年始、渋滞や気象状況でベタ遅れになった便の中には、終電後に着いてしまい列車ホテルならぬそのまま夜行モードでお休みというのもあったやに聞いています。
 朝一の便が冬の短い日とはいえ日没後到着という1日仕事と言うのは昼行便の限界を超えている気がします。とはいえここまで高い乗車率で来たのも事実であり、結局、需要の絶対数が多い東阪間だからこそ可能と言うことでしょう。

 しかし、乗り通して見て思ったのは、「青春ドリーム」や普通の東名高速便と違い、2階建てと独立3列シートで6000円(往復10,000円)というのは、少々の苦痛や時間を覚悟して利用する分には上々のコストパフォーマンスです。「ドリーム大阪」との組み合わせ往復割引(13,000円)もありますし、こうした選択肢の増加は歓迎すべきでしょう。

2004.11.02 Update


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