【検証:】常設板過去ログ集

【検証:近未来交通地図】
(過去ログNo.047)
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安全保証の面からも、公共交通の発展は必要
 投稿者---(仮)奈良環状LRT氏(2001/10/16 00:56:30)
安全保証の面からも、公共交通の発展は必要
└安全保障について
 └鉄道の方が安全保障は難しいのでは?
  └Re:鉄道の方が安全保障は難しいのでは?
   └それは本末転倒です。
「安全第一」の重み
 └安全が問われる時代に、危機意識のない事業者では
  └Re:安全が問われる時代に、危機意識のない事業者では
   └国土交通省に進言するしか道はないのか
    └先の投稿に関しての弁明

 (仮)奈良環状LRTです。ご無沙汰しております。

 近頃、話題の中東問題を考えると、安全保証の面から考えて、公共交通の発展は是非とも必要だと思うのです。
 アメリカを始め各国の兵器は石油燃料で動きますが、燃料不足になれば、最新式の戦闘機もタダのゴミになってしまいます。
 公共交通を発展させ、石油の消費量を削減する事は、国家の安全保証に寄与すると思うのです。

追伸
 それに、今の内燃機関を利用した交通体系はテロに対して極めて脆弱です。
 例えばガソリンスタンドに発癌促進物質を投入するだけで大都市の交通を完全に壊滅させる事が可能です。
 更に言えば、投入したとテログループが犯行声明を出すだけで、極めて大きな経済的打撃を与える事が可能ですし、クルマに全てを頼る郊外住宅地は経済的価値ゼロのゴミの山と化します。
 その意味でも、電気推進の公共交通の整備は必要と思います

安全保障について
 投稿者---エル・アルコン氏(2001/10/16 15:48:48) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 う〜ん、全く違うのでは?

●燃料消費の問題
 日本一の大河である信濃川の中流域の流水を途絶させてまで小千谷の自家発電所の発電に回しても山手線の需要すら賄えないほど電気に頼っている我が国の鉄道です。結局石炭、LNG、重油といった化石系燃料による火力発電に頼らざるを得ず、化石燃料の消費量うんぬんを取り上げるのであれば、原子力発電への傾注が必須です。
 なお、定員乗車であれば鉄道の効率は群を抜いていますが、クルマなど自家用交通の意外な?メリットとして、少なくともその燃料消費=移動にかかる燃料消費であり、公共交通のようにお客が少ないとかいないことによる無駄は絶対に発生しないという「効率性」があります。
 化石燃料の問題については、内燃動力を利用する乗り物の燃料電池への移行を考えれば、そんなに問題視する必要は無いのかもしれません。

●安全保障の問題
 あまり具体論を書くのはそれこそ安全保障上の問題もあり憚られますので、教科書的な話をします。
 鉄道のウィークポイントは、「線路」という連続した装置の1箇所でも欠けたら用をなさないことが挙げられます。電化鉄道の場合は、架線という連続した装置をさらに必要とするため、ウィークポイントが2倍になります。(線路が生きていても架線がダメ、架線が生きていても線路が死んでいればダメ)
 なぜ多くの国で鉄道施設の撮影が厳しく制限されるのか、それも橋梁やトンネル、分岐器、電気設備については特に厳しい制限があるのかを考えてみましょう。

 また、電化されているにもかかわらず一定数の内燃動力の機関車が配属されているケースや、蒸気機関車が残されているケース、敢えて電化せずにいるケースも見られます。
 国防レベルで無くとも、保線や救援用の車両がバッテリーロコや小型DLである理由を考えれば、分かるかと思います。

 なお、電化鉄道の場合、発電所で作られた電気を送電線で沿線の変電設備に送り、架線に流します。つまり動力供給源は限られたポイントに帰結します。このことは防衛を集中することができる反面、攻撃箇所も絞りやすい攻守両面のメリット/デメリットになります。
 さらに同時に送配電網の防衛が鉄道網とは別に必要になります(まあこれは鉄道の動力源うんぬん以前の問題としてどうせ必要なものなので、追加の手間はかからないともいえる) 。

 一方、内燃動力の場合、動力源となる燃料については分散備蓄が可能であり、ダメコンとして優れています。この視点で語れば、内燃動力によるバスなどの公共交通は、線路や架線といったウィークポイントを持たず、罹災・被害箇所を容易に回避できますので、そちらの整備というのであればスジは通りますね。

鉄道の方が安全保障は難しいのでは?
 投稿者---Tom氏(2001/10/16 23:10:35)

 Tom@先週はあいらんだぁ です。こんばんは。

 私も安保面からみたら鉄道集中は違うかと・・
 というのは、まず第一にはエル・アルコンさんが仰られている通り、軌道に障害物を置くとか架線を切るなどの妨害や、いつぞやのオウムのテロのような化学兵器や細菌兵器による攻撃に極めて脆弱なことがあげられます。航空の場合はセキュリティーチェックの強化で対応していますが、利用者数からして鉄道で化学・細菌兵器の対応の為に同等の対応を行うのは極めて困難だと思います。
 トレインジャックならまだしも、NYのような破壊を目的とした同時多発テロに対する防衛策は現在の鉄道ではないに等しいのが現実です。また、鉄道は、特にラッシュ時は人が密集しているため、あっという間に被害が拡大する危険があります。
 鉄道で安保面を考えるなら、せめて優等列車のセキュリティ・チェックの実施、及び架線切断に備えたディーゼル列車による最小限の予備車両の準備は必須でしょう。

Re:鉄道の方が安全保障は難しいのでは?
 投稿者---(仮)奈良環状LRT氏(2001/10/16 23:51:31)

 (仮)奈良環状LRTです
 確かに、鉄道のセキュリテイは難しいですね。
 私も、考えが浅いところがあったようです。
 まあ、利点と言えばコースを外れてビルに突っ込む可能性が無いぐらいですね。

 しかし、炭疽菌テロは気になりますね。
 電車あたりで撒く連中が出ないことを望むのみです。
(まあ、現実には商売敵への悪質なイタズラに活用されそうな状況ですね。外食産業やスーパー等の食を扱う業界でライバルの潰しあいに使われれば日本の景気がワヤになってしまいます)

それは本末転倒です。
 投稿者---とも氏(2001/10/17 01:26:40) http://town-m.vop.jp/

 ともです。
 (仮)奈良環状LRTさん、ごぶさたしています。

 確かに、鉄道のセキュリテイは難しいですね。
 私も、考えが浅いところがあったようです。
 まあ、利点と言えばコースを外れてビルに突っ込む可能性が無いぐらいですね。

 でも映画のスピードのように(あの映画のモデル?といわれる新幹線大爆破のほうがいいでしょうか)、列車に速度感知式の爆弾が仕掛けられたらとか言い出したらキリがありませんからね。
 逆にあまり気にする必要はないでしょう。飛行機だってこれで安全ではないとはいえませんから。

 で、本論、
 公共交通と安全保障ですか・・・
 結局、安全保障=エネルギー問題=公共交通へという論法ですよね・・・つらいです。
 そもそも論で言えば、こういったことは切り離す必要があって、鉄道が良いとかバスが良いとか自動車が良いというのはなにも押し付けとか、自動車が好きだから環境に関心がないとかいうものでもないですし、それを無理に結びつけると、自動車の渋滞緩和のために小田急を高架にするのはけしからん(こんなことを書いている新聞がありました)というなにがなんだかわからない議論になるのと同じですよね。

 交通は、人の流れに対して何がいいのか、そしてエネルギーはこれからのライフサイクル全てにわたってどうすべきか、こういった考え方をしなくては、空気を運ぶディーゼルカーなんていう環境に一番悪い乗り物ができちゃいますからね。

 まずはこんなんで。ではでは。

「安全第一」の重み
 投稿者---551planning(2001/11/13 23:11:22)

 つれづれなるままに。
 近頃JR東日本の新幹線が不安定…YAHOO! NEWSで追ってみる。

YAHOO! NEWS http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/economy/railway

11/4   ・東北新幹線電気機器故障 仙台発東京行「やまびこ110号」が那須塩原―郡山駅間で急停車
  07:00〜08:30不通 上下18本運休 26,000人に影響
 ・上越新幹線高架橋緩衝材ゴム板落下 埼玉県岡部町(熊谷−高崎間) 
  列車運行に影響なし
11/5  ・長野新幹線停電 高崎―長野間
  06:00〜07:00不通 上下5本運休 上り2本最大34分遅れ 5,000人に影響
11/7  ・山形新幹線電気系統故障 山形(奥羽)線福島発米沢行普通列車が関根駅で発車不能に
  07:45〜09:45不通 福島―新庄間で上下3本区間運休 東北新幹線に影響なし
11/11  ・東北新幹線ブレーキ故障 東京発新潟行「Maxあさひ325号」が東京―上野間で急停車
  16:40〜17:30不通 東北・上越・長野新幹線で上下18本運休 最大109分遅れ
11/13  ・東北新幹線停電 上野―大宮間
  「Maxやまびこ・つばさ139号」と「Maxあさひ329号」が同区間で立ち往生、仮復旧の上り線に救援列車が出る
  17:50〜23:00不通

…先年山陽新幹線を襲った「厄災」を思い起こさせるといってはまだ大袈裟かもしれないが、これは異常だ。たまたま重なった「偶然」と片付けるのは容易いが、この御時世、まさか関係者の怠慢と言い切ることはできなかろうし、そうすると意図的なものすら感じさせられる。
 話は変わるが、中部電力浜岡原発の事故は伝えられるごとにコトの次第が大きくなっている。無論不用意な情報で混乱させられるのは御免だが、どのような事故で、どのような影響があるのかはきちっと伝えてもらいたい。日本ではまだ模倣騒動レベルの炭疽菌事件に関しても、彼の国での対応はヒステリックになりがちなマスメディアを通した視点のせいかもしれないが、どうも後手後手に映る。それは持っている情報が我々に適切な形で示されていないことこそにあるのではなかろうか。
 JR東日本はそれぞれの事故についてきっちりと説明する義務があろう。特に今回は、電気鉄道としてはまさしく致命的な停電が連続している。当然「明日の輸送」を考えれば「先日は…御迷惑をお掛けし」というおざなりの言葉で片付けられるのがオチかもしれないが、「安全」という言葉の重みを感じる今だからこそ、やらなければならないこともある。

 そして、我々も「安全と公共輸送のあり方」について不用意な議論は慎むべきではないか。あまりにもバカ正直な議論をしても…という意見や、危機管理という観点から物事を捉える姿勢ももちろん大切かもしれないが、資源の乏しい日本だからこその発想での議論は危うさを覚えてしまう。「公共交通」とは何か、改めて根源から考えてみたいものである。

安全が問われる時代に、危機意識のない事業者では
 投稿者---エル・アルコン氏(2001/11/14 21:00:51) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 今回の事故ですが、ある意味4年前の教訓が全く活かされていないといえます。
 97年11月下旬の日曜日、お昼過ぎの熊谷でのE1系「Maxたにがわ」の立往生をきっかけに、事故自体は2時間程度で回復したものの、復帰運転を処理するホストシステムCosmosがダウンし、線路を共用する東北・山形・秋田新幹線もストップ。結局復旧は翌日に持ち越され、ダイヤが翌日いっぱいまで2日間に亘って混乱というのは、こちらは気象災害で参考ながら 2000年秋の東海豪雨での混乱に匹敵する事故になりました。
 たまたまその日は夕刻秋田から「こまち」に乗ったのですが、東京に21時50分頃に到着するはずの列車は仙台手前から遅れ始め、福島で大休止。結局大宮到着は日付が変わった1時半。船橋の自宅に帰ろうにも近郊各線の延長運転情報がはっきりしないので、案内に従い乗り換えた先発の「つばさ」が大宮を出たのが1時50分。結局混乱の主因であった東京−大宮間のズタズタな運転整理をモロにくらい上野到着は驚くなかれ5時50分。実に8時間遅れの到着は始発の発車直前で、その時点でまだ前夜の列車が数本上野を目指しており、これでは当然ダイヤは収束できません。

 その時の指摘が、東京−大宮間の線路容量不足、車種が多くて運用整理が不可能、途中駅(特に大宮)での折り返し運転の非検討、漫然と発車させて駅間停車列車(機外停車)が多発、というものでした。
 その後の東海豪雨では最後の機外停車回避が為されなかったことで大量の車内仮泊を生みましたが、翌日は車種が統一されていることや、抑止列車をそのまま折り返すなどフレキシブルな運転がなされたことで、名古屋付近が不通段階で混乱を相当収束させています。
 一方で今回ですが、機外停車に対して救援列車を仕立てのは進歩ですが、一方で救援中は線路閉鎖扱いにするようで復旧がその分遅れるというデメリットも分かり、一筋縄では行かないようです。しかし、それ以外については全く当時の教訓が活かされていません。それどころか、4年前の事故以降にも何度か発生した混乱にもかかわらず、抜本的な措置が為されていないお粗末な状態が発覚してます。

 つまり、東京−大宮間の線路容量不足という明白なウィークポイントに対し、そうおいそれと線増など望めないのであれば、パンクしないような運転整理といった対応が平素から準備されて然るべきですが、全くなかったようです。特に大宮での折り返しについては、普段使用されていない1面2線を充てることで、平面交差の支障はありますが相当な収容力をもって対応できるはずです。また、大宮駅南方の本線に両渡りをいれて、非常時には本線2線を折り返し線とすれば、臨時用の1面2線での折り返しのほか、通常の上り2線を到着ホームにして、南方に引上後、通常の下り2線から出発という対応が可能で、大宮駅北方の本線上での支障を大幅に減少させた対応が取れます。

 車種の多さにしても、複周波数の長野新幹線はともかく、他は乗り入れ可能ですから、最高速度を240kmに落とした臨時ダイヤとすれば、柔軟な折り返しが可能です。また山形・秋田新幹線との併結については、混乱時は福島、盛岡駅の在来線ホームに取りこむようにして、既に進行中のものはそのまま折り返して在来線区間に返すのがベストで、折り返しの都合がつきそうになければ上野で解放して田端取りこみとか、あらゆる手段をシミュレートすべきでしょう。

 今回の事故で気になったのは、新田端変電所の避雷器故障がここまで尾を引いたことです。いちばんのウィークポイントで平常運転維持に細心の注意を払うべき区間で、送電網のバックアップが無いことも判明しており(他所の配電で運行開始しましたが、容量の関係で計画運休を余儀なくされた)、危機管理に重大な欠陥があるばかりか、気づきもしなかったことが露呈しています。
 ちなみにこの手の事故は気味が悪いほどに案外と続出するものですが、特異な事故でない限り、逆に同時期に発生しやすい構造になっていると思います(家の白物家電が得てして同時期に壊れるのと同じ現象です) 。

***
 JREの場合、電気、信号といった鉄道システムの根幹にかかわる部分での故障が多いように感じますし、残念ながら利用者その他もこの手の事故多発の意味を問う前に慣れっこになった感もあります。
 ちなみに今回ある程度しっかりした論点を提示するなどマトモな指摘をしたのは日経とNHKですが、遺憾ながら97年11月の事故でも実は同じ指摘をしています。それすらできない他社(ウェブ版ですら昨晩以降記事にしてなかったところもある)については論外です。
 思えば、4年前の事故は翌朝が新聞休刊日でした。また同夜にW杯本線出場が決まり、翌朝は拓銀が破綻と大ニュースが続き、異常な混乱にもかかわらず記事にならなかったといってJREにとっては「運の良い」結果になったことから何かがおかしい気がします。
 その後中央線が連日止まる異常事態になっても、運輸省が警告するまであまり記事にならなかったことや、大雪で長時間機外停車になった一件でも然程大きなとり上げではなかったです(CX系の「スーパータイム」でたまたま横浜手前で抑止されていた人が撮影したVTRを放送していたのは出色だったが) 。

 救いはインターネットの普及で、事故情報などはマスコミが取り上げなくてもリアルタイムで目にすることが可能になりました。中央線の異常事態についても、NHKがウェブ上で呼びかけた結果、「中央線はなぜ止まるか」(クローズアップ現代)という番組が生まれるなど、双方向性を生かした良い方向に進んでいるケースもあります。
 不用意な議論、無責任な発言は慎むべきではありますが、声を上げるべきところでは声を上げるべきですし、正論は堂々と論じるべきです。
 基本的に沈黙は金ではありません。そればかりか聞く耳が無いと、聞こえても聞こえないフリをするものであり、言わなければ元から聞こえないのです。

Re:安全が問われる時代に、危機意識のない事業者では
 投稿者---Tom氏(2001/11/14 21:58:58)

 Tomです。昨晩及び今朝とひどい目にあいました。
 昨日は熊谷に18時20分過ぎに行ったら新幹線がストップしていましたが、最初は「運転再開したらたにがわ号を先に出発させます」なんてアナウンスをしていたのでそのまま待っていたら突如「在来線に乗り換えてください」とのアナウンス。
今朝は今朝で、上越・長野新幹線下りは7:12のあさひのあと4連続運休! 12分のあさひは通常熊谷通過の為乗らなかったのですが、臨時停車していたとしたら乗らずに失敗したことになります。
 で、やっと運転したのが8連のあさまだったため大混雑。私は早めに東京駅に行っており、また運休が多かったので「フレックスグリーン料金回数券」を使って指定をおさえたのですわれはしましたが、あさま553はデッキまで大混雑でした。

 2点ほど

 今回の事故に際し、JR-Eは「大宮折返しも検討したが運転士、車掌が起点となる東京駅に集中して配置されているため、即座に大宮駅から先には手配できなかった」「回送列車を出す方法もあったが、車両基地にある新幹線は上野駅を経由しないと出発できないため上野−大宮間が停電している状況では車両を動かすことは出来なかった」とのコメントを出しているようです(14日日経夕刊より抜粋)
 何という脳天気なコメントだろうか? 運転士・車掌がネックならば、上野経由で中距離電車に乗せて大挙大宮に向かわせれば済む話です。第一中距離電車はどこの会社が経営しているのでしょう。
 また、大宮はエル・アルコンさんの指摘を受けるまでもなく、かつてはあの配線で大宮暫定開業をしていたわけですから、問題はあるにせよ構造上は13-18番線まで出発は可能なわけです。ただ、ポイントが大宮からそうとう北寄りにあるものも使う必要があるという難点はあります。
 また、東京−大宮の運休が目立つ昨今、「普通の民間企業」なら、運休リスク回避の為に事故発生時のために、その程度の対応マニュアルは用意されているはずです。この点は「元国鉄」なんでしょう。
 JR-Eは新幹線東京−大宮間の事故に備え、これらの対応策を予め定めておく必要があります。運転整理及び大宮構内の改善の必要性についてはエル・アルコンさんのいわれる通りです。

 もう一点は本日のように電力事情で間引きせざるを得なくなったときの在来線での特発列車の設定について。
 今日のような場合、通勤時間帯に上り新幹線を間引きすると大量の積み残しが発生する為、これを優先したのは分からなくはないですが、それにしても下りの間引き4連発はあまりにもひどいです。でも、更にアタマに来るのは、同じ会社に下りは余裕のある高崎・宇都宮線というものがありながらここに救済列車を設定しない点です。
 尾久に引き上げる車両を使えば、臨時特別快速の設定は可能です。(個人的には新幹線の振り替えとしたいので、特急とし、新幹線定期もしくはカンテイカイ所持者及び運休の新幹線特急券所持者はそれで乗れるということにしたいです:混雑防止と、こんな列車が設定できるなら普段から設定せよという既得権狙いの方の目をそらすため)

 以下は「大都市鉄道ダイヤ研究室」の雑談コーナーに載せた私の特発列車に関する意見です。
 種別はともかくとして、このような臨時特発救済列車の運転が望まれます。

(前略)
 余談:新幹線救済用臨時特急ダイヤ
(使用車両115系か211系,新幹線定期所持者以外は特急料金徴収として運転)
 上野7:57
 大宮8:22(539M到着2分後着3分後発)
 熊谷8:47(839Mは北本で臨時待避,837Mは吹上で臨時待避)
 高崎9:15(835M本庄臨時待避)
 同様の列車は7:25にも出せます。828Mの車両を使えば。
 名づけて「新通勤特急なつかしのゆけむり号」
 何がなつかしいかというと、昭和年代にあった115系使用有料優等(あれは急行だったが)の復活ということで。
 以上、少々キレた新幹線通勤者の寝言でした。
#でも4本も連続運休するなら特別快速でもいいから救済列車がほしいです。

上記「新通勤特急」は834Mの折返し運行で運転ということで。
834Mって何を使っているんでしょうか? まさかE231なんてことは
#そうだとしたらJR史上初の4扉オールロングシート特急!?
 でも、車両はともかくとしても、このダイヤなら上野ほぼ同時発車のあさま553に比べて熊谷15分延,高崎29分延程度で着きます。坐れるならこっちの方がいいという人も多いのでは?
JR-E殿:211/E231用の特急ヘッドマークも用意しておきましょう。某京急もロングシート車に「Wing」幕を用意していることだし

大都市圏鉄道ダイヤ研究室 http://www.asahi-net.or.jp/~xs3h-ky/

国土交通省に進言するしか道はないのか
 投稿者---よりぞー氏(2001/11/15 06:38:18)

 千葉板からきました。アルコン様には他所でも御世話になっております。

 新幹線の件ですが、会社に「自浄能力」がないのであれば、監督官庁である国土交通省等に進言する以外に方法がないのでしょうか。

 ちなみに、関係部署ですが、
   関東運輸局(桜木町)は鉄道部監理課
   国土交通省本省(霞ヶ関)は鉄道局業務課
 それから、JRは「まだ」特殊法人扱いなので行政評価の対象となっており、関東管区行政評価局(さいたま)でも苦情を聞いてくれるようです。
(すいません。電話番号失念しました。インターネットタウンページで検索して下さい。)

***
 JR新潟駅ではJQCからISO9000シリーズを取得している(サービス部門では初取得と自負していた)そうですが、こういった「品質向上」の動きが他部署に拡がっていかないのが残念でなりません・・・・

先の投稿に関しての弁明
 投稿者---551planning@おさぼり管理人氏(2001/11/18 19:03:49)

 どうも、551@御返答ありがとうございます。
 さて、11/13付の当方の投稿 「安全第一」の重み に関し、当方自身改めて読み返してみて、JR-Eの事故対応について「不用意な言及を避ける」とも読み取られかねない構成となっていると感じました。
 投稿時、ちょうどNYでAA機の墜落事故が発生しており、直後はテロ説も流れました。当スレッドの基記事が、危機管理における公共交通の重要性を石油と電力の対比から問題提起したものであり、かつ些細ではあるものの混乱を引き起こす手段になると取られかねない内容が記載されていたことから、すでに個々の論理的問題点は皆様に指摘して頂いておりますが、広い観点から見て社会情勢に関わる不用意な言及は控えるべきではなかろうか、という個人的な(管理者という立場でもある)意見を、ちょうど電力の不安定性を示す重要事象となった新幹線抑止による混乱と浜岡原発事故を絡めて、本人的には構成したものでした。よってJR-Eの対応への言及を控える旨の意図は全くありませんし、むしろJR-Eは事実関係・対応策を利用者である我々に積極的に提示すべきであるという点も当該記事と全く同一の意見であります。

 先の新幹線抑止、およびそれに際してのJR-Eの対応等は、1社の姿勢・社風等にのみならず、広く公共交通における抑止事象への対処を利用者側からの視点で捉えるという意義において重要であると考えます。事故当時の状況もはっきりしてきたことや、実際に影響を受けられた方もいらっしゃいますから、別スレッドにて皆様と考えて行ければ、と考えております。

「過密路線」は理由にならない
 投稿者---551planning(2001/11/18 19:01:08)
「過密路線」は理由にならない
└公共機関の危機管理
 └ケーススタディー:新幹線東京大宮間不通時
  └非常時の残業が問題になるようならJRは甘い
   └Re:非常時の残業が問題になるようならJRは甘い
    └Re:非常時の残業が問題になるようならJRは甘い
     └Re:非常時の残業が問題になるようならJRは甘い
  └Re:ケーススタディー:新幹線東京大宮間不通時
   └想定訓練実施

 栄に浴した技術者たちは、同夜美酒に酔えただろうか、それとも…。

オーム技術賞を受賞 JR東日本の2グループほか

 電気技術分野の優れた技術開発に贈られる「電気科学技術奨励賞(オーム技術賞)」の今年の受賞者が決まり13日、東京都内で贈呈式が開かれた。交通・運輸業界からは、JR東日本東京支社電気部電力課の「東北・上越新幹線電力系統の制御システムの開発と導入」などが受賞した。東京支社がJR東日本情報システムや日立製作所情報制御システム事業部とともに考案した新幹線電力の新しい供給システムは、これまで約90ヶ所に上る変電所やき電区分所で個別に管理してきた新幹線電車への給電(正式にはき電)方法を中央で一元的にコンオロールすることで、万一のトラブル発生時にも復旧を迅速化。新方式は昨年12月に東北新幹線盛岡地区で運用開始され、来年末の八戸延伸開業でも採用される。
 同賞は1953年、電気関係専門の出版社、オーム社の提唱で創設された電気技術界最高峰の賞。
(11/16付交通新聞記事より要旨)

 11/13夕に発生したJR-E3新幹線の停電による長時間抑止は、主因である新田端変電所での避雷針装置故障の特定に手間取ったほか、上野−大宮間で下り2個列車が運転不能になり、上りの救済列車への乗客誘導も時間を食うなどのトラブルが重なったほか、給電能力の低下によって翌日にも運休列車が出るなど、自然災害等以外ではあまり記憶にない大規模な影響を及ぼした。
 電気関係の事故で思い出されるのは、99年8/24夜の送電線落雷によるJR-E首都圏在来各線の長時間抑止(最大5時間以上不通 12路線で約400本運休、48万人に影響)や、今年7/25午後の田奈変電所落雷による東急田園都市線の長時間抑止(最大9時間不通 )・12日間間引き運転(朝ラッシュ時70%運行、急行運休)だろうか。前者は自社変電所間の特別高圧送電線被災による供給ラインの寸断、後者は変電所機器の損傷による給電能力低下であり、今回の事例は後者に近い。とはいえいずれも自然現象によるものであり、今回は「人災」といっていいことからも、単純比較はできなかろう。

 今回の問題点はすでに各所で挙げられているが、纏めると下記のようになろうか。続けて検証したい。

・給電体制の不備 
   3新幹線の「根元」での給電不能が他変電所からカバーできない状態にある
・運行体制の不備 
   東京−大宮間の事故ながら、全線がストップしてしまう…拠点駅である大宮駅活用がなされていない
・非常時対応の不備 
   車種の多様化が非常時対応不可抗力に
   システムに拘束された運用…「上りのみの開通」は適切だったか
   近距離利用者への在来線等への誘導が適切になされなかった

 詳報されている14日付日経夕刊社会面記事によれば、JR-C、-Wともに変電所トラブル時も近隣変電所からの送電でカバー可能としている。-Eの東京−大宮間は3新幹線が集中し、田端基地への出入庫もある過密路線であり、余計に給電方式は多重化されていなければならなかったのではないか。
 大宮駅は「暫定開業時」の起点駅として当然知られた存在。かつ在来線系統で4つの対東京方面アプローチを持つことからも、混乱時の整理のために大宮折り返しが普段から考慮されていてしかるべきであろう。Tom様が指摘されていたが、東京を拠点とする運転士・車掌手配が即座につかなかったという言い訳は、新幹線運転が要特殊免許としても許されなかろう。

Re:安全が問われる時代に、危機意識のない事業者では log047.html#12

 上野−大宮間では「Maxやまびこ・つばさ139号」と「Maxあさひ329号」が運転不能となり、通電復旧した上り線を介して救済列車が運行、双方の列車に板を渡して乗客を乗せ代え、上野駅まで送り戻したというが、15日付テレビ報道では救済列車と機外停車列車の車種違いから、いわゆる「板渡し」が1ヶ所ないし数ヶ所でしかできず、完了まで2時間近くかかったという。そもそも山形・秋田新幹線併結の場合は併結列車間の移動はもちろんできないわけで、抑止時等の急病人対応なども気に掛かる。
 日本の新幹線は原則複線(一方通行)方式を採るが、フランスのTGVは単線並列(双方向)方式という。異常時のみならず、線路保守等により通常運行時でも単線(逆行)運行ができるように各所に渡り線が設けられていると記憶している。その問題点は92年5/6発生の東海道新幹線300系運転不能事故(モーター取付ボルト脱落によるブレーキ損傷)後にも云われているが、信号方式の複雑化などを考えると…と今日まで来ている。もっとも、-Eは山形新幹線(および八戸開業後の秋田新幹線)取付部のコスト削減のために、福島駅(盛岡駅)構内での「逆行運転」を実施している。大宮駅付近の配線・信号構造等含め、「過密路線」への万全の対処はまだまだあるのではなかろうか。
 さらにいえば「主因」の判明によって新大宮変電所からの給電処理を実施し、上り線を復旧させて救援列車を送った、という流れなのだが、上りでも1列車が抑止されていたので間違った処理ではないだろうが、上り列車の上野到着後速やかに下りへの送電に切り替えて2個列車を自力運行することはできなかったのか。今回の場合両列車車両自体に故障が発生して、というわけではないだろうから、むしろそちらを優先すべきだったのではないかと考える。無論3線上り列車で大宮駅に入れない列車もあったであろう。しかしそれこそ大宮駅折り返し等で対処すべきではなかったか。いたづらに渋滞させていては全線抑止にならざるを得ない。

 毎度お馴染みの「駅員に食って掛かる利用者の図」が今回も見られたようだが、利用者の苛立ちは適切な情報が出されないからこそと考える。「復旧の見通しなし」は当然、であればどうすればいいのかを適切に知らせる必要も大いにあろう。翌日の混乱も、Tom様の指摘通り、近距離客の在来線への適切な誘導があればだいぶ軽減されたように思われる。エル・アルコン様の「ドリームこまち」の話は有名だが、それを恐れて故かどうか、今回は23時の復旧時点で東京〜田端にあった車両だけを使って各線2〜3本の特発しかされなかったと聞く。どうしても戻らなければならない利用者へ「ムーンライトえちご」や夜行バスへの誘導は行われたのだろうか。列車ホテルを仕立てるなら、新潟や仙台・盛岡との臨時夜行列車運行も可能ではなかったか。

 東急は先の田奈変電所事故、あるいは先年発生した、田園都市線(当時新玉川線)地下線部で利用者のアルミホイル製風船の架線接触による停電事故時も、お詫びのポスター・パンフで利用者に告知していた。謝るのはまず当然、さらにどうするのかを利用者に見せることも、企業価値向上の一歩と考える。今回の事故に関し、-Eはサイト上での告知は出していない…ここで振り返ると、在来線の落雷事故、あるいは大雪抑止による「対処策」が-Eから一般利用者に示されただろうか。成田線のダンプ衝突による運転士死亡事故を契機に大規模かつ長期に渡って取り組んでいる踏切事故撲滅も確かに最重要ながら、灯台下暗しでは…と改めて思うのだった。

公共機関の危機管理
 投稿者---さいたま市民@西浦和氏(2001/11/24 01:09:15)

 みなさん。こんばんわ。

 前に「さいたま市の交通網」投稿で、『新幹線の複々線なんて…?!』と書いた私ですが、事故の影響に遭われた方々は大変でしたね。遅くなりましたがお見舞い申し上げます。

Re: 続・「さいたま市」の交通網 その15 埼京線の可能性 ../citydesign/special202.html#21

 しかし、JRの事故時の対応の悪さは相変わらずですね。
 特にこの件は、東日本の新幹線システムのまさに「扇の要」がやられたのですから、想定されるであろうこととは言え、実際の対応をどのようにすればスムーズに解決できるのか、素人の私たちは想像もつきません。
 でも少しパズルの答えを考えてみましょうか?

 各新幹線が大宮まで来ますと、1つの複線に4つの路線が乗り入れる形になりますね。そして田端の車庫、上野駅、東京駅という端末があるわけです。大宮駅自身もたくさんの渡り線を持ち、各方向へ折り返すことの出来る構造になっていますから、これを活用するべきだったのですね。電力の問題があったのなら、復旧まではスピードダウンは免れなかったでしょうし、たとえ新幹線でも、問題があるときは「ゆっくり」走ることで必要以上のトラブル(この場合駅間での長時間停車など)を防ぐこともできたでしょう。もちろん、列車はどの路線も錯綜していますし、山形、秋田県内では単線区間もありますからそう単純では無いかもしれません。

 でも、このような場合は運用を単純化して順々に解決して行くしか無いでしょう。
 東北系統の列車は秋田盛岡からの運行を優先するように単純化した上、すべて大宮折り返しとし、田端入庫予定の車両は那須や仙台、湯沢へ疎開させ、必要に応じた短距離区間の臨時便や田端から出られない車両の代替とすればよかったのでは?山形からの便は、福島で折り返させ、上記仙台折り返しの臨時便に接続させて大宮までは乗客を運べたでしょう。
 上越系統の列車も同様に大宮折り返しとするなら、最長距離区間運行(長野・新潟)便主体として、田端入庫予定車を湯沢や軽井沢折り返しで運休となる列車を補うしかなかったでしょう。上越系統は運行時間が短いので、高速便を中止し、生きている区間で走っている車両を生かして、単純化した輸送に切り替えるべきだったでしょう。
 青森、酒田、北陸方向への接続列車に関しては、最終便以後の臨時便の増発を検討することで解決できたと思います。都心だって深夜に山手線や中央線を運行するわけですから、人の手当ては国鉄時代より柔軟性が利くのではないでしょうか。

 もちろん、不通時間がこんなにも長くなるとは誰も思わなかったでしょうから、実際に行われた車両運用がある意味正解となるのは致し方ないとしても、対旅客のソフト面の対応はもう少し考えるべきだったでしょう。自由席特急券の払い戻しの有無が不明だったり、東京駅の列車ホテルが185系だったと聞いています。やんぬるかな。

 さて、本業の話をします。
 私の本業は、とある公共施設で人を相手にする業務を行っておりますが、私の職場でも、(かつて同種の職場で悲惨な事件があったこともあって)危機管理計画は完備されています。
 もちろん、この計画は、集まっている人たちを外部からの危険からいかに安全に守り、私たちの業務の目的を達成するかというためのものです。そのためには、勤務している私たちが情報を収集し、それを集中して、責任者が取捨選択するという点が重要です。勤務している人たちはそれぞれが、別々に業務をしており、各部所でそれぞれ集まった人たちに対応しています。知り得た安全に関する情報を集約し、内部においても逐一変化する状況へ対応するために常に情報交換が行われているわけです。それには、統一したポリシーが必要であり、人を相手にしていますからデリカシーも必要となります。
 それに、集まっている人たちを守るために必要な外から得られる情報もあり、これを生かした対応ももちろん行われます。気候の激変、交通機関の情報、必要があれば利用者の環境の情報さえ収集します。事と次第によっては、まれにですが、極端な場合、利用者への業務をうち切るということもあります。そうして、(たまに冷や冷やすることもあるとは言え)危機管理を行いながら私たちの業務は行われているのです。モットーはデリカシーです。

 さて、サービスの内容、質は違うとは言え、公共機関であるという点では、私の職場と鉄道会社には共通点があると言えるでしょう。ただ、彼らは巨大システムであり、情報の収集総合には高度な能力が必要でしょうから、今後も改善が進むことを期待しましょう。
 列車の運行や運用の変更は、現在ではシステム化されているようですから、ソフト面での「デリカシー」の改善を求め続けなければならないのでしょうか? システムにデリカシーを求めるのは無理な相談かなあ?

 持って回ったような話でしたね。乱筆ご容赦。楽しい休日を。

ケーススタディー:新幹線東京大宮間不通時
 投稿者---矢切氏(2001/11/24 09:26:46)

 東京大宮間が不通になった場合、30分以上不通になることが明らかな場合は

  • 上り列車は大宮まで極力運転させる
  • 大宮駅前で渋滞しないようどんどん折返させる
  • 東北は東北へ、上越は上越へ、長野は長野へ、折返させる
  • 上越と長野は全部各駅停車として返す
  • 東北はこまち併結編成のみスーパーやまびことし、それ以外は各駅停車として返す
  • 大宮駅13番14番線は東京直通待ちの列車が待機、15〜18番線は折り返しに専念

 だいたいこんな感じで良いと思うのですが、一番問題となるのは「乗務員の手配」です。仙台や新潟から来て折返すつもりの乗務員ならそのまま返せば良いですが、東京で勤務終了予定の乗務員がいて東京から別の乗務員が乗る予定の場合は突然の残業命令となり労働条件がかなり悪くなってしまいます。

 異常時対応をスムーズにするには、全列車を大宮に止め、東京大宮間は大宮以北とは別の専任の乗務員を乗せることです。ただし、検札業務などを考えると、車内を回る車掌については大宮で交替することは好ましくありません。(それでも異常時対応のために大宮で乗務員交代させるんで良いのではないかとは思います。運転手など接客でなく運転にかかわる人は全員大宮で交代、接客車掌は半数が大宮で交代とするなど。)

非常時の残業が問題になるようならJRは甘い
 投稿者---Tom氏(2001/11/24 18:34:11)

 一番問題となるのは「乗務員の手配」です。仙台や新潟から来て折返すつもりの乗務員ならそのまま返せば良いですが、東京で勤務終了予定の乗務員がいて東京から別の乗務員が乗る予定の場合は突然の残業命令となり労働条件がかなり悪くなってしまいます。

 異常時に限ってならば、突然の残業命令もありだと思います。
 そんなのは民間企業ならば当たり前のことで、もしJRが勤務時間の関係で乗務員手配がつかないというようならサービス業失格です。

 業種が違うとはいえ、私の業界も好況時は突発出張が多いです。だいたいは顧客とのデリバリートラブルによるのですが、自分達の責によらなくても(お客の納期管理ミスでも)電話だけで解決しない場合は工場に依頼にいったり、場合によっては中間部材をハンドキャリーしたりします。ひどいときはお盆の終わりころ、朝会社に行ったら突然九州行きを命じられ、品物は熊本から航空貨物でのせられたけど人間はお盆の上りなのでその日には帰れず、ホテルも一杯なので博多まで行き、会社の九州支社の人間に片っ端からホテルをあたってもらいやっと泊まれたこともあります。
 翌日は福岡空港があいた直後に行きましたが、キャンセル待ちが30人以上いて、何時に乗れるかわからないと言われたので泣く泣くJR博多にタクシーで戻りました(当時は地下鉄はなかった) 。新幹線の自由席は座れましたが・・。

 要するに、異常時は一定時間以上連続勤務した人を外すなどの処置をとれば十分運行可能だと思います。少なくとも1日12時間以内ならば途中の休憩時間が確保されているという条件ならば構わないのではないでしょうか? その分は他の日に調整すればいいでしょう。

 異常時対応をスムーズにするには、全列車を大宮に止め、東京大宮間は大宮以北とは別の専任の乗務員を乗せることです。ただし、検札業務などを考えると、車内を回る車掌については大宮で交替することは好ましくありません。(それでも異常時対応のために大宮で乗務員交代させるんで良いのではないかとは思います。運転手など接客でなく運転にかかわる人は全員大宮で交代、接客車掌は半数が大宮で交代とするなど。)

 運転要員/車掌とも大宮で交代もいいでしょう。但し、上りで交代ということで。下りは東京からの連続常務のほうが検札などの面から好ましいです。上りは大宮からわざわざ自由席から指定に移る客も少ないだろうし。

Re:非常時の残業が問題になるようならJRは甘い
 投稿者---エル・アルコン氏(2001/11/25 00:38:31) http://6408.teacup.com/narashinohara/bbs

 まさにそのとおりだと思います。
 さらに言うならば、異常時の対応要員や責任者については、公休日であっても万が一の時に連絡が取れるようになっているのが通常でしょうし、厳しい会社や事業体(含む官公署)であれば、異常時対応が難しくなるような休暇取得や、休暇の内容(海外旅行や予定の定まらない宿泊旅行など)を許さないケースもあるやに聞いています。
 もちろんプライバシーとの絡みもありますが、お客様への対応と天秤に掛けうるものではありません。もしプライバシーを大事にするのであれば、休暇を取っても万全な対応が出来るだけのシフトを敷くだけの話です。

Re:非常時の残業が問題になるようならJRは甘い
 投稿者---とも氏(2001/11/25 01:08:47)

 ともです。

 まったくもってそのとおり。
 JR東日本は、「指定公共機関」として中央防災会議に入っている交通機関なのです。
 当然、そういった事業者である以上、危機管理に対して厳しいのは当然です。
 トラブルがあり、その対処に30分程度かかってしまったのならばそれは十分許容されるでしょう。しかし、今回のような事態は異常でしょう。

 もちろんプライバシーとの絡みもありますが、お客様への対応と天秤に掛けうるものではありません。もしプライバシーを大事にするのであれば、休暇を取っても万全な対応が出来るだけのシフトを敷くだけの話です。

 公共機関としては当たり前ですね。
 官公庁などではだれかが休暇になってもフォローできる体制を当然確保していますし、それが基本であるはずです。しかも官公庁のうち、特に防災機関の場合には24時間連絡がとれるようになっていて、休日であろうとも連絡が取れなくてはならないと聞きます。それぐらいのことは当然行われているとは思いますが、それもできないのでは情けない話です。

 私鉄各社と比べると、JR-Eはやはり運行面などの危機管理も甘いと思います。
 以前、西武でトラブルに巻き込まれた際には営団車の西武池袋乗り入れがされていたのを目撃したことがありますし、東急では臨時停車などの臨機応変な対応を経験したことがあります。
 JR-Eも、過去には快速の臨時停車や特急の普通列車扱い、回送の客扱いなど現場の判断で対応しているのを経験したことがありますが、最近は硬直化していますね。
 「踊る大捜査線」ではないですが、「事故は会議室で起きているんじゃない、現場で起きている」という基本をもう一度考えてほしいものです。

 ではでは

Re:非常時の残業が問題になるようならJRは甘い
 投稿者---矢切氏(2001/12/01 20:55:23)  http://www3.ocn.ne.jp/~skylark7/

 事故対応などの機器管理をすべきなのは当然で、乗務員の手配がつかないため運休したなどという言い訳は通用しないと私も思います。

 一方で、東京で業務を終えるつもりで大宮まで乗ってきた乗務員に残業命令を発して仙台や新潟まで1往復して来いと命ずることは、してはいけない事だと思います。列車の乗務員はその業務が乗客の命を左右する場合もあり重大な責任を伴う仕事をしていますが、そうした職員に仙台や新潟への往復=5時間以上の予期せぬ超過勤務を課した場合、疲労による過失が重大な結果を招く恐れがあります。

 乗務員はただでさえ休日不定・勤務時間不定という悪い労働条件で働いています。勤務シフトによっては、楽な時も有れば、通常のシフトをこなすだけでもかなり疲労するケースもあります。無理はさせられません(矢切はこういう勤務なうえ土日出勤の割合が乗務員より多いし夜勤もあるからなお辛いのです、帰宅時の運転が怖い)(さらに可哀想なのは医師・看護婦でシフトがキツイうえに残業までしていますが) 。

 「異常時は一定時間以上連続勤務した人を外すなどの処置をとる」というTomさんの意見、ごもっともで、そうできれば良いのですが、そうした職員がたった数組連続して大宮へ到着するだけで、大宮駅には折返し乗務する職員の目処がたたない車両があふれることになってしまいます。

 これを防ぐために、大宮駅の近くに異常時用の留置線を十分な数だけ確保しておく必要があると考えます。大宮工場のあたりに降ろせないでしょうか。

Re:ケーススタディー:新幹線東京大宮間不通時
 投稿者---矢切氏(2002/01/16 23:46:24)

 どういった運用になるかは不明ですが、復旧に3時間以上かかる見込みの際は大宮で新幹線(東北・上越・長野)折返しを行なうようにするとJRが発表しました。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20020116-00000100-jij-soci

 配線は変えるんでしょうか、大宮以南に引き上げての折返しもあるんでしょうか。
 柔軟な運用を希望します。

想定訓練実施
 投稿者---551planning(2002/03/23 12:24:20)

 JR-Eは昨年11/13、今年1/3、/8に発生した東北・上越新幹線停電事故を踏まえ、1/16に「大宮折り返し」を主眼とした対策を発表していましたが、3/12に3箇所・450人参加による大規模な想定訓練を実施したそうです(3/14付交通新聞1面トップ記事)。訓練内容を箇条書きにしてみましょう。

12:48 東京発Maxやまびこ41号(E4 8連)がパンタグラフ破損により15k付近(北赤羽あたり?)で緊急停止
13k820m付近(赤羽駅あたり?)では架線切断による停電事故も発生、上下線送電ストップ(在線上り4個列車・下りは事故列車のみ)
13:25 大宮駅に大宮支社運輸部長を本部長とする対策本部設置 大宮駅長以下同駅社員が各種情報収集、新幹線運行本部に都度現状報告
(以降時間不明) 

 

新幹線運行本部運転再開まで3時間以上掛かると確認、指示のもと第2回対策本部会議で、「大宮折り返し」が決定。

上り線復旧 在線4列車と下り事故列車乗客を救援列車委乗にて上野へ収容 事故列車は大宮に収容
架線切断事故現場では東京支社東京電車線技術センター社員などが復旧に当たる(実際には田端保守基地内で想定訓練実施)
新幹線運行本部内にも対策本部設置、関係各所との連絡調整にあたり、列車運行情報案内は本支社一体で提供する体制を整える
大宮駅頭誘導・折り返し列車清掃などは同駅社員・大宮支社社員総動員であたる

 詳細が不明なのでどうなのか分かりませんが、抑止は事故発生から少なくとも1時間は続きそうですね。その意味では大宮以北各駅への引き込み・降車対応も考慮に入っているのか気になります。乗務員手配等含め、1時間でいけるかも疑問ですし…。

2005.02.05 Update


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