【検証:】常設板過去ログ集

【検証:近未来交通地図】
(過去ログNo.036)
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関西の小ネタ  投稿者--- エル・アルコン氏 (ホームページ)
 投稿日時: 2001年7月3日 09時25分

 肩の凝らない関西ネタをいくつか。
 まず、6月24日付の産経から2つ。

●海外で評判 スルッとKANSAI
 1面下2段で、「スルッとKANSAI 海外"進出"で評判 今年度1万枚販売目指す」の見出しの記事。
 スルッとKANSAI社(共通乗車システム運営法人)は、大阪市観光協会が台湾で実施したセールスプロモーションに参加し、2日間有効の2daysチケット(3800円)を大々的に宣伝。評判は上々で現地の旅行代理店から約2500枚のオーダーがあったそうです。
 沿線地図入りの中国語版の利用の手引きを作り使いやすさをアピールしており、香港や韓国からも問い合わせや注文が殺到しているそうです。
 なお、ネーミングは関西では受けるもの外国人には分かりにくいため、「KANSAI THRU PASS」という新ブランドを新設するそうです。
 6月末には米国でセールスを行い、近く英仏独でも販売促進を行うことで、平成13年度で1万枚の海外販売を目指すそうです。

●京阪のる人
 3面の囲み記事「人」に、「京阪のる人 おけいはん」のキャッチコピーが話題の京阪電車イメージキャラクター、「おけいはん」こと水野麗奈さんが登場。
 実はタレント業の傍ら、姫路工業大に通う19歳の女子大生でもありますが、学校から分かる通り、京阪沿線住民ではありません(本文で本人談)。しかも、「京阪電車にもあまり乗ったことがなくて地味なイメージしか持っていませんでした」と言ってのけました。
 まあ、「おけいはん」の人気が高まるに連れ、京阪への愛着が湧いてきたそうです。

***
 続いて、7月1日の産経から。

●和田岬線キハ35引退
 神戸版で、半三段写真入りの大きな記事。「さよならディーゼル列車」の見出しですが、「ファンら勇姿惜しむ」のキャッチには苦笑。「勇姿」ねぇ...
 ちなみに、写真は「JR兵庫駅」とありますが、和田岬駅の誤りです。しかも「別れを惜しむファンら」というカメラを構えるファン諸氏と、それを撮ってる記者は、明らかに(車止め直前で来ないとは言え)線路上にいるアングルです。
 それにしても、「水色の103系電車が導入され、冷房化する」とあり、103系投入がポジティブな話になっているのはこれもびっくり...

 なお、昨2日夕刻に試乗しましたが、神ホシの103系6連。戸袋窓が埋められたユニット窓車。内張りが白くなっていて綺麗ですが、広告効果が皆無に等しいためか、アーバンネットの路線図以外の広告類が一切無く、すっきりしすぎてかえって落ち着きません。
 車内は地元の人や、中心街勤務の退勤者が全部で20人程度。若い女性の姿もありました。
 心持ちスピードが上がりましたが、それでものんびりした歩みで和田岬へ。復路は三菱重工の社員が大勢乗り、兵庫駅の乗り換えが便利な先頭寄りは立客も出ました。

●予行演習失敗
 社会面には、30日午後、阪神で7月21日の神戸市の花火大会と、甲子園のコンサートへの対応の特別ダイヤをシミュレーションしていたところ、補助系統でシミュレーション作業をすべきところ、間違えてメインに切り替えてしまいダウン。本線と西大阪線で15分運転が止まりり、結局平常に戻るのに2時間かかった記事をとりました。
 当日、三宮に出た帰りに阪神三宮に出たら、「ダイヤが乱れています」という表示が出てました。
 ただ、理由を一切言わないのを不審に思ってましたが、なるほど、こんな恥ずかしい事故でしたか。

関西の新線:阪神西大阪線
 投稿者--- 氏 投稿日時: 2001年7月11日 00時08分
関西の新線:阪神西大阪線
└阪神西大阪線・多難な前途
 └ちょっと宗旨替え
  └ご意見・ご教唆ありがとうございます。
   └Re:ご意見・ご教唆ありがとうございます。
    └伏兵は…。

 お元気ですか?Pでございます。

 本日、仕事が暇で…、また先程「中量…」の方で先日刊の川島令三氏の書にインスパイアされたネタを出しましたので、こちらでも。こちらは西日本の方が少ないので(いや…私も現在は北日本の住民なのですが)、お付き合い頂けましたら幸いです。

 さて、昨今、関西地区の新線計画数件にGoがかかりました。JR城東貨物線旅客線化による大阪外環状線、京阪奈新線、京阪中之島新線…そして、阪神の懸案である西大阪延伸線です。
 阪神電鉄はご存知、国内有数の鉄道競合エリアの一骨格を成す路線である梅田−元町間の本線、武庫川からの支線武庫川線、そして、尼崎から大物まで本線と複々線で平行し、ここからJR大阪環状線西九条へ至るのが西大阪線です。本来ならば、この先、近鉄難波に達して近鉄奈良線と相互直通するという計画でした。しかし、九条周辺の商店街の反対により、数十年来にわたって具体化する事はありませんでした。しかも、関西の経済地盤沈下によって九条周辺も寂びれ、また、阪神電鉄も度重なるJRの競合体制強化、阪神大震災などによって営業規模は年々心細いものになっていく一方でした。梅田ではなく大阪で双璧をなす繁華街・難波への延伸は悲願だったわけですが、莫大な建設費用を出せず、数年来に足踏み続きの結果、上下分離方式の採用によって、ようやく動き出しました。

 さて、この新線がもたらすものはどういったものでしょうか?
 相方となる近鉄といえば、大阪・京都・奈良、路線こそありませんが和歌山もそのサブエリアとなっております。さらには三重・岐阜・愛知県までに亘る広範なネットワークをアーバンライナーに代表される高速・快適な特急を運行し、しかも連絡駅による接続体制にも定評があります。阪神電鉄は以前エル卿のレポートにもございましたように、元町からの神戸高速鉄道線を介して、山陽電鉄須磨浦公園以西(これも懸案であった)へ梅田−姫路直通特急が運行され、山陽エリアからの乗客獲得により、JRの攻勢を迎撃しようかという現状です。つまり、競合としては区域が姫路へ伸びただけで、大きなインパクトを与える事は出来なかったというのがP的見方です。西大阪延伸線は、同一方向性である梅田ではなく、難波へ達します。現在、神戸・三宮からミナミ(関西では梅田周辺をキタ、難波・天王寺周辺をミナミと呼称します。)への最速達手段はJR新快速で大阪駅へ出て、御堂筋線に乗り換えるという形態です。当然乗り換えがあるだけでなく、慢性ラッシュの御堂筋線(しかも最混雑区間)に乗るわけです。これが、直通で難波へ達する事によって、御堂筋線の混雑緩和が、まず挙げられましょう。

 また、意外と移動需要のある近鉄奈良線沿線から兵庫県下まで需要も満たすことになります。当然、ほぼ独占になるわけですから、阪神電鉄が息を吹き返す、最大のチャンスとなります。しかし、JR東西線が走る現在、競合の図式がさらに複雑化する懸念もあります。具体的にはJRが西明石方面から北新地経由で大和路線直通という新快速を設定するという事が挙げられます。また、阪神間は阪急ブランドが幅を利かせるエリアですので、キタ志向の人が多く(首都圏の皆様に関西人の民族性を解説させていただきますと、JR阪和・関西線、近鉄・南海線沿線の方は「大阪に行く」というと大阪=難波・天王寺(あべの)であり、JR東海道・山陽・福知山・片町線、阪急・阪神・京阪沿線の方が同じことを言うと大阪=梅田の場合が多いです。ちょっとラディカルなキタ志向の方はミナミを「化外の地」呼ばわりする人もいます。)難波への定期外利用者をどれだけ引っ張れるか難波の地の利にどこまで頼れるか?という点が、開業後の勝敗の分け目になりましょうか。

 そして、近鉄特急の阪神直通によって中部地方の神戸観光客・所用客を一番ラクなルートで引っ張り込めるという利点も見逃せません。ただし、現在の阪神本線の線形では大型の近鉄車両の乗り入れは無理です。通過特急でさえ20km/hに減速していた御影駅構内急カーブなど…また、近鉄特急の受入態勢も整っていません。が、開業に合わせて、これらの改良を行って、三宮までの近鉄車両(特急にまでは言及がないのですが)の直通を可能とするようです。「奈良がダメなら、名古屋から…」という戦略が取られるのかどうか…。今後の開業までの歩みが大変楽しみな新線です。

 長く、まとまりのない文章となりまして申し訳ございません。
 ところで、今、N23で鉄道の車内暴力の特集が放映されております。最近の車内暴力に関するスレッドが北海道民であるPには(実は)あまりピンと来なかったのですが…。皆様、どうかお気を付けて。
 So Long.

阪神西大阪線・多難な前途
 投稿者--- エル・アルコン
(ホームページ) 投稿日時: 2001年7月16日 16時15分

 阪神の西大阪連絡線は、その名も「西大阪高速鉄道」が設立され一歩前進しました。阪神電鉄の100%子会社でスタートしますが、増資により三セクの体裁を整え第3種事業者となり、将来的には設備保有が同社、運営は阪神となる予定です。
 西九条−難波3.4kmの途中駅は、九条、岩崎橋、汐見橋の3駅で、三宮−奈良間の相互直通を予定しています(阪神電鉄プレスリリースより)。

●今になってのミナミ直通の意義
 さて、難波に直通することで阪神は並行するJRや阪急にない特徴を持つことになります。大阪ミナミへの直通で言われる「意義」はここで再度述べることもないでしょう。
 しかし、その謳い文句の現実性については、計画が長い眠りについていた間に大きく変化しています。つまり、大阪の経済、遊びの中心のキタへのシフトが近年加速していることが、西大阪連絡線の「価値」を大きく下げているのです。キタへのシフトについては、ミナミの大阪球場跡の再開発と、梅田貨物駅の再開発の青写真や足取りを見比べても、今後キタがさらに発展することがあっても、ミナミが昔日の繁栄を取り戻せる可能性は低いといわざるを得ません。
 それを考えると、難波方面に傾注しすぎると、「キタへ行かない」ことが却ってハンデになりかねない懸念すら出てきます。

●街が鉄道を追って行った
 昨今のキタの繁栄は、キタのリーディングカンパニーである阪急の力と言いたい所ですが、実際にはJRWのアーバンネットワークに負うところが大きく、実際、阪急関係の施設が集中するエリアよりも、JR大阪駅周りのほうの発展に負うようです。
 これは、京阪神間で新快速効果によるJRW一人勝ちの状態が形成されることにより、JRW利用者が当然集中する大阪駅近辺に商業施設や再開発が集中したことに他なりません。大阪や神戸の場合はそれでも各社ターミナルが梅田と三宮で近接しているので、他社目当ての開発のおこぼれに預かれるのですが、京都ではその立場の逆転が深刻です。

 つまり、かつての中心であった四条通りから遠く離れた八条の京都駅が大ハンデとされてきたJRの利便性向上により、京都駅周辺の再開発が進み、ついにはJR伊勢丹の開業で完全に逆転した感があります。こちらは阪急、京阪とも四条には来てますが京都駅から離れており、その繁栄をとりこもうにも取り込みきれないのが難点です。JRの攻勢によって繁華街が「移動した」例は、名古屋もそうで、栄からタワーズのある名駅に確実にシフトしているように、競合他社を圧倒することイコール沿線からの集客力もダントツということですから、商業施設もJR中心になるのです。

#実際、117系がデビューしてからの約20年を振り返ると、かつては京阪神間で「JR(国鉄)の新快速に乗る」といった日には奇異の目で見られたのです。それが運賃格差が詰まったとはいえ、JR利用が当たり前になる日が来るとは、歴史に残るシェア奪還劇といえます。

●これしかない阪急
 高速・フリークェンシーの両面で優位に立ち、位置的に海側山側の両効きとなっているJRに対し、阪急の場合は、高速運転向きの線形である代償として駅が少なく、沿線需要を拾いきれていません。逆にJRが甲南山手に続いて西ノ宮−芦屋間に夙川(仮称)を設置する計画があるように、木目細かい需要確保にまで手を伸ばしていることを考えると、駅間部ではそれこそ阪急の線路の北側までJRの駅勢に入ってしまいかねません。
 とはいえ、駅を増設すると高速運転との両立は緩急結合の強化を必然的に伴います。園田、西宮北口、六甲しか退避駅がない(六甲は通過追い越しのみ)阪急は、方向別複々線なうえに尼崎と芦屋で退避可能なJRや、野田、千船、尼崎、尼崎センタープール前、甲子園、西宮、青木、御影、大石で退避可能(緩急結合可能)な阪神と比べると明らかに少なく、駅の増設が退避設備の新設を必然的に伴います。

 ですから阪急はある程度的を絞ったエリアを対象に、平均的に速いと言う意味での速達サービスを提供することと、京都への直通や、同じ兵庫県と言うことでの今津線宝塚方面との連携に特化するしかないのです。(神戸線で十三での乗降がけっこう見られることから、京都線〜神戸線直通や、将来構想としてある淡路から十三への新大阪連絡線とその枝線としての神崎川方面の線を活かして、京阪神直通と新幹線連絡を阪急のセールスポイントにすることも考えられる)

●方向性が見えない阪神
 現在、阪神間で一番遅いうえに、看板の直通特急ですら、山陽直通どころか阪神間直通のシェアがかなり低い感じがあります。
 都市間の看板を掲げながらも、実態は阪神間の主要駅と大阪、神戸市街を結んでいるのが実態で、かつては12分サイクルに特急・快急と普通を走らせ、毎時10本の阪神間速達でフリークェンシーと着席サービス(快急は三宮始発)を実現していたのがうそのようです。

#西宮を境に特急は神戸方、快急は大阪方で停車する千鳥停車だった。

 ラッシュ時における自慢の千鳥停車も、ウラを返せば各種別自体の間隔は長いため、普通車しか利用できない駅だと朝14分、夕12分というラッシュとは思えない間隔になってしまいます。そのため少々遠くても乗車チャンスが3倍以上のJRになびく人が多く、JRの駅勢がかなり阪神線に迫っているのが実情です。

#私の最寄りの青木の場合、JR摂津本山との「分水嶺」がR2を大きく越えて阪神寄りに来ている。阪急も岡本に特急・快急を停車させており、震災の被災地跡に大型マンションが林立する「大票田」での取りこぼしが目に余ったのか。区特、快急、急行を停車させるようになった。

 今春の改正で直特、特急が尼崎に停車するようになったり、快急・急行が青木・岩屋に停車するなど、途中駅シフトが続いていますが、西大阪連絡線開通時にどうするのかの方向が見えません。

●近鉄直通はどうなる
 そもそも21m車の近鉄と19mの阪神では扉も4扉と3扉で異なっています。編成も最大10連の近鉄と6連の阪神と異なっており、どうつなぐのか興味があります。
 一説には尼崎で4連を落として6連で阪神線内に入るそうですが、設備面では西宮が対応してる他は阪神車の6連が限界であり、中には岩屋のように6連規格で改良が竣工したばかりというのもあります。
 最大の難物である御影はどうやら移設により狭隘な駅とカーブの速度制限を一掃する計画が地元にあるようですが(ちなみに御影を最徐行で通過するのは区特と快急です)、肝心な三宮や魚崎、芦屋、甲子園など特急停車駅ですら何も対応が取られておらず、快急や急行停車駅に至ってはどうするつもりと言った感です。

 直通列車の種別については、阪神間速達の特急系にするのか、木目細かく拾う急行系にするのかという問題があります。都市間輸送の現実から見ると、梅田系統が急行、難波系統が特急のほうが実情に即していそうですが、姫路直通の問題もあり、梅田を直特(特急)、難波を急行にして尼崎で相互連絡という京王調布スタイルでしょうか。ただ竣工予想だと尼崎構内は線路別になるので無理で、西宮でこれを行うと、今度は西宮で普通車との連絡が出来ず、甲子園退避の片連絡だと香櫨園、打出、深江といった現在特に弱い東灘、芦屋エリアの利便性がさらに下がるなど苦しいですし、ここはなんとか大物−尼崎間で方向別に組みかえられないものでしょうか。現在、西大阪線と本線が微妙に高低差がつく区間があり、うまく活かせば可能にも見えますが。

 急行が尼崎以東で無くなることで、野田、福島の救済(野田停車で緩急接続か?)も必要ですが、一方で難波系統が急行ということで、現在の利用率を勘案して直通車の編成を4連と割り切ってしまえば、急行停車駅の改造が全く不要になるメリットもあります。

●近鉄線側はどうする
 現在は奈良線直通を考えていますが、有料特急その他の直通の可能性を見てみましょう。
 近鉄沿線への観光・ビジネス需要を効果的に拾うのであれば、阪神線内でかなり細かく停車することが求められますので、特急の直通よりも特急との円滑な接続がベストでしょう。
 現在難波発着は奈良線と名阪特急だけで、大阪線と伊勢志摩特急は上本町始発です。ですから阪神間から近鉄沿線への移動は鶴橋乗り換えが便利ですが、環状線経由ということなら、最初から大阪での乗り換えが便利なJR神戸線となり兼ねない現状の改善も必要です。

 ここは、奈良線には阪神直通の快急・急行を阪神のパターンに乗る10分毎に運転し、鶴橋で大阪線特急(名阪・伊勢志摩)と対面接続というパターンがベストでしょう。名阪特急については難波に入るため、対面接続ではなく鶴橋−難波間雁行になります。阪神主要駅で近鉄特急券を購入して直通列車に乗り、鶴橋で特急に乗り換えという流れを確立したいところです。
 名阪特急の利用者ですが、神戸市内の金券屋には名阪間の新幹線ビジネスきっぷと並んで近鉄の特急回数券(名阪10)が常備されていることから、そこそこいることが分かります。ただ、その利用者は阪神間に面的に広がっているはずですから、なまじ特急を直通させるより、木目細かく拾って継送するほうがいいでしょう。

 阪神方面への特急車の直通については、あってせいぜい休日朝の三宮行き、夕の名古屋方面行きを1,2本といったところでしょう。姫路方面への直通については、ビジネスは新幹線と絶望的な差がありますし、エコノミー派でも中京圏なら新快速で米原接続がメインです。観光資源は須磨と舞子公園経由淡路島では弱く、無意味と言いきって良いと思います。

●勝手に妄想ダイヤ(全くのラフスケッチです)

(日中)  
直通特急: 梅田、野田、尼崎、甲子園、西宮、芦屋、御影、三宮、元町、(西元町)、高速神戸、新開地、(大開)、高速長田、板宿、須磨、垂水、(滝の茶屋)、(舞子公園)、明石、東二見、高砂、大塩、飾磨、姫路 (括弧は一部停車)
特急: 梅田、野田、尼崎、甲子園、西宮、芦屋、御影、三宮以遠各駅
急行: 難波、西九条、尼崎、武庫川、甲子園、今津、西宮、芦屋、青木、魚崎、御影、大石、岩屋、三宮
普通: 野田(特急)、尼崎センタープール前(特急)、甲子園(急行)、西宮(特急)、青木(急行)、御影(特急)
   
(夕方)  
直通特急: 梅田、尼崎、甲子園、西宮、芦屋、魚崎、御影、三宮、元町、高速神戸、新開地、高速長田、板宿、須磨、垂水、(滝の茶屋)、(舞子公園)、明石、東二見、高砂、大塩、飾磨、姫路 (括弧は一部停車)
特急: 梅田、尼崎、甲子園、西宮、芦屋、魚崎、御影、三宮以遠各駅
快急: 難波、西九条、尼崎、甲子園、今津、西宮、青木、岩屋、三宮
急行: 梅田、福島、野田、尼崎、武庫川、甲子園
普通: 野田(特急)、尼崎(急行)、尼崎センタープール前(特急)、甲子園(快急)、西宮(特急)、青木(快急)、御影(特急)

直通特急は「姫路ライナー」「大阪ライナー」
西大阪快急・急行は「神戸ライナー」「奈良ライナー」

ちょっと宗旨替え
 投稿者--- エル・アルコン
(ホームページ) 投稿日時: 2001年7月18日 18時56分

 ちょっと聞いてみたところ、いろいろキタが仕掛けて来たのですが、どうも息切れ気味でミナミが強い、という声も聞こえてきました。そうなると難波延伸が阪神に与えるインパクトが非常に大きくなるのですが、阪神間からはどうしてもキタ志向が強いようでもあり、自社開発エリアでもある西梅田・福島をはじめとするキタも盛り立てながら、ミナミへのシフトを阪神間に浸透させるというのが今後の戦略になるでしょう。

 川島本で青木・本山・岡本の3駅の乗降数を見たのですが、データが震災前とはいえ、青木のそれが段違いに少ないのにはびっくりしました。確かにR2を過ぎ、御影鳴尾線を過ぎると下町然としており、大きなマンションも少ないとはいえ、そこまでの大差がついているとは思ってませんでした。
 今後、芦屋−魚崎の連立化とそれに伴う区画整理を機に、駅勢圏の人口増と、JRとの競合地帯にある大型マンション群の需要取りこみが、このエリアにおける阪神の鍵でしょう。
 だいたい、朝14分ヘッドに走る5種類の列車(直特・区特・急行・準急・普通)のうち、普通は楽勝、通過する準急も空席あり、急行もまあ座れる、区特も運がいいと座れる、特急はつり革がまだ空いている、という状態では、千鳥停車云々どころの話でないです。

***
妄想ダイヤの続きです。

 日中の近鉄が、難波口で下りこそ快急、急行が10分ヘッドですが、上りが快急−急行が15分、急行−快急が5分と不等間隔なので、そのまま毎時6本を西大阪線に持ってくると、退避駅のない同線内のダイヤ編成が極めて困難です。
 おそらく、20分ヘッドの快急を直通させるという感じでしょうか。夕ラッシュは10分間隔に揃いますが、阪神は12分ヘッドを改めて、昼間より列車が少ないという問題を解消するのでは。

 尼崎で方向別緩急・本線−西大阪線結合が出来る前提で組むと、日中も夕方も10分ヘッドで、日中は尼崎で2本に1本が特急と急行(近鉄線内快急)と相互連絡して雁行。普通は野田(特急)、尼崎(特急・急行)、西宮(特急)、青木(急行)、御影(特急)退避。
 日中の西宮急行は難波シフトによる減少織り込みで廃止。特急を野田に停めて緩急結合で福島を救済。なお、急行を西宮折り返しにしてその回の普通を西宮で待たせる減量ダイヤも可能。この時は西宮−青木間で普通が10分ヘッドにならない(7−13分ヘッド)。

 夕方は10分毎に特急と難波快急を運転。快急に尼崎で接続する梅田−尼崎急行を運転。普通は野田(特急)、千船(急行)、尼崎(特急)、西宮(快急・特急)、御影(快急・特急)退避。
 梅田口が現在の優等3本/12分から2本/10分に減るが、難波シフトと現在の準急の利用状況から見て削減。

 西大阪線内は普通10分間隔。退避駅がなく、優等の停車駅を絞ると普通の増発余力が無い。
 近鉄直通快急・急行は尼崎まで8連もしくは10連。以西4連。

***
 おそらく地元の掲示板等で語られているダイヤと全く違うでしょうね...

ご意見・ご教唆ありがとうございます。
 投稿者---
氏 投稿日時: 2001年7月24日 00時27分

 お元気ですか?Pでございます。
 レス(フォロー…でしたっけ?)が遅れてしまい申し訳ありませんでした。現況のご教唆・ご意見ありがとうございました。…そしてお詫びですが、御影通過は特急ではなく快急でした。Pの勘違いでした。

 Pはこの路線にはかなり大賛成派ですので、関西・関東をまたにかけたエル卿のご意見は大変勉強になります。そうです。梅田の2巨頭(?)である阪神が梅田を見限る事はないでしょう。そういった点で、尼崎でどう分けるか?これは見物ですね。また、シフトも何も神戸・難波直行はこれ1本きりなので案ずべき点は意外と少ないように感じます。オシャレなイメージの神戸と近年関西の情報発信基地である南船場・堀江をバックに持つ難波、この結びつきはP的にはかなりオイシイと思うのですが…。

 阪神沿線はかなり末期まで仮設住宅が残っておりましたので、震災復興は本当に苦心したようです。
 だいたい、朝14分ヘッドに走る5種類の列車(直特・区特・急行・準急・普通)のうち、普通は楽勝、通過する準急も空席あり、急行もまあ座れる、区特も運がいいと座れる、特急はつり革がまだ空いている、という状態では、千鳥停車云々どころの話でないです。

 そうですね。阪神は大体いつでも「乗りやすい」です。阪急も流れは今は西宮北口で縮小し始めている模様で、岡本停車が仇花になったという見方もあるようです。

 妄想ダイヤの続きです。

 P的には以下のような系統で組まれるものと考えました(/は複サイクル交互、;は記号前の駅で解結、>は記号前が近鉄車両、後が阪神車両)。

◎難波口
 各停: 生駒−尼崎、東花園/高安−三宮
 急行: 近鉄奈良−尼崎;高速神戸(難波以西各停)
 快急: 近鉄奈良−尼崎;高速神戸>須磨浦公園
 特急: 阪姫ライナー(梅田発着)、名阪甲/乙/阪伊乙(阪神線内は尼崎・西宮のみ停車、イベント開催時は岩崎橋・甲子園も追加)←ただし、橿原神宮前発の特急が新設される可能性あり?
   
◎梅田口
 各停: 梅田−西宮/三宮
 区急: 梅田−西宮(尼崎以西各停)
 特急: 阪姫ライナー

 今の状況においてでさえ「待たずに乗れる」を堅持する阪神ですから現行を踏襲するのは間違いがないと思います。とはいえ、分かりにくい事を嫌う関西人の特性がありますから、(と記すと今の千鳥停車型ダイヤと矛盾しますが、オールド・阪神・トレイラーの皆様方には理解できる法則があるようです。)出来あがるダイヤはかなり整理されたものとなると思います。また、近鉄特急が1日2〜3本というのは関東的な発想ですね。やるなら1時間に2〜3本で攻めてくるはずです、猛虎の会社ですから(P注;Pは阪神ファンというわけではありません。一応老婆心から)。
 近鉄名阪特急はかつては桜井駅、大阪教育大付近と徐行個所がありましたが、それが改善された後もこれを生かしたスピードアップはなされておりません。Pの愚推ですが阪神の延伸を狙って出し惜しみしているのではないでしょうか?また、名古屋人の「神戸志向」の強さも加味できる材料ですので、もと愛知県民の我田引鉄で言わせていただければ、名阪甲特急の常時直通はなんとしても実現して欲しいところです。

 また、エル卿は大阪市内の地下鉄のはご乗車されましたよね?この路線のもたらす悪影響を大きく被る千日前線は如何に帰趨するのでしょうか?ついに国内初の地下鉄廃線でしょうか(大阪市の威信としてこれは絶対に有り得ないでしょうけれど…)?

 今宵も長々と失礼いたしました。
 So Long.

Re:ご意見・ご教唆ありがとうございます。
 投稿者--- エル・アルコン
(ホームページ) 投稿日時: 2001年7月24日 17時48分

●東灘の状況
 開発がライバル沿線に集中しているから苦しいのか、便利なところに開発が集中するのか、というニワトリたまごの問題ですが、後者といったほうがいいでしょう。
 現実に新快速サービスの展開により、JR駅前の開発が商業地、住宅地問わず盛んであることを見ると、便利なJR沿線を開発した方が売れるという発想が見て取れます。

 さて、最近キタの阪急側で遊んだ帰りは阪神駅まで行かず、阪急特急(夜半は快急)で岡本まで行くことが多いです。降車客の動向を見ていると、相当数が海側に向かっていますが、結局住宅があるのは摂津本山駅北口に面した山手幹線沿い以南なので、摂津本山駅まで歩いている形であり、普通のみのJRよりも速くて安い阪急特急停車が岡本利用を呼んでいるのでしょう。
 ちなみに、私はJR線路を越えてさらに下るのですが、同じようにJRの南側に回る人が少なからずおり、利便性がある程度確保されてはじめて、JRとの運賃差も活きるのでしょう。
 最初阪急が岡本に特急停車を決めたとき、なぜ六甲や夙川でないのかと思いましたが、JRに近く独自の駅勢圏が狭いが、JRが普通車のみと、やりようによっては逆に奪還に走れるというメリットもあるのかなと思っています。

●直通ダイヤ
 車両規格の問題と、阪神本線の普通がジェットカーでないとダイヤが成立しない問題があります。近鉄がいまさら19m車を造るとは思えませんし、ましてやジェットカーはないでしょう。そうなると本線へは急行系の乗り入れになり、普通は尼崎折り返しと考えます。

 有料特急については、私はゼロも有り得ると考えています。
 特急利用者の流動を考えると、阪神沿線から名古屋、伊勢志摩という阪神起点の流動と、近鉄沿線から神戸という近鉄起点の流動になりますが、前者を有料特急でまかなうと、三宮から難波の間でそれなりに停車することが求められます。中途半端な停車にするよりは、主要駅で集客して難波・上六始発の名阪甲特急や伊勢志摩特急に継送するほうが便利では。
後者は、近鉄沿線からこまめに拾って三宮まで一気に持ってく形態でしょう。例えば名張や八木から西宮や御影という需要がそんなにあるとは思えません。ですから設定するなら、名阪乙特急の直通でしょうね。
 4連くらいで高速神戸行きというのも面白いのですが、毎時運行するほどの需要があるかは?です。

 名阪甲特急の直通ですが、三宮にターゲットを絞った場合、新神戸からの新幹線ではない意外な伏兵が現れます。言うまでもなく新快速で、米原乗り換えで概ね2時間50分程度。大阪なら2時間半程度ですから、名古屋−鶴橋約2時間の甲特急は 実は今でも厳しい競争下にあるのです。
 実は7月8日に名古屋21時のアーバンライナー、そして22日に名古屋21時8分の特快での米原乗り換え新快速というパターンで、両者の大阪直通最終を利用しています。
 後者が青春18シーズンということを割り引いても、米原乗り換えで大阪方面に向かった乗客が313系6連の座席定員の半分以上いたことは、アーバンライナーで鶴橋まで乗ったのが20%程度だったことを考えると、安くて早い米原乗り換えの定着が見て取れます。
 もちろんアーバンライナーは八木、新快速も京都、高槻の利用が多く、一概に言えない部分はありますが、阪神間で圧倒的な新快速と真っ向勝負した場合、時間、料金、フリークェンシーのどれをとってもかなり厳しいとみます。

 それよりは鶴橋で阪神本線直通の優等系と時間を置かず乗り継げるようにして、阪神各駅からこまめに需要を吸い上げた方がいいでしょう。

●千日前線
 全線とはいかずとも、難波以西は極めて厳しい状況になるでしょうね。4連しかないのに非常に寂しく、昭和30年代に近鉄と阪神による野田−上本町計画を蹴落として建設したのに、一度もいい目を見ずに来ているような感じです。
 まあ当時は阪神の国道電車との結節点だった野田阪神の地位も高かったでしょうが、今は完全に「外れ」になっています。
生き残りを図るのであれば、JR東西線、特に宝塚線方面からの海老江乗り換えに賭けるしかないでしょう。幸い地下道での連絡で距離、動線とも無駄が思ったほど少ないので、難波、日本橋は海老江乗り換えで、という手段の浸透が、野田阪神−難波間の生き残りの鍵です。
 駅名も野田阪神ではなく、「海老江」を前面に押し出した方がいいでしょうね。

伏兵は…。
 投稿者---
氏 投稿日時: 2001年7月25日 21時31分

お元気ですか?Pでございます。

 最初阪急が岡本に特急停車を決めたとき、なぜ六甲や夙川でないのかと思いましたが、JRに近く独自の駅勢圏が狭いが、JRが普通車のみと、やりようによっては逆に奪還に走れるというメリットもあるのかなと思っています。

 Pも当時は何故?御影や夙川ではなく…?と考え込んだものです。良し悪しはまだ判断するにはいたりませんが、それが、「戦略」というヤツでしょうか。

 車両規格の問題と、阪神本線の普通がジェットカーでないとダイヤが成立しない問題があります。近鉄がいまさら19m車を造るとは思えませんし、ましてやジェットカーはないでしょう。そうなると本線へは急行系の乗り入れになり、普通は尼崎折り返しと考えます。

 前回のレスでは、車両面を全く度外視して(すっかり忘れて)いました。おそらく近鉄はシリーズ21系統、阪神は新赤胴車を使う事になりましょうね。

 有料特急については、私はゼロも有り得ると考えています。
 それよりは鶴橋で阪神本線直通の優等系と時間を置かず乗り継げるようにして、阪神各駅からこまめに需要を吸い上げた方がいいでしょう。

 可能性的にはPもそう感じます。
 ただ、難波に特急列車発着線が残るのならそれも良いかもしれませんが、そうではなく、線路を1線削るそうです。そうなると、あの狭い鶴橋で乗換えということになるのですが、ただでさえラッシュ時にはJR乗り換え口が混乱する鶴橋での利用客収受はかなり問題になるように考えます。といって、特認を受けてスルーできても尼崎で止まってしまえばそれが尼崎に持ち越されることになりますね。また、阪神利用客が有料特急の頻発をどう受け止めるのかという懸念もあります。

 4連くらいで高速神戸行きというのも面白いのですが、毎時運行するほどの需要があるかは?です。

 Pも、乙特急主体になるだろうなとは思います。観光客的には三宮で降りれば、北野坂やハーバーランドへは歩いていけますからね。

 名阪甲特急の直通ですが、三宮にターゲットを絞った場合、…安くて早い米原乗り換えの定着が見て取れます。
 もちろんアーバンライナーは八木、新快速も京都、高槻の利用が多く、一概に言えない部分はありますが、阪神間で圧倒的な新快速と真っ向勝負した場合、時間、料金、フリークェンシーのどれをとってもかなり厳しいとみます。

 これは穿ち過ぎだと思います。というのは、米原を介して新快速に利用者を誘導するような方策をJR−Cが採る可能性が極めて低いからです。現在は米原−大垣間はおおむね1時間1本程度、大垣以東は全列車が快速・新快速・特別快速ですが、これをする事によって普通を岐阜で折り、本数を半減させ、快速群は大垣−岐阜間は各駅に停車しています。新幹線も「こだま」のうちの1本を名古屋で折っています。名阪間は交通選択肢が豊かということですね。そして、名阪間の最大の伏兵は高速バスだとPは思います。もし、アーバンライナーの三宮直通が行われるとしたら、その時には名古屋都市高速空港線が名神と直結されていますので、関西の天王山などの渋滞を考慮に入れたとしても運賃・利便性など条件が相当改善されるからです。

●千日前線

 いっそ廃止してミニ地下鉄に改築し、今里で8号線に接続というのが千日前線の一番の活かし方ではないかなとPは考えます。外郭環状線的性格の8号線は都心へは乗換えしか手がありませんから、8号線の都心部路線として再生させるというのは…どうでしょうか?
 So Long.

神戸市灘区の不可解な信号機
 投稿者--- エル・アルコン
(ホームページ)
 投稿日時: 2001年8月1日 19時42分
神戸市灘区の不可解な信号機
└信号は日本の交通行政の矛盾の象徴
 └Re:信号は日本の交通行政の矛盾の象徴
 └ラウンドアバウト…?
  └Re:ラウンドアバウト…?
   └Re:ラウンドアバウト…?

 ちょっと毛色の違う話をします。

 道路の信号機ですが、ある向きが青なら交差側は赤という法則があり、右左折の関係などで矢印信号があったり、時差式信号があったりします。矢印信号については、矢印で指示された向きを遮るクルマが入ってこないことを示すのが原則であり、時差式信号については、同方向の反位が赤になっているのが原則です。

●世間の常識が通用しない信号機
 さて、神戸市灘区の新在家南町に、複雑かつ不可解な信号があります。
運河をはさんで並行する道路が「土」の字に交わっており、土の字の底の横棒が幹線の扱いです。底の横棒と縦棒の交差する信号は、横棒側に右折車線がついており、縦棒へ右折する側に矢印信号があります。

ここの現示方法は、

  1. 横棒方向が進行。二段目の横棒は両方向とも青、底の横棒は右方向が青、左方向が直進矢印で、横棒方向にしか進めない。
  2. 二段目の横棒方向が赤。縦棒の上向きが青、下向きが赤。二段目の横棒をわたる横断歩道が青、底の横棒は右方向が赤、左方向が青で右折車が進行して二段目の横棒を越えて進める。
  3. 二段目の横棒方向が赤。縦棒の上向きが赤、下向きが青。横棒をわたる横断歩道は総て青、底の横棒は両方向赤。

 一見合理的なようですが、不可解な点が2に潜んでいます。
2は3段階になっており、

2-1.底の横棒の左方向が青になって右折可能になった時点では、右方向が青。
2-2.(上記2の状態)
2-3.底の横棒の左方向が赤になった時点では、縦棒の上方向が青。

 2-1.のとき、世間一般の常識では矢印が青信号になって右折可能になったら、反位は赤と相場が決まってますが、そう思って右折すると右方向直進車と衝突します。
 また2-3.のとき、底の横棒は両方向赤ですから、横断歩道を青にして良いはずなんですが、縦棒の上方向が赤になるまで、底の横棒と交差する横断歩道は赤のままです。このため、上に向かう歩行者は渡れる時間が異常に短く、上の横棒を渡る頃には必ず点滅です。

特に2-1.は危険極まりないし、こうした現示をする交差点を他に見ません。

●矢印信号解除の怪
 右折の矢印信号が終わるとき、そのままフェイドアウトするのと、いったん黄色信号が出るのと2通りあるのは有名です。しかし、それが混在するのも困り者です。
 これが先述の交差点の近所にあり、そこを北上(「土」の字の上方向)したR43との新在家交差点は黄色信号を経由するのに、さらに北上したR2との桜口交差点はフェイドアウトです。ならばR2はフェイドアウトが原則かというと、桜口からしばらく大阪方面に向かった東灘区のJR本山駅南交差点は黄色信号経由と統一が取れていません。
ちなみに、桜口は六甲道駅のすぐ南ですから、同じR2の電車で2駅程度の間に違う種類の現示方法が混在しているのです。

 別に県境も無く、同じ神戸市内で、強いて言えば灘区と東灘区(桜口と新在家は同じ灘区)の違いくらいで、この不統一はなぜでしょうか。
 何かあってからでは遅いんですが...

信号は日本の交通行政の矛盾の象徴
 投稿者--- とも
氏  投稿日時: 2001年8月3日 00時24分

 ともです。

 信号と言うと、どうしても世界中でこんなに信号が多い国は無いなということが頭を過ります。
 そもそも、今回、エル・アルコンさんが書かれたような交差点であれば、極力信号処理を避け、ロータリーと信号機の組み合わせやラウンドアバウトによって処理するのが一般的です。さらには一方通行規制とか。
 そもそも2本の幹線道路が近接するのならやりようはいくらでもありますし、道路計画段階で考えればいいことなんです。

 でも、日本ではそれができません。なぜかといえば、世界の主要国中でも日本だけの独特の交通行政システムが関係します。
 それは、交通行政の上下分離なんです。
 なにかといえば、道路を計画したり、造ったり、管理するのは国土交通省や都道府県、市町村の土木部局なんですが、交通規制や信号は警察なんですね。
 で、実際の道路計画の段階では警察と土木部局で調整をしながらとなるんですが、見る視点も違いますし、考え方も違うの で、結局は上手く調整できず、できて見るとなんとも中途半端なものになることがあるようです。
 もちろん、警察も土木部局もきっちり仕事をしていないということではなく、それぞれ、交通安全や渋滞、建設コストなどを勘案しながらやってはいるものの、結果的には立場が違うのでということになります。
 こんなことをやっているのは日本ぐらいなもので、他の国ではほとんど土木部局が決め、交通警察は取り締まりなどを中心に行うのが基本のようです。

 さらには前から良く書くことですが、日本人の役所依存体質にも問題があります。
 例えば信号のない交差点で交通事故があったとしたら、それを信号が無いからとかなるんですね。
 確かに交通量が多い道路ならそれはいいんですが、交通量の少ない道路でも同じような話になるので結局、そこかしこに信号をつけることになります。
 結果的に信号が増殖し過ぎると言うのもありますね。
 また、右左折が多いのならばロータリー型交差点(ラウンドアバウト)を採用すると信号いらずで簡単に処理できるのですが、日本ではまず見られません。

 なんか話がずれましたが、御容赦を。ではでは。

Re:信号は日本の交通行政の矛盾の象徴
 投稿者--- エル・アルコン
(ホームページ) 投稿日時: 2001年8月3日 02時09分

 実はこの交差点、運河を渡る部分の道が後から出来たようで、古い地図(職場の平面図の隅に出てくる)には記載がありません。
 信号パターン自体は、上手く捌いているなという印象で、決して否定はしないんですが、それをすべて台無しにしておつりが来るのが「反位がまだ青なのに右折青に変化」とか、「支障が無いのに青にならない横断歩道(そのせいで普通に進むと必ず途中で点滅する」という怪現象なのです。

 ロータリーでの処理ですが、合分流でなかなか譲り合わない国民性?を見る限り、定着は難しいのかなとも思います。ちなみに、名古屋の名駅駅前なんかは、タワーズから見ているとロータリーで処理できそうなんですが、無理ですかね?

ラウンドアバウト…?
 投稿者---
氏  投稿日時: 2001年8月3日 02時30分

 お元気ですか?Pでございます。

 阪神大震災の年、京都の洛西ニュータウンへ行ったことがございます。桂からバスで向かいましたが、NT地内の交差点部ではロータリーで処理していたように記憶いたしております。映画(伊・仏もの、魔女の宅急便など…)で散見するような大規模なものではありませんが、あれはきっとラウンドアバウトと言って良いものだと思います。

 こちらこそ、また横滑りさせてしまいました。
 So Long.

Re: ラウンドアバウト…?
 投稿者--- とも
氏  投稿日時: 2001年8月3日 20時30分

 ともです。こんばんは。

 京都の洛西ニュータウンのものは存じませんが、おそらくラウンドアバウトと考えて良いと思います。
 もともとラウンドアバウトとはイギリス本国及び大英帝国植民地などで交通技術をイギリスから輸入した国(=左側通行の国)に多くみられるロータリー交差点の名称で、ヨーロッパ各国やヨーロッパの海外県、植民地で見られるロータリー交差点も含みます。
 P様が書かれているとおり、イタリアやフランスなどの映画でも見られますし、Mrビーンなんかでも時々出てきます。

 で、これは実は日本でも採用されていました。皆様お察しの通り、日本の交通技術はイギリスから受けたものが多いですから、当然日本でも存在したのです。
 ところが、交通安全上の問題や一時停止、マナーなどの問題から一気にすたれ、今や郊外の町中などにポツンと存在する程度になってしまいました。
 最近では見直されており、良く交通系の技術者の間では話題になるのですが、なかなか現実の採用とまでは行っていません。

 で、エル・アルコン様の書かれる交差点を解析すると実に巧みな信号処理になっていることが理解できます。これを通常のパターンで処理すると、どっかに矛盾が出るようです。
 確かに、右折青信号の対面が全面青はややこしいですから、その信号を全面矢印信号にするとか、右折先行(先に右折を出して、直進を後からにする)現示を採用するなど処理法はありそうです。
 交通量が解らないので総合評価は簡単にできませんが、もしかしたらとてつもなく上手い処理なのかも知れません。

 ほぼ雑感です。(爆)
 ではでは

Re: ラウンドアバウト…?
 投稿者--- さいたま市民@西浦和
氏  投稿日時: 2001年8月4日 00時51分

 こんばんわ。まぜて下さい。

 これはロータリーのことですか?
 それだったら、私が知っているのは、東京荒川の宮地ロータリーとか、パリの凱旋門ですね。ロンドンにもありますね。これが本家?インドに行ったとき、いわゆる「新市街地」のある大都市は、ロータリーを中心とした都市計画がされていましたね。イギリス流の都市計画ですか。ニューデリーのコンノートプレイスなんかがそうです。ロータリーを中心とした新都心を建設したのですね。

 宮地ロータリーは、京成新三河島駅そばにある5差路の交差点でした。
 大関横丁から田端新町へ向かう明治通りと、西新井橋から三河島駅へ向かう尾竹橋通りの交差点に道潅山下方向からくる通りが交わる交差点でした。現在は環状道路の明治通りが高架となって、その下で町屋方向からの尾竹橋通りが2方向に分かれる形の交差点になっています。
 戦災復興時の都市計画だったと思われますが、この五差路は「ロータリー」形式をとったのでした。
 でも、まだ自動車の少ない頃で、今のように引きも切らず車が走る世の中になると思ってもいなかった時代の計画ということで・・・。
 馬車とかリヤカーの時代の長閑な東京下町が思い出されます。
 この「宮地」交差点が立体交差になったのは七〇年代初め頃でしょうか。そのころには明治通りの交通量はずいぶんのものになっていたのでしょう。

 パリの凱旋門などは、数車線が門をまわる大ロータリーですね。東京でいえば、内堀通りがロータリーの役目をしていますが。東京の場合、放射道路が細いので、やっぱりただの環状線ですね。

 こういう道路施設はやはり「日本離れ」していると言われてしまうのでしょう。

 知ってることを並べてみました。神戸のくだんの交差点の信号は、通行の順序の考え方を警察の方に聞いてみたいですね。

 乱筆ご容赦。

神戸の人工島を巡る道路交通
 投稿者--- エル・アルコン
(ホームページ)
 投稿日時: 2001年8月14日 17時37分
神戸の人工島を巡る道路交通
└神戸の場合、まずは有料道路の一元管理化を
 └Re:神戸の場合、まずは有料道路の一元管理化を(やや横レス)

 神戸の二大人工島の道路についてです。

 土曜日、六甲アイランドとポートアイランドにクルマで行ってきました。六甲アイランドは鉄道?ならJR住吉、阪神魚崎から南下する六甲ライナーですが、道路の場合は六甲アイランドの根元からまっすぐ渡れません。一般道は西側の御影から六甲大橋に取り付くしかなく、東側からは大きく迂回します。有料道路だと六甲大橋に接続するハーバーハイウェイ(港湾幹線)が摩耶埠頭を通り三宮の浜側まで続いており、また魚崎浜の方からは阪神高速湾岸線がそのまま六甲アイランド北ランプに至っています。魚崎浜ランプから乗れるのですが、この1区でも500円取られるので、利用価値はありません。せめて西宮−芦屋の特定料金や港湾幹線のように200円くらいにしてくれればまだマシなのですが。
 さて港湾幹線は六甲アイランドからポートアイランドを結ぶ形になっていますが、石屋川河口から摩耶埠頭の先までの間は200円の有料となっています。もちろん阪神高速と同規格ですからこれはお値打ちです。これに並行して摩耶埠頭と市街を結ぶ摩耶大橋があるのですが、これが何と100円の有料。港湾幹線と比べると割高感が際立ちます。

 さて人工島の先輩、ポートアイランドですが、当初からの神戸大橋に加え、先日「港島トンネル」が開業しました。位置的にはポートライナーが一回りして北上する筋の延長線上にあり、ポーアイ2期のK-CATや、将来的には「神戸空港」への通りになるようです。
 入路がわずか1車線と、神戸大橋の片道4車線に比べるとあまりにも寂しいのに驚いているうちに、未開業の本線に合流して片側2車線になりました。トンネルを出て地上に向かうのも未開業の本線と分岐する体裁で、ポーアイ内部を南北に縦貫する幹線道路の一環となるようです。そういえばこの延長線上にあたる生田川の筋で地下道の工事をしており、新神戸トンネルや山麓バイパスとの接続を考えているのかもしれません。

 ところで、この出口には「料金所」があります。厳密には基礎工事だけで未運用ですが、将来的には料金を取るようです。
 しかし、六甲アイランドのように湾岸線直結という付加価値を持つのであれば、かたや有料、こなた無料でも並存できますが、有料が阪神高速湾岸線にも神戸線にもつながらず(「将来」には神戸空港付近を通る湾岸線〜六甲アイランドから神戸空港まで沖に出て、和田岬から須磨を通り第2神明北線に合流〜に直結するが)、無料の神戸大橋の方が港湾幹線経由湾岸線に直結と付加価値を持っており、このままでは料金を払わない人のほうが多いでしょう。

神戸の場合、まずは有料道路の一元管理化を
 
投稿者---とも氏(2001/08/18 22:58:07)

 ともです。
 この御盆休みを利用して四国まで車で行ったのですが、明石海峡経由なので神戸も通りました。その時の印象も含めてレスをつけます。

 ハーバーハイウェイは安いですね。通りましたが実感します。
 帰りが丁度帰省ラッシュと重なり阪神高速神戸線も中国道も大渋滞だったので須磨IC〜R2〜浜手BP〜ポーアイ(Uターン)〜ハーバーハイウェイ〜湾岸線というルートを辿りましたが、かなり早かったです。USJ渋滞もありませんし。
 ただ、どうしてもなんども通る料金所が煩わしいですね。
 淡路島からだと、垂水JCT、須磨料金所、ハーバーハイウェイ、湾岸線住吉浜、湾岸線中島本線と5回もの料金所を通過する必要があります。
 さらに、有料道路が細切れになっていますから、何度も料金を取られますので、気分的にも良く無いですね。
 神戸は有料道路事業者が数多く、また、料金制度も複雑で慣れればなんでもないんでしょうがなんとも使いにくいと思います。
 まずはこれをなんとかしたほうが良いかも知れません。

 港島トンネルは阪神大震災のときにポートアイランドが孤島となったことからその対策もかねて建設されたトンネルですが、将来的には神戸港へのメインアクセスとしたいようです。
 ただ、これも、エル・アルコンさんがかかれる通り、阪神高速との結節がありませんし、山麓バイパスとの結節は魅力ではあるもののネットワークが弱いですね。
 これも有料道路の管理者がバラバラであることや港湾道路(港湾法)と道路法との関係など役所的縦割り思想の部分が影響してますから、このへんをなんとかしないと解決しませんかね。

 雑感ですが。まずは。ではでは

Re:神戸の場合、まずは有料道路の一元管理化を(やや横レス)
 
投稿者---エル・アルコン氏(2001/08/20 00:49:41) http://www64.tcup.com/6408/narashinohara.html

 新神戸トンネルは阪神高速北神戸線の箕谷ランプと直結しているので、高速ネットワークという強弁も可能といえば可能です。(北神戸線は六甲北道路経由で山陽道神戸北IC、中国道神戸三田ICに接続。また有馬口ランプから中国道西宮山口JCTまで工事中)
 ただ、北神戸線と市街地の間となると、布施畑としあわせの村の間から、名谷あたりを経て神戸線湊川ランプに至るルートが工事中であり、新神戸トンネルルートの比重は落ちることも予想されます。

***
 さて、摩耶−月見山−第二神明の須磨から大久保への渋滞が慢性化してますが、何度か走った経験から言うと、明石大橋との間は、布施畑から北神戸線に抜けて六甲山を越えるのが案外と速いかもしれません。
 からと西ランプから六甲山トンネル経由でR43東明に出て、住吉浜連絡線から湾岸線というのはいかがでしょうか。
 これだと、料金所も布施畑と六甲山トンネル、そして湾岸線の3箇所ですし。
 また、意外な話ですが、六甲山トンネルの北口から六甲ケーブル下を除くと、全線4車線です。

2005.02.05 Update


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